JP3866518B2 - 頂部装填洗濯装置 - Google Patents

Description

【０００１】
技術分野
本発明は洗濯装置に関し、詳細には、洗濯物が入れられる容器が洗濯装置のキャビネットの外に動かされることによって使用者に提供される洗濯装置に関する。
【０００２】
背景技術
多くの洗濯機は前方投入式である。これは、使用者が洗濯機への出し入れの際に屈まなければならないことを意味する。同様の事態が、多くの回転式衣服乾燥機においても発生している。
【０００３】
摺動引出し構造を備え、洗浄装置がキャビネットの内部に取付けられるようにし、それにより洗浄装置がキャビネットから水平に引出され、開放された頂部にアクセスでき皿を装填しまた取出すことができるようにした皿洗い機械を提供することが知られている。このタイプの高さが半分の皿洗い機を、台所の作業台の高さで装填されるように取付けることができる。このような皿洗い機の一例がＷＯ９３／１２７０６号に示されている。人間工学的要素は、収容容器をキャビネットの外に動かすというこの広い概念が、他の家電品、これに限定されるものではないが特に洗濯機又は乾燥機にも有用であることを示している。
【０００４】
発明の開示
したがって本発明の目的は、洗濯物収容容器が洗濯装置のキャビネットの外に動かされ、洗濯物の投入と取出しを容易にする洗濯装置を提供することである。
【０００５】
本発明によれば、洗濯装置であって、
（ａ）キャビネットと、
（ｂ）該キャビネットから引き出されてアクセスできるように該キャビネット内に移動可能に取付けられている洗濯物処理システムであって、
（ｉ）前記キャビネット内で、前記キャビネットの基部と係合して該キャビネットの基部との間で揺動接触を形成する湾曲揺動表面で支持され、少なくとも上方部分が前記キャビネットから外方に動くことができる構造体と、
（ii）該構造体内で回転軸線が水平となるように回転可能に支持された洗濯物収容用容器と、
（iii）前記容器を回転させる手段と
（iv）流体を前記容器に導入する手段と
（ｖ）流体を前記容器から排出する手段と、を有する洗濯物処理システムと、
（ｃ）前記構造体の一部を形成し、前記洗濯物処理システムが引込められたとき前記キャビネットを閉じて前記容器の回りに流体密の囲いをつくる前側パネルと、を備えている、
ことを特徴とする洗濯装置が提供される。
【０００６】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記湾曲揺動表面は、横方向に離れている２本の凸状の湾曲揺動表面を備え、
前記キャビネットは、前記基部に横方向に離れている対応する２本の軌道を備え、該軌道に前記湾曲揺動表面が係合して両者間に転動接触を形成する。
【０００７】
本発明の他の態様によれば、
洗濯装置であって、
（ａ）横方向に離れて内部の基部に取付けられた前後方向の２本の軌道を収容したキャビネットと、
（ｂ）該キャビネットに取付けられ、頂部から前方に傾斜し前記キャビネットから突出してアクセスできる洗濯物処理システムであって、
（ｉ）前記キャビネットの２本の軌道のそれぞれと係合し前記キャビネットと転動接触を形成する前後方向に延び横方向に離れた２本の湾曲揺動表面に支持された構造体と、
（ii）前記構造体内に回転可能に支持され使用時に前記洗濯物を収容する容器と、
（iii）前記容器を回転させる手段と、
（iv）流体を前記容器に導入する手段と、
（ｖ）流体を前記容器から排出する手段とを有する洗濯物処理システムと、
（ｃ）前記構造体の一部を形成し、洗濯物処理システムが引込められたとき前記キャビネットを閉じて前記容器の回りに流体密の囲いをつくる前側パネルと、を備えている、
ことを特徴とする洗濯装置が提供される。
【０００８】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記洗濯物処理システムの重心が前記湾曲揺動表面と前記キャビネットの軌道の接触点を通る垂直平面上に位置し且つ洗濯物処理システムが引込められた位置と傾斜した位置との間で回転するように、前記構造体は構成され且つ前記容器は前記構造体内に配置されている。
【０００９】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記構造体の下側部分には、前記湾曲揺動表面と平行であり且つ該湾曲揺動表面から離れた複数の湾曲ラック構造が設けられ、
対応する複数のラック構造が、前記キャビネットの底部側に設けられ、
前記湾曲ラック構造がラック構造とそれぞれ係合し、前記湾曲揺動表面とキャビネットの軌道との係合によって形成される２つの接触点の間に延びる転動接触線が、洗濯物処理システムの傾斜中はキャビネットの側面に対して直交することを保証している。
【００１０】
本発明の他の好ましい態様によれば、洗濯装置は衣服洗濯機である。
本発明の他の好ましい態様によれば、洗濯装置は衣服乾燥機である。
【００１１】
発明を実施する最良の形態
本発明は主として洗濯機について記載されるが、多くの原理が図５に示されているような洗濯物乾燥機にも同様に適用される。図１と２は水平軸線型の洗濯機を示し、キャビネット２の内部に“東西”に並んだ位置に実質的に水平の軸線で支持された穴あきドラム１を有している。キャビネット２はドラムを出て行く洗浄又はすすぎ液を水密性の囲いの内部に閉じ込める表面を含んでいる。キャビネット２のある部分は例えば２重シートの熱成形によって液体閉じ込め表面と一緒に形成される。特に洗濯機の後壁と側壁はこの方法で形成される。
【００１２】
ドラムと多くの他の構成要素とを含む洗濯物処理装置は、好ましい実施態様では前側パネル１０６が取付けられてキャビネット２に対するドアを形成する傾斜可能な構造体１５０に収容されている。洗濯物処理装置は図３ａ，３ｂ及び３ｃを参照して以下に説明されるようにキャビネット２から出るよう動くことができる。
【００１３】
ドラム１は、各端部が、それぞれがドラム支持体６，７により支持された軸受８により回転自在に支持される。図示の実施態様では、これら軸受が、ドラムの端部１１，１２のハブ部分１０から突出するシャフト手段９の外側に軸方向に配置されている。他の軸方向の配置構造も同様に可能であり、例えばドラム支持体から突出するシャフト上に配置されるドラムのハブ部分の外面の凹みの中に内側に配置される。ドラム支持体６，７はそれぞれ基部が支持されたユニットとして示されまた２重シート熱成形、ブロー成形その他によって製造するのに適している一体構造形式を有している。各ドラム支持体は、好ましくは強化リブ部分１３，１６とドラム１の各ドラム端部１１，１２に適合するようになっているドラム収容凹み部分１４，１５とを含んでいる。ドラム支持体６，７は側壁５０，５１に設けられた相補的な表面の内部で相互にかみ合うことにより副構造体１５０に係合する。別々の部材から形成された構造物又は機械式懸架装置のような他の好適な構造も可能である。
【００１４】
ドラム支持体はそれぞれ凹み部分１４，１５の中心部に軸受支持凹所を含んでいる。可撓軸受取付け体１７が軸受支持凹所の内部に配置され、また軸受８が軸受取付け体１７のボスの内部に嵌合する。
【００１５】
図１及び図２に示されるように、本発明の好ましい実施態様においては、より詳細には、ドラム１が穴あき金属フープ２２を備え、一対の端部１１，１２がフープ２２の端部を包囲し実質的に円筒形の室を形成し、また一対の羽根板１１０がドラム端部の間に延びている。本発明の好ましい形式では、ドラムは一方の端部１１からのみ駆動され、またそのため羽根板１１０の１つの目的は回転トルクを非駆動ドラム端部１２に伝達することである。羽根板はまたドラム組立体１に長手方向の剛性を与える。これらの端部に向かって羽根板１１０は広くかつ浅くなっているが、羽根板は十分な深さと内側補強部を有し不均衡の動的荷重による湾曲作用に対する必要な抵抗が達成できるようにする。羽根板は異なった形状を有し、前縁と後縁を含み、洗濯物をひっくり返すのを助けるようにするのが好ましい。好ましい実施態様では、羽根板は、回転方向において互いに対向するように配置され、それにより、どちらの方向に回転しても、一方の羽根板が前方にまた他方の羽根板が後方に動く。この羽根板の配置構造は以下に記載されるように使用者が洗濯室を開放するのを便利にするという利点をもたらす。
【００１６】
ドラム１の内部にアクセスできるようにするため、穴あき金属フープ２２は周面が主ドラム部分３４とフープ完成ハッチ部分３５との２つの部材に分割されている。図１にはハッチ部分が分離され引出された状態が示され、洗濯機が開放に備えて用意されている。本発明の好ましい形式では、ハッチ部分３５は金属フープ２２の全幅にわたって延び、その両縁部３６，３７に沿って主ドラム部分の２つの自由縁３８，３９に連結されている。ハッチ部分は張力に抗して主ドラム部分の各縁に完全に固定されるように連結される。したがって、洗濯機の高速回転サイクルで、ドラムが１０００RPM 又はそれ以上で回転すると、ドラムは完全に連結され連続フープとなり、発生した遠心力を処理するのに最適なものとなる。好ましい形式では、ハッチ部分３５は縁３６に沿って縁３６を主ドラム部分３４の各自由縁３８に相互に連結する有効な機械的掛止機構によって連結される。この掛止機構はハッチ部分３５のループ状の縁３６の内方に延びる一連のフック掛止部を有する摺動棒４０を備えている。一連のフック掛止部は摺動棒４０が横方向に動いたときにドラムの主要部分３４の対応の縁３８から延びる一連の相補的なループ４１に係合できるようになっている。ハッチ部分３５の他方の縁３７は例えばハッチ部分が開くようにされる方法に依存した多数の異なる形式でドラム主要部３４の対応の縁３９に連結される。
【００１７】
洗濯機は、作動の全ての段階（洗濯、すすぎ及び高速回転乾燥）でドラムを回転させえる電気モーター（図２に示されているロータ４４とステータ４５）を含んでいる。本発明を組入れた洗濯機の好ましい形式では、モーターはドラム１の一方の端部１１に連結された永久磁石のロータ４４とドラム支持体７に連結されたステータ４５とを有するダイレクトドライブの完全電気整流ブラシレスモーターである。モーターの１つの適当な形式はヨーロッパ特許第０３６１７７５号に記載されている。
【００１８】
上述したように、本発明を組入れた洗濯機の好ましい実施態様では、ドラム１は、各端部が一対のドラム支持体６，７の間に支持されている。ドラム１の内部へは、ドラムの円筒壁２２の摺動ハッチ部分３５を通してアクセスできる。したがって、洗濯機のキャビネット２は、水平軸線の機械においてはより一般的である、従来からの前側装填方式ではなく、実質的に上側装填方式でドラム１にアクセスできるように形成されている。
【００１９】
洗濯物の投入と取出しが容易で便利な洗濯機を提供するのが本発明の特徴である。これは、“東西”に配置されたドラム１と関連する洗浄システム要素とを、好ましい実施態様では洗濯機のキャビネットを傾斜させて、洗濯ドラム１、詳細にはドラムへの進入路であるハッチを使用者に便利な高さで提供することのできる可動構造で取付けることによって、達成される。これを達成する配置構造の好ましい形式が図１に示され、その作用は図３ａから３ｃに示されている。後壁１０２、頂壁１０３、基部１０４及び側壁（図示しない）によって形成された洗濯機キャビネット１００には副構造体１０５が取付けられた開放前部が設けられている。副構造体１０５は、ドラム１０９を回転させる支持体を、ドラムを駆動するモーターと共に組込んでいる。この副構造体の重要かつ必須の部分は、副構造体が閉じられた時すなわちキャビネットの中に引込められた時にキャビネット１００を閉鎖する前壁１０６である。
【００２０】
副構造体１０５の側壁５１は、構造支持体を提供し、またドラム１０９の荷重とドラムに収容された洗濯物の荷重とを支える。これら側壁はドラム支持体６，７とそのそれぞれの側壁部材５０，５１とを結合している。側壁５１の最下縁は副構造体の荷重をキャビネット基部１０４に伝達する。前側パネル１０６は基部１０４とは係合せず、また重量移送の部分の役割りをしない。
【００２１】
側壁５１の底縁１１１は、円弧形状であり、基部１０４の両側に設けられた軌道１１２の内部で“転動”する“揺動”表面を形成する。したがって使用時には、副構造体１０５は、前側パネル１０６の頂部に、外側に向う力を加えることにより、揺動運動するようキャビネット１００の外に傾斜される。この“揺動”表面は、円弧表面１１１の軌道１１２への転動接触が、副構造体の傾斜走行の大部分に関して副構造体の予測される重心（可能な又は潜在的な洗濯物荷重を含む）が、表面１１１と軌道１１２との間の接触点の略真上にあるのを保証するように構成されているのが好ましい。これは、副構造体１０５が外側に向かって傾斜した時、使用者又は付加的な構成要素が荷重の一部を支えなくてはならない固定軸線を有する枢着された副構造体に勝る利点を有している。
【００２２】
副構造体１０５の両側の揺動表面１１１が、正しく基部軌道１１２に沿い横方向に整列して進むのを保証するために、側壁５１は縁１１１の近くに形成されたラック歯を有し、また揺動表面１１１と同じ曲率を有する中心線を有している。これらのラック構造は、基部１０４の近くのキャビネット１００の側壁に固定された対応する真直ぐな水平のラック（図３に破線１２０で示されている）と噛合う。
【００２３】
“揺動”表面１１１は、副構造体１０５の重心を曲率中心とする略円弧状の表面であるのがよく、それにより、静止状態で重心が表面１１１と軌道１１２との接触部の略真上に維持される。円弧状“揺動”表面１１１に変形を設け、“抵抗”位置を生じさせてもよい。例えば、領域１３０が、揺動体の接触表面が予測される重心に対して非接線方向となり接触点に対する半径がさらに前方に向って減少する“揺動”軌道の最前端の近くがよい。このようにすると、副構造体１０５がキャビネット１００から外に転動し、“揺動”表面１１１の接触点が遷移点１３１を通過して動くにつれて、予測される重心１３３は接触点の前方に動くようになり、また副構造体１０５が開放位置へと付勢され、そこでは、例えば副構造体１０５の側面とキャビネット１００の側面との間の係合によって、さらなる開放が抑制される。
【００２４】
同様に“揺動”表面１１１の後側に向かう平坦領域１３３を設けてもよい。この平坦領域１３３は、副構造体１０５が閉じた位置にあるとき水平な係合軌道１１２となり、また副構造体１０５が閉じた位置にあるとき予測される重心の直前に位置する遷移点１３４へと前方に向かって延びる。この遷移点１３４は、この配置構造において揺動表面の事実上の接触点を形成し、重心の前方にありこれが副構造体１０５を閉じた位置に付勢する。
【００２５】
さらに、１つ又は複数の他の平坦部分１３５が、揺動表面に設けられ図３ｂに示される位置のような副構造体１０５の中間“抵抗”位置を提供し、この位置では、予測される重心が軌道１１２に当接する平坦表面に沿う位置の垂直上方にある。このような中間の抵抗位置を設けることによって、傾斜可能な副構造体が、多くの使用者にとって好都合な段階的開放をできるようになる。
【００２６】
図４に示される第２の実施態様においては、副構造体１０５の重心に対して揺動体の幾何学形状を配置し、重心が揺動体１１１と軌道１１２の接触点の真上にあるのを保証して使用者が容易に開放しまた閉鎖することができるようにする構成に代えて、スプリング減衰器１３０が副構造体と洗濯キャビネット１００との間に回動可能に連結されている。この場合は、副構造体の重心が揺動体１１１と軌道１１２との間の接触点から外側に向かって変位することができ、それにより生じた傾斜させる力がスプリング減衰器１３０によって抵抗を受けドラム１が洗濯荷重を担持している時でも使用者が快適に処理できるようにする。
【００２７】
好ましい形式において、ドラム支持体の各々はその足又は前方隅部と考えられる枢軸点を組込むよう形成される。ドラム支持体は、内側ドア部材に接合され、内側ドア部材はドラム支持体の間に延びそれ自体がドラム周囲の前方部分と結合しドラムと駆動モーターとを担持するユニットを形成し、洗濯装置の基部にその底縁が回動可能に連結されている。使用時には、使用者は副構造体を傾斜引出しに似たやり方で回動し洗濯物の投入又は取出しのためにドラムが開放されるようにする。
【００２８】
傾斜可能なユニットはその下端に１つ又は複数の液体収集用排水だめを含み、この排水だめはドラムを包囲する表面の異なった部分から流出する液体を集める。図示の配置構造に関し完全にシールされたドラムの囲いは必要ではない。ドラムは実際には後壁部分１１４と、頂壁部分１１５と、下方及び後方に後壁部分の下から突出するリブ１１７へと延びる前壁部分を有する傾斜ユニットによって担持された前壁部分１１６とを含むじゃま板によって取巻かれている。全体が１０８で示される（図１）１つ又は複数の液体収集用排水だめはその下側から突出する縁に近接した前壁部分に形成される。使用時には、その壁の穴を通ってドラムから出る液体は前壁又は後壁部分に流下し排水だめ１０８に集められる。排水だめは内部の水が排出する出口を含んでいる。ポンプがこの出口に連結され、好ましい実施態様では出口の直ぐ下側に配置され制御プロセッサーの指令で作動するようになっている。
【００２９】
本発明を含む機械の好ましい形式においては、洗濯液体はドラムの端部１１，１２の一方又は両方に配置された入口を通って、ドラム１に直接流入される。ドラムの各端部から延びドラム支持軸受が嵌められているシャフトは好ましくはこれを貫通する穴を有する。加圧された洗浄液体がこの穴を通ってドラムの内部に供給される。
【００３０】
この機械の作動は、すでに述べたように、中央マイクロプロセッサーによって制御され、中央マイクロプロセッサーは水弁とポンプとモーターとをその記憶装置の内部にあるプログラムと使用者のマクロレベルの設定とマイクロレベルのトランスジューサからの信号と種々のモーター負荷にしたがって制御する。物理的にマイクロプロセッサーは好ましくは前側パネル１０６と傾斜構造１５０の前壁１５１との間で傾斜可能ユニットに取付けられた隔離されて周囲が防水された区画室の中に配置される。これはマイクロプロセッサーをこれが接続する全ての対象物の近くにほぼ密封状に置く。使用者の設定は好ましくは対応の表示器と共に前側パネル１０６の頂縁に又はその近くに取付けられた制御パット上に形成される。
【００３１】
使用時には、洗濯作用は洗濯すべき洗濯物の負荷のドラム内部への分配と共に開始される。ドラムハッチの開放は使用者がドラムへのアクセスに先だって自動的に行われる。特にこの機械は傾斜可能なユニットを開放する能力を制限する傾斜可能なユニットと関連するドア掛止手段を含んでいる。掛止手段の作動は使用者が接触制御装置を作動することにより達成できるようにする。しかしこれは使用者が直接掛止手段を作動することによって行うことができ、この場合は掛止手段が作動されている時をセンサーが検知しなければならない。好ましくはドラム１の好ましい開放位置への回転とドラムハッチ３５の開放は掛止手段が完全に解放される前に行われそれにより傾斜可能ユニット１０５の傾斜でドラムの内容物が使用者に与えられるようにする。したがって、ドアの掛止の解放が使用者によって要求されると直ちに現に進行している作動（例えば高速回転又は洗濯サイクル）が終了しドラム１は実質的にハッチ部分３５が開放される位置で休止するようにされる。ハッチ掛止の摺動棒機構４０が引戻されハッチ部分の縁３６と主ドラム部分３４の対応縁３８との間の連結を解除する。ハッチ３５がこの位置に保持されることによりドラム１はついで図１で時計方向に回転され必要な開放が生じ、ハッチ部分３５は主ドラム部分３４の外側に位置するようになる。ドラムはここで開放状態となり（これは図１に示される）ドアは掛止解除され、使用者はドアを開き図３ｂと３ｃに示されるようにドラムの内部にアクセスできるようになる。ドラムはこの位置で回転しないようロックされ、ドアが閉じられ洗濯サイクルが開始され又は再開されるまでこの状態に保持される。
【００３２】
使用者は洗濯物をドラム内に入れ、また必要な洗剤と洗濯補助剤を適当な保管部分に配置する。次いで、使用者はドア１０６を閉じ、そして例えば制御パッドの適当なボタンを押すことにより適当な洗濯プログラムを選択する。洗濯プログラムは、その強さと時間が変わるつけ置き、洗濯、すすぎ及び脱水の任意の組合せからなるものとすることができる。便利のため、機械の作動の以下の記載は、簡単な、単一の洗濯、単一のすすぎ、単一の高速回転のプログラムに基づいている。
【００３３】
ドラムに洗濯物を入れてドアを閉じることに関して、ドラムを開く工程は逆になる。ハッチ部分の後縁３６が掛止され、ドラム開口の縁３８の部分の掛止された部分によって保持されハッチ部分の前縁３７がドラム部分３４の縁３９と接触するまで、主ドラム部分３４は回転され（図１で反時計方向に）ハッチ部分をドラム開口を横切って引戻すようにする。摺動ボルト４０が保持される位置に戻され縁３６と３８を固く相互に連結し、そしてハッチ部分が解放される。この時点で、洗濯、すすぎ及び高速回転のサイクルを開始することができる。水移動とドラム動作に関しては多くの方法が知られているので、ここでは記載しない。
【００３４】
本発明の傾動配置構造を用いる衣服乾燥装置が図５に示されている。乾燥ドラム２０１を保持する傾斜可能な副構造体２０５が軌道２２０上を走行する揺動ラチェット２１３によって支持されている。副構造体２０５は、対応する洗濯機副構造体１０５のようにその後壁２０２と頂壁２０３とが図示されているキャビネット２００の内部に保持されている。ドラム２０１はモーター２１０によって回転される。
【００３５】
ここに開示された型の頂部投入水平軸洗濯機の付隨的な利点は、他の装置、特に衣服乾燥装置４００が頂部に積重ねられ図６に示されるように洗濯場の床空間が維持できることである。
【００３６】
上記の傾斜／揺動機構の変更例として、衣服ドラムの人間工学的提案が“摺動引出し”の配置構造を用いることにより達成される。このような配置構造は図７において洗濯機への適用として示されている。副構造体３０５がドラム３０１を支持し、洗濯機キャビネット３００の中にまた外に直線状にかつ水平に動く。副構造体は、これに取付けられまた開放時キャビネット３００を出る水平の軌道上に支持されたローラの上に乗る軌道上に支持される。開かれるとドラム表面は使用者に頂部から露呈されそしてドラムの回転は制御されハッチは開かれ衣服ドラムの頂部からの投入又は取出しが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の洗濯機の第１の実施態様の切欠斜面図でその主要部分を断面図で示す図である。
【図２】 洗濯機を形成する種々の主要部分を示す図１の洗濯機の分解図である。
【図３ａ】 洗濯物処理装置がキャビネットから出てくるところを示す概略切断正面図である。
【図３ｂ】 洗濯物処理装置がキャビネットから出てくるところを示す概略切断正面図である。
【図３ｃ】 洗濯物処理装置がキャビネットから出てくるところを示す概略切断正面図である。
【図４】 本発明の洗濯機のための揺動制御の第２の形式を示す概略図である。
【図５】 本発明の図１に示される洗濯機に対応する衣服乾燥装置の概略図である。
【図６】 本発明の洗濯機の頂部に積重ねられた本発明の衣服乾燥装置を示す図である。
【図７】 傾斜及び揺動機構の所定位置の摺動引出し機構を用いる洗濯機の他の実施態様を示す図である。

Claims (7)

1. 洗濯装置であって、
   （ａ）キャビネットと、
   （ｂ）該キャビネットから引き出されてアクセスできるように該キャビネット内に移動可能に取付けられている洗濯物処理システムであって、
   （ｉ）前記キャビネット内で、該キャビネットの基部と係合して該キャビネットの基部との間で転動接触を形成する湾曲揺動表面で支持され、少なくとも上方部分が前記キャビネットから外方に動くことができる構造体と、
   （ii）該構造体内で回転軸線が水平となるように回転可能に支持された洗濯物収容用容器と、
   （iii）前記容器を回転させる手段と
   （iv）流体を前記容器に導入する手段と
   （ｖ）流体を前記容器から排出する手段と、を有する洗濯物処理システムと、
   （ｃ）前記構造体の一部を形成し、前記洗濯物処理システムが引込められたとき前記キャビネットを閉じて前記容器の回りに流体密の囲いをつくる前側パネルと、を備えている、
   ことを特徴とする洗濯装置。
2. 前記湾曲揺動表面は、横方向に離れている２本の凸状の湾曲揺動表面を備え、
   前記キャビネットは、前記基部に横方向に離れている対応する２本の軌道を備え、該軌道に前記湾曲揺動表面が係合して両者間に転動接触を形成する、
   請求項１に記載の洗濯装置。
3. 洗濯装置であって、
   （ａ）横方向に離れて内部の基部に取付けられた前後方向の２本の軌道を収容したキャビネットと、
   （ｂ）該キャビネットに取付けられ、頂部から前方に傾斜し前記キャビネットから突出してアクセスできる洗濯物処理システムであって、
   （ｉ）前記キャビネットの２本の軌道のそれぞれと係合し前記キャビネットと転動接触を形成する前後方向に延び横方向に離れた２本の湾曲揺動表面に支持された構造体と、
   （ii）前記構造体内に回転可能に支持され使用時に前記洗濯物を収容する容器と、
   （iii）前記容器を回転させる手段と、
   （iv）流体を前記容器に導入する手段と、
   （ｖ）流体を前記容器から排出する手段とを有する洗濯物処理システムと、
   （ｃ）前記構造体の一部を形成し、洗濯物処理システムが引込められたとき前記キャビネットを閉じて前記容器の回りに流体密の囲いをつくる前側パネルと、を備えている、
   ことを特徴とする洗濯装置。
4. 前記洗濯物処理システムの重心が前記湾曲揺動表面と前記キャビネットの軌道の接触点を通る垂直平面上に位置し且つ洗濯物処理システムが引込められた位置と傾斜した位置との間で回転するように、前記構造体は構成され且つ前記容器は前記構造体内に配置されている、
   請求項３に記載の洗濯装置。
5. 前記構造体の下側部分には、前記湾曲揺動表面と平行であり且つ該湾曲揺動表面から離れた複数の湾曲ラック構造が設けられ、
   対応する複数のラック構造が、前記キャビネットの底部側に設けられ、
   前記湾曲ラック構造がラック構造とそれぞれ係合し、前記湾曲揺動表面とキャビネットの軌道との係合によって形成される２つの接触点の間に延びる転動接触線が、洗濯物処理システムの傾斜中はキャビネットの側面に対して直交することを保証している、
   請求項３又は４に記載の洗濯装置。
6. 衣服洗濯機である、
   請求項１又は３に記載の洗濯装置。
7. 衣服乾燥機である、
   請求項１又は３に記載の洗濯装置。

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