JP3858479B2 - 船外機の警報装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンに設けられた各種センサー類の故障を運転者に認識させる船外機の警報装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
中〜大型の船外機には、エンジンに付属する各種のセンサー類の故障を運転者に認識させる警報装置が設けられており、故障の際には計器盤に設けられたLED等の表示により故障を知らせるようになっている。
【0003】
また、このような警報装置を備えない小型機等の場合は、エンジンの制御装置から出力されるダイアグノーシスデータ(故障診断出力)を定期点検時にテスターで点検することによりセンサー類の故障を認識していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、警報装置が備えられた船外機であっても、LED等の視覚的な表示手段によってのみ故障が警報されるものは、運転者が警報に気付かない可能性がある。また、ダイアグノーシスデータをテスターで点検することも怠りがちである。したがって、船外機が故障したままで運転されるケースが多く、燃費の悪化やドライバビリティーの低下を招く懸念が多分にあった。
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その第1の目的は、センサー類の故障を運転者に確実に認識させるとともに、故障したセンサー類の種別を運転者に認識させ、迅速かつ適切な対処を可能にすることにある。
【0006】
また、本発明の第2の目的は、音声による警報を発する際に運転者に不快感を与えることを防止するとともに、故障したセンサー類の種別を運転者に認識させ、迅速かつ適切な対処を可能にすることにある。
【0008】
そして、本発明の第3の目的は、センサー類が故障したままで船外機が再使用されるような場合に運転者に故障を再認識させることにある。
【0009】
また、本発明の第4の目的は、故障したセンサー類の修理完了後は特別な操作を必要とせずに故障データのリセットを可能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するため、本発明に係る船外機の警報装置は、請求項1に記載したように、エンジンに設置された各種センサー類の故障状況を判定するセンサー故障判定手段と、別系統の警報制御手段によりそれぞれ個別に制御される音声警報手段および表示警報手段と、上記センサー故障判定手段からの入力により、各種センサー類の故障時には上記音声警報手段および表示警報手段を同時に作動させ、かつ、その時の音声警報手段の音声モードを、エンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時には音量の小さいダイアグノーシスモードに設定し、上記回転速度αを上回っている時には音量の大きいワーニングモードに設定する警報種別判定手段とを備えると共に、上記音声警報手段をダイアグノーシスモードで作動させる際に、音声警報手段の音質を短音や長音を組み合わせたコード音とし、故障したセンサー類の種別に応じて上記コード音を切り換える音質切換手段を備えてなることを特徴とする。
【0011】
また、前記第2の目的を達成するため、本発明に係る船外機の警報装置は、請求項2に記載したように、エンジンに設置された各種センサー類の故障状況を判定するセンサー故障判定手段と、警報制御手段により制御される音声警報手段と、上記センサー故障判定手段からの入力により、各種センサー類の故障時には上記音声警報手段を作動させ、かつ、その時の音声警報手段の音声モードを、エンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時にはダイアグノーシスモードに設定し、上記回転速度αを上回っている時にはワーニングモードに設定し、かつ上記ダイアグノーシスモードとワーニングモードとで音声警報手段の音質を異ならせる警報種別判定手段とを備えると共に、上記音声警報手段をダイアグノーシスモードで作動させる際に、音声警報手段の音質を短音や長音を組み合わせたコード音とし、故障したセンサー類の種別に応じて上記コード音を切り換える音質切換手段を備えてなることを特徴とする。
【0013】
そして、前記第3の目的を達成するため、本発明に係る船外機の警報装置は、請求項3に記載したように、センサー類の故障データを記憶する記憶手段と、制御用電源の再投入と同時に上記記憶手段に記憶された故障データを読み出して前記音声警報手段および表示警報手段のうち、少なくとも音声警報手段を作動させる読み出し手段とを備えた。
【0014】
また、前記第4の目的を達成するため、本発明に係る船外機の警報装置は、請求項4に記載したように、エンジンの再始動と同時に前記記憶手段に記憶された故障データを消去する消去手段を備えた。
【0015】
請求項1のように船外機の警報装置を構成すれば、船外機のセンサー類が故障した時にはセンサー故障判定手段が故障状況を判定して警報種別判定手段に入力する。警報種別判定手段は、別系統の警報制御手段を介して音声警報手段および表示警報手段を同時に作動させる。この時の音声警報手段の音声モードは、エンジン回転速度が騒音の大きくなる回転速度を下回っていれば音量の小さいダイアグノーシスモードに設定され、騒音の大きくなる回転速度を上回っていれば音量の大きいワーニングモードに設定される。
【0016】
このように、音声警報手段と表示警報手段が同時に作動するため、センサー類の故障を運転者に確実に認識させることができる。また、エンジン騒音が大きい時には音声警報手段の音量が大きくなるため、一層確実に故障を認識できる。この場合、仮に表示警報手段が故障していても、エンジン回転速度を下げることによってエンジン自体のワーニング警報なのかセンサー類の故障警報なのかを即座に判別することができる。
【0017】
さらに、音声警報手段と表示警報手段がそれぞれ別系統の警報制御手段により制御されるため、万一どちらか一方の警報手段または警報制御手段が故障しても、他方によって警報が出されるので警報の認識が可能である。
しかも、センサー類の故障時には音質切換手段が故障したセンサー類の種別に応じて音声警報手段の音質を切り換えるため、運転者が故障したセンサー類の種別を直ちに認識することができ、迅速かつ適切な対処が可能になる。
【0018】
また、請求項2のように船外機の警報装置を構成した場合、船外機のセンサー類故障時にはセンサー故障判定手段が故障状況を判定して警報種別判定手段に入力する。警報種別判定手段は、警報制御手段を介して音声警報手段を作動させ、その時の音声警報手段の音声モードは、エンジン回転速度が騒音の大きくなる回転速度を下回っていればダイアグノーシスモードに設定され、エンジン回転速度が騒音の大きくなる回転速度を上回っていれば、上記ダイアグノーシスモードとは音質の異なるワーニングモードに設定される。
【0019】
これによれば、音声警報手段の音量を変化させることなくダイアグノーシスモードとワーニングモードを識別可能になるため、音声警報手段の音量を増大させて識別する必要がなくなり、音量の増大によって運転者に不快感を与えることを防止できる。しかも、運転者が故障したセンサー類の種別を直ちに認識することができ、迅速かつ適切な対処が可能になる。
【0021】
そして、請求項3の警報装置によれば、センサー類の故障時には一旦制御用電源が切られても記憶手段が故障データを記憶しており、制御用電源の再投入と同時に読み出し手段が記憶された故障データを読み出して前記音声警報手段および表示警報手段のうち、少なくとも音声警報手段を作動させるため、センサー類が故障したままで船外機が再使用される場合に運転者に故障を再認識させることができる。
【0022】
また、請求項4の警報装置によれば、記憶手段に故障データが記憶されていても、エンジンの再始動と同時に消去手段によって故障データが消去されるため、故障したセンサー類の修理完了後は特別な操作を必要とせずに故障データのリセットを行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る警報装置の全体構成を示すブロック図である。
【0024】
この警報装置1には、その構成要部として、エンジンの運転に不可欠な点火制御や燃料噴射制御等の制御を実行するエンジン制御回路2が兼用されるとともに、センサー故障判定回路3、メモリー回路4、読出回路5、消去回路6、エンジンワーニング制御回路7、リセット回路8、ワーニング判定回路9といった回路類が備えられている。これらの回路類は互いに接続されている。
【0025】
また、この警報装置1には、全体の電源を供給するバッテリーやジェネレーター等の制御用電源11が接続されるとともに、エンジンに設置された各種のセンサー類12、例えばエンジン温度センサーや吸気温度センサー、ブーストセンサー、アイドルスイッチ等が接続されている。
【0026】
さらに、リセット回路8にはリセットスイッチ13が接続される一方、ワーニング判定回路9にはブザー制御回路14とLED制御回路15が並列的に設けられ、ブザー制御回路14にブザー16が、LED制御回路15にLED17が、それぞれ接続されている。このように、ブザー16とLED17は、それぞれ別系統の制御回路14と15とによって個別に制御されるようになっている。
【0027】
なお、LED17は、その点灯時に、例えば図2に示す船外機の計器盤に設けられるモニターゲージ19中に『CHECK ENGINE』という文字を発光表示するように設置される。また、リセットスイッチ13とブザー16も計器盤周辺に設置される。
【0028】
この警報装置1において、センサー故障判定回路3は請求項1に記載したセンサー故障判定手段の一例として機能し、ワーニング判定回路9は警報種別判定手段の一例として機能する。また、ブザー制御回路14およびLED制御回路15は警報制御手段の一例として機能し、ブザー16は音声警報手段の一例として、LED17は表示警報手段の一例として、それぞれ機能する。なお、センサー故障判定回路3は請求項1、2に記載した音質切換手段の一例としても機能する。
【0029】
また、この警報装置1において、メモリー回路4は請求項3に記載した記憶手段の一例として機能し、読出回路5は読み出し手段の一例として機能する。さらに、消去回路6は請求項4に記載した消去手段の一例として機能する。
【0030】
このような構成の警報装置1は次のように作用する。
【0031】
まず、エンジンに設けられているセンサー類12のいずれかが故障した場合、センサー故障判定回路3がその故障状況を判定し、ワーニング判定回路9に入力する。ワーニング判定回路9は、ブザー制御回路14とLED制御回路15を駆動してブザー16とLED17を同時に作動させ、ブザー16による音声と、LED17の発光によるモニターゲージ19中の『CHECK ENGINE』の表示を出すことによって運転者に故障を認識させる。
【0032】
この時のブザー16の音声モードは、ワーニング判定回路9の制御により、エンジンの回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時には音量の小さいダイアグノーシスモードに設定され、上記回転速度αを上回っている時には音量の大きいワーニングモードに設定される。このワーニングモードによる音声は、エンジン自体が故障した時やエンジン回転速度が過剰になった時等に発される警報音声とは別種のものとされる。
【0033】
なお、音量の大きなワーニングモードによる音声は、運転者がスロットルを閉じてエンジン回転速度Nがα未満になれば自動的に音量の小さなダイアグノーシスモードによる音声に戻される。また、運転者が故障を認識してリセットスイッチ13を操作すると、リセット回路8がブザー制御回路14に働きかけてブザー16の作動を停止させる。これにより、センサー類12の故障を認識した後、ブザー16を鳴らし続けることなく運転を続行することができる。
【0034】
このように、センサー類12の故障時にはブザー16とLED17が同時に作動するため、センサー類12の故障を運転者に確実に認識させることができる。また、エンジン騒音が大きい時にはブザー16の音量も大きくなるため、一層確実に故障を認識できる。この場合、仮にLED17が故障していても、エンジン回転速度Nを下げることによってエンジン自体のワーニング警報なのかセンサー類12の故障警報なのかを即座に判別することができる。
【0035】
さらに、ブザー16とLED17がそれぞれ別系統の制御回路14,15により個別に制御されるため、万一ブザー16やLED17および制御回路14,15のいずれかが故障しても、他方によって警報が出されるので警報の認識が可能である。
【0036】
ところで、センサー故障判定回路3は、ブザー16がダイアグノーシスモードで作動する際に、故障したセンサー類12の種別に応じてブザー16の音質を切り換えるようにプログラムされている。この音質の切り換えは、図3(A),(B) に示すように、モールス信号のような短音や長音を組み合わせたコード音とされる。
【0037】
例えば、あるセンサーが故障した時には、図3(A) のように短音を3回鳴らしてから1拍おいて短音を1回鳴らすコード音とされる。また、別のセンサーが故障した時には、図3(B) のように長音を1回鳴らしてから1拍おいて短音を1回鳴らすコード音とされる。同様に、他の全てのセンサーについて特定のコード音が予め設定されている。
【0038】
このように、故障したセンサー類12の種別に応じてブザー16で特定のコード音を鳴らすことにより、運転者が故障したセンサー類12の種別を直ちに認識することができ、船上でも迅速かつ適切な対処が可能になる。また、電話等でサービス工場に故障内容を問い合わせる際にも、コード音を伝えればサービス工場側の対応が容易になる。
【0039】
また、センサー類12に故障が起きた場合におけるブザー16の音声モードは、前述したようにエンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時にはダイアグノーシスモードとされ、エンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを上回っている時にはワーニングモードとされるが、このダイアグノーシスモードとワーニングモードとで音量を変化させて識別させる他に、音質そのものを変化させることによる識別も可能である。
【0040】
即ち、図3(C) に示すように、ワーニングモードではブザー16の音質を、例えば一定間隔の長音とすることにより、ダイアグノーシスモードにおける前記各コード音(図3(A),(B) )とは明らかに異なる音質として識別させる。これにより、ブザー16の音量を変化させることなくダイアグノーシスモードとワーニングモードを識別可能になるため、ブザー16の音量を増大させて識別する必要はなくなり、音量の増大により運転者に不快感を与えることも防止できる。
【0041】
一方、センサー類12の故障時には、その故障データがメモリー回路4に記憶される。この記憶データは、センサー類12が故障したままで船外機の使用が終了し、警報装置1の制御用電源11が一旦切られたとしても、再度電源が投入されると同時に読出回路5によって読み出される。そして、読出回路5は、ワーニング判定回路9に入力してブザー16とLED17の両方、または少なくともブザー16を作動させる。
【0042】
このように、電源の再投入時に故障したセンサー類12の故障警報が復活するため、センサー類12が故障したままで船外機が再使用される場合に運転者に故障を再認識させることができ、適切な対応が取れる。
【0043】
また、消去回路6は、船外機のエンジンが再始動すると同時にメモリー回路4に記憶された故障データを消去する。このため、センサー類12の故障修理後は特別な操作を必要とせずに故障データのリセットを行うことができる。しかしながら、センサー類12の修理が完了していなければ、すぐにセンサー故障判定回路3によって故障が再確認され、ブザー16およびLED17が警報を発する。
【0044】
次に、この警報装置1の制御の流れを、図4および図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0045】
図4のフローチャートは、航走時における警報装置1の制御の流れを示している。この制御では、丸数字1からスタートした後、まずS1でセンサー類12に故障があるか否かを判断し、S1がNO(故障無し)ならば再びS1での判断を繰り返すが、S1がYES(故障有り)ならばS2に移行して故障データを保存する(メモリー回路4に故障データを記憶させる)。
【0046】
その後、S3でエンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度α未満であるか否かを判断する。このS3がYES(N<α)の場合はS4に移行し、ブザー16とLED17を同時に作動させる。この時のブザー16の音声モードはダイアグノーシスモードに設定される。同時に、センサー故障判定回路3の制御により、故障したセンサー類12の種別に応じてブザー16の音質を切り換える。
【0047】
さらに、S5でリセットスイッチ13がON操作されたか否かを判断し、S5がYES(リセットスイッチ13がONにされた)ならばS6に移行してブザー16の作動を解除し、丸数字1に戻る。なお、S6においてはブザー16の作動は解除するが、LED17の作動は解除せず、LED17を点灯させたままとする。
【0048】
また、S5がNO(リセットスイッチ13がOFFのまま)ならばS3に戻り、S3以降の制御を反復する。したがって、リセットスイッチ13がON操作されるまでブザー16がダイアグノーシスモードで鳴り続ける。
【0049】
また、S3がNO(N>α)の場合はS7に移行し、ワーニングモードでブザー16を作動させ、同時にLED17を点灯させる。ブザー16の音は、ダイアグノーシスモードの時よりも音量が上げられるか、もしくは音質が変更される。その後、S8でリセットスイッチ13のON操作を照合し、S8がYES(ONにされた)ならばS6に移行してブザー16の作動を解除し、S8がNO(OFFのまま)ならばS3に戻ってS3以降の制御を反復する。この場合もリセットスイッチ13がONにされるまでブザー16がワーニングモードで鳴り続ける。なお、この時にスロットルが閉じられてエンジン回転速度Nがαを下回ればブザー16の音声モードがダイアグノーシスモードに変化する。
【0050】
このように、センサー類12の故障時にはブザー16とLED17が同時に作動し、しかもブザー16の音質がエンジン騒音の増加に応じて大きくなるか、あるいは音質が変更されるため、運転者に故障を確実に認識させることができる。しかも、故障したセンサー類12の種別に応じてブザー16の音質が変化するため、運転者が故障したセンサー類12の種別を直ちに認識でき、船上でも迅速かつ的確に対処することができる。
【0051】
変更
一方、図5のフローチャートは、警報装置1に制御用電源11が投入されてからの制御の流れを示している。この制御では、制御用電源11の投入後、S11でメモリー回路4に故障データが保存されているか否かを判断し、S11がNO(故障データ無し)ならばS12に移行してエンジンの始動を照合する。S12がYES(エンジン始動済)ならばS13で故障データをリセットし(消去回路6によりメモリー回路4の故障データを消去)、図4のフローチャートの丸数字1に戻る。なお、S11がNOの場合はメモリー回路4に故障データが無いため、S13における故障データのリセットは行わなくてもよい。
【0052】
また、S11がYES(故障データ有り)ならばS14に移行し、ブザー16とLED17の両方、または少なくともブザー16を作動させる。この時のブザー16の音声モードはダイアグノーシスモードに設定され、しかも故障したセンサー類12の種別に応じて音質が切り換えられる。
【0053】
その後、S15でエンジンの始動を照合し、S15がNO(エンジン未始動)ならばS16でリセットスイッチ13のON操作を照合し、S16がYES(リセットスイッチ13がONされた)ならばS17に移行してブザー16の作動を解除し、S12に戻る。
【0054】
また、S15がYES(エンジン始動済)ならばS13に移行して故障データをリセットする。さらに、S16がNO(リセットスイッチ13がOFFのまま)ならばS14に戻ってS14→S15→S16の制御を反復する。したがって、リセットスイッチ13がON操作されるまでブザー16が鳴り続ける。
【0055】
このように、センサー類12の故障時には、例え電源が落とされても再度電源が投入されると同時にブザー16とLED17の両方、あるいは少なくともブザー16が作動して運転者に故障を認識させ、故障部の修理が完了するまではこの作動が続けられるため、センサー類12が故障したままで船外機が使用されるような場合に運転者に故障を再認識させることができる。また、故障の修理が完了すれば、エンジンを始動させるだけで故障データがリセットされるため、特別な操作を必要とせず、簡単に故障データをリセットすることができる。
【0056】
なお、この実施形態の警報装置1では、音声警報手段としてブザー16を用い、表示警報手段としてLED17を用いているが、ブザー16以外の音声手段やLED17以外の表示手段を用いてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る船外機の警報装置は、エンジンに設置された各種センサー類の故障状況を判定するセンサー故障判定手段と、別系統の警報制御手段によりそれぞれ個別に制御される音声警報手段および表示警報手段と、上記センサー故障判定手段からの入力により、各種センサー類の故障時には上記音声警報手段および表示警報手段を同時に作動させ、かつ、その時の音声警報手段の音声モードを、エンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時には音量の小さいダイアグノーシスモードに設定し、上記回転速度αを上回っている時には音量の大きいワーニングモードに設定する警報種別判定手段とを備えると共に、上記音声警報手段をダイアグノーシスモードで作動させる際に、音声警報手段の音質を短音や長音を組み合わせたコード音とし、故障したセンサー類の種別に応じて上記コード音を切り換える音質切換手段を備えてなることを特徴とする。
【0058】
このように、音声警報手段と表示警報手段を同時に作動させることにより、センサー類の故障を運転者に確実に認識させることができ、しかもエンジン騒音の増大に伴って音声警報手段の音量が大きくなるため、一層確実な故障認識ができる。さらに、音声警報手段と表示警報手段がそれぞれ別系統の警報制御手段により制御されるため、万一どちらか一方の警報手段または警報制御手段が故障しても、他方によって警報が出されるので警報の認識が可能である。
しかも、センサー類の故障時には音質切換手段が故障したセンサー類の種別に応じて音声警報手段の音質を切り換えるため、運転者が故障したセンサー類の種別を直ちに認識することができ、迅速かつ適切な対処が可能になる。
【0059】
また、本発明に係る船外機の警報装置は、エンジンに設置された各種センサー類の故障状況を判定するセンサー故障判定手段と、警報制御手段により制御される音声警報手段と、上記センサー故障判定手段からの入力により、各種センサー類の故障時には上記音声警報手段を作動させ、かつ、その時の音声警報手段の音声モードを、エンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時にはダイアグノーシスモードに設定し、上記回転速度αを上回っている時にはワーニングモードに設定し、かつ上記ダイアグノーシスモードとワーニングモードとで音声警報手段の音質を異ならせる警報種別判定手段とを備えると共に、上記音声警報手段をダイアグノーシスモードで作動させる際に、音声警報手段の音質を短音や長音を組み合わせたコード音とし、故障したセンサー類の種別に応じて上記コード音を切り換える音質切換手段を備えてなることを特徴とする。
【0060】
これによれば、音声警報手段の音量を変化させることなくダイアグノーシスモードとワーニングモードを識別可能になるため、音声警報手段の音量を増大させて識別する必要がなくなり、音量の増大に伴う運転者の不快感を解消することができる。しかも、運転者が故障したセンサー類の種別を直ちに認識することができ、迅速かつ適切な対処が可能になる。
【0062】
そして、本発明に係る船外機の警報装置は、センサー類の故障データを記憶する記憶手段と、制御用電源の再投入と同時に上記記憶手段に記憶された故障データを読み出して前記音声警報手段および表示警報手段の少なくとも一方を作動させる読み出し手段とを備えたため、センサー類が故障したままで電源が落とされても、電源の再投入と同時に少なくとも音声警報手段が作動して警報が発され、これによりセンサー類が故障したままで船外機が再使用されるような場合に運転者に故障を再認識させることができる。
【0063】
また、本発明に係る船外機の警報装置は、エンジンの再始動と同時に前記記憶手段に記憶された故障データを消去する消去手段を備えたため、故障したセンサー類の修理完了後は特別な操作を必要とせずに故障データのリセットを可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る警報装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】船外機の計器盤に設けられるモニターゲージの正面図。
【図3】ブザー音質の切換例を示す図。
【図4】航走時における警報装置の制御の流れをフローチャートで示した図。
【図5】警報装置に制御用電源が投入されてからの制御の流れをフローチャートで示した図。
【符号の説明】
1 警報装置
2 エンジン制御回路
3 センサー故障判定手段および音質切換手段の一例として機能するセンサー故障判定回路
4 記憶手段の一例として機能するメモリー回路
5 読み出し手段の一例として機能する読出回路
6 消去手段の一例として機能する消去回路
7 エンジンワーニング制御回路
8 リセット回路
9 警報種別判定手段の一例として機能するワーニング判定回路
11 制御用電源
12 各種センサー類
13 リセットスイッチ
14 警報制御手段の一例として機能するブザー制御回路
15 警報制御手段の一例として機能するLED制御回路
16 音声警報手段の一例として機能するブザー
17 表示警報手段の一例として機能するLED
N エンジン回転速度
α 騒音の大きくなるエンジン回転速度
Claims (4)
- エンジンに設置された各種センサー類の故障状況を判定するセンサー故障判定手段と、別系統の警報制御手段によりそれぞれ個別に制御される音声警報手段および表示警報手段と、上記センサー故障判定手段からの入力により、各種センサー類の故障時には上記音声警報手段および表示警報手段を同時に作動させ、かつ、その時の音声警報手段の音声モードを、エンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時には音量の小さいダイアグノーシスモードに設定し、上記回転速度αを上回っている時には音量の大きいワーニングモードに設定する警報種別判定手段とを備えると共に、上記音声警報手段をダイアグノーシスモードで作動させる際に、音声警報手段の音質を短音や長音を組み合わせたコード音とし、故障したセンサー類の種別に応じて上記コード音を切り換える音質切換手段を備えてなることを特徴とする船外機の警報装置。
- エンジンに設置された各種センサー類の故障状況を判定するセンサー故障判定手段と、警報制御手段により制御される音声警報手段と、上記センサー故障判定手段からの入力により、各種センサー類の故障時には上記音声警報手段を作動させ、かつ、その時の音声警報手段の音声モードを、エンジン回転速度Nが騒音の大きくなる回転速度αを下回っている時にはダイアグノーシスモードに設定し、上記回転速度αを上回っている時にはワーニングモードに設定し、かつ上記ダイアグノーシスモードとワーニングモードとで音声警報手段の音質を異ならせる警報種別判定手段とを備えると共に、上記音声警報手段をダイアグノーシスモードで作動させる際に、音声警報手段の音質を短音や長音を組み合わせたコード音とし、故障したセンサー類の種別に応じて上記コード音を切り換える音質切換手段を備えてなることを特徴とする船外機の警報装置。
- センサー類の故障データを記憶する記憶手段と、制御用電源の再投入と同時に上記記憶手段に記憶された故障データを読み出して前記音声警報手段および表示警報手段のうち、少なくとも音声警報手段を作動させる読み出し手段とを備えた請求項1または2に記載の船外機の警報装置。
- エンジンの再始動と同時に前記記憶手段に記憶された故障データを消去する消去手段を備えた請求項3に記載の船外機の警報装置。
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-
1998
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