JP3858483B2 - 車両のスライドドア装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、このスライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ワンボックス車等の車両においては、車両本体に対して車両前後方向にスライドさせることにより開閉可能なスライドドアが設けられている。近年、このワンボックス車が乗用車として使用されるようになり、このため、快適性を向上させる等の観点から上記スライドドアには開閉自在なウインドウが設けられている。ところが、このようなスライドドア装置では、駐車時に乗員がスライドドアのウインドウを開状態にしたまま車両から降りて離れてしまう場合があり、車両内の物品の盗難を招くというような問題がある。
【0003】
そこで、例えば特開閉10−58980号公報に示されているように、ウインドウの開状態を検出し、ウインドウの開状態が検出されたときにスライドドアの開動作を途中で規制することにより、ウインドウの閉め忘れを防止するようにすることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例のものでは、ウインドウの閉め忘れを確実に防止することはできるものの、不便が多くて煩わしいという問題がある。例えば、単に荷物の出し入れをするだけのようなときでも、ウインドウを閉めなければならなくなる。また、比較的大きな荷物を車両に積もうとしたときに、スライドドアの開動作が途中で規制されることでウインドウが開いていることに気付き、一旦荷物を置いて中に入った後にウインドウを閉めなければならないというようなことが起こり得る。特にウインドウが電動式のものでは、通常、ウインドウの開閉を行う電動モータがスライドドア側に設けられている一方、その電動モータの電源は車両本体側に設けられていると共に、上記電動モータと電源との接続は、スライドドアの車両前側端面に設けられたドア側接点と、スライドドアが閉められたときに該ドア側接点と接触するように車両本体に設けられた車両本体側接点とを介して行われるため、スライドドアが開いているとウインドウを閉めることができず、ウインドウを閉める前にスライドドアを閉めることも必要となる。
【0005】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、このスライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置として、その構成を改良することによって、ウインドウの閉め忘れを防止しつつ、スライドドアの開動作規制に伴う乗員の煩わしさを可及的に低減しようとすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、操作部材の操作によりスライドドアの開動作の規制を強制的に解除できる構成にしたり、スライドドアに、該スライドドアが開状態にあるときにウインドウの閉動作を可能にする電力供給手段を設けたりするようにした。
【0007】
具体的には、請求項1の発明では、車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、上記スライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置を対象とする。
【0008】
そして、上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、上記規制解除手段の操作部材は、上記スライドドアの車両前側端部又は下端部に設けられているものとする。
【0009】
上記の構成により、ウインドウが開いていると、規制手段によりスライドドアの開動作が規制されるので、ウインドウの閉め忘れを防止することができる。一方、規制解除手段の操作部材の操作によりスライドドアの開動作の規制を解除することができるので、ウインドウが開いていてもスライドドアを全開にすることができ、ウインドウを閉める手間を省くことができる。よって、スライドドアの開動作規制に伴う乗員の煩わしさを低減することができる。また、スライドドアが僅かに開いていれば、車両の外側から操作部材の操作を可能にすることができ、乗員の利便性を向上させることができる。
【0010】
請求項2の発明では、車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、上記スライドドアに設けられたウインドウと、上記スライドドアに設けられ、上記ウインドウを開閉する電動駆動手段と、上記電動駆動手段に、上記車両本体から電力を供給する電力供給手段と、上記スライドドアが開状態にあるときに、上記電力供給手段による電動駆動手段への電力の供給を解除する電力供給解除手段とを備えた車両のスライドドア装置を対象とする。
【0011】
そして、上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、上記規制解除手段の操作部材は、上記スライドドアの車両前側端部又は下端部に設けられているものとする。
【0012】
すなわち、スライドドアが開状態にあるときにはウインドウを閉めることができないため、スライドドアを全開にしようとする場合にはスライドドアを閉めてからウインドウを閉めなければならず、より一層煩わしくなる。しかし、この発明では、ウインドウが開いていても、規制解除手段の操作部材の操作によりスライドドアを全開にすることができる。よって、乗員の煩わしさの低減効果をより一層高めることができる。また、スライドドアが僅かに開いていれば、車両の外側から操作部材の操作を可能にすることができ、乗員の利便性を向上させることができる。
【0013】
請求項の発明では、車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、上記スライドドアに設けられたウインドウと、上記スライドドアに設けられ、上記ウインドウを開閉する電動駆動手段と、上記電動駆動手段に、上記車両本体から電力を供給する第1の電力供給手段と、上記スライドドアが開状態にあるときに、上記第1の電力供給手段による電動駆動手段への電力の供給を解除する電力供給解除手段とを備えた車両のスライドドア装置を対象とする。
【0014】
そして、上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、上記スライドドアに設けられ、上記スライドドアが開状態にあるときにウインドウの閉動作が可能となるように上記電動駆動手段に電力を供給する第2の電力供給手段とを備えているものとする。
【0015】
このことにより、スライドドアが開いていても、第2の電力供給手段によりウインドウを閉めることができるので、スライドドアの開動作が途中で規制されることでウインドウが開いていることに気付いたときに、スライドドアを閉めなくても直ぐにウインドウを閉めてその規制を解除することができる。よって、この発明においても、スライドドアの開動作規制に伴う乗員の煩わしさを低減することができる。
【0016】
請求項の発明では、車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、上記スライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置を対象とする。
【0017】
そして、上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、上記車両本体は、車両後方に向かって車幅方向外側に傾斜する第1の案内部と、該第1の案内部の車両後側に設けられかつ車両前後方向に延びる第2の案内部とを有するスライドレールを備え、上記スライドドアは、該スライドドアから車両内側に突出する支持部材と、上記スライドレールの第1及び第2の案内部に案内されて移動しかつ上記支持部材の先端部に、該スライドレールの第1の案内部から第2の案内部に移行する際に支持部材に対して相対回動するように支持された案内部材とを有し、上記規制手段は、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの支持部材と案内部材との間に挿入されて該支持部材と案内部材との上記相対回動を規制する規制部材を有し、上記規制解除手段は、該規制解除手段の操作部材が上記規制部材と一体形成されかつ該操作部材の操作により規制部材による支持部材と案内部材との相対回動規制を強制的に解除することが可能なように構成されているものとする。
【0018】
こうすることで、請求項1の発明と同様に、ウインドウの閉め忘れを防止することができると共に、ウインドウを閉める手間を省くことができる。また、第1及び第2の案内部間に、車両前後方向に対する傾斜が徐々に変化するような案内部を設けることによって、ウインドウが開けられた状態でスライドドアが勢いよく開けられても規制部材に大きな衝撃力が加わらないようにすることができると共に、規制部材においてスライドドアの支持部材と案内部材との間に挿入される部分のみに力が加わるようにすることができるので、規制部材全体の剛性を高める必要はなく、規制部材を軽量でかつコンパクトにすることができる。そして、操作部材は規制部材と一体形成されているので、規制解除手段の構成を簡単にすることができ、コストアップを抑えることができる。
【0019】
請求項の発明では、車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、上記スライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置を対象とする。
【0020】
そして、上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、上記車両本体は、車両後方に向かって車幅方向外側に傾斜する第1の案内部と、該第1の案内部の車両後側に設けられかつ車両前後方向に延びる第2の案内部とを有するスライドレールを備え、上記スライドドアは、該スライドドアから車両内側に突出する支持部材と、上記スライドレールの第1及び第2の案内部に案内されて移動しかつ上記支持部材の先端部に、該スライドレールの第1の案内部から第2の案内部に移行する際に支持部材に対して相対回動するように支持された案内部材とを有し、上記規制手段は、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの支持部材と案内部材との間に挿入されて該支持部材と案内部材との上記相対回動を規制する規制部材を有し、上記規制解除手段は、該規制解除手段の操作部材が上記規制部材とは離れた位置に配設されかつ該操作部材の操作により規制部材による支持部材と案内部材との相対回動規制を強制的に解除することが可能なように構成されているものとする。
【0021】
このことにより、請求項1の発明と同様に、ウインドウの閉め忘れを防止することができると共に、ウインドウを閉める手間を省くことができる。また、請求項5の発明と同様に、規制部材を軽量でかつコンパクトにすることができる。そして、規制解除手段の操作部材を操作性の良好な位置に配置するようにすることができ、その操作性を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る車両のスライドドア装置を示し、このスライドドア装置は、車両本体1の乗降口2を開閉するためのスライドドア11を備えている。このスライドドア11の車両前側端部の上端部には、先端部にアッパガイドローラ12aを有する上側案内部材12が設けられ、この上側案内部材12のアッパガイドローラ12aは、上記乗降口2の上縁部に設けられたアッパガイドレール3に案内されてその中心軸回りに回転しながら移動するようになっている。また、スライドドア11の車両前側端部の下端部には、車両前後方向に並ぶ2つのロアガイドローラ13a,13aを有する下側案内部材13が設けられ、この下側案内部材13の各ロアガイドローラ13aは、上記乗降口2の下縁部に設けられたロアガイドレール4に案内されてその上下方向に延びる中心軸回りに回転しながら移動するようになっている。さらに、スライドドア11の車両後側端部の上下方向略中央部には、車両本体1側部における乗降口2の車両後方に設けられたセンタガイドレール5に案内されてその中心軸回りに回転しながら移動するセンタガイドローラ(図示せず)が取り付けられている。尚、上記下側案内部材13の2つのロアガイドローラ13a,13a間には、水平方向に延びる軸回りに回転してロアガイドレール4内を転がりかつスライドドア11の荷重を支持する荷重ローラ13bが設けられている。
【0023】
上記ロアガイドレール4は、図2にも示すように、車両後方に向かって車幅方向外側に傾斜する第1の案内部4aと、該第1の案内部4aの車両後側に設けられかつ車両前後方向に延びる第2の案内部4bとを有している。上記第1及び第2の案内部4a,4bは共に直線状をなし、該第1及び第2の案内部4a,4b間には、車両前後方向に対する傾斜が緩やかに変化して滑らかに第1の案内部4aから第2の案内部4bに繋がるように曲線状をなす中間案内部4cが設けられている。上記第1の案内部4aの前後方向の長さは、第2の案内部4bよりもかなり短く設定されている。また、図示は省略するが、上記アッパガイドレール3及びセンタガイドレール5も、上記ロアガイドレール4と同様の形状をなすように形成されている。したがって、スライドドア11は、車両本体1に対して車両前後方向にスライドしかつこの初期段階で車両外側に移動しながら車両後方に移動するように構成されている。
【0024】
上記下側案内部材13は、スライドドア11に取付固定されかつ該スライドドア11から車両内側(車室側)に略水平状に突出するドア支持部材16にブラケット17を介して支持されている。このブラケット17は、ドア支持部材16と固定されている一方、下側案内部材13とは上下方向に延びる支持軸18の回りに互いに相対回動可能に取り付けられている。そして、下側案内部材13の各ロアガイドローラ13aがロアガイドレール4の第1の案内部4aから第2の案内部4bに移行する際に(中間案内部4cにおいて)、下側案内部材13がドア支持部材16に対して相対回動するように構成されている。つまり、下側案内部材13は、その各ロアガイドローラ13aが中間案内部4cを車両後方に移動するときにその中間案内部4cに沿って支持軸18回りに図2で反時計回り方向に回動するようになっている。このことで、ブラケット17よりも車両前側において下側案内部材13とドア支持部材16との間の水平方向距離は、下側案内部材13の各ロアガイドローラ13aがロアガイドレール4の第1の案内部4aに案内されて移動しているときよりも第2の案内部4bに案内されて移動しているときの方が小さくなる。
【0025】
上記スライドドア11の上部には、図3に示すように、ウインドウガラス22によって開閉自在なウインドウ21が設けられている。すなわち、このウインドウガラス22は、インパクトバー23に取付固定された電動駆動手段としての電動モータ26を有するウインドウレギュレータ25により上下移動可能に構成され、このウインドウガラス22がウインドウレギュレータ25の電動モータ26により下降すると、ウインドウ21が開状態となるようになさている。
【0026】
上記インパクトバー23の上端部における車両前後方向略中央部には、図4及び図5に示すように、上下方向に延びる検出レバー取付部材28が設けられ、この検出レバー取付部材28の上端部には、ウインドウ21の開状態を検出する検出手段としての検出レバー29が設けられている。この検出レバー29は、検出レバー取付部材28の上端部に設けられた車両前後方向に延びる回動軸30の回りに回動可能に支持され、この回動軸30周囲に設けられた捩りコイルバネ31により回動軸30回りに図4で反時計回り方向に付勢されている。但し、不図示のストッパーにより図3のように略水平方向に延びた状態を維持している。上記検出レバー29の先端部は上記ウインドウガラス22の移動軌跡上に位置しており、ウインドウ21の閉状態からウインドウガラス22が下降して開状態になると直ぐにそのウインドウガラス22の下端面が検出レバー29の先端部に当接して、検出レバー29を上記捩りコイルバネ31の付勢力に抗して回動軸30回りに図4で時計回り方向に回動させるようになっている。このことで、検出レバー29によりウインドウ21の開状態が検出されるようになっている。尚、図4及び図5中、33は車両外側のドアパネルであり、34は車両内側のドアトリムである。
【0027】
上記検出レバー29の長さ方向略中央部には、車両前側に突出するケーブル接続部29aが形成され、このケーブル接続部29aには第1の接続ケーブル37の一端部が接続されている。すなわち、この第1の接続ケーブル37は、可撓性を有する筒状の被覆部材37a内にインナワイヤ37bを挿通したものであり、この被覆部材37aの両端部は、上記インパクトバー23に固定した2つの第1のケーブル支持部材38,38に支持され(図3参照)、上記インナワイヤ37bの両端部はその被覆部材37aの両端部から突出している。そして、そのインナワイヤ37bの一端部が上記検出レバー29のケーブル接続部29aに固定されている。
【0028】
上記2つの第1のケーブル支持部材38,38の一方は、インパクトバー23における検出レバー取付部材28の直ぐ下側に固定され、他方は、インパクトバー23における車両前側部に固定されている。そして、第1の接続ケーブル37の被覆部材37aは、上記一方のケーブル支持部材38から下方に延びた後、前方に曲げられてインパクトバー23が延びる方向(車両前方に向かって僅かに下方に傾斜した方向)に沿って他方の第1のケーブル支持部材38に達するようになされている。この他方の第1のケーブル支持部材38近傍には、図6及び図7にも示すように、インパクトバー23の車両内側面に沿って摺動する摺動部材41が設けられている。この摺動部材41の車両前後方向両端部には、車両内側に曲げられた前側ケーブル接続部41a及び後側ケーブル接続部41bが形成されている。そして、上記第1の接続ケーブル37のインナワイヤ37bの他端部が、この摺動部材41の後側ケーブル接続部41bに設けた貫通孔41dに挿通されて抜止め37cにより抜けないようになされている。このことにより、そのインナワイヤ37bは摺動部材41の後側ケーブル接続部41bに対して相対的に車両前方に移動可能とされている一方、後側ケーブル接続部41bに対して相対的に車両後方に移動不能とされている(尚、後述の第2の接続ケーブル51のインナワイヤ51bと摺動部材41の前側ケーブル接続部41aとの接続も同様である)。この摺動部材41には、インパクトバー23が延びる方向に沿って摺動孔41eが形成されている。この摺動孔41eには、インパクトバー23に固定した支持ガイド42が挿通されて、摺動部材41がこの支持ガイド42によりインパクトバー23が延びる方向に摺動可能となるようになされている。
【0029】
上記ドア支持部材16の上面には、図2に示すように、上下方向に延びる回動軸46の回りに回動可能となるように規制レバー45(規制部材)が設けられている。この規制レバー45の車両内側端部には、図8に詳細に示すように、下側に折り曲げられた規制部45aが形成されている。一方、規制レバー45の車両外側端部には、上側に曲げられたケーブル接続部45bが形成され、このケーブル接続部45bには貫通孔45cが設けられている。上記規制レバー45は、回動軸46の周囲に設けられた捩りコイルバネ47により回動軸46回りに図2で時計回り方向に付勢されている。但し、後述の如く、上記ウインドウ21が閉状態にあるときには、図2の状態を維持している。尚、図8中、45dは上記回動軸46が貫通する支持孔である。
【0030】
上記規制レバー45のケーブル接続部45bには、上記第1の接続ケーブル37と同様の構成である第2の接続ケーブル51の一端部が接続されている。つまり、第2の接続ケーブル51におけるインナワイヤ51bの一端部が、規制レバー45のケーブル接続部45bの貫通孔45cに貫通されて固定されている。この第2の接続ケーブル51の被覆部材51aの両端部は、上記ドア支持部材16の上面と上記摺動部材41を挟んで第1のケーブル支持部材38と対向する部分とに固定した第2のケーブル支持部材52,52により支持されている。この被覆部材51aは、ドア支持部材16に固定した第2のケーブル支持部材52から車両後方に延びた後に上方に延び、その後にインパクトバー23の下部で再び車両後方に延びて摺動部材41側の第2のケーブル支持部材52に達するようになっている。そして、第2の接続ケーブル51におけるインナワイヤ51bの他端部が、摺動部材41の前側ケーブル接続部41aに設けた貫通孔41cに挿通されて抜止め51cにより抜けないようになされている。
【0031】
上記摺動部材41は、上記検出レバー29及び規制レバー45の回動に連動して、第1及び第2のケーブル支持部材38,52間を摺動するようになっており、ウインドウ21が閉状態にあるときには、第1のケーブル支持部材38側近傍(車両後側:図6及び図7の状態)に位置するようになっている。つまり、検出レバー29が捩りコイルバネ31による付勢力により第1の接続ケーブル37を介して摺動部材41を後側に引っ張る力が、規制レバー45が捩りコイルバネ47による付勢力により第2の接続ケーブル51を介して摺動部材41を前側に引っ張る力よりも大きくなるようになされている。
【0032】
上記規制レバー45の規制部45aは、ウインドウ21が閉状態にあるときには、ドア支持部材16と下側案内部材13との間から外れた位置(図2の状態)にあり、上記検出レバー29によりウインドウ21の開状態が検出される(検出レバー29がウインドウガラス22により回動軸30回りに図4で時計回り方向に回動する)と、規制レバー45は、後述の如く、上記捩りコイルバネ47により回動軸46回りに図2で時計回り方向に回動し、その規制部45aがドア支持部材16と下側案内部材13との間に挿入されるようになっている。このことで、下側案内部材13の各ロアガイドローラ13aがロアガイドレール4の中間案内部4cを移動しているときに、下側案内部材13のドア支持部材16に対する相対回動が途中で規制され、スライドドア11をそれ以上後方にスライドさせることができなくなるように構成されている。したがって、上記規制レバー45、第1の接続ケーブル37、摺動部材41及び第2の接続ケーブル51により、検出レバー29によりウインドウ21の開状態が検出されたときにスライドドア11の開動作を規制する規制手段が構成されていることになる。
【0033】
また、上記規制レバー45の車両内側端部における規制部45aの近傍には、上側に曲げられた解除部45eが形成されている。この解除部45eは、上述の如くスライドドア11の開動作が規制されているときに、この規制を強制的に解除することができるようにするために設けられたものである。つまり、乗員がその解除部45eを車両前側に押すことで規制部45aによるドア支持部材16と下側案内部材13との相対回動規制を強制的に解除することができるようになっている。そして、乗員が解除部45eを車両前側に押して操作したときには、後述の如く、第2の接続ケーブル51におけるインナワイヤ51bの摺動部材41側端部が摺動部材41の前側ケーブル接続部41aに対して後方に移動することで、解除部45eの操作によるインナワイヤ51bの移動を吸収することができるようになっている。このことで、この規制レバー45は、操作可能な操作部材としての役目を果たすことになり、その操作部材は、規制レバー45と一体成形されていて、スライドドア11の下端部に設けられていることになる。そして、操作部材としての規制レバー45、摺動部材41及び第2の接続ケーブル51により、スライドドア11の開動作が規制されているときに、該規制を操作部材の操作により強制的に解除することが可能な規制解除手段が構成されていることになる。尚、上記規制レバー45の解除部45eは操作感触を向上させるためにゴム部材で被覆されている。
【0034】
上記ウインドウ21を開閉するウインドウレギュレータ25の電動モータ26は、図9に示すように、スライドドア11に設けられて該電動モータ26を制御するCPU61に接続されている。このCPU61には、乗員が操作可能な開閉スイッチ62と、車両本体1に設けた車両本体側バッテリー63とがそれぞれ接続されている。このCPU61と車両本体側バッテリー63との接続は、スライドドア11の車両前側端面の上下方向略中央部に設けたドア側接点65(図1及び図2参照)と、スライドドア11が閉められたときに該ドア側接点65と接触するように車両本体1に設けた車両本体側接点66とを介して行われている。このことで、スライドドア11が閉状態にあるときには、乗員の開閉スイッチ62の操作により上記電動モータ26に車両本体側バッテリー63の電力が供給されてウインドウガラス22が上下移動する一方、スライドドア11が開状態にあるときには電動モータ26への電力供給が解除されるようになっている。したがって、上記CPU61、車両本体側バッテリー63、ドア側接点65及び車両本体側接点66により、電動モータ26に車両本体1から電力を供給する電力供給手段が構成され、ドア側接点65及び車両本体側接点66により、スライドドア11が開状態のときに、上記電力供給手段による電動モータ26への電力の供給を解除する電力供給解除手段が構成されていることになる。
【0035】
以上の構成からなる車両のスライドドア装置の動作について説明する。先ず、スライドドア11が閉まっているときには、乗員が開閉スイッチ62を操作すると、車両本体側バッテリー63からドア側接点65、車両本体側接点66及びCPU61を介して電動モータ26に電力が供給され、このことで、ウインドウ21の開閉を自由に行うことができる。
【0036】
そして、ウインドウ21が開けられると、検出レバー29の先端部がウインドウガラス22の下端面によって下方に押されて、検出レバー29は捩りコイルバネ31の付勢力に抗して回動軸30回りに図4で時計回り方向に回動する。このため、第1の接続ケーブル37におけるインナワイヤ37bの検出レバー29側端部は下方に移動し、そのインナワイヤ37bの摺動部材41側端部は、摺動部材41の後側ケーブル接続部41bに対して第2のケーブル支持部材52側(前側)に移動する。
【0037】
一方、規制レバー45は、捩りコイルバネ47により回動軸46回りに図2で時計回り方向に回動しようとしているので、第2の接続ケーブル51におけるインナワイヤ51bの規制レバー45側端部は前側に引っ張られて、このインナワイヤ51bの摺動部材41側端部も前側に引っ張られる。この結果、摺動部材41は、図10に示すように、第2のケーブル支持部材52側に移動する。そして、規制レバー45が回動軸46回りに図2で時計回り方向に回動して、その規制部45aがドア支持部材16と下側案内部材13との間に挿入される。
【0038】
この状態で乗員がスライドドア11を開けると、先ず、スライドドア11は車両外側に移動しながら車両後方に移動する。そして、下側案内部材13の各ロアガイドローラ13aがロアガイドレール4の中間案内部4cに案内されて移動するようになると、下側案内部材13は支持軸18回りに図2で反時計回り方向に回動し、やがて、図11に示すように、下側案内部材13の車両前側部が規制レバー45の規制部45aに当接してそれ以上回動することができなくなる。このため、スライドドア11をそれ以上後方にスライドさせることができなくなる。この結果、乗員はウインドウ21の閉め忘れに気付くことになる。尚、ロアガイドレール4の中間案内部4cにおける車両前後方向に対する傾斜が緩やかに変化するように構成されているので、ウインドウ21が開けられた状態で乗員がスライドドア11を勢いよく開けても規制レバー45にそれ程大きな衝撃力が加わらず、しかも、規制レバー45の規制部45aのみに力が加わるだけであるので、規制レバー45全体の剛性を高める必要はなく、規制レバー45を軽量でかつコンパクトにすることができる。
【0039】
このように乗員がウインドウ21の閉め忘れに気付いたときに、ウインドウ21を閉めようとしても、スライドドア11が僅かに開いてドア側接点65及び車両本体側接点66が接触していないために、車両本体側バッテリー63からウインドウレギュレータ25の電動モータ26へは電力が供給されない。このため、乗員はスライドドア11を閉めた後にウインドウ21を閉めることになる。そして、ウインドウ21を閉めると、検出レバー29が捩りコイルバネ31の付勢力によって回動軸30回りに図4で反時計回り方向に回動し、摺動部材41が第1のケーブル支持部材38側に移動する。このため、規制レバー45は、捩りコイルバネ47の付勢力に抗して回動軸46回りに図2で反時計回り方向に回動し、その規制部45aは、ドア支持部材16と下側案内部材13との間から外れた位置に移動する。この結果、再びスライドドア11を開けると、今度は下側案内部材13のドア支持部材16に対する相対回動が規制されないため(図2の二点鎖線で示す状態を参照)、スライドドア11を全開状態にすることができる。
【0040】
一方、この実施形態1では、スライドドア11の開動作が規制されているときに、スライドドア11を閉めてウインドウ21を閉めなくても、規制レバー45の解除部45eを操作することによりスライドドア11を全開状態にすることができる。すなわち、乗員が規制レバー45の解除部45eを車両前側に押すと、規制レバー45がその回動軸46回りに図11で反時計回り方向に回動して、その規制部45eが、ウインドウ21を閉めたときと同様に、ドア支持部材16と下側案内部材13との間から外れた位置に移動する。このとき、図12に示すように、摺動部材41の位置はそのままで第2の接続ケーブル51におけるインナワイヤ51bの摺動部材41側端部が摺動部材41の前側ケーブル接続部41aに対して後方に移動するため、規制レバー45の解除部45eの操作によるインナワイヤ51bの移動を吸収することができ、比較的小さな力で容易に操作することができる。この結果、スライドドア11を閉めてウインドウ21を閉めなくても、スライドドア11を全開状態にすることができる。
【0041】
したがって、上記実施形態1では、スライドドア11の開動作を規制する規制レバー45に、その規制を解除操作し得る解除部45eが形成されているので、ウインドウ21の閉め忘れを防止することができると共に、スライドドア11を閉めてウインドウ21を閉めなくても、容易にスライドドア11を全開状態にすることができ、スライドドア11の開動作規制に伴う乗員の煩わしさを低減することができる。
【0042】
(実施形態2)
図13は本発明の実施形態2を示し(尚、図3と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、規制レバー45によるスライドドア11の開動作規制を解除操作するための操作部材を該規制レバー45とは別個に設けた点が上記実施形態1と異なる。
【0043】
すなわち、この実施形態2では、スライドドア11における車両前側端面の上下方向略中央部に、車両後方に凹む凹部11aが凹部形成壁部11bによって形成され、この凹部11a内に、操作部材としての解除レバー71が回動軸72の回りに回動可能に設けられている。この解除レバー71の車両前側端部は、図14に示すように、上記凹部11aの開口部(車両前側端部)に位置して乗員が指で操作可能な操作部71aとされている。この解除レバー71の車両後側端部にはケーブル接続部71bが設けられ、このケーブル接続部71bに、上記第1及び第2の接続ケーブル37,51と同様の構成である第3の接続ケーブル75におけるインナワイヤ75bの一端部が固定されている。この第3の接続ケーブル75の被覆部材75aは、上記解除レバー71のケーブル接続部71bの直ぐ下方における凹部形成壁部11bと、摺動部材41側の第1のケーブル支持部材38とに支持されている。この被覆部材75aは、上記凹部形成壁部11bから下方に延びた後にインパクトバー23の上端部で車両後方に延び、その後に下方に曲げられて上記ウインドウレギュレータ25の電動モータ26の車両外側を通って、第1の接続ケーブル37の直ぐ上方で車両前方に延びて第1のケーブル支持部材38に達するようになっている。そして、第3の接続ケーブル75におけるインナワイヤ75bの他端部は、摺動部材41の後側ケーブル接続部41bに設けた貫通孔41fに挿通されて抜止め75cにより抜けないようになされている。このことにより、このインナワイヤ75bは、第1の接続ケーブル37のインナワイヤ37bと摺動部材41の後側ケーブル接続部41bとの関係と同様に、摺動部材41の後側ケーブル接続部41bに対して相対的に車両前方に移動可能とされている一方、後側ケーブル接続部41bに対して相対的に車両後方に移動不能とされている。尚、規制レバー45は、上記実施形態1のように解除部45eを有していても有していなくてもよい。
【0044】
上記第3の接続ケーブル75におけるインナワイヤ75bの摺動部材41側端部は、ウインドウ21が閉められて摺動部材41が第1のケーブル支持部材38側に位置しているときには、図15に示すように、摺動部材41の後側ケーブル接続部41bに対して前方に突出している。このとき、解除レバー71の車両前側端部は、図14に実線で示すように、僅かに上方を向いている。
【0045】
そして、図16に示すように、ウインドウ21が開状態となって摺動部材41が第2のケーブル支持部材52側に移動し終えると、摺動部材41の後側ケーブル接続部41bが、第3の接続ケーブル75におけるインナワイヤ75bの摺動部材41側端部の抜止め75cに丁度当接する。この状態でスライドドア11を開けると、上記実施形態1と同様に、その開動作は途中で規制される。
【0046】
上記規制状態のときに、乗員が解除レバー71の操作部71aを下方に押すと、解除レバー71は、その回動軸72回りに図14で反時計回り方向に回動して二点鎖線の状態となる。このとき、第3の接続ケーブル75におけるインナワイヤ75bの解除レバー71側端部は上方に引っ張られ、そのインナワイヤ75bの摺動部材41側端部は車両後方に引っ張られる。このため、摺動部材41は車両後方に引っ張れて、図17に示すように、第1のケーブル支持部材38側に移動し、第2の接続ケーブル51におけるインナワイヤ51bの摺動部材41側端部が車両後方に引っ張られて、そのインナワイヤ51bの規制レバー45側端部が車両後方に引っ張られる。すると、規制レバー45が、上記実施形態1と同様に、その回動軸46回りに図11で時計回り方向に回動して、その規制部45aがドア支持部材16と下側案内部材13との間から外れた位置に移動する。この結果、上記実施形態1と同様に、スライドドア11を閉めてウインドウ21を閉めなくても、スライドドア11を全開状態にすることができる。
【0047】
尚、解除レバー71の操作部71aを操作したときに、第1の接続ケーブル37におけるインナワイヤ37bの摺動部材41側端部は移動することはなく、摺動部材41の後側ケーブル接続部41bから突出した状態となる(図17参照)。このため、上記実施形態1と同様に、解除レバー71の操作による第2の接続ケーブル51におけるインナワイヤ51bの移動を吸収することができる。このことで、この実施形態2では、第1の接続ケーブル37,摺動部材41及び解除レバー71により規制解除手段が構成されていることになる。
【0048】
したがって、上記実施形態2では、規制レバー45によるスライドドア11の開動作規制を解除操作するための操作部材としての解除レバー71がスライドドア11における車両前側端部の上下方向略中央部に設けられているので、規制解除の操作がより一層し易くなり、規制解除の操作性を上記実施形態1よりも向上させることができる。
【0049】
尚、上記実施形態1,2では、ウインドウ21を電動モータ26により開閉するようにし、スライドドア11が開状態にあるときに、その電動モータ26への電力供給を、ドア側接点65と車両本体側接点66とが離れることで解除するようにしたが、車両本体側バッテリー63とスライドドア11のCPU61とを伸縮自在の電気ケーブルで接続してスライドドア11が開状態にあってもその電気ケーブルで電動モータ26への電力供給ができるようにしたものや、手動式のものにも本発明を適用することができる。そして、車両本体側バッテリー63とCPU61とを上記電気ケーブルで接続するものにおいて、スライドドア11の開状態を検出してCPU61により電動モータ26への電力を供給しないようにするものにも本発明を適用することができる。
【0050】
(実施形態3)
図18は本発明の実施形態3を示し(尚、図9と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、スライドドア11にドア側バッテリー81を設けるようにしたものである。
【0051】
すなわち、この実施形態3では、ドア側バッテリー81とCPU61とが直接接続されており、スライドドア11が開けられて車両本体側バッテリー63から電動モータ26に電力を供給することができなくても、ドア側バッテリー81から電動モータ26に電力を供給することができるようになっている。つまり、ドア側バッテリー81及びCPU61により、スライドドア11が開状態にあるときにウインドウ21の閉動作が可能となるように電動モータ26に電力を供給する第2の電力供給手段が構成されている。尚、この実施形態では、上記実施形態1における電力供給手段(車両本体側バッテリー、ドア側接点、車両本体側接点及びCPU)が第1の電力供給手段となる。
【0052】
したがって、上記実施形態3では、スライドドア11が開状態にあるときにも電動モータ26に電力を供給することができるので、そのままウインドウ21を閉めるようにしてもスライドドア11の開動作規制を解除することができる。
【0053】
尚、上記実施形態3において、上記実施形態1,2のような操作部材(規制レバー45の解除部45eや解除レバー71)がない場合でも、スライドドア11が開いた状態で直ぐに電動でウインドウ21を閉めることができるので、乗員の煩わしさを低減することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、スライドドアと、このスライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置に対して、ウインドウの開状態が検出されたときに、スライドドアの開動作を規制する規制手段と、この規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、この規制解除手段の操作部材を、上記スライドドアの車両前側端部又は下端部に設けたことにより、ウインドウの閉め忘れを防止しつつ、スライドドアの開動作規制に伴う乗員の煩わしさを低減することができる。また、車両の外側から操作部材の操作が可能となり、乗員の利便性の向上化を図ることができる。
【0055】
請求項2の発明によると、スライドドアと、このスライドドアに設けられたウインドウと、このウインドウを開閉する電動駆動手段と、この電動駆動手段に、車両本体から電力を供給する電力供給手段と、スライドドアが開状態にあるときに、上記電力供給手段による電動駆動手段への電力の供給を解除する電力供給解除手段とを備えた車両のスライドドア装置に対して、ウインドウの開状態が検出されたときに、スライドドアの開動作を規制する規制手段と、この規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、この規制解除手段の操作部材を、上記スライドドアの車両前側端部又は下端部に設けたことにより、乗員の煩わしさの低減効果をより一層高めることができるとともに、車両の外側から操作部材の操作が可能となり、乗員の利便性の向上化を図ることができる
【0056】
請求項の発明によると、スライドドアと、このスライドドアに設けられたウインドウと、このウインドウを開閉する電動駆動手段と、この電動駆動手段に、車両本体から電力を供給する第1の電力供給手段と、スライドドアが開状態にあるときに、上記第1の電力供給手段による電動駆動手段への電力の供給を解除する電力供給解除手段とを備えた車両のスライドドア装置に対して、ウインドウの開状態が検出されたときに、スライドドアの開動作を規制する規制手段と、スライドドアに設けられ、スライドドアが開状態にあるときにウインドウの閉動作が可能となるように上記電動駆動手段に電力を供給する第2の電力供給手段とを備えたことにより、スライドドアの開動作規制に伴う乗員の煩わしさの低減化を図ることができる。
【0057】
請求項の発明によると、スライドドアと、このスライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置に対して、ウインドウの開状態が検出されたときに、スライドドアの開動作を規制する規制手段と、この規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、上記規制手段は、ウインドウの開状態が検出されたときに、スライドドアの支持部材と案内部材との間に挿入されて該支持部材と案内部材との相対回動を規制する規制部材を有し、上記規制解除手段は、該規制解除手段の操作部材が規制部材と一体形成されかつ該操作部材の操作により規制部材による支持部材と案内部材との相対回動規制を強制的に解除することが可能なように構成されているものとしたことにより、ウインドウの閉め忘れを防止しつつ、スライドドアの開動作規制に伴う乗員の煩わしさを低減することができる。また、規制部材を軽量でかつコンパクトにすることができると共に、規制解除手段の構成を簡単にしてコストを低減することができる。
【0058】
請求項の発明によると、スライドドアと、このスライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置に対して、ウインドウの開状態が検出されたときに、スライドドアの開動作を規制する規制手段と、この規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、上記規制手段は、ウインドウの開状態が検出されたときに、スライドドアの支持部材と案内部材との間に挿入されて該支持部材と案内部材との相対回動を規制する規制部材を有し、上記規制解除手段は、該規制解除手段の操作部材が規制部材とは離れた位置に配設されかつ該操作部材の操作により規制部材による支持部材と案内部材との相対回動規制を強制的に解除することが可能なように構成されているものとしたことにより、ウインドウの閉め忘れを防止しつつ、スライドドア の開動作規制に伴う乗員の煩わしさを低減することができる。また、規制部材を軽量でかつコンパクトしつつ、規制解除の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る車両のスライドドア装置を示す分解斜視図である。
【図2】 スライドドアのドア支持部材及び下側案内部材並びにロアガイドレールを示す平面図である。
【図3】 スライドドアの内部構成を示すドアトリムを取り外した状態での車室内側から見た側面図である。
【図4】 図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 図4のV−V線断面図である。
【図6】 スライドドアの摺動部材近傍の拡大図である。
【図7】 図6のVII −VII 線断面図である。
【図8】 規制レバーを示す斜視図である。
【図9】 電力供給手段の構成を示すブロック図である。
【図10】 ウインドウが開けられた状態を示す図6相当図である。
【図11】 スライドドアの開動作が規制されている状態を示す図2相当図である。
【図12】 規制レバーの解除部を操作した状態を示す図6相当図である。
【図13】 実施形態2を示す図3相当図である。
【図14】 スライドドアの解除レバー近傍の拡大図である。
【図15】 スライドドアの摺動部材近傍の拡大図である。
【図16】 ウインドウが開けられた状態を示す図15相当図である。
【図17】 解除レバーの操作部を操作した状態を示す図15相当図である。
【図18】 実施形態3を示す図9相当図である。
【符号の説明】
1 車両本体
4 ロアガイドレール
4a 第1の案内部
4b 第2の案内部
11 スライドドア
13 下側案内部材
16 ドア支持部材
21 ウインドウ
26 電動モータ
29 検出レバー(検出手段)
37 第1の接続ケーブル(規制手段)(規制解除手段)
41 摺動部材(規制手段)(規制解除手段)
45 規制レバー(規制手段の規制部材)(規制解除手段の操作部材)
45a 規制部
45e 解除部
51 第2の接続ケーブル(規制手段)(規制解除手段)
61 CPU((第1の)電力供給手段)(第2の電力供給手段)
63 車両本体側バッテリー((第1の)電力供給手段)
65 ドア側接点((第1の)電力供給手段)(電力供給解除手段)
66 車両本体側接点((第1の)電力供給手段)(電力供給解除手段)
71 解除レバー(規制解除手段の操作部材)
75 第3の接続ケーブル(規制解除手段)
81 ドア側バッテリー(第2の電力供給手段)

Claims (5)

  1. 車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、
    上記スライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置であって、
    上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、
    上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、
    操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え
    上記規制解除手段の操作部材は、上記スライドドアの車両前側端部又は下端部に設けられていることを特徴とする車両のスライドドア装置。
  2. 車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、
    上記スライドドアに設けられたウインドウと、
    上記スライドドアに設けられ、上記ウインドウを開閉する電動駆動手段と、
    上記電動駆動手段に、上記車両本体から電力を供給する電力供給手段と、
    上記スライドドアが開状態にあるときに、上記電力供給手段による電動駆動手段への電力の供給を解除する電力供給解除手段とを備えた車両のスライドドア装置であって、
    上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、
    上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、
    操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え
    上記規制解除手段の操作部材は、上記スライドドアの車両前側端部又は下端部に設けられていることを特徴とする車両のスライドドア装置。
  3. 車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、
    上記スライドドアに設けられたウインドウと、
    上記スライドドアに設けられ、上記ウインドウを開閉する電動駆動手段と、
    上記電動駆動手段に、上記車両本体から電力を供給する第1の電力供給手段と、
    上記スライドドアが開状態にあるときに、上記第1の電力供給手段による電動駆動手段への電力の供給を解除する電力供給解除手段とを備えた車両のスライドドア装置であって、
    上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、
    上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、
    上記スライドドアに設けられ、上記スライドドアが開状態にあるときにウインドウの閉動作が可能となるように上記電動駆動手段に電力を供給する第2の電力供給手段とを備えていることを特徴とする車両のスライドドア装置。
  4. 車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、
    上記スライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置であって、
    上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、
    上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動 作を規制する規制手段と、
    操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、
    上記車両本体は、車両後方に向かって車幅方向外側に傾斜する第1の案内部と、該第1の案内部の車両後側に設けられかつ車両前後方向に延びる第2の案内部とを有するスライドレールを備え、
    上記スライドドアは、該スライドドアから車両内側に突出する支持部材と、上記スライドレールの第1及び第2の案内部に案内されて移動しかつ上記支持部材の先端部に、該スライドレールの第1の案内部から第2の案内部に移行する際に支持部材に対して相対回動するように支持された案内部材とを有し、
    上記規制手段は、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの支持部材と案内部材との間に挿入されて該支持部材と案内部材との上記相対回動を規制する規制部材を有し、
    上記規制解除手段は、該規制解除手段の操作部材が上記規制部材と一体形成されかつ該操作部材の操作により規制部材による支持部材と案内部材との相対回動規制を強制的に解除することが可能なように構成されていることを特徴とする車両のスライドドア装置。
  5. 車両本体に対して車両前後方向にスライド可能に設けられたスライドドアと、
    上記スライドドアに開閉自在に設けられたウインドウとを備えた車両のスライドドア装置であって、
    上記ウインドウの開状態を検出する検出手段と、
    上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの開動作を規制する規制手段と、
    操作可能な操作部材を有し、上記規制手段によりスライドドアの開動作が規制されているときに、該規制を上記操作部材の操作により強制的に解除することが可能なように構成された規制解除手段とを備え、
    上記車両本体は、車両後方に向かって車幅方向外側に傾斜する第1の案内部と、該第1の案内部の車両後側に設けられかつ車両前後方向に延びる第2の案内部とを有するスライドレールを備え、
    上記スライドドアは、該スライドドアから車両内側に突出する支持部材と、上記スライドレールの第1及び第2の案内部に案内されて移動しかつ上記支持部材の先端部に、該スライドレールの第1の案内部から第2の案内部に移行する際に支持部材に対して相対回動するように支持された案内部材とを有し、
    上記規制手段は、上記検出手段によりウインドウの開状態が検出されたときに、上記スライドドアの支持部材と案内部材との間に挿入されて該支持部材と案内部材との上記相対回動を規制する規制部材を有し、
    上記規制解除手段は、該規制解除手段の操作部材が上記規制部材とは離れた位置に配設されかつ該操作部材の操作により規制部材による支持部材と案内部材との相対回動規制を強制的に解除することが可能なように構成されていることを特徴とする車両のスライドドア装置。
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