JP3863141B2 - 2速油圧モータの自動変速切換弁 - Google Patents

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Description

本発明は、建設機械用のクローラーを駆動するための2速油圧モータにおいて、モータに作用する負荷の大きさにより低速と高速の切換を自動的に行う2速油圧モータの自動変速切換弁に関する。
従来技術の2速油圧モータの自動変速切換弁は、例えば特許文献1の図3、図4に記載するものがある。特許文献1の図4の場合、2速モータの低速と高速を切換える切換弁は、外部からのパイロット圧力を受けて高速側位置へ切換わった状態になっている。油圧モータに作用する負荷が大きくなり、油圧モータの高圧ポートの圧力がシャトル弁を通って切換弁に入って来る。この圧力が、外部からのパイロット圧と対抗しており、所定の圧力以上に大きくなった時に、切換弁は低速側位置に切換わる。又、油圧モータの負荷が小さくなり、シャトル弁を通して切換弁に入って来る圧力が所定の圧力以下になった時に、切換弁は高速側位置に切換わる。切換弁の2つの切換設定圧力をPHiLO(高速→低速)、PLOHi(低速→高速)とすると、PHiLOとPLOHiの2つの切換設定圧力はスプール(本発明では2速スプールとして示す)内の隔壁で閉じられたスプールの2個の小径穴に収容された2個の丸棒部材(受圧面積調整部材−本発明では小径スプールとして示す)により調整して、ヒステリシスを設けている。これにより、油圧モータの自動変速の圧力変動に起因するハンチングを防止するものである。
特開2003−28102号公報 図3、図4
しかしながら、特許文献1の従来技術では、切換弁の切換設定圧力PHiLO(高速→低速)とPLOHi(低速→高速)に大きなヒステリシスがあり、PLOHiの設定圧力が低く設定されている。切換弁を高速側位置で油圧モータを急駆動させた場合に、油圧モータの圧力が急上昇するために、一担低速側位置に切換わり、次に油圧モータの負荷圧力が下がり高速側位置に戻るが、PLOHiの切換設定圧力が低いために応答性が悪く、切換弁が低速側から高速側に戻るまでのタイムラグが大きく、スムーズな発進ができない。このため、PHiLOの切換設定圧力はそのままで、PLOHiの切換設定圧力のみを高くする必要がある。その場合には、主スプールの外径を大きくするか、又はスプリング側の丸棒部材の外径を小さくする必要がある。主スプールの外径D1 を大きくする場合は、弁体が大きくなり、スプリング側の丸棒部材の外径D2 を小さくする場合は、加工が難しくなる。又、スプリング側の丸棒部材の外径D2 を小さくすると、PLOHiの切換設定圧力が大きくなり、それと同時にPHiLOの切換設定圧力が大きくなる。そのため、PHiLOを変更せずに、PLOHiを大きくして、ヒステリシスを小さくする場合、外部パイロット側の丸棒部材の外径D3 も小さくしなくてはならず、加工が難しくなる。スプール径を大きくする場は弁体が大きくなり、各丸棒部材を小さくする場合は加工が難しくなるなどの課題があった。さらに、限られたスペースの中にスプリングを付勢しなくてはならず、スプリング力が弱いものになってしまい、主スプールを高速側に切換えるための最小外部パイロット圧力である最小切換圧力が小さいものになってしまい、作動油温度が低い時など実機の油圧システムの背圧の影響により、主スプールが勝手に高速側位置に切換ってしまう恐れがあった。
本発明の課題はかかる従来技術の課題を解決した、油圧モータの2つの切換圧力(高速→低速、低速→高速)の設定において、ヒステリシスを小さくでき、かつ主スプールである2速スプールの外径、及びスプリング力が同じでも最小切換圧力が大きく、2速スプールの外径、及びスプリング力を変更しなくても又、各丸棒部材(小径スプール)の径を小さくすることなく最小切換圧力を変更することができ、2速スプールがかってに高速側位置に切り換わってしまう恐れがより少ない、2速油圧モータの自動変速切換弁を提供することにある。
このため本発明によると、2速油圧モータの低速状態と高速状態を切換える自動変速切換弁において、前記切換弁はハウジング内に両端が閉じられた大径スプール穴に軸方向に移動可能に嵌合された中空の2速スプールと、2速スプール両端と中間に設けられた第1、第2及び第3の小径スプール穴に軸方向に移動可能に嵌合された第1小径スプールC、第2小径スプールB及び第3小径スプールDと、前記2速スプールの中空穴肩部と前記第2小径スプールBとの間を離隔する方向に付勢するスプリングと、を有し、前記第1小径スプールC及びそれと隣接する2速スプールの外方端部には外部パイロット圧力が導かれ、外部パイロット圧力と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力を前記切換弁のほぼ中央に設けた中央ポートから前記中空2速スプールの中央に位置する第1半径方向穴より中空穴内に常に導くようにし、前記高圧ポート圧力が第1切替設定圧力より高く前記切換弁が低速側位置にあるときは前記高圧ポート圧力を前記第2小径スプールB及び第3小径スプールDに作用するようにし、前記高圧ポート圧力が第2切替設定圧力より低く前記切換弁が高速側位置にあるときは前記高圧ポート圧力は、前記第1小径スプールCの内方端面及び前記第2小径スプールBの内方端面に作用するようにし、前記第1小径スプールCの径D3を第2小径スプールBの径D2より小に、かつ前記第3小径スプールDの径D4より大にしたことを特徴とする2速油圧モータの自動変速切換弁によって上述した本発明の課題を解決した。
本発明の構成により、本発明では、外部パイロット圧力と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力を前記切換弁のほぼ中央に設けた中央ポートから前記中空2速スプールの中央に位置する第1半径方向穴より中空穴内に常に導くようにし、前記切換弁が低速側位置にあるときは前記油圧モータの高圧ポート圧力を前記第2小径スプールB及び第3小径スプールDにみに作用するようにし、前記切換弁が高速側位置にあるときは前記高圧ポート圧力は、前記第1小径スプールC及び前記第2小径スプールBに作用するようにしたので、従って、2速スプールに作用する前記高圧ポート圧力の受圧面積は、切換弁が低速側位置と高速側位置にいる時で異なっており、第3小径スプールDは低速側位置の時のみ影響する。よって、第3小径スプールDの径のみを変更することで、2速スプールが高速側位置に押し付けられる条件を変えずに、低速側位置に押し付けられる条件のみを変えることができる。その結果、第3小径スプールDの径のみを大きくすることで、切換弁の切換設定圧力PHiLO(高速→低速)を変えることなく、切換設定圧力PLOHi(低速→高速)を大きくすることができる。これにより、2つの切換設定圧力(高速→低速、低速→高速)の設定において、ヒステリシスを小さくでき、特に低速側位置から負荷力が下がり、高速側位置に戻るまでの応答性がよく、油圧モータの発進時などに於いてタイムラグがなく、スムーズな発進が可能となる。かつ2速スプール(主スプール)の径を大きくすることなく、又各小径スプール(各丸棒部材)の径を小さくすることなく、ヒステリシスを小さくした2速油圧モータの自動変速切換弁を提供するものとなった。
換言すると、本発明の2速油圧モータの自動変速切換弁において、メイン高圧が0の時にスプールを高速側位置に切換えるための最小外部パイロット圧力である最小切換圧力は、2速スプールの外部パイロット圧力の受圧面積と、スプリングとによって決まる構造となっている。つまり、2速スプールの外径から第1小径スプールCの外径分を差し引いた面積とスプリングによって最小切換圧力が決まる。第1小径スプールCの外径の面積分だけ、2速スプールに作用する外部パイロット圧力を受ける面積を小さくでき、2速スプールの径やスプリングを変更することなく最小切換圧力を大きくした2速油圧モータの自動変速切換弁となり、低作動油温時など実機の油圧システムの背圧影響が大きくても、スプールがかってに高速側位置に切り換わってしまう恐れがより少ない、2速油圧モータの自動変速切換弁を提供するものとなった。
好ましくは、前記第3小径スプールDは2個のランドを有し、前記切換弁が高速側位置にあるときは、前記外部パイロット圧力と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力は、前記切換弁の中央ポートから前記第3小径スプールDの2個のランド間に設けられた2速スプールの第2半径方向穴と前記第1小径スプールC内方と連通する第3小径スプールD内の油路とを介して、前記第1小径スプールC内方に作用し、かつそれと隣接する前記第3小径スプールDの外方端面に作用すると共に、前記中空2速スプールの中央に位置する第1半径方向穴より中空穴内に常に導かれた前記油圧モータの高圧ポート圧力が前記第2小径スプールBの内方端面とそれと対向する前記第3小径スプールDの端面に作用するようにされている。
さらに好ましくは、前記高圧ポート圧力が前記外部パイロット圧力より小さいとき、前記外部パイロット圧力の作用によって前記第1小径スプールCが前記2速スプール内側方向へ押し付けられ、前記第1小径スプールCは前記第3小径スプールD及び第2小径スプールBを介して付勢され、前記第1小径スプールCに作用する力は前記2速スプールを高速側位置に押し付ける力とはならないようにされ、この位置では、外部パイロット圧力のの作用以外の低作動油温時など実機の油圧システムの背圧に影響されず、スプールがかってに高速側位置に切り換わってしまう恐れがさらに少ない、2速油圧モータの自動変速切換弁を提供するものとなった。
また好ましくは、前記切換弁が低速側位置にあるときは、前記油圧モータの速度切替コントロールピストンの加圧室はドレンに連通され、前記切換弁が高速側位置にあるときは、前記油圧モータの速度切替コントロールピストンの加圧室は前記油圧モータの高圧ポート圧力と連通するようにされている。
本発明を実施するための最良の形態の一例を図1及び図2参照して説明する。図1は発明を実施するための最良の形態の2速油圧モータの自動変速切換弁が低速側位置にあるときの概略断面図を含む油圧回路図、図2は図1の同切換弁が高速側位置にあるときの概略断面図を含む油圧回路図を示す。図1に示すように、2速油圧モータ1の低速状態と高速状態を切換える自動変切換弁7は、ハウジング4(図2で点線で一部を示す)内に両端がプラグ5、6により閉じられた大径スプール穴15に軸方向に移動可能に嵌合された中空の2速スプール10と、2速スプール10両端及び中間に設けられた第1、第2及び第3の小径スプール穴16、17、23に軸方向に移動可能に嵌合された第1小径スプールC、第2小径スプールB及び第3小径スプールDと、2速スプール10の中空穴肩部19と第2小径スプールBとの間を離隔する方向に付勢するスプリング8と、を有する。第1小径スプールC及びそれと隣接する2速スプールの外方端部にはパイロット圧力室21が形成され、外部パイロット圧力PP が導かれ、外部パイロット圧力PP と対抗する油圧モータ1の高圧ポート圧力PA B を切換弁7のほぼ中央に設けた中央ポートA.B から2速スプール10の中央に位置する半径方向穴18より中空穴内20に常に導くようにしている。高圧ポート圧力PA B が第1切替設定圧PHiLOより高く切換弁7が低速側位置にあるときは高圧ポート圧力 PA B を第2小径スプールB及び第3小径スプールD及び前記第2小径スプールBに作用するようにし、高圧ポート圧力PA B が第2切替設定圧PLOHiより低く切換弁7が高速側位置にあるときは高圧ポート圧力PA B は、第1小径スプールCと第2小径スプールBの内方端面とに対し作用するようにし、第1小径スプールCの径D3を第2小径スプールBの径D2より小に、かつ第3小径スプールDの径D4より大にした。
このため、第3小径スプールDは2個のランド 24、25を有し、切換弁7が高速側位置にあるときは、外部パイロット圧力PP と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力PA B は、切換弁の中央ポート A.Bから第3小径スプールDの2個のランド 24、25間に設けられた2速スプール10の第2半径方向穴26と第1小径スプールC内方と連通する第3小径スプールD内の油路27を介して、第1小径スプールC内方端面に作用し、かつそれと隣接する第3小径スプールDの端面に作用すると共に、中空2速スプール10の中央に位置する第1半径方向穴18より中空穴20内に常に導かれた油圧モータの高圧ポート圧力PA B が第2小径スプールBの内方端面とそれと対向する第3小径スプールDの端面28に作用するようにされている。
次に作動について説明すると、図1は油圧モータ1に作用する負荷高圧ポート圧力PA B が第1切替設定圧PHiLOより高く、切換弁7が低速側位置にある場合を示し、切換弁7には、油圧ポンプ13の圧油が方向切替弁12、カウンターバランス弁11を通って油圧モータ1の高圧ポートの圧力PA B が、中央ポート A.Bから2速スプール10の半径方向穴18より中空穴内20に流入し、スプールBを図1でみ右方向へ、スプールDを同左方向へ押し付けている。これにより、低速側位置にある2速スプール10に作用する力FA B は、FA B =PA B ×π/4(D2 2 −D4 2 )となり、D2 >D4 であるから、2速スプール10を左方向へ押す力となる。一方、外部パイロット圧力PP は、2速スプールの左端ポートに導かれており、2速スプール10に作用する力は、D1 >D3 であるから、FP =PP ×π/4(D1 2 −D3 2 )となり、2速スプール10を右方向へ押す力となる。又、スプリング8は、2速スプール10を左方向へ押す力FSPとなっている。図1の場合は、油圧モータに作用する負荷が大きく(=PA B が大きい)、2速スプール10に作用する力FP は、FP <FA B +FSPとなり、2速スプールが左方向へ押し付けられる。この時、油圧モータ1のコントロールピストン2内圧力PCPは、シャトル弁3を介して、切換弁 7のポートA''又はポートB''からDRポートへ通じており、油圧モータ1は低速側位置になる。油圧モータ1に作用する負荷が小さくなり、高圧ポート圧力PA B が第2切替設定圧PLOHiより低くなると、FA B が小さくなり、FP >FA B +FSPとなって、2速スプール10が右方向へ押し付けられ、図2の状態になる。この時、コントロールピストン2の加圧室内圧力PCPはシャトル弁3を介して、切換弁 7のポートA''又はポートB''から、ポートA‘又はポートB’へ通じ高圧ポート圧力PA B に通じている。これにより、油圧モータ1の負荷圧力P' A 又はP' B が切換弁 7とシャトル弁3を通して、コントロールピストン2の加圧室へ流入し、油圧モータ1は高速側位置となる。
図2は高圧ポート圧力PA B が第2切替設定圧PLOHiより低く切換弁7が高速側位置にある場合を示し、油圧モータ1に作用する負荷が小さく(=PA B が小さい)、油圧モータ1の高圧ポートの圧力PA B が、カウンターバランス弁11を通って中央ポート A.Bから2速スプール10の半径方向穴18より中空穴内20に流入し、スプールBを図2で見て右方向へ、スプールDを同左方向へ押し付けている。外部パイロット圧力PP と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力PA B は、切換弁の中央ポート A.Bから第3小径スプールDの2個のランド 24、25間に設けられた2速スプール10の第2半径方向穴26と第1小径スプールC内方と連通する第3小径スプールD内の油路27を介して、第1小径スプールC内方に作用し、かつ第3小径スプールDの外方端面に作用すると共に、中空2速スプール10の中央に位置する第1半径方向穴18より中空穴20内に常に導かれた油圧モータの高圧ポート圧力PA B が第2小径スプールBの内方端面とそれと対向する前記第3小径スプールDの端面28に作用するようにされているので、第3小径スプールDは、左右に油圧モータの高圧ポート圧力PA B が作用しているため、左右どちらかの方向にも押し付けられない。これにより、D2 >D3 であるので、切換弁7が高速側位置にあるときの2速スプール10に作用する力F' A B は、F' A B =PA B ×π/4(D2 2 −D3 2 )となり、2速スプール10を左方向へ押す力となる。一方、外部パイロット圧力PP とスプリングの力FSPにより、2速スプール10には、右方向への外部パイロット圧力PP による力FP と、左方向への力スプリングによる力FSPが作用している、図2の場合は、油圧モータ1に作用する負荷が小さく(=PA B が小さい)、外部パイロット圧力PP による力FP は、FP >F' A B +FSPとなり、2速スプール10が右に押し付けられている。この時、油圧モータ1は高速位置となる。
油圧モータ1に作用する負荷高圧ポート圧力PA B が第1切替設定圧PHiLOより高くなると、上記高速位置での2速スプール10に作用する力F' A B が大きくなり、FP <F' A B +FSPとなって、2速スプール10が左方向へ押し付けられ、図1の状態になる。この時、油圧モータ1は低速位置となる。以上より、2速スプール10に作用する力のつり合い式は、「FP =FA B +FSP」と「FP =F' A B +FSP」の2つの式で表され、切換弁7のヒステリシスは、低速側位置にある2速スプール10に作用する力FA B と高速位置にある2速スプール10に作用する力F' A B の差と、スプリング定数と2速スプール10のオーバーラップ量により設けられる。FA B とF' A B の差によって設けられる切換弁のヒステリシスは、FA B =PA B ×π/4(D2 2 −D4 2 )、F' A B =PA B ×π/4(D2 2 −D3 2 )なので、D3 とD4 の差によって決まる。D4 の外径のみを変更した場合、FP 、FSPおよびF' A B に変化はなく、FA B のみの変化となり、切換弁の切換圧力PHiLO(高速→低速)は変わらずに、切換圧力PLOHi(低速→高速)のみ変わる。
図3は、図1の2速油圧モータの自動変速切換弁が低速側位置にあり、第1小径スプールCが2速スプール10の内側方向(図で見て右方向)に押し付けられた状態である。高圧ポート圧力PA B が外部パイロット圧力PP より小さいとき、外部パイロット圧力PP の作用によって第1小径スプールCが2速スプール10内側方向へ押し付けられ、第1小径スプールCは第3小径スプールD及び第2小径スプールBを介して付勢され、第1小径スプールCに作用する力は2速スプールを高速側位置に押し付ける力とはならない。このため、この位置では、外部パイロット圧力の作用以外の低作動油温時など実機の油圧システムの背圧に影響されず、スプールがかってに高速側位置に切り換わってしまう恐れがさらに少ない、2速油圧モータの自動変速切換弁を提供するものとなった。
〔本発明の最良の実施形態の効果〕
上記の本発明の最良の実施形態から、本発明では、外部パイロット圧力と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力を前記切換弁のほぼ中央に設けた中央ポートから前記中空2速スプールの中央に位置する第1半径方向穴より中空穴内に常に導くようにし、前記切換弁が低速側位置にあるときは前記油圧モータの高圧ポート圧力を前記第2小径スプールB及び第3小径スプールDにみに作用するようにし、前記切換弁が高速側位置にあるときは前記高圧ポート圧力は、前記第1小径スプールC及び前記第2小径スプールBの各内方端面に作用するようにしたので、従って、2速スプールに作用する前記高圧ポート圧力の受圧面積は、切換弁が低速側位置と高速側位置にいる時で異なっており、第3小径スプールDは低速側位置の時のみ影響する。よって、第3小径スプールDの径のみを変更することで、2速スプールが高速側位置に押し付けられる条件を変えずに、低速側位置に押し付けられる条件のみを変えることができる。その結果、第3小径スプールDの径のみを大きくすることで、切換弁の切換設定圧力PHiLO(高速→低速)を変えることなく、切換設定圧力PLOHi(低速→高速)を大きくすることができる。これにより、2つの切換設定圧力(高速→低速、低速→高速)の設定において、ヒステリシスを小さくでき、特に低速側位置から負荷力が下がり、高速側位置に戻るまでの応答性がよく、油圧モータの発進時などに於いてタイムラグがなく、スムーズな発進が可能となる。かつ2速スプール(主スプール)の径を大きくすることなく、又各小径スプール(各丸棒部材)の径を小さくすることなく、ヒステリシスを小さくした2速油圧モータの自動変速切換弁を提供するものとなった。換言すると、本発明の2速油圧モータの自動変速切換弁において、メイン高圧が0の時にスプールを高速側位置に切換えるための最小外部パイロット圧力である最小切換圧力は、2速スプールの外部パイロット圧力の受圧面積と、スプリングとによって決まる構造となっている。つまり、2速スプールの外径から第1小径スプールCの外径分を差し引いた面積とスプリングによって最小切換圧力が決まる。第1小径スプールCの外径の面積分だけ、2速スプールに作用する外部パイロット圧力を受ける面積を小さくでき、2速スプールの径やスプリングを変更することなく最小切換圧力を大きくした2速油圧モータの自動変速切換弁となり、低作動油温時など実機の油圧システムの背圧影響が大きくても、スプールがかってに高速側位置に切り換わってしまう恐れがより少ない、2速油圧モータの自動変速切換弁を提供するものとなった。
本発明の最良の実施形態の2速油圧モータの自動変速切換弁が低速側位置にあるときの概略断面図を含む油圧回路図を示す。 図1の2速油圧モータの自動変速切換弁が高速側位置にあるときの概略断面図を含む油圧回路図を示す。 図1の2速油圧モータの自動変速切換弁が低速側位置にあり、第1小径スプールCが2速スプール内側方向へ押し付けられ、第1小径スプールCは第3小径スプールD及び第2小径スプールBを介して付勢されたときの概略断面図を含む油圧回路図を示す。
符号の説明
1・・2速油圧モータ 2・・コントロールピストン 3・・シャトル弁
4・・ハウジング 7・・自動変切換弁 8・・スプリング
10・・2速スプール 15・・大径スプール穴 16・・第1の小径スプール穴
17・・第2の小径スプール穴 19・・2速スプールの中空穴肩部
20・・2速スプールの中空穴 21・・パイロット圧力室
23・・第3の小径スプール穴 24、25・・第3小径スプールDの2個のランド
26・・2速スプール10の第2半径方向穴 27・・第3小径スプールD内の油路
28・・第2小径スプールB内方端面と対向する第3小径スプールDの端面
A.B ・・中央ポート B・・第2小径スプールB C・・第1小径スプールC
D・・第3小径スプールD D2・・第2小径スプールBの径
D3・・第1小径スプールCの径 D4・・第3小径スプールDの径
A B ・・高圧ポート圧力 PP ・・外部パイロット圧力

Claims (4)

  1. 2速油圧モータの低速状態と高速状態を切換える自動変速切換弁において、前記切換弁はハウジング内に両端が閉じられた大径スプール穴に軸方向に移動可能に嵌合された中空の2速スプールと、2速スプール両端と中間に設けられた第1、第2及び第3の小径スプール穴に軸方向に移動可能に嵌合された第1小径スプールC、第2小径スプールB及び第3小径スプールDと、前記2速スプールの中空穴肩部と前記第2小径スプールBとの間を離隔する方向に付勢するスプリングと、を有し、前記第1小径スプールC及びそれと隣接する2速スプールの外方端部には外部パイロット圧力が導かれ、外部パイロット圧力と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力を前記切換弁のほぼ中央に設けた中央ポートから前記中空2速スプールの中央に位置する第1半径方向穴より中空穴内に常に導くようにし、前記高圧ポート圧力が第1切替設定圧力より高く前記切換弁が低速側位置にあるときは前記高圧ポート圧力を前記第2小径スプールB及び第3小径スプールDに作用するようにし、前記高圧ポート圧力が第2切替設定圧力より低く前記切換弁が高速側位置にあるときは前記高圧ポート圧力は、前記第1小径スプールCの内方端面及び前記第2小径スプールBの内方端面に作用するようにし、前記第1小径スプールCの径D3を第2小径スプールBの径D2より小に、かつ前記第3小径スプールDの径D4より大にしたことを特徴とする2速油圧モータの自動変速切換弁。
  2. 前記第3小径スプールDは2個のランドを有し、前記切換弁が高速側位置にあるときは、前記外部パイロット圧力と対抗する油圧モータの高圧ポート圧力は、前記切換弁の中央ポートから前記第3小径スプールDの2個のランド間に設けられた2速スプールの第2半径方向穴と前記第1小径スプールC内方と連通する第3小径スプールD内の油路とを介して、前記第1小径スプールC内方に作用し、かつそれと隣接する前記第3小径スプールDの端面に作用すると共に、前記中空2速スプールの中央に位置する第1半径方向穴より中空穴内に常に導かれた前記油圧モータの高圧ポート圧力が前記第2小径スプールBの内方端面とそれと対向する前記第3小径スプールDの端面に作用するようにされたことを特徴とする請求項1記載の2速油圧モータの自動変速切換弁。
  3. 前記高圧ポート圧力が前記外部パイロット圧力より小さいとき、前記外部パイロット圧力の作用によって前記第1小径スプールCが前記2速スプール内側方向へ押し付けられ、前記第1小径スプールCは前記第3小径スプールD及び第2小径スプールBを介して付勢され、前記第1小径スプールCに作用する力は前記2速スプールを高速側位置に押し付ける力とはならないようにされたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の2速油圧モータの自動変速切換弁。
  4. 前記切換弁が低速側位置にあるときは、前記油圧モータの速度切替コントロールピストンの加圧室はドレンに連通され、前記切換弁が高速側位置にあるときは、前記油圧モータの速度切替コントロールピストンの加圧室は前記油圧モータの高圧ポート圧力と連通するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の2速油圧モータの自動変速切換弁。
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