JP3856755B2 - 酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばガスファンヒータに内蔵される酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃焼板式バーナでは、酸欠対策のための安全装置として酸欠検知バーナを設けている。この場合、燃焼板式バーナは、燃焼ガスと空気との吸気口とこの吸気口に連通する混合管部とを設けたメインバーナボディを有し、このメインバーナボディの上面開口には分布板を介してセラミックス製の燃焼板が装着されている。酸欠検知バーナは、燃焼板上方の燃焼室に設けた二次空気を必要とする小型のバーナであるが(特許文献1参照)、酸欠検知バーナを燃焼室に設けると、バーナ自体が過熱され、効果的な酸欠検知を行えない場合がある。
【0003】
このため、図9及び図10に示すように、従来では、酸欠検知バーナaを燃焼板bの下方に配置している。この場合、酸欠検知バーナaは、円筒形状のガス供給管cの先端部に、ガス供給管c内のガス通路c1に連通する内部通路d1を開設した頭部dを、ガス供給管cの外周面に設けた孔c2と内部通路d1とを一致させてビスd2によって固定して構成していた。尚、メインバーナボディeの外側壁でガス供給管cの外周面にEリングfを装着することでガス供給管cの移動を規制していた。
【0004】
ところで、酸欠検知バーナaを燃焼板bの下方に配置する場合、頭部dの内部通路d1のガス流出部を燃焼板bと対向させる必要がある。このものでは、ガス供給管cを略直角に屈曲させ、メインバーナボディeの一側面に装着したブラケットgに設けた凹部g1にガス供給管cを載置させて孔c2、即ち、内部通路d1が燃焼板bと対向するようにしていた。尚、c3はガス供給管cの一次空気取入口、c4は酸欠検知バーナのノズル挿着口、そして、TCは熱電対である。
【0005】
【特許文献1】
特開昭59−231318号公報(例えば、請求項の記載)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のものでは、メインバーナボディにガス供給管を挿設した後、頭部を装着するのでその組付作業が面倒であると共に、頭部及びガス供給管の加工が面倒であった。また、従来では、酸欠検知バーナに燃料ガスを供給するため、このメインバーナボディの吸気口に燃焼ガスを噴出するガス噴出ノズルに接続されるガス供給管を、例えば継手により分岐し、分岐した分岐管を、ガス噴出ノズルを介して酸欠検知バーナの吸入口に接続していた。このため、メイン及び酸欠検知の各バーナに燃焼ガスを供給する部品の点数が多くなり、構造が複雑になり、狭い空間での組付作業が困難になる。
【0007】
そこで、本発明は、上記点に鑑み、燃焼板式バーナへの酸欠検知バーナの取付が容易にできると共に、燃焼板式バーナ及び酸欠検知バーナに燃料ガスを供給するための部品の点数を減らして構造を簡単にし、その組付作業が容易にできる酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナを提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明の酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナは、ガス噴出ノズルが臨む吸気口と該吸気口に連なる混合管部とを設けたメインバーナボディの上面開口に燃焼板を装着した燃焼板式バーナと、この燃焼板の下方に、ガス噴出口を燃焼板の下面に対向させて設けた酸欠検知バーナとを備えた酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナにおいて、前記酸欠検知バーナは、ガス噴出口を設けた頭部と、この頭部より小径の軸部とから構成される軸体であり、この軸体に、軸部の頭部側でない一端にガス噴出ノズルが装着される吸入口と、この吸入口と噴出口とを連通する混合気通路と、この混合気通路に通じる空気取入口とを形成し、この軸体を、メインバーナボディに形成した取付孔に軸部を貫通させて挿入し、頭部と軸部との間の段部により前記取付孔の外周縁面に軸体が位置決めされるようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、酸欠検知バーナの軸部をメインバーナボディの取付孔にその内側から、頭部と軸部との間の段部が取付孔の外周縁面に当接するまで挿入すると、頭部と軸部との間の段部により前記取付孔の外周縁面に軸体が位置決めされる。その後、軸部の吸入口にガス噴出ノズルを装着する。これにより、酸欠検知バーナの構成が簡単で及びその組付作業が容易になると共に、ガス供給管に孔を設ける等の加工も必要ない。
【0010】
請求項2記載の発明は、ガス噴出ノズルが臨む吸気口と該吸気口に連なる混合管部とを設けたメインバーナボディの上面開口に燃焼板を装着した燃焼板式バーナと、この燃焼板の下方に、ガス噴出口を燃焼板の下面に対向させて設けた酸欠検知バーナとを備えた酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナにおいて、前記酸欠検知バーナは、一方にガス噴出口が、他方にガス噴出ノズルが装着される吸入口が形成されると共に、この吸入口と噴出口とを連通する混合気通路が形成された軸体であり、この吸入口の近傍に、使用するガス種に応じて、孔径が異なると共に長さの異なる2種以上のガス噴出ノズルから選択したいずれかのガス噴出ノズルで閉塞する個数が変わるように、混合気通路に沿って複数個の空気取入口を設けたことを特徴とする。
【0011】
ここで、一次空気を必要とする酸欠検知バーナでは、軸体の外周面に、混合気通路に連通する空気取入口を設けているが、取入れる空気量はガス種に応じて変更する必要があり、その空気量もばらつかないようにする必要がある。この場合、請求項2記載の発明では、ガス種に応じてガス噴出ノズルを変えることで空気量を変えることができると共に、空気取入口の数の変化で一次空気量を変えるようにしたので空気量もばらつきがない。
【0012】
請求項3記載の発明は、ガス噴出ノズルが臨む吸気口と該吸気口に連なる混合管部とを設けたメインバーナボディの上面開口に燃焼板を装着した燃焼板式バーナと、この燃焼板の下方に、ガス噴出口を燃焼板の下面に対向させて設けた酸欠検知バーナとを備えた酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナにおいて、前記酸欠検知バーナは、一方にガス噴出口が、他方にガス噴出ノズルが装着される吸入口が形成されると共に、この吸入口と噴出口とを連通する混合気通路が形成された軸体であり、この軸体を、前記メインバーナボディの吸気口と軸体の吸入口とが同一方向になるようにメインバーナボディに形成した取付孔に貫通させて挿設し、前記吸気口及び吸入口に燃料ガスをそれぞれ噴出する各ガス噴出ノズルを、各ガス噴出ノズルに通じるガス通路を設けた1個のホルダで保持し、このホルダに、一端がガス源に接続されたガス供給管が接続できる接続部を設けたことを特徴とする。
【0013】
ここで、燃焼板式及び酸欠検知の各バーナに燃焼ガスを供給する部品の点数が多くなると構造が複雑になり、狭い空間での組付作業が面倒になる。請求項3記載の発明によれば、燃焼板式バーナ及び酸欠検知バーナの各ガス噴出ノズルを保持するホルダを用いることで、このホルダに各ガス噴出ノズルを装着した後、メインバーナボディの吸気口及び軸体の吸入口に燃焼ガスがそれぞれ噴出されるようにホルダを所定の位置に取付け、接続部に、一端がガス源に接続されたガス供給管を接続すればよい。
【0014】
尚、前記酸欠検知バーナの軸体をメインバーナボディの取付孔に挿入したとき、酸欠検知バーナの噴出口が燃焼板の下面と対向する姿勢が定まるように取付孔に係合する回転防止部を軸体に設けておけば、メインバーナボディへの酸欠検知バーナの組付作業を、取付け間違いを生じることなくできる。
【0015】
例えば、前記回転防止部は、軸体の外周面の長手方向に形成した平坦面であり、この軸体が取付孔に係合するように取付孔の外形を断面形状に略一致させ、前記平坦面に、空気取入口を開設すれば、軸体に空気取入口を設ける加工作業を容易にできる。
【0016】
ところで、空気取入口の径は小さいので(約1.5mm)、軸体の上方から異物が落下して付着するとこの空気取入口が閉塞される恐れがある。このため、前記メインバーナボディの吸気口と軸体の吸入口とが同一方向になるように、軸体を取付ける軸体取付部を備えたブラケットをメインバーナボディに取付け、このブラケットは軸体に形成した空気取入口の上方を覆う覆い板を備えるのがよい。
【0017】
この場合、前記メインバーナボディの吸気口と軸体の吸入口とが同一方向になるように、軸体を取付ける軸体取付部を備えたブラケットをメインバーナボディに取付け、このブラケットに、所定の場所へのメインバーナボディの取付を可能とするメインバーナボディ取付部を備えるのがよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1乃至図6を参照して、1は、燃焼板式バーナである。この燃焼板式バーナ1は、全一次空気式のものであり、上面を開口した箱状に絞り加工され、その長手方向の一側面に円形の側面開口111を設けたメインバーナボディ11とこの上面の開口11aに配設されたセラミックス製の燃焼板12とから構成されている。側面開口111には、この側面開口111の孔径より大きい孔径の吸気口131を備えたロート状の吸気口体13が溶接により取付けられている。
【0019】
この側面開口111の奥には、メインバーナボディ11の底面に形成した半筒部112(図3参照)と、これと共に混合管部14を構成する断面半筒形の混合管上体141が接続され、混合管部14は、メインバーナボディ11の長手方向の略中央部まで延びている。
【0020】
ところで、全一次空気で燃焼させる方式では一次空気を多く必要とするため、混合管部14の径を大きくする必要がある。この場合、図1に破線で示すように、メインバーナボディ11の深さを、このメインバーナボディ11の長手方向全長に亘って混合管部14がある部位と同じにしぼり加工したのでは、メインバーナボディ11の容積が大きくなる。この場合、内部に残留する空気によって混合管部14の出口近傍の分布室15での混合気の濃度が燃焼板式バーナ1が着火する濃度になるまでに時間がかかるので、点火初期に未燃ガスが生じ得る。
【0021】
このため、メインバーナボディ11の長手方向における吸気口131とは反対側の先端部16側でメインバーナボディ11の容積が小さくなるように、混合管部14の出口の前方でメインバーナボディ11の底面を傾斜面17とすると共に、この傾斜面の上部から先端部16側を浅底部161とした。
【0022】
燃焼板12には、複数の炎口121が形成されており、この燃焼板12の下側には、この燃焼板12の外形と略一致し、複数の孔181が開設された分布板18が設けられている(図2参照)。この場合、この分布板18によって燃焼板12への混合気がその全面に亘って均一に供給されるようにするため、従来では、各孔181を、同一かつ小径(直径約2mm)のもので構成し、各部位で各孔181相互の間隔を粗と密とすることが行われていた。ところが、孔径が小さいとこの孔181に塵やほこりが付着する可能性があり、塵やほこりが付着すると混合気の分布が変わる。
【0023】
本実施の形態では、各孔181相互間の間隔を同じにすると共に、各孔181を、従来のものより孔径が大きい第1孔181a(直径約3.5mm)、第2孔181b(直径約4.0mm)及び第3孔181c(直径約4.5mm)の3種類から構成することとした。この場合、燃焼板12への混合気の分布が均一になるように、吸気口131側から先端部16側に向うメインバーナボディ11の長手方向に沿って、中間の孔径の孔181b、孔径の大きい孔181c、そして孔径の小さい孔181aの順序で配置している。これは、混合管部14の出口から出た混合気が一端先端部16に当たり、吸気口131側にはね返るので、中間部より両側で噴出力が強いことで上記のように孔181を配列している。
【0024】
図1及び図3に示すように、燃焼板12の下側に位置してメインバーナボディ11には、燃焼板12の上方に配置される熱電対TCと共に酸欠対策のための安全装置を構成する酸欠検知バーナ2が設けられている。この酸欠検知バーナ2は、燃焼板12の下面と対向するようにガス噴出口211を設けた頭部21と、この頭部21より小径の円筒形状の軸部22とから構成される軸体である。この軸体2には、軸部22の頭部側でない一端にガス噴出ノズルが装着される吸入口221と、この吸入口221と噴出口211とを連通する混合気通路23とが形成され、軸部22の外周面には、混合気通路23に通じる2個の空気取入口24a、24bが開設されている。
【0025】
また、軸部22の吸入口221側の外周面にはねじ条222が形成されている。そして、このねじ条222を除く軸部22の外周面には、軸部22の断面形状がD字状になるようにその長手方向に沿って回転防止部である平坦部223が形成されている。この酸欠検知バーナ2は、メインバーナボディ11の側壁開口111の上方に設けた取付孔19に、メインバーナボディ11内側から、頭部21とメインバーナボディ11の側壁との間にパッキン3を介在させて挿設され、吸入口221がメインバーナボディ11の吸気口131と同一方向を向く。
【0026】
この場合、取付孔19の外形は、軸部22の断面形状と略一致させている。そして、断面形状が軸心に対して非対称の軸部22を取付孔19に挿設してガス噴出ノズル211が燃焼板12の下面に対向するようにしてある。これにより、取付孔19に軸部22を挿入するだけで噴出口211が燃焼板12の下面と対向するような取付姿勢が定まる。尚、本実施の形態では、回転防止部を平坦部223から形成したが、軸部22を挿入するだけで噴出口211が燃焼板12の下面と対向するような取付姿勢が定まるものであれば、これに限定されるものではない。例えば、軸部22の外周面に長手方向に沿って凹部または凸部を設けると共に、軸部22の断面形状に取付孔19の外形を一致させるようにしてもよい。この場合、凹部または凸部は複数設けてもよい。また、軸部22に相互に面積が相違する2個の平坦部を形成してもよく、軸部22の断面形状を楕円形にしてもよい。
【0027】
そして、頭部21と軸部22との間の段部25がパッキン3を介して取付孔19の外周縁面に当接し、後述するブラケット4に設けた軸体取付部である孔から突出するねじ条222にナット5を装着することで、メインバーナボディ11に対する酸欠検知バーナ2の軸方向の位置が位置決めされる。従って、メインバーナボディ11への酸欠検知バーナ2の設置時に、この酸欠検知バーナ2の位置合わせは自動的に行われる。ここで、ナット5を締め付けたときブラケット4が撓むのを防止するため、ねじ条222の近傍に段部26を設けている(図6参照)。また、ナット5を締め付けたときパッキン3が型崩れするのを防止するため、パッキン3に金属製のカバー31を装着している。さらに、軸部22に空気取入口24a、24bを設ける加工作業を容易にするため、平坦部223に空気取入口24a、24bを設けている。
【0028】
図4に示すように、メインバーナボディ11の吸気口131側には、吸気口体13及び軸部22を覆うようにブラケット4が装着されている。ブラケット4は、吸気口131側を開口した箱状に形成され、この開口に対向する他面41は、吸気口131が臨む吸気開口411が形成され、開口形成面となっている。そして、吸気開口411の外周縁部の内側に吸気口体13の先端を溶接により接合すると共に、開口形成面41の上縁からメインバーナボディ11側に水平に延びる張出部42の先端をメインバーナボディ11の側壁に溶接より接合してメインバーナボディ11に固着されている。この場合、この張出部42は、軸部22に設けた空気取入口24a、24bに上方から異物が落下して塞がれるのを防止する覆い板を構成する。
【0029】
また、吸気開口411を設けた開口形成面41の一方の側縁には、メインバーナボディ11の長手方向であってその反対側に突出するように、後述のホルダが装着される装着片43が設けられ、取付孔431と通気孔432とが形成されている。また、開口形成面41の他方の側縁には、メインバーナボディ111側に延びる側面44が設けられ、この側面44には、取付孔441と観察用窓442とが形成されている。この場合、各取付孔431、441がホルダの装着部を構成する。
【0030】
また、この側面44の端縁から、図示しない燃焼筐にこの燃焼板式バーナ1を取付るための第1取付片45が横方向に突出し、ねじ孔451が形成されている。また、下方の水平な張出部46から下側に突出するねじ孔471を設けた第2取付片47が設けられ、第1及び第2の各取付片45、47がメインバーナボディ取付部を構成する。
【0031】
ところで、上記のように、燃焼板式バーナ1に酸欠検知バーナ2を設けた場合、各燃焼板式及び酸欠検知の各バーナ1、2に燃焼ガスを供給するための部品の点数が多くなると、構造が複雑になり、狭い空間での組付作業が困難になる。図4乃至図6に示すように、本実施の形態では、吸気口131及び吸入口221に燃料ガスをそれぞれ噴出する第1及び第2の各ガス噴出ノズル5、6を1個のホルダ7で保持し、このホルダ7をブラケット4で装着することとした。
【0032】
この場合、ホルダ7は断面略コ字状に形成され、内部にガス通路71が設けらている。ホルダ7の上面には、内部のガス通路71に燃料ガスを供給するガス供給管(図示せず)の接続を可能とする継手部72が形成されている。ガス通路71は、下の水平通路部71aと、上の水平通路部71bと、継手部72の入口72aから上下の各水平通路部71a、71bに連通する縦通路71cとから構成されている。そして、上下の水平通路部71a、71bの先端開口には、第1及び第2の各ガス噴出ノズル5、6がそれぞれ装着されている。水平通路部71a、71bの長さは、ホルダ7をブラケット4に装着したとき、第1ガス噴出ノズル5が吸気口体13の吸気開口131に所定の間隔を置いて臨むと共に、第2ガス噴出ノズル6の先端が、吸入口221から所定の長さだけ軸体21の混合気通路23内に侵入するように定寸されている。
【0033】
ホルダ7をブラケット4に取付けるため、ホルダ7には取付部73が形成され、この取付部73にはねじ孔73aが設けられている。このねじ孔73aを介してブラケット4の装着片43の取付孔431にビスBで取付けられる。また、ホルダ7には、このホルダ7で第1ガス噴出ノズル5を保持するため第1保持体8が設けられている。この第1保持体8の先端には凹部81が形成され、この凹部81の上下には爪片82が形成されている。この爪片82が第1ガス噴出ノズル5の周溝51に嵌められ、ビスBでホルダ7に取付けられることで、第1ガス噴出ノズル5がホルダ7から外れないようになっている。
【0034】
第1保持体8には、固定片83が設けられ、ビス孔84でブラケット4の側面44の取付孔441にビスBで固定される。これにより、ホルダ7は、取付部73とガス通路71を挟んで反対側の固定片83でブラケット4に固定される。また、第2ガス噴出ノズル6を保持するためホルダ7には、上記第1保持体8と同様の構造の第2保持体9が設けられ、その爪片92が第2ガス噴出ノズル6の周縁61に嵌る。
【0035】
ところで、酸欠検知バーナ2では、空気取入口24a、24bを介して混合気通路23内に取入れる一次空気量はガス種(例えば、天然ガスやLPガス)に応じて変える必要があり、その際、空気量がばらつかないようにする必要がある。このため、本実施の形態では、図7及び図8に示すように、孔径が異なると共に長さの異なる2種のガス噴出ノズル6a、6bから選択したいずれかの一方で、空気取入口24a、24bの双方から一次空気を吸引する場合と、下流側の空気取入口24aのみから一次空気を吸引する場合とを分け、混合気通路23内に取入れる一次空気量をガス種に応じて変えることとした。
【0036】
即ち、ガス噴出ノズル6として、長さが異なり、従って混合気通路23への挿入深さが異なる2種類のガス噴出ノズル6a、6bを用意し、長い第1ガス噴出ノズル6aを取付けることによって上流側の空気取入口24bを閉塞すれば天然ガスに適した空気量となる(図7参照)。他方、短い第2ガス噴出ノズル6bを取付けた場合、2個の空気取入口24a、24bは閉塞されず、LPガスに適した空気量となる(図8参照)。尚、天然ガス用の第1ガス噴出ノズル6aのノズル径は0.25φであり、LPガス用の第2ガス噴出ノズル6bのノズル径は0.2φであり、ノズルの長さの相違によりガス種も判別できるようになっている。このように、ガス種に応じてガス噴出ノズル6を変えることで空気量を変えることができると共に、空気取入口24a、24bの数の変化で一次空気量を変えるようにしたので空気量もばらつきがない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナでは、燃焼板式バーナへの酸欠検知バーナの取付が容易にできると共に、燃焼板式バーナ及び酸欠検知バーナに燃料ガスを供給するための部品の点数を減らして構造を簡単にし、その組付作業が容易にできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナの構成を説明する断面図
【図2】燃焼板を取外した状態で酸欠検知バーナ付き燃焼板式バーナを示す上面図
【図3】燃焼板式バーナへの酸欠検知バーナの取付けを説明する部分斜視図
【図4】ブラケット及びホルダの装着を説明する部分斜視図
【図5】ガス噴出ノズルの装着状況を説明する拡大斜視図
【図6】ホルダの取付け状態を示す拡大断面図
【図7】酸欠検知バーナを拡大して一次空気の取入れを説明する断面図
【図8】酸欠検知バーナを拡大して一次空気の取入れを説明する断面図
【図9】従来技術にかかる燃焼板式バーナへの酸欠検知バーナの取付けを説明する断面図
【図10】従来技術にかかる燃焼板式バーナへの酸欠検知バーナの取付けを説明する部分斜視図
【符号の説明】
1 燃焼板式ガスバーナ
11 メインバーナボディ
12 燃焼板
19 取付孔
2 酸欠検知バーナ
21 頭部
211 ガス噴出口
22 軸部
221 吸入口
23 混合気通路
25 段部
Claims (7)
- ガス噴出ノズルが臨む吸気口と該吸気口に連なる混合管部とを設けたメインバーナボディの上面開口に燃焼板を装着した燃焼板式バーナと、この燃焼板の下方に、ガス噴出口を燃焼板の下面に対向させて設けた酸欠検知バーナとを備えた酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナにおいて、
前記酸欠検知バーナは、ガス噴出口を設けた頭部と、この頭部より小径の軸部とから構成される軸体であり、この軸体に、軸部の頭部側でない一端にガス噴出ノズルが装着される吸入口と、この吸入口と噴出口とを連通する混合気通路と、この混合気通路に通じる空気取入口とを形成し、この軸体を、メインバーナボディに形成した取付孔に軸部を貫通させて挿入し、頭部と軸部との間の段部により前記取付孔の外周縁面に軸体が位置決めされるようにしたことを特徴とする酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ。 - ガス噴出ノズルが臨む吸気口と該吸気口に連なる混合管部とを設けたメインバーナボディの上面開口に燃焼板を装着した燃焼板式バーナと、この燃焼板の下方に、ガス噴出口を燃焼板の下面に対向させて設けた酸欠検知バーナとを備えた酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナにおいて、
前記酸欠検知バーナは、一方にガス噴出口が、他方にガス噴出ノズルが装着される吸入口が形成されると共に、この吸入口と噴出口とを連通する混合気通路が形成された軸体であり、この吸入口の近傍に、使用するガス種に応じて、孔径が異なると共に長さの異なる2種以上のガス噴出ノズルから選択したいずれかのガス噴出ノズルで閉塞する個数が変わるように、混合気通路に沿って複数個の空気取入口を設けたことを特徴とする酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ。 - ガス噴出ノズルが臨む吸気口と該吸気口に連なる混合管部とを設けたメインバーナボディの上面開口に燃焼板を装着した燃焼板式バーナと、この燃焼板の下方に、ガス噴出口を燃焼板の下面に対向させて設けた酸欠検知バーナとを備えた酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナにおいて、
前記酸欠検知バーナは、一方にガス噴出口が、他方にガス噴出ノズルが装着される吸入口が形成されると共に、この吸入口と噴出口とを連通する混合気通路が形成された軸体であり、この軸体を、前記メインバーナボディの吸気口と軸体の吸入口とが同一方向になるようにメインバーナボディに形成した取付孔に貫通させて挿設し、前記吸気口及び吸入口に燃料ガスをそれぞれ噴出する各ガス噴出ノズルを、各ガス噴出ノズルに通じるガス通路を設けた1個のホルダで保持し、このホルダに、一端がガス源に接続されたガス供給管が接続できる接続部を設けたことを特徴とする酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ。 - 前記酸欠検知バーナの軸体をメインバーナボディの取付孔に挿入したとき、酸欠検知バーナの噴出口が燃焼板の下面と対向する姿勢が定まるように取付孔に係合する回転防止部を軸体に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ。
- 前記回転防止部は、軸体の外周面の長手方向に形成した平坦面であり、この軸体が取付孔に係合するように取付孔の外形を断面形状に略一致させ、前記平坦面に、空気取入口を開設したことを特徴とする請求項4記載の酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ。
- 前記メインバーナボディの吸気口と軸体の吸入口とが同一方向になるように、軸体を取付ける軸体取付部を備えたブラケットをメインバーナボディに取付け、このブラケットは軸体に形成した空気取入口の上方を覆う覆い板を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ。
- 前記メインバーナボディの吸気口と軸体の吸入口とが同一方向になるように、軸体を取付ける軸体取付部を備えたブラケットをメインバーナボディに取付け、このブラケットは、所定の場所へのメインバーナボディの取付を可能とするメインバーナボディ取付部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の酸欠検知バーナ付燃焼板式バーナ。
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