JP3863975B2 - リニアモータを用いた板金加工機及びリニアモータ型の下部テーブル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧に代えてリニアモータによって下部テーブルを可動する板金加工機及びリニアモータ型の下部テーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のベンディングマシンは、図13に示すように、機械本体部1と、操作ボックス2と、NC本体部3とから成る。このNC本体部3と操作ボックス2とを総称して単にNC装置という。
【0003】
前述の機械本体部1の前面には、左右方向に長いほぼ四角形状の上部テーブル4と、この上部テーブル4に対して昇降動作する左右方向に長い下部テーブル5とが上下に対向して設けてある。また、上部テーブル4側にはサイドフレーム6、7を設けている。
【0004】
前述の下部テーブル5は前板5a及び後板5bによって挟持されて、上部には下型8が取り付けられている。また、上部テーブル4の下端縁にはホルダ9を介して上型10が取り付けられ、下型8の上面には、V字状の溝が設けられている。
【0005】
また、下部テーブル5は、両側位置に設けられた一対の油圧シリンダ機構10A、10Bに連結されて上下に往復動するように構築されている。
【0006】
さらに、下部テーブル5の中央付近両側に設けられた複数のクラウニング・サブシリンダ機構12A、12B、12Cが設けられ、これらのクラウニング・サブシリンダ機構12A、12B、12Cの反発力で上下テーブルのたわみ誤差を補正する。
【0007】
油圧シリンダ機構10A、10Bは下型8を下部テーブル5と一体に往復動させるように構築され、上昇時被加工板材に対して上型10の加圧力が作用し、被加工板材は下型8の溝内に押し込まれて所望の角度だけ折り曲げられる。
【0008】
前述の各油圧シリンダ機構10A、10Bは個別制御機構11により動作が制御される。各個別制御機構11は交流サーボモータ13、ドグ14、ボールネジ機構15により構成され、下部テーブル5がドグ14に当たったとき、下部テーブル5の上昇を低速で上昇させるために用いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のベンディングマシンは、油圧シリンダ機構で下部テーブルを上昇、下降させている。
【0010】
また、下部テーブルの中央付近に設けられた複数のクラウニング・サブシリンダ機構で上下テーブルのたわみ誤差を補正していると共に、油圧シリンダ機構を制御するための個別制御機構を設けている。
【0011】
すなわち、油圧回路によって、板材を加工する場合は、油圧のための機構が複雑であると共に、装置自体が大型になる。
【0012】
また、近年はベンディングにおける曲げ加工は、ますます非常に高い精度を要求するようになって来ている。
【0013】
しかし、油圧によって曲げ加工を行うため、高い精度を得るためには油圧回路を複雑に構築しなければならない。
【0014】
従って、上下部テーブルの上昇下降制御を油圧によって行わないで、曲げ加工精度を高めることを可能にし、かつコンパクトな板金加工機であることが望ましい。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のリニアモータを用いた板金加工機は、上型と下型とを対向させ、操作ボックスからの入力情報に従って下型を上昇させて被加工材を折り曲げる板金加工機において、下型が取り付けられる下部テーブル側に、可動子部側を取り付け、かつ下部テーブルを挟む前板及び後板側に、可動子部に対応させた固定子部側を取付けて形成したリニアモータを、所定間隔に複数配列したリニアモータ型の下部テーブル部と、リニアモータ毎に設けられ、可動子部の上昇位置と、可動子部の現在位置とを入力し、両位置差を変量とし、この変量に追従させる制御量の電力をリニアモータの電機子コイルに供給するドライブ部と、操作ボックスの入力情報から下部テーブルの上型に対する各リニアモータの加圧力と、複数のリニアモータの可動子部の上昇位置を求め、これらの上昇位置を該当するドライブ回路に送出すると共に、各リニアモータの加圧力に対応する電力量を、該当するドライブ回路部に設定する制御部とを備えたことを要旨とする。
【0016】
このため、油圧回路を設けなくとも、下部テーブル部の複数のリニアモータが制御部によって演算された加圧力で下部テーブルを上昇させて被加工材を折り曲げることが可能となる。
【0017】
また、本発明のリニアモータ型の下部テーブル装置は、下型が取り付けられて板金加工機の上型に、所定の加圧力をリニアモータ方式で作用させるリニアモータ型の下部テーブル装置であって、上型の長さに対応する左右方向に長い下部テーブルと、可動子部側を下部テーブルに取付け、かつ下部テーブルが板金加工機に取り付けられたとき、下部テーブルを挟む前板側及び後板側に、固定子部が取り付け可能に形成された複数のリニアモータとからなることを要旨とする。
【0018】
このため、ベンディングマシンの製造時において、取付精度が重要なリニアモータを作業者がアライメント調整を行いながら取付しなくともよいので、作業時間が短縮する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本実施の形態ではベンディングマシンに本発明を適用させて説明する。図1は本発明の実施の形態の概略構成図である。
【0020】
<実施の形態1>
図1に示すベンディングマシン20は、下部テーブル部をリニアモータ方式の下部テーブル装置21にすることによって油圧シリンダ及びクラウニング・サブシリンダ等を取り除いている。
【0021】
前述のリニアモータ方式の下部テーブル装置21は、図1に示すように、下部テーブル5の前面及び後面に複数のリニアモータ可動子部22を取り付け、かつ前板5aの後面側及び後板5bの前面側には、下部テーブル5に取り付けられた複数のリニアモータ可動子部22に対応する複数のリニアモータ固定子部23を固定することによって、電磁力で下部テーブル5を上下動させるものである。
【0022】
また、リニアモータ方式の下部テーブル装置21は、複数のリニアモータ可動子部22及びリニアモータ固定子部23を取り付けている。これは、中央部付近に上下テーブルのたわみ誤差を補正するためである。つまり、クラウニング用に設けている。
【0023】
前述のリニアモータ方式の下部テーブル装置21を詳細に説明する。図2は図1のA矢視方向の断面図である。図2に示すように、下部テーブル5の前面25a及び後面25bに複数のリニアモータ可動子部22を取り付けている。
【0024】
また、前板5aの後面26a側及び後板5bの前面26b側には、下部テーブル5に取り付けられた複数のリニアモータ可動子部22に対応する複数のリニアモータ固定子部23が固定されている。このリニアモータ固定子部23とリニアモータ可動子部22とを総称して単にリニアモータと称する。
【0025】
また、リニアモータ固定子部23は、リニアモータ可動子部22に対して所定の間隔を有して取り付けられている。さらに、下部テーブル5の上端部は下型8とホルダ9とが取付可能にされている。
【0026】
次に、図3を用いてリニアモータ可動子部22とリニアモータ固定子部23との関係例を説明する。図3に示すように、実施の形態1のリニアモータは、2次側を構成する直線軌道体が前板5a及び後板5bにされ、この前板5a及び後板5b上で往復運動する平板の移動体であるリニアモータ可動子部22が下部テーブル5の前面25a及び後面25bに取り付けられている。
【0027】
また、前述の前板5a及び後板5bは非磁性体で構成され、この前板5aの後面26a及び後板5bの前面26bに複数の磁性体28が接着材又はボルト等(図示せず)で固定されている。
【0028】
さらに、移動体であるリニアモータ可動子部22は、複数極、複数スロットで構成され、各スロットには、3相電機子巻線29と界磁巻線30とが施されている。図3において電機子巻線29は、英大文字U、V、Wで示し、界磁巻線30は英小文字u、v、wで示す。また、各巻線は電気各120度ずつずらした分布巻にしている。
【0029】
すなわち、複数の磁性体28に適宜磁界を発生させてゆけば、電機子巻線29及び界磁巻線30が作る推力にてリニアモータ可動子部22が矢印方向に移動することになる。
【0030】
このとき、複数のリニアモータ可動子部22は、下部テーブル5の前面25aと後面25bとに取り付けられているため、複数のリニアモータ可動子部22の移動に伴って移動する。
【0031】
また、図1においてはベンディングマシンに既にリニアモータ方式の下部テーブル装置21を取り付けて説明したが、図4に示すようにリニアモータ方式の下部テーブル装置21(前板及び後板を除く)を例えば予め別工場で製造し、ベンディングマシンがある工場に運んで、前板5aと後板5bの間に挿入して取り付けてもよい。このように、リニアモータ方式の下部テーブル装置21を別に製造した場合は、ベンディングマシンの製造時において、取付精度が重要なリニアモータを作業者がアライメント調整を行いながら取付しなくともよいので、作業時間が短縮する。
【0032】
次に、これらのリニアモータは以下に説明する制御系によって駆動される。図5は本実施の形態1の制御系の概略構成図である。本実施の形態1の制御系は、図5に示すように、下部テーブル5に配列された複数のリニアモータ可動子部22の各巻線に所望の電力を供給する複数のドライブ回路部35と、NC本体部36とから構成される。
【0033】
前述のNC本体部36は、操作ペンダント2からの板材の材料特性、曲げ位置、V溝幅、目標角度等を入力し、これらのデータに基づいてフレームに作用する荷重及び分布状態を計算して、両端部における加圧力を求めると共にクラウニングによるたわみ誤差を補正する加圧力を求める。
【0034】
そして、これらの各リニアモータの加圧力が入力すると、この加圧力を加えるための下部テーブル5の各上昇位置を求めて各ドライブ回路部35に出力すると共に、各リニアモータに応じた加圧力を各ドライブ回路部に設定する。
【0035】
ドライブ回路部35は、各リニアモータ毎に設けられ、それぞれ3相インバータによる3相交流電源が接続され、各巻線の電流位相角が90度になるように位相制御する。
【0036】
従って、リニアモータ可動子部22の上昇に伴って下部テーブル5が上昇し、被加工板材に対して上型10の加圧力が作用し、被加工板材は下型8の溝内に押し込まれて所望の角度だけ折り曲げられる。
【0037】
また、ドライブ回路部35には、各種センサが接続され、例えば下型8が目標位置まで到達しないときは、さらに電力を上げて目標位置まで上昇させる。
【0038】
前述のドライブ回路部35は、図6に示すように構成され、位置偏差アンプ40は、NC本体部36からの位置指令と、下部テーブル5の下方の端部に設けられたセンサ46からの位置フィードバック信号とにより、位置偏差を演算増幅し、その結果による位置偏差量信号をリニアモータの速度指令信号として速度アンプ41に出力する。この速度アンプ41は、位置フィードバック信号を位置ー速度変換アンプ42により変換された速度フィードバック信号として入力し、速度指令信号と速度フィードバック信号とによる速度偏差を演算増幅し、その演算結果による速度量偏差信号を電流アンプ43へ出力する。この速度偏差は電流アンプ43の電機子電流指令となり、電流アンプ43は、電機子電流指令と電流検出器44よりの電機子電流のフィードバック信号による電流偏差(推力偏差)を演算増幅し、その演算結果による電流偏差量信号をDCサーボアンプ45に出力してリニアモータ可動子部22に電機子電流を供給して直線移動させる。前述の電流アンプ43は、加圧力が設定されると、その加圧力に対応する電力を供給すると共に、各巻線の電流位相角が90度になるように位相制御する。
【0039】
従って、板型テーブル5は上昇して、被加工板材に対して上型10の加圧力が作用し、被加工板材は下型8の溝内に押し込まれて所望の角度だけ折り曲げられる。
【0040】
<実施の形態2>
クラウニングの役割は、上部テーブル及び下部テーブルのたわみ曲線を極力同じにすることにある。このため、実施の形態1では下部テーブル5の中央部付近のリニアモータの出力が大きくなるように、この部分のリニアモータに他のリニアモータより大きな電力を供給したが、大きな電力を供給できない場合は、図7に示すようにリニアモータ可動子部25側を大きくし、中央部付近のリニアモータの出力が他のリニアモータより大きくなるようにしてもよい。
【0041】
例えば、図7においては、リニアモータをクラウニングの分布に合わせて、厚み及び長さを中央部に進むにつれて順次大きくしている。
【0042】
<実施の形態3>
図1に示すようにリニアモータを直線状に複数配列した場合は、図8に示すように、リニアモータ可動子22とリニアモータ固定子23との間に(イ)方向の力が働き、前板5a、後板5bの前後方向の力によるたわみが生じる。
【0043】
このたわみを抑えるために、実施の形態3では下部テーブル5とリニアモータを以下に示すように取り付ける。
【0044】
図9は実施の形態3のベンディングマシンに用いる下部テーブル装置50の概略構成図である。
【0045】
実施の形態3の下部テーブル装置50は、図9に示すように、下部テーブル5に、両端部が取付け可能なユニット型リニアモータ51を直線上に複数配列している。
【0046】
このユニット型リニアモータ51は、図9に示すようにリニアモータ可動子部52及びリニアモータ固定子部53が四角タイプにされている。このリニアモータ可動子部52の両端部には下部テーブル5に取り付けられる支持ブロック54a、54bが取り付けられている。また、リニアモータ固定子部53の内部には4方向にコイルが施されている。
【0047】
すなわち、図9に示す実施の形態3の下部テーブル装置50は、リニアモータ可動子部52に支持ブロック54a、54bを取り付けたユニット型リニアモータ51を、下部テーブル5の前面25a及び後面25bに取付け、かつリニアモータ固定子部53を前板又は後板に取り付けている。
【0048】
このため、リニアモータ可動子部52のみが上昇し、この上昇に伴って支持ブロック54a、54bが下部テーブル5を支持しながら下部テーブル5を上昇させる。このとき、図8で説明したように(イ)方向の力が働く、リニアモータ可動子部53の内部には4方向にコイルが置かれているので、(イ)方向の力を抑制する。従って、前板5a、後板5bの前後方向の力によるたわみが生じることがない。
【0049】
また、実施の形態3において、下部テーブル5の中央部付近のリニアモータに対して他のリニアモータより大きな電力を供給できない場合は、中央部分のユニット型のリニアモータを他のリニアモータより大きくなるようにすることによってクラウニングを補正してもよい。
【0050】
例えば、クラウニングの分布に合わせて、厚み及び長さを中央部に進むにつれて順次大きくする。
【0051】
<実施の形態4>
実施の形態3においては、下部テーブル5に穴を設けなくとも、平板型のリニアモータを用いることによって発生する前板5a、後板5bの前後方向の力を抑えるために、四角タイプのリニアモータを用いたが下部テーブル5に大きな穴を設けてもよい場合は、以下に示す円筒型のリニアモータを用いた下部テーブル装置60にする。
【0052】
図10は実施の形態4の下部テーブル装置60の概略構成図である。実施の形態4の下部テーブル装置60は、下部テーブル5に後述する円筒型のリニアモータ61を複数配列するための長方形の穴61が複数貫通されている。そして、この長方形の穴61に、円筒型のリニアモータ62を設けている。
【0053】
この円筒型のリニアモータ62は、円柱型のリニアモータ可動子部63と、円筒型のリニアモータ固定子部64と、リニアモータ固定子部64に取り付けられた前板5aに取り付けられる支持ブロック65a及び後板5bに取り付けられる支持ブロック65bとから構成されている。
【0054】
従って、リニアモータ固定子部64が支持ブロック65a、65bによって前板5a、後板5bに固定されているので、リニアモータ可動子部63のみが上昇し、この上昇に伴って下部テーブル5が上昇すると共に、円形のリニアモータにしているので、前板5a、後板5bの前後方向の力によるたわみが生じることがない。
【0055】
前述の円筒型のリニアモータ62の内部は、例えば図11に示すように構成されている。図11に示す円筒型のリニアモータ62は、放射状に磁化したリング状の互いに磁極が異なる永久磁石70a、70bをリニアモータ可動子部63に偶数極取付けている。これらの永久磁石70a、70bは、外側がN極又はS極となるように形成された永久磁石であって、その材質はフェライト又は磁石鋼を用いている。
【0056】
また、これらの永久磁石70a、70bが通過できる大きな円孔にされ、かつ外側が正八角形状の板状磁性体をリニアモータ可動子部63のストローク方向に積層した複数個の第1コア部71を複数個適当な間隔のスロットを設けて形成している。この第1コア部71の外側周辺部には、板状磁性体をリニアモータ可動子部63の円周方向に積層した第2コア部72を形成する。
【0057】
そして、第1コア部71と第2コア部72の間に設けたスロットに、リング状にまかれた電機子コイル73を挿入して構成されている。
【0058】
このため、電機子コイル73によって発生される磁界の磁力線はその方向に沿う板状の磁性体で構成される磁気回路、すなわちリニアモータ可動子部63のストローク方向に積層された板状の磁性体からなる第1コア部71と、リニアモータ可動子部63方向の円周方向に積層された板状の磁性体からなる第2コア部72で構成される磁気回路を流れる。従って、リニアモータ可動子部63はストローク方向の推進力のみを受けて動く。
【0059】
従って、リニアモータ可動子部63の上昇によって、被加工板材に対して上型10の加圧力が作用し、被加工板材は下型8の溝内に押し込まれて所望の角度だけ折り曲げられる。
【0060】
なお、上記実施の形態4に用いるリニアモータは、図12に示すように、界磁巻線を電気角120度ずつずらした3組の3相巻線として電機子側に設け、電機子巻線も電気角120度ずつずらした3組の3相巻線として電機子側に設け、その巻線間の電気角を90度とした構造であってもよい。
【0061】
また、実施の形態4において、下部テーブル5の中央部付近の円筒型のリニアモータに対して他の円筒型のリニアモータより大きな電力を供給できない場合は、中央部分の円筒型のリニアモータを他の円筒型のリニアモータより大きくなるようにすることによってクラウニングを補正してもよい。
【0062】
例えば、クラウニングの分布に合わせて、厚み及び長さを中央部に進むにつれて順次大きくする。
【0063】
また、NC本体部に高周波振動回路を備え、この回路からの信号を用いて下部テーブルを戻すときにリニアモータ可動子部を振動させてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明のリニアモータを用いた板金加工機は、下部テーブル部を複数のリニアモータで構築し、これらのリニアモータの可動子の駆動を制御部からの指示によって上下動するようにしたこにより、従来のように油圧系が不要となるので、装置自体がコンパクトになるという効果が得られている。
【0065】
また、リニアモータによって下型を上下動させるので非常に高精度の曲げ加工を容易に実現できる。
【0066】
さらに、本発明のリニアモータ型の下部テーブル装置は、リニアモータによって下部テーブルが可動する下部テーブル装置としたので、例えばベンディングマシンの製造時において、取付精度が重要なリニアモータを作業者がアライメント調整を行いながら取付しなくともよいので、作業時間が短縮するという効果が得られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の概略構成図である。
【図2】図1のA矢視方向の断面図である。
【図3】リニアモータ可動子部22とリニアモータ固定子部23との関係例を説明する説明図である。
【図4】本実施の形態のリニアモータ型の下部テーブル装置の取付を説明する説明図である。
【図5】本実施の形態の制御系の概略構成図である。
【図6】ドライブ回路部の概略構成図である。
【図7】中央部付近のリニアモータを大きくしたときの説明図である。
【図8】実施の形態1の課題を説明する説明図である。
【図9】実施の形態3のベンディングマシンに用いる下部テーブル装置50の概略構成図である。
【図10】実施の形態4の下部テーブル装置60の概略構成図である。
【図11】筒型のリニアモータ62の内部を示す構成図である。
【図12】他の円筒型リニアモータの説明図である。
【図13】従来のベンディングマシンの構成図である。
【符号の説明】
1 機械本体部
2 操作ボックス
4 上部テーブル
5 下部テーブル
5a 前板
5b 後板
21 下部テーブル装置
22 リニアモータ可動子部
23 リニアモータ固定子部
35 ドライブ回路部
36 NC本体部
Claims (14)
- 上型と下型とを対向させ、操作ボックスからの入力情報に従って前記下型を上昇させて被加工材を折り曲げる板金加工機において、
前記下型が取り付けられる下部テーブル側に、可動子部側を取り付け、かつ前記下部テーブルを挟む前板及び後板側に、前記可動子部に対応させた固定子部側を取付けて形成したリニアモータを、所定間隔に複数配列したリニアモータ型の下部テーブル部と、
前記リニアモータ毎に設けられ、前記可動子部の上昇位置と、前記可動子部の現在位置とを入力し、両位置差を変量とし、この変量に追従させる制御量の電力を前記リニアモータの電機子コイルに供給するドライブ部と、
前記操作ボックスの入力情報から前記下部テーブルの前記上型に対する各リニアモータの加圧力と、前記複数のリニアモータの可動子部の上昇位置を求め、これらの上昇位置を該当する前記ドライブ回路に送出すると共に、前記各リニアモータの加圧力に対応する電力量を、該当する前記ドライブ回路部に設定する制御部と
を有することを特徴とするリニアモータを用いた板金加工機。 - 前記下部テーブルに用いるリニアモータは、平型、円筒又は四角タイプにされていることを特徴とする請求項1記載のリニアモータを用いた板金加工機。
- 前記制御部は、前記下部テーブルの中央部付近に設けられた所定数のリニアモータに対応する所定数のドライブ回路部には、前記下部テーブルが前記下型、前記被加工板を介して前記上型に作用したときのクラウニングを考慮した加圧力の電力及び上昇位置を設定することを特徴とする請求項1又は2記載のリニアモータを用いた板金加工機。
- 下型が取り付けられて板金加工機の上型に、所定の加圧力をリニアモータ方式で作用させるリニアモータ型の下部テーブル装置であって、
前記上型の長さに対応する左右方向に長い下部テーブルと、
可動子部側を前記下部テーブルに取付け、かつ前記下部テーブルが板金加工機に取り付けられたとき、前記下部テーブルを挟む前板側及び後板側に、固定子部が取り付け可能に形成された複数のリニアモータと
から成るリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記リニアモータは、
前記下部テーブルの中央に近づくに従って、順次形状が大きくされて取り付けられていることを特徴とする請求項4記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記リニアモータは、可動子部及び固定子部が平板形状であり、
この平板の可動子部が前記下部テーブルの前面及び後面に、それぞれ対向して複数取り付けられ、
前記固定子部は、前記可動子部に対して所定間隔離されて、前記複数の平板の可動子部に対向して前記前板及び後板に取り付けられている
ことを特徴とする請求項4又は5記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記固定子部は、
前記下部テーブルの移動方向に沿って複数の磁性体を、前記前板の後面及び前記後板の前面に固定して形成し、
前記可動子部は、
複数極、複数スロットで形成され、各スロットには3相電機子巻線と界磁巻線とが施され、各巻線は電気角が120度ずつずらした分布巻としている
ことを特徴とする請求項4、5又は6記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記平板の固定子部及び平板の可動子部からなるリニアモータに代えて、
前記下部テーブルの前面及び後面には、
内部の4方向面に、それぞれコイルを配列した四角形状の固定子部を、複数取付け、
この四角形状の固定子部の内部に、前記下部テーブルを支持可能な支持ブロックを両端部に取り付けた四角形状の可動子部を通して形成した四角形状のリニアモータを複数配列していることを特徴とする請求項4、5、6又は7記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記平板型及び四角形状のリニアモータに代えて、円筒型のリニアモータを配列したことを特徴とする請求項4記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。
- 前記円筒型のリニアモータは、
前記上型の長さに対応する左右方向に長い形状で、かつ所定の大きさの形状の貫通穴が所定間隔で複数設けられた貫通穴付き下部テーブルに配列されることを特徴とする請求項9記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記円筒型のリニアモータは、
前記貫通穴付き下部テーブルの前記貫通穴毎に設けられ、この貫通穴に、前記固定子部側を、前記貫通穴付き下部テーブルを挟む前板側及び後板側に取り付け可能に形成して垂設している
ことを特徴とする請求項10記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記円筒型のリニアモータの固定子部は、前記前板及び後板に対して直角方向に、前記前板及び後板を支持するための支持材が設けられていることを特徴とする請求項9、10又は11記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。
- 前記円筒型のリニアモータは、
前記固定子部は、放射状に磁化したリング状の永久磁石を偶数極取付け、この永久磁石の外形より大きな円孔を有して外側を板状磁性体で形成し、かつ前記外側周辺部に板状磁性体を前記可動子の円周方向に沿って設けていることを特徴とする請求項9、10、11又は12記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。 - 前記円筒型のリニアモータの界磁巻線は、
電気角が120度ずつずらした3相巻線にされ、かつその巻線間の電気角が90度にされていることを特徴とする請求項9、10、11、12又は13記載のリニアモータ型の下部テーブル装置。
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JP23735697A JP3863975B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | リニアモータを用いた板金加工機及びリニアモータ型の下部テーブル装置 |
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