JP3856876B2 - 永久電流スイッチ装置およびその運転方法 - Google Patents

永久電流スイッチ装置およびその運転方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁界を用いてオン・オフのスイッチング制御を行う永久電流スイッチに関するもので、この永久電流スイッチは、超電導磁気エネルギー貯蔵装置(SMES)を初めとし、磁気浮上輸送機器、理化学研究用超電導マグネットシステム等に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
超電導永久電流スイッチは、超電導マグネットと組み合わせて永久電流回路を実現させるために不可欠な要素となっており、超電導エネルギー貯蔵システムなどにおいて、超電導マグネットを永久電流状態で運転する装置にあっては、超電導コイルと永久電流スイッチを並列接続して構成し、この並列回路を所望の電源にパワーリードを介して接続する構成が一般的になっている。
【0003】
図6〜図8に、このような構成の超電導エネルギー貯蔵装置の一例を示す。
これらの図において符号1は超電導コイルを示し、この超電導コイル1と永久電流スイッチ2を並列接続し、この回路にパワーリード3と開閉スイッチ4とを介して交直変換装置5を接続し、交直変換装置5に図示略の交流電源系統を接続して超電導エネルギー貯蔵装置が構成されている。前記超電導コイル1と永久電流スイッチ2は、いずれも極低温において超電導状態に遷移する超電導体から形成され、液体ヘリウムなどの冷媒で冷却されるようになっている。なお、図6〜図8においては、超電導コイル1と永久電流スイッチ2を液体ヘリウムで冷却する装置と回路については省略している。
【0004】
図6〜図8に示す超電導エネルギー貯蔵装置を用いて電力の貯蔵を行うには図6に示すように開閉スイッチ4を閉じた状態で永久電流スイッチ2をオフとし、電流を超電導コイル1に流すことで、超電導コイル1に磁気エネルギーとして電力を貯蔵する。次に、永久電流スイッチ2を超電導状態とすることでオンの状態とし、外部からの電流を減じて永久電流スイッチ2に電流を流し込む。外部からの電流がゼロになると、超電導コイル1に流れる電流と同等の電流が永久電流スイッチ2に流れ、永久電流モードとなる。
この状態で開閉スイッチ4を開くと、超電導コイル1も永久電流スイッチ2も共に電気抵抗がゼロであるから、図7に示すように、電流は永久電流となって減水することなくこの並列回路中を流れ続け、超電導コイル1に蓄積されたエネルギーが無損失で貯蔵されたことになる。
次に、この貯蔵されたエネルギーを取り出すには、図8に示すように、開閉スイッチ4を閉じた後に、永久電流スイッチ2を常電導状態にもたらすことでオフとする。すると、前記の超電導コイル1と永久電流スイッチからなる並列回路に貯蔵されていたエネルギーを電力としてパワーリード線3を通して取り出すことができる。
【0005】
従来、このような永久電流スイッチのオン・オフ制御を行なう装置の原理としては、機械方式、温度制御方式、磁界制御方式などが提案されている。
このうち、現在実用化が進められて主流となっているのは、温度制御方式であり、この温度制御方式の装置は、永久電流スイッチを構成する超電導線材に加熱ヒータを沿わせて設け、エポキシ樹脂含浸を行って断熱構造とし、この加熱ヒータにより必要に応じて永久電流スイッチの超電導線材を臨界温度以上になるように加熱する構成になっている。前記構成において永久電流スイッチ用の超電導線材は、主にNb-Ti合金線からなる超電導線材が用いられており、その臨界温度は約9K程度に設定されている。また、このスイッチ用超電導線材は、オフ時の高抵抗化のために、超電導材料と高抵抗金属材料からなる複合構造とされ、非超電導状態時の線材比抵抗が高められた構造にされているのが一般的である。
ところが、この温度制御方式の装置では、動作に時間がかかる問題や、大電流容量化時の熱的不安定性などの問題があり、永久電流スイッチのオン・オフ制御の高速応答には適応できない問題があった。
【0006】
そこで注目されているのが、磁界制御方式である。この磁界制御方式とは、永久電流スイッチを構成する超電導線材が、臨界磁界を越える磁界中におかれると常伝導状態に遷移する現象を利用し、永久電流スイッチを構成する超電導線材に別途設けた制御用マグネットにより磁界をかけることができる構成としたものである。そして、この磁界制御方式によれば、超電導線材に所望の磁界をかけること、および、磁界を取り去ることは制御用マグネットに対する通電制御により瞬時に行うことができ、スイッチングに要する時間は、原理的に磁界スイープ速度により決定されるので、この磁界制御方式によれば永久電流スイッチのオン・オフ制御の高速応答が可能になる。また、磁界式永久電流スイッチであれば原理的に断熱構造を採用する必要は無くなり、熱はけの良い巻線構造が可能となり、高速磁界変化時に発生するスイッチ用超電導巻線の交流損失発生に対する線材および巻線の安定性の面で有利である。
【0007】
この種の磁界制御方式の永久電流スイッチは、磁界によるオン・オフ制御を行うために、通常、スイッチ用の超電導巻線と制御用マグネットとから構成されている。そして、スイッチ用超電導線材には、磁界制御が容易な臨界磁界を有するCu-Nb合金の線材が用いられている。そして、この種のスイッチ用の超電導コイルを構成する超電導線材の一例として、Nbの線材を多数本集合してCu管、あるいはCu-Ni管に収容したものを線引き加工して素線を形成し、この素線を更に複数本集合してCu管あるいはCu-Ni合金管に収容したものを線引加工することで、CuあるいはCu-Ni合金のマトリクス部の内部にNbの極細フィラメントが分散配列された多芯構造のものが使用されている。なお、この種のスイッチ用超電導線材として、CuあるいはCu合金の基地の内部にNbの樹枝状晶が析出されたインサイチュー線材を複数本集合し、これをCuあるいはCu合金の管体の内部に収納してから線引加工し、Nbの不連続フィラメントをCuあるいはCu合金基地の内部に分散させた構造のものも使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の磁界式永久電流スイッチは、通常、制御用マグネットを永久電流スイッチ用の超電導コイルの近傍に配置した構成とされていて、制御用マグネットに通電して永久電流スイッチ用の超電導スイッチ用コイルに磁界をかけ、この制御用コイルの臨界磁界を超える磁界を作用させることで制御用コイルを超電導状態から常電導状態とすることでオン状態からオフ状態へのスイッチングを行っている。
また、現在、このスイッチングを行うためのコイルを構成する超電導線材は、前記Nbフィラメントを有する構造のものが用いられており、この構造の場合に一般にスイッチングに要する制御磁界として、0.2〜1.0T(テスラ)程度を必要としている。更に、前記のスイッチングには高速応答性を要する背景から、前記制御用マグネットは、高速磁界スイープが可能なパルスマグネットが用いられている。
【0009】
前記パルスマグネットを用いて高速で磁界を上昇させる場合、パルスマグネットは、自己インダクタンス(L)を有するので、磁界発生に必要な電流を通電する際に、電流の時間変化率(dI/dt)に対し、V=−L(dI/dt)で表される電圧(V)を生じる。従って、パルスマグネットを励磁するためのマグネット用電源は、前記電圧(V)を発生させる能力のあるものが必要になる。
ところが、高速にスイッチングを行うために、dI/dtの値を大きくする場合、それに対応して必要とするマグネット用電源の電圧仕様が高くなり、電源の大型化、並びに、価格の上昇が避けられない問題があった。
【0010】
一方、永久電流スイッチ用超電導線材のオフ時の電気抵抗を高く設計し、しかも、通電電流を大きくしてゆくと、長尺の超電導線材を巻線加工する必要が生じ、巻線径が大きくなる問題がある。また、同時に制御用マグネットも大型化せざるを得ず、これにより制御用マグネットの自己インダクタンスも増大し、前述した如く制御用マグネットの励磁電源も高電圧仕様になってしまう問題があった。
【0011】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、高速スイッチングを可能にするとともに、パルス磁界を発生する制御用マグネットを小型化することができ、その自己インダクタンスを小さくすることができると同時に、励磁に必要なパルス電源を小型化、低電圧化することができ、低コスト化を推進できる永久電流スイッチの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は前記課題を解決するために、超電導コイルと、この超電導コイルに並列接続された超電導線からなる永久電流スイッチ用線材と、前記永久電流スイッチ用線材の近傍に設置されて永久電流スイッチ用線材に磁界をかけるか磁界を減じて永久電流スイッチ用線材を超電導状態から常電導状態にあるいは常電導状態から超電導状態に転移させる制御用マグネットを具備してなる永久電流スイッチ装置であって、前記制御用マグネットが、その中心部に永久電流スイッチ用線材を配置して設けられ、前記制御用マグネットが、各々独立して同心円状に配置された複数の制御用マグネットユニットから構成される多重構造にされてなり、前記制御用マグネットを構成する複数の制御用マグネットユニットのうち、少なくとも1つが直流磁界を発生させるものであり、少なくとも1つがパルス磁界を発生させるものであり、前記直流磁界を発生させる制御用マグネットユニットが、永久電流スイッチ用線材の臨界磁界以下の直流磁界を発生させ得るものであり、前記パルス磁界を発生させる制御用マグネットユニットが、前記直流磁界に重畳して永久電流スイッチ用線材の臨界磁界を超える磁界をパルス的に発生させるものであることを特徴とする。
本発明は、前記永久電流スイッチ用線材が無誘導巻きコイル状に形成され、その軸心を前記制御用マグネットユニットの中心軸に位置合わせして配置されてなることを特徴とする構造とすることができる。
本発明は、前記パルス磁界を発生させる制御用マグネットユニットの自己インダクタンスをL、磁界発生に必要な電流を通電する際の電流の時間変化率を(dI/dt)とした場合、発生可能な電圧VがV=−L(dI/dt)の式で示されることを特徴とすることができる。
【0013】
発明の永久電流スイッチ装置の運転方法は、超電導コイルと、この超電導コイルに並列接続された超電導線からなる永久電流スイッチ用線材とを具備してなる永久電流スイッチ装置の運転方法において、永久電流スイッチ用線材に、その臨界磁界を超える磁界か、その臨界磁界を下回る磁界を印加することで永久電流スイッチ用線材を超電導状態から常電導状態にあるいは常電導状態から超電導状態に転移させて永久電流スイッチのオン・オフのスイッチング制御を行うとともに、前記臨界磁界を超える磁界を印加する際に、複数の制御用マグネットユニットを用い、少なくとも1つの制御用マグネットユニットで臨界磁界を下回る直流磁界を印加した状態で他の少なくとも1つの制御用マグネットユニットで先の直流磁界に重畳して臨界磁界を超えるパルス磁界を印加することを特徴とする。
本発明は、前記永久電流スイッチ用線材を無誘導巻きコイル状に形成してその軸心を前記制御用マグネットユニットの中心軸に位置合わせして配置することを特徴とする。
本発明は、前記パルス磁界を発生させる制御用マグネットユニットの自己インダクタンスをL、磁界発生に必要な電流を通電する際の電流の時間変化率を(dI/dt)とした場合、発生可能な電圧VがV=−L(dI/dt)の式で示される制御用マグネットユニットを用いることを特徴とする。
【0014】
「作用」
永久電流スイッチに磁界をかける制御用マグネットが、複数の制御用マグネットユニットからなる多重構造にされ、その中心に永久電流スイッチ用線材が配置されるので、少なくとも1つの制御用マグネットユニットで永久電流スイッチ用超電導線材の臨界磁界よりも低い磁界を印加し、この磁界に他の制御用マグネットユニットで発生させる磁界を重畳して臨界磁界を超える磁界を永久電流スイッチ用超電導線材に印加することができる。従って本発明においては、1つの制御用マグネットのみで臨界磁界を超える磁界を永久電流スイッチ用超電導線材に印加する従来構造よりも、臨界磁界を超えさせる制御用マグネットユニットを小型化することができ、自己インダクタンスが小さくなる。また、制御用マグネットユニットの励磁用電源を低電圧化できるので、装置コストが安くなる。
本発明では、1つの制御用マグネットユニットで一定の磁界を印加した状態から、他の制御用マグネットユニットで臨界磁界を超えさせるための磁界を重畳して印加できるので、臨界磁界を超える磁界に到達するまでの時間が、1つの制御用マグネットで全ての磁界を印加していた従来構造よりも短くなる。次に、1つの制御用マグネットユニットで直流磁界を発生させ、他の制御用マグネットユニットでパルス磁界を発生させることで、更に高速なオン・オフ制御のスイッチングができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一例について説明する。
図1は永久電流スイッチが設けられる超電導エネルギー貯蔵装置の一例を示すものであり、この例の装置において、符号21は超電導線20を図示略の巻胴等に巻回して構成された超電導コイル、22は超電導コイル21に並列接続された永久電流スイッチ、23は超電導コイル21と永久電流スイッチ22に接続されたパワーリード、24はパワーリード23に組み込まれた開閉スイッチ、25はパワーリード23に接続された交直変換器をそれぞれ示している。更にこの例の永久電流スイッチ22は、超電導線材19を無誘導巻コイル状に加工して形成されている。
また、図1において符号26は制御磁界発生用の超電導マグネット、28は冷却容器による極低温領域を示し、この領域を液体ヘリウムにより極低温に冷却することで超電導コイル21と永久電流スイッチ22と磁界制御用の超電導(制御用)マグネット26を各々超電導状態にすることができるようになっている。
【0016】
次に、前記超電導(制御用)マグネット26は、この例では図2にも示すように2重構造とされていて、同心円状に配置された内側の超電導(制御用)マグネットユニット30と外側の超電導マグネットユニット31を具備して構成され、内側の超電導マグネットユニット30の中心部に永久電流スイッチ22が配置されている。また、内側の超電導マグネットユニット30にはパルス電源32が接続され、外側の超電導マグネットユニット31には直流電源33が接続されている。更に、外側の超電導マグネットユニット31が発生させる磁界の強さは、永久電流スイッチ用の超電導線材19の臨界磁界よりも少し低い磁界に設定できるように構成され、内側の超電導マグネット30が発生させる磁界は、前記外側の超電導マグネットユニット31が発生させる磁界に重畳して超電導線材19に作用させる磁界を強めるように発生され、両マグネットユニット30、31を作動させた場合に超電導線材19の臨界磁界を超える磁界を印加できるように構成されている。
従って例えば、超電導線材19の臨界磁界を0.3Tに設定した場合に、外側の超電導マグネットユニット31を最低0.2T程度の直流磁界を発生可能な構成とし、内側の超電導マグネットユニット30を最低0.3Tのパルス磁界を発生可能な構成とすれば良い。
【0017】
ここで以下に、前記永久電流スイッチ22用の超電導線材19をCu-Nb合金を用いて製造する方法の一例とその構造について詳細に説明する。
図3は永久電流スイッチ用線材19を製造する方法の一例について説明するためのもので、この例の方法を実施するには、図3(a)に示すインサイチュー合金10を製造する。このインサイチュー合金10は、所定成分のCu-Nb合金を溶解鋳造して得られるもので、CuあるいはCu合金からなる金属基地11の内部にNbの樹枝状晶12が分散した組織を有し、しかも縮径加工などの塑性加工性が高いものである。前記Nbの樹枝状晶12は、直径数μm〜数10μm程度の大きさのものであり、Cuに対してNbが固溶しないことから、鋳造した場合に、Nbが樹枝状晶としてCuまたはCu合金からなる金属基地11の内部に析出して生成するものである。
【0018】
次に、前記インサイチュー合金10に圧延加工、鍛造加工、あるいは、ダイスによる線引き加工などの塑性加工を施して縮径し、図3(b)に示すインサイチュー線材13を得る。このインサイチュー線材13は、CuあるいはCu合金からなる金属基地14の内部に、前記塑性加工により樹枝状晶12を加工して形成された繊維状のNbのフィラメント15が多数分散配列されたものである。なお、前記塑性加工の段階において、インサイチュー合金10の外周部を損傷させないこと、あるいは、ダイスとの焼き付きなどを無くするなどの目的から、インサイチュー合金10の外周にCuなどからなる加工性の良好な管体を被せてから塑性加工しても良い。また、前記塑性加工は、目的の永久電流スイッチ用線材に要求される線径と同等のレベルまで必要回数繰り返すものとし、塑性加工中に中間焼鈍などの熱処理を適宜施しても良い。この場合、インサイチュー線材13は加工性に優れているので、加工中の断線事故などの問題は生じにくい。
【0019】
インサイチュー線材13を得たならば、このインサイチュー線材13にZn、Cu-Zn合金、あるいは、Cu-Ni合金からなるメッキ層を形成するか、これらの材料からなる管体を被せることにより、図3(c)に示す被覆層16を形成して被覆複合線17を得る。なお、被覆層16としてZn被覆層を用いた場合、金属基地のCuに対するZnの固溶限が38.2at%であることから、被覆層16のインサイチュー線材13に対する厚さを前記固溶限を越えないような厚さにしておくことが好ましい。なおまた、インサイチュー線材13の外周に被覆層16を形成する手段としては、管体を被せて縮径する方法が大量生産向きで好ましいとともに、この方法では管体の厚さを変更することで被覆層16の厚さを自由に調節できる利点もあるので好適である。
【0020】
次に、メッキ層を表層に設けた構造の線材においては、前記被覆複合線17を加熱炉などにおいて700〜800℃で数時間〜数10時間加熱する。この加熱処理により被覆層16を構成する金属元素がインサイチュー線13側に拡散し、これによりインサイチュー線材13の金属基地14にZnまたはNiが拡散して金属基地14が高電気抵抗化され、図3(d)に示す永久電流スイッチ用超電導線材19が得られる。なお、導体を被せて縮径する方法においては、この熱処理を省略しても良い。
この超電導線材19は、銅マトリクスまたは高電気抵抗化された金属マトリクス部の内部にNbの極細のフィラメント19’が多数分散配列された構造を有している。従ってNbのフィラメント19’が極低温に冷却された場合に超電導体となり、これにより永久電流スイッチ用としての超電導線材19が機能する。前記Nbのフィラメント19’は、不連続繊維の集合体状になるが、フィラメント19’どうしの間隔が極めて小さいので超電導状態では近接効果が作用して超電導電流が流れることになる。
【0021】
更に、前記超電導線材19は、その金属基地の一部または全部をCuなどの良導電体に比べて高電気抵抗化しているので、スイッチイング動作を行う超電導エネルギー貯蔵用装置の永久電流スイッチ用として好適になっている。また、インサイチュー合金10からスタートして製造しているので、超電導体として臨界電流密度が高く、また、臨界磁界の比較的低いものが容易に得られる。よって、磁界制御方式の永久電流スイッチ用として好適である。
更に前記の方法のうち、必要な線径までインサイチュー線13の状態で縮径してから被覆層16を形成し、それから熱処理して元素拡散させる場合には、インサイチュー線材13の良好な加工性を維持しながら加工ができる。なお、前記のNiやZnを拡散させて高電気抵抗化した後の金属基地は、インサイチュー線13に比べて硬化し、塑性加工性が低下することになる。よって、必要な線径までこれらの元素の拡散を行なわずに最終段階で拡散させることによりインサイチュー線13の有する高い加工性を維持することができ、加工途中に断線させることなく所望の線径の超電導線材19を得ることができる。
【0022】
なお、前記インサイチュー線材13の金属基地14に元素を拡散させてこれを高電気抵抗化する場合、Ni被覆を形成することも考えられるが、Ni被覆を施してこれを拡散させると、Nb濃度40重量%程度で現われるNbNi金属間化合物、Nb濃度65重量%程度で現われるNbNi3金属間化合物が析出し、これらが超電導特性と加工性に悪影響を及ぼすために、好ましくない。この点においてNi濃度の低いCu-Ni合金を用いれば前記問題が生じるおそれは少なく、更に金属間化合物生成による悪影響のおそれの少ないZnやCu-Zn合金を用いれば問題は生じない。
【0023】
また、この例ではインサイチュー線材13を用いて永久電流スイッチ用線材を製造したが、Cu管の内部にNbロッドを複合した複合ロッドを多数本集合してからCuあるいはCu合金管に収納し、更に縮径加工する複合縮径加工を繰り返し施す方法を用い、CuまたはCu合金マトリクスの内部にNbフィラメントが配列した構造の超電導線材を製造し、これを永久電流スイッチ用線材として用いても良いのは勿論である。この場合、金属マトリクスを高抵抗化するためには、複合途中にCu管に換えてNiを含むCu-Ni合金管やCu-Zn管を用いれば良い。これにより先の説明で得られたものと同等の超電導特性を発揮するスイッチ用の超電導線材19を得ることができる。
【0024】
ところで、前記構成の超電導線材19を永久電流スイッチ22に備えた超電導エネルギー貯蔵装置にあっては、以下に説明する運転方法を行うことにより、図6〜図8を基に先に説明した従来の超電導エネルギー貯蔵装置と同様に、電力の充電と貯蔵と放出ができるものである。
まず、充電を行なうには開閉スイッチ24を閉じて回路を接続するとともに、直流電源33とパルス電源32を作動させて超電導マグネットユニット30、31に通電し、これらにより永久電流スイッチ22の超電導線材19に磁界をかける。なお、充電開始以前に予め直流電源33を作動させて超電導マグネットユニット31で直流磁界による磁界を発生させておき、超電導線材19にはその臨界磁界よりも低い磁界を作用させておく。
前記の操作により、超電導マグネットユニット31が作用させる磁界の強さは超電導線材19の臨界磁界よりも低いが、この磁界に超電導マグネットユニット30が作用させるパルス的な磁界が重畳されるので、超電導線材19にはその臨界磁界よりも高い磁界がかけられる。これにより、超電導線材19は極低温においても常電導状態になるので永久電流スイッチ22はオフ状態になり、超電導コイル21に直流電流が流れ、磁気エネルギーとして電力を充電することができるようになる。
【0025】
次に、超電導マグネット30の磁界を下げ超電導線材19の臨界磁界以下の磁界とすることで永久電流スイッチを超電導状態、即ち、オンにする。この状態で超電導マグネット20に対する通電電流を減ずると永久電流スイッチ22に電流が流れ込む。この電流がゼロになると超電導コイル21に流れる電流と同等の電流が永久電流スイッチに流れ、永久電流モードとなる。この状態で開閉スイッチ24を開く。これにより、超電導コイル21は極低温状態に冷却されていて電気抵抗がゼロであるがために、電流は減衰することなく超電導コイル21と超電導線材19との間を流れ続け、いわゆる永久電流モードとなり、そのときの超電導コイル21に蓄えられたエネルギーが無損失で保存されることになる。
【0026】
次にこの貯蔵された電力を取り出すには、開閉スイッチ24を閉じて回路を接続した後に、超電導マグネットユニット30に通電してパルス的な急峻な磁界を発生させ、超電導線材19に超電導マグネットユニット31が作用させている直流磁界に加えてパルス磁界を印加し、更に保持することで永久電流スイッチ22の超電導線材19を常電導状態に遷移させ、更に常電導状態を維持する。これにより、超電導コイル21に蓄えられていた磁気エネルギーを電力として取り出すことができる。このようにして永久電流スイッチ22のオン・オフ制御のスイッチングを行うことができる。
なお、このような方法により永久電流スイッチ22のオン・オフ制御のスイッチングを行なうならば、超電導マグネットユニット31が発生させていた直流磁界により予め、臨界磁界を下回るある程度の磁界をかけておき、それに加えて超電導マグネットユニット30が発生させるパルス磁界により臨界磁界を超えた磁界をかけるように運転するので、超電導マグネットユニット30への通電制御により臨界磁界を超える磁界を短時間で付加できる効果がある。
【0027】
即ち、磁界をかけていない状態からいきなり臨界磁界を超える磁界を1つの超電導マグネットでかけようとしても、用いる超電導マグネットの磁界スイープの速度で律速されてそれ以上の速度で高速に磁界をかけることはできないが、2つの超電導マグネットユニット30、31を用い、一方の超電導マグネットユニット31で予め臨界磁界に近い直流磁界をかけておき、これに重畳するように他方の超電導マグネットユニット30でパルス磁界を加えると、全部の磁界を1つの超電導マグネットで加えようとした場合に比較し、パルス磁界を加える超電導マグネットユニット30を小型化することができ、これにより超電導マグネットユニット30の自己インダクタンス(L)を小さくすることができ、より速い磁界スイープができるとともに、必要な電源電圧を低く設定できる。従って、永久電流スイッチ22のオン・オフ制御の高速応答に容易に対応することができる。
【0028】
ところで、前記の構造においては、2つの超電導マグネットユニット30、31で超電導マグネット26を構成したが、超電導マグネットユニットの構成数は2つ以上であればいくつでも良い。また、前記の構造においては、内側の超電導マグネットユニット30でパルス磁界を印加し、外側の超電導マグネットユニット31で直流磁界を印加する構成としたが、内側と外側の両超電導マグネットユニット30、31で直流磁界を印加する構成としても良く、内側の超電導マグネット30で直流磁界を印加し、外側の超電導マグネットユニット31でパルス磁界を印加できるように構成しても良いのは勿論である。なお、直流磁界を印加する超電導マグネットは、他方のパルス磁界によりクエンチ(常電導転移)を生じないように安定性の高いものを用いることが望ましい。
【0029】
(製造例1)
0.3Tのオフ(臨界)磁界を有する超電導線材を無誘導巻きしてコイル化し、永久電流スイッチ用超電導線材のコイルを構成した。次に、0.5Tまでの磁界を発生可能な超電導マグネットユニットと、その外側に設けられた0.5Tまでの磁界を発生可能な超電導マグネットユニットからなる2重構造のソレノイド型制御用超電導マグネットを用い、この中心部に前記永久電流スイッチのコイルを配置して図1に示す構造の超電導エネルギー貯蔵装置を構成した。
超電導コイルと2つの超電導マグネットユニットを液体ヘリウムで極低温に冷却し、300Aの永久電流モードにおいて外側の超電導マグネットユニットを常に0.2Tの直流磁界を定常的に発生させておくようにした。永久電流スイッチをオフ状態にするために、内側の超電導マグネットユニットを1T/秒の速度で励磁することで、この永久電流スイッチは0.1秒後にオフ磁界に到達し、永久電流スイッチをオフ状態にすることができた。
【0030】
(比較例)
前記と同じ構成のパルス磁界発生可能な超電導マグネットユニットを1つのみ永久電流スイッチの外側に設置した。この場合、超電導マグネットユニットの自己インダクタンスが約2倍になるために、磁界スイープ速度は電源電圧の制約で0.5T/秒が上限となり、スイッチオフ状態に要する時間(=0.3Tまでの到達時間)は0.6秒を要した。
以上の結果を図4に併せて記載した。図4に示す結果から、本発明例に係る構造と運転方法を採用することで、オフ時のスイッチング速度を比較例の構造よりも1/6に削減することができることが明らかである。従って本発明により、超電導永久電流スイッチのオン・オフ制御のスイッチングを比較例構造よりも高速で行うことができた。
【0031】
(製造例2)
前記実施例1の構成の超電導エネルギー貯蔵装置において、内側の超電導マグネットユニットにパルス用超電導線を用い、他の構成は製造例1と同等として装置を構成した。この内側の超電導マグネットユニットは、0.5Tまで11T/秒の速度での励磁が可能なものであった。
300Aの永久電流モードにおいて、外側の超電導マグネットユニットに直流電圧をかけて0.2Tの磁界を発生させたまま待機させておき、この後で永久電流スイッチをオフ状態にするためにパルス電源を用いて内側の超電導マグネットユニットに10T/秒の速度で励磁した。この結果を図5に示す。
図5に示すように、永久電流スイッチのオフ磁界まで、0.01秒で到達し、極めて短時間でスイッチをオフ状態にすることができた。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、永久電流スイッチに磁界をかける制御用マグネットを複数の制御用マグネットユニットからなる多重構造とし、その中心に永久電流スイッチ用線材を配置しているので、少なくとも1つの制御用マグネットユニットで永久電流スイッチ用超電導線材の臨界磁界よりも低い磁界を印加し、この磁界に他の制御用マグネットユニットで発生させるパルス磁界を重畳して臨界磁界を超える磁界を永久電流スイッチ用超電導線材に印加することができる。従って、1つの制御用マグネットのみで臨界磁界を超える磁界を永久電流スイッチ用超電導線材に印加する従来構造よりも、臨界磁界を超えさせる作用を奏する制御用マグネットユニットを小型化することができ、このそれぞれの制御用マグネットユニットの自己インダクタンスを小さくできる。また、これにより、パルス磁界発生用の制御用マグネットユニットの励磁用電源を低電圧化できるので、装置コストを下げることができる。
次に、少なくとも1つの制御用マグネットユニットで一定の磁界を印加した状態から、他の制御用マグネットユニットで臨界磁界を超えさせるための磁界を重畳できるので、臨界磁界を超える磁界に到達するまでの時間を1つの制御用マグネットで磁界印加していた従来構造よりも短縮できる。従って永久電流スイッチのオン・オフ制御のスイッチング速度を従来よりも速くすることができる。次に、1つの制御用マグネットユニットを直流磁界を発生させるものとし、他の制御用マグネットユニットをパルス磁界を発生させる構造とすることで、永久電流スイッチのオン・オフ制御のスイッチングを更に速くすることができる。
【0033】
次に、本発明は、多重構造とした制御用マグネットユニットの中心部に超電導線材を無誘導巻きコイル状に加工した永久電流スイッチを軸心を位置合わせして設けたので、少なくとも1つの制御用マグネットユニットで永久電流スイッチ用超電導線材の臨界磁界よりも低い磁界を永久電流スイッチ用超電導線材に印加し、この磁界に他の制御用マグネットユニットで発生させるパルス磁界を重畳して永久電流スイッチ用超電導線材に臨界磁界を超える磁界を印加することができる。
また、パルス磁界を発生させる制御用マグネットユニットの自己インダクタンスをL、磁界発生に必要な電流を通電する際の電流の時間変化率を(dI/dt)とした場合、発生可能な電圧VがV=−L(dI/dt)の式で示される制御用マグネットユニットを用いるならば、パルス磁界発生用の制御用マグネットの自己インダクタンスを小さくできることからより早い磁界スイープができ、必要な電源電圧を低く設定できるので、永久電流スイッチのオン・オフ制御の高速応答に対応できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る永久電流スイッチ装置を備えた超電導エネルギー貯蔵装置の一例を示す構成図である。
【図2】 図2は図1に示す装置の要部を示す構成図である。
【図3】 本発明に係る永久電流スイッチ装置用の超電導線材を製造する方法を説明するもので、図3(a)はインサイチュー合金の断面図、図(b)はCu-Ni合金被覆インサイチュー合金を線引き加工して得たインサイチュー線材を示す断面図、図3(c)は図(b)のインサイチュー線材にZn層を被覆した被覆複合線を示す断面図、図(d)は被覆複合線に熱処理を施して得た永久電流スイッチ用線材の断面図である。
【図4】 製造例1で用いた制御用超電導マグネットユニットの磁界の時間変化を示す図である。
【図5】 製造例2で得られた永久電流スイッチ装置の電流と磁界の関係を示す図である。
【図6】 従来の永久電流スイッチを備えた超電導エネルギー貯蔵装置の一例に充電している状態を示す構成図である。
【図7】 従来の永久電流スイッチを備えた超電導エネルギー貯蔵装置の一例に電力を保存している状態を示す構成図である。
【図8】 従来の永久電流スイッチを備えた超電導エネルギー貯蔵装置の一例から電力を取り出している状態を示す構成図である。
【符号の説明】
19…永久電流スイッチ用超電導線材、20…超電導コイル用超電導線材、21…超電導コイル、22…永久電流スイッチ、23…パワーリード、24…スイッチ、25…交直変換器、26…超電導(制御用)マグネット、30、31…超電導(制御用)マグネットユニット、32…パルス電源、33…直流電源。

Claims (6)

  1. 超電導コイルと、この超電導コイルに並列接続された超電導線からなる永久電流スイッチ用線材と、前記永久電流スイッチ用線材の近傍に設置されて永久電流スイッチ用線材に磁界をかけるか磁界を減じて永久電流スイッチ用線材を超電導状態から常電導状態にあるいは常電導状態から超電導状態に転移させる制御用マグネットを具備してなる永久電流スイッチ装置であって、前記制御用マグネットが、その中心部に永久電流スイッチ用線材を配置して設けられ、前記制御用マグネットが、各々独立して同心円状に配置された複数の制御用マグネットユニットから構成される多重構造にされてなり、
    前記制御用マグネットを構成する複数の制御用マグネットユニットのうち、少なくとも1つが直流磁界を発生させるものであり、少なくとも1つがパルス磁界を発生させるものであり、
    前記直流磁界を発生させる制御用マグネットユニットが、永久電流スイッチ用線材の臨界磁界以下の直流磁界を発生させ得るものであり、前記パルス磁界を発生させる制御用マグネットユニットが、前記直流磁界に重畳して永久電流スイッチ用線材の臨界磁界を超える磁界をパルス的に発生させるものであることを特徴とする永久電流スイッチ装置。
  2. 前記永久電流スイッチ用線材が無誘導巻きコイル状に形成され、その軸心を前記制御用マグネットユニットの中心軸に位置合わせして配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の永久電流スイッチ装置。
  3. 前記パルス磁界を発生させる制御用マグネットユニットの自己インダクタンスをL、磁界発生に必要な電流を通電する際の電流の時間変化率を(dI/dt)とした場合、発生可能な電圧VがV=−L(dI/dt)の式で示されることを特徴とする請求項1または2に記載の永久電流スイッチ装置。
  4. 超電導コイルと、この超電導コイルに並列接続された超電導線からなる永久電流スイッチ用線材とを具備してなる永久電流スイッチ装置の運転方法において、永久電流スイッチ用線材に、その臨界磁界を超える磁界か、その臨界磁界を下回る磁界を印加することで永久電流スイッチ用線材を超電導状態から常電導状態にあるいは常電導状態から超電導状態に転移させて永久電流スイッチのオン・オフのスイッチング制御を行うとともに、前記臨界磁界を超える磁界を印加する際に、複数の制御用マグネットユニットを用い、少なくとも1つの制御用マグネットユニットで臨界磁界を下回る直流磁界を印加した状態で他の少なくとも1つの制御用マグネットユニットで先の直流磁界に重畳して臨界磁界を超えるパルス磁界を印加することを特徴とする永久電流スイッチ装置の運転方法。
  5. 前記永久電流スイッチ用線材を無誘導巻きコイル状に形成してその軸心を前記制御用マグネットユニットの中心軸に位置合わせして配置することを特徴とする請求項4に記載の永久電流スイッチ装置の運転方法。
  6. 前記パルス磁界を発生させる制御用マグネットユニットの自己インダクタンスをL、磁界発生に必要な電流を通電する際の電流の時間変化率を(dI/dt)とした場合、発生可能な電圧VがV=−L(dI/dt)の式で示される制御用マグネットユニットを用いることを特徴とする請求項4または5に記載の永久電流スイッチ装置の運転方法。
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