JP3863068B2 - 燃料電池用電極の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正・負極間にイオン交換膜を配置し、負極の触媒に水素を接触させるとともに正極の触媒に酸素を接触させることにより発電する燃料電池用電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の燃料電池を説明する説明図である。燃料電池100は、負極層(水素極)101と正極層(酸素極)102との間にイオン交換膜103を配置し、負極層101に含む触媒に水素分子(H)を接触させるとともに、正極層102に含む触媒に酸素分子(O)を接触させることにより、電子eを矢印の如く流すことにより、電流を発生させるものである。電流を発生させる際に、水素分子(H)と酸素分子(O)とから生成水(HO)を得る。
この燃料電池10の負極層101、正極層102、イオン交換膜103を主要構成部材とする燃料電池用電極を次図で詳しく説明する。
【0003】
図9は従来の燃料電池を構成する燃料電池用電極を示す説明図である。
燃料電池用電極は、一対の拡散層104,105の内側にそれぞれバインダー層106及びバインダー層107を備え、これらバインダー層106及びバインダー層107の内側にそれぞれ負極層101及び正極層102を備え、これら負極層101及び正極層102の間にイオン交換膜103を備える。
【0004】
この燃料電池用電極を製造する際には、先ず拡散層104にバインダー層106用の溶液を塗布するとともに、拡散層105にバインダー層107用の溶液を塗布し、塗布したバインダー層106,107を焼成することによりバインダー層106,107を固化する。
【0005】
次に、固化したバインダー層106に負極層101の溶液を塗布するとともに、固化したバインダー層107に正極層102の溶液を塗布し、塗布した負・正極層101,102を乾燥することにより負・正極層101,102を固化する。
次いで、固化した負極層101にシート状のイオン交換膜103を載せ、続いてイオン交換膜103に正極層102が固化された拡散層105を載せて7層の多層構造を形成する。
次に、この多層構造を矢印の如く加熱圧着することにより燃料電池用電極を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、燃料電池用電極はイオン交換膜103としてシートを使用しており、加えてバインダー層106、負極層101、正極層102、バインダー層107のそれぞれの層を固化した状態で加熱圧着するので、それぞれの層の境界に密着不良部分が発生する虞がある。
燃料電池用電極の各層に密着不良部分が発生すると、電流を効率よく発生することが難しくなり、製造ラインの検査の段階において、これらの燃料電池用電極が廃棄処分や修復処分になり、そのことが生産性を高める妨げになっている。
【0007】
さらに、燃料電池用電極のイオン交換膜103としてシートを使用しているので、燃料電池用電極を加熱圧着の際に、イオン交換膜103を加熱状態で加圧することになり、イオン交換膜103の性能が低下する虞がある。これにより、検査の段階で廃棄処分や修復処分の対象となる部品が一層多くなり、そのことが生産性を高める妨げになっている。
【0008】
加えて、イオン交換膜103としてシートを使用しているので、イオン交換膜103のハンドリング性(取扱い性)を考慮するとイオン交換膜103をある程度厚くする必要がある。このため、燃料電池用電極を薄くすることが難しく、そのことが燃料電池用電極の小型化を図る妨げになる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、それぞれの層の境界に密着不良部分が発生することを防ぐことができ、さらにイオン交換膜の性能低下を防ぐことができ、加えてイオン交換膜を薄くすることができる燃料電池用電極の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、それぞれの層間に密着不良部分が発生するのは、先の塗膜が固化した後に、次の溶液を塗布して、この溶液が先の塗膜に滲み込まず、結果として密着不良が発生することが、その原因であることを突き止めた。
そこで、先の塗膜が乾かないうちに、次の溶液を重ねたところ、溶液が先の塗膜に滲み込み、密着性が著しく高まることが分かった。
同様に、シート状のイオン交換膜に溶液を塗布した場合にも、溶液がシート状のイオン交換膜に滲み込まず、結果として密着不良が発生することが、その原因であることを突き止めた。
【0011】
そこで、請求項1は、正極側拡散層の上に、カーボンの表面に白金が担持された触媒を混合した正極用の溶液を塗布して、正極層を形成し、この正極層が未乾燥のうちに、正極層の上にイオン交換膜用の溶液を塗布して、イオン交換膜を形成し、このイオン交換膜が未乾燥のうちに、イオン交換膜の上に、カーボンの表面に白金−ルテニウム合金が担持された触媒を混合した負極用の溶液を塗布して、負極層を形成し、この負極層が未乾燥のうちに、負極層の上に負極側拡散層を積層した後、正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を乾燥することにより固化する燃料電池用電極の製造方法であって、前記負極側拡散層を、負極側カーボンペーパーと、この負極側カーボンペーパーに積層する負極側バインダー層とで構成するとともに、前記正極側拡散層を、正極側カーボンペーパーと、この正極側カーボンペーパーに積層する正極側バインダー層とで構成し、この正極側バインダー層用の溶液は、溶媒として水を含むととともに、撥水性を有し且つ融点150℃を越えない低融点樹脂を含むことを特徴とする。
【0012】
イオン交換膜に溶液を採用し、正・負極層用の溶液及びイオン交換膜用の溶液をそれぞれ未乾燥の状態で塗布すれば、境界で混合が発生する。
これにより、正・負極層及びイオン交換膜の各層の境界に密着不良部分が発生することを防ぐことができるので、イオン交換膜における反応効率を良好に保つことができる。
【0013】
ここで、イオン交換膜にシートを使用した場合、シート状イオン交換膜のハンドリング性を好適に保つためにはイオン交換膜をある程度厚くする必要がある。このため、燃料電池用電極を薄くすることが難しく、そのことが燃料電池用電極の小型化を図る妨げになる。
【0014】
そこで、請求項1においてイオン交換膜を溶液とし、イオン交換膜を溶液の状態でハンドリング(取り扱うことが)できるようにした。イオン交換膜を溶液とすることで、ハンドリング(取扱い)の際にイオン交換膜の厚さを規制する必要はない。このため、イオン交換膜を薄くすることが可能になり、燃料電池用電極を薄くして小型化を図ることができる。
【0015】
ところで、燃料電池を使用して電流を発生させる際に、水素分子(H)と酸素分子(O)とが反応して燃料電池内に生成水(HO)を生成する。この生成水は、主に正極側拡散層を構成するカーボンペーパーを透過させて燃料電池の外部に排出する。
そこで、燃料電池の外部に生成水を効率よく排出することができるように、正極側カーボンペーパー上に、撥水性を有する樹脂(ポリ四フッ化エチレン、一例としてテフロン(登録商標))を含んだ溶液を塗布して正極側カーボンペーパーに撥水性を持たせている。
【0016】
しかし、ポリ四フッ化エチレンの融点は350℃と、正・負極層やイオン交換膜と比較して高いため、正・負極層やイオン交換膜とは別にポリ四フッ化エチレンのみを個別に焼成し、ポリ四フッ化エチレンを焼成した後、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する必要がある。
【0017】
よって、燃料電池用電極を製造する際に、ポリ四フッ化エチレンを焼成する乾燥工程と、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する乾燥工程との2回の乾燥工程が必要になり、燃料電池用電極の製造に手間がかかる。
このため、乾燥工程を減らして燃料電池用電極を効率よく製造することができる燃料電池用電極の製造方法の実用化が望まれていた。
【0018】
そこで、請求項1において、撥水性を有する樹脂としてポリ四フッ化エチレンに代えて、融点150℃を越えない低融点樹脂を用いることにした。
撥水性を有する樹脂の融点が150℃を超えると融点温度が高すぎて、正・負極層やイオン交換膜と一緒に、撥水性を有する樹脂を焼成できない虞がある。そこで、撥水性を有する樹脂を150℃以下の低融点樹脂とすることで、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を一緒に焼成できるようにした。
【0019】
加えて、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を一緒にまとめて焼成することができるので、撥水性を有する樹脂(すなわち、正極側拡散層)が未乾燥のうちに、正極側拡散層に正極層の溶液を塗布することができ、正極側拡散層と正極層との境界を好適に混合させることができる。
ここで、正極側カーボンペーパーの表面は凹凸面なので、正極側カーボンペーパーの凹部に、正極側バインダー層の溶液(特に、撥水性を有する樹脂)を塗布することが難しく、正極側カーボンペーパーの凹部に撥水性を有する樹脂を浸透させることができない虞がある。
【0020】
そこで、請求項1において、正極側バインダー層用の溶液に、溶媒として水を含ませた。
水は、分散能力に優れているので、水を溶媒として使用することで低融点樹脂やカーボンを溶媒に好適に混合させることができる。
これにより、正極側バインダー層用の溶液をスプレーやインクジェットなどで噴霧状に塗布することができるので、正極側バインダー層用の溶液を正極側カーボンペーパーの凹部にも好適に塗布することができる。
【0021】
また、請求項2において、低融点樹脂はフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体であることを特徴とする。
フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、溶媒としての水に分散する性質を備えているので、150℃の乾燥温度で、本発明を好適に実施することができる。
すなわち、溶媒としての水が蒸発した後、水に分散していたフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体が融点に達して溶け、撥水性の効果を発揮することができる。
【0022】
さらに、請求項3は、正極側拡散層の上に、カーボンの表面に白金が担持された触媒を混合した正極用の溶液を塗布して、正極層を形成し、この正極層が未乾燥のうちに、正極層の上にイオン交換膜用の溶液を塗布して、イオン交換膜を形成し、このイオン交換膜が未乾燥のうちに、イオン交換膜の上に、カーボンの表面に白金−ルテニウム合金が担持された触媒を混合した負極用の溶液を塗布して、負極層を形成し、この負極層が未乾燥のうちに、負極層の上に負極側拡散層を積層した後、正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を乾燥することにより固化する燃料電池用電極の製造方法であって、前記負極側拡散層を、負極側カーボンペーパーと、この負極側カーボンペーパーに積層する負極側バインダー層とで構成するとともに、前記正極側拡散層を、正極側カーボンペーパーと、この正極側カーボンペーパーに積層する正極側バインダー層とで構成し、この正極側バインダー層用の溶液は、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤及びエステル系溶剤のうちの少なくとも一種の有機系溶媒を含むとともに、フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物より選択した樹脂を含み、互いに積層された前記正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を乾燥する際に、前記正極側バインダー層及び負極側バインダー層を一緒にまとめて焼成するようにしたことを特徴とする。
【0023】
請求項3によれば、請求項1と同様の効果を得ることができる。
さらに、正極側バインダー層用の溶液に、有機系溶媒を含ませた。有機系溶媒は、溶解能力に優れているので、有機系溶媒を使用することで、撥水性を有する樹脂を溶媒に好適に溶かすことができる。
なお、カーボンは、有機系溶媒に分散あるいは混合されている。
ここで、有機系溶媒の乾燥温度は、70〜80℃程度が想定されるので、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を残して有機系溶媒を飛ばすことができ、撥水性を有する樹脂を一緒に焼成できる。
【0024】
加えて、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を一緒にまとめて焼成することができるので、撥水性を有する樹脂(すなわち、正極側拡散層)が未乾燥のうちに、正極側拡散層に正極層の溶液を塗布することができ、正極側拡散層と正極層との境界を好適に混合させることができる。
【0025】
さらに、有機系溶媒は溶解能力に優れており、有機系溶媒を使用することで撥水性を有する樹脂を溶媒に好適に溶かすことができる。これにより、正極側バインダー層用の溶液をスプレーやインクジェットなどで噴霧して塗布することができるので、正極側バインダー層用の溶液を正極側カーボンペーパーの凹部にも好適に塗布することができる。
【0026】
また、請求項においては、正極側バインダー層用の溶液は、フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物より選択した樹脂を含むものである。
【0027】
フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物は、有機系溶剤に溶ける性質を備えているので、本発明を好適に実施することができる。
【0028】
また、請求項4において、前記正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を積層する際に、前記正極側拡散層のうちの前記正極側カーボンペーパー上に前記正極側バインダー層を形成し、この正極側バインダー層上に前記正極層を形成し、
この極層上に前記イオン交換膜を形成し、このイオン交換上に前記負極層を形成し、この極層に、前記負極側拡散層のうちの前記負極側バインダー層を形成し、この負極側バインダー層上に前記負極側カーボンペーパーを配置することにし、前記負極側バインダー層用の溶液に、接着性に優れた接着性樹脂を含ませたことを特徴とする。
【0029】
ここで、正極側バインダー層上には、正極層を形成し、この極層上にイオン交換膜を形成し、このイオン交換上に極層を形成し、この極層に負極側バインダー層を形成し、この負極側バインダー層上に負極側カーボンペーパーを配置する。
よって、正極側バインダー層には、極層、イオン交換膜、負極層、負極側バインダー層及び負極側カーボンペーパーの重みをかけることができるので、正極側バインダー層と正極側カーボンペーパとを好適に密着させることができる。
【0030】
これに対して、負極側バインダー層は、極層イオン交換膜や負極層の上方に積層されるので、負極側バインダー層と負極側カーボンペーパーとの密着性を、正極側バインダー層と正極側カーボンペーパーとの密着性のように好適に接合することは難しい。
【0031】
そこで、請求項4において、負極側バインダー層用の溶液に、接着性に優れた接着性樹脂を含ませることにした。
これにより、負極側バインダー層と負極側カーボンペーパーとの密着性を、正極側バインダー層と正極側カーボンペーパーとの密着性と同様に好適に接合することができる。
【0032】
また、請求項5において、接着性樹脂はイオン交換樹脂であることを特徴とする。
ここで、正・負極層の溶液には、イオン交換膜との接着性を好適に保つために、イオン交換樹脂が含まれている。そこで、接着剤樹脂としてイオン交換樹脂を採用することにより、他方のバインダー層の溶液を他方の極層の溶液と同種の材料とした。
これにより、他方のバインダー層の溶液に含まれたイオン交換樹脂と、他方の極層の溶液に含まれたイオン交換樹脂とを好適に混合することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る燃料電池用電極(第1実施形態)を備えた燃料電池を示す分解斜視図である。
燃料電池ユニット10は複数(2個)の燃料電池11,11で構成したものである。燃料電池11は、燃料電池用電極12を構成するシート状の負極側拡散層13の外側に負極側流路基板31を配置し、燃料電池用電極12を構成するシート状の正極側拡散層14の外側に正極側流路基板34を配置したものである。
【0034】
負極側拡散層13に負極側流路基板31を積層することで、負極側流路基板31の流路溝31aを負極側拡散層13で覆うことにより、水素ガス流路32を形成する。また、正極側拡散層14に正極側流路基板34を積層することで、正極側流路基板34の流路溝34aを正極側拡散層14で覆うことにより、酸素ガス流路35を形成する。
【0035】
燃料電池用電極12は、負極側拡散層13及び正極側拡散層14の内側にそれぞれバインダーを介して負極層17及び正極層18を備え、これら負極層17及び正極層18の間にイオン交換膜19を備える。
このように、構成した燃料電池11をセパレータ36を介して複数個(図1では2個のみを示す)備えることで、燃料電池ユニット10を構成する。
なお、燃料電池用電極12については図2で詳しく説明する。
【0036】
燃料電池ユニット10によれば、水素ガス流路32に水素ガスを供給することで、負極層17に含む触媒に水素分子(H)を吸着させるとともに、酸素ガス流路35に酸素ガスを供給することで、正極18に含む触媒に酸素分子(O)を吸着させる。これにより、電子(e)を矢印の如く流して電流を発生させることができる。
なお、電流を発生させる際には、水素分子(H)と酸素分子(O)とから生成水(HO)が発生する。
【0037】
図2は本発明に係る燃料電池用電極(第1実施形態)を示す説明図である。
燃料電池用電極12は、負極側拡散層13及び正極側拡散層14の内側にそれぞれ負極層17及び正極層18を備え、これら負極層17及び正極層18の間にイオン交換膜19を備える。
【0038】
負極側拡散層13は、負極側カーボンペーパー(他方のカーボンペーパー)13a及び負極側バインダー層15(他方のバインダー層)からなるシート材である。
また、正極側拡散層14は、正極側カーボンペーパー(一方のカーボンペーパー)14a及び正極側バインダー層(一方のバインダー層)16からなるシート材である。
【0039】
負極側バインダー層15の溶液は、カーボン(一例として、粒状のもの)15aと、接着性に優れた接着性樹脂15bとしてイオン交換樹脂を含む。
接着性樹脂15bとしてのイオン交換樹脂は、一例としてパーフルオロ系イオン交換樹脂(ナフィオン「商品名」(デュポン)、フレミオン「商品名」(旭硝子)、アシプレックス「商品名」(旭化成))が該当する。
【0040】
なお、負極側バインダー層15に接着性樹脂15bを含ませた理由は以下の通りである。
すなわち、燃料電池用電極12を製造する際に、一例として正極側バインダー層16上に、正極層18、イオン交換膜19及び負極層17を順に積層し、負極層17の上に負極側バインダー層15を積層する。
【0041】
よって、負極側カーボンペーパ13aと負極側バインダー層15との接着性を高めるためには押圧工程が必要になるが、負極側バインダー層15に接着性樹脂15bを含ませることで、負極側カーボンペーパ13aと負極側バインダー層15との密着性を好適に保つようにした。
【0042】
また、接着性樹脂15bとしてイオン交換樹脂を使用した理由は以下の通りである。
すなわち、接着剤樹脂15bとしてイオン交換樹脂を採用することで、負極側バインダー層15の溶液を負極層17の溶液と同種の材料とした。これにより、負極側バインダー層15の溶液に含まれたイオン交換樹脂と、負極層17の溶液に含まれたイオン交換樹脂とが好適に混合して、負極側バインダー層15と負極層17との密着性を好適に保つことができる。
【0043】
正極側バインダー層16の溶液は、カーボン(一例として、粒状のもの)16aと、撥水性に優れた樹脂16bとしてのフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体と、溶媒としての水と、を有する。
【0044】
正極側バインダー層16の撥水性を有する樹脂16bの融点を150℃以下に設定した。撥水性を有する樹脂16bの融点が150℃を超えると、温度が高すぎて負極側バインダー層15、正・負の電極層17,18やイオン交換膜19と一緒に、撥水性を有する樹脂16bを焼成できない虞がある。
【0045】
そこで、撥水性を有する樹脂16bを150℃以下の低融点樹脂とすることで、負極側バインダー層15、正・負の電極層17,18やイオン交換膜19を積層した後、撥水性を有する樹脂16bを負極側バインダー層15、正・負の電極層17,18やイオン交換膜19と一緒にまとめて乾燥することができるようにした。
【0046】
融点が150℃以下の撥水性に優れた樹脂(低融点樹脂)16bとしては、例えば、上述したフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体が該当する。
フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、溶媒としての水に分散する性質を備えている。
このフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、溶媒としての水が蒸発した後、融点に達して溶け、撥水性の効果を発揮することができる。
【0047】
また、正極側バインダー層16の撥水性を有する樹脂16bの融点を100℃以上に設定することが好ましい。
すなわち、フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体は水に溶けないので、溶媒として水を用いた場合には、水を乾燥させるとともに、フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体を溶融させるために融点が100℃以上必要になるからである。
【0048】
さらに、正極側バインダー層16の溶液には、溶媒として水を含ませた。
水は、分散能力に優れているので、水を溶媒として使用することで、撥水性に優れた樹脂(低融点樹脂)16bやカーボン16aを溶媒としての水に好適に混合させることができる。
【0049】
これにより、正極側バインダー層16用の溶液をスプレーやインクジェットなどで噴霧状態で正極側カーボンペーパー14aに塗布することができる。よって、正極側バインダー層16用の溶液を、表面が凹凸状態の正極側カーボンペーパー14aの凹部に好適に塗布することができる。
【0050】
従って、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、正極側バインダー層16用の溶液を良好に塗布することができるので、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、撥水性を有する樹脂16bを浸透させて、正極側カーボンペーパー14aの撥水性を向上させることができる。
【0051】
また、燃料電池用電極12を構成する負極層17は、負極用の溶液に触媒21を混合し、溶液を塗布後に乾燥することで固化したものである。負極層17の触媒21は、カーボン22の表面に触媒として(白金−ルテニウム合金)23を担持したものであり、(白金−ルテニウム合金)23に水素分子(H)を吸着させるものである。
【0052】
正極層18は、正極用の溶液に触媒24を混合し、溶液を塗布後に乾燥することで固化したものである。正極層18の触媒24は、カーボン25の表面に触媒として白金26を担持したものであり、白金26に酸素分子(O)を吸着させるものである。
【0053】
イオン交換膜19は、負極層17及び正極層18間に溶液の状態で塗布した後、負極層17及び正極層18とともに一緒に乾燥することにより負極層17及び正極層18と一体に個化したものである。
【0054】
次に、燃料電池用電極12の製造方法を図3〜図5に基づいて説明する。
図3(a)〜(c)は本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第1実施形態)を示す第1工程説明図である。
(a)において、シート状の正極側拡散層14を配置する。すなわち、正極側拡散層14の正極側カーボンペーパー14aをセットした後、正極側カーボンペーパー14aの上方でスプレー51を矢印の如く移動しながら、スプレー51の噴射口52から正極側バインダー層16用の溶液を噴霧状に噴射することにより、正極側バインダー層16を形成する。
【0055】
ここで、正極側バインダー層16の溶液には、分散能力に優れた水を溶媒として含んでいるので、低融点樹脂16bやカーボン16aを溶媒に好適に混合させることができる。
これにより、正極側バインダー層16用の溶液を噴霧状態で塗布することが可能になり、正極側カーボンペーパー14aの凹部に正極側バインダー層16用の溶液を好適に塗布することができる。
【0056】
よって(a)に示すように、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、正極側バインダー層16用の溶液を良好に塗布することができる。これにより、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、撥水性を有する樹脂16bを浸透させて、正極側カーボンペーパー14aの撥水性を向上させることができる。
【0057】
(b)において、正極用バインダー層16が未乾燥のうちに、正極用バインダー層16上に正極層18の溶液を塗布して正極層18を形成する。
これにより、正極側バインダー層16と正極層18との境界を好適に混合させて密着性を高めることができる。
【0058】
(c)において、正極層18が未乾燥のうちに、正極層18上にイオン交換膜19の溶液を塗布してイオン交換膜19を形成する。
これにより、正極層18とイオン交換膜19との境界を好適に混合させて密着性を高めることができる。
【0059】
図4(a),(b)は本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第1実施形態)を示す第2工程説明図である。
(a)において、イオン交換膜19が未乾燥のうちに、イオン交換膜19上に負極層17の溶液を塗布して負極層17を形成する。
これにより、イオン交換膜19と負極層17との境界を好適に混合させて密着性を高めることができる。
【0060】
(b)において、負極層17が未乾燥のうちに、負極層17上に負極側バインダー層15の溶液を塗布して負極側バインダー層15を形成する。
これにより、負極層17と負極側バインダー層15との境界を好適に混合させて密着性を高めることができる。
【0061】
ここで、負極側バインダー層15の溶液には、接着性に優れた接着性樹脂15bとしてイオン交換樹脂が含まれている。このイオン交換樹脂は、負極層17の溶液に含まれているイオン交換樹脂と同種の材料であり、負極側バインダー層15の溶液に含まれたイオン交換樹脂と、負極層17の溶液に含まれたイオン交換樹脂とが好適に混合することができる。
【0062】
これにより、負極側バインダー層15に正極層18、イオン交換膜19及び負極層17の重みがかからなくても、負極側バインダー層15と負極層17との密着性を、正極側バインダー層16と正極層18との密着性と同様に好適に保つことができる。
【0063】
図5(a),(b)は本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第1実施形態)を示す第3工程説明図である。
(a)において、負極側バインダー層15に負極側カーボンペーパー13aを載せることにより、負極側バインダー層15及び負極側カーボンペーパー13aでシート状の負極側拡散層13を形成する。
【0064】
次に、正極側バインダー層16、正・負の電極層18,17、イオン交換膜19及び負極側バインダー層15に加重をかけないで(すなわち、従来技術のように加熱圧着しないで)、正・負の電極層18,17、イオン交換膜19を乾燥する際に、正極側バインダー層16及び負極側バインダー層15を一緒にまとめて焼成する。
【0065】
正極側バインダー層16の撥水性を有する樹脂16bを150℃以下の低融点樹脂とすることで、正・負の電極層18,17やイオン交換膜19を乾燥する際に、正極側バインダー層16及び負極側バインダー層15を一緒にまとめて焼成することが可能になる。
これにより、従来の正極側バインダー層16のみを焼成する乾燥工程を除去することができるので、乾燥工程を減らして燃料電池用電極を効率よく製造することができる。
【0066】
(b)において、正極側バインダー層16、正極層18、イオン交換膜19、負極層17、負極側バインダー層15を固化した状態で一体に積層する。
これにより、燃料電池用電極12の製造工程(第1実施形態)が完了する。
【0067】
このように、燃料電池用電極12の製造方法(第1実施形態)によれば、イオン交換膜19に溶液を採用し、正極層18が未乾燥のうちに、正極層18上にイオン交換膜19用の溶液を塗布することにより、正極層18とイオン交換膜19との境界で互いの溶液を効果的に混合させることができる。
また、イオン交換膜19が未乾燥のうちに、イオン交換膜19上に負極層17用の溶液を塗布することにより、イオン交換膜19と負極層17との境界で互いの溶液を効果的に混合させることができる。
【0068】
そして、正・負の電極層18,17やイオン交換膜19をまとめて一緒に乾燥することで、正・負の電極層18,17やイオン交換膜19の境界を効果的に混合させた状態で固化することができる。
よって、正・負の電極層18,17やイオン交換膜19の各層の境界に密着不良部分が発生することを防ぐことができるので、イオン交換膜19における反応効率を良好に保つことができる。
これにより、燃料電池用電極12における反応効率を良好に保つことができる。
【0069】
加えて、イオン交換膜19を溶液とすることで、イオン交換膜19を溶液の状態でハンドリングすることができるので、ハンドリング性の観点からイオン交換膜19の厚さを規制する必要はない。このため、イオン交換膜19を薄くすることが可能になり、燃料電池用電極12を薄くすることができる。
【0070】
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同一部材については同一符号を付して説明を省略する。
図6は本発明に係る燃料電池用電極(第2実施形態)を示す説明図である。
燃料電池用電極42は、負極側拡散層13及び正極側拡散層44の内側にそれぞれ負極層17及び正極層18を備え、これら負極層17及び正極層18の間にイオン交換膜19を備える。
【0071】
正極側拡散層44は、正極側カーボンペーパー(一方のカーボンペーパー)14a及び正極側バインダー層(一方のバインダー層)46からなるシート材である。
正極側バインダー層46の溶液は、カーボン(一例として、粒状のもの)16aと、有機系溶媒に溶解可能で且つ撥水性に優れた樹脂(以下、「撥水性に優れた樹脂」という)46bと、有機系溶媒を有する。
【0072】
撥水性に優れた樹脂46bとしては、フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物から一種又は複数種選択した樹脂が該当する。
【0073】
撥水性に優れた樹脂46bとしての、フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物は、正極側バインダー層46の溶液に含まれている有機系溶剤に溶ける性質を備えているので、本発明を好適に実施することができる。
【0074】
ここで、有機系溶媒としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤及びエステル系溶剤のうちの少なくとも一種が該当する。
正極側バインダー層16用の溶液に含ませた有機系溶媒は、溶解能力に優れているので、有機系溶媒を使用することで、撥水性に優れた樹脂46bを有機系溶媒溶媒に好適に溶かすことができる。
なお、カーボン16aは、有機系溶媒に分散あるいは混合されている。
【0075】
次に、燃料電池用電極12の製造方法を図7に基づいて説明する。
図7(a),(b)は本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第2実施形態)を示す工程説明図である。
(a)において、シート状の正極側拡散層44を配置する。すなわち、正極側拡散層44の正極側カーボンペーパー14aをセットした後、正極側カーボンペーパー14aの上方でスプレー51を矢印の如く移動しながら、スプレー51の噴射口52から正極側バインダー層46用の溶液を噴霧状に噴射することにより、正極側バインダー層46を形成する。
【0076】
ここで、正極側バインダー層46の溶液には、溶解能力に優れた有機系溶媒を含んでいるので、撥水性を有する樹脂46bを有機系溶媒に好適に溶かすことができる。
これにより、正極側バインダー層46用の溶液を噴霧状態で塗布することが可能になり、正極側カーボンペーパー14aの凹部に正極側バインダー層46用の溶液を好適に塗布することができる。
【0077】
よって、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、正極側バインダー層46用の溶液を良好に塗布することができる。これにより、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、撥水性を有する樹脂46bを浸透させて、正極側カーボンペーパー14aの撥水性を向上させることができる。
【0078】
(b)において、正極用バインダー層46が未乾燥のうちに、正極用バインダー層46上に正極層18の溶液を塗布して正極層18を形成する。
これにより、正極側バインダー層46と正極層18との境界を好適に混合させて密着性を高めることができる。
【0079】
(c)において、第1実施形態と同様に、正極層18が未乾燥のうちに、正極層18上にイオン交換膜19の溶液を塗布してイオン交換膜19を形成する。
これにより、正極層18とイオン交換膜19との境界を好適に混合させて密着性を高めることができる。
【0080】
以下、図4〜図5に示す第1実施形態と同様に、イオン交換膜19が未乾燥のうちに、イオン交換膜19上に負極層17の溶液を塗布して負極層17を形成する。
次いで、負極層17が未乾燥のうちに、負極層17上に負極側バインダー層15の溶液を塗布して負極側バインダー層15を形成する。続いて、負極側バインダー層15が未乾燥のうちに負極側カーボンペーパー15aを載置する。
【0081】
このように、正極側拡散層14、正・負の電極層18,17、イオン交換膜19及び負極側拡散層13を積層した後、正極側バインダー層46、正・負の電極層18,17、イオン交換膜19及び負極側バインダー層15に加重をかけないで(すなわち、従来技術のように加熱圧着しないで)、正・負の電極層18,17、イオン交換膜19を乾燥する際に、正極側バインダー層46及び負極側バインダー層15を一緒にまとめて焼成する。
【0082】
ここで、有機系溶媒の乾燥温度は、70〜80℃程度が想定されるので、正・負極層18,17やイオン交換膜19を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を残して有機系溶媒を飛ばすことができ、撥水性を有する樹脂を一緒にまとめて焼成することが可能になる。
これにより、第1実施形態と同様に、従来必要とされていた正極側バインダー層46のみを焼成する乾燥工程を除去することができるので、乾燥工程を減らして燃料電池用電極を効率よく製造することができる。
【0083】
この第2実施形態の製造方法によれば、第1実施形態の製造方法と同様の効果を得ることができる。
加えて、第2実施形態の製造方法によれば、正極側バインダー層46用の溶液に、溶解能力に優れた有機系溶媒を含ませることで、撥水性に優れた樹脂46bを有機系溶媒に好適に溶かすことができる。
【0084】
有機系溶媒の乾燥温度は、70〜80℃程度が想定されるので、正・負極層18,17やイオン交換膜19を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂46bを残して有機系溶媒を飛ばすことができ、撥水性を有する樹脂46bを一緒に焼成できる。
【0085】
さらに、正・負極層18,17やイオン交換膜19を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂46bを一緒にまとめて焼成することができるので、撥水性を有する樹脂46b(すなわち、正極側拡散層14)が未乾燥のうちに、正極側拡散層14に正極層18の溶液を塗布することができ、正極側拡散層14と正極層18との境界を好適に混合させることができる。
【0086】
また、溶解能力に優れた有機系溶媒を使用することで撥水性を有する樹脂46bを有機系溶媒に好適に溶かすことができる。これにより、正極側バインダー層46用の溶液をスプレーやインクジェットなどで噴霧状して塗布することができるので、正極側バインダー層46用の溶液を正極側カーボンペーパー14aの凹部にも好適に塗布することができる。
【0087】
従って、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、正極側バインダー層46用の溶液を良好に塗布することができるので、正極側カーボンペーパー14aの表面全域に、撥水性を有する樹脂46bを浸透させて、正極側カーボンペーパー14aの撥水性を向上させることができる。
【0089】
また、前記実施形態では、正極側カーボンペーパー14aの表面に正極側バインダー層16を塗布する際に、スプレー51で正極側バインダー層16の溶液を噴霧状にして塗布する例について説明したが、スプレーに代えてインクジェット方式などのその他の噴霧塗布方式を採用することも可能である。
【0090】
ここで、スプレー及びインクジェットは溶液を噴霧状に塗布する点で同じである。スプレーは噴霧範囲が比較的広く塗布時間を短くできるが、未塗布部分を確保するためにマスキング処理が必要になる。一般に、マスキング処理部に付着した溶液は回収が難しい。
【0091】
一方、インクジェットは塗布範囲を正確に絞り込むことができるので、未塗布部分にマスキング処理を施す必要がなく、溶液を有効に使用することができる。但し、インクジェットは、塗布範囲が狭いのでスプレーと比較して塗布スピードが劣る。
【0092】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、イオン交換膜に溶液を採用し、正・負極層用の溶液及びイオン交換膜用の溶液をそれぞれ未乾燥の状態で塗布すれば、境界で混合が発生する。
これにより、正・負極層及びイオン交換膜の各層の境界に密着不良部分が発生することを防ぐことができるので、イオン交換膜における反応効率を良好に保つことができる。
この結果、燃料電池用電極の品質を安定させることができるので、生産性を高めることができる。
【0093】
加えて、イオン交換膜を溶液とすることで、イオン交換膜を溶液の状態でハンドリングすることができるので、ハンドリング性の観点からイオン交換膜の厚さを規制する必要はない。このため、イオン交換膜を薄くすることが可能になり、燃料電池用電極を薄くすることができるので、燃料電池用電極の小型化を図ることができる。
【0094】
また、撥水性を有する樹脂として使用していたポリ四フッ化エチレンに代えて、融点が150℃以下の低融点樹脂を用いることにした。撥水性を有する樹脂の融点が150℃を超えると融点温度が高すぎて、正・負極層やイオン交換膜と一緒に、撥水性を有する樹脂を焼成できない虞がある。
【0095】
そこで、撥水性を有する樹脂を150℃以下の低融点樹脂とすることで、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を一緒に焼成できるようにした。
これにより、撥水性を有する樹脂のみを個別に焼成する乾燥工程を除去できるので、乾燥工程を減らして燃料電池用電極を効率よく製造することができる。
【0096】
加えて、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を一緒にまとめて焼成することができるので、撥水性を有する樹脂(すなわち、正極側拡散層)が未乾燥のうちに、正極側拡散層に正極層の溶液を塗布することができる。これにより、正極側拡散層と正極層との境界を好適に混合させることができるので、正極側拡散層と正極層との密着性の向上を図ることができる。
【0097】
さらに、正極側バインダー層の溶液に、溶媒として水を含ませた。水は分散能力に優れているので、水を溶媒として使用することで、低融点樹脂やカーボンを溶媒に好適に混合させることができる。
これにより、正極側バインダー層用の溶液をスプレーやインクジェットなどで噴霧状して塗布することができるので、正極側バインダー用の溶液を正極側カーボンペーパーの凹部にも好適に塗布することができる。
【0098】
このように、正極側カーボンペーパーの表面全域に正極側バインダー層用の溶液を良好に塗布することができるので、正極側カーボンペーパーの表面全域に、撥水性を有する樹脂を浸透させて、正極側カーボンペーパーの撥水性を向上させることができる。
【0099】
請求項2は、低融点樹脂としてフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体を採用した。フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、溶媒としての水に分散する性質を備えている。溶媒としての水が蒸発した後、水に分散していたフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体が融点に達して溶け、撥水性の効果を発揮することができ、本発明を好適に実施することができる。
【0100】
請求項3は、正極側バインダー層用の溶液に、有機系溶媒を含ませた。有機系溶媒は、溶解能力に優れているので、有機系溶媒を使用することで、撥水性を有する樹脂を溶媒に好適に溶かすことができる。
なお、カーボンは、有機系溶媒に分散あるいは混合されている。
ここで、有機系溶媒の乾燥温度は、70〜80℃程度が想定されるので、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を残して有機系溶媒を飛ばすことができ、撥水性を有する樹脂を一緒に焼成できる。
これにより、撥水性を有する樹脂のみを個別に焼成する乾燥工程を除去できるので、乾燥工程を減らして燃料電池用電極を効率よく製造することができる。
【0101】
加えて、正・負極層やイオン交換膜を乾燥する際に、撥水性を有する樹脂を一緒にまとめて焼成することができるので、撥水性を有する樹脂(すなわち、正極側拡散層)が未乾燥のうちに、正極側拡散層に正極層の溶液を塗布することができる。これにより、正極側拡散層と正極層との境界を好適に混合させることができるので、正極側拡散層と正極層との密着性の向上を図ることができる。
【0102】
さらに、有機系溶媒は溶解能力に優れており、有機系溶媒を使用することで撥水性を有する樹脂を溶媒に好適に溶かすことができる。これにより、正極側バインダー層用の溶液をスプレーやインクジェットなどで噴霧状して塗布することができるので、正極側バインダー層用の溶液を正極側カーボンペーパーの凹部にも好適に塗布することができる。
【0103】
このように、正極側カーボンペーパーの表面全域に正極側バインダー層用の溶液を良好に塗布することができるので、正極側カーボンペーパーの表面全域に、撥水性を有する樹脂を浸透させて、正極側カーボンペーパーの撥水性を向上させることができる。
【0104】
請求項3は、樹脂としてフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物より選択した樹脂を採用した。
【0105】
フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物は、有機系溶剤に溶ける性質を備えているので、本発明を好適に実施することができる。
【0106】
請求項4は、負極側バインダー層用の溶液に、接着性に優れた接着性樹脂を含ませることにした。これにより、負極側バインダー層を、極層イオン交換膜や負極層の上方に積層しても、負極側バインダー層と負極側カーボンペーパーとの密着性を、正極側バインダー層と正極側カーボンペーパーとの密着性と同様に好適に接合することができる。
【0107】
請求項5は、接着性樹脂としてイオン交換樹脂を採用した。接着剤樹脂としてイオン交換樹脂を採用することにより、他方のバインダー層の溶液を他方の極層の溶液と同種の材料とした。
これにより、他方のバインダー層の溶液に含まれたイオン交換樹脂と、他方の極層の溶液に含まれたイオン交換樹脂とが好適に混合して、他方のバインダー層と他方の極層との密着性を好適に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る燃料電池用電極(第1実施形態)を備えた燃料電池を示す分解斜視図
【図2】 本発明に係る燃料電池用電極(第1実施形態)を示す説明図
【図3】 本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第1実施形態)を示す第1工程説明図
【図4】 本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第1実施形態)を示す第2工程説明図
【図5】 本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第1実施形態)を示す第3工程説明図
【図6】 本発明に係る燃料電池用電極(第2実施形態)を示す説明図
【図7】 本発明に係る燃料電池用電極の製造方法(第2実施形態)を示す工程説明図
【図8】 従来の燃料電池を説明する説明図
【図9】 従来の燃料電池を構成する燃料電池用電極を示す説明図
【符号の説明】
11…燃料電池、12…燃料電池用電極、13…負極側拡散層、13a…負極側カーボンペーパー(他方のカーボンペーパー)、14,44…正極側拡散層、14a…正極側カーボンペーパー(一方のカーボンペーパー)、15…負極側バインダー層(他方のバインダー層)、15a,16a…カーボン、15b…接着性樹脂、16b,46b…撥水性を有する樹脂、16,46…正極側バインダー層(一方のバインダー層)、17…負極層、18…正極層、19…イオン交換膜。

Claims (5)

  1. 正極側拡散層の上に、カーボンの表面に白金が担持された触媒を混合した正極用の溶液を塗布して、正極層を形成し、
    この正極層が未乾燥のうちに、正極層の上にイオン交換膜用の溶液を塗布して、イオン交換膜を形成し、
    このイオン交換膜が未乾燥のうちに、イオン交換膜の上に、カーボンの表面に白金−ルテニウム合金が担持された触媒を混合した負極用の溶液を塗布して、負極層を形成し、
    この負極層が未乾燥のうちに、負極層の上に負極側拡散層を積層した後、
    正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を乾燥することにより固化する燃料電池用電極の製造方法であって、
    前記負極側拡散層を、負極側カーボンペーパーと、この負極側カーボンペーパーに積層する負極側バインダー層とで構成するとともに、前記正極側拡散層を、正極側カーボンペーパーと、この正極側カーボンペーパーに積層する正極側バインダー層とで構成し、
    この正極側バインダー層用の溶液は、溶媒として水を含むととともに、撥水性を有し且つ融点150℃を越えない低融点樹脂を含むことを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
  2. 前記低融点樹脂はフッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極の製造方法。
  3. 正極側拡散層の上に、カーボンの表面に白金が担持された触媒を混合した正極用の溶液を塗布して、正極層を形成し、
    この正極層が未乾燥のうちに、正極層の上にイオン交換膜用の溶液を塗布して、イオン交換膜を形成し、
    このイオン交換膜が未乾燥のうちに、イオン交換膜の上に、カーボンの表面に白金−ルテニウム合金が担持された触媒を混合した負極用の溶液を塗布して、負極層を形成し、
    この負極層が未乾燥のうちに、負極層の上に負極側拡散層を積層した後、
    正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を乾燥することにより固化する燃料電池用電極の製造方法であって、
    前記負極側拡散層を、負極側カーボンペーパーと、この負極側カーボンペーパーに積層する負極側バインダー層とで構成するとともに、前記正極側拡散層を、正極側カーボンペーパーと、この正極側カーボンペーパーに積層する正極側バインダー層とで構成し、
    この正極側バインダー層用の溶液は、
    アルコール系溶剤、ケトン系溶剤及びエステル系溶剤のうちの少なくとも一種の有機系溶媒を含むとともに、
    フッ化ビニリデン・テトラフルオロチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン・炭化水素系オレフィン共重合体、フルオロアクリレート共重合体、フルオロエポシキ化合物より選択した樹脂を含み、
    互いに積層された前記正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を乾燥する際に、前記正極側バインダー層及び負極側バインダー層を一緒にまとめて焼成するようにしたことを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
  4. 前記正極側拡散層、正極層、イオン交換膜、負極層及び負極側拡散層を積層する際に、
    前記正極側拡散層のうちの前記正極側カーボンペーパー上に前記正極側バインダー層を形成し、
    この正極側バインダー層上に前記正極層を形成し、
    この極層上に前記イオン交換膜を形成し、
    このイオン交換上に前記負極層を形成し、
    この極層に、前記負極側拡散層のうちの前記負極側バインダー層を形成し、この負極側バインダー層上に前記負極側カーボンペーパーを配置することにし、
    前記負極側バインダー層用の溶液に、接着性に優れた接着性樹脂を含ませたことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の燃料電池用電極の製造方法。
  5. 前記接着性樹脂はイオン交換樹脂であることを特徴とする請求項記載の燃料電池用電極の製造方法。
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