JP3858332B2 - 電界効果トランジスタのピンチオフ電圧の測定回路、測定用トランジスタ、測定方法および製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタのピンチオフ電圧の測定回路、測定用トランジスタ、測定方法および製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界効果トランジスタのゲートのピンチオフ電圧を精度よく測定できる測定回路、測定用トランジスタおよび測定方法に関する。また、本発明は、この測定用トランジスタを用いて、同一基板上に形成される電界効果トランジスタのピンチオフ電圧をモニタしながら完成後のゲート閾値電圧を所望の値に制御できる接合電界効果トランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
GaAsを始めとする化合物半導体基板上に、MESFET(Metal-Semiconductor FET) やJFET(Junction FET)などの電界効果トランンジスタを形成する場合、ゲート閾値電圧Vthをいかに精度よく制御できるかが、歩留まり向上および回路特性の良否を決める最も重要な要素の一つである。
そのため、従来からウェーハプロセス途中でゲート閾値電圧Vthを監視しながらFET完成後のゲート閾値電圧Vthを制御するという方法が、ゲート閾値電圧Vthの制御精度を高める手法として取られてきた。
【0003】
GaAs基板にJFETを作る場合、まず、半絶縁性GaAs基板内の表面側にチャネルが形成されるn型不純物拡散領域(チャネル形成不純物領域)を形成した後、全面に窒化シリコン膜等の膜を成膜する。つぎに、この窒化シリコン膜にゲート電極の形成領域を開孔させてチャネル形成不純物領域を部分的に表出させ、この開孔部を介してp型不純物を導入することにより、ゲート閾値電圧Vthを決めるゲート不純物領域を、その不純物濃度および深さ等を制御しながら形成することとしていた。
【0004】
ところが、ゲート不純物領域を形成する際の拡散時に基板は高温に曝されるため、AuGe/Niのような耐熱性の低いオーミック電極を基板に予め備えておくことはできず、ゲート閾値電圧Vthの制御はオーミック電極形成前に行う必要がある。このため、チャネル形成不純物領域に対するオーミック接触が得られないので、所定のゲートバイアス下でソースとドレイン間の印加電圧Vdsに対するドレイン電流Id の特性(以下、単に“電流電圧特性”という)で定義されるゲート閾値電圧Vthの測定を行うことはできない。MESFETの場合でも、オーミック電極を形成する前にゲート閾値電圧Vthを測定するならば、事情は同じである。
【0005】
そこで、電流電圧特性で定義されるゲート閾値電圧Vthの代わりに、ゲート不純物領域と一括形成される幅広の測定パターンについて、その容量変化を測定するピンチオフ電圧Vpの測定方法が広く用いられている。
MESFETの製造工程では、水銀プローブを用いた方法が一般的であるが、ここでは、JFETの製造工程を例に、上記幅広の測定パターンの容量変化を利用した従来のピンチオフ電圧Vpの測定方法について説明する。
【0006】
図10(a)は、従来のJFETの製造工程においてピンチオフ電圧測定を行うゲート拡散工程後のパターンを示す平面図である。また、図10(b)〜(e)は、従来のJFETの各製造過程を示す断面図である。各図の右側はTEG(Test Elements Group) 内のピンチオフ電圧の測定パターン、左側はJFETをそれぞれ示す。
まず、図10(b)では、半絶縁性GaAs基板100内の表面側にn型のチャネル形成不純物領域101、101aを形成し、続く図10(c)では、JFETのゲート不純物領域102と、測定用パターンのソース測定不純物領域103aおよびドレイン測定不純物領域103bとを形成する。この形成法は、まず窒化シリコン膜等の膜を成膜し、これに開孔部104a、104bおよび104cを形成して拡散マスク104を形成する。この拡散マスク104上から、例えば亜鉛(Zn)等のp型不純物を基板に拡散してゲート不純物領域102と、ソース測定不純物領域103aおよびドレイン測定不純物領域103bとを同時形成する。拡散法としては、例えばZn(C2 5 2 を拡散源とした気相拡散法が用いられる。
【0007】
図10(d)では、まず、ゲート不純物領域102上の窒化シリコン膜の開孔部104a内に埋め込むかたちで、例えばTi/Pt/Auの積層金属膜からなるゲート電極105を形成する。また、ゲート電極105と所定距離をおいてオーミック電極106,106をそれぞれ形成する。オーミック電極106の形成は、窒化シリコン膜を開孔させて表出した基板表面にAuGe/Niの積層金属膜を形成し、これを加熱してGaAsと合金化することにより達成される。その後、オーミック電極106上に低抵抗化等のための金属配線層を107を形成することにより、JFETの基本構造が完成する。
【0008】
上述したJFETの製造工程において、JFETのゲート閾値電圧Vthは、図10(c)のゲート不純物領域への拡散工程で制御される。この制御は、ゲート閾値電圧Vthに相関するチャネルのピンチオフ電圧Vpが所望の値に達するまで、ゲート不純物領域102への追加拡散とピンチオフ電圧Vpの測定とを繰り返すことによって行われる。
【0009】
この測定に使用されるのが、図10(a)の右側に描かれたピンチオフ電圧Vpの測定パターンである。
図10(a)中、J1 はチャネル形成不純物領域101aとソース測定不純物領域103aとの間で形成された第1のPN接合ダイオードであり、J2 はチャネル形成不純物領域101aとドレイン測定不純物領域103bとの間で形成された第2のPN接合ダイオードである。2つのPN接合ダイオードJ1 とJ2 は、その面積が探針を立てるに十分な面積(例えば、一辺の長さが100〜150μm程度)をもち、測定可能な程度に大きな接合容量を有する。
一方、図10(a)の左側に描かれたJFETのゲート不純物領域102の寸法は、たとえば、そのチャネル方向の長さLg が0.5μmでチャネル幅方向の長さWg が10μm程度である。
したがって、PN接合ダイオードJ1,J2の接合面積は、JFETのゲート不純物領域102による接合面積よりも遥かに大きい。
【0010】
このように構成されているピンチオフ電圧Vpの測定用パターンに対し、そのソース測定不純物領域103aとドレイン測定不純物領域103bとにそれぞれ探針を十分に接触させ、この探針間にCVメータを接続する。このとき、CVメータの正極側にソース測定不純物領域103aが、負極側にドレイン測定不純物領域103bがそれぞれ接続されるように針立てを行う。
この2つの探針間に電圧を印加しながらCV測定を行うと、図11のCV曲線が得られる。図11のCV曲線において、検出容量Cの値が急峻に変化したときの印加電圧Vの外挿値Vpo が、ドレイン側のPN接合ダイオードJ2の空乏層が延びることによりチャネル形成不純物領域101がピンチオフするときの電圧、即ちピンチオフ電圧Vpの近似値となる。
【0011】
このピンチオフ電圧Vpの測定原理を、図12を用いて説明する。図12において、C11とC21はそれぞれPN接合J1 とJ2 の底面の接合容量を表し、C12とC22はそれぞれPN接合J1 とJ2 の側面の接合容量を表す。また、R1 とR2 は、それぞれPN接合J1とJ2直下のチャネル形成不純物領域101aの抵抗、Vは探針を介して加えられる印加電圧である。
【0012】
この測定時に、印加電圧Vのほとんどは負極側のPN接合J2 にかかり、PN接合J2 の空乏層D2 が広がる。印加電圧Vがチャネルのピンチオフ電圧Vpo より低いとき(図11のA点)、図12(a)に示す等価回路となり、CVメータの検出容量Cは以下の式で表される。
【数1】
Figure 0003858332
ここで、“//”は2つの容量Cx とCy が直列に接続されていることを示す演算符号であり、Cx //Cy =Cx ・Cy /(Cx +Cy )で表される。前記したようにC11とC21は例えば10pF程度の大きな容量であるから、上記近似式(1)が成立し、検出容量Cも接合容量C11, C21とほぼ同じオーダーの値となる。
【0013】
印加電圧Vがチャネルのピンチオフ電圧Vpo をこえると(図11のB点)、図12(b)に示す等価回路となり、負極側の接合容量J2 の下でチャネルがピンチオフする。チャネルがピンチオフすると、チャネル形成不純物領域101aの負極側の抵抗R2 は開放となり、等価回路上では非常に小さな基板容量Csub に置き換わる。このときのCVメータの検出容量Cは、次式で表される。
【数2】
Figure 0003858332
ここで、Csub は、例えば300fF程度とC21より遥かに小さい。また、C22も接合面積の違いによりC21より数桁小さい。このため、接合容量C21と基板容量Csub の直列容量C21//Csub は、極めて小さいCsub 基板容量で押さえれてCsub に近い値をとるし、同様にC11//(Csub +C22)は小さい方の(Csub +C22)に近い値をとる。このことを数式で示したのが、上記近似式(2)である。
【0014】
上記した2つの近似式(1)および(2)を比較すると明らかなように、CVメータの検出容量Cはピンチオフの前後で急峻に変化する。したがって、図11の容量値の急峻な変化は、チャネルのピンチオフによりもたらされたものであり、この容量変化を捉えることによってピンチオフ電圧Vpのモニタ値Vpo を得ることが可能となる。この測定原理は、MESFETのゲート閾値電圧Vthの制御法としてよく行われる水銀プローブを用いたCV測定と同じである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の方法で測定したピンチオフ電圧Vpo は、同一基板上に形成したJFETのゲート閾値電圧Vthとは一致せず、さらに両者の差(以下、“ΔVth”と記す)には、予測できない変動が観測されることがあった。
ΔVthが一定でなければ、JFETにおける所望のゲート閾値電圧Vthに対して、図10の測定パターンをCV測定して得られるピンチオフ電圧Vpo をいくつに追い込んだらよいかが定まらない。すなわち、従来のピンチオフ電圧測定方法では、ΔVthがある値となることを見込んでピンチオフ電圧Vpを制御しても、実際にできたJFETのゲート閾値電圧Vthが見込みからずれてしまうことがあり、その高精度な制御が困難であるといった課題があった。
【0016】
この課題を解決するには、JFETの微細ゲートから引き出されたゲートパッドに探針を立てて、直接ゲート閾値電圧Vthを測定する方法が考えられる。しかし、JFETのゲート容量は例えば10数fF程度しかないので、これを直接、しかも正確に測定するのは非常に難しい。
また、ゲート幅Wg やゲートフィンガー数を増やして測定する容量を稼ぐ方法もあるが、この方法ではピンチオフ時の容量の減少幅が縮まってしまい急峻な容量変化が現れないため、精度のよいピンチオフ点の検出が困難である。これは、ゲート不純物領域102の側面に対する底面の接合容量比(接合面積比)がゲート長Lg を狭めたことにより小さくなったためであり、この容量比はゲート幅Wg を幾ら増やしても変化しないためである。当然ながら、この容量変化のダイナミックレンジが縮小する傾向はゲート長Lg を短くしてゆくほど顕著になってゆき、この測定容量を稼ぐ方法は、益々微細ゲート化するJFETのゲート閾値電圧Vthの測定法として到底採用できない。
【0017】
このように、従来から存在する電界効果トランジスタのゲート閾値電圧Vthの制御方法は精度が十分でなかった。特に、PN接合ゲートを有するJFET、或いはショットキー接合ゲートを有するMESFET等のデバイスは如何に精度よくゲート閾値電圧Vthを制御するかが重要であり、また微細ゲート化にともプロセス上でゲート閾値電圧Vthのバラツキ要因が増えるため、より高精度なゲート閾値電圧Vthの制御方法が強く求められていた。
【0018】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、微細ゲートを有する電界効果トランジスタのゲート閾値電圧Vthを精度よく制御するために、同じゲート寸法の電界効果トランジスタのゲートのピンチオフ電圧を直接測定可能とする測定回路、測定用トランジスタを新たに提供することを目的とする。また、本発明は、この測定用トランジスタを用いたピンチオフ電圧の測定方法、及びこの測定方法を用いてゲート不純物領域を最適化することによりゲート閾値電圧Vthの制御性を高めた電界効果トランジスタの製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決し、上記目的を達成するために、発明者は、前記ΔVthの発生および変動要因を探った。この結果、ΔVthの発生は、主にJFETのゲートと測定パターンのドレイン側接合容量J2 との寸法の相違に関係しており、ゲート不純物領域への導入不純物であるZnの拡散深さがパターン寸法によって影響を受けていることによってもたらされると結論するに至った。すなわち、例えば有機金属DEZ(Zn(C2 5 2 )を拡散源とし窒化シリコン膜をマスクとした気相拡散においては、窒化シリコン膜による基板応力がGaAs基板中のZnの拡散係数を増加させるために、ゲートパターンが微細であればあるほど同じ拡散時間での拡散深さが深くなり、ゲート閾値電圧Vthはより正の値となることを突き止めた。また、この応力による拡散係数の変動が、ΔVthの主たる変動原因であることを確かめた。
以上より、ΔVthの変動を抑え、従来の測定方法でJFETのゲート閾値電圧Vthの制御性を高める1つの方策は、基板応力を制御することであることが分かった。しかし、基板応力は、窒化シリコン膜の膜厚や膜質、ゲート長などによっても変化しこれを必要な精度で制御することは容易ではない。
【0020】
そこで、本発明者はJFETと同じ寸法のゲート不純物領域によるチャネルのピンチオフを、従来どおりの大きな容量変化で検出する方法について種々検討を行った。なぜなら、JFETのゲート不純物領域は基板応力の影響を受けているため、これと同じ寸法の不純物領域によるチャネルのピンチオフ電圧は、よりJFETのゲート閾値電圧Vthとの相関が高いと考えられるからである。
この検討の結果、本発明者は、微細ゲートJFETについて、ゲートとドレイン間の素子容量より十分に大きな外部容量をゲートとドレイン間に接続した上で、ゲートとソース間のCV測定を行えばよいと結論するに至った。
【0021】
すなわち、本発明に係るピンチオフ電圧測定回路は、電界効果トランジスタと、当該電界効果トランジスタに電圧を印加し印加電圧に対するインピーダンスの変化を検出する測定手段との間に接続され、前記電界効果トランジスタのピンチオフ電圧を測定する測定回路であって、前記測定手段が接続される第1の検出端子および第2の検出端子と、前記電界効果トランジスタのソース又はドレインの一方が接続される第1の素子接続端子、他方が接続される第2の素子接続端子およびゲートが接続される第3の素子接続端子と、前記第1の検出端子と前記第1の素子接続端子との間、前記第2の検出端子と前記第2の素子接続端子との間の少なくとも一方に接続され、前記電界効果トランジスタにおけるソース又はドレインとゲートとの間の素子容量よりも十分に大きな外部容量とを有し、当該外部容量が接続されている一方の検出端子と前記第3の素子接続端子との間が短絡されている。
【0022】
また、本発明に係る測定用トランジスタは、接合型の電界効果トランジスタと同一な半導体基板に形成され、当該電界効果トランジスタのピンチオフ電圧をモニタする測定用トランジスタであって、前記電界効果トランジスタのチャネルが形成される不純物領域と同じ深さを有し、半導体基板内の表面側に形成されているチャネル形成不純物領域と、チャネル長方向の断面が前記電界効果トランジスタと同じ構造を有し、前記チャネル形成不純物領域と逆導電型を有して前記チャネル形成不純物領域内の表面側に形成されているゲート不純物領域と、前記ゲート不純物領域と同じ導電型を有し、前記チャネル形成不純物領域内の表面側に所定幅離れて形成されているソース測定不純物領域およびドレイン測定不純物領域と、を備え、前記ソース測定不純物領域と前記ドレイン測定不純物領域の少なくとも一方が、前記チャネル形成不純物領域との接合により、前記電界効果トランジスタ内のソースまたはドレインとゲートとの間の素子容量より十分に大きな容量を形成しており前記ソース測定不純物領域と前記ドレイン測定不純物領域の何れか一方と前記ゲート不純物領域とを部分的に連結する連結不純物領域によって、ソースまたはドレインとゲートとが電気的に接続されている。
【0023】
また、本発明に係る他の測定用トランジスタは、ショットーゲート型の電界効果トランジスタと同一な半導体基板に形成され、当該電界効果トランジスタのピンチオフ電圧をモニタする測定用トランジスタであって、前記電界効果トランジスタのチャネルが形成される不純物領域と同じ深さを有し、半導体基板内の表面側に形成されているチャネル形成不純物領域と、チャネル長方向の断面が前記電界効果トランジスタと同じ構造を有し、前記チャネル形成不純物領域の表面にショットキー接合されているゲート電極と、前記チャネル形成不純物領域の表面の所定幅離れた位置にそれぞれショットキー接合されているソース電極およびドレイン電極と、を備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極の少なくとも一方が、前記チャネル形成不純物領域とのショットキー接合により、前記電界効果トランジスタ内のソースまたはドレインとゲートとの間の素子容量より十分に大きな容量を形成しており、前記ソース電極と前記ドレイン電極の何れか一方と前記ゲート電極とを部分的に連結する電極間連結部によって、ソースまたはドレインとゲートとが電気的に接続されている。
本発明に係る他の測定用トランジスタは、絶縁ゲート型の電界効果トランジスタと同一な半導体基板に形成され、当該電界効果トランジスタのピンチオフ電圧をモニタする測定用トランジスタであって、前記電界効果トランジスタのチャネルが形成される不純物領域と同じ深さを有し、半導体基板内の表面側に形成されているチャネル形成不純物領域と、チャネル長方向の断面が前記電界効果トランジスタと同じ構造を有するゲート電極と、前記チャネル形成不純物領域内の表面側に所定幅離れて形成されているソース不純物領域およびドレイン不純物領域とを備え、前記ソース不純物領域と前記ドレイン不純物領域の少なくとも一方の側に、ソース不純物領域またはドレイン不純物領域上に絶縁膜と導電層が積層されて、前記電界効果トランジスタ内のソースまたはドレインとゲートとの間の素子容量より十分に大きな容量が形成され、前記導電層と前記ゲート電極とを部分的に連結する電極間連結部によって、ソースまたはドレインとゲートとが前記容量を介して電気的に接続されている。
【0024】
本発明に係る電界効果トランジスタのピンチオフ電圧の測定方法では、ピンチオフ電圧を求めたい電界効果トランジスタのソースおよびドレインの少なくとも一方に、前記電界効果トランジスタ内部のソースまたはドレインとゲートとの素子容量よりも十分に大きな容量を第1の電極側から接続させた状態で、当該容量の第2の電極および前記ゲートと、前記ソースおよびドレインの他方との間に電圧を印加し、当該電圧を漸次変化させながら電圧印加端子間のインピーダンスの変化を検出し、当該検出結果にもとづいて前記電界効果トランジスタのピンチオフ電圧を求める。
【0025】
また、この測定方法では、ソースまたはドレインの一方とゲートとの間の短絡が内部で達成され、前記素子容量よりも十分に大きな容量が内蔵されている容量内蔵型の測定用トランジスタを用いてもよい。
【0026】
本発明に係る電界効果トランジスタの製造方法では、上記容量内蔵型の測定用トランジスタを用いて電界効果トランジスタのピンチオフ電圧を測定し、その測定結果が所望のピンチオフ電圧を示さない場合に、前記ゲート不純物領域の不純物濃度および深さの調整と、前記ピンチオフ電圧の測定とを、所望のピンチオフ電圧が得られるまで繰り返す。
【0027】
これらの本発明に係るピンチオフ電圧の測定回路、測定用トランジスタ、測定方法および製造方法では、ピンチオフ電圧値を知りたい電界効果トランジスタ、または基板表面領域を含めたゲート部のチャネル長方向断面構造が同一な測定用トランジスタについて、その素子容量より十分に高い容量がゲートに短絡した状態で外部接続または内蔵されていることから、測定容量を高くしたままで、ソースおよびドレイン側の不純物領域(又はショットキー電極の空乏層)よりも先にゲート不純物領域でチャネルをピンチオフさせることができる。したがって、この結果得られるピンチオフ電圧は、ゲート不純物領域にかかる基板応力等をよく反映したものとなり、電界効果トランジスタのゲート閾値電圧との相関性が高いものとなる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明は、電界効果トランジスタ(FET)の構造的特徴利用したものであるから、発明の効果はFETの種類に限定されない。たとえば、FETの各部を構成する材料や不純物元素、ゲート構造(PN接合ゲート、ショットキー接合ゲート、絶縁ゲート等)、細部の寸法や形状等に制限はない。また、測定されるFETの態様(ウェーハ製造工程での仕掛かり品の状態か、完成品の状態か、また単体デバイスであるか、集積回路に組み込まれたものか等)も任意である。
【0029】
第1実施形態
本実施形態は、本発明に係るFETピンチオフ電圧の測定用トランジスタおよび測定方法をGaAs基板に形成された接合ゲート型トランジスタ(JFET)において例示するものであり、また本発明のJFETの製造方法に関する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係るJFETの製造工程においてピンチオフ電圧測定を行うゲート拡散工程後のパターンを示す平面図である。また、図1(b)〜(e)は、このJFETの各製造過程を示す断面図である。各図の右側はTEG内のピンチオフ電圧の測定用トランジスタ、左側はJFETをそれぞれ示す。
【0030】
図中、符号1は半絶縁性GaAs基板であり、2と2aは同時形成されるJFETと測定トランジスタのn型のチャネル形成不純物領域である。
JFETのチャネル形成不純物領域2の幅中央付近には、平面図に示す如くゲート長Lg でゲート幅Wg を有するp型のゲート不純物領域3が形成されている。これに対し、測定トランジスタ側には、ゲートとドレイン短絡型の負極側不純物領域4と、ソース側に位置する正極側のソース測定不純物領域5とが形成されている。負極側不純物領域4は、そのチャネル形成不純物領域2aの幅中央付近に位置するゲート不純物領域4a(本発明のゲート部に該当)と、その一方側に離間するドレイン測定不純物領域4bと、これらをゲート幅方向の中央付近で連結する連結不純物領域4cとから構成されている。
【0031】
これら測定用トランジスタに設けられている負極側不純物領域4およびソース測定不純物領域5は、何れもp型の導電型を有し、JFETのゲート不純物領域3と同時形成される。したがって、これらp型不純物領域4または5とn型のチャネル形成不純物領域2aとの間でPN接合ダイオードが形成されている。
このうち、2つの測定不純物領域4bと5は、そのパターンの一辺が例えば100〜150μmと探針を接触でき、かつ十分大きな接合容量を得られるように定められている。
また、ゲート不純物領域4aは、JFET側のゲート不純物領域3と同じゲート長Lg を有する。この長細い形状は基板応力を受けやすく、このため2つのゲート不純物領域3,4aは、通常、そのPN接合が大きな面積の測定不純物領域4b,5よりも深い位置に形成される。なお、連結不純物領域4cの幅については、ここでは例えば上記ゲート長Lg 程度としてある。
【0032】
GaAs基板1には、図1()に示すように、窒化シリコン膜等からなり、上記したp型不純物領域3〜5上で開孔する拡散マスク6が形成されている。また、この拡散マスク6は、JFETのゲート不純物領域3に対しゲート長方向に離間する2つの開孔部を有し、それぞれにオーミック電極7(本発明のソース部およびドレイン部に該当)が埋め込まれている。これらのオーミック電極7は、AuGe/Niの積層金属をGaAs基板1と合金化することにより形成されている。オーミック電極7の間隔内で前記ゲート不純物領域3上の拡散マスク6の開孔部には、Ti/Pt/Auの積層金属からなるゲート電極8が埋め込まれている。また、図1(e)に示すように、オーミック電極7上に第1配線層9、層間絶縁層10および第2配線層11がこの順で積層されている。
【0033】
このような構成の測定用トランジスタでは、JFETと比較すると、大きな面積の測定不純物領域4bまたは5を上部電極層としチャネル形成不純物領域2aを下部電極層とする大きな容量が、ソースとドレインの各チャネル端に対しそれぞれ直列に接続されている。また、当該測定用トランジスタは、ゲートとドレインが基板内部で短絡され、このため容量性ダイオードとして機能する。
本実施形態に係る測定用トランジスタは、これらの大きな容量の形成と、ゲートとドレイン間の短絡が内部で実現されていることから、この2つの測定不純物領域4bと5それぞれにCVメータ等からの探針を接触するだけで、ピンチオフ電圧測定の準備が整い、この測定が容易となるといった利点を有する。
【0034】
つぎに、このJFETの製造方法について、図1(b)〜(e)に沿って説明する。
まず、図1(b)において、半絶縁性GaAs基板1内の表面側にn型のチャネル形成不純物領域2,2aを形成する。このチャネル形成不純物領域2,2aの形成は、例えばイオン注入法、エピタキシャル成長法、或いはこれらを組み合わせた方法を用いる。導入不純物は、例えばシリコン(Si)などのn型不純物であるが、必要に応じて、チャネル形成不純物領域2,2a深部側の適当な領域にp型の埋込み領域を形成してもよい。イオン注入やエピタキシャル成長の条件は、目的とすべきJFETの特性やプロセス上の余裕等の観点から、任意の条件が選択される。
【0035】
図1(c)では、JFETのゲート不純物領域3と、ピンチオフ電圧測定用トランジスタのソース測定不純物領域5および負極側不純物領域4とを同時形成する。
具体的には、まず、これら不純物領域形成時の拡散マスク6を形成する。この拡散マスク6の形成は、例えば窒化シリコン膜をCVD法により全面に堆積する。窒化シリコン膜の膜厚は、不純物領域2,4,5への導入不純物が、この膜を通り抜けて基板1に達しないように適当な厚さが選択される。この窒化シリコン膜について、不純物を導入するチャネル形成領域2または2a上に部分的に開孔する開孔部を形成する。これら開孔部の形成は、フォトリソグラフィ技術と、CF4 を含む反応ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)といったドライエッチング法、フッ酸系エッチング液を用いたウェットエッチング法或いはこれらの組み合わせとにより行う。このようにして形成された拡散マスク6上から、例えば亜鉛(Zn)等のp型不純物を基板に拡散してゲート不純物領域3と、負極側不純物領域4およびソース測定不純物領域5とを同時形成する。この拡散法としては、例えばZn(C2 5 2 を拡散源とした気相拡散法が用いられる。
【0036】
この最初の拡散後、測定用トランジスタを用いて、JFETのゲート不純物領域3の深さと濃度とを、完成後のJFETにおいて所望のゲート閾値電圧Vthが得られるように制御する。すなわち、後述する測定方法を用いて、測定用トランジスタの両測定不純物領域4bと5の間に探針を接触させてピンチオフ電圧Vpo を測定し、これが所望のピンチオフ電圧Vpに達しない場合は、所望のピンチオフ電圧Vpが得られるまで、ゲート不純物領域3および測定不純物領域4,5への追加拡散とピンチオフ電圧Vpo の測定とを繰り返す。
【0037】
図1(d)では、まず、ゲート不純物領域3上の窒化シリコン膜の開孔部内に埋め込むかたちで、例えばTi/Pt/Auの積層金属膜からなるゲート電極8を形成する。また、ゲート電極8に離間する拡散マスク6の箇所にオーミック電極のパターンを開孔し、この開孔部により表出する基板表面にAuGe/Niの積層金属膜を形成し、これを加熱してGaAsと合金化してオーミック電極7を形成した後、オーミック電極7上に低抵抗化等のための第1配線層9を形成することにより、JFETの基本構造が完成する。
【0038】
このようにして形成されるJFETを組み込んだICを製造するといった場合、この後、図1(e)に示すように、層間絶縁膜10を介して第2配線層11を積層することにより多層配線構造を形成する。この多層配線構造は、他の素子との接続を有効に行う目的以外に、インダクタやMIMキャパシタ(Metal-Insulator-Metal Capcitor)などの受動素子の形成に用いられる。
【0039】
本実施形態のJFETの製造方法では、通常のJFETの製造プロセスを流すだけで測定用トランジスタが同一基板上に形成され、通常のJFETの製造プロセスに対し何ら付加的な工程およびフォトマスクを必要としないといった利点を有する。
【0040】
つぎに、上述した測定用トランジスタを用いて行うピンチオフ電圧の測定方法について述べる。
図1のソース測定不純物領域5にCVメータの正極側針を接触させ、ドレイン測定不純物領域4bに負極側探針を接触させて、CV測定を行ったときに得られるCV曲線を図2に示す。なお、図2には、図11の従来技術における測定パターン(図1の測定パターンからゲート不純物領域4aと連結不純物領域4cを取り除いたもの)で測定されるCV曲線を破線で示してある。
この図2におけるCVメータの検出容量Cの急峻な変化は、印加電圧の増大とともにゲート不純物領域4aから空乏層が延びてチャネルがピンチオフすることによって発生するため、ここでは、いわゆるゲートのピンチオフ電圧Vpの測定が可能である。
【0041】
ゲート不純物領域4aによるチャネルのピンチオフによって検出容量Cの急峻な変化が起こる理由を、図3の等価回路を用いて説明する。図3中、C1 とR1 は、ソース測定不純物領域5とチャネルのソース側端との間に直列に接続されるソース測定不純物領域5の接合容量と抵抗、C2 とR2 は、ドレイン測定不純物領域4bとチャネルのドレイン端との間に直列に接続されるドレイン測定不純物領域4bの接合容量と抵抗、Rchはチャネル抵抗である。また、Cgs, Cgd, Cdsは測定用トランジスタの素子容量であり、Cgsはソースとゲート間容量、Cgdはドレインとゲート間容量、Cdsはソースとドレイン間容量を表す。
【0042】
ソース測定不純物領域5とドレイン測定不純物領域4bとの間に電圧を印加すると、そのほとんどの印加電圧Vはドレイン測定不純物領域4bにかかる。ゲート不純物領域4aには、これが前記した連結不純物領域4cを介してドレイン測定不純物領域4bに接続されているため、ドレイン測定不純物領域4bと同じ電圧が印加される。
【0043】
印加電圧Vがゲート不純物領域4aのピンチオフ電圧Vpに達していないときは、図3(a)に示すように、接合容量C1 とC2 がチャネル抵抗Rchでつながっているため、ほぼ接合容量C1 とC2 の直列容量に等しい値が観測される。測定時の検出容量Cは、次式で表される。
【数3】
Figure 0003858332
ここで、“//”は2つの容量Cx とCy が直列に接続されていることを示す演算符号であり、Cx //Cy =Cx ・Cy /(Cx +Cy )で表される。前記したようにC1 とC2 は例えば10pF程度の大きな容量である一方、CgsとCgdは接合面積が小さいために桁違いに小さいことから、上記近似式(3)が成立し、検出容量Cも接合容量C1,C2 とほぼ同じオーダーの値となる。
【0044】
さらに印加電圧Vを増加させると、拡散深さの深いゲート不純物領域4a直下でチャネルがドレイン測定不純物領域4bより先にピンチオフし、チャネル抵抗Rchが開放となる。すると、検出容量Cは、次式のように変化する。
【数4】
Figure 0003858332
ここでCdsは、前記したCgsとCgdと同様、大きな空乏層幅を有する接合容量C1 およびC2 より無視できるほど小さいことから、上記近似式(4)が成立する。
【0045】
上記2つの近似式(3)および(4)を比較すれば明らかなように、ゲート不純物領域4aによりチャネルがピンチオフする際、チャネルが抵抗性から接合容量C1 およびC2 に直列に接続される小さな容量性に変化し、これが接合容量C1 とC2 との直列容量の上限となることが、急峻な容量変化の観測される理由である。
【0046】
この測定原理は、ゲート不純物領域4aによるチャネルのピンチオフ電圧Vpが、ドレイン測定不純物領域4bによる場合よりも正側の値をとることを前提としている。すなわち、ゲート不純物領域4aは基板応力の影響を受けてより基板深くまで形成されているので、ドレイン測定不純物領域4bよりも先にチャネルをピンチオフさせることを利用している。本実施形態では、このような差異を積極的に生じさせることもでき、これに関し種々の変形が考えられる。
たとえば、ドレイン測定不純物領域4b直下のチャネル濃度を、ゲート不純物領域4a直下のチャネル濃度より高くしておけば、両不純物領域4aと4bの拡散深さが同じであっても、ゲート不純物領域4aのピンチオフ電圧Vpは、ドレイン測定不純物領域4bによる場合よりもより正の値をとるので、上記測定原理の適用を可能とする前述の効果(差異)が得られる。
【0047】
また、連結不純物領域4cの連結位置についても種々の変形が可能である。たとえば、図4に示すように、連結不純物領域4cを半絶縁性GaAs基板1上に延在させ、ゲート不純物領域4aの一方端(または、両端でも可)に接続させることができる。このように連結不純物領域4cを接続すれば、測定用トランジスタのゲート不純物領域4aをJFETのゲート不純物領域3と等価にすることができ、より精度よいピンチオフ電圧Vpの測定ができるといった利点がある。
【0048】
この連結不純物領域4cは、省略することもできる。この場合、図5に示すように、ゲート不純物領域4aの一端側の半絶縁性GaAs基板1上にパッド領域4dを設け、このパッド領域4dに接触させた探針とドレイン側の探針とを外部で結線する必要がある。
【0049】
そのほか、上記説明ではピンチオフ電圧Vpの測定法はCV測定としたが、これに限らず、例えばインピーダンスの電圧変化の測定を行い、チャネル抵抗Rchが開放となる際に生じる等価直列抵抗成分のピークを用いて、チャネルのピンチオフを検出することも可能である。
【0050】
本実施形態によれば、図10に示す従来のピンチオフ電圧測定法にくらべ、何ら工程数の増大を招くことなく、また検出容量Cの低下を招くことなくゲートのピンチオフ電圧Vpを直接測定することができ、この結果、より高精度なゲート閾値電圧Vthの制御が可能となる。
なお、本実施形態では、ドレイン接合容量C2 等を測定不純物領域とチャネル形成不純物領域とのPN接合により形成したが、ドレイン接合容量C2 等を、例えばn型の高濃度不純物領域上に下部電極、絶縁膜および上部電極を順に積層させてなるMIM(Metal-Insulator-Metal) 構造により実現することも可能である。
【0051】
第2実施形態
本実施形態は、本発明をショットキーゲート型電界効果トランジスタ(MESFET,HEMT等)に適用したものである。
図6は、本実施形態に係るMESFETのTEG内に配置されたピンチオフ電圧の測定用トランジスタの概略構成を、CVメータの接続関係とともに示す断面図である。
本実施形態は、本発明のピンチオフ電圧測定に関する基本的な構成としては、上述した第1実施形態におけるゲート電極構造とソース接合容量C1 およびドレイン接合容量C2 を実現する構成が異なり、ピンチオフ電圧Vpの測定原理は第1実施形態と同様である。
【0052】
この測定用トランジスタ20は、半絶縁性GaAs基板1上に、n型のチャネル形成不純物領域2aが形成されていることは、第1実施形態と同様である。n型の導入不純物としてはSi等が用いられる。
第1実施形態では、このチャネル形成不純物領域2a内にp型のゲート不純物領域4a、ソース測定不純物領域5およびドレイン測定不純物領域4bが同時形成されていたが、本実施形態では、これらがショットキー接合型電極で構成されている。すなわち、前記ゲート不純物領域4aに代えて、ゲート電極21がチャネル形成不純物領域2a上に形成されている。また、前記ソース測定不純物領域5とドレイン測定不純物領域4bに代えて、ソース電極22とドレイン電極23がゲート電極21に対しチャネル長方向両側に離間するかたちで形成されている。これら、3つのショットキー接合型ゲート21〜23は、例えばAl,Ti/Pt/Au,W等からなり、ゲート電極21とドレイン電極23間は、特に図示しない例えば同じ階層の金属層等からなる電極間連結部、或いは探針間の外部結線により短絡されている。
【0053】
このような構成の測定用トランジスタ20に対し、その短絡したゲートとドレイン側を負極としソース側を正極とした電圧を印加し、第1実施形態と同様な方法によってピンチオフ電圧Vpを測定する。
この測定時にMESFET側には、ゲート電極等は形成されず前記チャネル形成領域2を形成した後の状態で維持されているので、このピンチオフ電圧測定の結果をもとにチャネル形成不純物領域の不純物の追加導入またはエッチングによって濃度や深さ等の調整を行い、完成後のゲート閾値電圧Vthを制御する。
【0054】
従来のゲート閾値電圧制御法は、TEGを用いずに水銀プローブによるCV測定が一般に行われていたので、本発明ではFEG側のショットキー接合電極21〜23の形成工程が一工程増えるものの、MESFETと同じ寸法のゲート電極21を用いたゲートピンチオフ電圧の測定が可能となるため、より高精度なゲート閾値電圧制御が可能となる。
なお、CV測定に代えてインピーダンスの電圧変化の測定を行い得ることのほかに、ゲート電極21によるチャネルのピンチオフがドレイン側より先になされる本発明の前提が得にくい場合等にあっては、ドレイン側のチャネル形成不純物領域2aの濃度を高くするといった変形が可能なことは、第1実施形態の場合と同様である。
【0055】
第3実施形態
本実施形態は、本発明を絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(MISFET)に適用したものである。
図7は、本実施形態に係るMISFETのTEG内に配置されたピンチオフ電圧の測定用トランジスタの概略構成を、CVメータの接続関係とともに示す断面図である。
本実施形態は、第2実施形態と同様に、第1実施形態におけるゲート電極構造とソース接合容量C1 およびドレイン接合容量C2 を実現する構成が異なり、ピンチオフ電圧Vpの測定原理は第1実施形態と同様である。
【0056】
この測定用トランジスタ30におけるチャネル形成不純物領域は、ノンドープのシリコン基板上にp型の不純物拡散領域として形成してもよいが、図7に示すように、p型のシリコン基板31を用いると特にチャネル形成不純物領域を形成する必要はない。この場合のチャネル形成不純物領域は、p型のシリコン基板31内の表面領域を指称する。
本実施形態では、p型のシリコン基板31内の表面側にn型のソース不純物領域32およびドレイン不純物領域33が互いに離間して形成されている。これらは、第1実施形態の測定不純物領域4bおよび5と同様に大きな容量(第1実施形態では、接合容量C1 およびC2)の下部電極層を構成するものである。
p型のシリコン基板31上には、ソース不純物領域32上で開孔する絶縁膜34が形成されている。また、絶縁膜34上には、ソース不純物領域32とドレイン不純物領域33の対向間隔(チャネル形成領域)に面する位置にゲート電極35が形成され、またドレイン不純物領域33上方にはゲート電極35と分離したかたちでドレイン電極36(上部電極層)が形成されている。このドレイン不純物領域33,絶縁膜34およびドレイン電極36により、上記大きな容量が構成されている。また、ゲート電極35とドレイン電極36とは、不図示の電極間連結部または外部結線により短絡されている。
【0057】
このような構成の測定用トランジスタ30について、第1実施形態と同様な方法によってピンチオフ電圧Vpを測定する。
ただし、本実施形態の場合、MISFETのゲート電極と測定用トランジスタ30の電極35,36は同時形成せずに、測定用トランジスタ30側の電極形成を先に行う必要がある。MISFETのゲート電極があると追加インプラによるチャネル濃度等の制御が困難だからである。
しかも、ピンチオフ電圧測定と追加インプラを複数回繰り返す場合にあっては、例えばポリシリコン等からなる電極35,36を形成するまえの状態で測定用トランジスタ30を同一基板上に複数個、同時形成しておき、最初に電極を形成しピンチオフ電圧Vpの測定をした後は、チャネル濃度の調整のたびに、別の測定用トランジスタ30に電極を形成してピンチオフ電圧Vpを測定する必要がある。そして、所望のピンチオフ電圧Vpが得られれば、MISFETのゲート電極を形成し、ゲート閾値電圧Vthの制御が終了する。
【0058】
この場合も、第2実施形態と同様に、TEG側のゲート電極35等の形成工程が増えるものの、MISFETと同じ寸法のゲート電極35を用いたゲートピンチオフ電圧の測定が可能となるため、より高精度なゲート閾値電圧制御が可能となる。とくに、MISFETのゲート長Lgが極めて短い場合であっても、短チャネル効果のような2次元的な効果の影響を受けることなく、ゲート電極と基板との間の仕事関数差、ゲート絶縁膜の厚さ、界面固定電荷、界面準位およびチャネル形成不純物領域の不純物の深さ方向の濃度分布等によって決まるチャネルのピンチオフ電圧Vpを直接測定することが可能である。
【0059】
なお、本実施形態では、CV測定に代えてインピーダンスの電圧変化の測定を行い得ることのほかに、電極層をドレイン不純物領域33と絶縁膜34の間に介在させること等によって、大きな容量を有するMIM型とする変形も可能である。
【0060】
第4実施形態
本実施形態は、ピンチオフ電圧の測定回路に関するものである。
図8(a)は、この測定回路を、Nチャネル型FETおよびCVメータの接続関係とともに示す図であり、図8(b)は、Nチャネル型FETを接続したときの等価回路図である。
【0061】
図8(a)に示すように、この測定回路40は、CVメータの正極が接続される第1の検出端子41と、負極が接続される第2の検出端子42と、FETのソース(Pチャネル型の場合はドレイン)が接続される第1の素子接続端子43、ドレイン(Pチャネル型の場合はソース)が接続される第2の素子接続端子44と、ゲートが接続される第3の素子接続端子45とを有する。このうち、第2の検出端子42と第2の素子接続端子44との間(Pチャネル型の場合、第1の検出端子41と第1の素子接続端子43との間)には、FETにおけるソースとゲート間容量Cgsおよびドレインとゲート間容量gdよりも十分に大きな外部容量Cext1が接続されている。また、この外部容量Cext1が接続されている第2の検出端子42と第3の素子接続端子45との間が短絡されている。
【0062】
この測定回路40においては、外部容量Cext1と同様に大きな容量値を有する他の外部容量Cext2を、第1の検出端子41と第1の素子接続端子43との間に設けてもよい。
図9は、この場合の等価回路図である。この図9の等価回路図が、第1実施形態における等価回路図(図3(a))に対応する。すなわち、外部容量Cext1がドレイン接合容量C2 に、外部容量Cext2がソース接合容量C1 に対応する。なお、図9では、ソースとドレイン側の直列抵抗R1 とR2 は、省略してある。
【0063】
この測定回路40によるFETのピンチオフ電圧Vpの測定原理は、第1実施形態と同様であり、これによりゲートのピンチオフ電圧Vpを直接測定できるといった第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0064】
【発明の効果】
以上詳細に述べてきたように、本発明のピンチオフ電圧の測定回路、測定用トランジスタおよび測定方法によれば、ゲートのピンチオフ電圧を求めようとするFETそのものについて、或いはこのFETとほぼ同じゲート構造を有する測定用トランジスタについて、孤立した1つの微細ゲートにおけるピンチオフ電圧を、検出容量値を大きく保ったままCV測定等で直接測定することが可能となる。
【0065】
この結果、本発明をFETの製造工程途中に適用すれば、ゲート閾値電圧の制御性向上が達成される。この製造過程において、本発明の測定用トランジスタを用いれば、これが上記測定回路について製造途中の製品(ウェーハ)内での形成が容易なことから、これに測定手段(CVメータ等)を接続するだけで、上記ゲートのピンチオフ電圧を容易に測定できる。とくに、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ向けの測定用トランジスタでは、ショートチャネル効果などの2次元効果の影響を受けることなく、チャネル不純物濃度や仕事関数差などの深さ方向のパラメータ分布だけで決まるゲートのピンチオフ電圧を、これまで測定不能であった孤立した1つの微細ゲートに対しても測定することが可能となる。
【0066】
本発明の接合電界効果トランジスタの製造工程によれば、濃度や深さ等を制御したいゲート不純物領域とほぼ同じ寸法のゲート不純物領域を測定用トランジスタに同時形成し、これによるチャネルのピンチオフ電圧を直接測定し、この測定値をモニタしながらゲート不純物の拡散量等を調整することが可能となる。これにより、ゲート寸法の相違に起因する変動要因(例えば、基板応力等)の影響を受けることなく、ゲート閾値電圧の制御を行うことが可能となり、その精度が向上する。本発明の製造工程では、測定用トランジスタについて何ら付加的な製造工程を必要とせず、また単に測定手段(CVメータ等)を接続するだけピンチオフ電圧の測定が可能な状態が整えられることから、製造および測定が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の第1実施形態に係るJFETの製造工程においてピンチオフ電圧測定を行うゲート拡散工程後のパターンを示す平面図である。図1(b)〜(e)は、このJFETの各製造過程を示す断面図である。
【図2】図1のソース測定不純物領域にCVメータの正極側針を接触させ、ドレイン測定不純物領域に負極側探針を接触させて、CV測定を行ったときに得られるCV曲線を示す図である。
【図3】図3は、CV測定時の等価回路を測定用トランジスタの断面に重ねて示す図であり、図3(a)は図2のA点のとき、図3(b)はB点のときを示すものである。
【図4】図4は、第1実施形態の変形例を示す測定用トランジスタの平面図である。
【図5】図5は、第1実施形態の他の変形例を示す測定の際の斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態に係るMESFET向けの測定用トランジスタの概略構成を、CVメータの接続関係とともに示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の第3実施形態に係るMISFET向けの測定用トランジスタの概略構成を、CVメータの接続関係とともに示す断面図である。
【図8】図8(a)は、本発明の第4実施形態に係わるピンチオフ電圧の測定回路の構成を示す回路図である。図8(b)は、この測定回路にFETを接続したときの等価回路図である。
【図9】図9は、第4実施形態の変形例を示す測定回路にFETを接続したときの等価回路図である。
【図10】図10(a)は、従来のピンチオフ電圧の測定パターンをJFETと比較して示す平面図、図10(b)〜(e)は測定パターンの各製造過程をJFETと比較して示す断面図である。
【図11】図11は、図10の測定パターンを用いたCV測定により得られるCV曲線である。
【図12】図12は、従来のCV測定時の等価回路を測定用トランジスタの断面に重ねて示す図であり、図12(a)は図2のA点のとき、図12(b)はB点のときを示すものである。
【符号の説明】
1…GaAs基板(半導体基板)、2,2a…チャネル形成不純物領域、3…ゲート不純物領域、4…負極側不純物領域、4a…ゲート不純物領域(ゲート部)、4b…ドレイン測定不純物領域、4c…連結不純物領域、4d…ゲートパッド、5…ソース測定不純物領域、6…拡散マスク、7…オーミック電極、8…ゲート電極、9…第1配線層、10…層間絶縁層、11…第2配線層、20…測定用MESFET、21,35…ゲート電極(ゲート部)、22…ソース電極、23…ドレイン電極、30…測定用MISFET、31…シリコン基板、32…ソース不純物領域(不純物領域)、33…ドレイン不純物領域(不純物領域)、36…上部電極層、40…ピンチオフ電圧の測定回路、41…第1の検出端子、42…第2の検出端子、43…第1の素子接続端子、44…第2の素子接続端子、45…第3の素子接続端子、C1,C2 …素子容量よりも十分に大きな容量、Cext1, Cext2…外部容量(素子容量よりも十分に大きな容量)。

Claims (9)

  1. 電界効果トランジスタと、当該電界効果トランジスタに電圧を印加し印加電圧に対するインピーダンスの変化を検出する測定手段との間に接続され、前記電界効果トランジスタのピンチオフ電圧を測定する測定回路であって、
    前記測定手段が接続される第1の検出端子および第2の検出端子と、
    前記電界効果トランジスタのソース又はドレインの一方が接続される第1の素子接続端子、他方が接続される第2の素子接続端子およびゲートが接続される第3の素子接続端子と、
    前記第1の検出端子と前記第1の素子接続端子との間、前記第2の検出端子と前記第2の素子接続端子との間の少なくとも一方に接続され、前記電界効果トランジスタにおけるソース又はドレインとゲートとの間の素子容量よりも十分に大きな外部容量と、
    を有し、
    当該外部容量が接続されている一方の検出端子と前記第3の素子接続端子との間が短絡されている
    ピンチオフ電圧の測定回路。
  2. 接合型の電界効果トランジスタと同一な半導体基板に形成され、当該電界効果トランジスタのピンチオフ電圧をモニタする測定用トランジスタであって、
    前記電界効果トランジスタのチャネルが形成される不純物領域と同じ深さを有し、半導体基板内の表面側に形成されているチャネル形成不純物領域と、
    チャネル長方向の断面が前記電界効果トランジスタと同じ構造を有し、前記チャネル形成不純物領域と逆導電型を有して前記チャネル形成不純物領域内の表面側に形成されているゲート不純物領域と、
    前記ゲート不純物領域と同じ導電型を有し、前記チャネル形成不純物領域内の表面側に所定幅離れて形成されているソース測定不純物領域およびドレイン測定不純物領域と、
    を備え、
    前記ソース測定不純物領域と前記ドレイン測定不純物領域の少なくとも一方が、前記チャネル形成不純物領域との接合により、前記電界効果トランジスタ内のソースまたはドレインとゲートとの間の素子容量より十分に大きな容量を形成しており
    前記ソース測定不純物領域と前記ドレイン測定不純物領域の何れか一方と前記ゲート不純物領域とを部分的に連結する連結不純物領域によって、ソースまたはドレインとゲートとが電気的に接続されている
    測定用トランジスタ。
  3. ショットーゲート型の電界効果トランジスタと同一な半導体基板に形成され、当該電界効果トランジスタのピンチオフ電圧をモニタする測定用トランジスタであって
    前記電界効果トランジスタのチャネルが形成される不純物領域と同じ深さを有し、半導体基板内の表面側に形成されているチャネル形成不純物領域と
    チャネル長方向の断面が前記電界効果トランジスタと同じ構造を有し、前記チャネル形成不純物領域の表面にショットキー接合されているゲート電極と
    前記チャネル形成不純物領域の表面の所定幅離れた位置にそれぞれショットキー接合されているソース電極およびドレイン電極と、
    を備え
    前記ソース電極と前記ドレイン電極の少なくとも一方が、前記チャネル形成不純物領域とのショットキー接合により、前記電界効果トランジスタ内のソースまたはドレインとゲートとの間の素子容量より十分に大きな容量を形成しており
    前記ソース電極と前記ドレイン電極の何れか一方と前記ゲート電極とを部分的に連結する電極間連結部によって、ソースまたはドレインとゲートとが電気的に接続されている
    測定用トランジスタ
  4. 絶縁ゲート型の電界効果トランジスタと同一な半導体基板に形成され、当該電界効果トランジスタのピンチオフ電圧をモニタする測定用トランジスタであって
    前記電界効果トランジスタのチャネルが形成される不純物領域と同じ深さを有し、半導体基板内の表面側に形成されているチャネル形成不純物領域と
    チャネル長方向の断面が前記電界効果トランジスタと同じ構造を有するゲート電極と
    前記チャネル形成不純物領域内の表面側に所定幅離れて形成されているソース不純物領域およびドレイン不純物領域と
    を備え
    前記ソース不純物領域と前記ドレイン不純物領域の少なくとも一方の側に、ソース不純物領域またはドレイン不純物領域上に絶縁膜と導電層が積層されて、前記電界効果トランジスタ内のソースまたはドレインとゲートとの間の素子容量より十分に大きな容量が形成され
    前記導電層と前記ゲート電極とを部分的に連結する電極間連結部によって、ソースまたはドレインとゲートとが前記容量を介して電気的に接続されている
    測定用トランジスタ
  5. ピンチオフ電圧を求めたい電界効果トランジスタのソースおよびドレインの少なくとも一方に、前記電界効果トランジスタ内部のソースまたはドレインとゲートとの素子容量よりも十分に大きな容量を第1の電極側から接続させた状態で、当該容量の第2の電極および前記ゲートと、前記ソースおよびドレインの他方との間に電圧を印加し、当該電圧を漸次変化させながら電圧印加端子間のインピーダンスの変化を検出し、
    当該検出結果にもとづいて前記電界効果トランジスタのピンチオフ電圧を求める
    ピンチオフ電圧の測定方法。
  6. ピンチオフ電圧を求めようとする電界効果トランジスタのチャネルが形成される不純物領域と同じ深さを有し、前記電界効果トランジスタと同一な半導体基板内の表面側に形成されているチャネル形成不純物領域と、所定離間幅で前記チャネル形成不純物領域の表面に形成されているソース部およびドレイン部と、チャネル長方向の断面が前記電界効果トランジスタと同じ構造を有し、前記ソース部およびドレイン部の離間間隔内で前記チャネル形成不純物領域に接するゲート部とを有し、前記ソース部およびドレイン部の少なくとも一方側に前記容量が形成され、当該一方側の前記容量の上部電極層が前記ゲート部と導電層を介して接続されている測定用トランジスタに対し、前記一方側の前記容量の上部電極層と、前記ソース部およびドレイン部の他方との間に前記電圧を印加する
    請求項に記載のピンチオフ電圧の測定方法。
  7. 前記測定手段は、容量変化を検出する
    請求項に記載のピンチオフ電圧の測定方法。
  8. 半導体基板内の表面側に、チャネルが形成される第1導電型のチャネル形成不純物領域を形成した後、当該チャネル形成不純物領域のゲート電極が形成される部分に第2導電型のゲート不純物領域を形成する接合電界効果トランジスタの製造方法であって、
    前記チャネル形成不純物領域の形成と同時に、半導体基板の測定用パターン形成領域に第1導電型のチャネル形成不純物領域を形成し、
    前記ゲート不純物領域の形成の際、前記測定用パターン形成領域内の前記チャネル形成不純物領域内に、前記ゲート不純物領域とほぼ同じチャネル長方向の幅を有するゲート不純物領域と、前記接合電界効果トランジスタ内のソースまたはドレインとゲートとの間の素子容量より十分に大きな容量が形成される程度の面積を有し、前記ゲート不純物領域のチャネル長方向両側に所定距離をおいて離間する第2導電型のソース測定不純物領域およびドレイン測定不純物領域と、当該2つの測定不純物領域の何れか一方と前記ゲート不純物領域との間を短絡する第2導電型の連結不純物領域とを同時形成し、
    前記2つの測定不純物領域間に電圧を印加し、当該電圧を漸次変化させながら測定不純物領域間のインピーダンスの変化を検出し、当該検出結果にもとづいて前記接合電界効果トランジスタのピンチオフ電圧を求め、
    求めた結果が所望のピンチオフ電圧を示さない場合に、前記ゲート不純物領域の不純物濃度と深さの調整と、前記ピンチオフ電圧の測定とを、所望のピンチオフ電圧が得られるまで繰り返す
    接合電界効果トランジスタの製造方法。
  9. 前記半導体基板がIII−V族化合物半導体材料から構成され、
    前記ゲート不純物領域への導入不純物が亜鉛である
    請求項に記載の接合電界効果トランジスタの製造方法。
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