JP3864789B2 - 火災感知器、火災受信機、およびそれらを用いた火災報知システム - Google Patents
火災感知器、火災受信機、およびそれらを用いた火災報知システム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送線を介して火災に関する情報を報知する火災感知器、火災受信機、およびそれらを用いた火災報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、報知先となる火災受信機に、伝送線を介して複数の火災感知器が接続されて構成される火災報知システムが知られている。この種の火災感知器として、オン・オフ型火災感知器とアナログ型火災感知器が存在する。したがって、火災報知システムは、オン・オフ型火災感知器を用いたP型火災報知システムと、アナログ型火災感知器を用いたアナログ型火災報知システムの2種類に分類される。
【0003】
P型火災報知システムでは、火災感知器側で火災を検出すると、火災感知器と火災受信機との間の伝送線間のインピーダンスを高インピーダンス状態から低インピーダンス状態に変化させる。火災受信機は、このインピーダンスの変化を検出することにより、火災の発生を認識し、警報情報を表示するようになっている。
【0004】
また、図11に示すように、アナログ型火災報知システム300では、親機となる火災受信機302が、子機となる火災感知器301a、301b、・・・の状態をポーリングする。つまり、火災受信機302は、各火災感知器に要求を出し応答を受けることで、各火災感知器における火災に関する例えば煙濃度などの検出データを取得するようになっている。これにより、火災受信機302は、システム内での火災に関する情報を総合的に取得することができるため、取得した情報を元に火災発生有無の判断が行えるようになっている。
【0005】
そして、このような火災報知システム300では、情報の通信経路となる伝送線での伝送フォーマットが決められている上に、接続される火災感知器にアドレスが割り振られるため、親機となる火災受信機302では、火災発生有無の判断が可能であるだけでなく、火災が発生している火災感知器の特定も可能となっている。
【0006】
上記した火災感知器301として、図11に示すように構成されるものが知られている。この伝送処理部5は、火災感知器301が火災受信機302との間で火災に関する情報を通信する上で、通信経路となる伝送線Lにそれら情報を含んだ伝送信号を送受信するためのインターフェースとなっている。この伝送処理部5は、信号処理回路51とパルス幅計時回路52を備えている。
【0007】
パルス幅計時回路52は、伝送線に対して送受信される伝送信号のパルス列のパルス幅を計時する。この際、パルス幅計時回路52は、発振回路4から出力される基準信号を用いてパルス幅をカウントすることにより、伝送信号に含まれる0または1といった情報を判定するようになっている。
【0008】
信号処理回路51は、この判定した信号情報を解析するとともに、データ内容を取り出し、制御部3’に出力するようになっている。また、逆の手順により、制御部3’で作成される火災に関する検出データは、信号処理回路51にてそのデータ内容にヘッダなどが付加された伝送データに変換されるとともに、パルス幅計時回路52に出力される。そして、パルス幅計時回路52は、その伝送データをパルス列に変換し伝送信号として伝送線Lに送出するのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、伝送処理部5における伝送信号の0または1といった判定にかかる検出誤りを少なくしたい場合、伝送処理部5のパルス幅の計時をより精密に行うことが要求される。このような精密なパルス幅の計時を行うには、例えば、高周波の基準信号を用いて計時を行うための高周波発振回路を別途設けるなどの方法が考えられるが、そうすると高周波の基準信号の維持に消費電力を費やすことになる。
【0010】
また、仮に消費電力を問題とせず、高周波を出力する高周波発振回路を設けるにしても、どの程度高周波を出力する発振回路を設けるべきかは、伝送線Lの配線総長や接続される火災感知器の数などの要因によりそれぞれ異なる。
【0011】
本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、伝送信号の検出誤りを低減することができるにもかかわらず、必要以上に高消費電力にならない火災感知器、火災受信機、およびこれを用いた火災報知システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の火災感知器は、火災に関する情報を収集し感知信号を出力する火災情報検知部と、感知信号により検出データの作成及び出力を行う制御部と、基準信号を出力する発振回路と、基準信号に同期させて検出データを接続される伝送線の伝送フォーマットに基づいた伝送信号に変換し伝送する伝送処理部と、を備えた火災感知器において、前記伝送処理部は、発振回路からの基準信号を逓倍した基準クロック信号を出力するPLL回路と、前記伝送信号を構成するパルス列の波形エッジを基準クロック信号に同期した速度で検出するエッジ検出回路を備えて前記伝送信号を構成するパルス列のパルス幅を計時するパルス幅計時回路とを少なくとも備え、前記基準クロック信号を用いて伝送信号を変換し伝送するとともに、前記制御部が、伝送信号に含まれるコマンドが逓倍レベル変更コマンドであると判断すると、前記PLL回路の逓倍レベルを変更するようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明の火災感知器は、請求項1の構成において、前記逓倍レベル変更コマンドは、前記PLL回路の変更する逓倍レベルの変更量を含むものとした。
【0014】
請求項3に係る発明は、火災情報を表示する表示部と、表示や通信にかかる制御を司る制御部と、基準信号を出力する発振回路と、基準信号に同期させて制御要求などの命令を接続される伝送線の伝送フォーマットに基づいた伝送信号に変換し伝送する伝送処理部と、を備えた火災受信機において、前記制御部が、火災感知器における伝送信号の読み取りに係るPLL回路の逓倍レベルの変更を促す逓倍レベル変更コマンドを送信することを特徴とした火災受信機である。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項3記載の火災受信機に、請求項1または2に記載の火災感知器を伝送線を介して接続し、同火災受信機が同火災感知器に対して逓倍レベル変更コマンドを送信し、コマンドを受信した火災感知器は前記PLL回路の逓倍レベルを変更するようにして火災報知システムを構築している。
【0016】
請求項5に係る発明の火災受信機は、請求項4に記載の火災報知システムにおいて、前記逓倍レベル変更コマンドの逓倍レベルの変更量を伝送フォーマットに基づき決定するようにしたことを特徴としている。
【0017】
請求項6に係る発明の火災報知システムは、請求項4または5の構成において、前記火災感知器は、前記逓倍レベル変更コマンドにより逓倍レベルを変更すると、火災受信機に対して前記PLL回路の逓倍レベルを変更したことを示す伝送信号を返信するようにしたことを特徴としている。
【0018】
請求項7に係る発明の火災報知システムは、請求項6の構成において、前記火災受信機は、送信する逓倍レベル変更コマンドの変更量を順次小さくしていき、返信される伝送信号との関係で前記PLL回路の逓倍レベルの変更量を決定するようにしたことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
(実施の形態1)
火災報知システム200は、図3のシステム構成図で示すように、親機となる火災受信機100と、複数のアナログ型の火災感知器1a、1b、1c、・・・が、2線式の伝送線を介して接続される形で構成される。具体的には、リビングなどに設置される火災受信機100と、台所や寝室などの各部屋に設置される火災感知器1が、建物内に配線された伝送線Lを介して接続される。この火災報知システム200に接続される火災感知器1はアナログ型の火災感知器であるため、火災受信機100が火災感知器1の状態をポーリングするようになっている。つまり、火災受信機100と火災感知器1との間の伝送線Lでは、あらかじめ決められた伝送フォーマットに従い通信が行われるようになっており、この伝送フォーマットに基づき、火災受信機100からの要求に応じて、火災感知器1が応答するようになっている。
【0023】
まず、伝送線Lにおける伝送フォーマットについて、図4を用いて説明する。図4(A)は、伝送信号のパルス列、図4(B)は、割り込み信号のパルス列を示している。
【0024】
火災受信機100は、伝送線Lに対して、図4(A)に示すような形式の伝送信号Vsを送出する。すなわち、伝送信号Vsは、信号送出開始を示すスタートパルスST、信号モードを示すモードデータ信号MD、送信先の火災感知器1のアドレスデータを示すアドレスデータ信号AD、コマンドやデータ内容を格納する制御データ信号CD、伝送エラーを検出するためのチェックサムデータ信号CS、火災感知器1から返送信号を受信するタイムスロットである信号返送期間WTよりなる複極(±24V)の時分割多重信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送されるようになっている。
【0025】
火災感知器1では、伝送線Lを介して受信した伝送信号Vsにより伝送されたアドレスデータがその自アドレスに一致すると、伝送信号Vsから制御データを取り込むとともに、伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して返信データを返送する。
【0026】
また、火災受信機100には、ダミー信号送信手段および割り込み信号処理手段が設けられる。ダミー信号送信手段は、モードデータ信号MDをダミーモードとし、火災感知器1a、1b、・・・に設定されていない空きアドレスをアドレスデータとして備えたダミー伝送信号を常時送出する。また、割り込み信号処理手段は、いずれかの火災感知器で発生した図4(B)のような割り込み信号Viを受入れしたときに、割り込み信号Viを発生した火災感知器を検出した後、その火災感知器に要求して返信データを返送させる。すなわち、常時はダミー信号送信手段によってダミー信号を伝送線Lに送出し、火災感知器から発生した割り込み信号Viをダミー伝送信号のスタートパルス信号STに同期して検出すると、割り込み処理手段によって火災受信機100からモードデータ信号MDをアドレス確認モードとした伝送信号Vsを送出するのである。
【0027】
アドレス確認モードでは、アドレスの一部が共通している火災感知器をグループ化し、各グループごとに一括して伝送信号Vsを配信する。割り込み信号Viを発生した火災感知器は、モードデータ信号MDがアドレス確認モードである伝送信号Vsが伝送されると、この伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して火災感知器1に設定されているアドレスデータを返信データとして返送する。このようにして火災受信機100は、割り込み信号Viを発生した火災感知器1のアドレスを獲得し、獲得したアドレスを用いて火災感知器1に要求することによって、火災感知器1から返送される火災検知に関する検出データを含む伝送信号を受け取るのである。
【0028】
次に、火災感知器1の詳細を、図1に基づいて説明する。
【0029】
火災情報検知部2は、火災検知回路21とA/D変換回路22から構成される。なお、火災検出のための手段は、例えばサーミスタ等を用いた熱検出によるものや、赤外線検出によるものなど検出する手段は問わないが、ここでは煙検出をおこなう火災検知回路を例に説明する。なお、A/D変換回路22についても、後述する制御部3に含まれるような構成でもよい。
【0030】
火災検知回路21は、例えば本体内に流入する煙の検出をおこなうものであり、その場合フォトダイオードや発光素子等で構成される。この火災検知回路21では、通常、発光素子が光信号を放出し、フォトダイオードがその光信号を受信している。この際に、煙が本体内に流入すると、放出されている光信号が乱反射により増大することになり、フォトダイオードで受信される光信号も増大する。この光信号の増減を検出することで煙の検出を行っている。そして、火災検知回路21は、この光信号の増減のアナログ値をA/D変換回路22に出力し、この出力を受けたA/D変換回路22が、この入力されるアナログ値をデジタル変換して制御部3に出力するようになっている。これにより、火災情報検知部2において、火災に関する情報である煙の検出にかかる情報が収集され、その情報が感知信号として制御部3へ出力される。
【0031】
制御部3は、マイクロコンピュータにて構成されるものであり、感知器本体にかかる各種制御を行う処理プログラムが実行される。これら処理プログラムは、ROM7からロードされるもので、例えば火災監視プログラムや通信処理プログラム、そして後述する逓倍レベル変更プログラムなどが含まれる。
【0032】
火災監視プログラムは、火災情報検知部2から出力される感知信号を監視し、その信号から検出データを作成しRAM8にて管理するプログラムである。このプログラムでは、火災受信機100からポーリングによる要求があった場合、検出データを取得し返信データを作成するとともに、通信処理プログラムを介して伝送処理部5にその情報を引き渡す。通信処理プログラムは、通信にかかる処理を実行するためのプログラムである。
【0033】
発振回路4は、水晶発振子などで構成されるもので、基準信号を出力する。この発振回路4は、制御部3に接続されるとともに、後述する伝送処理部5にも接続され、伝送時に同期をとるために必要となる基準信号を提供する。
【0034】
伝送処理部5は、火災感知器1と火災受信機100との間で伝送される伝送信号の処理を行うためのものである。伝送処理部5は、信号処理回路51とパルス幅計時回路52から構成されるものであり、感知器内部の制御部3と接続されるとともに、外部の伝送線Lとのインターフェースとなる。
【0035】
信号処理回路51は、伝送線Lにおける伝送フォーマットに基づいて伝送を行うためのものであり、伝送線Lにて伝送される伝送信号を、発振回路4から出力される基準信号と同期させて処理するようになっている。信号処理回路51は、この伝送フォーマットに基づき、伝送線Lから受信する伝送信号に含まれる0や1といった信号情報を解析し、その伝送信号に含まれるデータ内容を取り出して制御部3に受け渡したり、逆に制御部3から出力される検出データなどの情報に、伝送フォーマットに基づいたヘッダを付加した伝送データに変換したりする。
【0036】
パルス幅計時回路52は、図5に示すように、エッジ検出回路61や0−1判定部67などから構成される回路である。図中に示す入力信号は、伝送線Lから伝送される伝送信号のパルス列であり、CLKは、後述するPLL回路53から入力される基準クロック信号である。入力された伝送信号のパルス列は、エッジ検出回路61においてそのパルス列のエッジが検出される。次に、ALU62において、検出されたエッジ間のパルス幅がカウントされる。そして、0−1判定部67において、カウントされた数が、0を表すのか1を表すのかが伝送フォーマットに基づいて判定される。
【0037】
次に、本発明の主要部であるPLL回路53について説明する。PLL(Phased Locked Loop)回路は、入力信号を逓倍して出力するためのものである。このPLL回路53は、発振回路4から基準信号が入力されるともに、その基準信号を逓倍した基準クロック信号を、パルス幅計時回路52に出力するようになっている。また、このPLL回路53では、後述するように逓倍レベルの変更も行えるようになっている。
【0038】
PLL回路53の構成は、図6に示すように、入力周波数を1/Nに分周する1/N分周器531と、2信号間の位相差を比較して差信号を発生する位相比較器532と、交流成分をカットするループフィルタ533と、印加される電圧により発振周波数を変化させる電圧制御回路534とを備えている。
【0039】
次に、PLL回路53の動作を詳細に説明する。まず、電圧制御回路534からの出力信号が、1/N分周器531に入力される。1/N分周器531は、入力信号を1/Nに分周し、比較信号として位相比較器532に出力する。これにより、位相比較器532は、1/N分周器531からの比較信号と、基準周波数となる発振回路4からの基準信号が入力される。位相比較器531は、両信号の位相差成分をパルス状の位相差信号をループフィルタ533に出力する。そして、ループフィルタ533は、入力される位相差信号の高周波成分を遮断し直流化した上で、電圧制御回路534に制御電圧を出力する。電圧制御回路534は、この入力される制御電圧を元に発振周波数を変更することにより、入力信号のN倍の基準クロック信号を出力する。
【0040】
このようにして、入力される信号のN倍の周波数の信号を得ることができるようになっている。すなわち、1/N分周器531の逓倍率Nを変更することによりN倍に逓倍された信号を得ることができるため、発振回路4から入力される基準信号をN倍に逓倍した基準クロック信号に変換することが可能となっており、そのN倍に逓倍された基準クロック信号をパルス幅計時回路52に出力することができるようになっている。なお、この逓倍率Nの変更は、制御部3に備える逓倍レベル変更プログラムにより行われるようになっている。
【0041】
次に、火災受信機100について、図2に基づいて詳細に説明する。
【0042】
火災受信機100は、火災報知システム200内の火災感知器1a、1b、・・・の状態をポーリングすることにより、それらの火災感知器にて収集される火災に関する情報を管理する。
【0043】
図2は、火災受信機100の構成を示すブロック図である。この火災受信機100は、表示部9を備える点、および制御部10で動作する処理プログラムが異なる点で火災感知器と構成が異なる。それら以外の各部は、前述した火災感知器1において対応するものと一致するので説明は省略する。
【0044】
表示部9は、火災の発生を報知するためのもので、後述する火災表示プログラムにより、本体正面に設けられたLEDが点灯し、警報情報を表示するようになっている。
【0045】
制御部10は、マイクロコンピュータにて構成されるものであり、各種制御を行う処理プログラムが実行される。これら処理プログラムは、例えば火災判断プログラムや通信処理プログラム、そして後述する逓倍レベル設定プログラムなどが含まれる。
【0046】
火災判断プログラムは、通常、伝送線Lに接続された火災感知器1a、1b、・・・の状態をポーリングすることで管理し、各火災感知器における火災に関する情報である検出データを取得するためのプログラムである。また、この火災判断プログラムでは、取得した各火災感知器の検出データを用いて、その火災感知器において火災が発生しているかどうかの判断が行われる。ここで、火災が発生していると判断されると、火災の発生を報知する火災表示プログラムが起動するようになっている。
【0047】
逓倍レベル設定プログラムは、ポーリングにおいて火災感知器が新しく接続されたことを検知すると起動するプログラムであり、火災感知器における逓倍レベル変更プログラムと通信をおこない、そのPLL回路53の逓倍レベルを設定する。ここで、火災受信機100とその火災感知器1との間で行われる通信は、図7に示すような通信になっている。
【0048】
図7は、火災受信機100と火災感知器1との間の通信シーケンスを示している。火災受信機100と火災感知器1は、それぞれ逓倍レベル設定プログラムと逓倍レベル変更プログラムが起動しており、図7はその処理プログラム中の通信シーケンスを示している。矢印に付随する文字は、コマンドまたはデータの内容を示している。例えば、一番上に示される矢印の(PLL、10μs)は、前述した伝送フォーマットのデータ信号CDに格納される(コマンド、データ)を示しており、火災受信機100が、コマンドの内容がPLL回路の逓倍レベル変更コマンドで、データの内容が10μsである伝送信号を送信することをことを示している。そして、二番目の矢印の(PLL、10μs、ACK)は、(コマンド、データ、データ)を示しており、火災感知器1が、送信された伝送信号のデータ内容にACKを付加した伝送信号を返送することを示している。また、火災感知器側の○または×は、伝送信号を誤りなく受信できたかどうかを示している。そして、火災感知器側の10μsなどは、変更後の逓倍レベルを示している。なお、火災受信機100は伝送信号を送信するごとに送信タイマを起動し、火災感知器1は伝送信号を受信するごとに受信タイマを起動するものとしている。
【0049】
この逓倍レベル設定プログラムでは、新規に接続された火災感知器のアドレスを取得するとともに、そのアドレスの火災感知器に対して逓倍レベル変更コマンドとなる(PLL、10μs)の伝送信号を送信する。この伝送信号を受信した火災感知器1は、その制御部3で動作する逓倍レベル変更プログラムにより、そのPLL回路53の逓倍レベルを10μsに変更するとともに、その伝送処理部5を介して、(PLL、10μs、ACK)となる伝送信号を返信する。なお、この信号は、火災感知器が逓倍レベル変更コマンドを認識し指定された逓倍レベルに変更したことを示している。次に、火災受信機100は、この返信された伝送信号を受信すると、(PLL、30μs)となる伝送信号を送信する。ここでも、同様に(PLL、30μs、ACK)となる伝送信号が返信されている。そして、(PLL、50μs)となる伝送信号を送信する。また、同様に逓倍レベルが50μsに変更されるとともに(PLL、50μs、ACK)となる伝送信号が返信される。そして、(PLL、70μs)となる伝送信号を送信する。また、同様に逓倍レベルが70μsに変更されるとともに(PLL、70μs、ACK)となる伝送信号が返信される。
【0050】
さらに、火災受信機100は(PLL、90μs)となる伝送信号を送信する。ところが、この場合、この信号を受信した火災感知器は、送信された伝送信号を誤りなく受信できなかったとする。このような場合、火災受信機100は、本来返信されるはずの(PLL、90μs、ACK)という伝送信号を送信タイマでカウントする所定の時間内に受信できない。一方の火災感知器1も、受信タイマでカウントする所定の時間内に新規の伝送信号を受信できない。これにより、火災感知器1で設定されている逓倍レベル70μsが限界である逓倍レベルを超えていることがわかる。よって、双方の処理プログラムは、直前の逓倍レベル(この場合、50μs)に戻す処理が行われる。この最終的な逓倍レベルが割り出され決定されると双方のプログラムは終了することになる。
【0051】
この例における逓倍レベル設定プログラムでは、最初に逓倍レベルを10μsに変更を指示する伝送信号を送信している。また、次に、逓倍レベルを20μs変更した30μsに変更を指示する伝送信号を送信している。この逓倍レベルの初期値及び変更量は、伝送フォーマットに基づき決定している。この逓倍レベルの初期値及び変更量の決定方法について、次に説明する。
【0052】
伝送フォーマットに基づき逓倍レベルの初期値及び変更量を決定する方法について説明する。図8(A)及び図8(B)は、伝送線で送受信される伝送信号のパルス列を示しており、図8(A)は0を表現する伝送信号であり、図8(B)は1を表現する伝送信号を示している。また、図8(C)及び図8(D)は、基準クロック信号を示している。
【0053】
この伝送フォーマット例では、0を表現する情報を送信したい場合、パルス幅が100μs±40μsの伝送信号を送信する。また、1を表現する情報を送信したい場合、パルス幅が200μs±40μsの伝送信号を送信するようになっている。したがって、図8(A)及び図8(B)で示すパルス列の例は、最も都合の悪い状況を想定した例を示しており、この場合、図8(A)のパルス幅は140μs、図8(B)のパルス幅は160μsとなっている。
【0054】
図8(C)は、40μsのパルス幅の基準クロック信号で伝送信号のパルス幅を計時した場合を示しており、この場合、図8(A)の伝送信号と図8(B)の伝送信号は、同じ2とカウントされることが示されている。また、図8(D)は、10μsのパルス幅の基準クロック信号で伝送信号のパルス幅を計時した場合を示しており、この場合、図8(A)の伝送信号は7とカウントされ、図8(B)の伝送信号は8とカウントされることが示されている。したがって、図8(C)基準クロック信号を用いた場合、この伝送フォーマットでは0または1の判別はできないが、図8(D)基準クロック信号を用いた場合、この伝送フォーマットでは0または1の判別ができることになる。
【0055】
この例から導かれる規則からわかるように、0を表現するパルス列のパルス幅と1を表現するパルス列のパルス幅の差の2倍の周波数を持つ基準クロック信号を用いることにより、0または1の判別が確実に行える。つまり、この周波数が確実に誤り検出を行える周波数であり、基準クロック信号の周波数がこの周波数となる逓倍レベルになるように初期値を設定することで、確実に0または1の判断が行える。
【0056】
一方、逓倍レベルの変更量は、伝送フォーマットにより親機となる火災受信機100が送信すべき信号帯が定められているため、これを越えない範囲で設定する。例えば、送信信号帯が20Kbpsであるような伝送フォーマットが定められる火災報知システムのネットワークにおいては、端末となる火災感知器において50μs以上のパルス幅となる基準クロック信号は推奨されないわけであるから、この範囲で数ステップに区切ることで逓倍レベルの変更量を決定すればよいことになる。したがって、この例では20μsずつ増加させて最適となる逓倍レベルを決定するようにしている。
【0057】
したがって、伝送処理部5が伝送信号を処理する際に用いる基準クロック信号は、PLL回路53にて基準信号を逓倍されるようにしたものであり、その逓倍レベルは、制御部3で動作する逓倍レベル変更プログラムにより変更することを可能としたため、基準クロック信号を出力するPLL回路の逓倍レベルが変更可能となり、伝送信号の検出誤りを低減することができるにもかかわらず、必要以上に高消費電力にならない。
【0058】
また、火災受信機100の制御部10は逓倍レベル設定プログラムを備え、逓倍レベル変更コマンドを送信するようにしたので、逓倍レベル変更コマンドにより自動的に火災感知器の逓倍レベルの設定を変更することができるうえに、逓倍レベルを変更する際に作業者がわざわざ火災感知器の取付け場所まで行かなくてすむ。また、逓倍レベル変更コマンドの逓倍レベルの変更量を伝送フォーマットに基づき決定するようにしたので、変更コマンドで指定される変更量は適切な範囲の値になっているため、適切な変更量を指定することができるとともに、変更コマンドでは、逓倍レベルの変更量まで指定されるため、逓倍レベルの細かな設定が可能となる。そして、逓倍レベル変更コマンドにより逓倍レベルを変更すると、火災受信機100に対して逓倍レベルを変更したことを示す伝送信号を返信するようにしているので、火災感知器での変更結果が火災受信機に伝えられるため、火災受信機で変更結果を知ることが可能となるうえに、速やかに次の変更を指示することができる。さらに、逓倍レベル変更コマンドの変更量を順次小さくしていき、返信される伝送信号との関係で逓倍レベルの変更量を決定するようにしたので、最適な逓倍レベルを割り出して設定されるため、火災感知器1で消費される消費電力と誤り検出の関係において最適な逓倍レベルを自動的に設定することになる。
【0059】
(実施の形態2)
この実施の形態は、先の実施の形態1と、火災受信機100の制御部10に備える逓倍レベル設定プログラムと、火災感知器1の制御部3に備える逓倍レベル変更プログラムの動作が異なるものである。
【0060】
逓倍レベル設定プログラムでは、送信タイマ管理機能に加え再送制御機能を設ける。つまり、一定間隔で2回同じ逓倍レベル変更コマンドを送信し、送信タイマでカウントする所定の時間内に火災感知器1から逓倍レベルを変更したことを示す返信信号が返信されなかった場合、次の逓倍レベルの変更量の逓倍レベル変更コマンドを送信するようになっている。また、ここで送信する逓倍レベル変更コマンドで指定する逓倍レベルは、逓倍レベルの小さいものから順次大きくしていくようなアルゴリズムを採用している。
【0061】
逓倍レベル変更プログラムでは、1回目に送信された逓倍レベル変更コマンドを受信すると、受信タイマを起動し、PLL回路53の逓倍レベルを変更する。ただし、返信信号は返信しないようになっている。受信タイマでカウントする所定の時間内に2回目の逓倍レベル変更コマンドを処理すると返信信号を返信するようになっている。なお、2回目の逓倍レベル変更コマンドを処理しない場合、火災感知器が持つデフォルトの逓倍レベルに戻すようになっている。
【0062】
図9は、火災受信機100と火災感知器1との間の通信シーケンスを示している。図中の文字の意味は、前述した図7のものと一致するので説明は省略する。火災受信機100の逓倍レベル設定プログラムは、1回目の逓倍レベル変更コマンドとなる(PLL、100μs)の伝送信号を送信する。火災感知器1の逓倍レベル変更プログラムは、この信号を受信すると、受信タイマを起動するとともに、PLL回路53の逓倍レベルを100μsに変更する。ただし、この1回目の場合に限り返信信号は返さない。そして、火災受信機100は、2回目の(PLL、100μs)の伝送信号を送信する。この信号は、火災感知器1の逓倍レベルが100μsに変更されているため処理されない。これにより、火災感知器1では、受信タイマでカウントする所定の時間を超えると、デフォルトの逓倍レベルに戻す処理が行われる。また、火災受信機100でも、送信タイマでカウントする所定の時間内に火災感知器から火災受信機へ返信信号は返送されないため、次の逓倍レベル変更コマンドを送信する処理に移行する。
【0063】
次に、火災受信機100は、逓倍レベルを75μsとした(PLL、75μs)の伝送信号を送信する処理が行われる。しかし、火災感知器1では、1回目の逓倍レベル変更コマンドは処理するが、2回目の逓倍レベル変更コマンドが処理されないため、最終的に火災感知器1の逓倍レベルは、デフォルトの逓倍レベルに戻される。
【0064】
さらに、火災受信機100は、逓倍レベルを50μsとした(PLL、50μs)の伝送信号を送信する。この場合、火災感知器1は、1回目の逓倍レベル変更コマンドを処理した上に、2回目の(PLL、50μs)の伝送信号も処理できるとする。このような場合、火災感知器1は、火災受信機100に、(PLL、50μs、ACK)という伝送信号を返信する。これにより、火災感知器1で設定すべき逓倍レベルが50μsが最適であるとしてその値を設定する。この最終的な逓倍レベルが決定されると双方のプログラムは終了することになる。
【0065】
したがって、火災受信機100の逓倍レベル設定プログラムと、火災感知器1の逓倍レベル変更プログラムを上述したような処理を行うようにしたので、自動的に火災感知器の逓倍レベルの設定を変更することができる。火災受信機100に対して逓倍レベルを変更したことを示す伝送信号を返信するようにしているので、速やかに変更量を決定できるとともに変更できたかどうかを火災受信機100で知ることが可能となる。
【0066】
(参考例)図10は、火災感知器1のブロック図であり、先の実施の形態1と実施の形態2は、逓倍レベル設定手段として設定部11を設けた点で構成が異なり、その他の各部の構成は実質的に同様のものである。すなわち、この火災感知器1は、逓倍レベル設定のためにディップスイッチ及びA/D変換回路等を設けたものであり、そのディップスイッチの設定により逓倍レベルを変更するようになっている。具体的には、制御部3は、ディップスイッチの設定が示す情報を、逓倍レベルにかかる情報として管理する。この設定情報が変更されたことを検出すると、制御部3はPLL回路53の逓倍レベルを変更する。これにより、作業者がディップスイッチを操作することにより逓倍レベルを変更することができるようになる。なお、設定部11は、ダイヤル式の設定器などにて形成するものであってもよい。
【0067】
この実施の形態の火災感知器は、逓倍レベルの設定にディップスイッチなどで形成される設定部11を設けたので、単純な構成にて逓倍レベルの変更が可能となる。
【0068】
以上、実施の形態1、2、および参考例を説明したが、これらには種々の変形が可能である。例えば、逓倍レベル設定プログラムは、新規の火災感知器が接続された場合にその逓倍レベルを変更する場合について説明したが、適当な時期に火災報知システム内の全火災感知器に対して逓倍レベルの変更を要求するようにするものであってもよい。また、逓倍レベルの変更の際に、逓倍レベル変更コマンドではUPまたはDOWNのみ指定するようにし、変更コマンドを受けた火災感知器は、所定の変更量を変更するようにするなどの変更も可能である。
【0069】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の火災感知器は、火災に関する情報を収集し感知信号を出力する火災情報検知部と、感知信号により検出データの作成及び出力を行う制御部と、基準信号を出力する発振回路と、基準信号に同期させて検出データを接続される伝送線の伝送フォーマットに基づいた伝送信号に変換し伝送する伝送処理部と、を備えた火災感知器において、前記伝送処理部は、発振回路からの基準信号を逓倍した基準クロック信号を出力するPLL回路と、前記伝送信号を構成するパルス列の波形エッジを基準クロック信号に同期した速度で検出するエッジ検出回路を備えて前記伝送信号を構成するパルス列のパルス幅を計時するパルス幅計時回路とを少なくとも備え、前記基準クロック信号を用いて伝送信号を変換し伝送するとともに、前記制御部が、伝送信号に含まれるコマンドが逓倍レベル変更コマンドであると判断すると、前記PLL回路の逓倍レベルを変更するようにしたようにしたので、基準クロック信号を出力するPLL回路の逓倍レベルを変更可能にしたため、伝送信号の検出誤りを低減することができるにもかかわらず、必要以上に高消費電力にならないという効果を奏する。さらに、制御部は、伝送信号に含まれるコマンドが逓倍レベル変更コマンドであると判断すると、PLL回路の逓倍レベルを変更するので、逓倍レベルを変更する逓倍レベル変更コマンドにより逓倍レベルを変更することができる。
【0071】
請求項2に係る発明の火災感知器は、請求項1の構成において、逓倍レベル変更コマンドは、変更する逓倍レベルの変更量を含むようにしたので、逓倍レベルの変更量まで指定されるため、逓倍レベルの細かな設定が可能となる。
【0073】
請求項3に係る発明の火災受信機は、火災情報を表示する表示部と、表示や通信にかかる制御を司る制御部と、基準信号を出力する発振回路と、基準信号に同期させて制御要求などの命令を接続される伝送線の伝送フォーマットに基づいた伝送信号に変換し伝送する伝送処理部と、を備えた火災受信機において、前記制御部が、火災感知器における伝送信号の読み取りに係るPLL回路の逓倍レベルの変更を促す逓倍レベル変更コマンドを送信するので、火災受信機から火災感知器の逓倍レベルの変更を行うことができる。
【0074】
請求項4に係る発明の火災報知システムは、前記請求項3記載の火災受信機に、前記請求項1または2に記載の火災感知器を伝送線を介して接続し、同火災受信機が同火災感知器に対して逓倍レベル変更コマンドを送信し、コマンドを受信した火災感知器は前記PLL回路の逓倍レベルを変更するようにしているので、火災受信機から自動的に火災感知器の逓倍レベルの設定を変更することができる。
【0075】
請求項5に係る発明の火災報知システムは、請求項4の構成において、火災受信機は、前記逓倍レベル変更コマンドの逓倍レベルの変更量を伝送フォーマットに基づき決定するようにしたので、変更コマンドで指定される変更量は適切な範囲の値になっているため、適切な変更量を指定することができる。
【0076】
請求項6に係る発明の火災報知システムは、請求項4または5の構成において、火災感知器は、逓倍レベル変更コマンドにより逓倍レベルを変更すると、火災受信機に対して前記PLL回路の逓倍レベルを変更したことを示す伝送信号を返信するようにしたので、火災感知器での変更結果が火災受信機に伝えられるため、火災受信機で変更結果を知ることが可能となるうえに、速やかに次の変更を指示することができる。
【0077】
請求項7に係る発明の火災報知システムは、請求項6の構成において、火災受信機は、送信する逓倍レベル変更コマンドの変更量を順次小さくしていき、返信される伝送信号との関係で前記PLL回路の逓倍レベルの変更量を決定するようにしたので、最適な逓倍レベルを割り出して設定されるため、火災感知器で消費される消費電力と誤り検出の関係において最適な逓倍レベルを設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の火災感知器のブロック図である。
【図2】同上の火災受信機のブロック図である。
【図3】同上の火災報知システムのシステム構成図である。
【図4】同上の伝送フォーマットの説明図である。
【図5】同上のパルス計時回路の回路図である。
【図6】同上のPLL回路のブロック図である。
【図7】同上のパルス幅計時にかかる説明図である。
【図8】同上の火災報知システムの通信シーケンス図である。
【図9】実施形態2の火災報知システムの通信シーケンス図である。
【図10】参考例の火災感知器のブロック図である。
【図11】従来例の火災感知器のブロック図である。
【符号の説明】
1 火災感知器
2 火災情報検知部
3 制御部
4 発振回路
5 伝送処理部
53 PLL回路
100 火災受信機
200 火災報知システム
L 伝送線
Claims (7)
- 火災に関する情報を収集し感知信号を出力する火災情報検知部と、感知信号により検出データの作成及び出力を行う制御部と、基準信号を出力する発振回路と、基準信号に同期させて検出データを接続される伝送線の伝送フォーマットに基づいた伝送信号に変換し伝送する伝送処理部と、を備えた火災感知器において、前記伝送処理部は、発振回路からの基準信号を逓倍した基準クロック信号を出力するPLL回路と、前記伝送信号を構成するパルス列の波形エッジを基準クロック信号に同期した速度で検出するエッジ検出回路を備えて前記伝送信号を構成するパルス列のパルス幅を計時するパルス幅計時回路とを少なくとも備え、前記基準クロック信号を用いて伝送信号を変換し伝送するとともに、前記制御部が、伝送信号に含まれるコマンドが逓倍レベル変更コマンドであると判断すると、前記PLL回路の逓倍レベルを変更するようにしたことを特徴とする火災感知器。
- 前記逓倍レベル変更コマンドは、前記PLL回路の変更する逓倍レベルの変更量を含むものとした請求項1に記載の火災感知器。
- 火災情報を表示する表示部と、表示や通信にかかる制御を司る制御部と、基準信号を出力する発振回路と、基準信号に同期させて制御要求などの命令を接続される伝送線の伝送フォーマットに基づいた伝送信号に変換し伝送する伝送処理部と、を備えた火災受信機において、前記制御部が、火災感知器における伝送信号の読み取りに係るPLL回路の逓倍レベルの変更を促す逓倍レベル変更コマンドを送信することを特徴とする火災受信機。
- 前記請求項3記載の火災受信機に、前記請求項1または2に記載の火災感知器を伝送線を介して接続し、同火災受信機が同火災感知器に対して逓倍レベル変更コマンドを送信し、コマンドを受信した火災感知器は前記PLL回路の逓倍レベルを変更するようにした火災報知システム。
- 前記火災受信機は、前記逓倍レベル変更コマンドの逓倍レベルの変更量を伝送フォーマットに基づき決定するようにした請求項4に記載の火災報知システム。
- 前記火災感知器は、前記逓倍レベル変更コマンドにより逓倍レベルを変更すると、火災受信機に対して前記PLL回路の逓倍レベルを変更したことを示す伝送信号を返信するようにした請求項4または5に記載の火災報知システム。
- 前記火災受信機は、送信する逓倍レベル変更コマンドの変更量を順次小さくしていき、返信される伝送信号との関係で前記PLL回路の逓倍レベルの変更量を決定するようにした請求項6に記載の火災報知システム。
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