JP3861170B2 - リンホシスチス病抵抗性のヒラメの識別方法 - Google Patents

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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別する方法に関し、より詳細には、ヒラメの養殖において、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別して、リンホシスチス病による経済損失を回避する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リンホシスチス病は、イリドウイルス科に属するDNAウイルスの一種であるリンホシスチスウイルスによりひきおこされる病気で、ヒラメの他、スズキ、マダイ、ブリなどに見られる宿主域の広い病気であり、世界的に蔓延している(「魚病学概論」恒星社厚生閣p38-39 (1996)、佐野徳夫著「魚病学」文永堂 p152-154 (1980)、水産の研究8巻5号(42)103-111(1989)等)。
リンホシスチスウイルスに感染・発症したヒラメは、体表に腫瘍様の患部(一つ一つの細胞の巨大化とその集塊化による形成物)を形成するため、商品価値を失い、またこの病患部が口付近に形成されると摂餌量が低下し、死にいたることもある。
ウイルス病であるリンホシスチス病は投薬による治療が困難であるため、リンホシスチス病が発生した場合の被害軽減策としては、一般的に罹病魚を除去し、健康魚への感染を防ぐなどの方法がとられている。しかし、リンホシスチス病の罹病率は50%以上に及ぶこともしばしば発生しており、罹病魚の除去は根本的な解決にはなっていない。
このような状況のもとで、リンホシスチス病の対処法を早期に確立することが望まれていた。
【0003】
一方、ヒラメなどの価値ある魚資源の養殖を効果的に行うために、遺伝形質を早期に知ることは重要であり、そのために本発明者らはヒラメについて多型性を示すマイクロサテライトマーカーを20種取り出すことに成功した(Fisheries Science 2001; 67: 358-360)。しかし、この段階では、各マーカーがどのような価値のある情報をもたらすものであるかということは未だ分かっていなかった。
【0004】
また、本発明者らは、DNAマーカーによるヒラメの遺伝子連鎖地図を作成した(M.M.Coimbra、東京水産大学博士学位論文(2001);Aquaculture 62089 (2002) in press)。しかし、そこにはリンホシスチス病抵抗性遺伝子やその他の形質に関する情報は示されてはいなかった。
なお、リンホシスチス病抵抗性遺伝子については、本発明者らがその存在を予測し、確認したものであるが、その遺伝子の分離や塩基配列の決定などは未だなされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特定のマーカーを用いてリンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別する方法を提供することを目的とする。
リンホシスチス病抵抗性のヒラメであるかどうかはその外観からは識別することはできない。従って、特定のマーカーにより予めリンホシスチス病抵抗性のヒラメを選択することができれば、リンホシスチス病を予防することが可能になり、ヒラメの養殖においてリンホシスチス病による経済的損失を回避することが可能になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、長期に亙ってヒラメの養殖を行っており、リンホシスチス病に抵抗性のあるヒラメを選抜飼育してきた。その結果、本発明者らは、リンホシスチス病抵抗性に遺伝性があるかもしれないという予測を立てた。そのため、選抜飼育してきたリンホシスチス病に抵抗性のある系統と抵抗性のない系統のヒラメを交配し、更に戻し交配によりリンホシスチス病抵抗性に遺伝性があることを確認した。この結果、リンホシスチス病抵抗性遺伝子の存在を確信するに至った。
【0007】
このような発見と、発明者らが既に見出していたヒラメについて多型性を示すマイクロサテライトマーカー(Fisheries Science 2001; 67: 358-360)の中にリンホシスチス病抵抗性遺伝子を特定することができるものがあることを見出し、更に、その結果を発明者らが既に見出していたヒラメの遺伝子連鎖地図(M.M.Coimbra、東京水産大学博士学位論文(2001);Aquaculture 62089 (2002) in press)と照らし合わせると、このヒラメ遺伝子連鎖地図の遺伝子連鎖群15にその遺伝子が存在することが分かり、本発明を完成させるに至った。
本発明のプライマーを用いてヒラメのゲノムDNAをPCR反応することにより、そのPCR産物から、リンホシスチス病抵抗性遺伝子を有するヒラメのみを識別することが出来るものと考えられる。従って、識別されたヒラメは遺伝的にリンホシスチス病抵抗性を示すものと考えられる。
【0008】
即ち、本発明は、下記(1)の2つのオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いて、ヒラメのゲノムDNAについてPCR反応を行うこと、及びこのPCR産物のゲル電気泳動において101bpのバンドがあることを確認することから成る、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別する方法である。
(1)5'- ATCAGACTCATCAGGACCTCCTGCT-3' (配列番号1)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'- CAAAAGTTTTACAGAGCAACAGCGC-3 (配列番号2)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
【0009】
また、本発明は、下記(2)の2つのオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いて、ヒラメのゲノムDNAについてPCR反応を行うこと、及びこのPCR産物のゲル電気泳動において130bpのバンドがあることを確認することから成る、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別する方法である。
(2)5'-GAGAGACAGAAGGTCGTCAACGGTA-3' (配列番号3)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'-ACAAAGACCACGATGCAAAGTGAC-3' (配列番号4)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
【0011】
更に、本発明は、下記(1)又は(2)のいずれかの1組のオリゴヌクレオチドから成る、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別するためのPCR用プライマーである。
(1)5'- ATCAGACTCATCAGGACCTCCTGCT-3' (配列番号1)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'- CAAAAGTTTTACAGAGCAACAGCGC-3' (配列番号2)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
【0012】
(2)5'-GAGAGACAGAAGGTCGTCAACGGTA-3' (配列番号3)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'-ACAAAGACCACGATGCAAAGTGAC-3' (配列番号4)の3’側末端から連続する少なくとも18個、好ましくは少なくとも20個、より好ましくはこの配列全ての塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
【0013】
【発明の実施の形態】
リンホシスチス病を未然に防ぐため、本発明の方法を利用することにより、リンホシスチス病抵抗性のヒラメの生産が可能になる。
(1)個体別にリンホシスチス抵抗性の確認を本発明のDNAマーカーで行い、抵抗性個体のみを選別飼育する。
(2)リンホシスチス病抵抗性の確認を本発明のDNAマーカーで行い、抵抗性の親魚を選抜し、その子孫にリンホシスチス病抵抗性を付与する。
【0014】
【実施例】
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明を限定することを意図するものではない。
飼育例1
発明者らは長期に亙ってヒラメを選抜飼育してきた。リンホシスチス病に抵抗性の系統をKP−B、リンホシスチス病に抵抗性でない系統をKP−Aと名付けた。
神奈川県水産総合研究所において、実験まで紫外線殺菌した海水を使用して隔離飼育したKP−A系魚とKP−B系魚の1年魚を500L水槽にそれぞれ100尾ずつ合計200尾収容し、リンホシスチスウイルスが常在する自然海水下で混合飼育実験を4年間にわたり繰り返し行った。
混合飼育におけるKP−AとKP−Bの識別は、市販の液体蛍光マーカー(ノースウエスト・マリン・テクノロジー社、VIE標識埋め込みシステム)を魚の皮下に注入し、識別した。
リンホシスチス病発病海域では、その海水を利用していれば、自然に感染し、発病する。本実験を行った神奈川県水産総合研究所近辺海域はリンホシスチスウイルスが常在する海域であり、単にここで飼育していれば全て感染する。なお、感染を防ぐためには、紫外線殺菌した海水を使用した隔離飼育が必要である。
【0015】
混合飼育実験の結果、表1に示すように、KP−B系統のヒラメはリンホシスチス病を全く発症せず、KP−A系統のみが発症した。
【表1】
Figure 0003861170
リンホシスチス病を発病したヒラメの一例を図1に示す。リンホシスチス病を発病すると、この病気特有の腫瘍様病患部が見られる。この腫瘍様病患部は、小さなものは米粒程度、大きなものは直径が3cmにも成る。リンホシスチスウイルスが感染した一つの細胞はリンホシスチス細胞と呼ばれる一つの肥大化した特徴的な細胞となり(0.2−0.5mmに達する)、それが集塊をなして、腫瘍様の塊になって見える。
【0016】
飼育例2
リンホシスチス病に抵抗性の系統(KP−B)の雌と非抵抗性の雄を交配し、得られたF1(リンホシスチス病抵抗性)の雌を父親のKP−Aとの間で戻し交配してその子孫を得た。得られた子孫は神奈川県水産総合研究所において紫外線殺菌した海水を使用して、1年間隔離飼育し、その後、そのうち139尾を500ml水槽に収容して、リンホシスチスウイルスが常在する自然海水で3ヶ月間飼育試験を行った。この飼育試験の結果、リンホシスチス病を発症した魚は77尾、リンホシスチス病を発症しなかった魚は62尾であった。この結果はリンホシスチス病抵抗性に遺伝性があることを示している。
【0017】
実施例1
飼育例2でリンホシスチス病を発病しなかったヒラメ(非発症魚)と、リンホシスチス病を発病したヒラメ(発症魚)の全数について、本発明のプライマーを用いてPCR反応を行い、このPCR産物を6%アクリルアミドゲル電気泳動にて、その遺伝子型多型を確認した。
【0018】
まず、ヒラメからのDNA抽出は以下の手順で行った。
ヒラメの尾部血管等からシリンジと注射針を用いて採血した。血液50μlに、A-solution(0.25M sucrose、10mM Tris-HCl(pH8.0)、5mM MgCl2 、1% Triton-X)200μlを加え、ボルテックスに30秒かけた。その後、遠心分離(20℃,1000rpm,1分)し、上澄みを捨てた。これにバッファー(10mM Tris-HCl(pH7.4)、50mM NaCl、50mM EDTA(pH8.5)、1% SDS)800μlとプロテナーゼK3.5μlを加え、37℃のインキュベーターで一晩反応させた。これに2M Tris-HClでpH調整をおこなったフェノールを800μl加え、20分転倒混和させた。これを遠心分離(20℃,12000rpm,10分)し、上清を別のチューブに移した。この操作を再度繰り返した。これにPCI(フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=25:24:1)を加え、20分転倒混和させた。これを遠心分離(20℃,12000rpm,10分)し、上清を別のチューブに移した。この操作を再度繰り返した。これにクロロホルムを加え、20分転倒混和させ、遠心分離(20℃,12000rpm,10分)し、上清を別のチューブに移した。チューブにこれと99.5%エタノールとを等量加え,ボルテックスし、遠心分離(4℃,15000rpm,15分)した。上清を捨て、ペレットに70%エタノールを200μl加えた。これを遠心分離(4℃,12000rpm,10分)し、上清を捨て、チューブのフタを開けたまま、30分程乾燥させ、DNAを得た。このDNAをTE(10mM Tris-HCl、1mM EDTA)100〜200μlに溶解し、4℃で保存した。
【0019】
次に、下記の1組のプライマーを合成した。
F : 5’- ATCAGACTCATCAGGACCTCCTGCT-3’ (配列番号1)
R : 5’- CAAAAGTTTTACAGAGCAACAGCGC-3 (配列番号2)
このプライマーを用いたPCR反応組成(1サンプル分)を表2に示し、RプライマーのRI標識用液組成(49サンプル分)を表3に示す。
【表2】
Figure 0003861170
【0020】
【表3】
Figure 0003861170
【0021】
これを用いて、下記PCR条件で反応を行った。
【表4】
Figure 0003861170
【0022】
得られたPCR産物を6%アクリルアミドゲルで泳動した。泳動後、ゲルを濾紙に貼り付け乾燥させ、濾紙をイメージングプレートに焼き付け、Bio-image Analyzerで現像した。
その結果、リンホシスチス病を発病しなかったヒラメ(非発症魚)の87%で101bpのバンドが観察され、リンホシスチス病を発病したヒラメ(発症魚)の22%でこのバンドが観察された。その結果の一部を図2に示す。
図2の左の3レーンに示すように、F1♀がP♀(リンホシスチス病抵抗性を示した個体)から受け継いでいるのはNo.3のバンド(101bp)であり、このF1♀をP♂(リンホシスチス病を発症したが生き残った個体)に戻し交配すると、その子孫は、No.3のバンド(101bp)をもつ個体と持たない個体にわかれる。
【0023】
また、このバンドが観察された魚の数を表5にまとめる。
【表5】
Figure 0003861170
【0024】
もしこのバンドがリンホシスチス病抵抗性と無関係ならば、このバンドはリンホシスチス病発症魚とリンホシスチス病非発症魚とに等分に認められる筈である。得られたバンドとリンホシスチス病抵抗性との連鎖関係の確かさは、Lod Score (Kenneth F. Manly, et al., Map Manager QT, Roswell Park Cancer Institute (2000))で示すことができ、本結果は表5より、Lod Score = 14.1 (= 24log(24/139) + (139-24)log(1-24/139) + 139log2)、即ち、1/1014.1の確率でしかこのような連鎖関係は起こり得ないほど、このバンドとリンホシスチス病抵抗性の間の連鎖関係が確かなものであることを示している。
即ち、本実施例のプライマーを用いたPCR産物のNo.3のバンド(101bp)を有するものは、リンホシスチス病抵抗性の個体であると判別できる。このバンドは、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別するための特有マーカーであるといえる。
【0025】
実施例2
下記1組のプライマーを合成し、これを用いて実施例1と同様の操作を行った。
F: 5’-GAGAGACAGAAGGTCGTCAACGGTA-3’ (配列番号3)
R: 5’-ACAAAGACCACGATGCAAAGTGAC-3’ (配列番号4)
その結果、表5に示すように、リンホシスチス病を発病しなかったヒラメ(非発症魚)の89%で130bpのバンドが観察され、リンホシスチス病を発病したヒラメ(発症魚)の22%でこのバンドが観察された。その結果の一部を図3に示す。
図3の左の3レーンに示すように、F1♀がP♀(リンホシスチス病抵抗性を示した個体)から受け継いでいるのはNo.1のバンド(130bp)であり、このF1♀をP♂(リンホシスチス病を発症したが生き残った個体)に戻し交配すると、その子孫は、No.1のバンド(130bp)をもつ個体と持たない個体にわかれる。
【0026】
もしこのバンドがリンホシスチス病抵抗性と無関係ならば、このバンドはリンホシスチス病発症魚とリンホシスチス病非発症魚とに等分に認められる筈である。得られたバンドとリンホシスチス病抵抗性との連鎖関係の確かさは、Lod Scoreで示すことができ、本結果は表5より、Lod Score = 14.8 (= 23log(23/139) + (139-23)log(1-23/139) + 139log2)、即ち、1/1014.8の確率でしかこのような連鎖関係は起こり得ないほど、このバンドとリンホシスチス病抵抗性の間の連鎖関係が確かなものであることを示している。
即ち、本実施例のプライマーを用いたPCR産物のNo.1のバンド(130bp)を有するものは、リンホシスチス病抵抗性の個体であると判別できる。このバンドは、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別するための特有マーカーであるといえる。
【0029】
【配列表】
SEQUENCE LISTING
<110> Japan Science and Technology Agency
<120> リンホシスチス病抵抗性の異体類及びその識別方法
<130> PS02-1198
<160> 4
<210> 1
<211> 25
<212> DNA
<213> artificial sequence
<400> 1
atcagactca tcaggacctc ctgct 25
<210> 2
<211> 25
<212> DNA
<213> artificial sequence
<400> 2
caaaagtttt acagagcaac agcgc 25
<210> 3
<211> 25
<212> DNA
<213> artificial sequence
<400> 3
gagagacaga aggtcgtcaa cggta 25
<210> 4
<211> 24
<212> DNA
<213> artificial sequence
<400> 4
acaaagacca cgatgcaaag tgac 24
【図面の簡単な説明】
【図1】リンホシスチス病を発病したヒラメの一例を示す図である。
【図2】リンホシスチス病を発病しなかったヒラメ(非発症魚)とリンホシスチス病を発病したヒラメ(発症魚)について、配列番号1と2に示す配列のプライマーを用いたPCR産物のゲル泳動を示す図である。図の上にはゲル泳動の生データを示し、図の下にその模式図を示す。
【図3】リンホシスチス病を発病しなかったヒラメ(非発症魚)とリンホシスチス病を発病したヒラメ(発症魚)について、配列番号3と4に示す配列のプライマーを用いたPCR産物のゲル泳動を示す図である。図の上にはゲル泳動の生データを示し、図の下にその模式図を示す。

Claims (3)

  1. 下記(1)の2つのオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いて、ヒラメのゲノムDNAについてPCR反応を行うこと、及びこのPCR産物のゲル電気泳動において101bpのバンドがあることを確認することから成る、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別する方法。
    (1)5'- ATCAGACTCATCAGGACCTCCTGCT-3' (配列番号1)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'- CAAAAGTTTTACAGAGCAACAGCGC-3' (配列番号2)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
  2. 下記(2)の2つのオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いて、ヒラメのゲノムDNAについてPCR反応を行うこと、及びこのPCR産物のゲル電気泳動において130bpのバンドがあることを確認することから成る、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別する方法。
    (2)5'-GAGAGACAGAAGGTCGTCAACGGTA-3' (配列番号3)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'-ACAAAGACCACGATGCAAAGTGAC-3' (配列番号4)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
  3. 下記(1)又は(2)のいずれかの1組のオリゴヌクレオチドから成る、リンホシスチス病抵抗性のヒラメを識別するためのPCR用プライマー。
    (1)5'- ATCAGACTCATCAGGACCTCCTGCT-3' (配列番号1)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'- CAAAAGTTTTACAGAGCAACAGCGC-3' (配列番号2)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
    (2)5'-GAGAGACAGAAGGTCGTCAACGGTA-3' (配列番号3)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、及び5'-ACAAAGACCACGATGCAAAGTGAC-3' (配列番号4)の3’側末端から連続する少なくとも18個の塩基から成るオリゴヌクレオチド、又はこれらに相補的な配列の2つのオリゴヌクレオチド
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