JP3861545B2 - スノーモービル用4サイクルエンジンの構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの構造に関し、特に、スノーモービルに搭載される過給式4サイクルエンジンの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、スノーモービル等の小型雪上車のエンジンは2サイクルエンジンが主流となっている。2サイクルエンジンの特徴として、エンジン構造が比較的簡単であり、軽量コンパクトでハイパワーであるという利点がある。しかしながら、4サイクルエンジンと比較すると排気ガスの排出量が多く、騒音が大きく、振動も大きいという問題点がある。
【0003】
近年の世界的傾向として、クリーンで静かな、環境に優しいエンジンが求められている。雪上車用エンジンにおいても例外ではなく、クリーンで静かなエンジンの搭載が望まれている。そこで、スノーモービルのエンジンの4サイクル化が検討されている。
【0004】
従来のスノーモービル200は、一般に、図6に示すように、車体フレーム210がモノコックフレーム構造で構成され、フレーム前部(エンジンマウントフレーム)211に形成されるトラックハウジング211cとフロントサスペンションハウジング211bに挟まれた空間にエンジン202を搭載するようにされており、2サイクルエンジンの場合、エンジンルーム206内でエンジン202を直立状態で搭載されている。
【0005】
4サイクルエンジンを上記と同じようにスノーモービルに搭載しようとする場合は、2サイクルエンジンと比較してシリンダヘッドが大型化するとともに、オイルパンが必要となるため、エンジンの全高が高くなり、直立状態での搭載は困難であった。しかも、4サイクルエンジンの場合は、オルタネータ、過給器、インタークーラ、オイルフィルタなどの4サイクルエンジン特有の部品を新たに取付ける必要があるため、エンジンルーム内の限られたスペースでのレイアウトは非常に困難とされている。
【0006】
そこで、エンジンを前傾させることにより、エンジンの全高を低くしてエンジンルーム内に搭載可能とし、また、該エンジンを傾斜させてできた空間に前記のような構成部品等を配置するものが提案されている。
【0007】
一方、2サイクルエンジンと比較して低い4サイクルエンジンの出力を高める方策としては、一般に、エンジンの吸気側に過給機を備え、燃焼室内に供給される空気や燃料の量を増大させてエンジン出力を高める方法が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジンに過給機(ターボチャージャー)を搭載する場合、該過給機は高温、高圧で作動するため、取付け位置が重要になる。
また、関係補器のインタークーラ等を取付ける場合も、冷却効率を考慮した位置に設置する必要があり、しかも、前記過給機の取付け位置によっても影響を受けるという問題があり、エンジンルーム内のレイアウトや設置スペース確保が非常に困難であった。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、エンジンルームの省スペース化を図り、過給機の冷却効率の向上を実現できるスノーモービル用4サイクルエンジンを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、モノコックフレーム構造で形成されたフレーム前部と、このフレーム前部を上側から覆う前部カバーによってその内側にエンジンルームが形成され、このエンジンルーム内にクランク軸を車体幅方向とほぼ平行に向けるとともに、該エンジン本体を車体進行方向に前傾させて搭載するスノーモービル用4サイクルエンジンにおいて、前記前部カバーは前方に向かいなだらかに下がった形状に形成され、この前部カバーの前側に走行風を取り込むための冷却用スリットを形成し、走行風の一部がエンジンに沿ってエンジン下側空間を通過し、また、走行風の一部がエンジンに沿ってエンジン上側空間を通過するように、前記冷却用スリットが形成された前部カバーの内側に前記エンジンのシリンダヘッドの上端部を位置させ、傾斜したエンジン本体の上側部に吸気経路を配置するとともに、傾斜したエンジン本体の前方かつ下側部と前記フレーム前部との間に過給器を配設したことを特徴とするスノーモービル用4サイクルエンジンの構造である。
また、前記エンジンは、過給機からエンジン本体へ送られる吸気を冷却するためのインタークーラを、エンジンルーム内であって前記過給機の車体進行方向後方で、かつ、該エンジン本体の上側に設置することが好ましい。
また、前記エンジンは、過給機からエンジン本体へ送られる吸気を冷却するためのインタークーラを、エンジンルーム内であって前記過給機の車体進行方向前方で、かつ、フレーム前部のフロントサスペンションハウジングより前方に設置することが好ましい。
【0011】
本発明によれば、モノコックフレーム構造で形成されたフレーム前部と、このフレーム前部を上側から覆う前部カバーによってその内側にエンジンルームが形成され、このエンジンルーム内にクランク軸を車体幅方向とほぼ平行に向けるとともに、該エンジン本体を車体進行方向に前傾させて搭載することにより全高の高い4サイクルエンジンであっても、全高を低くすることができるので、スノーモービルに搭載可能になる。
また、傾斜したエンジン本体の上側部に吸気経路を配置することにより吸気経路のレイアウトをコンパクトにできるとともに、該エンジンの車体進行方向前方に過給機を設置することにより該過給機の冷却効率の向上を図ることができる。
【0012】
また、前記エンジンの構成は、インタークーラを前記過給機の後方に配置することにより該過給機の冷却を妨げることなく、また、エンジン本体の上側に配置することにより省スペース化を図るとともに、エンジン本体に妨げられることなく走行風による冷却を効率よく行うことができる。
【0013】
また、前記エンジンの構成は、インタークーラをエンジンルーム内であって前記過給機の車体進行方向前方で、かつ、フレーム前部のフロントサスペンションハウジングより前方のエンジンルーム内の空スペースに設置することにより、エンジンルーム内の省スペース化を図ることができるとともに、該エンジンルーム内の最前位置で走行風を受けることができるため、さらに冷却効率の向上を図ることができる。しかも、過給機やエンジン本体と別体に構成することにより装置間に隙間をもたせて配置することができるので、該過給機やエンジン本体の冷却効果を妨げることもないという利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る実施例1のスノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部分断面側面図、図2は前記スノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部分断面平面図、図3はエンジンルーム内の走行風の流れを示す説明図である。
【0015】
実施例1として、実施形態に係るスノーモービル用の4サイクルエンジンの構造は、図1、2に示すように、シリンダヘッド3を上側に配置した4サイクルエンジン2(以下、エンジンと称する。)を、スノーモービル1における車体前側の前部カバー4の内側に形成されるエンジンルーム6内にクランク軸(図示省略)を車体幅方向とほぼ平行に向け、該エンジン2本体を車体進行方向に向かい前傾して配置し、その傾斜したエンジン2本体の上側部に吸気経路5を配置するものであって、該エンジン2本体とは別体に構成される過給機(ターボチャージャー)7をエンジンルーム6内の該エンジン2本体の車体進行方向前方に設置し、該過給機7からエンジン2本体へ送られる吸気を冷却するためのインタークーラ8を、エンジンルーム6内であって前記過給機7の車体進行方向後方に位置して、エンジン2本体の上側に設置するものである。
【0016】
ここで、実施例1に係るスノーモービル1の構造について詳細に説明する。
前記スノーモービル1は、図1、2に示すように、前後方向に延びた車体フレーム10のフレーム前部11下部に左右一対の操舵用そり13が左右方向に向くように回動自在に設置され、フレーム後部12の下部にトラックベルト15を循環させる駆動用のクローラ16が配置されている。前記クローラ16は、フレーム後部12の前端に配置された駆動輪17と後端に配置された従動輪18と複数個の中間輪19とサスペンション機構20と各車輪の周囲に巻かけられて循環するトラックベルト15とを設けたものである。
【0017】
前記車体フレーム10は、モノコックフレーム構造で形成されており、エンジン2が搭載されるフレーム前部(エンジンマウントフレーム)11は、主部11aより前部分が上方に突出形成され、操舵用そり13の支持用のフロントサスペンション13a上部を収容するフロントサスペンションハウジング11bが形成されるとともに、前記主部11aより後部分が斜め後ろ上方に立ち上がる形状で、クローラ16の駆動輪17上方付近を収容するトラックハウジング11cがフレーム後部12と連続的かつ一体的に形成されている。
【0018】
前記フレーム後部12は、クローラ16全体を下方に収容するカバー兼用の車体前後方向で後端部に亘り延設されている。
また、前記フレーム後部12上方には、鞍形のシート22が配置され、該シート22の車体幅方向両側には、該シート22より一段低くなったステップ23が設けられている。
前記シート22と前部カバー4との間のほぼ車体中央部にはステアリングシャフト24が立設され、該ステアリングシャフト24の上端にはバーハンドル26がやや後方に傾いて水平方向左右に延設されている。
前記バーハンドル26近傍の前方には、ウインドシールド28が立設されており、該ウインドシールド28基部より前部カバー4が略流線形状に前方に向かいなだらかに下がった概略船底を逆さにした形状を呈している。
前記バーハンドル26によりステアリングシャフト24を介して操舵用そり13を操作するようにされている。
【0019】
次に、実施例1に係るエンジン2の構成について詳細に説明する。
前記エンジン2は、図1、2に示すように、シリンダヘッド3を上方に配置した3気筒の4サイクルエンジンであって、クランク軸(図示省略)を車体幅方向とほぼ平行に向け、かつ、該シリンダヘッド3側を車体進行方向に向かい大きく傾倒させて前部カバー4内側のエンジンルーム6のほぼ中央に配置されている。
前記エンジン2本体の上側にはキャブレターやスロットルボディ等の吸気経路5が設けられ、その後方にオルタネータ31、さらに後方にエアクリーナ32が配置されている。前記吸気経路5の上側にはインタークーラ8が配置されている。
前記インタークーラ8は、一端が過給機7から前方に延設される吸気通路7aに接続されるとともに、他の一端が前記吸気経路5に接続される吸気通路7bに接続されて、該過給機7で圧縮されて高温になった空気を冷却してエンジン2本体に送るようにされている。
【0020】
クランク軸の一方端(車体進行方向に向かい左側)には、フライホイール(図示省略)を備えるとともに、該フライホイールの外側に遠心クラッチ装置を内蔵したVベルト式無段変速機33が連結されている。前記無段変速機33は、受動側のギヤ等を介してトラックベルト15に駆動を伝達する構成になっている。前記無段変速機33の受動軸の他端にはブレーキ(図示省略)が設けられている。
前記クランク軸の他方端(車体進行方向に向かい右側)には、補器駆動用伝達手段としてのプーリ34が設けられ、該プーリ34側に設けられたオルタネータ31やウォータポンプ35を駆動するようにされている。
【0021】
前記エンジン2本体の上側部の前記フライホイール近傍には、キャブレターやスロットルボディ等の吸気経路5の下側にスタータモータ(図示省略)が配置されている。また、前記エンジン2本体の上側部には、気化器36からの吸気経路5を各気筒の吸気孔に枝分かれして連通するインテークマニホールド37が配置されている。前記インテークマニホールド37から気化器36とエアクリーナ32との吸気系はシリンダヘッド3の上部位置よりも高い位置で後方に延びるように連結して配置されている。
【0022】
前記吸気系は、前部カバー4のウインドシールド28基部近傍の高くなる内側に位置している。また、シリンダヘッド3の上端部は、前部カバー4のなだらかに低くなる前側の内側で他の部品と干渉することなく収納されている。前部カバー4の前側には、エンジンルーム6内に外気を取り込むための冷却用スリット4aが適宜に形成されている。
排気経路40は、シリンダケース39より排気マニホールド41をエンジン2前方に延ばして過給機7が設置されており、該過給機7よりエンジン2本体の前方から該エンジン2本体に沿って後方に向かい排気通路42が形成され、該排気通路42を介してエンジン後方側部に設置されるマフラ43へと連通している。
【0023】
次に、エンジン2の搭載について説明する。
図1に示すように、前記フレーム前部11上でエンジン2を前方に傾倒させた状態で、傾斜したトラックハウジング11cにオイルパン38を隣接させ、かつ、サスペンションハウジング11bにシリンダケース39を隣接させて、フレーム前部11に沿ってエンジン2を搭載するようにされている。
【0024】
前記エンジン2は、オイルパン側ブラケット45を介して前記トラックハウジング11cに取付けられ、シリンダケース側ブラケット46を介して前記サスペンションハウジング11bに取付けられている。前記オイルパン側ブラケット45およびシリンダケース側ブラケット46は、ともにエンジン2の前後で左右に設けられたアングル金具で形成され、フレーム前部11への締着箇所にはクッションゴム等の衝撃吸収材47を介装して、フレーム前部11にフローティング支持されている。
上記のようにして、エンジン2の前後を前記ブラケット45、46および衝撃吸収材47を介してフレーム前部11に取付けることで、エンジンルーム6内にエンジン2を確実にかつ、安定して搭載することができる。
【0025】
次に、上記のようにエンジン2を搭載した場合の走行風の流れ状況について図面を参照して説明する。
図3はスノーモービルの走行時におけるエンジンルーム内での空気の流れ状況を示す説明図である。
図3に示すように、前部カバー4に車体幅方向に亘り形成された冷却用スリット4aより導入された走行風4cは、シリンダヘッド3側よりエンジン2側面に沿って各構成部品間を通過しながらエンジン2後方に流れ、ベンチレータ4bより車外に流出するようになっている。
この時、走行風4cはシリンダヘッド3を冷却するとともに、一部の空気はエンジン2に沿ってエンジン2下側空間を通過し、また、一部の空気はエンジン2に沿ってエンジン2上側空間を通過することにより、過熱したエンジン2本体や吸気経路5、排気経路40等を冷却するものである。
【0026】
以上のように実施例1の構成によると、トラックハウジング11cとサスペンションハウジング11bに適宜な寸法のブラケットを介してエンジン2を前傾させて取付けることにより、エンジン2の高さを低く抑えることができる。
したがって、全高の高い4サイクルエンジンであっても、設置高さを抑制できるのでスノーモービルに搭載可能になる。
【0027】
また、エンジン2の上側に吸気経路5を配置することにより、吸気経路5のレイアウトをコンパクトにできるとともに、該吸気経路5の上側にインタークーラ8を配置することにより他のエンジン構成部品に妨げられることなく走行風を受けることができるので、インタークーラ8の冷却効果の向上を図ることができる。
また、過給機7をエンジン2前方のエンジンルーム6の空間に設置することで、限られた空間を有効利用して省スペース化が図れるとともに、走行風を受けやすくなるため冷却効果の向上が図れるので過熱防止することができる。
さらに、排気経路40のレイアウトをエンジン2前側から後方に向かいエンジン2本体に沿って延設することにより、走行風による排気経路40の冷却効果の向上を図ることができる。
【0028】
次に、実施例2について、図面を参照して詳細に説明する。
図4は実施例2のスノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部分断面側面図、図5は前記スノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部部分断面図である。なお、実施例1と同様の構成部品については、符号を同一にして説明を省略する。
【0029】
実施例2に係るスノーモービル用4サイクルエンジンは、図4、5に示すように、シリンダヘッド3を上側に配置した4サイクルエンジン102(以下、エンジンと称する。)を、スノーモービル100における車体前側の前部カバー4の内側に形成されるエンジンルーム6内にクランク軸(図示省略)を車体幅方向とほぼ平行に向け、該エンジン102本体を車体進行方向に向かい前傾して配置し、その傾斜したエンジン102本体の上側部に吸気経路105を配置するものであって、過給機107からエンジン102本体へ送られる吸気を冷却するためのインタークーラ108を、前記過給機107の車体進行方向前方であって、エンジンルーム6内であってフレーム前部(エンジンマウントフレーム)11の前方に設置するものである。
【0030】
前記エンジン102本体の上側にはキャブレターやスロットルボディ等の吸気経路5が設けられ、その後方にオルタネータ31、さらに後方にエアクリーナ32が配置されている。
前記過給機107は、エンジン102本体とは別体に構成され、エンジンルーム6内においてシリンダヘッド3近傍の車体進行方向前方に設置されている。
前記インタークーラ108は、一端が過給機107から前方に延設される吸気通路120に接続されるとともに、他の一端が前記吸気経路105から前方に向かいエンジン102に沿って延設される吸気通路121に接続されて、該過給機107で圧縮されて高温になった空気を冷却してエンジン本体102に送るようにされている。
【0031】
以上のように実施例2の構成によると、インタークーラ108をエンジンルーム6内であってフレーム前部11の前方の空スペースに設置することにより限られたエンジンルーム空間を有効利用して、省スペース化を図ったターボエンジンシステムを構成できる。
また、前記インタークーラ108は、該エンジンルーム6内の最前位置で走行風を受けることができるため、さらに冷却効率の向上を図ることができ、エンジン性能の向上を図ることができる。
また、前記インタークーラ108を過給機107やエンジン102本体と別体に構成することにより隙間をもたせてエンジンルーム6内に設置することができるので、該過給機108やエンジン102本体の冷却効果を妨げることもないという利点がある。
【0032】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、スノーモービルにおいて、モノコックフレーム構造で形成されたフレーム前部と、このフレーム前部を上側から覆う前部カバーによってその内側にエンジンルームが形成され、このエンジンルーム内にクランク軸を車体幅方向とほぼ平行に向けるとともに、該エンジン本体を車体進行方向に前傾させて搭載するスノーモービル用4サイクルエンジンであるので、2サイクルエンジンと比較して全高の高い4サイクルエンジンであっても、省スペース化を図ったエンジンレイアウトにより限られたエンジンルーム内に搭載することができるため、環境に優しい4サイクルエンジンをスノーモービルに搭載することができる。
また、前記前部カバーは前方に向かいなだらかに下がった形状に形成され、この前部カバーの前側に走行風を取り込むための冷却用スリットを形成し、走行風の一部がエンジンに沿ってエンジン下側空間を通過し、また、走行風の一部がエンジンに沿ってエンジン上側空間を通過するように、前記冷却用スリットが形成された前部カバーの内側に前記エンジンのシリンダヘッドの上端部を位置させ、傾斜したエンジン本体の上側部に吸気経路を配置するとともに、傾斜したエンジン本体の前方かつ下側部と前記フレーム前部との間に過給器を配設したので、エンジンルーム内の通風性を考慮したエンジンレイアウトにより、過給機やインタークーラをエンジンの前方または上方に配置して、過給機やインタークーラ、さらにエンジン本体や周辺機器の冷却効率の向上を図ることができる。以上により、エンジンルームの省スペース化を図り、過給機の冷却効率の向上を図ったスノーモービル用4サイクルエンジンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る実施例1のスノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部分断面側面図である。
【図2】実施例1のスノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部分断面平面図である。
【図3】本実施形態に係るスノーモービルの走行時におけるエンジンルーム内での空気の流れ状況を示す説明図である。
【図4】実施例2のスノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部分断面側面図である。
【図5】実施例2のスノーモービル用4サイクルエンジンの全体構成を示す部分断面平面図である。
【図6】従来のスノーモービル用4サイクルエンジンの全体の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1、100 スノーモービル
2、102 エンジン
3 シリンダヘッド
4a 冷却用スリット
4b ベンチレータ
4 前部カバー
5、105 吸気経路
6、106 エンジンルーム
7、107 過給機
8、108 インタークーラ
10、110 車体フレーム
120、121 吸気通路
Claims (3)
- モノコックフレーム構造で形成されたフレーム前部と、このフレーム前部を上側から覆う前部カバーによってその内側にエンジンルームが形成され、このエンジンルーム内にクランク軸を車体幅方向とほぼ平行に向けるとともに、該エンジン本体を車体進行方向に前傾させて搭載するスノーモービル用4サイクルエンジンにおいて、
前記前部カバーは前方に向かいなだらかに下がった形状に形成され、
この前部カバーの前側に走行風を取り込むための冷却用スリットを形成し、
走行風の一部がエンジンに沿ってエンジン下側空間を通過し、また、走行風の一部がエンジンに沿ってエンジン上側空間を通過するように、前記冷却用スリットが形成された前部カバーの内側に前記エンジンのシリンダヘッドの上端部を位置させ、
傾斜したエンジン本体の上側部に吸気経路を配置するとともに、
傾斜したエンジン本体の前方かつ下側部と前記フレーム前部との間に過給器を配設したことを特徴とするスノーモービル用4サイクルエンジンの構造。 - 前記エンジンは、過給機からエンジン本体へ送られる吸気を冷却するためのインタークーラを、エンジンルーム内であって前記過給機の車体進行方向後方で、かつ、該エンジン本体の上側に設置することを特徴とする請求項1に記載のスノーモービル用4サイクルエンジンの構造。
- 前記エンジンは、過給機からエンジン本体へ送られる吸気を冷却するためのインタークーラを、エンジンルーム内であって前記過給機の車体進行方向前方で、かつ、フレーム前部のフロントサスペンションハウジングより前方に設置することを特徴とする請求項1に記載のスノーモービル用4サイクルエンジンの構造。
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