JP3864192B2 - 摺動部材用ロック構造及び該構造を備えた検体吸引装置 - Google Patents

摺動部材用ロック構造及び該構造を備えた検体吸引装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摺動部材用ロック構造及び該構造を備えた検体吸引装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、検体が飛散することによる汚染を防止するため、密封検体容器を密封状態としたままサンプリングノズルをゴム栓に突き刺すことにより検体を吸引するようにしている。ところが、前記密封検体容器の内部は減圧又は加圧状態であるので、検体の吸引をスムーズに行なうことができないという問題があり、この問題を解決すべく、従来から次のような手段がとられている。
【0003】
具体的には、(1)サンプリングノズルに吸引孔の外に小孔を設け、ゴム栓に突き刺した状態で吸引孔と小孔で密封検体容器の内外を連通するようにしたもの(実開平1─168868号公報等参照)や、(2)ゴム栓に等圧管を突き刺し、一旦内部を大気圧とした後、サンプリングノズルにより検体を吸引するようにしたもの(実開平2─2670号公報参照)や、(3)密封検体容器の内外を連通する連通管をサンプリングノズルと共にゴム栓に突き刺し、サンプリングノズルによる吸引と同時にポンプにより連通管を介して空気を供給し、内部が負圧になることを防止することにより、検体の吸引を効率的かつ高精度に行うことができるようにしたもの(特開平4─221741号公報参照)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)の手段では、サンプリングノズル自身に設けた吸引孔と小孔によって密封検体容器の内外を連通するために、サンプリングノズルを検体を吸引できる位置だけでなく、吸引孔、小孔がゴム栓を挟んで位置するように途中で一旦停止可能としなければならない。このため、サンプリングノズルの駆動機構が複雑になり、コストアップを招来する。また、一旦検体の吸引が開始されると、密封検体容器内外の連通状態は解除されてしまうので、検体が吸引されるに従って内圧が下がることになり、スムーズな吸引が行えず、所望の吸引精度が得られない。
【0005】
前記(2)の手段では、予め等圧管によって密封検体容器内を大気圧にしているが、前記(1)の手段同様、サンプリングノズルにより検体の吸引が開始されると、検体の吸引に従って徐々に内圧が下がるので、スムーズな吸引ができず、やはり所望の吸引精度が得られない。また、ゴム栓にサンプリングノズルを突き刺す際、周囲の温度変化等により密封検体容器の内圧が大気圧以上に上昇することがあり、検体が噴き出して周囲が汚染される。
【0006】
前記(3)の手段では、密封検体容器内は連通管及びポンプにより常に一定圧に維持されるが、ポンプの駆動を検体の吸引に合わせて制御する必要があるので、構成が複雑となり、コストアップを招来する。また、ポンプ等により占有スペースが大きくなる。
【0007】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、2部材を簡単な構造でスムーズに一体的又は相対的に移動可能とする摺動部材用ロック構造を提供し、その結果、簡単な構成で密封検体容器の内圧を常に大気圧に維持して吸引精度を高めると共に、検体の飛散を阻止することのできる検体吸引装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するため、摺動部材用ロック構造を、係合部を有するガイド部材と、該ガイド部材に対して一体的又は相対的に移動し、一体的に移動する際、前記係合部に連続している連通部を形成された摺動部材と、該摺動部材に、ロック位置・アンロック位置間で移動可能に取り付けられ、前記アンロック位置で連通部を介して係合部と連続する逃がし部を形成された移動部材と、前記連通部を介して係合部と逃がし部との間を移動可能で、前記ロック位置では連通部及び係合部に位置して摺動部材の移動を阻止し、前記アンロック位置では逃がし部に退避して摺動部材の移動を可能とする係脱部材と、前記摺動部材の移動に伴い、移動部材をロック位置からアンロック位置には移動させるが、アンロック位置からロック位置には移動させない作動部材とを備えた構成としたものである。
【0009】
前記移動部材を前記ロック位置に付勢する付勢部材を設けるのが好ましい。
【0010】
前記移動部材はアンロック位置に移動した後、摺動部材の連通部とガイド部材の係合部とが一致した際、前記付勢部材により強制的にロック位置に移動されるようにするのが好ましい。
【0012】
また、前記課題を達成するため、密封検体容器を密封する栓体を貫通して内部に収容される検体を吸引するサンプリングノズルと、該サンプリングノズルの外周に所定の間隙部を有して配設される外管とで構成される検体吸引針を備えた検体吸引装置において、前記栓体に当接して密封検体容器を位置決めする容器ホルダを設け、前記ガイド部材により前記外管を保持し、前記摺動部材により前記サンプリングノズルを保持し、前記容器ホルダで密封検体容器を保持した後、外管が栓体に貫通して密封検体容器の内外を連通した状態で、移動部材をアンロック位置に移動させ、係脱部材をガイド部材の係合部から逃がし部に離脱させ、摺動部材のみを所定位置まで降下させるようにしたものである。
【0013】
前記外管の側壁に通気孔を穿設し、前記容器ホルダの栓体との当接面に凹所を形成することにより、外管が栓体に貫通した状態で、サンプリングノズルと外管の間隙部、通気孔、容器ホルダの凹所を介して密封検体容器の内外が連通するように構成するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る検体吸引装置の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0015】
図1及び図2に示す検体吸引装置は、サンプリングノズル1と外管2とで構成される2重管構造の検体吸引針3を有し、この検体吸引針3は本発明に係るロック構造を備えた吸引針昇降機構により昇降駆動するようになっている。
【0016】
前記サンプリングノズル1は、下記する栓体44を貫通できるように先端が尖っている。また、このサンプリングノズル1の先端側には側方に開口する吸引孔4が穿設されることにより、栓体44に突き刺す際の目詰まりが回避される構造となっている。前記吸引孔4からはポンプ5の駆動により検体が吸引され、図示しない分析装置に供給されるようになっている。
【0017】
前記外管2は筒状で、前記サンプリングノズル1の周囲に所定の間隙部6を介して配設されている。この間隙部6には、検体の吸引後、ポンプ7の駆動により図示しない洗浄水供給装置から洗浄水が供給され、前記サンプリングノズル1を洗浄できるようになっている。前記外管2の下端部は尖っており、前記サンプリングノズル1と略同一角度に形成されている。また、外管2の中間部には通気孔を構成するスリット8が形成されている。このスリット8は外管2の上下方向に延び、側方に開口している。
【0018】
前記検体吸引針3は次の機構により動作するようになっている。すなわち、図示しない装置本体に設けられたスライドガイド部9には断面略コ字形の昇降部材10が昇降自在に取り付けられている。昇降部材10の天井部11にはスプリング12の一端が係止され、天井部11の基部下面には当接面13が形成されている。
【0019】
昇降部材10の側面部14の中央縁部には段状の当接部15が形成され、その若干上方には作動部材である作動片16が支軸17を中心として回動自在に設けられている。この作動片16は、常態において、軸部18に巻き付けたスプリング19により図1中時計回り方向に付勢されて下面側を前記当接部15に当接することにより、それ以上の回動を阻止されて側方に突出している。前記側面部14の下方側にはストッパ20が設けられ、前記スライドガイド部9が当接して前記昇降部材10の所定位置(最上位置)以上の上動を阻止するようになっている。
【0020】
昇降部材10の底面部21には前記外管2が挿通する逃がし孔22が穿設され、底面部21の底面には側方にも開口する凹所23が形成されている。底面部21は下記する密封検体容器42の上方開口部に嵌合した栓体44の上面に当接する容器ホルダを構成し、密封検体容器42を位置決めするようになっている。
【0021】
また、前記装置本体にはモータ24が固定され、このモータ24はプーリ25aを介してプーリ25a、25b間に架け渡されたベルト26を駆動するようになっている。ベルト26にはノズルホルダ27が固定され、そこには側方に突出する上方側突出片28及び摺動部材を構成する下方側突出片29がそれぞれ設けられている。
【0022】
上方側突出片28には、前記昇降部材10の天井部11に係止したスプリング12の他端が係止されている。また、上方側突出片28には前記サンプリングノズル1の上端部が固定されている。
【0023】
一方、下方側突出片29には、貫通孔29a(図3(c)参照)と、前記サンプリングノズル1が挿通する貫通孔29bとが上下方向にそれぞれ穿設されると共に、その側方からは前記貫通孔29aに連通する連通孔29c(図3(c)参照)が穿設されている。前記貫通孔29aには、ガイド部材を構成するテンションロッド30が摺動自在に挿通している。テンションロッド30の途中には円周上に係合部である係合溝31が形成されている。また、前記連通孔29cには係脱部材を構成するボール32が配設されている。
【0024】
また、下方側突出片29の側面には、図3(b)に示すように、支軸33aを中心として移動部材を構成する板状のレバー33が回動自在に取り付けられている。レバー33の先端部分(支軸33aとは反対側)には突起34が延設され、下方側突出片29との接触面には、図3(c)に示すように、円錐状の逃がし凹部35が形成されている。前記支軸33aにはスプリング36が巻き付けられている。スプリング36の一端は下方側突出片29から突設した第1係止受部37aに当接し、他端はレバー33から突設した係止ピン38に当接している。これにより、レバー33は、その支軸33aを中心として、図3(b)中反時計回り方向に付勢され、常態においては、その下方側傾斜面33bが前記下方側突出片29から突設させた第2係止受部37bに当接するロック位置に位置するようになっている。
【0025】
前記ボール32は、レバー33が図3(b)に示すロック位置に位置する場合、すなわち前記連通孔29cにレバー33の平坦面が位置する場合には前記係合溝31に係合可能となり(図3(c)参照)、レバー33が図4(b)に示すアンロック位置に位置する場合、すなわち前記連通孔29cに逃がし凹部35が位置する場合には、この逃がし凹部35に移動して前記係合溝31から離脱可能となっている(図4(c)参照)。
【0026】
したがって、ボール32がテンションロッド30の係合溝31に係合した状態で連通孔29cがレバー33の平坦面で閉塞されていれば、テンションロッド30と下方側突出片29とが一体的に移動することになる。また、レバー33が回動し、その逃がし凹部35が連通孔29cに位置すれば、ボール32はテンションロッド30の係合溝31から逃がし凹部35内に移動可能となり、テンションロッド30と下方側突出片29とは相対的に移動可能となる。
【0027】
前記テンションロッド30の下端部には前記外管2を保持する外管ホルダ39が固定されている。この外管ホルダ39には段付き孔40が穿設され、その小径部40aには前記サンプリングノズル1が隙間なく摺動自在に挿通し、大径部40bには前記外管2の上端部が固定されている。前記外管ホルダ39と前記昇降部材10の底面部21とはスプリング41によって連結され、図1では引っ張られた状態となっている。
【0028】
前記構成からなる検体吸引装置は、密封検体容器42内に収容した血液等の検体の吸引に使用される。密封検体容器42は、試験管等の容器本体43と、その上方開口部を密封状態で閉塞するゴム栓等の栓体44とからなり、栓体44に前記検体吸引針3が突き刺さるようになっている。
【0029】
次に、前記検体吸引装置による検体の吸引作業について説明する。
【0030】
まず、図示しない所定の搬送装置あるいは人手を介して検体吸引針3の下方に密封検体容器42を配置する。この場合、図1に示すように、ノズルホルダ27を上昇させ、サンプリングノズル1、外管2、昇降部材10の全てを密封検体容器42の上方に位置させておく。この状態では、レバー33は、スプリング36の付勢力により図3(b)に示すロック位置に回動しており、逃がし凹部35が下方側突出片29の連通孔29cから外れた位置にある。したがって、連通孔29c内のボール32はテンションロッド30の係合溝31に係合し、テンションロッド30と下方側突出片29とは一体的に移動する。
【0031】
そして、モータ24を駆動することにより、ノズルホルダ27を降下させる。ノズルホルダ27の降下に伴ってサンプリングノズル1、外管2及び昇降部材10は一体的に降下する。昇降部材10は底面部21が栓体44に圧接することにより、密封検体容器42を位置ずれしないように押え付けて停止する。ノズルホルダ27はスプリング12の付勢力に抗して降下を続け、サンプリングノズル1及び外管2が密封検体容器42の栓体44に突き刺さる。このように、密封検体容器42を昇降部材10の底面部21で位置決めし、外径の小さいサンプリングノズル1の先端から先に栓体44に突き刺した後、外管2の先端でその穴を押し広げるので、両者をスムーズに栓体44に貫通させることができる。
【0032】
さらに、ノズルホルダ27が降下すると、レバー33が昇降部材10の作動片16に当接し、図4(b)に示すように、スプリング36の付勢力に抗して時計回り方向に回動してアンロック位置に至る。レバー33が作動片16を通過した時点のアンロック位置では、下方側突出片29の連通孔29cに対して逃がし凹部35が位置決めされる。これにより、ボール32は、図4(c)に示すように、テンションロッド30の係合溝31から離脱し、ノズルホルダ27が降下しても外管2はそれ以上降下しない。このとき、外管2の下端開口部が密封検体容器42の内部に開口し、スリット8が底面部21の凹所23内に開口することにより、密封検体容器42の内外が連通される。外管2の位置が上下に多少ずれていても、前記スリット8が上下に所定長さを有するため、確実に前記凹所23に開口させることができる。したがって、例えば、密封検体容器42の大気圧より高い場合には、外管2を介して大気に開放される。また、前記スリット8から検体が噴き出したとしても、昇降部材10の底面部21に設けた凹所23に滞留することになり、飛散することはない。
【0033】
その後、さらにノズルホルダ27が降下すると、テンションロッド30に対して下方側突出片29が摺動自在な状態となっているため、サンプリングノズル1のみが降下を続け、その先端が検体の液面下の容器本体43に接触しない所定位置まで降下したところでモータ24をオフ状態とする。この状態での各部材の位置関係は図2に示すようになっており、特にテンションロッド30やレバー33等は図5に示す位置関係となっている。そこで、ポンプ5を駆動することにより検体の吸引を開始する。このとき、前述のように、外管2によって密封検体容器42の内外が連通されているので、内部が負圧となることがなく、スムーズに検体を吸引することができ、吸引精度が向上する。
【0034】
検体の吸引作業が終了すれば、検体分析装置にて検体の成分分析等の所定の分析を行う一方、モータ24を反対方向に回転駆動してノズルホルダ27を上昇させる。この場合、ボール32がレバー33の逃がし凹部35に位置し、下方側突出片29に対してテンションロッド30が移動自在となっている。このため、下方側突出片29はテンションロッド30に対して上昇する。ただし、摩擦等の影響により、両者が共に上昇する場合もある。
【0035】
下方側突出片29のみが上昇する場合、サンプリングノズル1のみが上昇する。下方側突出片29が図8に示す位置まで上昇すれば、図3(c)に示すように、連通孔29cがテンションロッド30の係合溝31に連続する。レバー33にはスプリング36の付勢力が常に作用しているため、この時点でレバー33が図8中反時計回り方向に回動し、ボール32は逃がし凹部35から強制的に前記係合溝31に移動させられて係合し、テンションロッド30と下方側突出片29とは一体的に移動可能となる。これにより、サンプリングノズル1、外管2、昇降部材10は一体的に上昇して密封検体容器42から離間する。
【0036】
また、両者が共に上昇する場合、サンプリングノズル1のみならず、外管2も上昇を開始する。この途中、レバー33の突起34が作動片16に当接するが、ボール32は図4(c)に示すように逃がし凹部35に位置し、連通孔29cとテンションロッド30の係合溝31には係合していないため、作動片16がスプリング19の付勢力に抗して図6(a)に示すように反時計回り方向に回動し、レバー33はそのままの状態を維持する。つまり、テンションロッド30と下方側突出片29とはそのまま上昇を続けることになる。そして、テンションロッド30の上端部が、図7に示すように、昇降部材10の当接面13に当接すれば、下方側突出片29すなわちサンプリングノズル1のみが上昇し、テンションロッド30と下方側突出片29とが図8に示す位置関係となった時点で、ボール32が係合溝31に係合して一体的に移動可能となり、前記同様、サンプリングノズル1、外管2、昇降部材10は一体的に上昇して密封検体容器42から離間する。
【0037】
以上のようにして1工程が終了すれば、ポンプ7を駆動して間隙部6に洗浄液を供給することによりサンプリングノズル1の洗浄を行なう。
【0038】
このように、前記検体吸引装置によれば、昇降部材10の底面部21の底面を栓体44に当接させることにより密封検体容器42を位置決めしているので、サンプリングノズル1及び外管2をスムーズに栓体44に突き刺すことができる。特に、サンプリングノズル1、外管2の順で徐々に穴径を広げるようにして突き刺すようにしているので、栓体44に無理なく貫通させることができる。また、外管2には上下に延びるスリット8が形成されているため、外管2の最下点の位置精度がそれ程要求されない。したがって、前記レバー33による簡単な構造のクラッチ機構が採用可能である。
【0039】
さらに、前記クラッチ機構では、レバー33にスプリング36を設けて一方向に付勢しておくようにしたので、テンションロッド30の係合溝31に下方側突出片29の連通孔29cが連続した時点で、自動的にボール32を係合溝31に係合させることができ、テンションロッド30と下方側突出片29との連結を確実に行うことが可能である。しかも、作動片16は、図3(a)に示すように、反時計回り方向にのみ回動可能に設けたので、ノズルホルダ27を降下させる場合にのみレバー33を回動させるように作用し、上昇させる場合にはボール32を係合溝31に係合させる前にレバー33に作用することがなく、スムーズな動作を可能とする。
【0040】
なお、前記実施の形態では、本発明に係る摺動部材用ロック構造を検体吸引装置に適用する場合について説明したが、2部材を所定位置で自動的に一体的又は相対的に移動させる必要のある部分であれば、他のいかなる分野においても適用可能である。
【0041】
また、前記実施の形態では、係脱部材にボール32を使用したが、棒状体等の他の形状であってもよく、移動部材にレバー33を使用して回動させるようにしたが、スライドさせる機構を採用してもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る摺動部材用ロック構造によれば、ガイド部材と摺動部材が相対的に移動可能な状態から、摺動部材が連結位置に移動すれば、前記付勢部材により強制的に係脱部材が係合部に係合して、ガイド部材と摺動部材が一体的に移動可能となるので、ガイド部材に対する摺動部材の位置関係を正確に設定しておかなくても、自動的に両者を一体的に移動可能な状態とすることができる。
【0043】
また、本発明に係る検体吸引装置によれば、外管には上下に延びるスリットによって通気孔が形成されているので、外管による栓体の突き刺し位置が多少ずれても、確実に密封検体容器の内外を連通することができる。したがって、このような簡単な構造で、密封検体容器内を大気圧とすることができ、検体の吸引をスムーズに行わせ、検体の吸引精度を高めることが可能となる。
【0044】
しかも、容器ホルダを栓体に当接させた後、サンプリングノズル及び外管を順次栓体に突き刺すことができるので、無理なくスムーズにこの突き刺し作業を行なうことができる。また、栓体に容器ホルダが当接した状態で、密封検体容器の内外が連通するので、たとえ密封検体容器から検体が噴き出したとしても、その検体は外管の側壁に設けた通気孔を介して容器ホルダの凹部内に排出され、飛散することがない。したがって、検体による汚染が防止可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る検体吸引装置の検体吸引針が上昇している状態を示す概略図である。
【図2】 図1の検体吸引針が降下している状態を示す概略図である。
【図3】 図1のノズルホルダが最上位置にある状態を示すレバー近傍の部分拡大正面図(a)、その右側面図(b)及びその断面図(c)である。
【図4】 図3に示す位置からノズルホルダが降下してレバーが回動した直後の状態を示すレバー近傍の部分拡大正面図(a)、その右側面図(b)及びその断面図(c)である。
【図5】 図1のノズルホルダが最下位置にある状態を示すレバー近傍の部分拡大正面図(a)、その右側面図(b)である。
【図6】 図5に示す位置からノズルホルダが上昇して動作片を回動させている状態を示すレバー近傍の部分拡大正面図(a)、その右側面図(b)である。
【図7】 図6に示す位置からさらにノズルホルダが上昇した状態を示すレバー近傍の部分拡大正面図(a)、その右側面図(b)である。
【図8】 図7に示す位置からノズルホルダが最上位置に移動直後で、回動する前の状態を示すレバー近傍の部分拡大正面図(a)、その右側面図(b)である。
【符号の説明】
1 サンプリングノズル
2 外管
6 間隙部
8 スリット(通気孔)
16 作動片(作動部材)
21 底面部
23 凹所
29 下方側突出片(摺動部材)
29c 連通孔(連通部)
30 テンションロッド(ガイド部材)
31 係合溝(係合部)
32 ボール(係脱部材)
33 レバー(移動部材)
35 逃がし凹部(逃がし部)
42 密封検体容器
44 栓体

Claims (5)

  1. 係合部を有するガイド部材と、該ガイド部材に対して一体的又は相対的に移動し、一体的に移動する際、前記係合部に連続している連通部を形成された摺動部材と、
    該摺動部材に、ロック位置・アンロック位置間で移動可能に取り付けられ、前記アンロック位置で連通部を介して係合部と連続する逃がし部を形成された移動部材と、
    前記連通部を介して係合部と逃がし部との間を移動可能で、前記ロック位置では連通部及び係合部に位置して摺動部材の移動を阻止し、前記アンロック位置では逃がし部に退避して摺動部材の移動を可能とする係脱部材と、
    前記摺動部材の移動に伴い、移動部材をロック位置からアンロック位置には移動させるが、アンロック位置からロック位置には移動させない作動部材と、
    を備えたことを特徴とする摺動部材用ロック構造。
  2. 前記移動部材を前記ロック位置に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の摺動部材用ロック構造。
  3. 前記移動部材はアンロック位置に移動した後、摺動部材の連通部とガイド部材の係合部とが一致した際、前記付勢部材により強制的にロック位置に移動されることを特徴とする請求項2に記載の摺動部材用ロック構造。
  4. 密封検体容器を密封する栓体を貫通して内部に収容される検体を吸引するサンプリングノズルと、該サンプリングノズルの外周に所定の間隙部を有して配設される外管とで構成される検体吸引針を備えた検体吸引装置において、
    前記栓体に当接して密封検体容器を位置決めする容器ホルダを設け、
    前記ガイド部材により前記外管を保持し、
    前記摺動部材により前記サンプリングノズルを保持し、
    前記容器ホルダで密封検体容器を保持した後、外管が栓体に貫通して密封検体容器の内外を連通した状態で、移動部材をアンロック位置に移動させ、係脱部材をガイド部材の係合部から逃がし部に離脱させ、
    摺動部材のみを所定位置まで降下させるようにしたことを特徴とする検体吸引装置。
  5. 前記外管の側壁に通気孔を穿設し、前記容器ホルダの栓体との当接面に凹所を形成することにより、外管が栓体に貫通した状態で、サンプリングノズルと外管の間隙部、通気孔、容器ホルダの凹所を介して密封検体容器の内外が連通するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の検体吸引装置。
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