JP3866547B2 - 実験動物用の個別環境制御飼育装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、犬、ミニブタ等の実験動物の飼育装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子操作の実験や細菌、ウイルスなどを植え付けて感染を生じる実験などの分野では、実験動物が飼育・管理されている。そこでは、実験動物の飼育・管理のために必要な飼育装置などの施設が設置されているほかに、実験動物の正常な飼育のために多くの人手を要して日常管理されている。
たとえば、衛生面を管理する上で床敷き材の交換は重要且つ必須作業であるが、従来から床敷き材の交換は飼育室を1つ1つ取出して手作業によって行われていた。しかしながら、実験用の飼育室は通常は多数に上り、その床敷きの交換作業のために多くの人手を要していた。したがって、この飼育室の床敷きの交換作業を出来るだけ人手を省いて行えるようにすることが関係者間では熱望されていた。
なお、既存の、例えば米国特許第5,165,362号に開示されたマイクロアイソレーション装置においても、床敷き材の交換はケージ毎に手作業によらざるを得なかった。
また、各ケージに均等に給気及び排気を行うとともに、飼育動物を有害微生物等感染から守るため、給気及び排気用ダクトの内部の洗浄を容易に行えることが望まれていた。
さらには、ケージ内の飼育動物の有害微生物等感染を速やかに検知するモニタリングを常時行うことが望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、実験動物用飼育装置において、床敷きの交換作業を出来るだけ簡易に行えるようにし、従来多数の人の手作業による床敷き交換の困難を解消することにある。
また、人手の介在を大幅に削減することで、人に由来する微生物等による実験動物への感染を防止することを目的とする。
また、各ケージへの給気及び排気を均等化することを目的とする。
また、給気及び排気用ダクトの内部を容易に洗浄できるようにして有害微生物等による汚染をなくし、飼育動物への感染を防止することを目的とする。
さらに、万一、飼育動物が有害微生物等に感染してもモニタリングにより早期に発見して対処できるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1記載の発明によれば、ラックに複数段の棚を設け、各棚毎に複のケージを取り外し可能に設けてなると共に、棚の全幅に亘る底部材をケージの下方に配置した飼育装置であって、
各ケージ底部には動物を支持する床網を配置
上記底部材をこの床網と接離自在に構成し
さらに、ラック側方に床敷き交換装置を昇降自在に設けてなり、
当該床敷き交換装置は、汚物回収箱の上方にロールペーパー及びロールペーパーを切断するカッターを備える実験動物用の個別環境制御飼育装置(以下単に「実験動物用飼育装置」又は「飼育装置」と称する。)を提供することによって達成される。
また、請求項2記載の発明は、前記底部材は、上面に凹凸を形成したものであることを特徴とする
また、請求項記載の発明は、前記各ケージへの給気及び排気用ダクトは、鉛直方向に配設された複数本の分岐管と、各分岐管から水平方向に配設されて各ケージと接続する枝管とを備えてなる構成としている。
また、請求項4記載の発明は、前記給気及び排気用ダクトの一部を開閉可能または取外し可能に構成している。
また、請求項5記載の発明は、前記ケージ内の飼育実験動物の微生物等感染モニタリング手段を備える構成としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る実験動物用飼育装置の構成を示す図である。一つのラック1には複数段の棚2を設け、各棚には複数列のケージ3を設置する。各ケージ3の中には、動物の大きさにもよるが、例えばマウスの場合だと通常は数匹を一緒に飼育する。このケージ3は棚2に支持され、取り外しが可能になっている。各ケージ3にはそれぞれ、給気口、排気口、給水口、および給餌・床敷投入口が取付けられており、各ケージ3内の飼育環境が制御される。各ケージ3は密閉構造であり、給気、排気及び給水口を通じて中の動物が呼吸、飲み水の飲用を行う。また、各ケージ3からの排気は他のケージ3内に混入しないようにして集団感染を防いでいる。ラック1全体の給気ダクト、排気ダクトの配置、接続を特に縦方向にすることにより、ダクト内の洗浄が容易に行えるようになるので好ましい。
【0006】
各ケージ3底部には、動物を支える床網が配置され、この床網は取り外し可能にケージ3に支持されている。また、各ケージ3の上部には床敷き投入口があり、ここからケージ内部に床敷きの材料となるもの、例えばおが屑を落とし込んで供給する。さらに、各ケージ列の下に底部材4が配置され、通常は各ケージ3の底面(床網)接触している。なお、各ケージ3の底面は床網が配置されており、上記底部材4が各ケージ3の底を密閉状態に塞いでいる。床敷き材は上記供給部からケージ3内に供給され、上記底部材4の上方に堆積し、一部は床網の上方にも堆積して、動物の床敷きを構成する。なお、上記ケージ3は金属製でも樹脂製でもよい。その形状についても、底面が空いていて、床網が配置されていること以外は特に限定されない。
【0007】
ところで、上記底部材4は、例えばステンレス製の底板の上にペーパーを載せたもので構成されている。この底板は横に連なった各ケージ3の底面を覆うことの出来る大きさに形成され、前述したように、通常は底板が各ケージ3の底面と接触していて、各ケージ3は密閉状態となっている。そして、この底板の下にはその両側にあって長手方向の複数箇所にそれぞれ車輪5を取り付け、また、各棚2の上部には上記各車輪5の位置と対応して固定レール6をそれぞれ取り付けている。
上記底板の各車輪5は山6a(頂上は平坦)とその両側の斜面6bを有する固定レール6の山6aの上に乗っかっており、上述したようにこの状態で底板は各ケージ3の底面に密着しているわけである。
【0008】
また、上記底部材4の一端には底部材4を引き出したり元の位置に戻したりして簡単に操作できるように取っ手等を設けており、この取っ手等を持って底部材4を長手方向側に引き出すと、各車輪5が上記固定レール6の山6aから斜面6bを下りてその分だけ底板全体が下に下がるため、底板は各ケージ3の底面より下に離れて非接触の状態となる(図2の(b)参照)。
そして、引き出した上記底部材4を再び元の位置へ戻すと、上記各車輪5が上記固定レール6の斜面6bから山6aへ乗り上げて底板全体が上に上がり、底板は各ケージ3の底面と接触状態になる(図2の(a)参照)。なお、一番奥側(図2では右側)にある固定レール6の山6aにはストッパー6cを設け、引き出した底部材4を元の位置に戻すときのストッパーとなる。
【0009】
ところで、床敷き交換の際には、上記底部材4が手前に引き出され、同時に底板全体が一定距離だけ下に下がるので、この時にそれまで各ケージ3内に堆積していた床敷き材はケージ底面より離れた上記底部材4上に落下する。そして、ラック1の側方には図3に示すような床敷き交換装置が設置されており、当該床敷き交換装置は、ロールペーパー8、カッター9、汚物回収箱10、これらの支持架台7、該支持架台7を床敷き交換用ラック12内で上下方向に移動させるための昇降装置とそのハンドル11を備えている。
上記底部材4は、前述したように、底板上にペーパーを配置して構成しているが、このペーパーはロール状のものから所定長さに切断されて供給される。本実施形態では、ロールペーパー8は上記のように床敷き交換装置内に設置され、ハンドル11の操作によりロールペーパー8の位置は昇降可能であり、床敷き材を交換する底部材4の位置に合わせて上下動することになる。
【0010】
上記床敷き交換装置は、ロールペーパー8及び汚物回収箱10をハンドル11によりラック1の各段に上下動して床敷き材と共に汚物回収を行う。床敷き交換方法について説明すると、まず本体給気装置(送風機)及び排気装置を床敷き交換モード(給気を強レベル、排気を停止)とし、ケージ3内の雰囲気を清浄状態に維持する。次いで、例えばラック1の最上段に床敷き交換部位を合わせる。ここで、前述したようにして底部材4を降下させ、底板上のペーパーを一方に引き出し、ペーパーとともにその上にある床敷き、排泄物等を汚物回収箱10内に廃棄する。そして、新しいペーパーをロールペーパー8から引き出して底板上に敷設し、末端をカッター9で切断する。その後、このペーパーを敷いた底部材4を上昇させる。
床敷き交換部位を次の段に合わせて、同様の作業を行う。こうして、全ての段の床敷き交換(ペーパー交換)を終了してから、本体給気装置及び排気装置を通常モード(給気と排気を共に中レベル)に戻す。
【0011】
なお、底板上に敷いたペーパーは排泄物によって濡れると底板にくっ付いてしまい、床敷き交換時に引き出すことが困難になることもあるので、予め底板の表面に適宜突起等を設けて凹凸を形成しておくこともできる。また、ハンドル操作によって汚物回収箱10を上下動させる代わりに、汚物回収箱10を人の操作により各段毎に移動させることも可能である。
【0012】
床敷き交換後、ケージ3には新しい床敷き材が供給される。この間、ケージ3内の動物は床網で支持されている。
以上のように、本発明は、各ケージ3内を清浄な雰囲気に維持し、微生物等の汚染から実験動物を防御するバリアシステムであるとともに、ケージ3内の床換えを簡易な方法で行えるようにしたものである。参考例としては、図4に示すように、ラック1の各段毎にロールペーパー8a、…8fを配置することも可能であるが、設備の簡便さからは前記昇降させる形式がよい
【0013】
なお、上述の実施形態では、底部材4は底板上にペーパーを敷設しているが、底板上にペーパーを用いないで、底板上に溜まった汚物等をワイパーを利用して直接掻き出して汚物回収箱10内に回収することも可能であるが、汚物回収の簡便さからはペーパーを用いたほうがよい。
また、上述の実施形態では、底部材4が上下動することで各ケージ3の底面と底板とを接離自在に構成しているが、ケージ3の方を上下動することで同様に各ケージ3の底面と底板とを接離自在に構成することも可能である。
【0014】
また、餌は図5に示すような密閉可能な構造を有する給餌装置により個別に給餌される。餌は事前に無菌処理されて、給餌装置に収納される。図5に示す構造のものは、餌がドラム部23で一定量に計量された後、下の供給口へ運ばれ、餌の自重にて供給口24が開き、ケージ3内に供給される。
【0015】
次に、本発明の飼育装置における給気及び排気用ダクトの構成について説明する。
図6の(a)は装置の全体構成を示す正面図、(b)はその左側面図、(c)はその平面図である。図7の(a)は装置の全体構成を示す背面図、(b)はその右側面図である。図8は給気及び排気用ダクトの分岐管構造を示す斜視図、図9R>9は分岐管と枝管との接続構造を示す斜視図である。図1010の(a)はラック背面の給気の流れを示す要部背面図、(b)はその要部平面図である。図11の(a)はラック背面の排気の流れを示す要部背面図、(b)はその要部平面図である。また、図12の(a)は給気装置の断面図、(b)はその外観図であり、図13の(a)は排気装置の断面図、(b)はその外観図である。
【0016】
ラック上部には給気装置からの給気口39が設けられ、該給気口39に臨んで水平方向に主給気管47が横設され、該主給気管47の下に鉛直方向の複数の分岐管41…、42…が取り付けられている。そして、各分岐管からは水平方向に複数の枝管43、44が取り付けられ、各枝管43、44の先端は各ケージ3の給気口又は排気口に接続される。なお、給気用の分岐管41と排気用の分岐管42とは交互に配置され(図8等を参照)、給気用の分岐管41に取り付けられた枝管43が各ケージ3の給気口と接続され、排気用の分岐管42に取り付けられた枝管44が各ケージ3の排気口と接続される。枝管43のケージ接続側先端部は、小径のステンレス管43b(ここではステンレス管を使用したが樹脂管等であってもよい)とパッキン43a等を備えて接続時の気密性を確保している。ゆえに、各ケージ3はそれぞれ給気用と排気用の2本の分岐管41、42に接続している。なお、給気用の分岐管41の上下方向に設ける複数の枝管43において、上下方向での各ケージ3への給気量を均等化するため、下方の枝管径を適宜絞る(小径化)ことも可能である。
【0017】
給気口39からの給気は上記主給気管47を通って各給気用の分岐管41…の上部に入り、各分岐管41内を上から下へ流れていく途中で各枝管43を通って各ケージ3内に給気される。図10中の矢印は給気の流れを示している。そして、各ケージ3からの排気は枝管44を通って各排気用の分岐管42…に入り、各分岐管42内を下へ流れて、各分岐管42…からの排気は下方の主排気管48によって集合し、各ケージ3の排気が一緒になって再び上方へ送られて、上部の排気口40より排出される。図11中の矢印は排気の流れを示している。
上記給気口39には給気装置が、上記排気口40には排気装置がそれぞれ取り付けられており、この給気装置49は図12に示すように、下からファン50、超高性能フィルタ(HEPAフィルタ)51及びプレフィルタ(粗フィルタ)52を組み合わせて構成され、排気装置53は図13に示すように、下からプレフィルタ52、超高性能フィルタ51及びファン50を組み合わせて構成される。
【0018】
以上の給気及び排気用ダクトの構成により、各ケージ3への給気及び排気を均等化することができる。
なお、床敷交換の際に底板全体が一定距離だけ下がり、ケージ底部と隙間が生じるが、この際に各ケージへの給気用ダクトからの給気量を増して調節することにより、ケージ内部は清浄な空気環境に維持されるので好適である。
また、各ケージ3への給水は、給水配管46より給水ノズル45を使用して行われる。
ここで、上記ケージ3の構成についてさらに補足する。
図14の(a)はケージ上部の一側面図、(b)はその他側面図である。図15はケージ下部の給水口を示す側面図であり、図16の(a)はケージへの給気口及び排気口構造を示す図、(b)はその平面断面図である。また、図17R>7の(a)はケージへの給餌口構造を示す図、(b)はその側断面図である。
【0019】
図14に示すように、各ケージ3の上部には蓋体54が載せられて密閉性を保つようにしている。該蓋体54の一側面には、前述の給気口55及び排気口56が設けられ、他の側面には給餌・床敷投入口57が設けられている。さらに、各ケージ3の一側面には図15R>5に示すように給水口58が設けられている。
上記給気口55及び排気口56には、図16に示すように、コイルバネ59により常時閉じる方向に付勢されたカバー55a及び56aが取り付けられており、前述の枝管43、44を押し込むことによってセットされる構成になっている。また、上記給餌・床敷投入口57にも図17に示すように、コイルバネ60により常時閉じる方向に付勢されたカバー57aが取り付けられており、給餌時には上記カバー57aを内方へ押し込んで給餌する。
【0020】
次に、上述の給気及び排気用のダクトの洗浄について説明する。
本発明の飼育装置では、給気及び排気用のダクトを洗浄出来るように構成している。例えば、図18に示すように、一端をヒンジ61で止め、他端を止め金具62で固定できるような蓋63を設けることにより、主給気管47の一部を開閉可能に構成する。蓋63を開いて、上から洗浄水(清浄水)等を流し込んで各ダクト内部を洗浄する。洗浄、乾燥後は蓋63を閉じて密閉性を保つようにする。
また、図19に示すように、鉛直方向の分岐管41…、42…の上下端を取外し可能な接合構成とすることにより、これら分岐管を取外して洗浄することができる。分岐管を例えば角型ダクトとした場合はフランジ64をボルト締め構造とし、また丸管ダクトとした場合はフランジ64をヒンジ止め構造とする。この場合等では、高圧水、蒸気、消毒液等を用いて、ダクト内部を洗浄するとさらによい。
【0021】
このように、給気及び排気用のダクトを容易に且つ十分に洗浄できるような構成とすることにより、有害微生物等の汚染を防止することができる。
次に、有害微生物等のモニタリングについて説明する。
本発明の飼育装置は、図20に示すように、ラック1内の全ケージ3からの排気が集合する排気部65にモニタリング用の微生物等の捕集部66を設け、その検体を採取して微生物等の分析装置により分析することにより、常時モニタリングを可能としている。上記排気部65は例えば、前述の排気装置53の手前とし、ここに例えば捕集用のフィルタを公知の適当な手段によって設置しておく。この場合、排気の流れ(配管構造による)によって、図21の(a)に示すように端に設置したり、(b)に示すように中央部に設置することができる。他の実施形態としては、排気集合部65にバイパスの小径のダクトを取り付け、そのバイパスのダクト部に微生物等の捕集部を設け、その検体を採取して微生物等の分析装置により分析することも可能である。
【0022】
ところで、上述のように、全ケージの排気から細菌及びウイルスをモニターする場合、細菌についてはフィルタをブイヨンに入れ24時間培養した後、上液を各種選択培地にまき、24〜48時間培養する。各種選択した培地を検査する。ウイルスについては上記フィルタを滅菌水で洗浄し、その水を遠心して、沈殿物をPCR法等で検査する。PCR法とは、DNAポリメラーゼ連鎖反応を使ってごく微量のDNAを数百万倍に増幅させて検出する方法である。
このように、各ケージからの排気が集合する位置で採取を行い、いずれの動物が万一感染しても、その呼気または雰囲気からの塵埃排出中の微生物等を採取することにより、早期に感染モニタリングを行える。
【0023】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1、2の発明の実験動物用飼育装置によれば、従来は多くの人手を要していた床敷きの交換作業の労力を大幅に削減できる。また、人手の介在を大幅に削減することで、人に由来する微生物等による実験動物の感染を防止することができる。さらに、従来の多くの人手による床敷き交換作業を行っていたときのように、飼育装置を収容する飼育室全体を超清浄空間にする必要はなく、省エネルギー、設備費低減などの効果がある。また、ペーパーとともにその上にある床敷、排泄物等を汚物回収箱に廃棄した後、新しいペーパーの敷設を簡便に行える。これに加え請求項2の発明の実験動物用飼育装置は、ペーパーが排泄物によって濡れても引き出し易い。
また、請求項3の発明によれば、各ケージへの給気及び排気を均等化することにより、ケージ内の空気質環境のばらつきを解消でき、実験動物の飼育に適した良好な環境を実現できる。
また、請求項4の発明によれば、給気及び排気用ダクトの内部の洗浄を容易且つ十分に行えるので、有害微生物等による飼育動物の感染を防止できる。
さらには、請求項5の発明によれば、万一、飼育動物が有害微生物等に感染しても、常時モニタリングを行うことにより早期に発見して対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実験動物用飼育装置の構成を示す図である。
【図2】 各ケージと底部材との接離構造を示す要部側面図である。
【図3】 床敷き交換装置の構成図である。
【図4】 本発明に係る実験動物用飼育装置の別実施形態を示す図である。
【図5】 給餌装置の斜視図である。
【図6】 (a)は装置の全体構成を示す正面図、(b)はその左側面図、(c)はその平面図である。
【図7】 (a)は装置の全体構成を示す背面図、(b)はその右側面図である。
【図8】 給気及び排気用ダクトの分岐管構造を示す斜視図である。
【図9】 分岐管と枝管との接続構造を示す斜視図である。
【図10】 (a)はラック背面の給気の流れを示す要部背面図、(b)はその要部平面図である。
【図11】 (a)はラック背面の排気の流れを示す要部背面図、(b)はその要部平面図である。
【図12】 (a)は給気装置の断面図、(b)はその外観図である。
【図13】 (a)は排気装置の断面図、(b)はその外観図である。
【図14】 (a)はケージ上部の一側面図、(b)はその他側面図である。
【図15】 ケージ下部の給水口を示す側面図である。
【図16】 (a)はケージへの給気口及び排気口構造を示す図、(b)はその平面断面図である。
【図17】 (a)はケージへの給餌口構造を示す図、(b)はその側断面図である。
【図18】 ダクトの開閉構造を示す断面図である。
【図19】 ダクトの取外し構造を示す概略図である。
【図20】 モニタリングの原理を説明するための図である。
【図21】 微生物等の捕集手段の構成図である。
【符号の説明】
1 ラック
2 棚
3 ケージ
4 底部材
5 車輪
6 固定レール
7 支持架台
8 ロールペーパー
9 カッター
10 汚物回収箱
11 ハンドル
12 床敷き交換用ラック

Claims (5)

  1. ラックに複数段の棚を設け、各棚毎に複のケージを取り外し可能に設けてなると共に、棚の全幅に亘る底部材をケージの下方に配置した飼育装置であって、
    各ケージ底部には動物を支持する床網を配置
    上記底部材をこの床網と接離自在に構成し
    さらに、ラック側方に床敷き交換装置を昇降自在に設けてなり、
    当該床敷き交換装置は、汚物回収箱の上方にロールペーパー及びロールペーパーを切断するカッターを備えることを特徴とする実験動物用の個別環境制御飼育装置。
  2. 前記底部材は、上面に凹凸を形成したものであることを特徴とする請求項1記載の実験動物用の個別環境制御飼育装置。
  3. 前記各ケージへの給気及び排気用ダクトは、鉛直方向に配設された複数本の分岐管と、各分岐管から水平方向に配設されて各ケージと接続する枝管とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の実験動物用の個別環境制御飼育装置。
  4. 前記給気及び排気用ダクトの一部を開閉可能または取外し可能に構成したことを特徴とする請求項3記載の実験動物用の個別環境制御飼育装置。
  5. 前記ケージ内の飼育実験動物の微生物等感染モニタリング手段を備えることを特徴とする請求項1記載の実験動物用の個別環境制御飼育装置。
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