JP3864456B2 - Decorative sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の内装材や、家具,什器などの表面材として用いられるポリプロピレン系樹脂フィルムを基材とした化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築物の内装材とされる壁紙や、家具や什器などの表面材に用いられる化粧材などは、ポリ塩化ビニル系樹脂を基材とした化粧シートが使用されている。
このポリ塩化ビニル系樹脂製の化粧シートは、機械的強さや耐薬品性、防湿性に優れており、着色や、エンボス加工、印刷処理などの自由度が高く、多く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のポリ塩化ビニル系樹脂製の化粧シートは、その特徴である安定性、及び難燃性を有していることから、廃物となった場合に焼却などの処分が行えず、この化粧シートの素材であるポリ塩化ビニル系樹脂の代替品が望まれていた。
このポリ塩化ビニル系樹脂の代替品としては、焼却可能な結晶性樹脂であるオレフィン系樹脂が用いられ、とくにポリプロピレン樹脂を用いて成形品を得ることが近年では多くなっている。
【0004】
ところが、このポリプロピレン樹脂は、木質基材への接着性が良好でなく、建物用の内装材としては使用できず、また、加工温度が狭いことからエンボスなどの加工が行えず、さらには、塗装を施すことも塗料との密着性が良くないことから、専用のインキのみで対応することとなっていた。
【0005】
そこで本発明は、上記問題点を解消するために、ポリ塩化ビニル系樹脂の代替品となるポリプロピレン樹脂を素材として、建築物の内装材とされる壁紙や、家具や什器などの表面材など、木質基材に対して接着性の良好で、意匠性を付加することの可能な化粧シートを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の化粧シートは、被接着材に対して、別途接着剤若しくは粘着剤を介して接着させるプライマー層を形成した合成樹脂化粧シートである。請求項1における化粧シートによれば、透明又は着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムを基材2とし、該基材2の裏面2b側に、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、1次プライマー層4を形成させ、該1次プライマー層4上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂を溶剤に溶かした溶液を塗布し、接着性の2次プライマー層6を形成させたことを特徴としている。
【0007】
上記のような各化粧シートによれば、基材2であるポリプロピレン系樹脂フィルムを用いたことにより、この化粧シートが焼却可能な樹脂であり、また、このポリプロピレン系樹脂フィルムと密着性の良好な1次プライマー層4を形成し、かつこの1次プライマー層4と接着剤との双方に密着性の良好な接着性を有する2次プライマー層6が形成されるので、木質材などの被接着材に対して接着性が良好となり、これにより建築内装材や表面材に用いることが可能となる。
【0008】
さらに、この発明の請求項2における化粧シート11は、透明又は着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムを基材2とし、該基材2の表裏両面2a,2bに、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、1次プライマー層3,4をそれぞれ形成させ、裏面側の該1次プライマー層4上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂を溶剤に溶かした溶液を塗布し、接着性の2次プライマー層6を形成させ、また、表面側の前記1次プライマー層3上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂をバインダーとした着色インキで印刷模様層5を形成し、さらに該印刷模様層5上に、透明保護層7を設けることを特徴としている。
【0009】
この化粧シートに11よれば、印刷模様層5が表面側に形成されて、意匠性を付与することが可能となり、また、裏面側の2次プライマー層6は、EVAエマルジョン接着剤やアクリル系粘着剤との密着性が良好で、これにより木質材などへの接着性が向上する。
【0010】
また、この発明の請求項4及び5における化粧シート21は、透明のポリプロピレン系樹脂フィルムを基材2とし、この基材2の裏面2b側に、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、1次プライマー層4を形成させ、該1次プライマー層4上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂をバインダーとした着色インキで印刷模様を形成し、模様を有する接着性の2次プライマー層6を形成させたことを特徴としており、また、前記基材2の表面2aに2液硬化型ウレタン樹脂からなる透明保護層7を設けた構成としてもよい。
【0011】
この化粧シート21によれば、印刷模様が形成された2次プライマー層6が透明の基材2を通してこの基材2の裏面2bに印刷模様が視認できることとなり、意匠性が得られるとともに、深みのあるデザインを表現でき、またこの2次プライマー層6が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体又はアクリル樹脂をバインダーとするインキよりなることから、接着性を有することとなり、その裏面がEVAエマルジョン接着剤やアクリル系粘着剤との密着性が良好で、これにより木質材などへの接着が可能となる。
【0012】
また、この発明の請求項6における化粧シート31は、透明のポリプロピレン系樹脂フィルムを基材2とし、該基材2の表裏両面2a,2bに、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、それぞれ1次プライマー層3,3を形成させ、裏面側の該1次プライマー層4上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂をバインダーとした着色インキで印刷模様を形成し、模様を有する接着性の2次プライマー層6を形成させ、また表面側の前記1次プライマー層3上に、2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとした着色インキで部分印刷模様あるいは透明印刷模様層5を形成したことを特徴としている。
【0013】
この化粧シート31によれば、印刷模様層5が表面に形成でき、意匠性を得られるとともに、裏面の印刷模様が形成された2次プライマー層6が透明の基材2を通してこの基材2の裏面に視認できることとなり深みのあるデザインを表現できることとなる。
またこの2次プライマー層6の裏面はEVAエマルジョン接着剤やアクリル系粘着剤との密着性が良好で、これにより木質材などへの接着が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の化粧シートは、住宅やオフィス,ホテルなどの内装材である壁紙や、住宅設備におけるシステムキッチンの扉や棚板などの表面材、音響設備などにおけるスピーカーボックスやラックなどの表面材などとして用いられるものである。
以下、各実施の形態毎に具体的に説明する。
なお、各実施の形態において、同一の材質となる部分には同一符号を付して説明を行う。
【0015】
実施の形態1
図1は本発明による化粧シートの実施の形態1を示す断面図である。
【0016】
この実施の形態1の化粧シート11は、着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムを基材2として、その表裏両面2a,2bに、密着性の良好な1次プライマー層3,4がそれぞれ形成されており、これら1次プライマー層の表面側1次プライマー層3上に印刷模様層5が形成され、また、裏面側1次プライマー層4上に接着性の2次プライマー層6が形成された構造となっており、表面に印刷の施された化粧シートとされている。
【0017】
1次プライマー層3,4は、ポリオールを主剤として、この主剤にポリイソシアネート硬化剤を混合することで得られる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、硬化することで得られ、この2液硬化型ウレタン樹脂は、基材2であるポリプロピレン系樹脂と密着性が良好な樹脂である。
【0018】
この1次プライマー層3,4を形成する2液硬化型ウレタン樹脂の主剤であるポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオールなどよりなる。
【0019】
また、この主剤に混合されるポリイソシアネート硬化剤としては、トリレンジイソシアネート(TDI)や、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)などのジイソシアネートよりなる。
なお、この硬化剤としては、ビューレット変性体、イソシアヌレート変性体、アダクト変性体などとしてもよい。
【0020】
印刷模様層5は、熱可塑性のウレタン樹脂をバインダーとする着色インキ、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとする着色インキ、またはアクリル樹脂をバインダーとする着色インキを、表面側の1次プライマー層3上に塗布して得られ、この着色インキは熱可塑性のウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種又は2種以上の樹脂がバインダーとされていることから1次プライマー層3を形成する2液硬化型ウレタン樹脂と密着性が良好となっている。
【0021】
また、2次プライマー層6は、熱可塑性のウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体またはアクリル樹脂を溶剤に溶かすとともに、シリカなどの無機充填剤を添加させた溶液を裏面側の1次プライマー層4上に塗布して得る。
なお、熱可塑性ウレタン樹脂としては、ポリイソシアネート硬化剤とポリオールとの反応により分子量数万の末端が水酸基の樹脂とされ、前記1次プライマー層4と密着性が良好な樹脂である。
【0022】
さらに、本実施の形態1では、表面側に塗布された印刷模様層5の上に、1次プライマー層3,4と同様な、ポリオールを主剤としてこの主剤にポリイソシアネート硬化剤を混合することで得られる2液硬化型ウレタン樹脂が塗布され硬化されることで得られる透明保護層7が形成される。
【0023】
なお、この透明保護層7の表面7aには、エンボス加工が施され、凹凸面が形成されている。また、この透明保護層7を形成する際に、前記溶液中に抗菌剤やシリカなどの艶消し剤を添加させてもよい。
【0024】
次に、上記実施の形態1の製造手順について説明する。
まず、基材2となる着色された厚さ50〜500μm好ましくは150μmのポリプロピレン系樹脂フィルムの表面2aに、前述した2液硬化型ウレタン樹脂をポリオール主剤に対してヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)よりなる硬化剤の組み合わせとして比率を100:5としグラビア若しくはロールコーターにて塗布する。
【0025】
塗布後、20〜100°Cでエージング処理を行い、上記2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させ厚さ0.5〜5μm好ましくは2μmの表面側1次プライマー層3を形成させる。
【0026】
次に、この1次プライマー層3上に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとするインキにて任意の模様の印刷を行い、厚さ2μmの印刷模様層5を形成させる。
なお、この印刷後にエージングを行う工程としてもよい。
【0027】
続けてこの印刷模様層5の上に、1次プライマー層3と同様な、2液硬化型ウレタン樹脂を塗布する。そして、20〜100°Cでエージング処理を行い、この2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させて厚さ0.5〜5μm好ましくは2μmの透明保護層7を形成させる。
【0028】
なお、この透明保護層7を形成する2液硬化型ウレタン樹脂は、1次プライマー層3を形成する2液硬化型ウレタン樹脂に含まれる硬化剤の比率に比べ、やや多く設定されており、ポリオール主剤100に対してHMDI硬化剤8の割合とされ、やや硬質に形成されるようになっている。
【0029】
そして、1〜7日間のエージング処理の後、エンボスロールを用いて透明保護層7の表面7aにエンボス加工を施す。このときロール温度は50〜150°Cとされ、予熱やラインの速度は適宜調整される。
【0030】
次に、基材2であるポリプロピレン系樹脂フィルムの裏面2bに、表面2aに塗布した2液硬化型ウレタン樹脂と略同様な2液硬化型ウレタン樹脂、本実施の形態1ではポリオール主剤100に対しトリレンジイソシアネート(TDI)硬化剤を6の比率とした2液硬化型ウレタン樹脂を、グラビア若しくはロールコーターにて塗布する。
【0031】
塗布後、エージング処理を行い2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させ厚さ2μmの裏面側1次プライマー層4を形成させる。
【0032】
次に、ポリイソシアネート硬化剤とポリオールとの反応により分子量数万とされた熱可塑性ウレタン樹脂を、この樹脂100に対して比率1000の溶剤に溶かすとともに、シリカなどの無機充填剤を比率3添加させた溶液を、裏面側1次プライマー層4上に塗布し、その後エージング処理を行ってこれを硬化させ、厚さ2μmの接着性の2次プライマー層6を形成させる。
【0033】
以上のように形成された化粧シート11は、着色された基材2上、すなわち表面側に印刷が施されて意匠性が付与されているとともに、さらにその表面に透明保護層7が形成されていることから、耐熱性,耐擦傷性が向上され、かつ、基材2がポリプロピレン樹脂フィルムより構成されていることから、焼却処分が可能となる。
【0034】
また、表面側1次プライマー層3が形成されていることで、通常のインキによる印刷模様層5をポリプロピレン樹脂フィルム(基材2)上に形成することが可能となり、この1次プライマー層3が、従来から使用されている樹脂である、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,アクリル樹脂,ウレタン樹脂をバインダーとするインキとの密着性に良好なことから、従来と同様の意匠性を得ることができる。
【0035】
さらに、裏面に形成される接着性の2次プライマー層6により、EVAエマルジョン接着剤やアクリル系粘着剤との密着性が良好で、すなわち、木質基材などに対して接着性が良好な接着層を形成させることが可能となる。
【0036】
なお、この実施の形態1の化粧シート11における表面を構成する透明保護層7を、アクリル樹脂にて構成させた透明保護層としてもよい。
この場合も、その表面にエンボス加工を施し、凹凸面を形成させるが、この透明保護層を構成するアクリル樹脂は、アクリル樹脂フィルムをラミネート処理で印刷模様層5の上面に被着させることで透明保護層を形成することができ、この透明保護層を形成させると同時にエンボス加工の工程を施してもよい。
このアクリル樹脂よりなる透明保護層を有する化粧シート11では、この透明保護層により耐候性が良好となる。
【0037】
また、上述した実施の形態1において、透明保護層7に、シリカなどの艶消し剤を添加させた溶液を塗布する例について述べたが、このシリカの他に、メタリックやパール等の顔料などを添加させてもよく、意匠性を向上させてもよい。
【0038】
さらに、2次プライマー層を熱可塑性ウレタン樹脂より形成する例について述べたが、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やアクリル樹脂などより構成させることとしてもよく、また、これら樹脂を1種または2種以上を組み合わせて構成させたり、さらに、粒径0.1〜0.5μmのシリカなどの無機充填剤を配合させて2次プライマー層を形成させるようにしてもよい。
【0039】
また、上述した透明保護層7は、2液硬化型ウレタン樹脂にて形成させる例としたが、アクリル系やウレタン系の硬化型塗料や紫外線硬化型塗料を塗布することで形成させることとしてもよく、また、アクリルフィルムやポリエステルフィルムを貼着させることで得ることとしてもよく、さらには、透明ポリプロピレン樹脂とウレタンコートとを複合させることで形成させることとしてもよい。
【0040】
実施の形態2
図2は本発明による化粧シートの実施の形態2を示す断面図である。
【0041】
この実施の形態2の化粧シート21は、透明のポリプロピレン系樹脂フィルムを基材2として、その裏面2bに、密着性を有する1次プライマー層4が形成され、この1次プライマー層4上に印刷模様層を兼ねる接着性を有した2次プライマー層6が形成された構造となっており、裏面印刷の施された化粧シートとされている。
【0042】
1次プライマー層4は、前述した実施の形態1の化粧シート11と同様で、ポリオールを主剤として、この主剤にポリイソシアネート硬化剤を混合することで得られる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、硬化することで得られる。
【0043】
2次プライマー層6は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとする着色インキ、またはアクリル樹脂をバインダーとする着色インキを、1次プライマー層4上に塗布し印刷模様を形成して得られる。
【0044】
さらに、本実施の形態2では、基材2の表面2a側に、1次プライマー層4と同様な、ポリオールを主剤としてこの主剤にポリイソシアネート硬化剤を混合することで得られる2液硬化型ウレタン樹脂が塗布され、これが硬化されることで得られる透明保護層7が形成されている。
【0045】
なお、この透明保護層7の表面7aには、エンボス加工が施され、凹凸面が形成されている。また、この透明保護層7を形成する際に、溶液中に抗菌剤や艶消し剤,パール顔料やメタリック顔料などを添加させてもよい。
【0046】
次に、上記実施の形態2の製造手順について説明する。
まず、基材2となる厚さ150μmの透明のポリプロピレン系樹脂フィルムの裏面2bに、前述した2液硬化型ウレタン樹脂をポリオール主剤100に対してヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)よりなる硬化剤を5とした比率でグラビア若しくはロールコーターにて塗布する。
【0047】
塗布後、20〜100°Cでエージング処理を行い2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させ、厚さ2μmの1次プライマー層4を形成させる。
【0048】
次に、この1次プライマー層4上に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとする着色インキにて任意の模様の印刷を行い厚さ2μmの2次プライマー層6を形成させる。
なお、この印刷後にエージング処理を行ってもよい。
【0049】
次に、基材2の表面2aに、実施の形態1と同様に、1次プライマー層3と略同様で硬化剤がやや多い2液硬化型ウレタン樹脂を塗布する。そして、エージング処理を行い、この2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させて厚さ2μmの透明保護層7を得る。
【0050】
次に、エンボスロールを用いて透明保護層7の表面7aにエンボス加工を施し、凹凸面を形成させる。
【0051】
以上のように形成された化粧シート21は、透明な基材2の裏面2bに印刷が施されて意匠性が付与されているとともに、この基材2が透明であることから深みのあるデザインを得ることができ、さらにその表面には透明保護層7が形成されていることから、耐熱性,耐擦傷性が向上され、かつ、基材2がポリプロピレン樹脂フィルムより構成されていることから、焼却処分が可能となる。
【0052】
また、この化粧シート21によれば、最裏面となる2次プライマー層6が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとする着色インキにて構成されることから、接着性を有することとなり、印刷模様層を兼ねた構成となり、これにより、アクリル系粘着剤やEVAエマルジョン接着剤との密着性が良好で基材との接着性が良好な接着層を得ることが可能となる。
【0053】
実施の形態3
図3は本発明による化粧シートの実施の形態3を示す断面図である。
【0054】
この実施の形態3の化粧シート31は、透明のポリプロピレン系樹脂フィルムを基材2として、その表裏両面2a,abに、それぞれ密着性を有した1次プライマー層3,4を形成し、表面側1次プライマー層3上に部分印刷模様あるいは透明印刷模様層5が形成され、裏面側1次プライマー層4上に模様を有した接着性の2次プライマー層6が形成された構造となっており、両面に印刷模様が施された化粧シートとされている。
【0055】
各1次プライマー層3,4は、前述した実施の形態1及び2の化粧シート11,21と同様で、ポリオールを主剤として、この主剤にポリイソシアネート硬化剤を混合することで得られる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、硬化することで得られる。
【0056】
また、印刷模様層5は、ポリオールを主剤としてこの主剤にポリイソシアネート硬化剤を混合することで得られる2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとする着色インキを用い、表面側1次プライマー層3上に塗布して模様を形成させて得られる。
【0057】
さらに、2次プライマー層6は、熱可塑性のウレタン樹脂や、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体や、アクリル樹脂を、1種または2種以上選択した樹脂をバインダーとする着色インキを用い、この着色インキにて裏面側1次プライマー層4上に印刷模様を形成させ得る。
【0058】
なお、本実施の形態3では、表面側の部分印刷模様あるいは透明印刷模様層5は、その表面5aに、エンボス加工が施されて凹凸面が形成されている。
【0059】
次に、上記実施の形態3の製造手順について説明する。
まず、基材2となる厚さ150μmの透明のポリプロピレン系樹脂フィルムの表裏面2a,2bに、前述したポリオール主剤100に対しHMDI硬化剤を5の割合の2液硬化型ウレタン樹脂をグラビア若しくはロールコーターにてそれぞれ塗布する。
【0060】
塗布後、20〜100°Cでエージング処理を行い、上記2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させ、表裏面2a,2bにそれぞれ厚さ2μmの密着性を有する1次プライマー層3,4を形成させる。
【0061】
次に、裏面側の1次プライマー層4上に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとする着色インキにて任意の模様の印刷を行い、厚さ2μmの2次プライマー層6を形成させる。
【0062】
続いて、表面側の1次プライマー層3上に、2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとする着色インキにて任意の模様の印刷を行い、厚さ2μmの部分印刷模様あるいは透明印刷模様層5を形成させる。
【0063】
この印刷模様層5の着色インキは、前述した実施の形態1及び2の透明保護層7と略同様の2液硬化型ウレタン樹脂がバインダーとされ、すなわち、ポリオール主剤100に対してHMDI硬化剤8の割合の2液硬化型ウレタン樹脂がバインダーとされるとともに、顔料等が添加されるインキよりなる。
【0064】
そして、エンボスロールを用いて印刷模様層5の表面5aにエンボス加工を施し、凹凸面を形成させる。
【0065】
以上のように形成された化粧シート31は、透明な基材2の表面2aに印刷が施されて意匠性が付与されているとともに、この基材2が透明であることから2次プライマー層6の印刷模様が基材2を介して視認でき、深みのあるデザインを醸しだすことが可能となり、さらにその表面の部分印刷模様あるいは透明印刷模様層5にエンボス加工が施されて凹凸面が形成されることにより、立体感のある化粧シートを得ることができる。
【0066】
また、基材2がポリプロピレン樹脂フィルムより構成されていることから、焼却処分が可能となる。
【0067】
さらに、2次プライマー層6が、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとする着色インキにて構成されることから、アクリル系粘着剤やEVAエマルジョン接着剤との密着性が良好で、印刷模様を有した接着性のプライマー層となる。
【0068】
実施の形態4
図4は本発明による化粧シートの実施の形態4を示す断面図である。
【0069】
この実施の形態4の化粧シート41は、着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムよりなる基材2と、透明のポリプロピレン系樹脂フィルムよりなる基材2’とが用いられ、着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムよりなる基材2の表裏両面2a,2bに、密着性を有した1次プライマー層3,4がそれぞれ形成され、これら1次プライマー層3,4の表面側の1次プライマー層3上に印刷模様層5が形成され、また、裏面側の1次プライマー層4上に接着性を有する2次プライマー層6が形成された構造となっているとともに、印刷模様層5上にさらに密着性を有する1次プライマー層3が形成されてその上面に透明のポリプロピレン系樹脂フィルムよりなる基材2’が積層形成され、この基材2’の表面2’aに透明保護層7が形成された構造となっており、すなわち、ポリプロピレン樹脂フィルムが上下2層となっている化粧シートとされている。
【0070】
この実施の形態4の化粧シート41は、化粧シート41を構成する着色されたポリプロピレン樹脂フィルムよりなる基材2とこの表裏両面2a,2bに形成される1次プライマー層3,4及び印刷模様層5と2次プライマー層6が、前述した実施の形態1の化粧シート11と同様の構成であり、また、透明のポリプロピレン樹脂フィルムよりなる基材2’に1次プライマー層3と印刷模様層5及び透明保護層7とが形成される構成は前述した実施の形態2の化粧シート21と略同様の構成とされており、各実施の形態の構成における印刷模様層5と2次プライマー層6が兼ねられて積層された構造の化粧シートとなっているので、前述した実施の形態1及び2と同一または同等の部分には同一符号を付し、それぞれの説明を省略する。
【0071】
次に、上記実施の形態4の製造手順について説明する。
まず、上部基材2’となる厚さ100μmの透明のポリプロピレン系樹脂フィルムの裏面2’bに、ポリオール主剤とHMDI硬化剤とを100:5の割合とした2液硬化型ウレタン樹脂を、グラビア若しくはロールコーターにて塗布する。
【0072】
塗布後、20〜100°Cでエージング処理を行い、上記2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させ、上部基材2’の裏面2’bに厚さ2μmの密着性を有する1次プライマー層3を形成させる。
【0073】
次に、この上部基材2’の表面2’aに、1次プライマー層3と略同様で硬化剤がやや多い、すなわちポリオール主剤とHMDI硬化剤とを100:8の割合とした2液硬化型ウレタン樹脂を塗布する。そして、エージング処理を行い、この2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させて厚さ2μmの透明保護層7を得る。
そして、この上部基材2’にて構成されたものを上層部40Aとする。
【0074】
次に、下部基材2となる厚さ100μmの着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムの表面2aに、前述と同様のポリオール主剤とHMDI硬化剤とを100:5の割合とした2液硬化型ウレタン樹脂をグラビア若しくはロールコーターにて塗布する。
【0075】
塗布後、20〜100°Cでエージング処理を行い、上記2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させ、厚さ2μmの密着性を有する1次プライマー層3を形成させる。
【0076】
次に、この1次プライマー層3上に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバインダーとする着色インキにて任意の模様の印刷を行い、厚さ2μmの印刷模様層5を形成させる。
そして、この下部基材2にて構成されたものを下層部40Bとする。
【0077】
次に、上記上層部40Aと下層部40Bとを熱ラミネート処理にて圧着させ、上層部40Aの1次プライマー層3と下層部40Bの印刷模様層5とを密着させるとともに、上層部40Aの透明保護層7の表面7aにエンボス加工を施し、この表面7aに凹凸面を形成させる。
【0078】
次に、下層部40Bの裏面である、着色ポリプロピレン樹脂フィルムよりなる下部基材2の裏面2bに、ポリオール主剤とTDI硬化剤とを100:6の割合とした2液硬化型ウレタン樹脂をグラビア若しくはロールコーターにて塗布する。
【0079】
塗布後、エージング処理を行い、上記2液硬化型ウレタン樹脂を硬化させ、厚さ2μmの密着性を有した1次プライマー層4を形成させる。
【0080】
次に、ポリイソシアネート硬化剤とポリオールとの反応により分子量数万とされた熱可塑性ウレタン樹脂をこの樹脂100に対して比率1000の溶剤に溶かすとともに、シリカなどの無機充填剤を比率3添加させた溶液を、1次プライマー層4上に塗布し、その後エージング処理を行ってこれを硬化させ、厚さ2μmの接着性を有した2次プライマー層6を形成させる。
【0081】
以上のように形成された化粧シート41は、前述した実施の形態1および2の各化粧シート11,21の特長を併せ持った化粧シートとなり、透明な上部基材2’と着色された下部基材2との間に印刷模様層5が介在され、この印刷模様層5から下部基材2が透かして視認でき、かつ透明な上部基材2’を通して見れることから、深みのあるデザインが表現できることとなる。
さらに表面には透明保護層7が形成されていることから、耐熱性,耐擦傷性が向上され、かつ、上下各基材2,2’がポリプロピレン樹脂フィルムより構成されていることから、焼却処分が可能となる。
【0082】
また、この化粧シート41によれば、最裏面に形成される接着性を有した2次プライマー層6により、EVAエマルジョン接着剤やアクリル系粘着剤との密着性が良好で、すなわち、木質基材などに対して接着性が良好な接着層を形成できることとなる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように本発明による化粧シートでは、結晶性樹脂であるポリプロピレン樹脂を、ポリ塩化ビニル系樹脂の代替品とし、そのフィルムを基材として化粧シートを構成したので、焼却処分が可能であるという効果がある。
【0084】
また、このポリプロピレン系樹脂フィルムと密着性の良好な1次プライマー層を形成し、かつこの1次プライマー層と接着剤や印刷インキとの双方に密着性の良好な接着性を有する2次プライマー層が形成されるので、木質材などの被接着材に対して接着性が良好なアクリル粘着剤やEVAエマルジョン接着剤との密着性が良好で、すなわち、ポリプロピレン系樹脂フィルムと被接着面との間が互いに密着性を良好とする2層構造のプライマー層が形成されることとなり、これにより建築内装材や表面材に用いることが可能となる。
【0085】
さらに、上記のようなプライマー層が形成されることから、ポリプロピレン樹脂フィルムの熱に弱い欠点が補われ、エンボス加工や、ラミネート処理などを施すことが可能となり、意匠性が向上した化粧シートを得ることが可能となる。
【0086】
また、請求項2の化粧シートによれば、印刷模様層が表面に形成されることから、意匠性を付与されることとなり、また裏面の2次プライマー層にEVAエマルジョン接着剤やアクリル系粘着剤との密着性が良好で、これにより木質材などへの接着性が向上することとなり、上記同様建築内装材や表面材として用いることが可能となる。
【0087】
また、請求項4及び5の化粧シートによれば、透明の基材を通してこの基材の裏面の印刷模様が視認できることとなり、意匠性が得られるとともに、深みのあるデザインを表現でき、またこの印刷模様が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体又はアクリル樹脂をバインダーとするインキよりなり接着性を有することから、その裏面にEVAエマルジョン接着剤やアクリル系粘着剤との密着性が良好で、これにより木質材などへの接着を可能とするという効果を得られる。
【0088】
さらに、請求項6の化粧シートによれば、表面の印刷模様層により意匠性を得られるとともに、裏面の印刷模様が透明の基材を通してこの基材の裏面に視認できる化粧シートを得ることができ、深みを有し立体感のあるデザインを表現できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧シートの実施の形態1を示す断面図
【図2】同化粧シートの実施の形態2を示す断面図
【図3】同化粧シートの実施の形態3を示す断面図
【図4】同化粧シートの実施の形態4を示す断面図
【符号の説明】
2,2’…基材(ポリプロピレン系樹脂フィルム)
2a,2’a…表面
2b,2’b…裏面
3,4…1次プライマー層
5…印刷模様層
6…2次プライマー層
7…透明保護層
11,21,31,41…化粧シート[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a decorative sheet based on a polypropylene resin film used as a surface material for building interior materials, furniture, furniture, and the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a decorative sheet based on a polyvinyl chloride resin has been used as a wallpaper used as an interior material of a building or a decorative material used as a surface material such as furniture or furniture.
This decorative sheet made of a polyvinyl chloride resin is excellent in mechanical strength, chemical resistance, and moisture resistance, and has a high degree of freedom in coloring, embossing, printing, etc., and is widely used.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional decorative sheet made of polyvinyl chloride resin described above has the stability and flame retardancy that are its characteristics, so when it becomes waste, it cannot be disposed of by incineration, There has been a demand for an alternative to the polyvinyl chloride resin that is the material of the decorative sheet.
As an alternative to the polyvinyl chloride resin, an olefin resin, which is a crystalline resin that can be incinerated, is used, and in particular, a molded product is often obtained using a polypropylene resin.
[0004]
However, this polypropylene resin does not have good adhesion to wooden substrates, cannot be used as an interior material for buildings, and because of its low processing temperature, it cannot be processed such as embossing. Since the adhesion to the paint is not good, it has been necessary to deal with only a special ink.
[0005]
Therefore, in order to solve the above problems, the present invention uses polypropylene resin as a substitute for polyvinyl chloride resin as a material, wallpaper used as an interior material for buildings, surface materials such as furniture and furniture, An object of the present invention is to provide a decorative sheet that has good adhesion to a woody base material and can be given design properties.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
Next, means for solving the above problems will be described with reference to the drawings corresponding to the embodiments.
The decorative sheet of this invention is It is a synthetic resin decorative sheet in which a primer layer that is separately bonded to an adherend through an adhesive or a pressure-sensitive adhesive is formed. According to the decorative sheet of claim 1, A transparent or colored polypropylene-based resin film is used as a
[0007]
According to each decorative sheet as described above, by using the polypropylene resin film as the
[0008]
Furthermore, the
[0009]
According to this
[0010]
The
[0011]
According to this
[0012]
The
[0013]
According to this
Further, the back surface of the
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The decorative sheet of the present invention is used as wallpaper for interior materials of houses, offices, hotels, etc., as a surface material such as doors and shelves of system kitchens in housing facilities, and as a surface material such as speaker boxes and racks in audio equipment, etc. It is used.
Hereinafter, each embodiment will be specifically described.
In each embodiment, the same reference numerals are given to the portions made of the same material.
[0015]
Embodiment 1
FIG. 1 is a sectional view showing Embodiment 1 of a decorative sheet according to the present invention.
[0016]
The
[0017]
The primary primer layers 3 and 4 are obtained by applying and curing a two-component curable urethane resin obtained by mixing a polyisocyanate curing agent with a main component of a polyol, and this two-component curable type. The urethane resin is a resin having good adhesion to the polypropylene resin as the
[0018]
The polyol that is the main component of the two-component curable urethane resin that forms the primary primer layers 3 and 4 includes polyester polyol, polyether polyol, polycarbonate polyol, acrylic polyol, and the like.
[0019]
Moreover, as a polyisocyanate hardening | curing agent mixed with this main ingredient, it consists of diisocyanates, such as tolylene diisocyanate (TDI) and hexamethylene diisocyanate (HMDI).
In addition, as this hardening | curing agent, it is good also as a burette modified body, an isocyanurate modified body, an adduct modified body, etc.
[0020]
The printed
[0021]
The
The thermoplastic urethane resin is a resin having a good adhesion to the
[0022]
Furthermore, in this Embodiment 1, on the printed
[0023]
The
[0024]
Next, the manufacturing procedure of the first embodiment will be described.
First, the two-component curable urethane resin is made of hexamethylene diisocyanate (HMDI) with respect to the polyol main agent on the
[0025]
After coating, an aging treatment is performed at 20 to 100 ° C. to cure the two-component curable urethane resin, thereby forming a surface-side
[0026]
Next, an arbitrary pattern is printed on the
In addition, it is good also as a process of performing aging after this printing.
[0027]
Subsequently, a two-component curable urethane resin similar to the
[0028]
The two-component curable urethane resin forming the transparent
[0029]
Then, after the aging treatment for 1 to 7 days, the
[0030]
Next, on the
[0031]
After the application, an aging treatment is performed to cure the two-component curable urethane resin to form a back side
[0032]
Next, the thermoplastic urethane resin having a molecular weight of several tens of thousands by the reaction of the polyisocyanate curing agent and the polyol is dissolved in a solvent having a ratio of 1000 to the resin 100, and an inorganic filler such as silica is added in a ratio of 3. The solution is applied onto the back side
[0033]
The
[0034]
Further, since the surface-side
[0035]
Further, due to the adhesive
[0036]
In addition, it is good also considering the transparent
In this case as well, the surface is embossed to form an uneven surface. The acrylic resin constituting the transparent protective layer is transparent by depositing an acrylic resin film on the upper surface of the printed
In the
[0037]
Moreover, in Embodiment 1 mentioned above, although the example which apply | coated the solution which added matting agents, such as a silica, to the transparent
[0038]
Furthermore, although the example which forms a secondary primer layer from a thermoplastic urethane resin was described, it is good also as comprising from a vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, an acrylic resin, etc., and these resin is 1 type or 2 types. The secondary primer layer may be formed by combining the above, or by blending an inorganic filler such as silica having a particle size of 0.1 to 0.5 μm.
[0039]
Moreover, although the transparent
[0040]
FIG. 2 is a sectional
[0041]
The
[0042]
The
[0043]
The
[0044]
Further, in the second embodiment, on the
[0045]
The
[0046]
Next, the manufacturing procedure of the second embodiment will be described.
First, on the
[0047]
After application, an aging treatment is performed at 20 to 100 ° C. to cure the two-component curable urethane resin, thereby forming a
[0048]
Next, an arbitrary pattern is printed on the
An aging process may be performed after this printing.
[0049]
Next, a two-component curable urethane resin is applied to the
[0050]
Next, embossing is performed on the
[0051]
The
[0052]
Moreover, according to this
[0053]
FIG. 3 is a sectional
[0054]
The
[0055]
Each
[0056]
The printed
[0057]
Further, the
[0058]
In the third embodiment, the partially printed pattern or the transparent printed
[0059]
Next, the manufacturing procedure of the third embodiment will be described.
First, on the front and
[0060]
After the application, an aging treatment is performed at 20 to 100 ° C. to cure the two-component curable urethane resin, thereby forming primary primer layers 3 and 4 having adhesiveness of 2 μm in thickness on the front and
[0061]
Next, an arbitrary pattern is printed on the
[0062]
Subsequently, an arbitrary pattern is printed on the
[0063]
The colored ink for the printed
[0064]
And embossing is given to the
[0065]
The
[0066]
Moreover, since the
[0067]
Furthermore, since the
[0068]
FIG. 4 is a sectional
[0069]
The
[0070]
The
[0071]
Next, the manufacturing procedure of the fourth embodiment will be described.
First, on the
[0072]
After the application, an aging treatment is performed at 20 to 100 ° C. to cure the two-component curable urethane resin, and the
[0073]
Next, on the
And let what was comprised by this upper base material 2 'be the
[0074]
Next, a two-component curable urethane resin having a ratio of 100: 5 of the same polyol main component and HMDI curing agent as described above on the
[0075]
After application, an aging treatment is performed at 20 to 100 ° C. to cure the two-component curable urethane resin, thereby forming a
[0076]
Next, an arbitrary pattern is printed on the
And let what was comprised with this
[0077]
Next, the
[0078]
Next, on the
[0079]
After application, an aging treatment is performed to cure the two-component curable urethane resin, thereby forming a
[0080]
Next, a thermoplastic urethane resin having a molecular weight of several tens of thousands by the reaction of the polyisocyanate curing agent and the polyol was dissolved in a solvent having a ratio of 1000 to the resin 100, and an inorganic filler such as silica was added in a ratio of 3. The solution is applied onto the
[0081]
The
Furthermore, since the transparent
[0082]
Further, according to this
[0083]
【The invention's effect】
As described above, in the decorative sheet according to the present invention, the polypropylene resin, which is a crystalline resin, is used as a substitute for the polyvinyl chloride resin, and the decorative sheet is formed using the film as a base material. There is an effect.
[0084]
Also, a primary primer layer having good adhesion with the polypropylene resin film, and a secondary primer layer having good adhesion to both the primary primer layer and the adhesive or printing ink. Is formed, so that it has good adhesion to acrylic adhesives and EVA emulsion adhesives, which have good adhesion to wooden materials and other materials to be adhered, that is, between the polypropylene resin film and the surface to be adhered. Thus, a two-layer primer layer having good adhesion to each other is formed, which makes it possible to use it for building interior materials and surface materials.
[0085]
Furthermore, since the primer layer as described above is formed, the heat-sensitive defect of the polypropylene resin film is compensated, and embossing and laminating treatment can be performed to obtain a decorative sheet with improved design properties. It becomes possible.
[0086]
In addition, according to the decorative sheet of
[0087]
In addition, according to the decorative sheets of
[0088]
Furthermore, according to the decorative sheet of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing Embodiment 1 of a decorative sheet according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the decorative sheet
FIG. 3 is a sectional
FIG. 4 is a cross-sectional
[Explanation of symbols]
2,2 '... Base material (polypropylene resin film)
2a, 2'a ... surface
2b, 2'b ... back side
3, 4 ... Primary primer layer
5 ... Printed pattern layer
6 ... Secondary primer layer
7 ... Transparent protective layer
11, 21, 31, 41 ... decorative sheet
Claims (6)
透明又は着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムを基材とし、該基材の裏面側に、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、1次プライマー層を形成させ、該1次プライマー層上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂を溶剤に溶かした溶液を塗布し、接着性の2次プライマー層を形成させたことを特徴とする化粧シート。 In the decorative sheet formed with a primer layer that is separately adhered to the adherend via an adhesive or a pressure-sensitive adhesive,
A primary primer layer in which a transparent or colored polypropylene-based resin film is used as a base material, and a two-component curable urethane resin composed of the main agent and a polyisocyanate curing agent is applied to the back side of the base material with a polyol as a main ingredient. And a solution in which one or more resins selected from thermoplastic urethane resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and acrylic resin are dissolved in a solvent is applied on the primary primer layer. A decorative sheet comprising an adhesive secondary primer layer.
透明又は着色されたポリプロピレン系樹脂フィルムを基材とし、該基材の表裏両面に、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、1次プライマー層をそれぞれ形成させ、裏面側の該1次プライマー層上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂を溶剤に溶かした溶液を塗布し、接着性の2次プライマー層を形成させ、また、表面側の前記1次プライマー層上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂をバインダーとした着色インキで印刷模様層を形成し、さらに該印刷模様層上に、透明保護層を設けることを特徴とする化粧シート。 In the decorative sheet formed with a primer layer that is separately adhered to the adherend via an adhesive or a pressure-sensitive adhesive,
A primary primer layer in which a transparent or colored polypropylene resin film is used as a base material, and a two-component curable urethane resin composed of the main agent and a polyisocyanate curing agent is applied to both the front and back surfaces of the base material. And one or more resins selected from thermoplastic urethane resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and acrylic resin were dissolved in a solvent on the primary primer layer on the back side. The solution was applied to form an adhesive secondary primer layer, and was selected from thermoplastic urethane resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and acrylic resin on the primary primer layer on the surface side. A printed pattern layer is formed with a colored ink containing one or more resins as a binder, and a transparent protective layer is further provided on the printed pattern layer. Decorative sheet.
透明のポリプロピレン系樹脂フィルムを基材とし、該基材の裏面側に、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、1次プライマー層を形成させ、該1次プライマー層上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂をバインダーとした着色インキで印刷模様を形成し、模様を有する接着性の2次プライマー層を形成させたことを特徴とする化粧シート。 In the decorative sheet formed with a primer layer that is separately adhered to the adherend via an adhesive or a pressure-sensitive adhesive,
A transparent polypropylene resin film is used as a base material, and a two-component curable urethane resin composed of the main agent and a polyisocyanate curing agent is applied to the back side of the base material with a polyol as a base material to form a primary primer layer. On the primary primer layer, a printed pattern is formed with a colored ink using one or more resins selected from thermoplastic urethane resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and acrylic resin as a binder. A decorative sheet comprising an adhesive secondary primer layer having a pattern.
透明のポリプロピレン系樹脂フィルムを基材とし、該基材の裏面側に、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、1次プライマー層を形成させ、該1次プライマー層上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂をバインダーとする着色インキで印刷模様を形成し、模様を有する接着性の2次プライマー層を形成して、前記基材の表面側には、2液硬化型ウレタン樹脂からなる透明保護層を設けたことを特徴とする化粧シート。 In the decorative sheet formed with a primer layer that is separately adhered to the adherend via an adhesive or a pressure-sensitive adhesive,
A transparent polypropylene resin film is used as a base material, and a two-component curable urethane resin composed of the main agent and a polyisocyanate curing agent is applied to the back side of the base material with a polyol as a base material to form a primary primer layer. On the primary primer layer, a printed pattern is formed with a colored ink having one or more resins selected from thermoplastic urethane resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and acrylic resin as a binder. A decorative sheet comprising an adhesive secondary primer layer having a pattern, and a transparent protective layer made of a two-component curable urethane resin provided on the surface side of the substrate.
透明のポリプロピレン系樹脂フィルムを基材とし、該基材の表裏両面に、ポリオールを主剤として該主剤とポリイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を塗布し、それぞれ1次プライマー層を形成させ、裏面側の該1次プライマー層上に、熱可塑性のウレタン樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体およびアクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂をバインダーとした着色インキで印刷模様を形成し、模様を有する接着性の2次プライマー層を形成させ、また表面側の前記1次プライマー層上に、2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとした着色インキで印刷模様層を形成したことを特徴とする化粧シート。 In the decorative sheet formed with a primer layer that is separately adhered to the adherend via an adhesive or a pressure-sensitive adhesive,
A transparent polypropylene resin film is used as a base material, and a two-component curable urethane resin composed of the main agent and a polyisocyanate curing agent is applied to both the front and back surfaces of the base material to form a primary primer layer. And printing on the primary primer layer on the back side with colored ink using one or more resins selected from thermoplastic urethane resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and acrylic resin as a binder. A pattern was formed, an adhesive secondary primer layer having a pattern was formed, and a printed pattern layer was formed on the primary primer layer on the surface side with a colored ink using a two-component curable urethane resin as a binder. A decorative sheet characterized by that.
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