JP3863901B1 - 医療用x線tv撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】 本発明は、被写体SPを透過するX線の強弱により形成された蛍光像を分配する分配器26と、前記蛍光像を前記分配器26を介して入射することにより前記被写体SPを撮像する撮像手段とを備えた医療用X線TV撮像装置において、撮像手段を微弱光用冷却CCDカメラ51とし、前記分配器26と前記微弱光用冷却CCDカメラ51との間に、前記微弱光用冷却CCDカメラ51側に向かう前記蛍光を平行光にする無限平行光レンズ68を配置したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
第1に、従来の医療用X線TV撮像装置は、蛍光像の撮像直後に、その場で撮像画像を見ることができなかった。したがって、蛍光像の撮像が適正に行われたか否かが確認できないために、撮像が失敗していたとしても撮り直しをすることができなかった。第2に、蛍光像が撮像されたフィルムは、損傷や劣化が起き易く、持ち運びや長期保存に適しなかった。第3に、蛍光像がフィルムで得られるために、複数の施設間で同じ撮像画像を共有することができなかった。このため、フィルムを読影する医師等の観察者が変わるたびに、フィルムを持ち運びする必要があった。また、複数の観察者が異なる場所で同時にフィルムを観察することも不可能であった。第4に、フィルムによる撮像画像の保存量は膨大になるため、検索に時間を要し、また、保存場所の確保も困難となっていた。
このような問題点を解決すべく、従来の医療用X線TV撮像装置に買い換えてシステム全体を一新してデジタル方式とした医療用X線TV撮像装置が開発されたが、非常に高額であるため、既存設備を備えた病院などの診療機関では容易に新規購入をすることが出来ない状況にある。
このような背景から、既存の医療用X線TV撮像装置を活用しつつ、デジタル化を図ることが望まれていた。
しかしながら、従来の医療用X線TV撮像装置の構造では、スポットカメラ40に代えてデジタルカメラを使用しても、画角はスポットカメラのフィルムの大きさに合わせられていることから、デジタルカメラを取り付けても画角が合わず、デジタルカメラのチップ上に結像できないという問題があった。
このため既存の医療用X線TV撮像装置の基本構造を変えずに、デジタル式の撮像手段を設けることにより、医療用X線TV撮像装置のデジタル化を図ることができる。
画像分解能を向上させることができる。
なお、以下では、便宜上、X線発生装置12側を前方として説明する。
ここで、イメージインテンシファイア20と被写体SPとの間には、イメージインテンシファイア20の入力面22と当接して、グリッド18が配置されている。
図2に示すように、微弱光用冷却CCDカメラ51は、無限平行光レンズ68と、CCDチップ56と、CCD冷却部52と、筐体50とを主に備えて構成されている。なお、表記の順は配置の順と同一である。
かかるCCDチップ56は、横1024ピクセル、縦1360ピクセルの画素を備えている。
アナログ撮像手段41は、500本系CCDチップまたは撮像管42と、映像増幅器44と、500本系アナログTVモニタ46とを主に備えて構成されている。
図1に示すデジタル処理システムは、光学システムとして構成された医療用X線TV撮像装置10と、撮像制御装置82と、画像処理装置84と、ディスプレイ・スクリーン84cとを含んで構成されている。撮像制御装置82は、シャッター制御部と、トリガー信号発生部と、露光調節部と、駆動制御装置とから構成されている。ここで、微弱光用冷却CCDカメラ51からは撮像制御ライン86aと、イメージ・データ出力ライン86bとが導出されている。撮像制御ライン86aは、露光調節装置(図示せず)に接続されて配置されている。
X線発生装置12のX線管球12aから出力されたX線は、X線発生装置12に備えられた絞り12b、被写体SP、グリッド18の順に透過する。被写体SPを透過するとき、被写体SPのX線吸収係数や厚みの違いにより濃淡ができ、X線像となる。このようにして得られたX線像は、イメージインテンシファイア20の入力面22に入射する。入力面22に入射したX線像は、一次蛍光面で可視像に変換され、光電陰極によって光電子に変換され、集束電極と陽極で加速し集束され、出力蛍光面24(二次蛍光面)に衝突し輝度が倍増する。光電子は、出力蛍光面24で再び蛍光像に変換されて、蛍光像は、入射した強度に応じて、出力蛍光面24上に強弱の蛍光像を形成する。出力蛍光面24に形成された蛍光像は、タンデムレンズ25を経て分配器26に光学的に接続された後、分配器26によって光学分配され、無限平行光レンズ68、あるいは、500本系CCDチップまたは撮像管42の撮像面のいずれかに選択的に光学接続される。
このとき、CCDチップ56は、CCD冷却部52および冷却フィン52aの放熱作用により常に冷却されている。
さらに詳細に説明すると、無限平行光レンズ68は、出力蛍光面24から最大に離間した位置でX線写真に相当する画像を1000×1000ピクセル以上の分解能で与えるものである。例えば、図3(a)に示すのは、1024×1024ピクセルの画像分解能で撮像した画像である。
また、微弱光用冷却CCDカメラ51からのイメージ・データは、イメージ・データ出力ライン86bを通って後述する画像処理装置84へと送られる。
無限平行光レンズ68は、CCDチップ56の焦点を自動的に合わせることができ、かつ、無限平行光レンズ68の移動により、画角を合わせこむことができるため、CCDチップ56上に結像させることができる。
また、微弱光用冷却CCDカメラ51を使用することにより、画質が向上し、より鮮明な画像を得ることができる。
また、CCDチップ56の最大寸法に結像されるように、焦点と画角サイズを調整することが出来るため、CCDチップ56を有効活用することができ、画像分解能が向上する。また、CCDチップ56上に結像される左右両端の画像を取り込まないようにすることで、画像周辺に発生するサチュレーションを防止することが出来る。
また、分配器26のミラー部材は、反射鏡、プリズムあるいはハーフミラーを用いてもよい。また、分配器26による光分配の切り換えは、手動で行うようにしてもよいし、ステップ・モータなどの駆動装置によって切り換えを行わせ、その駆動を図示しない駆動制御装置によって制御してもよい。
また、画像処理装置84と撮像制御装置82とは、一体として構成することもできる。
また、CCD冷却部52は空冷、または、水冷など流体媒体による冷却が行われていてもよい。
20 イメージインテンシファイア
26 分配器
42 500本系CCDチップまたは撮像管
46 500本系アナログTVモニタ
51 微弱光用冷却CCDカメラ(デジタル式撮像手段)
68 無限平行光レンズ
SP 被写体
Claims (3)
- 被写体を透過するX線の強弱により形成された蛍光像を入射させるタンデムレンズと、前記タンデムレンズを透過した前記蛍光像を分配する分配器と、
前記蛍光像を前記分配器を介して入射することにより前記被写体を撮像する撮像手段と、を備えた既存のアナログ式の医療用X線TV撮像装置において、
前記アナログ式の撮像手段をデジタル式撮像手段に置き換え、かつ、前記分配器と前記デジタル式撮像手段との間に、前記デジタル式撮像手段側に向う前記蛍光像を平行光にし結像する無限平行光レンズを配置してデジタル化したことを特徴とする医療用X線TV撮像装置。 - 前記デジタル式撮像手段は、微弱光用冷却CCDカメラであることを特徴とする請求項1に記載の医療用X線TV撮像装置。
- 前記デジタル式撮像手段は、ズーム機構を有しており、前記デジタル式撮像手段での撮像画像が最大寸法で結像されるように画像を調整可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療用X線TV撮像装置。
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