JP3855925B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弦とフレットに対応するフレット操作子の押下を認識するフレットセンサを備えた電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開2002−196752号公報に開示された電子弦楽器がある。この電子弦楽器は、ギター型の電子楽器であって、ネック部(棹部)のフレット操作子を押下して音高を指定するとともに、弦入力部の撥弦操作をトリガとして楽音を発生するものである。そして、この弦入力部の撥弦操作に応じて、弱撥から強撥までのタッチ感を付与した楽音を発生することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−196752号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の電子弦楽器においては、ネック部(棹部)におけるフレット操作子はフレットのオン/オフを検出する単なるスイッチであるため、フレット操作子の操作による表現力に乏しいという問題がある。また、このような電子楽器においてフレット操作子で効果制御が可能なものはなかった。
【0005】
そこで、本発明は、フレット操作子の操作でも効果制御が可能な電子楽器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項の電子楽器は、フレットセンサの一方がフレットのオン/オフを検出するスイッチと、フレット操作子の押圧力に対応して出力値が変化するアフタセンサとを設け、このスイッチとアフタセンサとが同一のフレット操作子の押下に連動してセンシングするようにした。
【0008】
請求項の電子楽器は、固定接点側の基板と可動スイッチを有する可動部との間にフレキシブルシートを介在させ、フレット操作子で可動部を押圧してこの可動部でフレキシブルシートを押圧し、基板の基板部および/またはフレキシブルシートのシート部に施したセンシング手段の出力を押圧力に対応して変化させるようにした。
【0009】
請求項の電子楽器は、アフタセンサの出力値に基づきフレット操作子の押圧力が所定値より弱いとき該フレット操作子に対応する楽音をミュート用の音色で発生するようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】
図7は本発明の実施形態の電子楽器の外観図である。この電子楽器はギター型の電子楽器であり、その外観形状などの概略は特開2002−196752号公報のものと同様である。ボディ100の中央にはギターの第1弦〜第6弦に対応して各弦を模した金属ワイヤ製の6つの疑似弦を有する弦入力部110が配設されている。ネック120には、先端のヘッド部120a側から第1〜第12フレット130が順に配設されており、ヘッド部120aと第1フレット130との間と、他の隣接する各フレット130,130の間には、各疑似弦に対応する複数のフレット操作部10が配設されている。また、ネック120のボディ100側には設定スイッチ140と表示部150が配設されている。弦入力部110は疑似弦に対する撥弦操作に応じて発音トリガ信号と撥弦強度に応じたタッチデータを発生するものであるが、その構成作用は特開2002−196752号公報における弦入力部と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0011】
なお、図7の矢印▲1▼方向を「弦方向」、矢印▲2▼の方向を「フレット方向」という。すなわち、各フレット操作部10は、6つの疑似弦の各々に対応してフレット方向に6段、第1〜第12フレット130に対応して弦方向に12段配設された複数のフレットセンサであり、このフレット操作部10はネック120上に計72個がマトリクス状に配設されている。そして、各フレット操作部10には、そのフレット操作部10のあるフレット方向と弦方向の交差位置に対応するギターにおける各弦各フレット位置を押さえた時の音高と同じキーコードが割当てられている。
【0012】
図1は図7のA−A矢視図であって、フレット操作部10の構造を示す側断面図、図2はフレット操作部10の要部分解斜視図である。前記ネック120の外装は、指板となる上ケース120Aと棹となる下ケース120Bとで構成されている。なお、以下の説明では上ケース120A側を「上」、下ケース120B側を「下」とし、第12フレット130側を「ハイポジション側」、ヘッド部120a側を「ローポジション側」という。フレット操作部10は、該フレット操作部10を操作するための樹脂製のフレット操作子1を備えており、このフレット操作子1の摘み部1aは、弦方向に隣接するフレット130,130間のほぼ間隔相当の長さを有しフレット方向を弦幅程度の矩形状とする角の丸い短冊状(長尺状)の形状となっている。そして、この摘み部1aは上ケース120Aに形成された溝120A1から外側に突出されている。下ケース120Bの内側にはスイッチ回路を形成した基板2が配設されている。基板2の上にはポリエチレン−テレフタレート(PET)製のフレキシブルシート3が配設され、さらにフレキシブルシート3の上にはラバー製の可動部シート4が配設されている。
【0013】
基板2上には一つのフレット操作部10に対応して2つの固定接点2a,2bが弦方向に離間して形成され、該固定接点2a,2bの中間位置にチップ状LED2cが配設されている。フレット130の下方に対応した基板2の上面には、レジスト層等からなるスペーサ部Pが設けられている。フレット操作子1は赤色光に対する透光性を有するとともに、可動部シート4は透明であり、フレット操作子1はLED2cの消灯時には外光を一部散乱して青みがかった色に見え、LED2cの発光によって赤く光って見える。このLED2cの発光すなわちフレット操作子1の発光により和音表示や押弦表示を行うことができる。
【0014】
フレキシブルシート3には、ハイポジション側の固定接点2aとLED2cとを可動部シート4側に臨ませるように開口3aが形成されている。また、フレキシブルシート3の基板2側の面でローポジション側の固定接点2bに対向する位置には、感圧抵抗層3bが形成されている。なお、固定接点2a,2bは、それぞれ2つの端子を接近してパターン形成されたカーボン導体である。また、感圧抵抗層3bは絶縁体とカーボンを混合したバインダを練って塗布し固めたものである。
【0015】
可動部シート4はフレット操作子1の下に当接する可動部4aと該可動部4aを支えるスカート部4bとを有している。可動部4aには、ハイポジション側の固定接点2aに対向する位置で下方に膨出した可動接点部4a1と、フレキシブルシート3の感圧抵抗層3bの位置(ローポジション側の固定接点2bに対向する位置)で下方に膨出したアクチュエータ部4a2とが形成されている。そして、可動接点部4a1の下面にはカーボン導体層からなる可動接点4a11が形成されている。
【0016】
基板2、フレキシブルシート3及び可動部シート4は、それぞれが第1〜第12の全フレットにわたって配設された長尺の部材であり、上記の各構成要素を72個の各々のフレット操作部10に対応して備えている。
【0017】
以上の構成により、フレット操作部10は次のように作動する。フレット操作子1を押下することにより、スカート部4bの弾性力に抗して可動部4aが押し下げられ、可動接点部4a1とアクチュエータ部4a2が基板2側に移動する。そして、可動接点部4a1の可動接点4a11はフレキシブルシート3の開口3aを介して固定接点2aに接触し、固定接点2aが導通してフレット操作部10のオン状態(以後、「フレットオン」ともいう。)が検出される。なお、フレット操作子1の押圧力をなくすとスカート部4bの弾性回復力により、可動部4a及びフレット操作子1が図1の状態に戻り、オフ状態(以後、「フレットオフ」ともいう。)となる。
【0018】
また、フレット操作部10の押圧により、アクチュエータ部4a2はフレキシブルシート3を介して感圧抵抗層3bを固定接点2bに押圧する。このとき、感圧抵抗層3bは固定接点2bの両端子間を導通するが、この両端子間の抵抗値は感圧抵抗層3bに対する押圧力に応じたものとなる。すなわち、フレット操作子1に対する押圧力に応じて固定接点2bの両端子間の抵抗値が変化し、この抵抗値に応じた電圧信号がアフタタッチデータとして検出される。すなわち、感圧抵抗層3b及び固定接点2bはフレット操作子1の押圧力に対応して出力値が変化するアフタセンサを構成している。
【0019】
また、この感圧抵抗層3b及び固定接点2bは、押圧力に対応してその出力が変化するセンシング手段でもあり、この感圧抵抗層3bと固定接点2bとの位置関係がフレキシブルシート3及び基板2により一定に保持される。すなわち、フレキシブルシート3を介して感圧抵抗層3bと固定接点2bとを押圧するので、センシング手段としての検出精度が安定する。また、感圧抵抗層3bとアクチュエータ部4a2との間にフレキシブルシート3が介在するので、感圧抵抗層3bをアクチュエータ部4a2の駆動から保護することができる。
【0020】
なお、感圧抵抗層3bに対する押圧力と抵抗値の関係は感圧抵抗層3bのカーボンの量や厚み等により適宜設定できるものであり、例えば10g重以下の押圧力で抵抗値が1Mオーム以上となり、1kg重程度の押圧力で抵抗値が5〜10オーム(数オーム)以下となるように設定するとよい。
【0021】
また、可動接点4a11と固定接点2aはフレットのオン/オフを検出するスイッチであり、この一方のスイッチと他方の上記アフタセンサ(感圧抵抗層3b及び固定接点2b)とが、同一のフレット操作子1の押下に連動してセンシングするように構成されている。上記フレットスイッチと上記アフタセンサとを1つのアフタセンサで構成し、フレットの軽い押下(抵抗値比較的大)時にその値をスレッショルド値として検出し、それをフレットスイッチオンとして検出するとともに、フレットの押下力が増すにつれてその抵抗値を利用したアフタセンサを構成することをできる。図1、図2のようにスイッチとセンサとを分離構成することにより、操作子毎(ロット毎)のタッチ力に対するふぞろいを、すくなくすることができる。
【0022】
以上のようにフレット操作部10の操作により、フレットオンとアフタタッチデータが検出され、このフレットオンにより発生するキーコードにより楽音の音高が指定され、アフタタッチデータ(電圧信号)に基づいて各種の効果制御が行われる。特に、指をフレット操作子1のハイポジション側の位置(可動接点部4a1の上部)にしてフレットオンの操作をし、その位置から指をローポジション側に戻すような感覚でフレット操作子1に押圧力を加えると、演奏操作をしながら自然にアフタタッチの操作を行うことできる。次に、アフタタッチデータに基づく効果制御及び楽音発生制御について説明する。
【0023】
図3は実施形態の電子楽器の要部回路ブロック図である。フレットスイッチ群11は、72個のフレット操作部10の各固定接点2a(ハイポジション側)のオン/オフを検出するスキャン回路等で構成され、各フレット操作部10のオン/オフ状態を示すフレット信号FS(すなわちフレットオンとなっているフレット操作部10の弦番号とフレット番号を示す信号)を弦別高音優先回路12に出力する。
【0024】
弦別高音優先回路12は、各弦毎に、フレットオンとなっているキーコードの内の最高音のキーコードKC(1) 〜KC(6) を選択的に出力し、これらの各弦毎のキーコードKC(1) 〜KC(6) は音源ブロック13に入力される。なお、括弧付き数字“(1) 〜(6) ”は第1弦〜第6弦にそれぞれ対応することを示し、弦を特定しないときは“(1) 〜(6) ”を省略する。弦トリガ発生回路14は、前記弦入力部110に対応しており、弦入力部110で検出される発音トリガ信をキーオン信号TKON(1) 〜TKON(6) とし、疑似弦におけるタッチデータTCH(1) 〜TCH(6) と共に音源ブロック13に出力する。
【0025】
音源ブロック13は第1弦〜第6弦に対応する6系統の音源を備えており、各音源はPIT制御回路13A、音色制御回路13B及び音量制御回路13Cで構成されている。PIT制御回路13Aは、後術説明するように、フレット操作部10のローポジション側の固定接点2bに対する押圧力が所定値以上の場合(強く押した場合)にはフレットオンで発生したキーコードに対して音高を半音上げた音高の周波数データ、また、押圧力が所定値未満の場合にはフレットオンで発生したキーコードの通常の音高の周波数データを生成し、音色制御回路13Bに出力する。
【0026】
音色制御回路13Bは、周波数データに応じたピッチ及び音色の楽音波形信号を音量制御回路13Cに出力する。音量制御回路13Cは、この楽音波形信号を、後術の制御信号と弦トリガ発生回路14で発生されるタッチデータTCH(1) 〜TKON(6) とに応じた音量の楽音波形信号に加工して出力する。そして、各弦対応の6つの音量制御回路13Cから出力される楽音波形信号は、D/A変換回路15で合成されるとともにアナログ信号に変換され、サウンドシステム16で楽音が発生される。
【0027】
図5はPIT制御回路13Aの詳細を示すブロック図であり、一つの弦に対応する回路を示している。前記弦別高音優先回路12から入力されるキーコードKCは周波数テーブルaでピッチに対応する周波数データFに変換され、この周波数データFはセレクタbのA入力とセレクタcのA入力に入力される。セレクタbはSA端子入力がローレベルのときB入力のデータを選択出力し、SA端子入力がハイレベルのときA入力のデータを選択出力する。
【0028】
セレクタbのSA端子には弦トリガ発生回路14からキーオン信号TKON(弦トリガ信号のハイレベル)が入力されるので、トリガの立ち上がりによりA入力のデータすなわちFを選択的にラッチ回路dに出力する。ラッチ回路dのL端子にはOR回路fを介してキーオン信号TKONが入力されるので、セレクタbの出力であるFをラッチして乗算回路eに出力する。乗算回路eには乗算係数S1が入力されており、この乗算回路eはラッチ回路dから出力がある毎にこの出力(最初はF)に係数S1を乗算してセレクタbのB入力とセレクタcのB入力に出力する。
【0029】
一方、キーオン信号TKONはフリップフロップqのS端子とフリップフロップmのS端子に入力されており、このキーオン信号TKONによりフリップフロップqのQ出力がハイレベルとなって発振回路gがイネーブルとなり、さらにフリップフロップmのQ出力がハイレベルとなってANDゲートpが開かれる。また、キーオン信号TKONはOR回路kを介して発振回路gのR端子とカウンタレジスタhのR端子に入力され、これにより発振回路gがクロックパルスの出力を開始する。そして、このクロックパルスはANDゲートp及びOR回路fを介してラッチ回路dのL端子に供給されるとともに、このクロックパルスがカウンタレジスタhによりカウントされる。また、キーオン信号TKONがローレベルとなるとセレクタbはB入力のデータすなわち乗算回路eの出力データをラッチ回路dに出力する。
【0030】
したがって、キーオン信号TKONにより乗算回路eでFに係数S1が乗算され、その後、クロックパルスによりラッチ回路dがセレクタbの出力(乗算回路eの出力データ)をラッチするので、クロックパルスに追従して、乗算回路eはラッチ出力に対して係数S1を順次乗算する。すなわち、乗算回路eの出力は最初の周波数データFに対して係数S1の累乗を乗算したものとなる。
【0031】
一方、カウンタレジスタhによるクロックパルスのカウント値は比較器jにより設定値T1と比較され、このカウント値が設定値T1に達すると比較器jから一致信号EQが出力される。この一致信号EQはフリップフロップqとフリップフロップmのリセット端子に出力されるとともに、OR回路kを介して発振回路gとカウンタレジスタhの各リセット端子に出力される。したがって、クロックパルスのカウント値が設定値T1に達すると、フリップフロップmの出力がローレベルになってANDゲートpが閉じられ、ラッチ回路dにクロックパルスが供給されなくなる。これにより、乗算回路eの乗算は停止し、この乗算回路eが保持しているそれまでの乗算結果がセレクタcのB入力に出力される。セレクタcのSB端子には、後術のフレット用アフタタッチ制御回路19からの効果制御信号Eが入力され、セレクタcは効果制御信号EがローレベルのときA入力のデータを選択出力し、ハイレベルのときB入力のデータを選択出力する。
【0032】
ここで、例えば乗算回路eの係数S1が、
【数1】
Figure 0003855925
で、比較器jの設定値T1が1000、発振回路gのクロックピッチが500μsecに設定されているとする。この場合、カウンタレジスタhでクロックパルスを1000個カウントしたとき(弦トリガの発生から0.5sec経過したとき)クロックパルスが停止するので、乗算回路eの出力データF′は、
【数2】
Figure 0003855925
となり、F′はFよりも半音高い周波数(ピッチ)となる。また、セレクタcの出力としてFからF′への変化を図示したように乗算回路eから出力されるF′はキーオン信号TKON(弦トリガ)の発生から0.5secまでの間にFからF′の間で徐々に大きくなる。すなわち、効果制御信号Eのハイレベルが入力されているときは、弦トリガの発生からフレットオンとなっている音高の楽音が発音開始から0.5sec間でスラーのように連続的に半音上がる音となる。これにより、ギターにおけるチョーキング奏法を得ることができる。
【0033】
図3において、アフタセンサ群17は、72個のフレット操作部10における感圧抵抗層3bの抵抗値を電圧信号に変換する回路であり、この72個のフレット操作部10の各々に対応する電圧信号を弦別高音優先回路18に出力する。弦別高音優先回路18は、上記電圧信号の閾値以上を検出する回路、高音優先回路、A/D変換回路等を備えており、各弦毎に、所定の閾値以上の電圧信号のうちの最高音における電圧信号を選択し、それをA/D変換して各弦毎のアフタタッチデータD(1) 〜D(6) として出力する。
【0034】
アフタセンサ群17及び弦別高音優先回路18によりフレット操作部10における感圧抵抗層3bの抵抗値をアフタタッチデータに変換する回路としては、例えば図6に概念的に示したように構成することができる。感圧抵抗層3bに一定電圧Vを印加し、感度設定用の可変抵抗器R1と感圧抵抗層3bとで電圧Vの分圧を検出し、これを弦トリガ(TKON)で開くアナログゲート17Aを介してA/D変換回路18Aで電圧データに変換し、TH以上検出回路18Bで所定レベル(ほぼ0に近い)以上の電圧データを出力する。したがって、アフタタッチデータD(1) 〜D(6) は、対応するフレット操作子10における押圧力の大小に対応して大小の値となる。そして、これらのアフタタッチデータD(1) 〜D(6) はフレット用アフタタッチ制御回路19にそれぞれ入力される。
【0035】
一方、前記フレットスイッチ群11に対応して弦別高音優先回路12から出力されるキーコードKC(1) 〜KC(6) はフレットオフの場合には“0”であり、各弦毎のキーコードのビットの論理和が、フレットオンとなっている弦についてのキーオン信号FKON(1) 〜FKON(6) とされ、フレット用アフタタッチ制御回路19にそれぞれ入力される。
【0036】
図4はフレット用アフタタッチ制御回路19のブロック図であり、一つの弦に対応する回路を示している。前記弦別高音優先回路18から入力されるアフタタッチデータDは比較回路191に入力される。また、フレットオンとなっているフレット操作部10のキーオン信号FKON(図3におけるFKON(1) 〜FKON(6) )のハイレベルがANDゲート19a,19b,19cに入力される。比較回路191にはアフタタッチデータに対応する設定値“A”,“B”,“C”が入力されている。この設定値の値はA<B<Cの大小関係にあり、それぞれフレット操作部10における押圧力の強さの範囲を規定する値となっている。
【0037】
そして、比較回路191はアフタタッチデータDとこれらの設定値とを比較し、C<DのときE端子をハイレベル出力にしてANDゲート19aを開く。これによりキーオン信号FKONがANDゲート19aを介して前記効果制御信号Eとして出力されるとともに、ANDゲート19aとOR回路19dを介して通常用音量制御信号Vnとして出力される。また、比較回路191はB≦D<CのときN端子をハイレベル出力にしてANDゲート19bを開き、これによりキーオン信号FKONがANDゲート19b及びOR回路19dを介して通常用音量制御信号Vnとして出力される。また、比較回路191はA≦D<Bのときμ端子をハイレベル出力にしてANDゲート19cを開く。これによりキーオン信号FKONがANDゲート19cを介してミュート用音色制御信号Tμ及びミュート用音量制御信号Vμとして出力される。
【0038】
フレット用アフタタッチ制御回路19は各弦に対応して設けられており、各弦対応の制御信号E(1) 〜E(6) 、Tμ(1) 〜Tμ(6) 、Vμ(1) 〜Vμ(6) 、Vn(1) 〜Vn(6) がそれぞれ音源ブロック13に出力される。図3では詳細な信号線の図示を省略してあるが、上記の各制御信号は音源ブロック13内の各回路に選択的に入力される。効果制御信号E(1) 〜E(6) はPIT制御回路13Aに入力され、ミュート用音色制御信号Tμ(1) 〜Tμ(6) は音色制御回路13Bに入力され、ミュート用音量制御信号Vμ(1) 〜Vμ(6) と通常用音量制御信号Vn(1) 〜Vn(6) は音量制御回路13Cに入力される。そして、各制御信号により音高、音色、音量が制御される。
【0039】
すなわち、フレット操作子1を強く押すと、アフタタッチデータDがC<Dとなり、通常の音色、通常の音量で前記チョーキング奏法に対応する楽音が発生される。フレット操作子1を通常の力で押すと、アフタタッチデータDがB≦D<Cとなり、通常の音色、通常の音量で楽音が発生される。また、フレット操作子1を弱く押すと、アフタタッチデータDがA≦D<Bとなり、フレット操作部10で指定された音高で、ミュート用の音色で音量を下げた楽音が発生される。なお、音量は、上記の音量制御信号Vμ(1) 〜Vμ(6) ,Vn(1) 〜Vn(6) だけでなく、前記弦入力部110の撥弦強度に応じたタッチデータTCH(1) 〜TKON(6) によっても制御されることはいうまでもない。
【0040】
ミュート時(Tμ,Vμがハイレベル時)の音色は、高調波がカットされた音色、または、ピッチはそのままで振幅をバーストさせて上下(振幅の両端)をスライスした波形(矩形波のような波形)の音色とする。また、音量も20dB下げるようにする。これにより、ギターにおけるカット奏法(カッティング)のような音を出すことができる。
【0041】
なお、アフタタッチデータDがD<Aのときはアフタタッチは無視されるが、この場合でも、フレットスイッチ群11によりフレットオンが検出され弦トリガ発生回路14で対応する弦のトリガが検出されているときは、通常の楽音が発生される。また、ミュートの発音、通常の発音及びチョーキング奏法の発音の切り替点における押圧力は設定値“A”,“B”,“C”の値により決まるが、これらの設定値は、フレット操作部10における操作性、あるいはギターライクな奏法時の一般的な押圧力を考慮して適宜設定すればよい。また、これらの設定値の値による切替点はそれぞれ一点ではなく、この設定値付近での押圧力の微妙な変化に対応して、アフタタッチデータDにヒステリシスを持たせるようにしてもよい。
【0042】
また、実施形態では感圧抵抗層3bをフレキシブルシート3側に形成するようにしているが、基板2側(固定接点2b上)に感圧抵抗層を形成してもよいし、フレキシブルシート3と基板2との両方に感圧抵抗層を形成するようにしてもよい。さらに、フレキシブルシート3を用いるのが好ましいが、このフレキシブルシート3をなくし、アクチュエータ部4a2の下面と基板2との何れか一方に感圧抵抗層を形成するか、また、両方に形成するようにしてもよい。
【0043】
また、実施形態ではアフタタッチデータを、ミュート、通常、チョーキングの発音モードを切り替えるのに適用しているが、このアフタタッチデータに応じてビブラートを制御するなど、他の効果制御に適用してもよい。
【0044】
また、実施形態では、音源ブロック13が各弦に対応する6系統の音源を備え、フレット用アフタタッチ制御回路19も各弦に対応して備えているが、これらの回路は、一つの回路で時分割処理を行うようにしてもよい。
【0045】
また、実施形態ではアフタタッチデータに応じた効果の切替制御等をハードウエアで実現しているが、マイクロコンピュータとソフトウエアで構成してもよい。
【0046】
また、実施形態では、弦トリガを弦入力部110の疑似弦の撥弦により得るようにしているが、スイッチ等の操作子で弦トリガを入力するものでもい。
【0048】
【発明の効果】
請求項の電子楽器によれば、フレット操作子の押圧力に対応してこのフレット操作子の操作でも効果制御が可能となるとともに、オン/オフを検出するスイッチとアフタセンサとが同一のフレット操作子の押下に連動してセンシングするので、構造が簡単で、しかも一本の指で同時に操作することもできるので演奏時の操作性がよい。
【0049】
請求項の電子楽器によれば、フレット操作子の押圧力に対応してこのフレット操作子の操作でも効果制御が可能となるとともに、フレキシブルシートを介してセンシング手段(アフタセンサ)を操作するようにしたので、アフタタッチデータの検出精度が安定する。
【0050】
請求項の電子楽器によれば、フレット操作子の押圧力に対応してこのフレット操作子の操作でも効果制御が可能となるとともに、フレット操作子の押圧力が所定値より弱いとき楽音をミュートするようにしたので、ギターにおけるカット奏法のような音を出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるフレット操作部の構造を示す側断面図である。
【図2】同フレット操作部の要部分解斜視図である。
【図3】本発明の実施形態の電子楽器の要部回路ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態におけるフレット用アフタタッチ制御回路のブロック図である。
【図5】本発明の実施形態におけるPIT制御回路の詳細を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態における抵抗値変化をアフタタッチデータに変換する回路を概念的に示す図である。
【図7】本発明の実施形態の電子楽器の外観図である。
【符号の説明】
1…フレット操作子、2…基板、2b…固定接点、3…フレキシブルシート、3b…感圧抵抗層、4…可動部シート、4a…可動部

Claims (3)

  1. フレット操作子を押圧し、該フレット操作子の押下に対応してこれに対応する操作子の押下を認識するフレットセンサを備えた電子楽器において、
    フレットセンサの一方がフレットのオン/オフを検出するスイッチで、他方がフレット操作子の押圧力に対応して出力値が変化するアフタセンサであって、該スイッチと該アフタセンサとが同一のフレット操作子の押下に連動してセンシングすることを特徴とする電子楽器。
  2. フレット操作子を押圧し、該フレット操作子の押下に対応してこれに対応する操作子の押下を認識するフレットセンサを備えた電子楽器において、
    フレット操作子で押圧される可動スイッチを有する可動部と、
    前記可動スイッチに対応する固定接点を有する基板と、
    前記可動部と前記基板との間に介在されたフレキシブルシートと、
    を備え、
    前記基板の基板部および/または前記フレキシブルシートのシート部に、押圧力に対応してその出力が変化するセンシング手段が施されていることを特徴とする電子楽器。
  3. フレット操作子を押圧し、該フレット操作子の押下に対応してこれに対応する操作子の押下を認識するフレットセンサを備えた電子楽器において、
    フレット操作子の押圧力に対応して出力値が変化するアフタセンサを設け、該アフタセンサの出力値に基づき前記フレット操作子の押圧力が所定値より弱いとき該フレット操作子に対応する楽音をミュート用の音色で発生することを特徴とする電子楽器。
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