JP3856400B2 - 化粧パネルのジョイント施工法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は化粧パネルのジョイント施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、壁面に化粧パネルを突き付け施工することがあったが、近年においては化粧パネルの収縮にともなう段差やすき間を回避するべく突き付け施工よりむしろ目透かし施工やジョイナ−で施工するケースが増えてきている。
【0003】
これらの施工には主に図3に示すように目透かし部(2)にコーキング剤(14)を充填する方法と、図4に示すように断面略エの字形のアルミニウム製のジョイナー(18)を用いて化粧パネルを次々に挿入していく方法が広く一般に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コーキング剤(14)を充填する方法では硬化するまでに数時間要し、作業が煩わしい上、温度、湿度の変化に伴う化粧パネルの収縮により硬化したコーキング剤の表面にクラックが生じることがあった。このクラックも軽微なうちは目立つことなく我慢できるとしてもひび割れともなると人目につきやすく見苦しいものとなっていた。更にこれを補修するといってもコーキング剤(14)を上塗りする方法や、目透かし部に充填されたコーキング剤(14)を除去した後に再度充填する方法などがあるが手間がかかり、再発する可能性が充分にあった。
【0005】
一方、断面略エの字形のアルミニウム製のジョイナー(18)を用いて化粧パネル(1)を次々に挿入していく方法においては、ジョイナー(18)が凸状に出っ張り見栄えがしない上、ジョイナー(18)が金属製であるがゆえに化粧パネル(1)との色調を合わせることが困難で、連続性を歌い文句とするにはいささか不都合であった。
【0006】
また、この方法では化粧パネル(1)を壁面に取り付けた後、ジョイナー(18)を挿入し、次の化粧パネル(1′)を取り付けていくといった施工作業に順番があり、例えば5枚目の化粧パネルを取り付けた後、2枚目を破損した場合には5枚目、ジョイナー、4枚目、ジョイナー、3枚目、ジョイナーの順に取り外した後に2枚目を差し替えなければならないといった煩わしさがあり、このことは施工業者に多大な労働負担をしいるものとなっていた。
【0007】
更に、アルミニウム製のジョイナー(18)のような金属製のジョイナーは短冊状で、6尺、8尺など長さに制限があり施工作業する場合には化粧パネル(1)の長さ寸法に合わせてノコギリで切断しなければならず、労働負担になる上、材料の無駄を招き、運送や搬送に充分なスペースを必要としていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、化粧パネル(1)を目透し施工した後、目透かし部(2)に接着剤(4)を塗布し、次いで該目透かし部(2)にジョイナー(8)を挿着する化粧パネル(1)のジョイント施工法であって、該ジョイナー(8)は、断面略Y字形で高さが該化粧パネル(1)の厚みより幾分低く、底部はJIS K−7202に基づくロックウェル硬度(スケ−ルR)が100〜130の硬質塩化ビニル樹脂(5)、底部以外はJIS K−6301のスプリング式硬さ試験(A形)に基づく硬度が50〜70の軟質塩化ビニル樹脂(6)よりなり、上部には凹状の湾曲面(7)が形成されていることを特徴とする化粧パネル(1)のジョイント施工法である。以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
【実施例】
実施例1
図1は本発明の施工法で用いる塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)の正面図を示し、断面形状は略Y字形で底部は硬質塩化ビニル樹脂(5)、底部以外はJIS K−6301のスプリング式硬さ試験(A形)に基づく硬度が50〜70の軟質塩化ビニル樹脂(6)よりなり、上部は凹状の湾曲面(7)が形成されている。軟質塩化ビニル樹脂(6)の硬度が下限に満たないと柔らか過ぎてジョイナーの役目を果たさず、また上限を越えると温度・湿度による化粧パネル(1)の寸法変化を吸収できなかったり、目透かし部(2)に挿着しにくいものとなる。高さは後述の化粧パネル(1)の厚みより幾分低く、ジョイント施工後に塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)が出っ張り、人や物が先端(8a、8b)に引っ掛かり脱落することを防止するものとなっている。
【0010】
断面形状は略Y字形であり、また、軟質塩化ビニル樹脂(6)よりなる部分は柔軟性があるため目透し部(2)の巾が塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)の硬質塩化ビニル樹脂(5)よりなる底部の巾以上で凹状の湾曲面(7)の最大巾以下の範囲であれば目透し施工に伴う多少の誤差があっても充分に納めることができ、施工作業が容易にならしめる機能を有し重要な構成要件となっている。
【0011】
この塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)は塩化ビニル樹脂をバインダー成分としてDOP(ジオクチルフタレート)の如き可塑剤、タルク、炭カルなどの無機充填材、熱安定剤、着色剤、防カビ剤、抗菌剤などが含まれており、可塑剤の含有量を適宜調整して底部用としての硬質塩化ビニル樹脂(5)部分と底部以外用としての軟質塩化ビニル樹脂(6)部分とを有する状態で断面略Y字形の型材を用いて押し出し成形することにより得られる。
【0012】
塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)の底部の硬質塩化ビニル樹脂(5)はJIS K−7202に基づくロックウェル硬度(スケ−ルR)を100〜130とするのが好ましく、目透かし部(2)に挿着する際に必要以上に伸びきって押しつぶれることを防ぎ、ジョイナー(8)の先端(8a、8b)が化粧パネル(1)表面より幾分低い程度に納まり化粧パネル(1)の側面が露見しないものとなっている。これも本発明の重要な構成用件で硬度が下限に満たないと伸びきってしまい、また上限を越えると硬すぎて荷姿を巻き物にできなかったりカッターナイフで容易に切断できなくなる。
【0013】
図2は本発明の化粧パネル(1)のジョイント施工法に基づいて壁面に施工した状態の断面図を示すが、化粧パネル(1)を両面粘着テ−プや接着剤などの固着剤(20)を用いて壁面(21)に目透かしに取り付けた後に目透かし部(2)に接着剤(4)として、ウレタン系の接着剤、エポキシ系の接着剤、アクリル系の接着剤などを塗布し、しかる後に荷姿が50m巻きの塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)を上部の凹状の湾曲面(7)を指で押しながら挿着し、必要長さに達した後にカッターナイフで切断したものである。
【0014】
化粧パネル(1)については特に制約はなく、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリステル樹脂、あるいはこれらの樹脂を併用した混合樹脂などの熱硬化性樹脂よりなる熱硬化性樹脂化粧板、合板、パーティクルボード、中密度繊維板などの木質系基材に樹脂含浸化粧紙を積層接着した化粧合板、同様の木質系基材に塩化ビニルシート、突板などを積層接着した塩ビ化粧合板や突板化粧合板、石膏ボード、ケイカル板などの無機質基材に樹脂含浸化粧紙、塩化ビニルシート、突板などの化粧シートを積層接着した複合化粧材など広く一般に知られている化粧パネルに適用できる。
【0015】
比較例1
図3は実施例1において塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)の代りにシリコン系のコーキング剤(14)を使用した以外は実施例1と同様に施工したものであるが、作業中に手足、衣服が汚れコーキング剤(14)が硬化するのに8時間要し、見栄えがしなかった。
【0016】
比較例2
図4は実施例1において塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)の代りに断面略エの字形のアルミニウム製のジョイナー(18)を用い、目透かし部(2)に接着剤を塗布しなかった以外は実施例1と同様に施工したが金属特有の冷たさが目立ち違和感があり、化粧パネル(1)が連続的につながっているようには見えなかった。加えて施工中のことではあるが、3枚目の化粧パネルを取り付け中に1枚目の化粧パネルの右上部付近の表面をこのアルミニウム製のジョイナー(18)で傷を付けたため、作業を最初からやり直す結果となった。
【0017】
【発明の効果】
本発明の化粧パネルのジョイント施工法に基づくと、施工作業が容易で短時間で終了することができる。また、施工中、もしくは施工後に化粧パネルの一部分に傷がつき取り替える場合には作業を最初からやり直す必要は全くない。
【0018】
また、塩化ビニル樹脂製のジョイナーは可撓性があるため巻回型、いわゆる巻き物とすることができ、運送や搬送が手軽である。
【0019】
更に、塩化ビニル樹脂を練り込む際に着色剤を添加することにより、色は自由に設計でき、化粧パネルの色調とあわせて連続的な仕上がりにできるのはもちろんのこと、逆にコントラストな仕上がりにすることもできる。
【0020】
加えて、塩化ビニル樹脂製のジョイナーにはアルミニウム製のジョイナーのよな金属特有の冷たさはなく、和風建築にはとりわけよく調和する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の施工法で使用する塩化ビニル樹脂製のジョイナー(8)の正面図。
【図2】 実施例1の化粧パネルのジョイント施工法で壁面に施工した状態の断面図。
【図3】 比較例1による施工断面図。
【図4】 比較例2による施工断面図。
【符号の説明】
1 化粧パネル
1′ 化粧パネル
2 目透かし部
4 接着剤
5 硬質塩化ビニル樹脂
6 軟質塩化ビニル樹脂
7 凹状の湾曲面
8 塩化ビニル樹脂製のジョイナー
8a 塩化ビニル樹脂製のジョイナーの先端
8b 塩化ビニル樹脂製のジョイナーの先端
14 コーキング剤
18 断面略エの字形のアルミニウム製のジョイナー
20 固着剤
21 壁面
Claims (1)
- 化粧パネル(1)を目透し施工した後、目透かし部(2)に接着剤(4)を塗布し、次いで該目透かし部(2)にジョイナー(8)を挿着する化粧パネル(1)のジョイント施工法であって、該ジョイナー(8)は、断面略Y字形で高さが該化粧パネル(1)の厚みより幾分低く、底部はJIS K−7202に基づくロックウェル硬度(スケ−ルR)が100〜130の硬質塩化ビニル樹脂(5)、底部以外はJIS K−6301のスプリング式硬さ試験(A形)に基づく硬度が50〜70の軟質塩化ビニル樹脂(6)よりなり、上部には凹状の湾曲面(7)が形成されていることを特徴とする化粧パネル(1)のジョイント施工法。
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JP24424096A JP3856400B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 化粧パネルのジョイント施工法 |
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JP24424096A JP3856400B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 化粧パネルのジョイント施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1061144A JPH1061144A (ja) | 1998-03-03 |
JP3856400B2 true JP3856400B2 (ja) | 2006-12-13 |
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JP24424096A Expired - Fee Related JP3856400B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 化粧パネルのジョイント施工法 |
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JP (1) | JP3856400B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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1996
- 1996-08-26 JP JP24424096A patent/JP3856400B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1061144A (ja) | 1998-03-03 |
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