JP3866951B2 - 加工方法及び加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの被加工個所を加工する加工方法及び加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転するワークの軸線と平行に、各々が独立して移動可能で、かつ各々が前記軸線を横切る方向に進退可能な1対の砥石台を備える複合研削盤が、特開2000−296444号公報に示されている。この複合研削盤では、第1の砥石台に通常仕上げ用の研削砥石が設けられ、第2の砥石台に精密仕上げ用の超仕上げ砥石が設けられている。
この複合研削盤では、研削砥石によってワークであるクランクシャフトのクランクピンあるいはジャーナルを研削加工した後に、研削したクランクピンあるいはジャーナルを超仕上げ砥石によって精密仕上げ加工する。
ここで、超仕上げ砥石による精密仕上げ加工の加工速度は非常に遅い。そこで、加工時間を短くするために、超仕上げ砥石を、精密仕上げを行うワークの被加工個所の近傍の待機位置に待機させるようにしている。この待機位置を設定するために、クランクピンあるいはジャーナルを研削砥石によって研削加工寸法まで研削した時点の第1の砥石台の位置を記憶する。そして、研削したクランクピンを超仕上げ砥石によって精密仕上げ加工する前に、そのクランクピンを研削した時点における第1の砥石台の位置に対応する基準位置から、超仕上げ砥石がクランクピンと接触するのを防止するための余裕値(マージン)だけ離れた待機位置に第2の砥石台を予め待機させておく。そして、超仕上げ砥石によってクランクピンを精密仕上げ加工する際には、第2の砥石台を待機位置からそのクランクピンの加工位置に移動させて精密仕上げ加工を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、研削砥石が設けられた第1の砥石台の駆動系と超仕上げ砥石が設けられた第2の砥石台とは駆動系が異なっている。このため、第1の砥石台の駆動系で確定した座標位置に基づいて第2の砥石台を目標位置に位置決めした場合、例えば、各送り系の熱変位の差、ボールねじ(送りねじ)のバックラッシュの差、サーボモータの特性差、各砥石の径の差、測定系の差等によって第2の砥石台が目標位置に位置決めされないことがある。
このため、従来の複合研削盤では、余裕値(マージン)を、各砥石台の駆動系の違いによる誤差等を考慮して、待機位置で待機している超仕上げ砥石が被加工個所に接触しないように比較的大きな値に設定しなければならない。
このため、加工時間の短縮を図るには限界がある。
従って、本発明は、加工時間を短縮することができる研削及び超仕上げ加工方法及び加工装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの加工方法である。
請求項1に記載の加工方法は、1つの軸線上で回転支持されたワークの軸方向に離間する複数の被加工個所の各々に対し研削砥石及び超仕上げ砥石を選択的に整列させ、この整列位置にて研削砥石及び超仕上げ砥石を被加工個所の各々に切込み送りしてこの被加工個所の寸法を計測する計測手段の制御下で被加工個所の各々を前記研削砥石にて研削加工寸法まで研削すると共にこの研削加工寸法に研削された被加工個所を前記計測手段の制御下で前記超仕上げ砥石にて超仕上げ加工寸法まで超仕上げ加工するようにした加工方法において、研削砥石が被加工個所の1つを研削する工程の少なくとも初期段階であって且つ前記研削砥石にて1個所以上の被加工個所を研削加工寸法まで加工した後においては、前記超仕上げ砥石で1番目に超仕上げ加工する被加工個所に対しては、前記研削砥石で1番目に前記研削加工寸法まで加工済みの被加工個所における前記研削砥石の切込み送り位置に基づいた所定の隙間を有する待機位置に前記超仕上げ砥石を待機させるようにし、前記超仕上げ砥石にて1個所以上の被加工個所を超仕上げ加工寸法まで加工した後における所定の隙間は、前記超仕上げ砥石にて超仕上げ加工寸法まで加工した被加工個所のいずれかにおける超仕上げ砥石の切込み送り位置に基づいて決定するようにしたことを特徴とする。
請求項1に記載の加工方法によれば、超仕上げ砥石が他の1つの研削済みの被加工個所に対して待機位置で待機するときにこの被加工個所との間に有する隙間は、従来のように同一の被加工個所が研削加工寸法までに加工された時の研削砥石の位置に基づいて決定するのではなく、同一の超仕上げ砥石が先に別の被加工個所を超仕上げ加工寸法まで加工した時の切込み送り位置に基づいて決定するようにしたので、研削砥石を切込み送りする送り機構及びその制御系と超仕上げ砥石を切込み送りする送り機構及びその制御系との間の位置誤差や制御誤差を排除して、前記隙間を高精度に設定でき、これにより前記隙間をできるだけ小さくすることを可能とし、結果として超仕上げ加工時間の短縮を図ることができる。
【0005】
請求項2に記載の加工方法は、研削加工寸法まで研削された被加工個所に対し超仕上げ砥石を待機位置に待機させるときの前記超仕上げ砥石にて1個所以上の被加工個所を超仕上げ加工寸法まで加工した後における所定の隙間は、超仕上げ砥石が直前に別の被加工個所を超仕上げ加工寸法まで加工した時の超仕上げ砥石の切込み送り位置に基づいて決定することを特徴とする。
この請求項2に記載の加工方法によれば、直前の超仕上げ加工終了時における超仕上げ砥石の切込み送り位置が、次に超仕上げ加工される被加工個所に対する超仕上げ砥石の待機位置を決める基準とされるので、先の超仕上げ加工終了時から次の超仕上げ加工までの時間中に生じる超仕上げ砥石の送り機構の熱変位がほとんどないことから、次の超仕上げ加工の際に超仕上げ砥石と被加工個所との間の所定の隙間をより高精度に設定でき、請求項1の加工方法による効果を一層高めることができる。
【0006】
請求項3に記載の加工方法は、研削砥石が1番目と2番目の被加工個所を連続して研削し、その後1番目及びそれ以降の被加工個所の超仕上げ砥石による超仕上げ加工と3番目及びそれ以降の被加工個所の研削砥石による研削加工とを交互に実行することを特徴とする。
この請求項3に記載の加工方法によれば、2番目の被加工個所を実行するのと並行して1番目の被加工個所に対する超仕上げ砥石の待機位置への位置決めを行うことができ、この待機位置への超仕上げ砥石の位置決め時間がワーク加工時間に及ぼす影響を小さくでき、結果としてワーク加工時間の短縮を図ることができる。
【0007】
請求項4に記載の加工装置は、同請求項に記載された構成のものにおいて、請求項1〜3のいずれかに記載の加工方法を実行することを特徴とし、この加工装置によれば、請求項1〜3の加工方法が達成する利点が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明をクランクシャフトのピン及びジャーナル加工用の加工装置に適用した一実施の形態の概略図を示している。図1は、加工装置を上から見た図である。
ベッド1上には、長手方向(Z軸方向)にV字形ガイドウェイ2と平形ガイドウェイ3が設けられている。V字形ガイドウェイ2と平形ガイドウェイ3上には、研削砥石台(第1砥石台)22Aを載置する左テーブル20Aが、送りねじ10AによりZ軸方向に摺動自在に設けられている。また、V字形ガイドウェイ2と平形ガイドウェイ3上には、超仕上げ砥石台(第2砥石台)22Bを載置する右テーブル20Bが、送りねじ10BによりZ軸方向に摺動自在に設けられている。V字形ガイドウェイ2と平形ガイドウェイ3により、研削砥石台22Aと超仕上げ砥石台22BをZ軸方向に案内するレールが構成されている。
左右のテーブル20A、20Bには、それぞれ研削砥石24A(第1の加工手段)及び超仕上げ砥石24B(第2の加工手段)を回転自在に支持する研削砥石台22A及び超仕上げ砥石台22Bが、それぞれの送りねじ14A、14Bにより、Z軸方向と直交する前後方向(X軸方向)に摺動自在に設けられている。
また、以下では、特に断りがない限り、研削砥石24Aを用いる加工を「研削加工」と呼び、超仕上げ砥石24Bを用いる加工を「超仕上げ加工」と呼ぶ。
【0009】
各砥石台22A、22Bの前方には、Z軸方向に離間して、ワークW(本実施の形態では、クランクシャフト)の一端部をチャック6aにより把持する主軸台6と、ワークWの他端部を押圧支持する心押台7が設けられている。主軸台6には、ワークWを回転駆動させる主軸サーボモータ8が設けられている。主軸サーボモータ8、したがってワークWの回転位置は、主軸サーボモータ8の後端に設けられたエンコーダ9により検出される。
【0010】
研削砥石台22Aを載置する左テーブル20Aを、Z軸方向に移動するための送りねじ10Aの左端部には、エンコーダ13A付きのサーボモータ12Aが設けられている。同様に、超仕上げ砥石台22Bを載置する右テーブル20Bを、Z軸方向に移動するための送りねじ10Bの右端部には、エンコーダ13B付きのサーボモータ12Bが設けられている。
また、左右の各テーブル20A、20Bには、各砥石台22A、22BをX軸方向に移動するための送りねじ14A、14Bの端部に、エンコーダ17A、17B付きサーボモータ16A、16Bが、各々設けられている。
また、各砥石台22A、22Bには、それぞれ研削砥石24Aを回転駆動するモータ、超仕上げ砥石24Bを回転駆動するモータが内蔵して設けられている。
サーボモータ8、12A、12B、16A、16Bは、CNC装置(制御装置)4により制御される。また、操作盤5により、ワークWの種類の選択、装置の起動/停止等が入力される。
【0011】
両砥石24A、24Bは、例えば、円盤状基板の外周に厚さ5〜10mm程度の超砥粒層を接着して構成されている。超砥粒層は、例えば、ダイヤモンドあるいはCBN砥粒をビトリファイボンド等で結合され、構成されている。例えば、研削砥石24Aの砥粒層が含むCBN砥粒の平均粒度は#80〜120程度、超仕上げ砥石24Bの砥粒層が含むCBN砥粒の平均粒度は#400〜600程度が好ましい。
【0012】
次に、クランクシャフトのクランクピンの加工を例にして説明する。
クランクピンの研削加工は、例えば、第1ピンP1、第2ピンP2、第3ピンP3、第4ピンの順に行われるものとする。
まず、ワークW(この例では、4気筒用のクランクシャフト)を主軸台6と心押台7の間に支持する。
次に、CNC装置4は、主軸台6の主軸サーボモータ8を回転させ、ワークWを回転させる。この際、ワークWはそのジャーナルの軸心上で回転し、クランクピン(P1〜P4)はジャーナル(J1〜J5)の周りに周回運動する。また、CNC装置4は、研削砥石24A、超仕上げ砥石24Bを所定回転速度で回転させる。
次に、サーボモータ12Aにより、研削砥石台22Aを第1クランクピンP1に整列する位置に移動させる。次に、サーボモータ16Aにより、研削砥石台22Aを前進させて第1クランクピンP1を研削加工する。その際、第1クランクピンP1が周回運動しているので、主軸サーボモータ8の回転と同期させて研削砥石台22Aを前後動させる。また、CNC装置4は、この同期運動に合わせて、サーボモータ16Aにより切込み前進運動を与え、徐々に研削加工の最終加工寸法に仕上げる。
すなわち、第1クランクピンP1の形状(加工寸法)は、左定寸装置40Aに設けられた測定ヘッド30Aによって検出され、第1クランクピンP1が最終加工寸法まで研削される時、左定寸装置40Aが信号をCNC装置4へ出力して研削砥石台22Aの切込み前進を停止させる。
第1クランクピンP1の加工が終了すると、サーボモータ12A、16Aを制御して、第2クランクピンP2、第3クランクピンP3、第4クランクピンP4を研削加工する。
【0013】
クランクピンの超仕上げ加工は、研削加工が行われた被加工個所に対して行われる。
例えば、研削砥石24Aによる第1クランクピンP1の研削加工が終了し、研削砥石台22Aが第2クランクピンP2に整列する位置に移動して第2クランクピンP2を加工している間に、超仕上げ砥石台22Bを第1クランクピンP1に対して所定の隙間を有して超仕上げ砥石24Bが対向する待機位置に移動させて待機させる。
そして、研削砥石24Aによる第2クランクピンP2の研削が終了し、第3のクランクピンP3に移動する。このとき、超仕上げ砥石台22Bを待機位置から加工位置に移動させ、超仕上げ砥石24Bにより第1クランクピンP1の超仕上げ加工を行う。すなわち、サーボモータ16Bにより、超仕上げ砥石台22B、すなわち超仕上げ砥石24Bを、主軸サーボモータ8の回転に同期して正逆転駆動させながら、切込み前進させ、第1クランクピンP1を徐々に超仕上げ加工の最終加工寸法に仕上げる。このとき、第1クランクピンP1の形状(加工寸法)は、右定寸装置40Bに設けられた測定ヘッド30Bによって検出され、第1クランクピンP1が最終加工寸法まで超仕上げされる時、右定寸装置40Bが信号をCNC装置4へ出力して超仕上げ砥石台22Bの切込み前進を停止させる。
超仕上げ砥石24Bによる第1クランクピンP1の超仕上げ加工が終了すると、超仕上げ砥石台22Bを次の被加工個所である第2クランクピンP2に対して所定の隙間を有して超仕上げ砥石24Bが対向する待機位置に移動させて待機させる。このとき、研削砥石24Aによる第3クランクピンP3の研削加工を行う。
以後、同様にして、研削加工と超仕上げ加工が交互に行われる。
【0014】
なお、後述するが、第1クランクピンP1に対する超仕上げ砥石24Bの待機位置は、クランクピンP1が最終寸法まで研削された時の研削砥石台22Aの停止位置がエンコーダ17Aにて検出されてCNC装置4に記憶されるので、この記憶された研削砥石台22Aの停止位置を基準として設定される。また、第2クランクピンP2〜第4クランクピンP4に対する超仕上げ砥石24Bの待機位置は、直前の先行する超仕上げ加工における超仕上げ砥石台22Bの切込み前進停止位置、つまり、超仕上げ砥石24Bによる第1クランクピンP1〜第3クランクピンP3の超仕上げ加工が終了する時点における超仕上げ砥石台22Bのそれぞれの停止位置を基準として設定される。このような停止位置は、エンコーダ17Bにて検出されCNC装置4に記憶保持される。
別の方法として、超仕上げ砥石24Bの待機位置は、最初の第1クランクピンP1の超仕上げ加工における超仕上げ砥石台22Bの切込み前進停止位置を以降の全ての第2クランクピンP2〜第4クランクピンP4に対する基準としてもよいし、あるいは第2及び第3クランクピンP2、P3に対しては第1クランクピンP1の超仕上げ加工時における超仕上げ砥石台22Bの切込み前進停止位置を基準とし、第4クランクピンP4に対しては第2クランクピンP2あるいは第3クランクピンP3の超仕上げ加工時におけるそれを基準とするように、適宜変更するようにしてもよい。特に、強度性特性が類似するクランクピン同士、例えば、同角度位相のもの同士では、後続のクランクピンの待機位置を、先行加工した1つのクランクピンの超仕上げ加工における停止位置を基準とすることも好ましい方法の1つである。
【0015】
次に、図2を用いて、主軸サーボモータ8の回転に同期させて、研削砥石台22Aあるいは超仕上げ砥石台22Bを前後動させる方法について説明する。
例えば、研削/超仕上げ加工において、主軸サーボモータ8とサーボモータ16Aは、図2に示すプロファイルデータ4aに基づいて同期制御される。このプロファイルデータ4aは、クランクピンの加工開始位置(イ)からの回転角(Θn)に対して、ワーク回転軸線から研削砥石台22Aの所定の位置までの距離(XΘn:例えば、研削砥石24Aの回転軸までの距離)を、例えば、0.5度毎に定めたものである。このプロファイルデータ4aは、CNC装置4にプログラムされている。
研削砥石台22Aのサーボモータ16Aの進退量には、プロファイルデータ4aに基づく進退運動に対し、クランクピンに対する研削砥石24Aの切込み量が重合される。これにより、研削砥石24Aは、クランクピン周回運動に伴って、進退されながら徐々に切込み前進される。主軸サーボモータ8とサーボモータ16Bとの関係も同様である。
【0016】
次に、図3を用いて、左右の定寸装置40A、40B及び測定ヘッド30A、30Bの構造について説明する。左右の定寸装置40A、40Bとしては、例えば、研削加工中及び超仕上げ加工中の旋回するクランクピンPに接触しながら追従して、加工部分の径の寸法測定を行う形式の公知の追従式定寸装置(例えば、イタリア、マーポス社製)が用いられる。左定寸装置40A及び右定寸装置40Bは、それぞれ研削砥石台22A及び超仕上げ砥石台22bに載置されているが、同一の構造であり、ほぼ左右対称であるので、以下では右定寸装置40Bについて説明する。
超仕上げ砥石台22B上の支持部材41には、上下方向に摺動自在に支持された第1アーム42が設けられ、第1アーム42の先端には、上下方向に摺動自在に支持された第2アーム43が設けられている。更に、第2アーム43の先端には、測定棒44が固定されている。測定棒44には、その下端に固定されて被加工個所の外周に接触するVブロック45と、その中心に進退自在に設けられたプローブ46とからなる測定ヘッド30Bが設けられている。この測定ヘッド30Bは、プローブ46の前進あるいは後退の位置を検出し、検出位置に応じた検出信号を出力する。また、Vブロック45の先端には、ガイド部材47が固定されており、ガイド部材47は、Vブロック45が被加工個所に接触するためのガイドの役目をする。
【0017】
超仕上げ砥石台22B上には、第1アーム42と一体の操作片50と当接して測定棒44の位置を、休止位置(2点鎖線位置)と測定位置(実線位置)とに移動させる油圧シリンダ51からなる作動装置が設けられている。第1アーム42の先端部下面から前方に突出する支持片52の突起53は、休止位置において、第2アーム43の下面に当接して第2アーム43を水平に保持する(2点鎖線位置で示す)。2点鎖線で示す休止位置から油圧シリンダ51のピストン51aを戻すことにより、測定棒44が徐々に降下する。そして、ガイド部材47が被加工個所に接触し、ガイド部材47に沿って被加工個所がVブロック45に係合する。このとき、第2アーム43は、支持片52の突起53から離れて自由に回動できる。
【0018】
また、超仕上げ砥石台22Bには、送りねじ14Bと係合するナット26Bが設けられている。この構造により、右テーブル20Bに設けられたサーボモータ16Bを駆動して送りねじ14Bを回転駆動させると、ナット26Bが設けられた超仕上げ砥石台22Bが、X軸方向に進退移動する。研削砥石台22Aも同様の構造を有している。また、Z軸方向に進退移動させる構造も、同様の構造である。
【0019】
次に、図4を用いて、ワークWの被加工個所(この例では、クランクピンあるいはジャーナル)の寸法と、被加工個所に対応する超仕上げ砥石台、したがって超仕上げ砥石の待機位置について説明する。図4は、ワークWと超仕上げ砥石24Bとの位置関係を示す図である。
図4において、加工前のワークWの被加工個所の寸法は、「研削加工前ワーク寸法」で示されている。この状態のワークWの被加工個所を、研削砥石24Aを用いて、左定寸装置40Aの測定ヘッド30Aの測定寸法が「研削加工寸法」になるまで研削加工する。研削加工前ワーク寸法と研削加工寸法との差は、例えば、約0.4mmである。研削加工寸法まで研削加工された時の被加工個所の半径を「G1」とする。
次に、ワークWの被加工個所を、超仕上げ砥石24Bを用いて、右定寸装置40Bの測定ヘッド30Bで径の測定寸法が「超仕上げ加工寸法」になるまで超仕上げ加工する。研削加工寸法と超仕上げ加工寸法との差は、例えば、約10μmである。超仕上げ寸法まで超仕上げ加工された時の半径を「S1」とする。
【0020】
前記した超仕上げ砥石24B、したがって超仕上げ砥石台22Bの被加工個所に対応する待機位置は、例えば、以下の方法で決定される。
第1の被加工個所に対応する待機位置については、超仕上げ砥石24Bによる超仕上げ加工が行われていないため、研削砥石24Aによって第1の加工個所を研削加工寸法まで研削加工した時の研削砥石台22Aの位置に基づいて決定する。研削砥石24A(研削砥石台22A)と超仕上げ砥石24B(超仕上げ砥石台22B)の駆動系(測定系)等が異なるため、駆動系(測定系)等の違いによる被加工個所の形状に関する情報の誤差を考慮して大き目の余裕値(マージン)を取る必要がある。このときの余裕値をαとすると、研削砥石24Aによる被加工個所の研削加工時のエンコーダ17Aで測定した研削砥石台22Aの位置X(G1)に基づいて超仕上げ砥石の被加工個所に対応する待機位置を決定する場合には、超仕上げ砥石24Bの被加工個所側の加工端位置が[G1+α]、超仕上げ砥石台22Bの中心位置が[X(G1+α)]である位置を待機位置として決定する。
【0021】
一方、第2の被加工個所に対応する待機位置については、超仕上げ砥石24Bによる加工が行われているため、超仕上げ砥石24Bによってそれまでに超仕上げ加工した時の超仕上げ砥石台22Bの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Bの出力に基づいて決定する。この場合、駆動系(測定系)等が同じであるため、駆動系(測定系)が異なる場合のように駆動系(測定系)等の違いによる誤差を考慮する必要がなく、余裕値(マージン)を小さくすることができる。このときの余裕値(マージン)をβ(β<α)とすると、超仕上げ砥石24Bによる被加工個所の超仕上げ加工時のエンコーダ17Bで測定した超仕上げ砥石台22Bの位置X(S1)に基づいて超仕上げ砥石24Bの被加工個所に対応する待機位置を決定する場合には、超仕上げ砥石24Bの被加工側の加工端位置が[S1a+β=(S1+超仕上げ削り代)+β]、超仕上げ砥石台22Bの中心位置が[X(S1a+β)]である位置を待機位置として決定する。
【0022】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
◆[第1の実施の形態]
第1の実施の形態では、クランクシャフトのジャーナルの仕上げ加工を例として説明する。図5及び図6は、クランクシャフトのジャーナルを、研削砥石24Aと超仕上げ砥石24Bを用いて加工する本実施の形態の方法を説明する図であり、図5は上から見た図であり、図6はZ軸と平行な方向から見た図である。また、図7は、本実施に形態の方法における、研削砥石と超仕上げ砥石の動作を説明する図である。図7において、横軸に時間を表し(図7では、右から左に時間が経過している)、縦軸にワークWの中心から砥石の加工面までの距離を表している。また、矢印は、研削砥石24A及び超仕上げ砥石24Bの移動方向を示しており、下方向に向かう程、ワークWの被加工個所に切込んでいることを表している。
【0023】
ワークWの加工開始前においては、研削砥石24A及び超仕上げ砥石24Bは、研削砥石原位置(図1では左端)及び超仕上げ砥石原位置(図1では右端)に位置している。
「J1研削期間」(図5A及び図6A)
加工が開始されると、研削砥石24Aは、研削砥石原位置から1番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ1)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ1に対応する待機位置(図7中の(A))に移動制御される。待機位置では、研削砥石24AとジャーナルJ1は接触していない。
この状態から、研削砥石24Aを、「粗研削送り速度」でジャーナルJ1方向に切込み前進させる。そして、左定寸装置40Aの測定ヘッド30Aの測定値が所定値になると、研削砥石24Aを「精研削送り速度」(「精研削送り速度」<「粗研削送り速度」)でジャーナルJ1方向に切込み前進させる。さらに、左定寸装置40Aの測定ヘッド30Aの測定値が「研削加工寸法」になると、研削砥石24Aの送り速度を「零研削送り速度」(ジャーナルJ1方向への切込み速度が零)に切替え、ジャーナルJ1の加工面を整える。このときの研削砥石台22Aの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Aの出力を「G1」とする。
その後、研削砥石24Aを「早戻し速度」でジャーナルJ1と当接する位置から充分に離す。
なお、超仕上げ砥石24Bは、この期間では「超仕上げ砥石原位置」に位置している。
【0024】
「J2研削期間」(図5B及び図6B)
研削砥石24Aは、1番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ1)と整列する位置から、2番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ2)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ2に対応する待機位置(図7中の(B))に移動制御される。この後の研削動作(早送り、粗研削送り、精研削送り、零研削送り)は「J1研削期間」の動作と同様である。
この期間に、超仕上げ砥石24Bは、「超仕上げ砥石原位置」から1番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ1)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ1に対応する待機位置(図7中の(a))に移動制御され、研削砥石24AによるジャーナルJ2の研削加工が終了するまで待機する。この待機位置は、研削砥石24AによりジャーナルJ1を研削加工した時(「J1研削期間」)の研削砥石台22Aの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Aの出力(G1)に基づいて「G1+α」に設定される。「α」は、待機位置に位置する超仕上げ砥石24Bが被加工個所に接触するのを防止する余裕値(マージン)である。この場合、駆動系が異なる研削砥石24Aの切込み前進の停止位置に基づいて待機位置を決定するため、余裕値として、大き目の余裕値「α」を用いる。
【0025】
「J1超仕上げ期間」(図5C及び図6C)
研削砥石24AによるジャーナルJ2の研削加工が終了すると、研削砥石24Aは「早戻し速度」でジャーナルJ2と当接する位置から充分に離され、ジャーナルJ2と整列する位置から、3番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ3)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ3に対応する待機位置(図7中の(C))に移動制御される。そして、その位置で、超仕上げ砥石24Bによる被加工個所(この場合は、ジャーナルJ1)の超仕上げ加工が終了するまで「待機」している。
超仕上げ砥石24Bは、研削砥石24AによるジャーナルJ2の研削加工が終了すると、ジャーナルJ1の待機位置(この場合、図7中(a))から「超仕上げ送り速度」でジャーナルJ1方向に切込み前進して超仕上げ加工する。そして、右定寸装置40Bの測定ヘッド30Bの測定値が「超仕上げ加工寸法」になると、ジャーナルJ1方向への送り速度を「零研削送り速度」に切替え、ジャーナルJ1の加工面を整える。このとき、超仕上げ砥石台22Bの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Bの出力を「S1」とする。なお、1番目の被加工個所であるジャーナルJ1に対応する待機位置が大きな値の余裕値(マージン)「α」を用いて決定されているため、1番目の被加工個所であるジャーナルJ1の超仕上げ加工時間は、小さな値の余裕値(マージン)「β」を用いて待機位置を決定した場合に比べて超仕上げ加工時間が長くなっている。
【0026】
「J3研削期間」(図5D及び図6D)
超仕上げ砥石24BによるジャーナルJ1の超仕上げ加工が終了すると、研削砥石24Aは、ジャーナルJ3に対応する待機位置からジャーナルJ3の加工位置に移動して研削加工する。この後の研削動作(早送り、粗研削送り、精研削送り、零研削送り)は「J1研削期間」の動作と同様である。
このとき、超仕上げ砥石24Bは、「早戻し速度」でジャーナルJIと整列する位置から、2番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ2)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ2に対応する待機位置(図7中の(b))に移動制御され、研削砥石24AによるジャーナルJ3の研削が終了するまで待機する。この待機位置は、超仕上げ砥石24BによりジャーナルJ1を研削加工した時(「J1超仕上げ期間」)の超仕上げ砥石台22Bの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Bの出力(S1)に基づいて「S1a+β」(ただし、S1a=S1+超仕上げ削り代)に設定される。「β」は、待機位置に位置する超仕上げ砥石24Bが被加工個所に接触するのを防止する余裕値(マージン)である。この場合、超仕上げ砥石24Bで超仕上げ加工した被加工個所の形状に基づいて待機位置を決定するため、余裕値として、小さ目の余裕値「β(β<α)」を用いる。
【0027】
「J2超仕上げ期間」(図5E)
研削砥石24AによるジャーナルJ3の研削加工が終了すると、研削砥石24Aは、「早戻し速度」でジャーナルJ3と当接する位置から充分に離され、ジャーナルJ3と整列する位置から、4番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ4)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ4に対応する待機位置(図7中の(D))に移動制御される。そして、超仕上げ砥石24BによるジャーナルJ2の超仕上げ加工が終了するまで待機する。
超仕上げ砥石24Bは、研削砥石24AによるジャーナルJ3の研削加工が終了すると、ジャーナルJ2に対応する待機位置(この場合、図7中(b))からジャーナルJ2の超仕上げ加工を開始する。この後の超仕上げ加工の動作は「J1超仕上げ期間」の動作と同様である。このとき、超仕上げ砥石台22Bの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Bの出力を「S2」とする。この出力S2は、次の被加工個所であるジャーナルJ3に対応する待機位置を設定する際に用いられる。
なお、2番目の被加工個所であるジャーナルJ2に対応する待機位置が小さな値の余裕値(マージン)「β」を用いて決定されているため、2番目の被加工個所であるジャーナルJ2の超仕上げ加工時間は、1番目の被加工個所であるジャーナルJ1の超仕上げ加工時間に比べて十分短くなっている。
【0028】
以下、「J4研削期間」及び「J5研削期間」の動作は「「J3研削期間」と同様であり、「J3超仕上げ期間」、「J4超仕上げ期間」及び「J5超仕上げ期間」の動作は「J2超仕上げ期間」の動作と同様であり、研削加工と超仕上げ加工が交互に行われる。
本実施の形態では、超仕上げ砥石24Bによる被加工個所の超仕上げ加工を、研削砥石24Aにより他の被加工個所の研削加工を行っていない時に行うようにしている。これにより、例えば、研削砥石24Aによる研削加工時の振動等が超仕上げ砥石24Bによる超仕上げ加工に影響することがないため、超仕上げ加工精度が向上する。
全ての被加工個所の研削加工が終了すると、研削砥石24A(研削砥石台22A)は「研削砥石原位置」に戻され、全ての被加工個所の超仕上げ加工が終了すると、超仕上げ砥石24B(超仕上げ砥石台22B)は「超仕上げ砥石原位置」に戻される。
【0029】
なお、被加工個所に対応する待機位置を決定するために用いる切込み前進停止位置の情報は、それまでに超仕上げ加工された被加工個所に関する情報であればよく、直前に超仕上げ加工された被加工個所に関する情報に限定されない。
また、ワークWの加工開始から加工終了までの工程において、研削加工と超仕上げ加工を必ず交互に行う必要はなく、工程内の一部において研削加工と超仕上げ加工を交互に行ってもよいし、研削加工を終了した後に超仕上げ加工を行うようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、研削加工と超仕上げ加工を交互に行うために、研削砥石24Aによる最初及び2番目の被加工個所の研削加工を連続して行っている。
【0030】
◆[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、超仕上げ砥石24Bによる被加工個所の超仕上げ加工(第2の加工手段による加工)を研削砥石24A(第1の加工手段)による他の被加工個所の加工(第1の加工手段による加工)を行っていない時に行ったが、第2の加工手段による加工に対する第1の加工手段による加工の影響が少ない場合には、第2の加工手段による加工を第1の加工手段による加工を行っている時に行うこともできる。この場合には、第2の加工手段による加工を第1の加工手段による加工が終了するまで待機する必要がないため、加工時間を短縮することができる。
【0031】
以下に、第2の実施の形態を図8を用いて説明する。第2の実施の形態も、研削砥石と超仕上げ砥を用いてクランクシャフトのジャーナルを加工する場合を例にして説明する。
図8は、図7と同様に、研削砥石24Aと超仕上げ砥石24Bの動作を説明する図であり、横軸に時間を表し、縦軸にワークWの中心から砥石の加工面までの距離を表している。また、矢印は、研削砥石24A及び超仕上げ砥石24Bの移動方向を示しており、下方向に向かう程、ワークWの被加工個所に切込んでいることを表している。
【0032】
「J1研削期間」
研削砥石24Aによる第1の被加工個所(この場合、ジャーナルJ1)の研削動作は、第1の実施の形態の図6の「J1の研削期間」の研削動作と同様であるので省略する。
「J2研削期間」及び「J1超仕上げ期間」
研削砥石24Aは、1番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ1)と整列する位置から、2番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ2)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ2に対応する待機位置(図8中の(B))に制御され、「粗研削送り速度」でジャーナルJ2方向に切込み前進する。
超仕上げ砥石24Bは、「超仕上げ砥石原位置」から1番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ1)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ1に対応する待機位置(図8中の(a))に移動制御され、研削砥石24Aによる「粗研削送り」が終了するまで待機する。このとき、超仕上げ砥石24Bの待機位置は、前述したように、研削砥石24AによるジャーナルJ1の研削加工時に切込み前進を停止した研削砥石台22Aの位置を示すエンコーダ17Aの出力G1に基づいて、「G1+α」に決定される。
【0033】
研削砥石24Aが「精研削送り速度」(「精研削送り速度」<「粗研削送り速度」)に切替わると、超仕上げ砥石24Bによる超仕上げ加工が開始される。すなわち、超仕上げ砥石24Bの超仕上げ送りが開始される。
研削砥石24Aは、被加工個所の寸法が「研削加工寸法」になると、ジャーナルJ2方向への送り速度を「零研削送り速度」に切替え、ジャーナルJ2の加工面を整える。このとき、研削砥石台22Aの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Aの出力を「G1」とする。そして、研削砥石24Aは、「早戻し速度」で研削砥石24AをジャーナルJ2と当接する位置から充分に離され、3番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ3)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ3に対応する待機位置(図8中の(C))に制御される。そして、その位置で、超仕上げ砥石24BによるジャーナルJ1の超仕上げ加工が終了するまで待機する。
この場合、図7に示す第1の実施の形態よりも、超仕上げ砥石24Bによる超仕上げ加工の開始が早いため、研削砥石24Aの待機時間が短くなっていることが判る。
一方、超仕上げ砥石24Bは、「超仕上げ送り速度」でジャーナルJ1を超仕上げ加工し、ジャーナルJ1の寸法が「超仕上げ加工寸法」になると、ジャーナルJ1方向への送り速度を「零研削送り速度」に切替え、ジャーナルJ1の加工面を整える。このとき、超仕上げ砥石台22Bの切込み前進の停止位置を示すエンコーダ17Bの出力を「S1」とする。
1番目の被加工個所であるジャーナルJ1に対応する待機位置は、大き目の値である余裕値(マージン)「α」が用いられるため、ジャーナルJ1の超仕上げ加工時間は、他の被加工個所の超仕上げ加工時間よりも長い。
【0034】
「J3研削期間」及び「J2超仕上げ期間」
研削砥石24Aは、超仕上げ砥石24BによるジャーナルJ1の超仕上げ加工が終了すると、「粗研削送り速度」でジャーナルJ3方向に切込み前進する。
超仕上げ砥石24Bは、「早戻し速度」でジャーナルJ1に当接する位置から充分に離され、2番目の被加工個所(この場合、ジャーナルJ2)と整列する位置に移動制御される。そして、その位置から「早送り速度」でジャーナルJ2に対応する待機位置(図8中の(b))に移動制御され、研削砥石24Aによる「粗研削送り」が終了するまで待機する。このとき、超仕上げ砥石24Bの待機位置は、前述したように、超仕上げ砥石24BによるジャーナルJ1の超仕上げ加工時の超仕上げ砥石台22Bの切込み前進の停止位置S1に基づいて、「S1a+β」に決定される。
【0035】
研削砥石24Aが「精研削送り速度」に切替わると、超仕上げ砥石24Bによる超仕上げ加工が開始される。図8では、研削砥石24Aが「精研削送り速度」に切替わった時点で、超仕上げ砥石24Bは「移動」及び「早送り」の状態にある例を示している。超仕上げ砥石4Bによる超仕上げ各の開始時点は、種々変更可能である。
この後の、研削砥石24A及び超仕上げ砥石24Bの動作は、「J2研削期間」及び「J1超仕上げ期間」の動作と同様であるので省略する。
ただし、図8中(b)の待機位置は、超仕上げ砥石4Bによる超仕上げ加工時の超仕上げ砥石台22Bの切込み前進の停止位置に基づいて決定されるため、小さ目の値である余裕値(マージン)「β」が用いられる。これにより、2番目以降の被加工個所に対する超仕上げ加工時間は、1番目の被加工個所に対する超仕上げ加工時間よりも短くなっている。
【0036】
以下、「J4研削期間」及び「J3超仕上げ期間」〜「J5研削期間」及び「J4超仕上げ期間」における動作は、「J3研削期間」及び「J2超仕上げ期間」における動作と同様である。また、「J5超仕上げ期間」においては、ジャーナルJ5の超仕上げ加工のみが行われる。
全ての被加工個所の研削加工が終了すると、研削砥石24Aは「研削砥石原位置」に戻され、全ての被加工個所の超仕上げ加工が終了すると、超仕上げ砥石24Bは「超仕上げ砥石原位置」に戻される。
【0037】
この第2の実施の形態においては、超仕上げ加工の開始初期は粗研削加工終了後の研削加工の終期と並行されるが、超仕上げ加工の終期は研削加工が終了して単独で行われる。これにより、加工時間の短縮と加工精度の向上が両立される。
【0038】
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、クランクシャフトのジャーナルの加工例を説明したが、クランクシャフトのクランクピンの加工も同様に加工することが可能である。また、クランクピンとジャーナルを加工することも可能である。
◆[第3の実施の形態]
次に、図9を用いて、クランクピンとジャーナルを交互に加工する第3の実施の形態を説明する。図9(A)〜(F)は、ワークWの被加工個所(この場合、クランクピンP1〜P4及びジャーナルJ1〜J5)を研削砥石24Aと超仕上げ砥石24Bで順次加工する方法を説明する図である。また、「α」は前述したように大き目の余裕値(マージン)を表し、「β」は小さ目の余裕値(マージン)を表している。また、α>0かつβ>0であり、α>βである。
【0039】
「J1研削期間」(図9A)
研削砥石24Aは、ワークWの第1の被加工個所(ジャーナルJ1)を研削加工する。J1研削期間の動作は、図5に示した第1の実施の形態のJ1研削期間の動作と同様である。この加工の終了時における研削砥石台22Aの切込み停止位置「G1」をエンコーダ17Aの出力より検出する。
「P1研削期間」(図9B)
研削砥石24Aは、ワークWの2番目の被加工個所(クランクピンP1)を研削加工する。この加工の終了時における研削砥石台22Aの切込み停止位置「H1」をエンコーダ17Aの出力より検出する。
このとき、超仕上げ砥石24Bは、1番目の被加工個所(ジャーナルJ1)に対応する待機位置に移動制御され、研削砥石24AによるクランクピンP1の研削加工が終了するまで待機する。超仕上げ砥石24BのジャーナルJ1に対応する待機位置は、前述した検出値(G1)に基づき、余裕値「α」を用いて「G1+α」により求める。
【0040】
「J1超仕上げ期間」(図9C)
研削砥石24AによるクランクピンP1の研削加工が終了すると、研削砥石24Aは、ワークWの3番目の被加工個所(ジャーナルJ2)に対応する待機位置に移動制御される。一方、研削砥石24AによるクランクピンP1の研削加工が終了すると、超仕上げ砥石24Bは、ジャーナルJ1に対応する待機位置から前進し、ジャーナルJ1の超仕上げ加工を開始する。この加工の終了時における超仕上げ砥石台22Bの切込み停止位置「S1」をエンコーダ17Bの出力より検出する。
「J2研削期間」(図9D)
超仕上げ砥石24BによるジャーナルJ1の超仕上げ加工が終了すると、研削砥石24Aは、ジャーナルJ2の研削加工を開始する。ジャーナルJ2の研削加工が終了すると、研削砥石4Aは、ワークWの4番目の被加工個所(クランクピンP2)に対応する待機位置に移動制御される。
一方、超仕上げ砥石24Bは、2番目の被加工個所(クランクピンP1)に対応する待機位置に移動制御され、研削砥石24AによるジャーナルJ2の研削加工が終了するまで待機する。このとき、超仕上げ砥石24BのクランクピンP1に対応する待機位置は、研削砥石24Aによる研削加工終了時の研削砥石台22Aの切込み停止位置「H1」に基づき、余裕値「α」を用いて「H1+α」により求める。
【0041】
「P1超仕上げ期間」(図9E)
ジャーナルJ2の研削加工が終了すると、研削砥石24Aは、ワークWの4番目の被加工個所(クランクピンP2)に対応する待機位置に移動制御される。
一方、ジャーナルJ2の研削加工が終了すると、超仕上げ砥石24Bは、クランクピンP1に対応する待機位置から前進し、クランクピンP1の超仕上げ加工を開始する。この加工の終了時に、超仕上げ砥石台22Bの切込み停止位置「T1」をエンコーダ17Bの出力より検出する。
「P2研削期間」(図9F)
クランクピンP1の超仕上げ加工が終了すると、研削砥石24Aは、クランクピンP2の加工を開始する。
一方、超仕上げ砥石24Bは、ワークWの3番目の被加工個所(ジャーナルJ2)に対応する待機位置に移動制御され、研削砥石24AによるクランクピンP2の研削加工が終了するまで待機する。このとき、超仕上げ砥石24BのジャーナルJ2に対応する待機位置は、ジャーナルJ2と同一形状のジャーナルを超仕上げ加工した時のそのジャーナルの形状に関する情報に基づいて決定する。例えば、ジャーナルJ1の超仕上げ加工時の寸法「S1」に基づき、余裕値「β」を用いて「S1a+β」(ただし、S1a=S1+超仕上げ削り代)により求める。
【0042】
研削砥石24A及び超仕上げ砥石24Bは、待機位置に保持される間、次に加工すべきクランクピンの周回運動に同期して進退運動され、これによりこの待機位置状態では、次に加工すべきクランクピンがどのような周回運動の角度位置にある時でも前記余裕値α、βが所定値に維持される。
また、各クランクピンの研削及び超仕上げ加工の終了時における砥石台22A、22Bの切込み停止位置「H1」、「T1」の検出は、クランクピンが図2の(イ)の角度位置(時計の3時位置)に到達した時点のエンコーダ17A、17Bの出力を読み取って行うものである。
さらに、上記した各実施の形態において、超仕上げ砥石24Bによる超仕上げ加工中に研削砥石24Aを待機させる待機位置(図7中のC、D、及びE)は、公知のように前加工寸法を見越した適切な位置に設定する。
別の方法として、最初あるいは2番目に研削加工した被加工個所の研削加工寸法を基準とし、これに研削取代及び適切な余裕値を加えた位置を求め、この位置を以降の研削加工の際の待機位置としてもよい。
更に別の方法としては、3番目以降の各被加工個所の研削の際に、先行して左定寸装置40Aにより研削前寸法を確認し、これに若干の余裕値を加えた位置を求め、この位置を3番目以降の各被加工個所の研削の際の待機位置として設定するようにしてもよい。
【0043】
なお、超仕上げ砥石24BのクランクピンP2に対応する待機位置は、クランクピンP1の超仕上げ加工時の寸法「T1」に基づき、余裕値「β」を用いて、「T1a+β」(ただし、T1a=T1+超仕上げ削り代)により求める。
以上のように、本実施の形態では、同じ形状の被加工個所(この場合は、ジャーナルのグループとクランクピンのグループ)では、2番目以降の被加工個所に対応する超仕上げ砥石24Bの待機位置を、前回あるいはそれ以前の超仕上げ砥石24Bによる超仕上げ加工後の寸法(この例では、ジャーナルの寸法「S1」、クランクピンの寸法「T1」)に基づいて、小さい余裕値「β」を用いて設定している。
なお、研削加工と超仕上げ加工を交互に行なったが、加工方法はこれに限定されない。例えば、研削加工を行った後に超仕上げ加工を行ってもよいし、あるいは、ジャーナルの研削加工と超仕上げ加工を交互に行った後に、クランクピンの研削加工と超仕上げ加工を交互に行ってもよい。
【0044】
本発明は、実施の形態で説明した構成、手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また、被加工個所の寸法を測定する測定装置としては、種々の測定装置を用いることができる。
本実施の形態では、クランクシャフトのクランクピン及びジャーナルを加工する場合について説明したが、本発明は、種々のワークを加工する場合に適用することができ、更に、ワークの種々の被加工個所を加工する場合に適用することができる。
また、本実施の形態の説明に用いた数値及び材料等は一例であり、この数値及び材料等に限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜3に記載の加工方法及び請求項4に記載の加工装置を用いれば、研削加工に続いて超仕上げ加工を行う場合に加工時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明をクランクシャフトのピン及びジャーナル加工用の加工装置に適用した一実施の形態の概略図である。
【図2】 主軸サーボモータの回転に同期させて砥石台を前後動させる方法を説明する図である。
【図3】 本実施の形態で用いる測定装置の構成を説明する図である。
【図4】 ワークWの被加工個所の各寸法を説明する図である。
【図5】 第1の実施の形態における、ワークWの被加工個所を研削砥石及び超仕上げ砥石で加工する方法を説明する図である。
【図6】 図5(A)〜(D)の各状態を各々Z軸と平行な方向から見た図である。
【図7】 第1の実施の形態における、被加工個所の加工状態と加工時間の関係を示す図である。
【図8】 第2の実施の形態における、被加工個所の加工状態と加工時間の関係を示す図である。
【図9】 第3の実施の形態における、クランクピン及びジャーナルを交互に加工する方法の例を説明する図である。
【符号の説明】
1 ベッド
2 V字形ガイドウェイ
3 平形ガイドウェイ
4 CNC装置
5 操作盤
6 主軸台
6a チャック
7 心押台
8 主軸サーボモータ
9 エンコーダ
10A、10B、14A、14B 送りねじ
12A、12B、16A、16B サーボモータ
13A,13B、17A、17B エンコーダ
20A 左テーブル
20B 右テーブル
22A 研削砥石台
22B 超仕上げ砥石台
24A 研削砥石
24B 超仕上げ砥石
30A、30B 測定ヘッド
40A 左定寸装置
40B 右定寸装置
W ワーク
P1〜P4 クランクピン
J1〜J5 ジャーナル
Claims (4)
- 1つの軸線上で回転支持されたワークの軸方向に離間する複数の被加工個所の各々に対し研削砥石及び超仕上げ砥石を選択的に整列させ、この整列位置にて研削砥石及び超仕上げ砥石を被加工個所の各々に切込み送りしてこの被加工個所の寸法を計測する計測手段の制御下で被加工個所の各々を前記研削砥石にて研削加工寸法まで研削すると共にこの研削加工寸法に研削された被加工個所を前記計測手段の制御下で前記超仕上げ砥石にて超仕上げ加工寸法まで超仕上げ加工するようにした加工方法において、
前記研削砥石が被加工個所の1つを研削する工程の少なくとも初期段階であって且つ前記研削砥石にて1個所以上の被加工個所を研削加工寸法まで加工した後においては、前記超仕上げ砥石で1番目に超仕上げ加工する被加工個所に対しては、前記研削砥石で1番目に前記研削加工寸法まで加工済みの被加工個所における前記研削砥石の切込み送り位置に基づいた所定の隙間を有する待機位置に前記超仕上げ砥石を待機させるようにし、
前記超仕上げ砥石にて1個所以上の被加工個所を超仕上げ加工寸法まで加工した後における前記所定の隙間は、前記超仕上げ砥石にて超仕上げ加工寸法まで加工した被加工個所のいずれかにおける前記超仕上げ砥石の切込み送り位置に基づいて決定するようにしたことを特徴とする加工方法。 - 請求項1に記載の加工方法において、
前記研削加工寸法まで研削された被加工個所に対し前記超仕上げ砥石を前記待機位置に待機させるときの前記超仕上げ砥石にて1個所以上の被加工個所を超仕上げ加工寸法まで加工した後における前記所定の隙間は、前記超仕上げ砥石が直前に被加工個所を前記超仕上げ加工寸法まで加工した時の前記超仕上げ砥石の切込み送り位置に基づいて決定することを特徴とする加工方法。 - 請求項1または2に記載の加工方法において、
1番目と2番目の被加工個所は、前記研削砥石により研削加工寸法まで連続して研削され、
その後前記1番目及びそれ以降の被加工個所の前記超仕上げ砥石による超仕上げ加工と3番目及びそれ以降の被加工個所の前記研削砥石による研削加工とを交互に実行することを特徴とする加工方法。 - 前記ワークをベッド上で回転自在に支持するワーク支持装置と、前記ベッド上の経路に沿う一方端及び他方端をそれぞれ起点とし互いに相手側に向かって前記経路上をワークの軸線方向に移動可能に案内されかつ前記ワーク軸線を横切る方向に前記ワークに対し進退可能な第1及び第2砥石台と、これら第1及び第2砥石台にそれぞれ回転可能に支持された研削砥石及び超仕上げ砥石と、それぞれがワークの被加工個所に係合して加工中のワークの寸法を計測し研削砥石及び超仕上げ砥石が被加工個所をそれぞれ前記研削加工寸法及び超仕上げ加工寸法まで加工した時に信号を出力する第1及び第2計測装置と、前記第1及び第2砥石台の各々を独立して前記軸線方向及びこれを横切る方向に送り制御可能な送り装置と、前記第1及び第2計測装置からの出力を受け、前記送り装置を予め決められた加工プログラムに従って制御する数値制御装置とにより構成され、請求項1〜3のいずれかに記載の加工方法を実行することを特徴とする加工装置。
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