JP3860275B2 - 油浸紙電力ケーブルの接続方法 - Google Patents
油浸紙電力ケーブルの接続方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3860275B2 JP3860275B2 JP3213197A JP3213197A JP3860275B2 JP 3860275 B2 JP3860275 B2 JP 3860275B2 JP 3213197 A JP3213197 A JP 3213197A JP 3213197 A JP3213197 A JP 3213197A JP 3860275 B2 JP3860275 B2 JP 3860275B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cable
- oil
- insulating
- paper
- viscosity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Processing Of Terminals (AREA)
- Gas Or Oil Filled Cable Accessories (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁油を含浸した紙絶縁ケーブルの接続方法に関するもので、特に高粘度油含浸ケーブルの接続における紙巻方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
海底ケーブル又は長距離スパン地中線路や、現地にて接続部の施工が不可能な線路への対応として工場内同径接続(FJ)が採用され、長尺ケーブルとして出荷する方法が取られる。
【0003】
一方、高粘度の絶縁油を含浸する油浸紙ソリッドケーブルは、構造が簡単で長距離に適し、また給油設備が不要であることから、直流海底ケーブルとして数多くの実績を有している。
【0004】
油浸紙電力ケーブルの同径接続は、図2に示すように、ケーブル1と1における絶縁紙を巻回して形成したケーブル絶縁層の接続端部を端部が小径となるテーパ状2に削って導体3を露出させ、両側の導体3と3を溶接により同径接続すると共に、導体3から両側テーパ状絶縁層2およびケーブル絶縁紙層4にかけてその外周に油浸紙を巻付けて補強絶縁層5を形成し、この補強絶縁層5の外側に遮蔽層6を密着状に設けて行なうものである。
【0005】
従来、上記補強絶縁層5は、ケーブル1の絶縁紙と等しい電力ケーブル用クラフト紙を巻回して形成している。この絶縁紙を巻回する際、低粘度油含浸ケーブルの場合は、図3に模式的に示すように、上から絶縁油を滴下させながら絶縁紙を巻付けている。図3(イ)はケーブル1の軸上に沿って張設したパイプ11の小孔13より絶縁油15を滴下するものであり、図3(ロ)はホース21から絶縁油15をかけながら絶縁紙を巻き付けるものである。
【0006】
一方、高粘度油含浸ケーブルの場合は、図4に模式的に示すように、やかん31等を用いて、高温にして低粘度化させた絶縁油17をかけながら絶縁紙を巻き付けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
超高圧直流ケーブル線路では、特に絶縁紙中の水分量の管理が絶縁性能上重要となる。このためケーブル接続端部の吸湿を防止する目的で、上述したように、接続に際して常に絶縁油を滴下させる等の対策により補充することが不可欠であり、極力同種の絶縁油の使用が望ましい。
【0008】
上述の従来の低粘度油を含浸したケーブルに対応した方法では、高粘度油を含浸したケーブルに適用することは、絶縁油を流すことが困難なためそのままでは対応できない。
【0009】
また、従来の高粘度油含浸ケーブルでは、高粘度油を高温にしてケーブルコア表面にかけているため、作業的に危険を伴ない、かつ時間と手間がかかり非能率的であるという問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するため、本発明は、油浸紙電力ケーブルの接続方法において、接続部ケーブルコア軸に沿っての上方に、対地側に多数の小孔を有する絶縁油滴下用パイプを設け、前記パイプに圧送出来る程度までに加熱されて粘度が低下されている高粘度絶縁油を流して、ケーブル接続部の吸湿を防止するために、該パイプから当該ケーブル接続部に前記絶縁油を常に滴下せしめると共に絶縁紙を巻回して補強絶縁層を形成する際、当該ケーブル接続部のケーブルコア表面を乾燥温風加熱又は赤外線輻射加熱して前記高粘度絶縁油の馴染みを良くすることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0014】
先ず油浸紙電力ケーブルの同径接続に本発明の方法を適用した場合について説明する。油浸紙電力ケーブルの同径接続は、図1に示すように、ケーブル1と1における絶縁紙を巻回して形成したケーブル絶縁層の接続端部を端部が小径となるテーパ状2に削って導体3を露出させ、両ケーブルの導体3をTIG溶接等により導体3の同径接続をする。ついで導体3から両側テーパ状絶縁層2およびケーブル絶縁紙層4にかけてその外周に補強絶縁紙51を巻付けてケーブル絶縁紙層4とほぼ同径の補強絶縁層を形成する。
【0015】
これら一連の作業中は、ケーブル接続部の吸湿を防止する目的で常に絶縁油を滴下させている。
【0016】
本発明では、図1に示すように、低粘度絶縁油52をポンプ53で圧送出来る程度までヒータ54により加熱して粘度を低減させ、しかる後、途中に温度維持のためにヒータ55で加熱し、最終的に絶縁油滴下用パイプ56から滴下せしめる。
【0017】
なお、補強絶縁紙51の巻付けは、手巻きによって行う場合と、機械巻きによって行う場合があり、いずれも上記の方法は適用される。
【0018】
また、絶縁油滴下用パイプ56にはヒータ57と保温材(図示せず)を施して圧送絶縁油の温度維持を図る。絶縁油滴下用パイプ56のヒータとしてシーズヒータをパイプ56の中に挿入するようにしてもよい。さらに、ヒータ54,55,57に温度調節機構を持たせ、各部の温度が常に所要の温度に設定できるようにする。
【0019】
また、絶縁油滴下用パイプ56から絶縁油を滴下せしめるとともに、補強絶縁紙51の巻付けるケーブルコア表面を乾燥温風加熱又は赤外線輻射加熱して滴下している絶縁油の馴染を良くする。
【0020】
以上は油浸紙ソリッド海底ケーブル等のFJについて説明したが、同ケーブルの終端接続、修理接続等にも適用できる。
【0021】
なお、当然のことながら従来の低粘度油含浸ケーブルのOFケーブル等についても適用可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の油浸紙電力ケーブルの接続方法によれば、高粘度絶縁油を加熱することで低粘度化させ、ケーブル接続作業時にパイプから滴下することができ、作業性が大いに向上する。また、ケーブルコア表面の吸湿を防止することができる。
【0023】
また、高粘度油含浸ケーブルのFJにも機械巻を採用することができ、電気性能上非常にすぐれた接続部を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油浸紙電力ケーブルの接続方法を示す説明図である。
【図2】本発明に係る油浸紙電力ケーブルの同径接続部の構造を示す断面図である。
【図3】従来の低粘度油含浸ケーブルの接続部の絶縁紙を巻回する状態を模式的に示す説明図であって、(イ)はケーブル軸上に張設したパイプの小孔から絶縁油を滴下しながら絶縁紙を巻き付ける状態を、(ロ)はホースから絶縁油をかけながら絶縁紙を巻き付ける状態を示す。
【図4】従来の高粘度油含浸ケーブルの接続部の絶縁紙を巻回する状態を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 ケーブル
3 導体
4 ケーブル絶縁紙層
5 補強絶縁層
11 パイプ
13 小孔
15 絶縁油
17,52 高粘度絶縁油
51 補強絶縁紙
53 ポンプ
54,55,57 ヒータ
56 絶縁油滴下用パイプ
Claims (1)
- 油浸紙電力ケーブルの接続方法において、接続部ケーブルコア軸に沿っての上方に、対地側に多数の小孔を有する絶縁油滴下用パイプを設け、前記パイプに圧送出来る程度までに加熱されて粘度が低下されている高粘度絶縁油を流して、ケーブル接続部の吸湿を防止するために、該パイプから当該ケーブル接続部に前記絶縁油を常に滴下せしめると共に絶縁紙を巻回して補強絶縁層を形成する際、当該ケーブル接続部のケーブルコア表面を乾燥温風加熱又は赤外線輻射加熱して前記高粘度絶縁油の馴染みを良くすることを特徴とする油浸紙電力ケーブルの接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3213197A JP3860275B2 (ja) | 1997-02-17 | 1997-02-17 | 油浸紙電力ケーブルの接続方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3213197A JP3860275B2 (ja) | 1997-02-17 | 1997-02-17 | 油浸紙電力ケーブルの接続方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10229619A JPH10229619A (ja) | 1998-08-25 |
JP3860275B2 true JP3860275B2 (ja) | 2006-12-20 |
Family
ID=12350348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3213197A Expired - Lifetime JP3860275B2 (ja) | 1997-02-17 | 1997-02-17 | 油浸紙電力ケーブルの接続方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3860275B2 (ja) |
-
1997
- 1997-02-17 JP JP3213197A patent/JP3860275B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10229619A (ja) | 1998-08-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
FI79426B (fi) | Kaapeliliitossuoja | |
CA1299632C (en) | Insulated coil assembly | |
US20180270909A1 (en) | Voltage-Leveled Heating Cable with Adjustable Power Output | |
JP3860275B2 (ja) | 油浸紙電力ケーブルの接続方法 | |
US5925944A (en) | Tapered electrode and voltage grading method for high voltage stator coils | |
US1381567A (en) | Method of manufacturing electric coils | |
JPH0564018B2 (ja) | ||
US2163783A (en) | Cable installation | |
US1988279A (en) | Terminal and joint for electric cables | |
US2092647A (en) | Glass insulated underground electric cable | |
JP2517811B2 (ja) | 保温パイプ | |
US1362375A (en) | Winding for electrical apparatus | |
JPS637407B2 (ja) | ||
US1689323A (en) | Cable joint | |
JPS5922769Y2 (ja) | 電力ケ−ブルの終端部 | |
US1905691A (en) | Joint for high tension underground cables | |
US1906600A (en) | Method of jointing oil-filled cables with hollow conductors | |
JPH08161944A (ja) | 高粘度油浸絶縁ケーブル | |
JPH01222640A (ja) | 固定子コイル用ベントチューブの絶緑方法及び該方法で得られる絶緑物 | |
JPS603750B2 (ja) | ケ−ブル接続部の加熱成形方法 | |
JPH0117776Y2 (ja) | ||
JPS6335516Y2 (ja) | ||
JPS58146104A (ja) | 漏洩同軸ケ−ブルの製造方法 | |
JPS58361Y2 (ja) | Ofケ−ブル接続部 | |
JPH03182008A (ja) | 走水防止型波付金属シースケーブル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060328 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060425 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060623 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060630 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060912 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060921 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929 Year of fee payment: 6 |