JP3866740B2 - 非水電解質二次電池、組電池及び電池パック - Google Patents

非水電解質二次電池、組電池及び電池パック Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池及び組電池に関するものである。
リチウム金属、リチウム合金、リチウム化合物または炭素材料を含む負極を備えた非水電解質二次電池は、高エネルギー密度電池あるいは高出力密度電池として、盛んに研究開発が進められている。これまでに、LiCoO2またはLiMn24を活物質として含む正極とリチウムを吸蔵・放出する炭素材料を含む負極とを具備したリチウムイオン電池が実用化されている。また、負極においては炭素材料に代わる金属酸化物あるいは合金等の検討がなされている。
これらの負極の集電体には、一般に銅箔が使用されている。しかしながら、銅箔からなる集電体を備えた非水電解質二次電池を過放電状態にすると、負極の電位上昇により銅極の溶解反応が促進され、放電容量が急激に低下する。このため、非水電解質二次電池には、過放電状態になることを防止するための保護回路が装着されている。しかし、保護回路が装着された非水電解質二次電池は、エネルギー密度の点から不利であった。
そこで、例えば特許文献1に記載されているように、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる負極集電体と、リチウムを吸蔵放出する金属、合金及び化合物よりなる群から選択される少なくとも1種類の負極活物質を含有する負極層とを含む負極を備えた非水電解質二次電池が提案されている。これにより、エネルギー密度および過放電サイクル性能が向上した非水電解質二次電池が可能となった。
しかしながら、特許文献1に記載されたアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔からなる負極集電体は、強度が弱いため、負極密度を高くするために負極作製時のプレス圧を大きくした際に破断を生じる。従って、従来の負極集電体によると、薄くて高密度な負極を得られないため、非水電解質二次電池の高容量化が難しいという問題点がある。
また、特許文献1に記載された負極集電体を含む負極を備えた非水電解質二次電池によると、高温環境下で過放電を生じた際に負極集電体が非水電解質と反応して溶解し、負極表面へ析出する。これにより、負極の集電性能が低下すると共に、電極抵抗が増大するため、十分な充放電サイクル寿命を得られなかった。
特開2002−42889号公報
本発明は、このような事情に鑑み、高温環境、急速充電および高出力放電という条件下においても電池容量特性およびサイクル性能に優れた非水電解質二次電池と、この非水電解質二次電池の組電池とを提供することを目的とする。
本発明によれば、容器と、
前記容器内に収容された非水電解質と、
前記容器内に収納された正極と、
平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、リチウムチタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
を具備する非水電解質二次電池が提供される。
また、本発明によれば、容器と、
前記容器内に収容された非水電解質と、
前記容器内に収納された正極と、
平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、チタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
を具備する非水電解質二次電池が提供される。
さらに、本発明によれば、容器と、
前記容器内に収容された非水電解質と、
前記容器内に収納された正極と、
平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、硫化鉄粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
を具備する非水電解質二次電池が提供される。
また、本発明によれば、前記非水電解質二次電池のうちいずれかを備える電池パックが提供される。
また、本発明によれば、複数の単位電池を直列に接続した直列接続ユニットを備える組電池であって、
各単位電池は、容器と、
前記容器内に収容された非水電解質と、
前記容器内に収納された正極と、
平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、リチウムチタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
を具備することを特徴とする組電池が提供される。
また、本発明によれば、複数の単位電池を直列に接続した直列接続ユニットを備える組電池であって、
各単位電池は、容器と、
前記容器内に収容された非水電解質と、
前記容器内に収納された正極と、
平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、チタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
を具備することを特徴とする組電池が提供される。
さらに、本発明によれば、複数の単位電池を直列に接続した直列接続ユニットを備える組電池であって、
各単位電池は、容器と、
前記容器内に収容された非水電解質と、
前記容器内に収納された正極と、
平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、硫化鉄粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
を具備することを特徴とする組電池が提供される。
本発明によれば、高温環境、急速充電および高出力放電という条件下においても電池容量特性およびサイクル性能に優れた非水電解質二次電池並びに組電池を提供することができる。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔からなる負極集電体の強度に、微細組織を構成している結晶粒子のサイズが関係していることと、平均結晶粒子径を50μm以下にすることによって負極集電体の物理的強度と化学的強度の双方が向上されることとを見出し、本発明に至ったのである。
平均結晶粒子径が50μmを超えるアルミニウム箔か、平均結晶粒子径が50μmを超えるアルミニウム合金箔からなる負極集電体は、製造コストが安いという利点を有するものの、結晶粒子径が大きいために粒界の大きな微細組織を有している。このため、負極集電体の厚さが7μm以下と薄くなると、ピンホールやクラックが発生しやすくなり、高温環境下での長い充放電サイクル寿命を得られない恐れがある。
また、薄くて高密度な負極を得るために、製造時のプレス圧を高くすると、負極集電体が厚さ方向に強く加圧される。負極集電体の微細組織に結晶粒界が大きいと、負極集電体の引っ張り強度が低下するため、強いプレスを加えた際に負極集電体が破断する。
本発明者らの研究により、負極集電体として銅箔、平均結晶粒子が50μmを超えるアルミウニムあるいは平均結晶粒子が50μmを超えるアルミニウム合金を使用すると共に、負極製造時のプレス圧を高くすると、40℃以上の高温環境下での過放電長期サイクルにおいて、負極集電体が非水電解質との電気化学反応により溶解することがわかった。負極集電体の溶解は、特に電池電圧が0V以下になると起りやすかった。そして、本発明者らは、平均結晶粒子が50μm以下のアルミニウムもしくは平均結晶粒子が50μm以下のアルミニウム合金を負極集電体に使用することによって、高温環境下での過放電時の負極集電体の非水電解質への溶解が抑制されることを究明したのである。その結果、電極抵抗の増大を抑制することができるため、高温環境下で過放電が繰り返された際にも長い充放電サイクル寿命を得ることができる。
同時に、本願発明で用いる負極集電体は、結晶粒界が小さいことから引っ張り強度を向上することができるため、プレス時の集電体の破断を抑制することができ、薄くて高密度な負極を実現することができる。また、この負極集電体は、ピンホールの発生を抑制することができる。ところで、一次粒子の平均粒子径が1μm以下の粒度分布を有する活物質粒子は、リチウムイオンの拡散時間を短くできる反面、充填性に劣るため、高密度を得るためにより大きなプレス圧を必要とする。上記負極集電体は、このような大きなプレス圧が加わった際にも破断しないため、この負極活物質を含む負極の密度を十分に高くすることができる。その結果、高容量で、かつ急速充電および高出力放電という条件におけるサイクル性能に優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
さらに、負極活物質として上記粒度分布を持つリチウムチタン酸化物(リチウムチタン複合酸化物)粒子を使用することによって、高温環境、急速充電および高出力放電という条件におけるサイクル性能に優れ、かつ高容量な非水電解質二次電池を得ることができる。
リチウムチタン酸化物は、高温環境下における非水電解質との反応を抑制することができるため、高温環境下での自己放電を抑制することができる。また、リチウムチタン酸化物は、リチウムの吸蔵放出に伴う膨張収縮度合いが小さいため、急速充電を繰り返し行った際に負極に急激な膨張収縮が生じるのを抑制することができ、急速充電を繰り返し行なった際の負極活物質の構造破壊を抑えることができる。
このリチウムチタン酸化物の一次粒子の平均粒子径を1μm以下にすることによって、リチウムイオンの拡散時間が短くでき、かつ比表面積を向上することができるため、急速充電あるいは高出力放電を行った際にも、高い活物質利用率を得ることができる。
さらに、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔か、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔からなる負極集電体を使用することにより、上記のような活物質を用いても負極密度を高くすることができる。
その結果、高温環境、急速充電および高出力放電という条件におけるサイクル性能に優れ、かつ高容量な非水電解質二次電池を得ることができる。このため、車両用スタータ電源として使用されている鉛電池の代替二次電池、電気自動車やハイブリッド車に搭載する車載用二次電池、電力の平準化に使用される電力貯蔵用二次電池として好適な非水電解質二次電池を提供することが可能になる。
以下、負極、正極、及び非水電解質について説明する。
1)負極
この負極は、負極集電体と、負極集電体の片面もしくは両面に担持され、負極活物質、導電剤および結着剤を含む負極層とを含む。
負極集電体は、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔であり、その平均結晶粒子径は50μm以下である。
平均結晶粒子径の範囲が50μm以下であることにより、実施例にて述べるように、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の強度を飛躍的に増大させることができる。この負極集電体強度の増大により、物理的および化学的安定性が向上し、負極集電体の断絶が生じにくくなる。特に、40℃以上の高温環境下での過放電長期サイクルにおいて顕著であった、負極集電体の溶解による劣化を防ぐことができ、電極抵抗の増大を抑制できる。さらに、電極抵抗の増大を抑制することによりジュール熱が低下し、電極の発熱を抑制することができる。
また、負極集電体強度の増大により、負極集電体を断絶させずに負極を高密度化することが可能となり、容量密度が向上する。また、負極の高密度化により、熱伝導率が増加し、電極の放熱性を向上できる。
さらに、電池の発熱の抑制と電極の放熱性向上の相乗効果により、電池温度の上昇を抑制することが可能になる。
なお、より好ましい平均結晶粒子径は、3μm以下である。実施例にて述べるように、これにより上述した効果がさらに高まる。平均結晶粒子径が小さいほど、負極集電体の化学的及び物理的強度が高くなるものの、優れた導電性を得るためには微細組織が結晶質であることが望ましいことから、平均結晶粒子径の下限値は0.01μmにすることが望ましい。
平均結晶粒子径の範囲が50μm以下のアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔は、材料組成、加工条件、加熱条件および冷却条件などの因子に複雑に影響され、平均結晶粒子径は、製造工程の中で、諸因子を有機的に組み合わせて調整される。なお、負極集電体のアルミニウム箔として、日本製箔製の高性能アルミ箔PACAL21(商品名)を用いてもよい。
具体的には、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔は、平均結晶粒子径が90μmのアルミニウム箔を50〜250℃で焼鈍処理後、室温に冷却することにより作製することができる。一方、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔は、平均結晶粒子径が90μmのアルミニウム合金箔を50〜250℃で焼鈍処理後、室温に冷却することにより作製することができる。あるいは、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔は、Feを0.8〜2重量%含む合金を焼鈍処理することによっても作製可能である。
アルミニウムおよびアルミニウム合金の平均結晶粒子径は、以下に説明する方法で測定される。負極集電体表面の組織を金属顕微鏡観察し、1mm×1mmの視野内に存在する結晶粒子数nを測定し、下記(0)式より平均結晶粒子面積S(μm2)を算出する。
S=(1×106)/n (0)
ここで、(1×106)で表わされる値は1mm×1mmの視野面積(μm2)で、nは結晶粒子数である。
得られた平均結晶粒子面積Sを用いて下記(1)式から平均結晶粒子径d(μm)を算出した。このような平均結晶粒子径dの算出を5箇所(5視野)について行ない、その平均値を平均結晶粒子径とした。なお、想定誤差は約5%である。
d=2(S/π)1/2 (1)
負極集電体の厚さは、高容量化のため、20μm以下が好ましい。より好ましい範囲は12μm以下である。また、負極集電体の厚さの下限値は、3μmにすることが望ましい。
負極集電体に用いられるアルミニウムの純度は、耐食性の向上および高強度化のため、99.99%以上が好ましい。アルミニウム合金としては、アルミニウムの他に、鉄、マグネシウム、亜鉛、マンガン及びケイ素よりなる群から選択される1種類以上の元素を含む合金が好ましい。例えば、Al−Fe合金、Al−Mn系合金およびAl−Mg系合金は、アルミニウムよりさらに高い強度を得ることが可能である。一方、アルミニウムおよびアルミニウム合金中のニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量は100ppm以下(0ppmを含む)にすることが好ましい。例えば、Al−Cu系合金では、強度は高まるが、耐食性は悪化するので、集電体としては不適である。
アルミニウム合金中のアルミニウム含有量は、95重量%以上、99.5重量%以下にすることが望ましい。この範囲を外れると、平均結晶粒子径を50μm以下にしても十分な強度を得られない恐れがあるからである。より好ましいアルミニウム含有量は、98重量%以上、99.5重量%以下である。
負極活物質の一次粒子の平均粒子径は1μm以下とすることが望ましい。
これにより、実施例において後述するように、サイクル性能を向上させることができる。特に、高出力放電時においてこの効果は顕著となる。これは、例えば、リチウムイオンを吸蔵放出する負極活物質については、粒子径が微小になるほど、活物質内部でのリチウムイオンの拡散距離が短くなり、比表面積が大きくなるためである。
なお、より好ましい平均粒子径は、0.3μm以下である。実施例にて述べるように、これにより、上述した効果がさらに高まる。但し、平均粒径が小さいと、一次粒子の凝集が起こりやすくなったり、非水電解質の分布が負極に偏って正極での電解質の枯渇を招く恐れがあることから、下限値は0.001μmにすることが望ましい。
一般に、電極のプレス工程の際には、活物質の平均粒子径が小さくなるほど、集電体への負荷は大きくなる。この負極活物質は平均粒子径1μm以下なので、負極集電体に与える負荷も大きいため、従来の負極集電体では断絶が生じやすい。けれども、本発明で用いる負極集電体は強度が高いために、平均粒子径1μm以下の粒子に起因する強い負荷にも耐えることができる。
一次粒子の平均粒子径1μm以下である負極活物質は、活物質原料を反応合成して活物質プリカーサーを作製した後、焼成処理を行い、ボールミルやジェトミルなどの粉砕機を用いて粉砕処理を施すことにより得られる。なお、焼成処理において、活物質プリカーサーの一部は凝集し粒子径の大きい二次粒子に成長することがある。このため、負極活物質に二次粒子を含むことを許容する。粒子径の小さい物質の方が粉砕処理は簡便であるので、活物質プリカーサーは1μm以下の粉末であることが好ましい。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵放出する物質を使用することができ、中でも、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、合金などが挙げられる。金属酸化物としては、例えば、例えばWO3などのタングステン酸化物、例えばSnB0.40.63.1などのアモルファススズ酸化物、例えばSnSiO3などのスズ珪素酸化物、例えばSiOなどの酸化珪素、例えばLi4+xTi512などのスピネル構造のチタン酸リチウムなどが挙げられる。金属酸化物の中でも好ましいのは、チタン酸リチウムのようなリチウムチタン酸化物(リチウムチタン複合酸化物)である。一方、好ましい金属硫化物としては、例えば、例えばTiS2などの硫化リチウム、例えばMoS2などの硫化モリブデン、例えばFeS、FeS2、LixFeS2などの硫化鉄が挙げられる。また、好ましい金属窒化物としては、例えばLixCoyN(0<x<4,0<y<0.5)などのリチウムコバルト窒化物等が挙げられる。特に、サイクル性能の点ではチタン酸リチウムが好ましい。これは、チタン酸リチウムのリチウム吸蔵電位が約1.5Vであり、アルミニウム箔集電体もしくはアルミニウム合金箔集電体に対して電気化学的に安定な材料であるためである。
負極活物質のリチウム吸蔵電位は、リチウム金属の開回路電位に対して開回路電位で0.4V以上であることが好ましい。これにより、負極集電体のアルミニウム成分とリチウムとの合金化反応の進行および負極集電体の微紛化を抑制できる。さらに、リチウム吸蔵電位は、リチウム金属の開回路電位に対して開回路電位で0.4V以上、3V以下の範囲であることが好ましい。これにより、電池電圧を向上させることができる。さらに好ましい電位範囲は、0.4V以上、2V以下である。
0.4V以上、3V以下の範囲でリチウムを吸蔵することが可能な金属酸化物としては、例えばTiO2などのチタン酸化物、例えばLi4+xTi512(xは−1≦x≦3)やLi2Ti37などのリチウムチタン酸化物、例えばWO3などのタングステン酸化物、例えばSnB0.40.63.1などのアモルファススズ酸化物、例えばSnSiO3などのスズ珪素酸化物、例えばSiOなどの酸化珪素などが挙げられる。中でも、リチウムチタン酸化物が好ましい。
0.4V以上、3V以下の範囲でリチウムを吸蔵することが可能な金属硫化物としては、例えばTiS2などの硫化リチウム、例えばMoS2などの硫化モリブデン、例えばFeS、FeS2、LixFeS2などの硫化鉄等が挙げられる。
0.4V以上、3V以下の範囲でリチウムを吸蔵することが可能な金属窒化物としては、例えばLixCoyN(0<x<4,0<y<0.5)などのリチウムコバルト窒化物等が挙げられる。
電子伝導性を高め、集電体との接触抵抗を抑えるための導電剤として、炭素材料を用いることができる。例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、コークス、炭素繊維、黒鉛等を挙げることができる。
活物質と導電剤を結着させるための結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジェンゴムなどが挙げられる。
負極の活物質、導電剤及び結着剤の配合比については、負極活物質は80重量%以上95重量%以下、導電剤は3重量%以上18重量%以下、結着剤は2重量%以上7重量%以下の範囲にすることが好ましい。導電剤については、3重量%以上であることにより上述した効果を発揮することができ、18重量%以下であることにより、高温保存下での導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。結着剤については、2重量%以上であることにより十分な電極強度が得られ、7重量%以下であることにより、電極の絶縁部を減少させることが出来る。
負極の密度は、1.5g/cm3以上、5g/cm3以下にすることが望ましい。これにより、高い電池容量を得ることができる。さらに好ましい範囲は、2g/cm3以上、4g/cm3以下である。
負極は、例えば、負極活物質、導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物をアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の集電体に塗布し、乾燥し、プレスを施すことにより作製される。
2)正極
この正極は、正極集電体と、正極集電体の片面もしくは両面に担持され、正極活物質、導電剤および結着剤を含む正極層とを含む。
正極集電体としては、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔を挙げることができる。アルミニウム箔及びアルミニウム合金箔は、それぞれ、平均結晶粒子径が50μm以下であることが好ましい。より好ましくは、3μm以下である。これにより、正極集電体の強度が増大し、正極集電体を断絶させずに正極を高密度化することが可能となり、容量密度を向上することができる。平均結晶粒子径が小さいほど、ピンポール及びクラックの発生を少なくすることが可能になると共に、正極集電体の化学的強度及び物理的強度を高くすることができる。集電体の微細組織を結晶質を有するものとして適度な硬さを確保するために、平均結晶粒子径の下限値は0.01μmにすることが望ましい。
正極集電体の厚さは、高容量化のため、20μm以下が好ましい。より好ましい範囲は15μm以下である。また、正極集電体の厚さの下限値は、3μmにすることが望ましい。
正極活物質としては、酸化物、硫化物、ポリマーなどが挙げられる。
酸化物として、例えば、二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、例えばLixMn24またはLixMnO2などのリチウムマンガン複合酸化物、例えばLixNiO2などのリチウムニッケル複合酸化物、例えばLixCoO2などのリチウムコバルト複合酸化物、例えばLiNi1-yCoy2などのリチウムニッケルコバルト複合酸化物、例えばLiMnyCo1-y2などのリチウムマンガンコバルト複合酸化物、例えばLixMn2-yNiy4などのスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物、例えばLixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、LixCoPO4などのオリピン構造を有するリチウムリン酸化物、例えばFe2(SO43などの硫酸鉄、例えばV25などのバナジウム酸化物などが挙げられる。なお、x、yは0〜1の範囲であることが好ましい。
例えば、ポリマーとしては、ポリアニリンやポリピロールなどの導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料などが挙げられる。その他に、イオウ(S)、フッ化カーボンなども使用できる。
好ましい正極活物質としては、高い正極電圧が得られるため、LixMn24のようなリチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物、リチウムマンガンコバルト複合酸化物、LixFePO4のようなリチウムリン酸鉄などが挙げられる。
電子伝導性を高め、集電体との接触抵抗を抑えるための導電剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができる。
活物質と導電剤を結着させるための結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムなどが挙げられる。
正極活物質、導電剤及び結着剤の配合比については、正極活物質は80重量%以上95重量%以下、導電剤は3重量%以上18重量%以下、結着剤は2重量%以上7重量%以下の範囲にすることが好ましい。導電剤については、3重量%以上であることにより上述した効果を発揮することができ、18重量%以下であることにより、高温保存下での導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。結着剤については、2重量%以上であることにより十分な電極強度が得られ、7重量%以下であることにより、電極の絶縁部を減少させることが出来る。
正極は、例えば、正極活物質、導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を正極集電体に塗布し、乾燥し、プレスを施すことにより作製される。
3)非水電解質
非水電解質としては、電解質を有機溶媒に溶解することにより調製される液状非水電解質、液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状非水電解質、またはリチウム塩電解質と高分子材料を複合化した固体非水電解質が挙げられる。また、リチウムイオンを含有した常温溶融塩(イオン性融体)を非水電解質として使用してもよい。
液状非水電解質は、電解質を0.5〜2mol/Lの濃度で有機溶媒に溶解することにより、調製される。
電解質としては、例えば、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、Li(CF3SO23C、LiB[(OCO)22などが挙げられる。使用する電解質の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)やジメチルカーボネート(DMC)あるいはメチルエチルカーボネート(MEC)などの鎖状カーボネート、ジメトキシエタン(DME)やジエトエタン(DEE)などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキソラン(DOX)などの環状エーテル、γ−ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、スルホラン(SL)などを挙げることができる。これらの有機溶媒は、単独または2種以上の混合物の形態で用いることができる。
高分子材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)等を挙げることができる。
また、常温溶融塩(イオン性融体)は、リチウムイオン、有機物カチオンおよび有機物アニオンから構成されることが好ましい。また、常温溶融塩は、100℃以下、好ましくは室温以下で液体状であることが望ましい。
上述した本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池は、正極及び負極の間に配置されるセパレータと、これらが収容される外装部材(容器)とをさらに備えることができる。
4)セパレータ
セパレータとしては、例えば、合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルムなどを用いることができる。
5)外装部材
外装部材としては、肉厚0.2mm以下のラミネートフィルム製容器や、肉厚0.5mm以下の金属製容器などが挙げられる。容器の形状は非水電解質二次電池の形態に応じたものにする。非水電解質二次電池の形態としては、扁平型、角型、円筒型、コイン型、ボタン型、シート型、積層型、電気自動車等に積載される大型電池等が挙げられる。
ラミネートフィルムの厚さのより好ましい範囲は、0.5mm以下である。また、ラミネートフィルムの厚さの下限値は、0.01mmにすることが望ましい。
一方、金属製容器の板厚のより好ましい範囲は、0.5mm以下である。また、金属製容器の板厚の下限値は、0.05mmにすることが望ましい。
ラミネートフィルムとしては、例えば、金属層と金属層を被覆する樹脂層とを含む多層フィルムを挙げることができる。軽量化のために、金属層はアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔であることが好ましい。樹脂層は、金属層を補強するためのものであり、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの高分子から形成することができる。
ラミネートフィルム製容器は、例えば、ラミネートフィルムを熱融着により貼り合わせることで得られる。
金属製容器は、アルミニウムまたはアルミニウム合金から形成されていることが望ましい。アルミニウム及びアルミニウム合金それぞれの平均結晶粒子径は50μm以下であることが好ましい。平均結晶粒子径を50μm以下にすることにより、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属製容器の強度が増大し、容器の肉厚を薄くしても十分な機械的強度を確保することができる。これにより、容器の放熱性を向上させることができるため、電池温度の上昇を抑制することができる。また、エネルギー密度の向上により電池の軽量化および小型化も可能となる。なお、より好ましくは、10μm以下である。実施例にて述べるように、これにより上述した効果がさらに高まる。平均結晶粒子径が小さいほど、容器の化学的及び物理的強度が高くなるものの、優れた導電性を得るためには微細組織が結晶質であることが望ましいことから、平均結晶粒子径の下限値は0.01μmにすることが望ましい。
これらの特徴は、高温条件、高エネルギー密度等が求められる電池、例えば、車載用二次電池に好適である。
負極集電体と同様の理由で、アルミニウムの純度は99.99%以上が好ましい。アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素などの元素を含む合金が好ましい。一方、アルミニウム及びアルミニウム合金は、それぞれ、鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量を100ppm以下にすることが好ましい。
金属製容器の封口は、レーザーにより行うことができる。このため、ラミネートフィルム製容器に比べて封止部の体積を少なくすることができ、エネルギー密度を向上することができる。
本発明に係る非水電解質二次電池は、角形、円筒形、扁平型、薄型、コイン型等の様々な形態の非水電解質二次電池に適用することが可能である。図1に、扁平型非水電解質二次電池の一例を示す。
この非水電解質二次電池は、袋状のフィルム製容器(外装部材)6と、フィルム製容器内に収納される電極群と、電極群に保持される非水電解質とを備える。電極群は、正極3と負極4がセパレータ5を介して扁平状に捲回されたものである。帯状の正極端子2は、一端が正極3に接続され、かつ他端が容器の外部に引き出されている。帯状の負極端子1は、一端が負極4に接続され、かつ他端が容器の外部に引き出されている。
図2は、角形非水電解質二次電池の一例を示す。
図2に示すように、例えばアルミニウムのような金属製の有底矩形筒状容器12内には、電極群13が収納されている。電極群13は、正極14、セパレータ15及び負極16がこの順序で積層され、扁平状に捲回されたものである。中央付近に開口部を有するスペーサ17は、電極群13の上方に配置されている。
非水電解質は、電極群13に保持されている。注液口18aを備え、かつ中央付近に円形孔が開口されている封口板18bは、容器12の開口部にレーザ溶接されている。なお、注液口18aは封止蓋(図示しない)で覆われている。負極端子19は、封口板18bの円形孔にハーメチックシールを介して配置されている。負極16から引き出された負極タブ20は、負極端子19の下端に溶接されている。一方、正極タブ(図示しない)は、正極端子を兼ねる容器12に接続されている。
非水電解質二次電池から組電池を形成しても良い。この一実施形態を図3〜図8に示す。
図3に示すように、組電池20aは、2つの単位電池21a,21bを直列に接続した直列接続ユニットから構成されている。単位電池21a,21bは、容器6の一方の短辺側から負極端子1が引き出され、かつ容器6の他方の短辺側から正極端子2が引き出されていること以外、前述した図1において説明したのと同様な構造をそれぞれ有する。左側に位置する単位電池21aは、負極端子1を上にして配置されている。一方、右側に位置する単位電池21bは、正極端子2を上にして配置されている。単位電池21aの負極端子1と単位電池21bの正極端子2は、タブ22により電気的に接続されている。
図4は、図3の組電池を図3の矢印方向から見た側面図である。一方、図5は、図3の組電池をタブ22側から見た側面図である。図4、図5に示すように、シート形状をしたクッション部材23は、直列接続ユニットの両方の主面、つまり単位電池21a,21bそれぞれの容器6の上面6aと底面6bに配置されている。
前述した図3では、単位電池21a,21bを横に並べた例を説明したが、単位電池を積層しても良い。この例を図6〜図8に示す。
使用する単位電池21c〜21eは、前述した図3で説明したのと同様な構成を有するものである。図6は、組電池24を上から見た平面図である。図7は組電池24を図6の上側から見た側面図である。一方、図8は組電池24を図6の下側から見た側面図である。
組電池24は、単位電池21c〜21eが直列に接続された直列接続ユニットを備える。単位電池21c〜21eは、その厚さ方向に積層されている。最下層が単位電池21e、最上層が単位電池21c、中間層が単位電池21dである。単位電池21cと単位電池21eは、それぞれ、正極端子2が図6の上側に位置するように配置されている。単位電池21dは、負極端子1が図6の上側に位置するように配置されている。図7に示すように、単位電池21cの正極端子2は、これと同じ方向に引き出されている単位電池21dの負極端子1とタブ25により電気的に接続されている。また、図8に示すように、単位電池21dの正極端子2は、これと同じ方向に引き出されている単位電池21eの負極端子1とタブ26により電気的に接続されている。このようなタブ接続により、単位電池21c〜21eが直列に接続される。シート形状をしたクッション部材23は、直列接続ユニットの最外層に位置する単位電池21c,21eの容器6の表面に配置されている。
クッション部材23は、組電池20a,24の耐振動性能と耐衝撃性能を高めることができる。その反面、クッション部材により組電池の体積エネルギー密度が低下する恐れがあることから、容器6を金属のような剛性の高い材料から形成した場合には、クッション部材を設けなくても良い。クッション部材23は、例えば、スポンジ構造を有するポリマー材料から形成される。このポリマー材料は、耐有機溶剤性と難燃性を有することが好ましい。また、クッション部材23の厚さは、1mm以上、10mm以下にすることが好ましい。
なお、上述した組電池20a,24においては、直列接続ユニットを複数備えていても良い。これら直列接続ユニット間を並列に接続することも可能である。また、組電池を外装ケースに収納したものを電池パックとして使用することも可能である。この電池パックの外装ケース内に保護回路基板などの必要な電子部品を収納しても良い。
[実施例]
以下、本発明の実施例について、前述した図面を参照して説明する。
なお、本発明の主旨を超えない限り、本発明は以下に掲載される実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<負極の作製>
活物質として、平均粒子径5μmでLi吸蔵電位が1.55V(vs.Li/Li+)のチタン酸リチウム(Li4Ti512)粉末と、導電剤として平均粒子径0.4μmの炭素粉末と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを重量比で90:7:3となるように配合し、これらをn−メチルピロリドン(NMP)溶媒に分散してスラリーを調製した。
なお、活物質の粒子径の測定には、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所 型番SALD−300)を用いた。まず、ビーカー等に試料約0.1gを入れた後、界面活性剤と1〜2mLの蒸留水を添加して十分に攪拌し、攪拌水槽に注入した。2秒間隔で、64回光強度分布を測定し、粒度分布データを解析し、累積度数分布が50%の粒径(D50)を平均粒子径とした。
一方、厚さ10μmで平均結晶粒子径50μmのアルミニウム箔(純度99.99%)を負極集電体として用意した。
得られた負極集電体にスラリーを塗布し、乾燥した後、プレスを施すことにより電極密度2.4g/cm3の負極を作製した。
なお、負極密度の測定方法は以下の通りである。
両面にスラリーが塗工された負極を5cm×5cmの大きさに切り出し、電極の総重量と厚さを測定した。次いで電極の両面から負極層をアセトンを用いて剥ぎ取り、集電体の重量と厚さを測定し、以下の(2)式により負極密度ρ(g/cm3)を計算した。
ρ=(W0−W1)/((T0−T1)×S) (2)
但し、W0は電極総重量(g)で、W1は集電体重量(g)で、T0は電極厚さ(cm)で、T1は集電体厚さ(cm)で、Sは負極面積で、この場合、25cm2である。
<正極の作製>
活物質としてリチウムコバルト酸化物(LiCoO2)と、導電材として黒鉛粉末と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを重量比で87:8:5となるように配合し、これらをn−メチルピロリドン(NMP)溶媒に分散させてスラリーを調製した。厚さ15μmの平均結晶粒子径10μmのアルミニウム箔(純度99.99%)にスラリーを塗布し、乾燥した後、プレスすることにより電極密度3.5g/cm3の正極を作製した。
容器(外装部材)の形成材料として、厚さが0.1mmのアルミニウム含有ラミネートフィルムを用意した。このアルミニウム含有ラミネートフィルムのアルミニウム層は、膜厚約0.03mmであり、平均結晶粒子径は約100μmであった。アルミニウム層を補強する樹脂には、ポリプロピレンを使用した。このラミネートフィルムを熱融着で貼り合わせることにより、容器(外装部材)を得た。
次いで、正極に帯状の正極端子を電気的に接続すると共に、負極に帯状の負極端子を電気的に接続した。厚さ12μmのポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレータを正極に密着させて被覆した。セパレータで被覆された正極に負極を対向するように重ね、これらを渦巻状に捲回して電極群を作製した。この電極群をプレスして扁平状に成形した。容器(外装部材)に扁平状に成形した電極群を挿入した。
ECとGBLが体積比(EC:GBL)で1:2の割合で混合された有機溶媒に、リチウム塩のLiBF4を1.5mol/L溶解させ、液状の非水電解質を調製した。得られた非水電解質を容器内に注液し、前述した図1に示す構造を有し、厚さ3.8mm、幅63mm、高さ95mmの扁平型の非水電解質二次電池を作製した。
(実施例2〜3)
負極活物質の一次粒子の平均粒子径及び負極密度を下記表1に示す値にすること以外は、上述した実施例1と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。実施例1〜3は、チタン酸リチウムの平均粒子径の効果を調べるためのものである。
(実施例4〜7)
負極集電体の平均結晶粒子径及び負極密度を下記表1に示すように変更すること以外は、上述した実施例3と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。実施例3〜7は、Al平均結晶粒子径の効果を調べるためのものである。
(実施例8〜10)
負極活物質の一次粒子の平均粒子径及び負極密度を下記表1に示す値にすること以外は、上述した実施例7と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。実施例7〜10は、チタン酸リチウムの平均粒子径の更なる効果を調べるためのものである。
(実施例11)
負極集電体の平均結晶粒子径及び負極密度を下記表1に示す値にすること以外は、上述した実施例9と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。実施例11は、Al平均結晶粒子径とチタン酸リチウムの平均粒子径との組み合わせの効果を調べるためのものである。
(実施例12)
組成と厚さと平均結晶粒子径が下記表1に示す値のアルミニウム合金箔を負極集電体として用いると共に、負極活物質の一次粒子の平均粒子径を下記表1に示す値にすること以外は、上述した実施例9と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
(実施例13)
組成と厚さと平均結晶粒子径が下記表1に示す値のアルミニウム合金箔を負極集電体として用いること以外は、上述した実施例9と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
(実施例14)
組成と厚さと平均結晶粒子径が下記表1に示す値のアルミニウム合金箔を負極集電体として用いると共に、負極密度を下記表1に示す値にすること以外は、上述した実施例9と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
(実施例15〜21)
組成と平均結晶粒子径が下記表1に示す値の金属材料から形成された下記表1に示す肉厚を持つ金属製容器を外装部材として用意した。
前述した実施例9で説明したのと同様な構成の電極群と、実施例1で説明したのと同様な組成の非水電解質とを金属製容器内に収納し、容器の開口部にレーザ溶接で封口板を取りつけることにより、角形非水電解質二次電池を製造した。実施例15〜21は、外装部材の効果を調べるためのものである。
(実施例22)
組成と厚さと平均結晶粒子径が下記表1に示す値のアルミニウム合金箔を負極集電体として用いると共に、負極密度を下記表1に示す値にすること以外は、上述した実施例9と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
なお、実施例12〜14,22は、負極集電体にアルミニウム合金箔を用いた場合の効果を調べるためのものである。
(比較例1〜3)
下記表1に示す負極集電体を用いると共に、負極密度を下記表1に示す値にすること以外は、上述した実施例3と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
(比較例4)
下記表1に示す負極集電体および負極活物質を用いると共に、負極密度を下記表1に示すように設定すること以外は、上述した実施例20と同様な構成の角形非水電解質二次電池を製造した。
(比較例5)
組成、厚さ及び平均結晶粒子径が下記表1に示す値の負極集電体を用いると共に、負極活物質の一次粒子の平均粒子径と負極密度を下記表1に示す値にすること以外は、上述した比較例1と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
(比較例6)
組成、厚さ及び平均結晶粒子径が下記表1に示す値の負極集電体を用い、負極活物質の一次粒子の平均粒子径と負極密度を下記表1に示す値にし、かつ金属容器を構成する金属材料の組成と金属容器の肉厚を下記表1に示すように設定すること以外は、上述した比較例4と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
(比較例7)
下記表1に示す厚さの銅箔を負極集電体として用いること以外は、上述した比較例1と同様な構成の非水電解質二次電池を製造した。
実施例1〜22及び比較例1〜6の負極集電体の作製方法を以下に説明する。
実施例1の負極集電体は、厚さ10μmで平均結晶粒子径90μmのアルミニウム箔(純度99.99%)を200℃で焼鈍処理後、室温に冷却することにより作製した。実施例2,3では、実施例1で説明したのと同様な構成の負極集電体を使用した。
実施例4〜7の負極集電体は、焼鈍処理温度を下記表3に示すように変更すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な方法により作製した。実施例8〜10では、実施例7で説明したのと同様な構成の負極集電体を使用した。実施例11では、実施例6で説明したのと同様な構成の負極集電体を使用した。
実施例12の負極集電体は、厚さ10μmで、平均結晶粒子径90μmで、下記表1に示す組成のアルミニウム合金箔を下記表3に示す温度で焼鈍処理後、室温に冷却することにより作製した。実施例13の負極集電体は、厚さ5μmで、平均結晶粒子径90μmで、下記表1に示す組成のアルミニウム合金箔を下記表3に示す温度で焼鈍処理後、室温に冷却することにより作製した。実施例14の負極集電体は、厚さ5μmで、平均結晶粒子径90μmで、下記表1に示す組成のアルミニウム合金箔を下記表3に示す温度で焼鈍処理後、室温に冷却することにより作製した。
実施例15〜21の負極集電体は、実施例7で説明したのと同様な構成の負極集電体を使用した。
実施例22の負極集電体は、厚さ5μmで、平均結晶粒子径90μmで、下記表1に示す組成のアルミニウム合金箔を下記表3に示す温度で焼鈍処理後、室温に冷却することにより作製した。
比較例1〜6の負極集電体は、平均結晶粒子径90μmのアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔を下記表3に示す温度で焼鈍処理することにより作製した。
得られた実施例1〜22、及び比較例1〜7の非水電解質二次電池について、二つの試験を施した。
一方は、45℃環境下において、2.8Vの定電圧充電を30分で行った後、0Vまで2Aの定電流放電を繰り返すという、高温急速充電過放電サイクル試験である。容量維持率が80%になったときをサイクル回数とした。
もう一方は、20℃環境下において、2.8Vの定電圧充電を30分で行った後、0Vまで10Aの定電流放電を1回行うという、高出力放電試験である。放電初期容量、容量維持率および電池の最高温度を測定した。また、容量維持率は、2A放電時を100としたときの値を示した。
なお、表1記載の負極密度は、負極作製の工程における値である。負極作製の後にも、電極群成形の工程においてプレスは行うが、このプレスは負極密度に大きな影響を与えない。
Figure 0003866740
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表2から明らかなように、平均結晶粒子径が50μm以下であるアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔による負極集電体を備えた実施例1〜22の非水電解質二次電池は、比較例1〜7に比べて、高温急速充電過放電サイクル性能、放電初期容量、高出力放電時の容量維持率および電池の温度性能に優れていることがわかる。
まず、負極集電体に関する試験結果について述べる。
比較例2〜3と実施例3〜7を比較すると、集電体のAl結晶粒子径が50μm以下であるときに、高温急速充電過放電サイクル性能、放電初期容量、高出力放電時の容量維持率および電池の温度性能は向上していることがわかる。Al結晶粒子径が60μmである比較例3と50μmである実施例3を比較すると、高温急速充電過放電時のサイクル回数は350回から800回へと向上し、放電初期容量は1.65Ahから1.80Ahへ向上し、高出力放電時の容量維持率は45%から70%へと向上し、電池最高温度は50℃から40℃へと低下した。
また、比較例2〜3は、比較例1より高いプレス圧で作製したため、負極密度が高い。このプレス圧は、比較例2〜3の負極集電体の耐えうる圧力以上であったため、集電体に断絶が生じ、負極が劣化した。このため、高温急速充電過放電時のサイクル回数および高出力放電時の容量維持率は低い。けれども、集電体のAl結晶粒子径が50μm以下である実施例3においては、集電体の強度が飛躍的に向上しているため、比較例2より負極密度が高いにもかかわらず、高温急速充電過放電時のサイクル回数および高出力放電時の容量維持率は増加する。
また、実施例10と実施例12を比較すると、集電体のアルミニウム粒子径が3μm以下であるときに、高温急速充電過放電時のサイクル回数は1200回から1500回へと、さらに向上していることがわかる。さらに、実施例10と実施例12〜14,22を比較すると、負極集電体がアルミニウム合金であるときは、強度が増すことにより、更なる高密度化が可能となり、放電初期容量は1.98Ahから2.35Ah前後まで向上することがわかる。特に、実施例22のAl−Fe−Si合金においてはAl平均結晶粒子径が2μmと小さいため、引っ張り強度に優れている。このため、負極集電体厚さを5μmと薄くした上で、プレスにより負極密度を2.55g/cm3と高くして集電体の伸びが少なく、負極のさらなる薄膜化と高密度化を達成することができた。
次に、負極活物質に関する試験結果について述べる。
実施例1〜3より、負極活物質であるチタン酸リチウムの平均粒子径が1μm以下であると、高出力放電時の容量維持率は向上していることがわかる。チタン酸リチウムの平均粒子径が3.0μmである実施例2と1.0μmである実施例3を比較すると、容量維持率は、55%から70%まで向上した。また、実施例7〜10より、負極活物質のチタン酸リチウムの平均粒子径が0.3μm以下であると、高温急速充電過放電サイクル性能、高出力放電時の容量維持率および電池の温度性能はさらに向上することがわかる。チタン酸リチウムの平均粒子径が1.0μmである実施例7と0.3μmである実施例10を比較すると、高温急速充電過放電時のサイクル回数は、1000回から1200回へと向上し、容量維持率は、75%から90%へと向上し、電池最高温度は39℃から35℃へと低下した。
最後に、外装材に関する試験結果について述べる。
実施例15〜21を比較すると、外装部材のAl平均結晶粒子径が50μm以下であるときに、電池の温度性能は向上することがわかる。外装部材のAl平均結晶粒子径が60μmである実施例15と50μmである実施例16を比較すると、電池最高温度は43℃から38℃へと低下した。さらに、上述した理由により、実施例15〜21は、金属容器を外装部材に用いているために、実施例1〜14,22に比べ、単位体積当たりのエネルギー密度が高い点で有利である。
また、実施例20および実施例21においては、Al平均結晶粒子径の範囲が10μmであることにより、さらに強度が増大し、従来のアルミニウム含有ラミネートフィルムと同等である肉厚0.1mmを実現し、エネルギー密度をさらに向上できた。また、実施例20および実施例21の高出力放電時の電池最高温度は25℃であり、初期温度からの上昇を5℃に抑えることができた。実施例1〜16,22においては、電池最高温度は40℃前後であり、初期温度からの上昇は、20℃前後、比較例においては、最小の値でも45℃であり、初期温度より25℃も上昇している。これより、外装部材を構成する金属材料のAl平均結晶粒子径を10μm以下にすることによる電池の温度性能の向上は非常に顕著であることがわかる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施の形態に係わる非水電解質二次電池の一例を示す部分切欠斜視図。 本発明の別な実施の形態に係わる非水電解質二次電池の一例を示す部分切欠斜視図。 本発明の一実施形態に係わる組電池を模式的に示した平面図。 図3の組電池をリード突出側から見た側面図。 図3の組電池を反対側のリード突出側から見た側面図。 本発明の別な実施形態に係わる組電池を模式的に示した平面図。 図6の組電池をリード突出側から見た側面図。 図6の組電池を反対側のリード突出側から見た側面図。
符号の説明
1,19…負極端子、2…正極端子、3,14…正極、4,16…負極、5,15…セパレータ、6…外装材、13…電極群、20a,24…組電池、21a〜21e…単位電池、22,25…タブ、23…クッション部材。

Claims (23)

  1. 容器と、
    前記容器内に収容された非水電解質と、
    前記容器内に収納された正極と、
    平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、リチウムチタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
    を具備することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記リチウムチタン酸化物粒子は、一次粒子の平均粒子径が1μm以下である粒度分布を有することを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記リチウムチタン酸化物粒子はスピネル構造を有することを特徴とする請求項1または2記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記リチウムチタン酸化物粒子はLi4+xTi512(xは−1≦x≦3)で表されることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  5. 容器と、
    前記容器内に収容された非水電解質と、
    前記容器内に収納された正極と、
    平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、チタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
    を具備することを特徴とする非水電解質二次電池。
  6. 前記チタン酸化物粒子は、一次粒子の平均粒子径が1μm以下である粒度分布を有することを特徴とする請求項5記載の非水電解質二次電池。
  7. 容器と、
    前記容器内に収容された非水電解質と、
    前記容器内に収納された正極と、
    平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、硫化鉄粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
    を具備することを特徴とする非水電解質二次電池。
  8. 前記硫化鉄粒子は、一次粒子の平均粒子径が1μm以下である粒度分布を有することを特徴とする請求項7記載の非水電解質二次電池。
  9. 前記平均粒子径はレーザー回折により測定されることを特徴とする請求項2,6または8記載の非水電解質二次電池。
  10. 前記アルミニウム箔及び前記アルミニウム合金箔の平均結晶粒子径は、0.01μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  11. 前記アルミニウム合金箔は、鉄、マグネシウム、亜鉛、マンガン及びケイ素よりなる群から選択される1種類以上の元素を含むと共に、アルミニウム含有量が95重量%以上、99.5重量%以下であることを特徴とする請求項1〜10いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  12. 前記負極集電体の厚さは20μm以下であることを特徴とする請求項1〜11いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  13. 前記負極の密度は、1.5g/cm3以上、5g/cm3以下であることを特徴とする請求項1〜12いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  14. 前記容器は、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウムまたは平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金から形成されていることを特徴とする請求項1〜13いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  15. 前記正極は、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる正極集電体を備えることを特徴とする請求項1〜14いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  16. 一端が前記正極に電気的に接続され、かつ他端が前記容器の外部に引き出されている正極端子と、一端が前記負極に電気的に接続され、かつ他端が前記容器の外部に前記正極端子と反対向きとなるように引き出されている負極端子とをさらに具備することを特徴とする請求項1〜15いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  17. 請求項1〜16いずれか1項記載の非水電解質二次電池を具備することを特徴とする電池パック。
  18. 複数の単位電池を直列に接続した直列接続ユニットを備える組電池であって、
    各単位電池は、容器と、
    前記容器内に収容された非水電解質と、
    前記容器内に収納された正極と、
    平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、リチウムチタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
    を具備することを特徴とする組電池。
  19. 複数の単位電池を直列に接続した直列接続ユニットを備える組電池であって、
    各単位電池は、容器と、
    前記容器内に収容された非水電解質と、
    前記容器内に収納された正極と、
    平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、チタン酸化物粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
    を具備することを特徴とする組電池。
  20. 複数の単位電池を直列に接続した直列接続ユニットを備える組電池であって、
    各単位電池は、容器と、
    前記容器内に収容された非水電解質と、
    前記容器内に収納された正極と、
    平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム箔または平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金箔よりなる負極集電体と、前記負極集電体に担持され、硫化鉄粒子を含有する負極層とを備えると共に前記容器内に収納された負極と
    を具備することを特徴とする組電池。
  21. 前記直列接続ユニットの主面を被覆するクッション部材をさらに備えることを特徴とする請求項18〜20いずれか1項記載の組電池。
  22. 前記直列接続ユニットにおける前記複数の単位電池はその厚さ方向に積層されていることを特徴とする請求項18〜20いずれか1項記載の組電池。
  23. 前記直列接続ユニットの最外層の単位電池を被覆するクッション部材をさらに備えることを特徴とする請求項22記載の組電池。
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