JP3864486B2 - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ Download PDF

Info

Publication number
JP3864486B2
JP3864486B2 JP08362397A JP8362397A JP3864486B2 JP 3864486 B2 JP3864486 B2 JP 3864486B2 JP 08362397 A JP08362397 A JP 08362397A JP 8362397 A JP8362397 A JP 8362397A JP 3864486 B2 JP3864486 B2 JP 3864486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light source
optical
light receiving
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08362397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10283664A (ja
Inventor
浩 谷川
清二 伊東
治彦 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP08362397A priority Critical patent/JP3864486B2/ja
Priority to US08/938,559 priority patent/US6266314B1/en
Priority to US08/939,088 priority patent/US6256283B1/en
Priority to CN97119397A priority patent/CN1122983C/zh
Priority to CN97119398A priority patent/CN1100315C/zh
Priority to CNA021073864A priority patent/CN1474388A/zh
Priority to DE19743521A priority patent/DE19743521C2/de
Priority to DE19743516A priority patent/DE19743516C2/de
Priority to KR1019970050812A priority patent/KR100306984B1/ko
Priority to KR1019970050811A priority patent/KR19980032476A/ko
Publication of JPH10283664A publication Critical patent/JPH10283664A/ja
Priority to US09/612,285 priority patent/US6556533B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3864486B2 publication Critical patent/JP3864486B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの情報の記録や再生を行う光ピックアップ装置に係り、特に、CDやCD−ROM、CD−R等の従来型光ディスクやデジタルビデオディスク(DVD、DVD−ROM、DVD−RAM)等の高密度光ディスクのようにディスク基板の厚みや記録密度等の規格の異なる光ディスクの記録や再生が可能な光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来型光ディスクとして、音楽ソフトやコンピュータ用ソフトの媒体としてコンパクトディスク(CD、CD−ROM)が幅広く普及しているが、近年、映像ソフトや大容量コンピュータソフトの媒体として、高密度光ディスク(DVD、DVD−ROM)が提案され実用化されようとしている。高密度光ディスクでは、光ピックアップの集光手段の開口数を従来型光ディスクの0.45から0.60に高めるとともに、半導体レーザの波長を従来型光ディスクの780nmから650nmあるいは635nmに短波長化することにより、光ディスクの記録面に結像されるスポット径をさらに微小化し、記録密度を従来型光ディスクの4.2倍程度にまで高めている。一方、ディスクの傾きにより生じる波面収差は開口数の3乗とディスク基板の厚みに比例するため、高密度光ディスクではディスクの傾きによる波面収差が増大することを抑制するために、ディスク基板の厚みを従来型光ディスクの1.2mmに対して半分の0.6mmに設定している。
【0003】
このような背景にあって、高密度光ディスク用の光ピックアップ装置は、現在までに出版されたソフトの資産を有効に活用できるようにするために、高密度光ディスクだけでなく従来型光ディスクの再生が可能であることが要求されている。しかしながら、高密度光ディスク用に設計された光学系をそのまま従来型光ディスクに用いると、ディスク基板の厚みの違いにより大きな球面収差が発生して、結像スポットがボケて情報の再生ができないという問題が生じる。
【0004】
さらに加えて第3の記録媒体としてCD−Rと呼ばれている一回だけ書き換え可能な追記型光ディスクが存在している。このCD−Rの反射膜は波長依存性が非常に高いので、規格で定められている780nm近傍の発振波長を有する光源しか用いることができない。
【0005】
この問題を解決するための従来の技術について以下詳細に説明する。図10は従来の光ピックアップの構成を示す図である。この従来例に示す光ピックアップでは、異なる規格の光ディスクを記録・再生するために2つの光学系を有している。図10において、200および300は光源で、光源200は高密度光ディスクを再生するために用いられる波長が635〜650nmの半導体レーザであり、光源300は低密度光ディスクおよび追記型低密度光ディスク(以下まとめて低密度光ディスクと称す)を再生するために用いられる波長が780nmの半導体レーザである。201、301はプリズムで、プリズム201、301にはハーフミラー201a、301aが設けられている。202、302はコリメータレンズで、コリメータレンズ202、302は拡散光を平行光に変換する働きを有している。203、303はアクチュエータで、アクチュエータ203には高密度光ディスク用対物レンズ204、アクチュエータ303にはと低密度光ディスク用対物レンズ304が保持されている。205は高密度光ディスク、305は低密度光ディスクである。206、306は光ディスク205、305からの反射光を検出する受光素子である。以上のような光学系は光ディスクの種類に応じて切り替えられるような構成を有している。
【0006】
以下図10に示す光ピックアップ装置の動作について説明する。
ここでは高密度光ディスクに対する動作についてのみ説明するが、低密度光ディスクにおいても対応する部分の記号を変えるだけで、同様に説明される。図10において、光源200から照射された光は所定の拡散角を有した状態でプリズム201に入射し、ハーフミラー201aで透過された光束のみがコリメータレンズ202に入射する。そしてコリメータレンズ202で拡散光から平行光に変換された光束は対物レンズ204に入射する。高密度光ディスク用レンズ204に入射した光束は集光されて高密度光ディスク205に収束される。そして高密度光ディスク205で反射された光は、再び対物レンズ204、コリメータレンズ202を経てプリズム201に入射し、ハーフミラー201aで反射され、受光素子206に導かれる。ここで光学部材や受光素子内の分割(図示せず)等によって、再生やフォーカシング、トラッキング等に必要な所定の信号光が得られる。受光素子206で生成された信号は信号処理回路へ送られ、所定の処理がなされた後、アクチュエータ203を駆動するアクチュエータ制御回路やシステム全体の制御を行うシステム制御回路へ送られる。システム制御回路では、外部からの制御信号や信号処理回路から受け取った信号を元に信号処理回路やディスク回転制御回路、粗動モータ制御回路等との信号をやりとりしながら、記録・再生を制御している。
【0007】
そしてこのときどちらの光学系を用いるかは、ユーザによってセットされたディスクが高密度であるか低密度であるかを判断して切り替える。
【0008】
また、記録・再生が可能な光ディスク装置において、記録を行う場合には再生時よりも光源の出力を大きくするため、記録時と再生時では受光素子に戻ってくる光量が大きく異なる。そのため記録時には、発生した光電流を電圧に変換した際、電流−電圧変換回路の出力が飽和したり、逆に再生時には出力が小さすぎてSN比が低下したりして、サーボ信号の再生信号の形成に支障を来す場合がある。このため、電流−電圧変換回路の変換率を記録時と再生時とで切り換えることで対応している。また、再生時においても、再生専用ディスクと記録可能ディスクでは反射率が大きく異なる場合が考えられるため、この場合も電流−電圧変換回路の変換率を切り換える必要が生じる可能性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、2つの光学系を有し、また、信号の取り出しや信号処理回路、アクチュエータ制御回路等を2系統有しているため、ピックアップの容積や重量が大きく、回路規模も大きくなるため、装置全体の小型化や低消費電力化が非常に困難なものになっていた。
【0010】
また、記録・再生時やディスク反射率の違いによる電流−電圧変換回路の変換率切り換えのためのスイッチやそのスイッチの制御信号発生のための回路を付加することによって、回路規模も大きくなるため、装置全体の小型化や低消費電力化が非常に困難なものになっていた。さらに、受光素子内に電流−電圧変換回路を有している光集積回路等においては、スイッチの制御信号を入力する端子を設ける必要があり、素子の端子数が増大し、光ピックアップの小型化が非常に困難なものになっていた。
【0011】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、光ピックアップの小型化と光ディスク駆動装置の小型化、回路規模の縮小化、低消費電力化を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、複数の光源と、複数の光源の各々に対応する複数の光検出器と、複数の光源の各々の動作の有無を検出する手段と、その出力に応じて複数の光検出器の出力を切り換えて出力するようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、第1の光源と、第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する第2の受光手段と、第1の受光手段と第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する切換手段とを備え、前記切換手段の動作が、第1の光源若しくは第2の光源の少なくとも一方の電源電位を検知する電源電位検出手段からの出力信号に基づいて行われることにより、受光手段からの信号線数を削減することができ、容易に第1の受光手段と第2の受光手段との出力切り換えを実現できる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、第1の光源と、第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する第2の受光手段と、第1の受光手段と第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する切換手段とを備え、前記切換手段の動作が、第1の光源若しくは第2の光源の少なくとも一方の電源電流を検知する電源電流検出手段からの出力信号に基づいて行われることにより、受光手段からの信号線数を削減することができ、容易に第1の受光手段と第2の受光手段との出力切り換えを実現できる。
【0020】
請求項に記載の発明は、請求項1〜において、前記第1の光源と、前記第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する前記第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する前記第2の受光手段と、前記第1の受光手段と前記第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する前記切替手段とを1つのパッケージ内に収納したことにより、光ピックアップの組立工程を簡素化することができるとともに受光手段からの信号線数を削減することができる。
【0021】
請求項に記載の発明は、請求項1〜において、前記第1の光源と、前記第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する前記第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する前記第2の受光手段と、前記第1の受光手段と前記第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する前記切替手段と、前記第1の光源および前記第2の光源から出射された光を所定の位置に導く光学部材とを備えた光学ヘッドを形成し、前記光学ヘッドから出射されてきた光を所定の位置に集光する集光手段とを備えたことにより、2つの光源から導かれてきた光を1つの集光手段で集光することができるとともに光ピックアップの組立工程を簡素化し、更には受光手段からの信号線数を削減することができる。
【0027】
(実施の形態1)
ここでは本発明の実施の形態1を用いて図を参照しながら説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態1における光ピックアップの構成と光路を示す図で、光ピックアップの構成と光出射点からディスクに集光され、受光手段に導かれるまでの光の経路すなわち光路、さらに信号処理回路や制御回路等の処理・制御系を含めて示している。なお図1中で、点線は従来型光ディスクを再生する場合の光路を示し、実線は、高密度光ディスクを再生する場合の光路を示している。図1において、1は集積化された光学ヘッドであり、まず図2を用いてこの集積化された光学ヘッド1の内部について詳細に説明する。
【0029】
図2は、本発明の実施の形態1における集積化した光学ヘッドの断面図で、図2において、70はパッケージ70で、パッケージ70は、高密度光ディスク18用の光を出射する光源2,低密度光ディスク19用の光を出射する光源9や、高密度光ディスク18及び低密度光ディスク19で反射された光を受光する受光手段91が載置される基板部70a及びそれらの部材を包含するように設けられている側壁部70b等により形成されている。
【0030】
次に光源2及び光源9(以下合わせて各光源と称す)を載置する光源載置部71について説明する。光源載置部71はその形状が直方体状若しくは板形状で、その上面若しくは側面には各光源が取り付けられている。この光源載置部71は、基板部70a若しくは側壁部70bに別部材若しくは基板部70a,側壁部70bの一部として設けられており、各光源を載置するとともに、各光源で発生した熱を逃がす働きを有している。
【0031】
72は第1光学部材で、第1光学部材72は光源2および光源9から出射された光を所定の光路に導くとともに光ディスクで反射されて戻ってきた光を所定の光路に導く働きを有している。
【0032】
第1光学部材72は、第一の斜面72a,第二の斜面72b及び第3の斜面72cを有しており、特に光が入射する面と出射される面とは略平行で、かつ、入射若しくは出射される光はこれらの面に略垂直に入射するような構成を有しているが好ましい。この様に形成することにより、入射する光に対する非点収差等の発生を抑制することができるので、透過する光の光学特性の劣化を防止することができる。
【0033】
さらに第1の斜面72a,第二の斜面72b及び72cには各種の光学素子が形成されている。
【0034】
以下第1光学部材72中に存在する各種光学素子について説明する。
まず第1の斜面72aには、反射膜73及び反射膜74が形成されている。反射膜73は、光源2から出射されてきた光を所定の方向に反射する働きを有しており、反射膜74は光源9から出射されてきた光を所定の方向に反射する働きを有している。
【0035】
そして第2の斜面72bには、偏光分離膜75,76が形成されている。偏光分離膜75には、光源9から出射され、反射膜73で反射されてきた光が入射し、偏光分離膜75には光源2から出射され、反射膜73で反射されてきた光が入射する。これらの偏光分離膜75,76は、特定の偏光方向を有する光を透過し、それ以外の偏光方向を有する光を反射する働きを有している。
【0036】
次に第2の斜面72bに設けられている他の光学部材について説明する。
77及び78はモニター光用のホログラムで、ホログラム77は光源2から出射され、反射膜73で反射された光のうちの一部を所定の方向へ反射回折する働きを有している。このホログラム77で反射回折された光は、第1光学部材72の上面に設けられている反射部79に導かれ、その後受光手段上に設けられたモニタ光受光部に入射する。そしてモニタ光受光部からの電気信号を元に光源2に加える電力を調整して、光源2から出射される光の光量が常に最適値となるように制御を行う。
【0037】
またホログラム78は光源9から出射され、反射膜74で反射された光のうちの一部を所定の方向へ反射回折する働きを有している。このホログラム78で反射回折された光は、第1光学部材72の上面に設けられている反射部80に導かれ、その後受光手段上に設けられたモニタ光受光部に入射する。そしてモニタ光受光部からの電気信号を元に光源9に加える電力を調整して、光源9から出射される光の光量が常に最適値となるように制御を行う。
【0038】
さらに第2の斜面72bの最も光源寄りの部分には反射膜81,82が設けられている。反射膜81は、光路分割手段83で反射されて入射してきた光を反射して所定の位置に導く働きを有しており、反射膜82は光路分割手段84で反射されて入射してきた光を反射して所定の位置に導く働きを有している。
【0039】
最後に第3の斜面72cには光路分割手段83,84が形成されている。この光路分割手段83は、光源2から出射されて高密度光ディスク18で反射されて戻ってきた光を透過するか、若しくは、反射する働きを有しており、光路分割手段84は、光源9から出射されて低密度光ディスク19で反射されて戻ってきた光を透過するか、若しくは、反射する働きを有している。ここでは光路分割手段83は空間的に半分を透過し、半分を反射するミラーが形成されており、光路分割手段84は透過する光量と反射する光量とが略同量となるようにハーフミラーを用いてある。
【0040】
次に第2光学部材86について説明する。
第2光学部材86はパッケージ70の側壁部70bに設けられている開口部70dを塞ぐように設けられており、パッケージ70の側壁部70bとは、紫外線硬化樹脂,エポキシ樹脂及び接着ガラス等で接合されている。第2光学部材86は、第1基板86a、第2基板86bを有している。以下これらの基板について順次説明する。
【0041】
まず第1基板86aは平行平面形状を有するガラスや樹脂等の良好な透光性を有する材料から形成されており、そのシールド部材85側の端面の光源9からの光が通る領域には拡散角変換手段87が形成されている。この拡散角変換手段87は第2光学部材86の光源9と反対側の側の端面に、光源9から出射される光の光軸に合わせて設けられており、光源9から入射してきた光の拡散角を負にする働き、すなわち光源9の発光点9aから出射された光を見た目上より近くから出射されたように光路を変換する働きを有しているもので、実質的に記録媒体に近づく方向に発光点をずらしている。これにより光源9の発光点は真の発光点9aから見かけ上の発光点9bに移動し、従って光源9から記録媒体までの光路長を見かけ上短くする働きを有している。拡散角変換手段87としては回折格子特にホログラムで形成されていることが、光を高効率で透過させることができるので好ましい。特にホログラムとしては、4段以上の階段状断面や鋸歯状断面を有するものを用いることが、特に高効率に光を利用でき、光量の減少を防止できるので好ましい。
【0042】
次に第2基板86bは、第1の斜面86d及び第2の斜面86eを有し、更に第1の斜面86dには偏光分離膜88aとビーム分離部88bを備えた複数ビーム形成手段88が形成されており、第2の斜面86eにはフィルタ89が形成されている。
【0043】
第2基板86bは、光源2および光源9から出射され、第1光学部材72を介して導かれてきた光を所定の光路に導くとともに光ディスクで反射されて戻ってきた光を所定の光路に導く働きを有している。
【0044】
さらに第2基板86bは、第一の斜面86d,第二の斜面86eを有しており、特に光が入射する面と出射される面とは、光の光軸に対して略垂直で、かつ、それぞれの面が略平行となるように構成されているが好ましい。この様に形成することにより、入射する光に対する収差等の発生を抑制することができるので、透過する光の光学特性の劣化を防止することができる。
【0045】
また第1の斜面86dと第2の斜面86eは互いに略平行で、かつ、第1光学部材72を通過する光の光軸に対して略垂直な方向に傾斜を有するように形成されている。
【0046】
さらに第1の斜面86dには、複数ビーム形成手段88が設けられている。複数ビーム形成手段88は偏光方向に合わせて光を反射するかもしくは透過する偏光分離膜88aと入射してきた光を複数の光束に分離して反射するビーム分離部88bを有しており、光源9から出射され、拡散角変換手段87を通過してきた光は偏光分離膜88aをほとんど透過して、ビーム分離部88bに入射する。そして入射してきた光をビーム分離部88bで複数の光束に分離・反射している。
【0047】
ここでビーム分離部88bは、回折格子で形成することが、効率よく複数の光束を形成することができるので好ましい。ここでは回折格子で発生する0次光および±1次光の3つの光束を主に形成するような構成を有している。
【0048】
ここで形成された複数の光束は低密度光ディスク19のトラックの所定の位置に照射され、戻ってきた光の光量を比較することにより、低密度光ディスク19のトラッキングを行う通称3ビーム法と呼ばれるトラッキング方法に供される。
【0049】
なおトラッキング方法として3ビーム法を用いない場合には、複数ビーム形成手段は設けなくて良い。
【0050】
そして第2の斜面86eには波長選択性のあるフィルタ89が形成されている。フィルタ89は光源2から導かれてきた光をほぼ80%以上透過し、光源9から導かれてきた光をほぼ80%以上反射する働きを有している。
【0051】
そしてこの第2光学部材86により、光源2からの光と光源9からの光が略同一の光軸に導かれることになる。
【0052】
そして光源9からの光が第2光学部材86に入射してきて複数ビーム形成手段88で反射された後にフィルタ89に入射するまでの光路は第1光学部材72中を進む光を含む平面に対して略垂直方向に進むように形成されている。
【0053】
90は1/4波長板で、1/4波長板90は、フィルタ89を透過してきた光源2からの光と、フィルタ89で反射されてきた光源9からの光の双方の偏光方向を直線偏光から楕円偏光に変換する働きを有している。
【0054】
なお1/4波長板90としては、本実施の形態に示すような所定の厚さを有する板状のものを用いても良いし、薄膜で形成しても良い。
【0055】
91は受光手段で、受光手段91は、光路分割手段83、84を透過してきた光及び光路分割手段83、84で反射された後反射膜81、82で反射されてきた光を受光するもので、ともにRF信号、モニタ信号、トラッキング信号及びフォーカシング信号を形成するのに必要な位置に必要な形状で必要な個数の各種受光部が形成されている。
【0056】
以上示してきたように、複数の発振波長の異なる光源からの光を複数の光学素子が形成された光学部材に入射させて所定の光路に導くような構成としたことにより、従来それぞれの光源に対して複数設けられていた光学素子等を1つに集約できるので、分散配置された光ピックアップに比べて、光ピックアップ全体の大きさを大幅に小型化することができるとともにそれぞれの光源に対する各光学素子間の位置あわせ等も不要になるので生産性が大幅に向上し、さらには各光学素子の取り付け誤差も最小限度に抑制することができるので良好な光学特性を実現でき、加えて各光学素子の取り付け誤差に起因する光の損失を最小限に抑止できるので光の利用効率の良好な光ピックアップを実現することができる。
【0057】
さらに光源2から出射された光と光源9から出射された光の少なくとも一方を光学部材72,86で複数回反射して所定の光路に導くことにより、パッケージ70全体の大きさを小さくすることができるとともに反射なしで導く場合に比べて光学部材86を出てからの光路長を短くできるので、光ピックアップの小型化・薄型化を図ることができる。
【0058】
また光源2および光源9からの光を複数の光学素子が形成された光学部材72,86に入射させて所定の光路に導くことにより、高密度光ディスク18に対する光も低密度光ディスク19に対する光も、ともに正確にそれぞれの記録媒体に導くことができるとともに、複数の光源それぞれに対応した複数の光学系を異なる光学部材を用いて形成する必要がなくなり、部品点数の削減による生産性の向上及びそれぞれの構成部材の位置あわせの簡略化を行うことができる。
【0059】
以上のような構成を有する光ピックアップの動作について説明する。
記録媒体が高密度光ディスク18である場合には、光源2から出射された光を用いて記録若しくは再生を行う。この場合、光源2から出射された光は、まず第1光学部材72の第1の斜面72aに形成された反射膜73で反射されて、第2の斜面72bに形成されている偏光分離膜75に入射する。この偏光分離膜75は光源2から出射された直線偏光を反射し、それと直交する偏光方向の光を透過する働きを有しているので、光源2から入射してきた光は反射される。
【0060】
その後第1光学部材72から出射された光は、シールド部材85を透過して、第2光学部材86の第1基板86aを透過した後、第2光学部材86の第2基板86bの第2の斜面86eに形成されたフィルタ89を透過して第2光学部材86から出射され、1/4波長板90に入射する。この1/4波長板90に入射した光は、その偏光方向を直線偏光から楕円偏光に変換されて1/4波長板90から出射される。
【0061】
その後光源2から出射された光は、コリメータレンズがある場合にはコリメータレンズ16を通過して略平行光に変換されてから、無い場合には直接集光レンズ17に入射し、高密度光ディスク18へ収束する。
【0062】
そして高密度光ディスク18で反射されて戻ってきた光は再び1/4波長板90に入射する。この光は、高密度光ディスク18で反射される際に楕円偏光の回転方向が入射時のそれと比べて反対になっているので、1/4波長板90を通過する際には楕円偏光から光源2から出射された往きの光の偏光方向と略直交する直線偏光に変換されることとなる。即ち仮に光源2から出射される際にS偏光で出射された光は、P偏光で光学部材に入射することとなる。
【0063】
1/4波長板90を通過した光は、第2光学部材86に入射し、第2基板86bの第2の斜面86eに形成してあるフィルタ89をほとんど透過して、第2光学部材86から出射され、シールド部材85を透過して、第1光学部材72に入射する。
【0064】
そして第1光学部材72の第2の斜面72bに形成されている偏光分離膜75に入射する。この時入射してきた光の偏光方向は出射時のそれと比べると直交する向きになっているので、光は偏光分離膜75をほとんど透過して、第1光学部材72の第3の斜面72cに形成されている光路分割手段83に入射する。この光路分割手段83により、入射してきた光は、その略半分が透過され、略半分が反射されることになる。
【0065】
そして光路分割手段83を透過した光は、そのまま第1光学部材72の下に設けられている受光手段91の所定の位置に形成されている受光部91aに所定の形状の光束が形成され、目的に応じた信号形成に供される。
【0066】
また光路分割手段83で反射された光は、第1光学部材72の第2の斜面72bに設けられている反射膜81で反射されて受光手段91に設けられている所定の受光部91aに所定の形状の光束が形成され、目的に応じた信号形成に供される。
【0067】
記録媒体が低密度光ディスク19である場合には、光源9から出射された光を用いて記録若しくは再生を行う。この場合、光源9から出射された光は、まず第1光学部材72の第1の斜面72aに形成された反射膜74で反射されて、第2の斜面72bに形成されている偏光分離膜76に入射する。この偏光分離膜76は光源9から出射された直線偏光を反射し、それと直交する偏光方向の光を透過する働きを有しているので、光源9から入射してきた光は反射される。
【0068】
その後第1光学部材72から出射された光は、第2光学部材86の第1基板86aの下端面に形成された拡散角変換手段87に入射する。この拡散角変換手段87により、光源9から出射された光は拡散角を変換されて、拡散光だった光は収束光となって第2基板86bから出射され、第2光学部材86の第2基板86bの第1の斜面86dに形成された複数ビーム形成手段88に入射し、偏光分離膜88aを透過して、ビーム分離部88bで反射される際に1本のメインビームと2本のサイドビームとに分離されたのち、第2の斜面86eに形成されているフィルタ89に入射する。このフィルタ89は光源9から出射された光を反射し、光源2から出射された光を透過するように形成されているので、複数ビーム形成手段88からフィルタ89に入射した光はほとんど反射されて第2光学部材86から出射される。
【0069】
その後光源9から出射された光は、1/4波長板90に入射する。この1/4波長板90に入射した光は、その偏光方向を直線偏光から楕円偏光に変換されて1/4波長板90から出射される。
【0070】
その後光源9から出射された光は、コリメータレンズがある場合にはコリメータレンズ16を通過して略平行光に変換されてから、無い場合には直接集光レンズ17に入射し、高密度光ディスク18へ収束する。
【0071】
そして低密度光ディスク19で反射されて戻ってきた光は再び1/4波長板90に入射する。この光は、低密度光ディスク19で反射される際に楕円偏光の回転方向が入射時のそれと比べて反対になっているので、1/4波長板90を通過する際には楕円偏光から光源9を出射された往きの光の偏光方向と略直交する直線偏光に変換されることとなる。即ち仮に光源9から出射される際にS偏光で出射された光は、P偏光で光学部材に入射することとなる。
【0072】
1/4波長板90を通過した光は、第2光学部材86に入射し、その第2基板86bの第2の斜面86eに形成してあるフィルタ89でほとんど反射されて、第1の斜面86dに設けられている複数ビーム形成手段88に入射する。この場合は、入射する光の偏光方向が往きの光とは略直交する方向となっているので、入射してきた光はビーム分離部88bにほとんど入射することなく偏光分離膜88aで反射されて、第2基板86bから出射され、第1基板86aに形成されている拡散角変換手段87に入射する。
【0073】
この拡散角変換手段87で拡散光として入射してきた光は、その拡散角を変換されて収束光となって第2光学部材86から出射され、シールド部材85を透過して、第1光学部材72に入射する。
【0074】
そして第1光学部材72の第2の斜面72bに形成されている偏光分離膜76に入射する。この時入射してきた光の偏光方向は出射時のそれと比べると略直交する向きになっているので、光は偏光分離膜76をほとんど透過して、第3の斜面72cに形成されている光路分割手段84に入射する。この光路分割手段84により、入射してきた光は、その略半分が透過され、略半分が反射されることになる。
【0075】
そして光路分割手段84を透過した光は、そのまま第4光学部材の下部に設けられている受光手段91の所定の位置に形成されている受光部91bに所定の形状の光束が形成され、目的に応じた信号形成に供される。
【0076】
また光路分割手段84で反射された光は、第2の斜面72bに設けられている反射膜82で反射されて受光手段91に設けられている所定の受光部91bに所定の形状の光束が形成され、目的に応じた信号形成に供される。
【0077】
受光手段91で形成された信号は光学ヘッド1の入出力端子70cを介して信号処理回路400へ送られ、再生やフォーカシング、トラッキング等に必要な所定の信号を形成した後、アクチュエータ20を駆動するアクチュエータ制御回路401やシステム全体の制御を行うシステム制御回路402へ送られる。システム制御回路402では、外部からの制御信号や信号処理回路400から受け取った信号を元に信号処理回路400やディスク光部の制御回路403、粗動モータ制御回路404等との信号をやりとりしながら、再生若しくは記録を制御している。
【0078】
次に図3、図4を用いて受光手段91の構成及び信号の形成方法について詳細に説明する。
【0079】
図3は本発明の実施の形態1における受光手段の構成を示す図である。
図3において、91aは高密度光ディスク用の受光部であり、受光部A,B,C,D,E,Fが形成されている。91bは低密度光ディスク用の受光部であり、受光部G、H、I、Jが形成されている。
【0080】
また、Mはモニター用の受光部であり、モニター光用のホログラム77、78で分離された光源2、9からの光の一部が導かれる。受光部Mで受光光量に応じて発生した光電流は、光源駆動回路を含む信号処理回路400へ送られ、光源2および光源9からの出射光量が所定の光量になるように、光源2、9に供給される電力を制御する。
【0081】
ここで受光部Mは光源2および光源9からの光量モニターを行っている。光学ヘッド1においては、記録若しくは再生するメディアが高密度光ディスク18であるか低密度光ディスク19であるかによって、光源2か若しくは光源9のいずれかを発光させるような構成を採っている。即ち一時に受光部Mに入射してくる光束は、ホログラム77で回折されてきた光源2から出射されてきた光か若しくはホログラム78で回折されてきた光源9からの光束かのいずれか一方である。このため1つの受光部Mのみで光源2からの光量と光源9からの光量の双方をモニタすることが可能になるのである。
【0082】
このように、1つの光学ヘッド内に設けられた2つの光源2,9からの光の光量モニタを1つの受光部Mで行うような構成としたことによって、1つの光源に対して1つのモニタ用受光部を設ける場合と比べて、光学ヘッド1に設けられている入出力端子であるピン70cの本数を削減できるので、削減したピンを設けていたスペースの分だけ光学ヘッド1を小型化することができる。更に設置するピンの本数が削減できることにより、光学ヘッド1におけるピンの配置に自由度が増すので、光学ヘッド1の薄型化も可能になる。また、光源駆動回路も統合することが出来、回路規模を縮小化できるため、装置の小型化も実現できる。
【0083】
この受光手段91には、受光部A〜J、Mで発生される光電流を電圧信号に変換する電流−電圧変換回路405a〜jや、光源2の正電極が基準の電圧を越えているかどうかを比較する電圧比較器407、受光部ABF若しくは受光部CDEからの信号を加算する加算器406a,406bおよび電圧比較器407からの出力信号に基づいて受光部の切り換えを行うアナログスイッチ408a,408b等が半導体プロセスによって形成されており、図4にその概略図を示す。図4は本発明の実施の形態1における受光手段の内部回路の構成を示す図である。
【0084】
高密度光ディスクからの反射光は第1光学部材72にもどり、光路分割手段83を透過した光は、結像される前に受光手段91の達し、受光部A、B、Eに図3に示すように半月状に像を形成する。また光路分割手段83で反射された光は、反射膜81で反射されて受光手段91に達する前に結像し、受光部C、D、F上に反転した半月状の像を形成する。それぞれの受光部で発生した光電流は電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された後、そのまま出力されるとともに加算器へも送られ、(VA+VB+VF)と(VC+VD+VE)が形成される。この(VA+VB+VF)と(VC+VD+VE)の差を取ることによって、フォーカスエラー信号が形成される。このフォーカスエラー信号の形成方法はいわゆるスポットサイズ検出(SSD)法と呼ばれる方法である。
【0085】
また、VA、VB、VC、VDは後段の信号処理回路400へ送られ、(VA+VC)と(VB+VD)の位相差を比較することによって、トラックエラー信号が得られる。このトラックエラー信号の形成方法はいわゆる位相差検出(DPD)法と呼ばれる方法である。また、(VA+VD)と(VB+VC)の差を取ることによってもトラックエラー信号が得られる(プッシュプル法)。いずれの方法に依るかはディスクの種類によって選択される。
【0086】
次に低密度光ディスクからの反射光は第1光学部材72にもどり、ハーフミラーで形成される光路分割手段84を透過した光は、結像される前に受光手段91の達し、受光部H、G、Hに図のように円形状に像を形成する。また光路分割手段84で反射された光は、反射膜81で反射されて受光手段91に達する前に結像し、受光部G、H、G上に反転した円形状の像を形成する。また、光源9からに光は複数ビーム形成手段88によって予め3つのビームに分けられているので、光路分割手段84によってさらに分割され、受光部I、J上にも同様に円形状の像を形成する。それぞれの受光部で発生した光電流は電流−電圧変換回路405で電圧信号に変換される。形成されたVGとVHの差を取ることによって、高密度光ディスクの場合と同様にスポットサイズ検出法でフォーカスエラー信号が形成される。またVIとVJの差によってトラックエラー信号(3ビーム法)が得られる。
【0087】
ここで、一般に高密度光ディスクと低密度光ディスクは同時に記録若しくは再生できないので、(VC+VD+VE)とVG、(VA+VB+VF)とVHはいずれか一方のみが出力されれば所定の信号形成を行うことができる。従って、受光手段91に内部スイッチを設けて、その内部スイッチを切り換えることにより、受光部91aからの出力と受光部91bからの出力とを切り換えられるようすれば、光学ヘッド1に設けられている受光手段からの信号を光学ヘッドの外部に出力する入出力端子(ピン70c)の数を削減できる。これによって光学ヘッド1を小型化することができるとともに、
このような内部スイッチ408a,408bとしてはCMOS等の半導体プロセスによって形成されるアナログスイッチ等で形成できる。さらに同じ演算を行うので、後段の信号処理回路も統合することができ、回路規模を縮小化でき、装置全体の小型化と低消費電力化が実現できる。
【0088】
また、受光手段91の内部スイッチを制御する信号形成手段として、図5、図6、図7に示すように、複数の光源の動作状態を検知して形成する方法を用いれば、光学ヘッド1の内部にスイッチの制御手段を設けることができ、入出力端子数を削減でき、光学ヘッド1を小型化することができる。
【0089】
以下、スイッチの制御手段としていくつかの具体的な例について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1における受光手段の内部回路の構成を示す図であり、第1のスイッチの制御手段を概念的に表している。図5において、光源2としての半導体レーザーLD1と光源9としての半導体レーザLD2とが設けられており、LD1若しくはLD2が動作中のそれぞれの正極側の電位は一般的に2〜3V程度である。従って基準電位1〜2V程度に設定された電圧比較器411によってLD1駆動回路409から供給されているLD1の電圧若しくはLD2駆動回路410から供給されているLD2の電圧のいずれか一方を基準値と比較して検知することにより、いずれの光源が動作しているかを検知することができる。そして検知結果に応じて電圧比較器411からコントロール信号を出力することによって、スイッチ408を切り換えて制御することが可能となる。
【0090】
なお本実施の形態においては、LD1若しくはLD2の一方のみの電圧を電圧比較器411で規定値以上か以下かを比較して、スイッチングを行っていたが、両方を比較してスイッチングしても良い。
【0091】
図6は、本発明の実施の形態1における受光手段の内部回路の構成を示す図であり、第2のスイッチの制御手段を概念的に表している。図6において、光源2としての半導体レーザーLD1と光源9としての半導体レーザLD2とが設けられており、LD1若しくはLD2が動作中に駆動回路409,410からそれぞれの光源に流れる駆動電流は数十〜百mA程度である。この電流が流れているか否かをモニターして、モニターしている光源に電流が流れていれば、モニターしている光源に対応した受光部側にスイッチ408を切り換えるコントロール信号を発生させ、モニターしている光源に電流が流れていなければ、モニターしていない光源に対応した受光部側にスイッチ408を切り換えるコントロール信号を発生させることによって、スイッチ408を適宜制御することが可能となる。具体的には高抵抗の抵抗器を用いてLD1およびLD2に流れている電流の一部を分岐させトランジスタに導き、そのトランジスタをスイッチングすることによって制御信号を発生させることができる。
【0092】
なお本実施の形態においては、LD1若しくはLD2に電流を供給する駆動回路409,410のいずれか一方からの電流をモニターして、規定値以上か以下かを比較してコントロール信号を出力して、スイッチ408のスイッチングを行っていたが、両方を比較し、その結果をコントロール信号とすることでスイッチ408のスイッチングをしても良い。
【0093】
図7に第3のスイッチの制御手段を概念的に表す図を示す。
なお、図4には図5に示した実施の形態を用いて構成した例を示してある。すなわち、図4において、電圧比較器の入力端子に光源2の正電極と接続し、電圧比較器によって光源2の正電極の電位をモニターする。電圧比較器は光源2が動作の有無によってコントロール信号を出力し、[(VC+VD+VE)、(VA+VB+VF)]と[VG、VH]とを切り換えるスイッチ408a,408bを制御する。ここで、光源2としては、動作中、正極側に2〜3V程度の電位を生じる半導体レーザーが好ましい。
【0094】
また本実施の形態においては、受光手段91に高密度光ディスク用の受光部91aと低密度光ディスク用の受光部91bとを設けていたが、高密度光ディスク用の受光手段と低密度光ディスク用の受光手段とを別々に配しても良い。
【0095】
更に上記した方法以外でも、たとえば別に設けられたディスク判定手段からの出力信号に基づいて、スイッチの切り換えを行う方法や、マイコンを用いた総合的な制御の一環として、スイッチの切り換え行うことも考えられる。
【0096】
このように、複数の光源と、その複数の光源にそれぞれ対応する複数の光検出器とを備えた光ピックアップ若しくは光学ヘッドにおいて、光源の動作の有無を検出し、その出力に応じて、各光源に対応するの光検出器の出力を選択的に切り換えて出力することにより、光検出器からの信号線数を削減することができ、特にこれらの手段を集積化した光学ヘッドにおいては、光学ヘッドの入出力端子数を削減でき、光学ヘッド自体の大きさを小型化でき、さらに出力を選択するための制御信号を発生させる回路を素子の外部に設ける必要が無く、回路規模を縮小化できる。また、光検出器の信号を用いて、記録・再生や制御を行う信号処理回路を一部統合化することによって、回路部の簡素化が図れ、装置の小型化、低消費電力化を実現することができる。
【0097】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2について図1,図2,図8及び図9を参照しながら説明する。
【0098】
図8は本発明の実施の形態2における受光手段の受光部の構成を示す図、図9は本発明の実施の形態2における受光手段の内部回路の構成を示す図である。
【0099】
本実施の形態における構成および動作はほとんどの場合、実施の形態1と同じなので共通部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。すなわち、光源2、9から出射され光ディスク18、19で反射された光が受光手段91へ導かれ、所定の信号が形成され、記録・再生が行われる。
【0100】
図8において、Kは光源2から出射される光の量を監視するモニター用の受光部であり、ゲインコントロール信号を出力する働きを有し、出射光束からモニター光を分離する働きを有するホログラム77で分離された光源2のモニタ光の一部が導かれる。ホログラム77の入射光束に対する分離光束への回折効率は光量によらず一定であると考えられるので、光源2からの出射光量が増えれば受光部Kに入射する光量は増加し、光源2からの出射光量が減れば受光部Kに入射する光量は減少することになる。受光部Kで光電変換により入射光量に比例して発生した光電流は、図9に示すように、受光手段91に形成された電流−電圧変換回路405kで電圧に変換された後、電圧比較器415により、記録時の光源からの出力と再生時の光源からの出力との出力差を検知し、その出力差に応じたゲインコントロール信号が形成される。このゲインコントロール信号により高密度光ディスク用の受光部A〜Fの電流−電圧変換回路405a〜fに設けられているゲイン切り換えスイッチ416a〜fの負荷抵抗が適宜切り換えられ、所定のゲインを得ることができるようになる。
【0101】
このように、光源からの光量を検出し、その出力応じて、信号光検出部の電流−電圧変換回路の変換率を切り換えられる手段を有したことにより、記録時と再生時との光源の出力差や記録媒体の反射率の違いにより検出信号レベルが大幅に異なる場合でも、SN比の良いサーボ信号や再生信号を得ることができ、安定的に記録・再生が可能となる。さらに光源や、光源の光および記録媒体からの反射光を所定の位置に導く光学部材や、光源出力監視装置、信号光検出装置、および、信号光検出装置内の電流−電圧変換回路の変換率を切り換えられる手段とを具備した光学ヘッドにおいては、光学ヘッドの入出力端子数を削減でき、素子自体の大きさを小型化でき、さらに、信号光検出部の電流−電圧変換回路の変換率を切り換えるための制御信号を発生させる回路を素子の外部に設ける必要が無く、回路規模を縮小化できる。また、光検出器の信号を用いて、記録・再生や制御を行う信号処理回路において信号ゲインの切り換えを行う回路を省略でき、信号処理回路部の簡素化が図れ、装置の小型化、低消費電力化を実現することができる。このことにより特に携帯型のパソコン等の情報端末に搭載される光ディスクドライブに最適な光ピックアップを提供することができる。
【0102】
なお本実施の形態では光源モニタ用の受光部として、光源駆動回路制御用の受光部Mとスイッチ切り換え用の受光部Kとを別々に設けていたが、これらは同一の受光部を用いて行っても良い。
【0103】
【発明の効果】
以上示してきたように、本発明では、複数の光源と、その複数の光源にそれぞれ対応する複数の光検出器と、前記複数の光源の動作の有無を検出する手段と、前記光源の動作の有無を検出する手段の出力に応じて、各光源に対応するの光検出器の出力を選択的に切り換えて出力する手段とを具備したことにより、光検出器からの信号線数を削減することができ、特にこれらの手段を集積化した光学ヘッドにおいては、素子の入出力端子数を削減でき、素子自体の大きさを小型化でき、さらに出力を選択するための制御信号を発生させる回路を素子の外部に設ける必要が無く、回路規模を縮小化できる。また、光検出器の信号を用いて、記録・再生や制御を行う信号処理回路を一部統合化することによって、回路部の簡素化が図れ、装置の小型化、低消費電力化を実現することができる。
【0104】
また、本発明では、光源からの光量を検出し、その出力応じて、信号光検出部の電流−電圧変換回路の変換率を少なくとも2段階以上に切り換えられる手段を備えたことにより、記録時と再生時との光源の出力差や、記録媒体の反射率の違いにより検出信号レベルが大幅に異なる場合でも、SN比の良いサーボ信号や再生信号を得ることができ、安定的に記録・再生が可能となる。さらに光源や、光源の光および記録媒体からの反射光を所定の位置に導く光学部材や、光源出力監視装置、信号光検出装置、および、信号光検出装置内の前記電流−電圧変換回路の変換率を少なくとも2段階以上に切り換えられる手段とを具備した光学ヘッドにおいては、光学ヘッドの入出力端子数を削減でき、光学ヘッド自体の大きさを小型化でき、さらに、信号光検出部の電流−電圧変換回路の変換率を切り換えるための制御信号を発生させる回路を光学ヘッドの外部に設ける必要が無く、回路規模を縮小化できる。また、光検出器の信号を用いて、記録・再生や制御を行う信号処理回路において信号ゲインの切り換えを行う回路を省略でき、信号処理回路部の簡素化が図れ、装置の小型化、低消費電力化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置の構成と光路を示す図
【図2】本発明の実施の形態1における集積化した光学ヘッドの断面図
【図3】本発明の実施の形態1における受光手段の受光部の構成を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における受光手段の内部回路の構成を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における受光手段の内部回路の構成を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における受光手段の内部回路の構成を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における受光手段の内部回路の構成を示す図
【図8】本発明の実施の形態2における受光手段の受光部の構成を示す図
【図9】本発明の実施の形態2における受光手段の内部回路の構成を示す図
【図10】従来の光ピックアップの構成と光路を示す図
【符号の説明】
1 光学ヘッド
2 光源
9 光源
16 コリメータレンズ
17 集光レンズ
18 高密度光ディスク
19 低密度光ディスク
20 アクチュエータ
70 パッケージ
70a 基板部
70b 側壁部
70c 端子
70d 開口部
71 光源載置部
72 第1光学部材
72a 第1の斜面
72b 第2の斜面
72c 第3の斜面
73,74 反射膜
75,76 偏光分離膜
77,78 ホログラム
79,80 反射部
81,82 反射膜
83,84 光路分割手段
85 シールド部材
86 第2光学部材
86a 第1基板
86b 第2基板
86d 第1の斜面
86e 第2の斜面
87 拡散角変換手段
88 複数ビーム形成手段
88a 偏光分離膜
88b ビーム分離部
89 フィルタ
90 1/4波長板
91 受光手段
91a 受光部
91b 受光部
400 信号処理回路
401 アクチュエータ制御回路
402 システム制御回路
403 ディスク制御回路
404 粗動モータ制御回路
405 電流−電圧変換回路
406 加算器
407 電圧比較器
408 スイッチ
409 LD1駆動回路
410 LD2駆動回路
411 電圧比較器
412 電流モニタ
413 電流ー電圧変換回路
414 電圧比較器

Claims (4)

  1. 第1の光源と、第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する第2の受光手段と、第1の受光手段と第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する切換手段とを備え、
    前記切換手段の動作が、第1の光源若しくは第2の光源の少なくとも一方の電源電位を検知する電源電位検出手段からの出力信号に基づいて行われることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 第1の光源と、第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する第2の受光手段と、第1の受光手段と第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する切換手段とを備え、
    前記切換手段の動作が、第1の光源若しくは第2の光源の少なくとも一方の電源電流を検知する電源電流検出手段からの出力信号に基づいて行われることを特徴とする光ピックアップ。
  3. 前記第1の光源と、前記第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する前記第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する前記第2の受光手段と、前記第1の受光手段と前記第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する前記切替手段とを1つのパッケージ内に収納したことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
  4. 前記第1の光源と、前記第2の光源と、前記第1の光源からの光を受光する前記第1の受光手段と、前記第2の光源からの光を受光する前記第2の受光手段と、前記第1の受光手段と前記第2の受光手段とを切り替え、いずれか一方からの信号を外部に出力する前記切替手段と、前記第1の光源および前記第2の光源から出射された光を所定の位置に導く光学部材とを備えた光学ヘッドを形成し、前記光学ヘッドから出射されてきた光を所定の位置に集光する集光手段とを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
JP08362397A 1996-10-01 1997-04-02 光ピックアップ Expired - Fee Related JP3864486B2 (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08362397A JP3864486B2 (ja) 1997-04-02 1997-04-02 光ピックアップ
US08/938,559 US6266314B1 (en) 1996-10-01 1997-09-26 Optical pickup device
US08/939,088 US6256283B1 (en) 1996-10-01 1997-09-26 Optical pickup having a common light beam path for passing either of a plurality of kinds of light beams
CN97119398A CN1100315C (zh) 1996-10-01 1997-09-30 光学拾取装置
CNA021073864A CN1474388A (zh) 1996-10-01 1997-09-30 光学拾取装置
CN97119397A CN1122983C (zh) 1996-10-01 1997-09-30 光学拾取装置
DE19743521A DE19743521C2 (de) 1996-10-01 1997-10-01 Optische Aufnehmervorrichtung
DE19743516A DE19743516C2 (de) 1996-10-01 1997-10-01 Optische Aufnehmervorrichtung
KR1019970050812A KR100306984B1 (ko) 1996-10-01 1997-10-01 광픽업장치
KR1019970050811A KR19980032476A (ko) 1996-10-01 1997-10-01 광픽업장치
US09/612,285 US6556533B1 (en) 1996-10-01 2000-07-07 Optical pickup device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08362397A JP3864486B2 (ja) 1997-04-02 1997-04-02 光ピックアップ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005139553A Division JP2005276434A (ja) 2005-05-12 2005-05-12 光ピックアップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10283664A JPH10283664A (ja) 1998-10-23
JP3864486B2 true JP3864486B2 (ja) 2006-12-27

Family

ID=13807616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08362397A Expired - Fee Related JP3864486B2 (ja) 1996-10-01 1997-04-02 光ピックアップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3864486B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3970380B2 (ja) * 1997-05-21 2007-09-05 シャープ株式会社 半導体レーザ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10283664A (ja) 1998-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000353332A (ja) 光出力モジュール及びこれを採用した互換型光ピックアップ装置
US20050270912A1 (en) Optical pickup and apparatus for recording and/or reproducing optical recording medium
JPH10289468A (ja) 光ピックアップ装置及びその光源ユニット
WO2004003901A1 (ja) 光ピックアップ
WO2006112249A1 (ja) 光ピックアップ装置及び情報記録再生装置
US20040001419A1 (en) Compatible optical pickup using beams of different wavelength easy to assemble and adjust
US7898922B2 (en) Optical pickup apparatus
JP2000057619A (ja) 光ピックアップ装置
KR20070025635A (ko) 호환형 광픽업 및 이를 채용한 광 기록 및/또는 재생기기
JP3864486B2 (ja) 光ピックアップ
KR20060047830A (ko) 광픽업, 광디스크 장치 및 광학 배율 조정 방법
Shih et al. Holographic laser module with dual wavelength for digital versatile disc optical heads
JP3896171B2 (ja) 光ピックアップおよび光ディスク装置
JP2005276434A (ja) 光ピックアップ
JPH09265639A (ja) 光学ピックアップ装置
JP4245022B2 (ja) 光ピックアップ装置及びその光源ユニット
JP2005018961A (ja) 光学ヘッド及びこれを用いた記録及び/又は再生装置
JP2000123398A (ja) 光ピックアップ装置
KR100324272B1 (ko) 광픽업 장치
KR100215455B1 (ko) 포커스에러를 검출하는 dvd/cd겸용 광픽업시스템
JPH09147395A (ja) 光ピックアップ装置
JP3608046B2 (ja) 光ディスク装置
JP4254907B2 (ja) 光ピックアップ装置及びその光源ユニット
JP2000268397A (ja) 光ヘッド装置
JP2002109771A (ja) 光学装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040325

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050512

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060925

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees