JP3862177B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などに用いられる排ガス浄化用触媒に関し、詳しくはNOx 吸蔵還元型の排ガス浄化用触媒に関する。
従来より、自動車の排ガス浄化用触媒として、CO及びHCの酸化とNOx の還元とを行って排ガスを浄化する三元触媒が用いられている。このような三元触媒としては、例えばコーディエライトなどからなる耐熱性基材にγ−アルミナからなる多孔質担体層を形成し、その多孔質担体層に白金(Pt)、ロジウム(Rh)などの触媒貴金属を担持させたものが広く知られている。また、酸素吸蔵能をもつセリア(セリウム酸化物)を併用し、低温活性を高めた三元触媒も知られている。
一方、近年、地球環境保護の観点から、自動車などの内燃機関から排出される排ガス中の二酸化炭素(CO2 )が問題とされ、その解決策として酸素過剰雰囲気において希薄燃焼させるいわゆるリーンバーンが有望視されている。このリーンバーンにおいては、燃費が向上するために燃料の使用量が低減され、その結果燃焼排ガスであるCO2 の発生を抑制することができる。
これに対し、従来の三元触媒は、空燃比が理論空燃比(ストイキ)において排ガス中のCO,HC,NOx を同時に酸化・還元し、浄化するものであって、リーンバーン時の排ガスの酸素過剰雰囲気下におけるNOx の還元除去に対しては充分な浄化性能を示さない。このため、酸素過剰雰囲気下においても効率よくNOx を浄化しうる触媒及び浄化システムの開発が望まれている。
そこで本願出願人は、先にアルカリ土類金属とPtをアルミナなどの多孔質担体に担持した排ガス浄化用触媒(特開平05−317652号公報)や、ランタンとPtを多孔質担体に担持した排ガス浄化用触媒(特開平05−168860号公報)、あるいはアルカリ金属とPtとをアルミナ担体に担持した排ガス浄化用触媒(特開平06−031139号公報)を提案している。これらの触媒によれば、リーン側ではNOx がアルカリ土類金属の酸化物やランタンの酸化物に吸蔵され、それがストイキ又はリッチ側でHCやCOなどの還元性成分と反応するため、リーン側においてもNOx の浄化性能に優れている。
また、これらの触媒を製造するには、アルミナなどの多孔質担体に先ず触媒貴金属化合物溶液を含浸させ、乾燥・焼成して触媒貴金属を担持する。次いで、NOx 吸蔵材化合物溶液を含浸させて乾燥・焼成し、NOx 吸収材を担持する、いわゆる吸水担持法が主流である。
ところで、排ガス規制の強化及びエンジンの高性能化などにより、排ガス浄化用触媒への入りガスの平均温度及び最高温度は近年ますます上昇する傾向にあり、排ガス浄化用触媒にはさらなる耐熱性の向上が望まれている。また入りガス温度の上昇に伴い、高温域におけるNOx 浄化性能の向上も望まれている。
ところが従来の触媒では、高温域でNOx 吸蔵材と担体との反応が生じてNOx 吸蔵材のNOx 吸蔵能が低下するという問題がある。また従来の触媒では、最高浄化能を示す温度域(温度ウインドウ)が狭く、高温域でのNOx 浄化能を確保することが困難であった。
また、この触媒においては、燃料中に含まれる微量の硫黄に起因するSOx によるNOx 吸蔵材の被毒(硫酸塩の生成によるNOx 吸蔵能の低下)が生じ、その結果耐久性が低下してしまう。
そして従来の触媒の製造方法では、吸水担持法によりNOx 吸蔵材が担持されているが、この方法ではNOx 吸蔵材の分散性が悪く、NOx 吸蔵材の分布が不均一となって担持濃度の高い部分を中心にNOx 吸蔵材の結晶化が進行し、その結果NOx 吸蔵能が低下してしまう。特に高温におけるNOx 浄化能は、NOx 吸蔵材と担体との組合せやNOx 吸蔵材の分散度の影響が大きい。
さらに、NOx 吸蔵材の分散性が悪いと、硫黄被毒により生成した硫酸塩の結晶が成長しやすく、その結果硫酸塩の脱離が一層困難となって耐久性が低下してしまう。またアルカリ金属のNOx 吸蔵材は、従来技術であると担体表面に担持されているので、排ガス中の水蒸気により飛散や溶出が起こり易く耐久性が低い。
特開平05−317652号 特開平05−168860号 特開平06−031139号
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、NOx 吸蔵材を高分散担持させることで、触媒の耐熱性及び耐久性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、リーン側でNOx をNOx 吸蔵材に吸蔵し、吸蔵したNOx をストイキ又はリッチ側で還元してNOx を浄化する排ガス浄化用触媒であって、アルミナとセシウム酸化物とからなりセシウム酸化物とアルミナとのモル比が1/3>Cs 2 O/Al 2 O 3 >1/90である非晶質の複合酸化物と、貴金属と、を含むことにある。
また、セシウムの一部をセシウム以外のアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素及びTiの中から選ばれる少なくとも1種の元素で置換することが好ましい。
本発明の排ガス浄化用触媒によれば、NOx 吸蔵材はアルミナなどの酸化物と非晶質の複合酸化物を構成し、高分散されている。したがってNOx 吸蔵材と担体との反応が抑制され、耐熱性が確保される。また、硫黄被毒が生じた場合であっても、NOx 吸蔵材は高分散されているので硫酸塩の成長が抑制され、SOx は容易に脱離できるのでNOx 吸蔵能の耐久性に優れている。
そしてアルミナを用いるとともに、NOx 吸蔵材の元素としてCsを用いているので、Csは低温におけるNOx 吸蔵能に優れるばかりか、Alとの相互作用により 400℃以上でも高いNOx 吸蔵能を示す。
複合酸化物中のCsの含有量は、アルミナ 100モルに対して1〜50モルが好ましく、8〜33モルの範囲が特に望ましい。含有量が1モルより少ないとNOx 吸蔵能力が小さくNOx 浄化性能が低下し、50モルを超えて含有しても、NOx 吸蔵能力が飽和すると同時にHCのエミッションが増加するなどの不具合が生じる。
そして非晶質の複合酸化物を製造するには、アルミナゾルからなる酸化物ゾル溶液にCs化合物の溶液を混合し、乾燥・焼成する方法がある。酸化物ゾルは比表面積が約 500m2/g以上の微細粒子からなり、その微細粒子表面にNOx 吸蔵材が分散されるので、NOx 吸蔵材はきわめて高分散される。また結晶化する温度が高いため、十分な高温耐久性が維持される。
酸化物ゾル溶液の比表面積は 200m2/g以上であることが望ましい。これより比表面積が小さくなると、NOx 吸蔵材の分散性が低下する。またゾルの濃度は30重量%以下がよい。濃度が高すぎるとゾルの分散性が低下し、担体の耐熱性が低下する。
なお、上記NOx 吸蔵材化合物としては、水酸化物、塩化物、硝酸塩、酢酸塩などが例示され、これらの水溶液などを用いることができる。また酸化物ゾルとNOx 吸蔵材化合物の溶液との混合方法としては、超音波照射、超音波ホモジナイザー、攪拌、ボールミルなど公知の混合方法を用いることができる。
なお、金属酸化物とNOx 吸蔵材の両方を金属アルコキシドとして供給し、ゾルゲル法にて製造しても、NOx 吸蔵材を高分散担持することができる。しかしゾルゲル法では原料コストが多大であり、上記方法であればゾルゲル法に比べて約1/30以下のコストで製造することができる。
NOx 吸蔵材としては、セシウムが特に好ましい。Csは塩基性が強く、酸性のNOx と強固に結びつくためNOx 吸蔵能に優れる。そしてCsはBaなどと比べてアルミナと反応しずらいので、NOx 吸蔵能を長期間高く維持することができる。またCsはアルミナと複合酸化物を形成することで高い耐久性を示し、また硫黄被毒されても硫酸塩はCsとAlの複合硫酸塩として生成されるため、Baなどの場合に比べて硫酸塩の分解が容易であり脱離しやすい。
CsとAlの組成比は、モル比で1/3>Cs2O/Al2O3 >1/90の範囲とすることが好ましい。Csが多すぎる(1/3≦Cs2O/Al2O3 )と、NOx 吸蔵能は有するものの還元雰囲気におけるNOx の放出が不十分となり、比表面積が小さく耐熱性に不足する。またCsが少なくなる(Cs2O/Al2O3 ≦1/90)と、高温において担体にシンタリングが生じ比表面積が低下したり、必要なNOx 吸蔵量を維持することが困難となる。したがってこの範囲とすることで、十分な耐熱性及び耐久性が得られる。
また、セシウムの一部をセシウム以外のアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素及びTiの中から選ばれる少なくとも1種の元素で置換することが好ましい。置換される元素は、Csより耐硫黄被毒性に一層優れているので、優れたNOx 浄化能と耐硫黄被毒性を両立することができる。例えばTiは酸性元素であるため、硫酸塩の生成が防止される。またKやCaは、Cs及びAlとともに三元素複合硫酸塩を生成し、これは二元素の複合硫酸塩より分解温度が低いので分解温度が低下しSOx の脱離が一層容易となる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
酢酸セシウム27.8g及びアルミニウムトリイソプロポキシド 118.5gを2-プロパノール 450mlに溶解した。この溶液を80℃で2時間還流攪拌した後、2,4-ペンタンジオン14.5gを混合し、さらに3時間攪拌した。ここにイオン交換水67.9mlと2-プロパノール 100mlの混合溶液を80℃に保ちながら滴下した。そして80℃で5時間攪拌した後、減圧乾燥して白色粉末を得た。
この粉末を大気中 800℃で5時間焼成し、触媒担体を調製した。この触媒担体の比表面積は68m2/gであり、X線回折の結果CsとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、CsはAlに対して高分散されていた。なお、CsとAlとは、酸化物としてモル比でCs2O/Al2O3 =1/4の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を、ジニトロジアンミン白金硝酸塩の2-プロパノール溶液(Pt量:0.008mol) 100mlに対して10gの割合で混合し、室温で1時間攪拌した。その後遠心分離により粉末を分離し、 120℃で12時間乾燥後 250℃で1時間熱処理を行ってPtを担持した。Ptの担持量は1.12重量%である。
このPt担持担体粉末 100重量部に、ジルコニアゾル(ジルコニア含有量30重量%)30重量部と、2-プロパノール 400mlを加えてスラリーを調製した。このスラリーをコージェライト製ハニカム基材に含浸させ、引き上げて余分なスラリーを吹き払った後、 120℃で3時間乾燥し、 500℃で1時間焼成して本実施例の触媒を調製した。なお、スラリーのコート量はハニカム基材1リットル当たり 150gである。
(実施例2)
酢酸セシウムを16.0g、アルミニウムトリイソプロポキシドを 153.3g、2-プロパノールを合計で 580ml、イオン交換水を84.0mlとしたこと以外は実施例1と同様にして触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 161m2/gであり、X線回折の結果CsとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、CsはAlに対して高分散されていた。なお、CsとAlとは、酸化物としてモル比でCs2O/Al2O3 =1/9の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(実施例3)
酢酸セシウムを13.7g、アルミニウムトリイソプロポキシドを 160g、2-プロパノールを合計で603ml、2,4-ペンタンジオンを17.1g、イオン交換水を87.3mlとしたこと以外は実施例1と同様にして触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 178m2/gであり、X線回折の結果CsとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、CsはAlに対して高分散されていた。なお、CsとAlとは、酸化物としてモル比でCs2O/Al2O3 =1/11の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(実施例4)
酢酸セシウムを 7.6g、アルミニウムトリイソプロポキシドを 178g、2-プロパノールを合計で 670ml、2,4-ペンタンジオンを18.2g、イオン交換水を95.6mlとしたこと以外は実施例1と同様にして触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 202m2/gであり、X線回折の結果CsとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、CsはAlに対して高分散されていた。なお、CsとAlとは、酸化物としてモル比でCs2O/Al2O3 =1/22の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(実施例5)
酢酸セシウムを 2.1g、アルミニウムトリイソプロポキシドを 194.2g、2-プロパノールを合計で 731ml、2,4-ペンタンジオンを19.3g、イオン交換水を 103.2mlとしたこと以外は実施例1と同様にして触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 227m2/gであり、X線回折の結果CsとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、CsはAlに対して高分散されていた。なお、CsとAlとは、酸化物としてモル比でCs2O/Al2O3 =1/88の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
参考例A
酢酸セシウムを32.7g、アルミニウムトリイソプロポキシドを 104.3g、2-プロパノールを合計で 495ml、2,4-ペンタンジオンを13.6g、イオン交換水を61.3mlとしたこと以外は実施例1と同様にして触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は8m2/gであり、X線回折の結果CsとAlとは非晶質の複合酸化物を構成していた。なお、CsとAlとは、酸化物としてモル比でCs2O/Al2O3 =1/3の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
参考例B
酢酸セシウムを 2.0g、アルミニウムトリイソプロポキシドを 194.4g、2-プロパノールを合計で 731ml、2,4-ペンタンジオンを19.3g、イオン交換水を 103.3mlとしたこと以外は実施例1と同様にして触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 230m2/gであり、X線回折の結果CsとAlとは非晶質の複合酸化物を構成していた。なお、CsとAlとは、酸化物としてモル比でCs2O/Al2O3 =1/90の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(実施例
酢酸セシウム11.1g、硝酸カルシウム 1.4g及びアルミニウムトリイソプロポキシド 160.1gを2-プロパノール 600mlに溶解した。この溶液を80℃で2時間還流攪拌した後、2,4-ペンタンジオン17.1gを混合し、さらに3時間攪拌した。ここにイオン交換水87.3mlと2-プロパノール 100mlの混合溶液を80℃に保ちながら滴下した。そして80℃で5時間攪拌した後、減圧乾燥して白色粉末を得た。
この粉末を大気中 800℃で5時間焼成し、触媒担体を調製した。この触媒担体の比表面積は 152m2/gであり、X線回折の結果Cs及びCaとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、Cs及びCaはAlに対して高分散されていた。なお、Cs及びCaとAlとは、酸化物としてモル比で(Cs2O+ CaO)/Al2O3 =1/11の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(実施例
硝酸カルシウム 1.4gに代えてテトライソプロポキシチタン 4.0gを用いたこと以外は実施例と同様にして、触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 148m2/gであり、X線回折の結果Cs及びTiとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、Cs及びTiはAlに対して高分散されていた。なお、Cs及びTiとAlとは、酸化物としてモル比で(Cs2O+TiO2)/Al2O3 =1/11の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(実施例
硝酸カルシウム 1.4gに代えて酢酸カリウム 1.4gを用いたこと以外は実施例と同様にして、触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 157m2 /gであり、X線回折の結果Cs及びKとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、Cs及びKはAlに対して高分散されていた。なお、Cs及びKとAlとは、酸化物としてモル比で(Cs2O+ K2O)/Al2O3 =1/11の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(実施例
硝酸カルシウム 1.4gに代えて硝酸ランタン 2.9gを用いたこと以外は実施例と同様にして、触媒担体を調製した。
この触媒担体の比表面積は 143m2/gであり、X線回折の結果Cs及びLaとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、Cs及びLaはAlに対して高分散されていた。なお、Cs及びLaとAlとは、酸化物としてモル比で(Cs2O+ La2O3)/Al2O3 =1/11の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
参考例C
ジi-プロポキシバリウム10.9g及びアルミニウムトリイソプロポキシド 104.3gを2-プロパノール 430mlに溶解した。この溶液を80℃で2時間還流攪拌した後、2,4-ペンタンジオン16.6gを混合し、さらに3時間攪拌した。ここにイオン交換水58.3mlと2-プロパノール 150mlの混合溶液を80℃に保ちながら滴下した。そして80℃で5時間攪拌した後、減圧乾燥して白色粉末を得た。
この粉末を大気中 800℃で5時間焼成し、触媒担体を調製した。この触媒担体の比表面積は 235m2/gであり、X線回折の結果BaとAlとは非晶質の複合酸化物を構成して、BaはAlに対して高分散されていた。なお、BaとAlとは、酸化物としてモル比で BaO/Al2O3 =1/6の割合で含まれている。
この触媒担体粉末を用い、実施例1と同様にして触媒を調製した。
(比較例1)
また、比表面積 150m2/gのγ−アルミナ粉末を触媒担体とし、上記と同様にしてPtを担持させた。次に、得られたPt担持粉末をその粉末に対し25重量%Baとなるような酢酸バリウムを含む水溶液に浸漬し、1時間攪拌した後蒸発乾固により粉末を得た。そして 120℃で12時間乾燥後、 500℃で1時間熱処理を行ってBaを担持した。Baの担持量は25重量%である。
この触媒粉末は、上記と同様にスラリー化されてハニカム担体にコートされ、同様に熱処理後、同様にして触媒とされた。
(比較例2)
粉末に対し25重量%Csとなるような硝酸セシウムを含む水溶液を用いたこと以外は比較例1と同様にして触媒担体を調製し、同様にして触媒化した。
(試験・評価)
<初期浄化率>
それぞれのハニカム触媒に表1に示すリーンモデルガスとストイキモデルガスをそれぞれ1分間ずつ空間速度10万/hで交互に流し、入りガス温度が 300℃、 400℃及び 500℃におけるCO、HC及びNOx の平均浄化率を測定した。結果を表2に示す。
<耐久後浄化率>
表1のリーンモデルガスを4分間と、ストイキモデルガスを1分間交互に流すのを、入りガス温度 800℃で10時間行う耐久試験を行い、次いで上記初期浄化率と同様にして耐久後の浄化率を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0003862177
Figure 0003862177
<評価>
表2より、参考例A及び参考例Bの触媒は、Cs含有率が本願発明の範囲から外れているために、初期及び耐久後のNOx 浄化性能が低下していることがわかる。
また実施例6〜9のように、セシウムの一部を他の金属で置換することで、実施例1〜実施例の置換しない場合より耐久後のNOx 浄化性能が向上していることも明らかである。
さらに、比較例1及び比較例2では、アルミナとNOx 吸蔵材とは非晶質の複合酸化物を形成していないため、NOx 吸蔵材の分散度合いが低くなり、その結果、参考例C及び実施例2と比べて初期及び耐久後のNOx 浄化率が低下している。
なお参考例Cでは、比較例1より優れているものの、入りガス温度が高温になると初期及び耐久後のNOx 浄化率が大きく低下している。これは、硫黄被毒により分解しにくい BaSO4が生成したことに起因している。しかしCsをAlとともに用いれば、硫黄被毒しても生成する硫酸塩は低温で分解しやすく、NOx 浄化率に及ぼす影響が小さいので耐久後のNOx 浄化率の低下度合いが小さくなっている。
(参考例1)
比表面積 500m2/gで濃度10重量%のアルミナゾル水溶液と、水酸化バリウム水溶液と、水及び少量の酢酸を混合し、超音波を照射しながら室温で5時間攪拌した。
この混合ゾル溶液を80℃のウォーターバス中で加熱してゲル化させ、 120℃で4時間乾燥して参考例1の触媒担体を製造した。BaとAlは、酸化物としてのモル比で、BaO/Al2O3=1/3 である。
(参考例2)
BaとAlが酸化物としてのモル比で、BaO/Al2O3=1/6 となるようにアルミナゾルと水酸化バリウムの混合比率を調整したこと以外は参考例1と同様にして、触媒担体を製造した。
(参考例3)
比表面積 500m2/gで濃度20重量%のアルミナゾルを用い、水酸化バリウムに代えて硝酸カリウムを用いたこと以外は参考例1と同様にして、触媒担体を製造した。KとAlは、酸化物としてのモル比で、K2O/Al2O3=1/6 である。
(参考例4)
KとAlが酸化物としてのモル比で、K2O/Al2O3=1/11となるようにアルミナゾルと硝酸カリウムの混合比率を調整したこと以外は参考例1と同様にして、触媒担体を製造した。
(参考例5)
参考例1と同様のアルミナゾルを用い、水酸化バリウムに代えて硝酸セシウムを用いたこと以外は参考例1と同様にして、触媒担体を製造した。CsとAlは、酸化物としてのモル比で、Cs2O/Al2O3=1/11 である。
(参考例6)
参考例1と同様のアルミナゾルを用い、水酸化バリウムに代えて硝酸ランタンを用いたこと以外は参考例1と同様にして、触媒担体を製造した。LaとAlは、酸化物としてのモル比で、La2O3/Al2O3=1/3 である。
(参考例7)
比表面積 550m2/gで濃度10重量%のチタニアゾルと、水酸化バリウムと、水及び少量の酢酸を混合し、超音波を照射しながら室温で5時間攪拌した。この混合ゾル溶液を80℃のウォーターバス中で加熱してゲル化させ、 120℃で4時間乾燥して、触媒担体を製造した。BaとTiは、酸化物としてのモル比で、BaO/TiO2=1/4である。
(参考例8)
比表面積 600m2/gで濃度5重量%のシリカゾルと、水酸化バリウムと、水及び少量の酢酸を混合し、超音波を照射しながら室温で5時間攪拌した。 この混合ゾル溶液を80℃のウォーターバス中で加熱してゲル化させ、 120℃で4時間乾燥して、触媒担体を製造した。BaとSiは、酸化物としてのモル比で、BaO/SiO2=3/5である。
(参考例9)
トリ-i-プロポキシアルミニウムと、ジ-i-プロポキシバリウムをそれぞれ秤量し、80℃で2-プロパノール中に溶解させた。この混合溶液に対して加水分解処理によりゲル化を行った。80℃で5時間熟成させた後、振動流動乾燥により2-プロパノールを回収した。そして得られた乾燥粉末を 450℃で仮焼して、触媒担体を調製した。BaとAlは、酸化物としてのモル比でBaO/Al2O3=1/3 である。
(参考例10)
BaとAlが酸化物としてのモル比で、BaO/Al2O3=1/6 となるようにそれぞれのアルコキシドの混合比率を調整したこと以外は参考例9と同様にして、触媒担体を製造した。
(参考例11)
比表面積 200m2/gの活性アルミナ粉末と酢酸バリウムを秤量し、酢酸バリウムの水溶液中に活性アルミナ粉末を混合して、室温でバリウムを含浸担持した。次いで全体を乾燥させ、 500℃で5時間焼成して触媒担体とした。BaとAlは、酸化物としてのモル比でBaO/Al2O3=1/3 である。
(参考例12)
BaとAlが酸化物としてのモル比で、BaO/Al2O3=1/6 となるようにそれぞれの粉末の混合比率を調整したこと以外は参考例11と同様にして、触媒担体を製造した。
(試験・評価)
それぞれの触媒担体は、表3に示す焼成温度にて大気中で各5時間焼成された。そしてその後比表面積が測定され、結果を表3に示す。またそれぞれの触媒担体について、X線回折により上記焼成後の結晶状態を測定し、結果を表3に示す。なお、参考例9の触媒担体の製造コストを1とした場合の各触媒担体の製造コスト比を併せて表3に示す。
Figure 0003862177
表3より、参考例1〜8の触媒担体は、 900℃以上の焼成温度で焼成されても、 100m2/g以上の高い比表面積を示し、耐熱性に優れていることがわかる。
一方、参考例11及び参考例12の触媒担体は、焼成により比表面積が著しく低下し耐熱性に劣っているが、これは非晶質ではなく結晶状態であることに起因している。
なお、参考例9及び参考例10では、比表面積が大きく非晶質となって耐熱性に優れているものの、参考例1〜8に比べて製造コストが極めて高価となっている。

Claims (2)

  1. リーン側でNOx をNOx 吸蔵材に吸蔵し、吸蔵したNOx をストイキ又はリッチ側で還元してNOx を浄化する排ガス浄化用触媒であって、
    アルミナとセシウム酸化物とからなりセシウム酸化物とアルミナとのモル比が1/3>Cs 2 O/Al 2 O 3 >1/90である非晶質の複合酸化物と、
    貴金属と、を含むことを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記セシウムの一部を、セシウム以外のアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素及びTiの中から選ばれる少なくとも1種の元素で置換した請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
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