JP3864438B2 - 耐アルカリ性フレーク状ガラス並びにこのフレーク状ガラスで補強された熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

耐アルカリ性フレーク状ガラス並びにこのフレーク状ガラスで補強された熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐アルカリ性フレーク状ガラス並びにこのフレーク状ガラスで補強された熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーク状ガラスはアスペクト比(平均粒子径/平均厚さ)が2〜1000の鱗片状ガラスである。従来提供されているフレーク状ガラスのガラス組成は特開昭63−201041号公報に記載されるように、下記表1のCガラス、Eガラス及び板ガラス組成である。なお、表2は日本板硝子(株)ガラス長繊維カタログに挙げられているCガラス、Eガラスの組成範囲を示すものである。
【0003】
【表1】
Figure 0003864438
【0004】
【表2】
Figure 0003864438
【0005】
レーク状ガラスは、従来より、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂の補強材等として広く利用されている。
【0006】
例えば、ビニルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂に、主にCガラス組成のフレーク状ガラスを10〜40重量%充填し、金属やコンクリート表面に塗装することで、被塗装物の腐食や劣化を防ぐための防食用ライニングとして用いられている。また、熱可塑性樹脂に対しては、成形品の寸法精度、強度を改善する目的で、主にEガラス組成のフレーク状ガラスが使われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のCガラス組成、Eガラス組成或いは板ガラス組成のフレーク状ガラスは耐アルカリ性に劣るものであり、従来において耐アルカリ性に優れたフレーク状ガラスは提供されていない。例えば、従来のフレーク状ガラスのガラス組成では、下記試験方法により測定した耐アルカリ性は、下記表3に示す程度である。
【0008】
試験方法:直径9μmのガラス繊維を約30mmの長さに切断し、10重量%NaOH水溶液に80℃で5時間浸漬後の重量減少率を測定する。
【0009】
【表3】
Figure 0003864438
【0010】
このため、例えば、Cガラス組成のフレーク状ガラスを充填した防食用ライニングは、Cガラスの優れた耐酸性により酸性環境下や中性環境下で長期間防食性能を発揮するが、アルカリ性環境下ではCガラスが耐アルカリ性に劣るために長期の防食性能は期待できないという問題がある。また、Eガラス組成のフレーク状ガラスを用いた熱可塑性樹脂においても、Eガラスが耐アルカリ性に劣るため、アルカリ性物質と接触する環境では、樹脂組成物が早期に劣化するという問題がある。例えば、アルカリ電池のような強アルカリ性物質を入れた密閉容器に用いた場合、容器の強度が早期に低下し、また、内容物が樹脂を透過して浸出してくる。
【0011】
このような樹脂の劣化は、樹脂中に浸透してくるアルカリ性物質によりフレーク状ガラ が侵食され、フレーク状ガラスと樹脂マトリックスとの界面の接着が損なわれると共に、フレーク状ガラス自体の強度が低下することに起因する。
【0012】
なお、板ガラス組成のものは、EガラスやCガラス組成のものに比べて若干耐アルカリ性に優れるものの、十分であるとはいえない。
【0013】
本発明は上記従来の問題点を解決し、強アルカリ性物質に接触する熱可塑性樹脂成形品においては、成形品の劣化を防止して、強度、透過防止性能の長期安定性を高めることができ、また、強アルカリ性物質に接触する金属等を保護する熱硬化性樹脂ライニングにおいては、ライニング寿命を大幅に延長することができる、耐アルカリ性フレーク状ガラス、並びに、この耐アルカリ性フレーク状ガラスで補強された耐アルカリ性に優れた熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐アルカリ性フレーク状ガラスは、
SiO 2 :53〜63重量%
ZrO 2 :12〜18重量%
Na 2 O:10〜17重量%
Al 2 3 :0〜2重量%
CaO:0〜7重量%
及び
2 O:0〜4重量%
を含み、且つ、これらの合計が90重量%以上である耐アルカリガラスであって、Li Oを含まず、TiO :0〜7重量%を含み、TiO とZrO との合計が18重量%以下である耐アルカリガラスよりなることを特徴とする
【0015】
発明に係る耐アルカリガラスよりなるフレーク状ガラスであれば、耐アルカリ性に優れるため、強アルカリ性物質に接触する熱可塑性樹脂成形品又は強アルカリ性物質に接触する金属等を保護するための熱硬化性樹脂ライニング等に用いた場合、樹脂中に浸透してくるアルカリ性物質によりフレーク状ガラスが侵食されることがない。このため、フレーク状ガラスとマトリックス樹脂との界面の強固な接着が確保されると共に、フレーク状ガラス自体の強度低下もないため、熱可塑性樹脂成形品や熱硬化性樹脂ライニングの耐久性を著しく高めることができる。
【0016】
例えば、耐アルカリガラスの一例である下記表4に示すI及びIIのガラス組成について、前記の耐アルカリ性試験方法に従って測定した耐アルカリ性の程度は、下記表5に示す通りであり、従来提供されているEガラス組成、Cガラス組成又は板ガラス組成のフレーク状ガラスに比べて、著しく耐アルカリ性が良好であることが明らかである。
【0017】
【表4】
Figure 0003864438
【0018】
【表5】
Figure 0003864438
【0019】
本発明の熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物は、このような耐アルカリ性フレーク状ガラスを補強材として配合してなるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0021】
本発明の耐アルカリ性フレーク状ガラスは、
SiO 2 :53〜63重量%
ZrO 2 :12〜18重量%
Na 2 O:10〜17重量%
Al 2 3 :0〜2重量%
CaO:0〜7重量%
及び
2 O:0〜4重量%
を含み、且つ、これらの合計が90重量%以上である耐アルカリガラスであって、Li Oを含まず、TiO :0〜7重量%を含み、TiO とZrO との合計が18重量%以下である耐アルカリガラスから、常法に従って製造されたものである
【0022】
ラス組成が上記範囲を外れると、十分な耐アルカリ性を得ることができない場合がある。
【0023】
上記組成範囲においてSiO2は50重量%未満ではガラスの失透傾向が強くなり、また65重量%を超えると紡糸温度が1350℃を超え、白金合金からなるブッシングの寿命を短縮する事になり好ましくない。SiO2のより好ましい範囲は53〜63重量%である。Al23はガラス原料に不純物として含まれており、若干量が不可避的にガラス中に含まれるが、4重量%を超えるとガラスの失透傾向が強くなるため不都合である。従って、Al23の範囲は0〜4重量%、好ましくは0〜2重量%である。ZrO2はガラスの耐アルカリ性の向上に寄与するが、10重量%未満では耐アルカリ性が不十分であり、18重量%を超えるとガラスの失透傾向が強くなり不都合である。ZrO2の範囲は12〜18重量%である。CaOはガラスの失透傾向を抑制すると共にガラスの耐アルカリ性を著しく改善するが、8重量%を超えるとガラスが乳白化しやすくなる。従ってCaOは7重量%以下とする。
【0024】
iO2はガラスの耐アルカリ性を向上させると共に作業温度を低下させる効果があるが、多すぎるとガラスの失透を促進する。TiO は7重量%以下でかつZrO2との合計が18重量%以下とする。BaOもCaOと共にガラスの失透性を抑制しかつ耐アルカリ性を向上させるが、多すぎるとガラスが乳白化しやすくなるので0〜2重量%とする。又、K2Oは5重量%を超えるとガラスの耐アルカリ性の低下と、失透傾向の増大を生じるので4重量%以下とする。
【0025】
かかるガラスの主成分の他に、次のような成分を合計で10重量%までの量で添加しても良い。これら成分はLi ,MnO,B23,MgO,SrOなどである。但し、Li ,MnO,MgO,SrOはあまり多すぎるとガラスの乳白化を促進して好ましくないので、Li Oを含まず、MnO0〜10重量%,ZnO,MgO0〜2重量%,SrO0〜7重量%の範囲で用いる。B23は3重量%を超えると耐アルカリ性の低下及び失透傾向の増大を生じるので0〜2重量%とする。
【0026】
このような耐アルカリガラスの具体的なガラス組成としては、前記表4のI,IIのガラス組成の他、下記表6のIII〜VIが挙げられる。
【0027】
【表6】
Figure 0003864438
【0028】
本発明のフレーク状ガラスは、平均厚さ1〜15μmであることが望ましい。厚さが1μmより薄いフレーク状ガラスはコスト面で不利であり、15μmより厚いフレーク状ガラスは補強効果が小さく、透過抑制効果も低い。また、本発明のフレーク状ガラスの平均アスペクト比は、5〜400であることが望ましい。平均アスペクト比が5より小さいと補強効果及び透過抑制効果が低く、400より大きいと嵩密度が小さくなり取り扱い性が悪くなる。
【0029】
本発明のフレーク状ガラスは、例えば、特開昭59−69930号公報記載のフレーク状ガラス製造装置を用いて製造することができる。この特開昭59−69930号公報記載のフレーク状ガラス製造装置は、ガラス溶融槽の槽底孔から流下する溶融ガラス内に、下端吐出口が槽底孔に臨む送気管から気体を圧送することにより中空状薄膜ガラスを形成し、一対のプルローラによりこれを引き込んでフィルム化した後粉砕する装置であって、中空状薄膜ガラスの割れ検出器と、この検出器の作動に基づいて送気管からの気体圧送を停止する送気制御機構を備えたものである。
【0030】
このような耐アルカリ性フレーク状ガラスを配合してなる本発明の熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物の樹脂としては、耐アルカリ性に優れるものであることが好ましく、例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂や、アクリルニトリルスチレン共重合樹脂、アクリルニトリルブチレンスチレン共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂が好適である。
【0031】
これらの樹脂に対するフレーク状ガラスの配合割合は、樹脂100重量部に対してフレーク状ガラス5〜150重量部とするのが好ましい。フレーク状ガラスの割合が5重量部より少ないと、補強効果及び透過抑制効果が低く、150重量部より多いと樹脂と混合しにくくなる。
【0032】
なお、フレーク状ガラスは、樹脂との混合に際し、予めシラン系、チタン系、ジルコニア系等のカップリング剤で処理するのが好ましい。
【0033】
本発明のフレーク状ガラスを熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物の補強材として用いる場合、フレーク状ガラス以外の強化材との併用は特に制限されず、機械的強度を高めるためには、ガラス繊維との併用が有効である。この場合、ガラス繊維としては耐アルカリガラスの繊維が望ましい。
【0034】
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて安定剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、揺変剤、消泡剤などのその他の添加剤を含有していても良い。
【0035】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、アルカリ電池槽などの強アルカリ物質と接触する熱可塑性樹脂成形品に好適である。
【0036】
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、強アルカリ性物質に接触するタンク、ピット、中和槽、配管、工場床などの樹脂ライニングに好適である。
【0037】
【実施例】
以下に製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0038】
製造例1
前記表4のI及びIIのガラス組成の耐アルカリガラスを各々溶融窯にて約1300℃で溶融し、前掲の実開昭59−69930号公報記載のフレーク製造装置にて、厚さ5μmのガラスフィルムを作製した後、これを粉砕、分級して平均粒子径140μmと600μmのフレーク状ガラスを得た。
【0039】
得られたフレーク状ガラスをアミノシランの3重量%水溶液又はアクリルシランの3重量%水溶液で表面処理した。
【0040】
実施例1〜3(熱可塑性樹脂の実施例)
ポリプロピレン樹脂(住友化学製W501)と、アミノシランで表面処理した表7に示す仕様のフレーク状ガラスとを、表7に示す配合割合で混合し、50mmφ一軸押出機を用いて230℃のシリンダー温度で溶融混練しペレット化した。
【0041】
これを35mmφ射出成形機を用いて230℃のシリンダー温度で成形し、厚さ1/10インチのダンベル試験片と厚さ1mmで70mm×70mmの透湿度測定用試験片を得た。
【0042】
これら試験片をアルカリ水溶液(23℃,30重量%KOH水溶液)に30日間浸漬する前と後の引張強度及び透湿度を測定し、結果を表7に示した。
【0043】
なお、引張強度はダンベル試験片を用いてJIS K6911に従って測定し、透湿度はJIS Z0208に従って測定した。また、引張強度について、浸漬前の測定値に対する浸漬後の測定値の割合を、一方、透湿度については浸漬後の測定値に対する浸漬前の測定値の割合を、各々、保持率として求めた。この保持率が大きい程、耐アルカリ性に優れる。
【0044】
比較例1
レーク状ガラスを配合しなかったこと以外は実施例1と同様に成形を行って、同様に引張強度及び透湿度を測定すると共に保持率を求め、結果を表7に示した。
【0045】
比較例2,3
レーク状ガラスとして従来のCガラス組成(比較例2)又はEガラス組成(比較例3)のフレーク状ガラスを用いたこと以外は実施例1と同様に成形を行って、同様に引張強度及び透湿度を測定すると共に保持率を求め、結果を表7に示した。
【0046】
【表7】
Figure 0003864438
【0047】
表7より、次のことが明らかである。即ち、フレーク状ガラスを充填していない比較例1は引張強度、透湿度が共に劣るが、従来のフレーク状ガラスの低耐アルカリ性の問題がないため保持率は良好である。従来のフレーク状ガラスを配合した比較例2,3では、浸漬前の引張強度及び透湿度は良好であるが、浸漬後は、引張強度及び透湿度の劣化が著しい。これに対して、本発明の耐アルカリ性フレーク状ガラスを用いた実施例1〜3では、浸漬後の引張強度及び透湿度の劣化が殆どない。
【0048】
実施例4〜6(熱硬化性樹脂の実施例)
ビス系ビニルエステル樹脂(昭和高分子製R806)に、アクリルシランで表面処理した表8に示す仕様のフレーク状ガラスを、表8に示す配合割合で混合し、これに適量の促進剤と硬化剤を添加して更に混合した。混合物をコテで薄く引き延ばし、常温硬化後、80℃で2時間アフターキュアーし、厚さ2mmの板を得た。
【0049】
この板について、実施例1と同様にして引張強度及び透湿度を測定すると共に保持率を求め、結果を表8に示した。
【0050】
比較例4
レーク状ガラスを配合しなかったこと以外は実施例4と同様に成形を行って、同様に引張強度及び透湿度を測定すると共に保持率を求め、結果を表8に示した。
【0051】
比較例5,6
レーク状ガラスとして従来のCガラス組成(比較例5)又はEガラス組成(比較例6)のフレーク状ガラスを用いたこと以外は実施例1と同様に成形を行って、同様に引張強度及び透湿度を測定すると共に保持率を求め、結果を表8に示した。
【0052】
【表8】
Figure 0003864438
【0053】
表8より、次のことが明らかである。即ち、フレーク状ガラスを充填していない比較例4は引張強度、透湿度が共に劣るが、従来のフレーク状ガラスの低耐アルカリ性の問題がないため保持率は良好である。従来のフレーク状ガラスを配合した比較例5,6では、浸漬前の引張強度及び透湿度は良好であるが、浸漬後は、引張強度及び透湿度の劣化が著しい。これに対して、本発明の耐アルカリ性フレーク状ガラスを用いた実施例4〜6では、浸漬後の引張強度及び透湿度の劣化が殆どない。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の耐アルカリ性フレーク状ガラスは耐アルカリ性に優れるため、この耐アルカリ性フレーク状ガラスを用いて補強してなる本発明の熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物であれば、樹脂中に浸透してくるアルカリ性物質によりフレーク状ガラスが侵食されることがなく、このため、フレーク状ガラスとマトリックス樹脂との界面の強固な接着が確保されると共に、フレーク状ガラス自体の強度低下もないため、熱可塑性樹脂成形品や熱硬化性樹脂ライニングの耐久性を著しく高めることができる。
【0055】
この結果、強アルカリ性物質に接触する熱可塑性樹脂成形品又は熱硬化性樹脂ライニングの劣化を防止して、長期に亘り、優れた機械的特性を保つと共に、良好な透過抑制効果、耐蝕性向上効果等を得ることができる。

Claims (3)

  1. SiO 2 :53〜63重量%
    ZrO 2 :12〜18重量%
    Na 2 O:10〜17重量%
    Al 2 3 :0〜2重量%
    CaO:0〜7重量%
    及び
    2 O:0〜4重量%
    を含み、且つ、これらの合計が90重量%以上である耐アルカリガラスであって、Li Oを含まず、TiO :0〜7重量%を含み、TiO とZrO との合計が18重量%以下である耐アルカリガラスよりなることを特徴とする耐アルカリ性フレーク状ガラス
  2. 請求項1に記載の耐アルカリ性フレーク状ガラスで補強された熱可塑性樹脂組成物。
  3. 請求項1に記載の耐アルカリ性フレーク状ガラスで補強された熱硬化性樹脂組成物。
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