JP3866442B2 - 磁石探知器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、建築物の壁材の裏側に位置する配線用ボックスに設けられた磁石の位置を壁材の表側から探知する磁石探知器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建築物の壁材に取付けられるスイッチ等の配線器具は、壁材の裏側に配設された有底四角箱状をなす配線用ボックスに取り付けられる。前記配線用ボックスは、壁材が配置される前に、その開口側が、配線用ボックス配置後に配置される壁材側に臨むように柱等の構造体に取り付けられるとともに、その内部にケーブルが配線される。その後、配線用ボックスの開口側に壁材が配置され、壁材の裏側に隠蔽配設される。そして、配線用ボックスにスイッチ等の配線器具を接続する際は、壁材の表側から配線用ボックスの位置を探し、その位置の壁材に孔をあけて配線用ボックスを露出させ、その配線用ボックスに配線されたケーブルに配線器具を接続する。
【0003】
この際、配線用ボックスの位置を壁材の表側から探し出す作業を容易に行うために、配線用ボックスには磁石が設置され、その磁石を探知する磁石探知器が使用されている。この磁石探知器は、磁石から生じる磁束を検知する磁石センサと、その磁石センサの検知結果に基づき、磁石があると判断されるとそれを使用者に示す表示手段とより構成されている。磁石センサは磁束が通過すると電圧を発生させるホール素子が使用されている。そして、壁材の表側から、壁材に沿って磁石探知器を移動させる。磁石センサが配線用ボックスの磁石上に位置すると、その磁束を検知して電圧を発生させる。磁石センサが発生させる電圧は小さいため増幅回路により増幅させ、その電圧が任意に設定される基準電圧より大きくなったとき、表示手段を表示させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、配線用ボックスに設けられた磁石が発生させる磁束は、磁石から遠ざかるに従い著しく低下する。例えば、磁束500ガウス(G)の磁石であっても、その磁石から50mm離れた位置では、その磁束は0.5〜1.0Gまで低下する。そのため、磁石センサによる磁石の探知は、その微弱な磁束の探知になる。一方、地球上には地磁気が存在する。
【0005】
この地磁気は例えば、磁石が南北方向に配設されているとき、地磁気はその磁石の磁束に対してプラスマイナス1G程度の影響を与える。例えば、図12(a)に示すように、磁石のN極が北側を向くように配設され、そのN極側に磁石センサを配置し、その磁石を探知する。すると、地磁気の磁束は南から北へ向かっているため、地磁気の磁束と磁石の磁束が磁石センサを通過する。そのため、地磁気の磁束にも磁石センサが反応してしまい、磁石の磁束のみを探知することができず、磁石の正確な位置を探知することができなかった。
【0006】
一方、図12(b)に示すように、磁石のN極が南側を向くように配設され、そのN極側に磁石センサを配置し、その磁石を探知する。すると、地磁気の磁束は南から北へ向かっているため、磁石の磁束は地磁気の磁束により相殺されてしまう。そのため、磁石センサを通過する磁束は、磁石のN極が北側を向いている場合と比較して少なくなる。その結果、磁石センサをかなり近くまで磁石に近づけないと磁石の位置を探知することができなかった。
【0007】
そのため、磁石の探知作業を行う前に地磁気の磁束を打ち消すための作業が必要であった。
ところで、磁石センサとしてのホール素子は、図13(a)に示すように、通過する磁束の量に比例して電圧も大きくなる。また、ホール素子に予めαボルト(V)の電圧が印加してある。磁石が存在せず、ホール素子を北側に向け、南から北へ地磁気の磁束が通過したとき、その電圧は図13(b)のグラフNに示すようになり、ホール素子を南側に向け、南から北へ地磁気の磁束が通過したとき、その電圧は図13(b)のグラフSに示すようになる。
【0008】
地磁気の磁束を打ち消す作業について説明する。例えば、図13(b)のグラフにおいて、基準電圧をV1に設定する。この基準電圧V1は、ホール素子を北側に向けたとき地磁気の磁束により発生する電圧(α+a)Vと、ホール素子を南側に向けたとき地磁気の磁束により発生する電圧(α−a)Vより大きくなっている。そのため、探知する磁石の磁束により発生する電圧が基準電圧V1より大きくなるためには、ホール素子が北側を向いているときは磁束B1のときで、ホール素子が南側を向いているときは磁束B2のときである。
【0009】
次に、基準電圧をV2に設定する。このとき、磁石の磁束により発生する電圧が基準電圧V2より大きくなるためには、ホール素子が北側を向いているときは磁束Bが磁束B0より大きいときで、ホール素子が南側を向いているときは磁束B3のときである。
【0010】
ところが、基準電圧V1のとき、ホール素子が南北どちら側を向いていても磁石の磁束を探知することができるが、検出される磁束の大きさが違っている。図14(a)に示すように、ホール素子と磁石との距離Dが近ければ近いほどホール素子を通過する磁束Bの量は大きくなるため、磁束B1のとき、磁石とホール素子との距離はD1となり、磁束B2のとき、磁石とホール素子との距離はD2となる。そのため、ホール素子の向きが異なると、同じ磁石を探知してもその探知距離が異なり、ホール素子が北側を向いているときは探知距離が長く、ホール素子が南側を向いているときは探知距離が短くなってしまう。
【0011】
また、基準電圧V2のとき、ホール素子が北側を向いているときはホール素子が地磁気の磁束により発生させる電圧が基準電圧V2より大きくなっているため、磁石の磁束が存在しなくても表示手段を表示させてしまう。
【0012】
従って、同じ基準電圧では、ホール素子の向きが異なった場合、つまり、磁石探知器の探知面の向きが変わった場合には、正確な磁石の位置を探知することができず、探知する磁石の位置が変わるたびに、基準電圧を調整しなければならず、その作業は非常に面倒であるという問題があった。
【0013】
さらに、図13(b)において、基準電圧V3の場合のように、基準電圧が高すぎると、磁石のすぐ近くまでホール素子が位置しないと磁石の磁束を探知することができない。逆に、基準電圧V4の場合のように、基準電圧が低すぎると、磁石が無くても地磁気の磁束のみで表示手段が表示されてしまう。従って、磁石の位置を正確に探知するためには、微妙な基準電圧の調整作業を必要とし、非常に煩雑であるという問題もあった。
【0014】
また、基準電圧V4の場合のように、基準電圧を絞り込み過ぎ、その感度が高くなると、磁石センサにより発生する電圧が基準電圧V4よりわずかに大きくなっただけで表示手段が点灯するため、表示手段が点灯する範囲は図14(b)に示すように広くなってしまう。そのため、磁石の正確な位置を探知するには、図14(c)に示すように、表示手段がはじめに点灯する場所を4箇所探知し、その中心を取る作業が必要となり非常に面倒であった。
【0015】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、磁石探知作業の効率を向上させることができるとともに、磁石の位置を容易かつ正確に探知して配設体の位置を容易かつ正確に探知することができる磁石探知器を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の磁石探知器は、建築物の壁材等の隠蔽材の裏側に配設された配線用ボックス等の配設体に設けられた磁石を隠蔽材の表側から検知して、前記配設体の位置を探知する磁石探知器であって、地磁気の磁束と共に磁石の磁束を検知する磁石センサと、前記磁石センサが地磁気の磁束と共に磁石の磁束を検知した状態で、磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知するように前記磁石センサから離れた位置に配設される地磁気センサと、前記両センサが磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知した状態で、両センサからそれぞれ地磁気の磁束を検知して得られる電圧の差を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された電圧の差に基づいて、前記磁石センサが磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知して得られる電圧を前記地磁気センサが磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知して得られる電圧と同一になるよう補正する補正手段と、前記補正手段により地磁気の磁束のみを検知した両センサから得られる各電圧が同一に補正された状態で、地磁気の向きに対して磁石探知器の向きが変わることより変動する前記地磁気センサから得られる電圧を基準電圧とし、前記磁石センサが地磁気の磁束と共に磁石の磁束を検知することにより、磁石センサから前記基準電圧と異なる電圧を得たとき、それを使用者に認知させる認知手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項2に記載の発明の磁石探知器は、請求項1に記載の発明において、前記磁石センサは複数設けられ、それらの磁石センサにはそれぞれ前記記憶手段及び補正手段が接続されているものである。
【0019】
請求項3に記載の発明の磁石探知器は、請求項2に記載の発明において、前記磁石センサは少なくとも3つ設けられ、隣接する磁石センサ間の距離が全て等しくなるように配設されるものである。
【0020】
請求項4に記載の発明の磁石探知器は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記磁石センサは4つ設けられるとともに、上下左右に配設され、基準電圧と異なる各磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧を、上と下及び左と右で比較し、磁石センサが磁石に対して上と下及び左と右のどちらに偏っているかを検出する検出手段と、前記磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧が前記基準電圧と異なるとき、それを使用者に認知させる認知手段と、認知手段を作動させる制御手段とを備え、制御手段は検出手段の検出結果に基づき、磁石が上下のどちらか一方又は左右のどちらか一方の磁石センサに偏っているかを確認可能とするように認知手段を作動させるものである。
【0021】
請求項5に記載の発明の磁石探知器は、請求項2〜4のいずれかに記載の発明において、磁石センサと対応して設けられ、前記磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧が前記基準電圧と異なるとき、それを使用者に認知させる認知手段としての発光表示素子と、発光表示素子の点灯を制御する制御手段とを備えたものである。
【0022】
請求項6に記載の発明の磁石探知器は、請求項2〜5のいずれかに記載の発明において、磁石センサから得られる電圧を周波数に変換する電圧周波数変換回路と、前記磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧が前記基準電圧と異なるとき、それを使用者に認知させる認知手段と、電圧周波数変換回路により変換された周波数に基づいて認知手段を作動させるように制御する制御手段とを備えたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、配設体としての合成樹脂製の配線用ボックス11は、周壁12と、周壁12の一端側を閉塞する底壁13とにより一面が開口された有底四角箱状に形成されたボックス本体14と、そのボックス本体14の周壁12に一体形成された取付部18とより構成されている。
【0025】
前記周壁12には、図示しないケーブルを配線貫通可能な配線貫通部15が形成されている。底壁13にはボックス本体14の開口方向へ突出するほぼ円筒状をなす支持部16が形成され、その支持部16の端面には永久磁石(以下、単に磁石と称す)17が取付固定され、その端面がボックス本体14の開口側へ露出するようになっている。
【0026】
前記取付部18は所定厚さを有する四角形状に形成され、周壁12を貫通して横方向に延びる長孔状の取付孔19が所定間隔をおいて形成されている。そして、図1に示すように、建築物を構築するための構造体としての柱20に対して、取付孔19からねじ21をねじ込むことにより、配線用ボックス11を取付部18を介して柱20に取り付けることができるようになっている。その後、配線用ボックス11の開口側に隠蔽材としての壁材22が配置され、配線用ボックス11は壁材22の裏側に隠蔽配設される。
【0027】
磁石探知器23を構成する収容ケース24は、合成樹脂材料により扁平直方体状に形成されている。収容ケース24の表面側において、その長手方向の中心線の一端側には収容ケース24を貫通する貫通孔25が形成され、図11に示すように、その貫通孔25は収容ケース24の表面から裏面に向かうに従いその内径を縮径するように形成されている。
【0028】
図1に示すように、前記貫通孔25の周縁には上下一対の上部透孔26a、下部透孔26b及び左右一対の左部透孔26c、右部透孔26dが形成され、上下一対の透孔26a、26bを結ぶ線と、左右一対の透孔26c、26dを結ぶ線とが交差する中心点から各透孔26a〜26dまでの距離は等しくなっている。また、隣接する透孔26a〜26d間の距離は全て等しくなっている。下部透孔26dの右側部には電源用透孔27が形成されている。
【0029】
収容ケース24のほぼ中央位置において、収容ケース24の長手方向の中心線よりやや左側部には、円孔28が形成され、中心線よりやや右側部には押ボタン30が押圧可能に設けられている。
【0030】
図2に示すように、収容ケース24内には基板31が配設され、その基板31の長手方向の中心線の一端側には前記貫通孔25に対応するように基板31を貫通する孔32が形成されている。その孔32の周縁には上下一対の磁石センサとしての上部ホール素子33a及び下部ホール素子33bと、左右一対の磁石センサとしての左部ホール素子33c及び右部ホール素子33dが配設されている。前記各ホール素子33a〜33dは発生する電圧が通過する磁束の量に比例して大きくなる。また、各ホール素子33a〜33dにはそれぞれ温度差等により発生する電圧が異なるが、各ホール素子33a〜33dを通過する磁束の量に対する電圧の変化量は予め定められている。
【0031】
前記孔32の周縁の各ホール素子33a〜33dの表側には認知手段としての発光表示素子34a〜34dがそれぞれ対応するように配設され、この実施形態では発光表示素子として発光ダイオード(LED)34a〜34dを使用した。上下一対の上部LED34a、下部LED34b及び左右一対の左部LED34c、右部LED34dが配設されている。これらのLED34a〜34dは電力が供給されると後述する制御手段としての制御回路により点滅、点灯制御されるようになっている。そして、各LED34a〜34dはそれぞれ各ホール素子33a〜33dに対応している。また、下部LED34dの右側部にも電源用LED35が配設されている。
【0032】
さらに、各LED34a〜34dは前記収容ケース24の各透孔26a〜26dに対応し、電源用LED35は電源用透孔27に対応している。そのため、収容ケース24の表面から各透孔26a〜26dを介して対応する各LED34a〜34dを視認することができるようになっている。
【0033】
また、基板31の他端側において、基板31の長手方向の中心線よりやや左側部には、認知手段としてのブザー36が配設され、中心線よりやや右側部にはスイッチ37が配設されている。ブザー36は収容ケース24の円孔28に対応し、スイッチ37は収容ケース24の押ボタン30に対応するように基板31上に配設されている。そして、押ボタン30を押圧することによりスイッチ37をオンにすることができるようになっている。スイッチ37の下部位置には地磁気センサとしての基準ホール素子38が配設されている。基準ホール素子38は地磁気の磁束のみを検出するように各ホール素子33a〜33dから所定距離だけ離れた位置に配設されている。
【0034】
また、基板31には前記各LED34a〜34dの点灯、点滅及びブザー36が鳴るのを制御する図示されない制御回路が配設されている。また、収容ケース24内には磁石探知器23を作動させるための電源40としての乾電池が収容され、その電源40は接続線41により前記基板31に接続されている。そして、スイッチ37をオンにすることにより電源40から磁石探知器23作動用の電力が基板31に供給されるようになっている。
【0035】
次に、磁石探知器23の電気的構成について説明する。
図3に示すように、各ホール素子33a〜33dは各増幅器42a〜42dにそれぞれ接続され、各ホール素子33a〜33dには所定の電圧が予め印加されている。そして、各ホール素子33a〜33dは、地磁気及び磁石17の磁束が通過すると電圧を発生させ、その電圧が対応する増幅器42a〜42dによりそれぞれ増幅されるようになっている。基準ホール素子38は基準増幅器43に接続され、基準ホール素子38には所定の電圧が予め印加されている。基準ホール素子38は地磁気の磁束が通過すると電圧を発生させ、その電圧は基準増幅器43により増幅される。なお、基準増幅器43により増幅された値は基準電圧になる。
【0036】
図3に示すように、各増幅器42a〜42dは各減算器44a〜44d及び補正手段としての各補正器45a〜45dにそれぞれ接続され、各減算器44a〜44dは基準増幅器43にそれぞれ接続されている。そして、各減算器44a〜44dには、各ホール素子33a〜33dから発生し、各増幅器42a〜42dにより増幅された電圧と、基準ホール素子38から発生し、基準増幅器43により増幅された基準電圧が入力される。さらに、それらを減算し、その電圧差を算出するようになっている。
【0037】
各減算器44a〜44dは記憶手段としての各記憶器46a〜46dにそれぞれ接続され、各記憶器46a〜46dには各減算器44a〜44dにより算出された電圧差が入力され、その電圧差の値を記憶するようになっている。全ての記憶器46a〜46dはリセット回路47に接続され、そのリセット回路47は各記憶器46a〜46dが記憶した時間が所定時間を経過すると、記憶した電圧差をリセットするようになっている。
【0038】
また、図4及び図5に示すように、各減算器44a〜44dと各記憶器46a〜46dとの間には各リセットスイッチ60a〜60dがそれぞれ接続されている。そして、スイッチ37がオンになり基板31に電源40から電力が供給されると、図4に示すように、各リセットスイッチ60a〜60dがオンになり、各記憶器46a〜46dに各電圧差が記憶される。その1秒後に、図4の2点鎖線及び図5に示すように、各リセットスイッチ60a〜60dはリセット回路47によりオフになり、各電圧差が所定時間記憶される。
【0039】
各減算器44a〜44dは各補正器45a〜45dにそれぞれ接続され、この実施形態においては、補正器として減算器を使用した。そして、各補正器45a〜45dには各ホール素子33a〜33dから発生し、各増幅器42a〜42dにより増幅された電圧と、各記憶器46a〜46dに記憶された電圧差が入力され、各補正器45a〜45dにより電圧から電圧差を減算し、各補正値を算出するようになっている。各補正値は各磁石センサとしての各ホール素子33a〜33dから得られる電圧となる。
【0040】
図3に示すように、上下一対の補正器45a、45bは上下動作判別器48に接続され、その上下動作判別器48は基準増幅器43に接続されている。また、上下動作判別器48は制御回路49に接続されている。そして、上下動作判別器48には上下一対の補正器45a、45bから得られる各補正値及び基準電圧が入力され、その入力値に基づいて両補正値が基準電圧より大きいか小さいかの判別を行うようになっている。そして、両補正値の少なくとも一方が基準電圧より大きいと判別されると、その信号は上下比較器50、上下加減算器51、制御回路49及びVF変換回路57に入力されるようになっている。
【0041】
左右一対の補正器45c、45dは左右動作判別器53に接続され、その左右動作判別器53は基準増幅器43に接続されている。また、左右動作判別器53は制御回路49に接続されている。そして、左右動作判別器53は上下動作判別器48と同様の作用を示し、左右両補正値の少なくとも一方が基準電圧より大きいと判別されると、その信号は左右比較器54、左右加減算器55、制御回路49及びVF変換回路57に入力されるようになっている。
【0042】
図3、図6及び図8に示すように、上下一対の補正器45a、45bは検出手段としての上下比較器50に接続され、その上下比較器50は制御回路49に接続されている。そして、上下動作判別器48により両補正値の少なくとも一方が基準電圧より大きいと判別されると、上下一対の補正器45a、45bから上下比較器50に、両補正値が入力されるようになっている。さらに、上下比較器50は入力された両補正値の大小を比較し、その信号を制御回路49に入力するようになっている。
【0043】
左右一対の補正器45c、45dは検出手段としての左右比較器54に接続され、その左右比較器54は制御回路49に接続されている。上下比較器50と同様の作用を示す。
【0044】
また、図3及、図9及び図10に示すように、上下一対の補正器45a、45bは上下加減算器51に接続され、その上下加減算器51は検出手段としての上下基準比較器52に接続されている。上下基準比較器52は制御回路49に接続されている。そして、上下動作判別器48により両補正値の少なくとも一方が基準電圧より大きいと判別されると、上下一対の補正器45a、45bから両補正値が上下加減算器51に入力されるようになっている。さらに、上下加減算器51は入力された両補正値の差の絶対値を算出し、上下比較値を算出する。その上下比較値は上下基準比較器52に入力され、その上下比較値と上下基準比較器52に予め設定された基準値とが比較される。そして、上下比較値が基準値より小さいと判断されると、その信号は制御回路49に入力される。
【0045】
また左右一対の補正器45c、45dは左右加減算器55に接続され、その左右加減算器55は検出手段としての左右基準比較器56に接続されている。また、左右基準比較器56は制御回路49に接続されている。そして、左右加減算器55及び左右基準比較器56は上下加減算器51及び上下基準比較器52と同様の作用を示す。
【0046】
図3に示すように、各補正器45a〜45dは電圧周波数変換回路(VF変換回路)57に接続されている。そして、各補正器45a〜45dからVF変換回路57に各補正値が入力され、それらの補正値が全て平均値化される。すると、VF変換回路57により、電圧で表されている補正値の平均値が周波数に変換されるようになっている。
【0047】
上下及び左右比較器50,54、上下及び左右基準比較器52,56、上下及び左右動作判別器48,53及びVF変換回路57に接続された制御回路49には、各LED34a〜34d及び電源用LEDが接続されている。また、制御回路49は発振器58に接続され、その発振器58は各LED34a〜34dに接続されている。また、発振器58と各LED34a〜34d間にはブザー36が接続されている。
【0048】
制御回路49は、上下動作判別器48、上下比較器50及び上下基準比較器52からの信号に基づき、上部LED34a及び下部LED34bの点滅又は点灯を制御するようになっている。また、左右動作判別器53、左右比較器54及び左右基準比較器56からの信号に基づき、左部LED34c及び右部LED34dの点滅又は点灯を制御するようになっている。
【0049】
また、電源用LED35の赤色から緑色への点灯変更を制御するようになっている。制御回路49はVF変換回路57により変換された周波数の信号を発振器58に出力する。また、各記憶器46a〜46dに各電圧差が記憶されると、制御回路49は電源用LED35を緑色に点灯制御するようになっている。
【0050】
発振器58は周波数の信号を増幅させ、パルス信号をブザー36及び各LED34a〜34dに出力するようになっている。そのパルス信号に基づいてブザー36は鳴り、各LED34a〜34dは点滅及び点灯するようになっている。このとき、周波数が大きくなるにつれてブザー36の鳴る間隔が短くなり、各LED34a〜34dの点滅間隔が短くなるようになっている。
【0051】
次に、磁石探知器23の使用方法について以下に記載する。
まず、探知したい配線用ボックス11が設置された壁材22面に磁石探知器23の裏面を向け、表面を使用者の方向へ向ける。この状態において、磁石17が各ホール素子33a〜33dに探知されないように、壁材22から所定距離だけ離しておく。そして、押ボタン30を押圧し、スイッチ37を押圧してオンにすると、電源40から基板31に電力が供給され、制御回路49により電源用LED35が赤色に点灯制御される。また、これと同時に、各リセットスイッチ60a〜60dがオンになる。
【0052】
各ホール素子33a〜33d及び基準ホール素子38に電力が供給され、各ホール素子33a〜33d及び基準ホール素子38を通過する地磁気の磁束によりそれぞれに電圧が発生し、各増幅器42a〜42d及び基準増幅器43によりそれらが増幅される。その結果、図4に示すように、基準ホール素子38から1.0Vが得られ、各ホール素子33a〜33dから1.2Vが得られる。次に、各減算器44a〜44dはその電圧差0.2Vを算出する。さらに、その電圧差0.2Vは各記憶器46a〜46dに記憶される。すると、その1秒後、図4の2点鎖線に示すように、各リセットスイッチ60a〜60dはオフになり、電圧差が所定時間だけ記憶されるとともに、制御回路49により電源用LED35が緑色に点灯制御される。
【0053】
次いで、各増幅器42a〜42dにより増幅された電圧値1.2Vと、各記憶器46a〜46dに記憶された電圧差0.2Vとにより、各補正器45a〜45dにより各補正値1.0Vが算出される。その結果、この時点において、各ホール素子33a〜33dから得られる電圧1.0Vと基準ホール素子38から得られる基準電圧1.0Vとの間に差がなくなり、各ホール素子33a〜33dから得られる電圧が各補正器45a〜45dにより基準電圧にそれぞれ補正される。そのため、温度差や各ホール素子33a〜33dの特性等に依存する電圧差が補正され、磁石探知器23は作動しない。
【0054】
また、ここで、磁石探知器23の向きが変わり基準ホール素子38の向きが変わったとしても、各ホール素子33a〜33dも同様に向きが変わる。このとき、基準ホール素子38から発生する電圧及び各ホール素子33a〜33dから発生する電圧も変化するが、基準ホール素子38及び各ホール素子33a〜33dの磁束に対する電圧の変化量は同じである。そのため、各記憶器46a〜46dにより両者の電圧差を記憶し、それらを各補正器45a〜45dにより補正するため、各ホール素子33a〜33dから得られる電圧が基準電圧に常に補正される。従って、磁石探知器23の向きが変わっても基準電圧を変更する作業を行わなくても良く、磁石17探知の作業効率を向上させることができる。
【0055】
この状態において、図1に示すように、磁石探知器23の裏面を壁材22に近づけ、壁材22に沿って磁石探知器23を移動させる。
そして、図5に示すように、上部ホール素子33aと左部ホール素子33cとの間に磁石17が位置すると、上部ホール素子33a及び左部ホール素子33cは1.4Vを発生する。下部ホール素子33b及び右部ホール素子33dには磁石17の磁束が通過せず、電圧は両方とも1.2Vが発生する。このとき、各リセットスイッチ60a〜60dはオフになっているため、各ホール素子33a〜33dから発生した電圧は各補正器45a〜45dに入力される。
【0056】
次いで、上部補正器45aにより上部補正値1.2Vが算出され、下部ホール素子45bにより下部補正値1.0Vが算出される。左部補正器45cにより左部補正値1.2Vが算出され、右部補正器45dにより右部補正値1.0Vが算出される。
【0057】
続いて、上下動作判別器48により、上部補正値1.2Vが基準電圧1.0Vより大きいと判別され、左右動作判別器53により、左部補正値1.2Vが基準電圧1.0Vより大きいと判別される。すると、上下動作判別器48はこの信号を上下比較器50、上下加減算器51、VF変換回路57及び制御回路49に入力し、左右動作判別器53はこの信号を左右比較器54、左右加減算器55、VF変換回路57及び制御回路49に入力する。そして、制御回路49は上部LED34a及び左部LED34cに点滅信号を出力する。
【0058】
すると、図6に示すように、上下比較器50は上部補正値1.2Vが下部補正値1.0Vより大きいと制御回路49に入力する。左右比較器54は左部補正値1.2Vが右部補正値1.0Vより大きいと制御回路49に入力する。
【0059】
このとき、VF変換回路57により各補正値が平均値化された電圧1.1Vが算出されるとともに、電圧1.1Vが周波数2.2Hzに変換され、制御回路49に入力される。さらに、その値は発振器58に出力される。
【0060】
すると、上部LED34a及び左部LED34cに対して制御回路49は点滅信号を出力し、発振器58にはパルス信号を出力する。また、ブザー36に対しても発振器58はパルス信号を出力する。その結果、図7(a)に示すように、上部LED34aと左部LED34cは点滅し、ブザー36は鳴る。使用者は磁石17が磁石探知器23により探知されたと認知することができるとともに、磁石17が上部LED34aと左部LED34cの方向に位置していると認知することができる。次に、磁石17を4つのホール素子33a〜33dの真ん中へ位置させるために、磁石探知器23を上部LED34aと左部LED34cが点滅している方向へ移動させる。
【0061】
すると、図7(b)に示すように、磁石17が上部ホール素子33a、左部ホール素子33c及び下部ホール素子33bの間に位置する。上部ホール素子33aから電圧1.45Vが発生し、上部補正器45aにより上部補正値1.25Vが算出され、下部ホール素子33bから電圧1.2Vが発生し、下部補正器45bにより下部補正値1.0Vが算出される。左部ホール素子33cから電圧1.45Vが発生し、左部補正器45cにより左部補正値1.25Vが算出され、右部ホール素子33dから電圧1.4Vが発生し、右部補正器45dにより右部補正値1.2Vが算出される。
【0062】
続いて、上下動作判別器48により、上部補正値1.25Vが基準電圧1.0Vより大きいと判別され、左右動作判別器53により、両補正値が基準電圧1.0Vより大きいと判別される。すると、図8及び図9に示すように、上下動作判別器48はこの信号を上下比較器50、上下加減算器51、VF変換回路57及び制御回路49に入力し、左右動作判別器53はこの信号を左右比較器54、左右加減算器55、VF変換回路57及び制御回路49に入力する。そして、制御回路49は上部LED34a、左部LED34c及び右部LED34dに対して点滅信号を出力する。
【0063】
すると、図8に示すように、上下比較器50は上部補正値1.25Vが下部補正値1.0Vより大きいと制御回路49に入力し、左右比較器54は左部補正値1.25Vが右部補正値1.2Vより大きいと制御回路49に入力する。図9に示すように、上下加減算器51は上下両補正値の差の絶対値0.25Vを算出し、上下比較値0.25Vは上下基準比較器52に入力され、上下基準比較器52により上下比較値0.25Vは上下基準値0.07Vより大きいと判断され、その信号を制御回路49に入力する。
【0064】
左右加減算器55は左右両補正値の差の絶対値0.05Vを算出し、左右基準比較器56により左右比較値0.05Vは左右基準値0.07Vより小さいと判断され、その信号を制御回路49に入力する。
【0065】
すると、制御回路49は上部LED34a、左部LED34c及び右部LED34dに対して点滅信号を出力し、発振器58はパルス信号を出力する。また、ブザー36に対しても発振器58はパルス信号を出力する。
【0066】
このとき、VF変換回路57により変換された周波数2.35Hzとなっているため、周波数2.2Hzと比較して、発振器58から出力されるパルス信号の間隔は短くなる。すると、図7(b)に示すように、上部LED34a、左部LED34c及び右部LED34dはそれらの信号に基づき点滅し、ブザー36は鳴る。このとき、3つのLED34a、34c、34dの点滅の間隔は短くなり、ブザー36の鳴る間隔も短くなる。
【0067】
その結果、使用者は磁石17の位置が近づいていることを各LED34a、34c、34dの点滅間隔やブザー36の鳴る間隔により認知することができる。また、各LED34a、34c、34dの点滅により、使用者は磁石17が上下及び左右のどちらに偏っているかを視認することができる。
【0068】
さらに、磁石探知器23を左部LED34cの方向へ移動させると、図7(c)に示すように、磁石17が4つのホール素子33a〜33dの真ん中に位置する。そして、全てのホール素子33a〜33dから1.5Vの電圧が発生し、各補正器45a〜45dにより各補正値1.3Vが算出される。
【0069】
続いて、上下動作判別器48により上下両補正値1.3Vが基準電圧1.0Vより大きいと判別され、左右動作判別器53により左右両補正値1.3Vが基準電圧1.0Vより大きいと判別される。すると、上下動作判別器48はこの信号を上下比較器50、上下加減算器51、VF変換回路57及び制御回路49に入力し、左右動作判別器53はこの信号を左右比較器54、左右加減算器55、VF変換回路57及び制御回路49に入力する。制御回路49から4つのLED34a〜34dに対して点滅信号が出力される。
【0070】
すると、上下比較器50は上下両補正値が等しくなったと制御回路49に入力し、左右比較器54は左右両補正値が等しいと制御回路49に入力する。このとき、VF変換回路57により各補正値が平均値化された電圧1.3Vが算出されるとともに、電圧1.3Vが2.6Hzに変換され、制御回路49に入力される。さらに、その値は発振器58に出力される。
【0071】
さらに、図10に示すように、上下加減算器51により上下比較値0Vが算出され、上下基準比較器52により上下比較値0Vは上下基準値0.07Vより小さいと判断され、その信号は制御回路49に入力される。同様に、左右加減算器55により左右比較値0Vが算出され、左右基準比較器56により左右比較値0Vは左右基準値0.07Vより小さいと判断され、その信号は制御回路49に入力される。
【0072】
すると、4つのLED34a〜34dに対して制御回路49は点滅信号を出力し、発振器58はパルス信号を出力する。ブザー36に対しても発振器58はパルス信号を出力する。このとき、VF変換回路57により変換された周波数は2.6Hzとなっているため、点滅信号及びパルス信号の間隔は非常に短くなる。その結果、4つのLED34a〜34dは全て点灯し、ブザー36は鳴り続ける。従って、磁石17が4つのホール素子33a〜33dに中央に位置していると認知される。
【0073】
最後に、図11に示すように、その位置に磁石探知器23を保持し、貫通孔25からけ書きペン59等を挿入し、壁材22に中心点をマーキングする。この中心点は磁石17の中心とほぼ対応しているため、この中心点を中心にして壁材22に孔を開けることにより配線用ボックス11を壁材22の表側に確実に露出させることができる。
【0074】
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 基準ホール素子38が配設され、その基準ホール素子38から得られる電圧が基準電圧となる。そのため、磁石探知器23の方向が変わると同時に、基準電圧が自動的に調整される。従って、磁石探知器23に向きが変わる度に、基準電圧の調整作業を行わなくてもよく、磁石17探知作業を簡単に行うことができ、配線用ボックス11の探知を簡単に行うことができる。
【0075】
・ 磁石17を探知していない状態において、基準ホール素子38と各ホール素子33a〜33dとの特性差等により生じる電圧差がそれぞれ各記憶器46a〜46dに予め記憶され、各補正器45a〜45dにより各ホール素子33a〜33dから得られる電圧が基準電圧と等しくなるように補正されている。そのため、各ホール素子33a〜33dにより磁石17の磁束の増加による電圧の増加を確実に探知して磁石17探知の効率を向上させることができる。
【0076】
・ 磁石探知器23の向きが変わったとき、基準ホール素子38から得られる基準電圧及び各ホール素子33a〜33dから得られる電圧の変化量は同じであるため、各ホール素子33a〜33dから発生する電圧から各記憶器46a〜46dに記憶された電圧差を各補正器45a〜45dにより減算することにより補正される。そのため、磁石探知器23の向きが変わっても常に正確な磁石17探知を行うことができる。
【0077】
・ 磁石センサとしてのホール素子33a〜33dは4つ設けられ、各ホール素子33a〜33dには各記憶器46a〜46d及び各補正器45a〜45dがそれぞれ接続されている。そのため、各ホール素子33a〜33d毎に補正を行うことができ、4つのホール素子33a〜33dを全て同じ条件にし、それらにより磁石17探知作業を行うことができる。従って、ホール素子を1つだけ設け、それに記憶器及び補正器を設けた場合と比較して、磁石17探知の作業効率を向上させることができる。
【0078】
・ 磁石センサとしてのホール素子33a〜33dは上下左右に配設され、隣接するホール素子33a〜33d間の距離は全て等しくなり、正方形状に配設されている。そのため、4つのホール素子33a〜33dの真ん中に磁石17が位置したとき、各ホール素子33a〜33dから得られる電圧が全て等しくなり、認知手段としてのLED34a〜34dが全て点灯するため、磁石17の位置を正確に探知することができるとともに、その中心点を探知することができる。
【0079】
・ 各ホール素子33a〜33dにはLED34a〜34dがそれぞれ対応するように配設され、ホール素子33a〜33dが磁石17に近づき、基準電圧より大きい電圧を発生したホール素子33a〜33dに対応するLED34a〜34dが点滅するようになっている。そのため、点滅したLED34a〜34dにより磁石17がどのLED34a〜34d、つまり、どのホール素子33a〜33d方向に偏っているかを視認することができる。
【0080】
・ 各ホール素子33a〜33dにはそれぞれLED34a〜34dが対応するように配設され、各LED34a〜34dは磁石17が近くなると点滅し、さらに近くなればなるほど点滅間隔は短くなる。そのため、使用者は磁石17に近づいたか否かを視認することができ、磁石17探知作業の効率を向上させることができる。
【0081】
・ 磁石探知器23にはVF変換回路57及びブザー36が設置され、磁石17が近くになり電圧が得られるとVF変換回路57により電圧は周波数に変換される。従って、その周波数によりブザー36を鳴らせ、使用者に磁石17に近づいたことを認識させることができる。また、電圧が大きくなると周波数も大きくなるため、磁石17により近づくとブザー36の鳴る間隔が短くなる。そのため、使用者は磁石17により近づいたか否かを確認することができ、磁石17探知作業の効率を向上させることができる。
【0082】
・ 上下一対のホール素子33a、33bは上下比較器50に接続され、左右一対のホール素子33c、33dは左右比較器54に接続されている。そのため、上下比較器50及び左右比較器54により磁石17が上下又は左右のどちらに偏っているかを判別し、その信号により制御回路49は上部又は下部LED34a、34b若しくは左部LED又は右部LED34c、34dの偏っている方を点滅させる。そのため、LED34a〜34dの点滅により磁石17がどの方向に偏っているかを視認することができる。
【0083】
・ 上下一対のホール素子33a、33bは上下基準比較器52に接続され、左右一対のホール素子33c、33dは左右基準比較器56に接続されている。そして、上下基準比較器52又は左右基準比較器56により上下一対の各ホール素子33a、33b又は左右一対の各ホール素子33c、33dから得られる電圧の差の絶対値が所定値以下か否かを判別し、所定値以下となったとき、上下両LED34a、34b又は左右両LED34c、34dを点滅させる。そのため、磁石17が上下間又は左右間に位置しているか否かを視認することができる。
【0084】
・ 4つのホール素子33a〜33dから得られる電圧が等しくなったとき、4つのLED34a〜34dは全て点灯し、ブザー36は連続的に鳴る。そのため、磁石17の位置を確実に確認することができる。
【0085】
・ 磁石探知器23の4つのLED34a〜34dの中央位置には貫通孔25が形成されている。そのため、4つのLED34a〜34dが全て点灯し、ブザー36が連続的に鳴る位置を保持し、そこに中心点をけ書きペン59等によりマーキングすることにより壁材22の表面に磁石17の中心を印すことができる。
【0086】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 各増幅器42a〜42dに加算器をそれぞれ接続し、その加算器に記憶器46a〜46dをぞれぞれ接続し、さらに、その各記憶器46a〜46dに各補正器45a〜45dとして減算器をそれぞれ接続してもよい。このように構成した場合、例えば、上部ホール素子33aから電圧が発生し、上部増幅器42aにより増幅されて1.2Vが発生し、基準ホール素子38から電圧が発生し、基準増幅器43により増幅されて1.0Vが発生したとき、上部加算器により1.2Vと1.0Vが加算され、2.2Vが算出される。その値は上部記憶器46aに記憶され、さらに、上部補正器45aとしての上部減算器により、記憶された2.2Vと上部ホール素子33aから得られた1.2Vの減算が行われ、上部補正値1.0Vが算出される。その結果、上部記憶器46a及び上部補正器45aにより上部ホール素子33aから発生した電圧が基準電圧に補正される。従って、磁石探知器23の向きが変わっても基準電圧の調整作業を行わなくても良く、磁石17探知作業の効率を向上させることができる。
【0087】
・ 3つのホール素子を正三角形状に基板31に配設し、各ホール素子に対応するように認知手段としてLEDを配設してもよい。このように構成した場合、3つのホール素子の中央に磁石17が位置したとき、その磁石17に正確な位置を探知することができる。
【0088】
・ 上下一対のホール素子33a、33bのみ又は左右一対のホール素子33c、33dのみを基板31に配設してもよい。
・ ブザー36を省略してもよい。このように構成した場合、各LED34a〜34dの点滅、点灯により磁石17の位置を確認することができる。
【0089】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 上と下の磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧及び左と右の磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧の大きさを比較する検出手段としての比較器と、前記認知手段としての発光表示素子と、前記比較器の検出結果に基づいて発光表示素子の点灯を制御する制御手段とを備え、制御手段は、比較器により磁石センサから得られる電圧が大きいと判断された方の発光表示素子のみを点滅制御する請求項4又は請求項5に記載の磁石探知器。
【0090】
このように構成した場合、比較器により上と下の磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧又は左と右の磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧の大小を検出し、両電圧の大きい方の発光表示素子を点滅させ、磁石が磁石センサに対して上下又は左右のどちらにずれているかを視認することができる。
【0091】
・ 上と下の磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧及び左と右の磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧の差の絶対値と、その絶対値と予め設定された基準値とを比較する検出手段としての基準比較器と、前記認知手段としての発光表示素子と、前記基準比較器の検出結果に基づいて発光表示素子の点灯を制御する制御手段と備え、制御手段は基準比較器により前記絶対値が基準値より小さいと判断されたとき上下一対又は左右一対の磁石センサに対応する発光表示素子を点灯制御する請求項4又は請求項5に記載の磁石探知器。
【0092】
このように構成した場合、上下又は左右の磁石センサ間における磁石の位置を視認することができる。
【0093】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の磁石探知器によれば、磁石探知作業の効率を向上させることができるとともに、磁石の位置を容易かつ正確に探知して配設体の位置を容易かつ正確に探知することができる。加えて、探知する磁石の位置が変わっても基準電圧の調整作業を必要とせず、磁石の位置を容易かつ正確に探知することができることができる。さらに、磁石センサと地磁気センサとの差又は和を記憶手段により記憶し、補正手段により補正するため、基準電圧を常に補正することができる。
【0095】
請求項2に記載の発明の磁石探知器によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、磁石センサが1つの場合と比較して、磁石探知作業の効率を向上させることができる。
【0096】
請求項3に記載の発明の磁石探知器によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、磁石の中心点を正確に探知することができる。
【0097】
請求項4に記載の発明の磁石探知器によれば、請求項2又は請求項3に記載の発明の効果に加えて、磁石が磁石センサに対してどの方向に偏っているかを認知することができる。
請求項5に記載の発明の磁石探知器によれば、請求項2〜4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、磁石と磁石センサとの距離を認知することができる。
【0098】
請求項6に記載の発明の磁石探知器によれば、請求項2〜5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、磁石に近づいたか否かを聴覚により認知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 磁石探知器の使用状態を示す部分破断斜視図。
【図2】 磁石探知器の基板上を示す平面図。
【図3】 磁石探知器の電気的構成を示すブロック図。
【図4】 磁石のないとき各記憶器及び各補正器の作用を示すブロック図。
【図5】 磁石のあるとき各記憶器及び各補正器の作用を示すブロック図。
【図6】 LEDを点滅させるときの作用を示すブロック図。
【図7】 (a)は上部LED及び左部LEDが点滅した状態を示す部分平面図、(b)は上部LED、左部LED及び右LEDが点滅した状態を示す部分平面図、(c)は全てのLEDが点灯した状態を示す部分平面図。
【図8】 LEDを点滅させるときの作用を示すブロック図。
【図9】 LEDを点滅させるときの作用を示すブロック図。
【図10】 LEDを点灯させるときの作用を示すブロック図。
【図11】 磁石探知器にけ書きペンを挿入した状態の部分破断側面図。
【図12】 (a)は北側を向く磁石センサに地磁気及び磁石の磁束が通過する状態を示す模式図、(b)は南側を向く磁石センサに地磁気及び磁石の磁束が通過する状態を示す模式図。
【図13】 (a)は電圧と磁束密度の関係を示すグラフ、(b)は基準電圧と磁束密度の関係を示すグラフ。
【図14】 (a)は磁束密度と磁石との距離との関係をを示すグラフ、(b)は磁石から壁材への距離を示す模式図、(c)は磁石の中心からの距離を示す模式図。
【符号の説明】
11…配設体としての配線用ボックス、17…磁石、22…隠蔽材としての壁材、23…磁石探知器、33a〜33d…磁石センサとしてのホール素子、34a〜34d…認知手段としてのLED、36…認知手段としてのブザー、38…地磁気センサとしての基準ホール素子、45a〜45d…補正手段としての補正器、46a〜46d…記憶手段としての記憶器、49…制御手段としての制御回路、50…検出手段としての上下比較器、52…検出手段としての上下基準比較器、54…検出手段としての左右比較器、56…検出手段としての左右基準比較器、57…VF変換回路。
Claims (6)
- 建築物の壁材等の隠蔽材の裏側に配設された配線用ボックス等の配設体に設けられた磁石を隠蔽材の表側から検知して、前記配設体の位置を探知する磁石探知器であって、
地磁気の磁束と共に磁石の磁束を検知する磁石センサと、
前記磁石センサが地磁気の磁束と共に磁石の磁束を検知した状態で、磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知するように前記磁石センサから離れた位置に配設される地磁気センサと、
前記両センサが磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知した状態で、両センサからそれぞれ地磁気の磁束を検知して得られる電圧の差を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された電圧の差に基づいて、前記磁石センサが磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知して得られる電圧を前記地磁気センサが磁石の磁束を検知することなく地磁気の磁束のみを検知して得られる電圧と同一になるよう補正する補正手段と、
前記補正手段により地磁気の磁束のみを検知した両センサから得られる各電圧が同一に補正された状態で、地磁気の向きに対して磁石探知器の向きが変わることより変動する前記地磁気センサから得られる電圧を基準電圧とし、前記磁石センサが地磁気の磁束と共に磁石の磁束を検知することにより、磁石センサから前記基準電圧と異なる電圧を得たとき、それを使用者に認知させる認知手段と、
を備えたことを特徴とする磁石探知器。 - 前記磁石センサは複数設けられ、それらの磁石センサにはそれぞれ前記記憶手段及び補正手段が接続されている請求項1に記載の磁石探知器。
- 前記磁石センサは少なくとも3つ設けられ、隣接する磁石センサ間の距離が全て等しくなるように配設される請求項2に記載の磁石探知器。
- 前記磁石センサは4つ設けられるとともに、上下左右に配設され、基準電圧と異なる各磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧を、上と下及び左と右で比較し、磁石センサが磁石に対して上と下及び左と右のどちらに偏っているかを検出する検出手段と、前記磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧が前記基準電圧と異なるとき、それを使用者に認知させる認知手段と、認知手段を作動させる制御手段とを備え、制御手段は検出手段の検出結果に基づき、磁石が上下のどちらか一方又は左右のどちらか一方の磁石センサに偏っているかを確認可能とするように認知手段を作動させる請求項2又は請求項3に記載の磁石探知器。
- 磁石センサと対応して設けられ、前記磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧が前記基準電圧と異なるとき、それを使用者に認知させる認知手段としての発光表示素子と、発光表示素子の点灯を制御する制御手段とを備えた請求項2〜4のいずれかに記載の磁石探知器。
- 磁石センサから得られる電圧を周波数に変換する電圧周波数変換回路と、前記磁石センサが磁石の磁束を検知して得られる電圧が前記基準電圧と異なるとき、それを使用者に認知させる認知手段と、電圧周波数変換回路により変換された周波数に基づいて認知手段を作動させるように制御する制御手段とを備えた請求項2〜5のいずれかに記載の磁石探知器。
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