JP3853993B2 - ブレーキ失陥検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキの失陥を検出するブレーキ失陥検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輌を制動させる制動装置としては、特開平9-11870号公報に記載されたものなどが知られている。特開平9-11870号公報に記載の制御装置は、所定の液圧を発生させて蓄圧させた液圧源の液圧を、液圧伝達経路上の制御弁を制御することによって、ホイールシリンダに伝達させて車輌を制動させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような制御装置においては、制御弁が失陥(閉状態で液圧を伝達させないはずが液圧を伝達させてしまう開失陥や、開状態で液圧を伝達させるはずが液圧を伝達させない閉失陥)した場合は、液圧源の液圧を用いて車輌を所望の制動状態とすることに支障が生じる場合も考えられる。制御弁がソレノイドバルブである場合などはソレノイドコイルに通電することによって失陥を電気的に検出する方法もあるが、バルブ内のスプリングの折損や異物のかみ込みなど電気的には検出し得ない故障モードもある。
【0004】
従って、本発明の目的は、制御弁の失陥を確実に検出することのできるブレーキ失陥検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のブレーキ失陥検出装置は、ブレーキフルードに液圧を発生させるポンプモータと、ポンプモータにより発生させた液圧を蓄圧させるアキュミュレータと、アキュミュレータの圧力が所定領域の上限となったときにポンプモータを停止させてアキュミュレータの圧力を所定領域に維持する圧力維持手段と、を有し、ブレーキフルードに所定の液圧を発生させて蓄圧させる液圧源と、液圧源からホイールシリンダに液圧を伝達させる液圧伝達経路上に配設され、開状態と閉状態とを有する制御弁と、制御弁の開閉状態を制御する弁制御手段と、制御弁とホイールシリンダとの間の液圧伝達経路上に形成され、ブレーキフルードをリザーバタンクに還流させる液圧還流路と、ポンプモータによってアキュミュレータに対して送出されるブレーキフルードの量を、アキュミュレータから排出されるブレーキフルードの量よりも多くする流量調節手段と、弁制御手段によって制御弁を開状態とする制御を行っている状態で圧力維持手段によってポンプモータが作動された後、制御弁が正常である場合にアキュミュレータの圧力が所定領域の上限となるまでにかかる時間である所定時間よりも短い時間で圧力維持手段によってポンプモータが停止されたときに、制御弁が閉失陥していると判定する失陥判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明のブレーキ失陥検出装置は、ブレーキフルードに液圧を発生させるポンプモータと、ポンプモータにより発生させた液圧を蓄圧させるアキュミュレータと、アキュミュレータの圧力が所定領域の上限となったときにポンプモータを停止させてアキュミュレータの圧力を所定領域に維持する圧力維持手段と、を有し、ブレーキフルードに所定の液圧を発生させて蓄圧させる液圧源と、液圧源からホイールシリンダに液圧を伝達させる液圧伝達経路上に直列に配置されたアキュミュレータ側制御弁とホイールシリンダ側制御弁とを有し、それぞれ開状態と閉状態とを有する制御弁と、制御弁の開閉状態を制御する弁制御手段と、制御弁とホイールシリンダとの間の液圧伝達経路上に形成され、ブレーキフルードをリザーバタンクに還流させる液圧還流路と、ポンプモータによってアキュミュレータに対して送出されるブレーキフルードの量を、アキュミュレータから排出されるブレーキフルードの量よりも多くする流量調節手段と、弁制御手段によってアキュミュレータ側制御弁及びホイールシリンダ側制御弁の双方を開状態とする制御を行っている状態で圧力維持手段によってポンプモータが作動された後、制御弁が正常である場合にアキュミュレータの圧力が所定領域の上限となるまでにかかる時間である所定時間よりも短い時間で圧力維持手段によってポンプモータが停止されたときに、失陥判定手段によってアキュミュレータ側制御弁及びホイールシリンダ側制御弁の少なくとも一方が閉失陥していると判定する失陥判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、上述の発明において、流量調節手段は、アキュミュレータの排出側に形成されたオリフィスであることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
まず、本発明のブレーキ失陥検出装置の第一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0010】
本実施形態のブレーキ失陥検出装置が搭載された車輌は、先行車を検出して一定の車間距離を保持するために車輌を自動制動させることができるブレーキ機構を備えており、本実施形態のブレーキ失陥検出装置は、このブレーキ機構の一部として構成されている。なお、このブレーキ機構を用いて、衝突回避のための緊急的な自動制動を行うことも可能であり、いわゆるABS、トラクションコントロール(TRC)、車輌安定性制御(VSC)時に、車輌を制動させることもできる。まず、このブレーキ機構の構成について説明する。
【0011】
図1に示されるように、本実施形態のブレーキ失陥検出装置が組み込まれたブレーキ機構は、いわゆるハイドロブースタアクチュエータ方式をとっている。制動時に必要となる液圧(本実施形態においては、ブレーキフルードとしてブレーキオイルを用いているため、以下油圧とも言う)を、マスタシリンダ兼ブレーキブースタ(以下単にマスタシリンダという)1と、液圧源であるポンプモータ3及びアキュミュレータ4とによって発生させる。
【0012】
マスタシリンダ1によって発生された油圧やアキュミュレータ4に蓄圧された油圧は、ブレーキオイルを媒体として、液圧伝達経路であるブレーキ配管を介して各車輪のホイールシリンダ11に伝達される。ブレーキ配管内に充填されるブレーキオイルは、リザーバタンク2内に貯蔵されている。そして、このブレーキ配管上には、複数の制御弁10が配設されており、これらの制御弁10は、油圧の伝達経路を切り替えて油圧をホイールシリンダ11に伝達させる。
【0013】
以下、上述した各構成部位について詳述する。
【0014】
マスタシリンダ1は、運転者のブレーキペダル5の操作踏力をブーストさせるブレーキブースタと一体的に構成されており、その内部にはリザーバタンク2からの配管を介してブレーキオイルが充填されている。
【0015】
マスタシリンダ1の車輌客室側の内部には、ブレーキペダル5に接続されたオペレーティングロッド1aと、このオペレーティングロッド1aに結合されたパワーピストン1bと、このパワーピストン1bと当接されているマスタシリンダピストン1cとがスライド可能に配置されている。オペレーティングロッド1aとパワーピストン1bとマスタシリンダピストン1cとは、ブレーキペダル5が踏み込まれると一体となって図1中左方にスライドする。
【0016】
また、マスタシリンダ1の他端側の内部には、第一リターンスプリング1d及びコネクティングロッド1eを介してマスタシリンダピストン1cに連結されたレギュレータピストン1fと、このレギュレータピストン1fに接続されたスプールバルブ1gとがスライド可能に配置されている。レギュレータピストン1fとスプールバルブ1gとは一体となってスライドするが、第二リターンスプリング1hによって図1中右方に常に付勢されている。
【0017】
マスタシリンダピストン1cとレギュレータピストン1fとの間には、マスタシリンダ室1iが形成されており、通常はこのマスタシリンダ室1iの圧力が前輪のホイールシリンダ11伝えられる。また、レギュレータピストン1fのマスタシリンダ室1iとは反対側には、レギュレータ室1jが形成されており、通常はこのレギュレータ室1jの圧力が、パワーピストン1bの車輌客室側に形成されるブースタ室1kを介して、後輪のホイールシリンダ11に伝えられる。即ち、通常は、アキュミュレータ4の油圧が、レギュレータ室1jからブースタ室1kにかけてのレギュレータ部によって調整された後に、後輪のホイールシリンダ11に伝えられる。
【0018】
スプールバルブ1gは、そのスライド位置によって、レギュレータ室1jをリザーバタンク2と連通させるかアキュミュレータ4と連通させるかを切り替えている。なお、第一リターンスプリング1dのバネ定数は第二リターンスプリング1hのバネ定数よりも大きく、ブレーキペダル5が踏み込まれたときには、まず第二リターンスプリング1hから縮められる。また、ブースタ室1kからのブレーキ配管上には、レギュレータ室1jからブースタ室1kにかけての油圧を検出するマスタシリンダ圧力センサ7が配設されている。
【0019】
上述したブレーキペダル5には、このブレーキペダル5が操作されたことを検出するブレーキ操作検出手段であるストップランプスイッチ6が接続されている。ストップランプスイッチ6は、ブレーキペダル5のストローク量が所定値以上となったときに、車輌後部に取り付けられたストップランプを点灯させるスイッチとして機能すると共に所定の信号を後述する電子制御ユニット(ECU)14(図2参照)に送出する機能を有している。
【0020】
液圧源を構成するポンプモータ3は、ECU14からの命令に従って、バッテリの電力によって駆動され、リザーバタンク2内に貯蔵されたブレーキオイルをアキュミュレータ4に対して送出する。液圧源の他の構成要素であるアキュミュレータ4は、ポンプモータ3によって送出されたブレーキオイルを、その内部に高圧下で貯蔵する。
【0021】
また、アキュミュレータ4からのブレーキ配管上には、圧力スイッチ8とリリーフバルブ9とが配設されている。圧力スイッチ8は、二つ一組で構成されており、一方の圧力スイッチPHは、ブレーキ配管上の油圧が、所定の下限圧力(ここでは、約15MPa)以下となったときにはPH低圧信号をECU14に送り、所定の上限圧力(ここでは、約16.1MPa)となったときにはPH高圧信号をECU14に送る。ECU14は、PH低圧信号を受けたときにはポンプモータ3を駆動させてアキュミュレータ4内の油圧を上昇させ、PH高圧信号を受けたときはポンプモータ3を停止させ、アキュミュレータ4内の圧力を常に所定領域内に維持している。
【0022】
ECU14及び圧力スイッチPHは、アキュミュレータ4内の圧力を常に所定領域内に維持する圧力維持手段として機能している。また、ECU14は、各制御弁10に対して開閉信号を送出して各制御弁10を制御する弁制御手段としても機能しており、さらに、ポンプモータ3の駆動・停止から、制御弁10の失陥(ここでは、後述する制御弁SACCH1,SACCH2の失陥)を判定する失陥判定手段としても機能している。
【0023】
他方の圧力スイッチPLは、ブレーキ配管上の油圧が、所定の下限圧力(ここでは、約10.8MPa)以下となったときにはPL低圧信号をECU14に送り、所定の上限圧力(ここでは、約11.9MPa)となったときにはPL高圧信号をECU14に送る。ECU14は、PL低圧信号を受けたときには、液圧源が正常に稼働していないとして、ブレーキウォーニングランプを点灯させると共にブザーを吹鳴させて運転者の注意を喚起させる。
【0024】
なお、圧力スイッチ8の故障などによって液圧源の油圧が非常に高圧(ここでは、約24MPa)となると、リリーフバルブ9が油圧によって開かれる。これによって、アキュミュレータ4側のブレーキオイルがリザーバタンク2側に戻されることになり、ブレーキ配管内での過剰な圧力上昇が防止される。
【0025】
液圧伝達経路となるブレーキ配管が、図1に示されるように配設されており、このブレーキ配管上には、伝達経路を切り替えると共にホイールシリンダ11に伝達させる油圧を調整するための複数の制御弁10が配設されている。図1に示された状態は、全ての制御弁10がオフにされた状態である。本実施形態においては、制御弁10はソレノイドバルブによって構成されているが、ブレーキオイルの伝達経路を切り替えると共に伝達させる油圧を調整できれば、どのような機構であっても良い。なお、以下の説明において、各制御弁10を図1中の各制御弁10に付した記号によって区別する。
【0026】
マスタシリンダ室1iからのブレーキ配管は二つに分岐され、分岐されたブレーキ配管上にそれぞれ制御弁SA1,SA2が配設されている。制御弁SA1,SA2からは各前輪へのブレーキ配管が配設されており、制御弁SA1,SA2は、それぞれ制御弁SFRH,SFLHを介して、各前輪のホイールシリンダ11に連通している。制御弁SA1,SA2は、前輪のホイールシリンダ11に伝達される油圧を、マスタシリンダ室1iからの油圧とするか、あるいはアキュミュレータ4からの油圧やレギュレータ部からの油圧とするかを切り替えている。ここで、アキュミュレータ4からの油圧やレギュレータ部からの油圧が伝達される際には、制御弁SA1,SA2の切替に加えて、制御弁STR及び制御弁SA3の切替も行われる。
【0027】
制御弁SFRH,SFLHとホイールシリンダ11との間から、ブレーキ配管が更に分岐され、それぞれ制御弁SFRR,SFLRが配設されている。制御弁SFRR,SFLRは、リザーバタンク2に連通している。これらの制御弁SFRH,SFLH,SFRR,SFLRを用いて、ホイールシリンダ11内の油圧を増圧させる増圧モード、ホイールシリンダ11内の油圧を保持させる保持モード、ホイールシリンダ11内の油圧を減圧させる減圧モードを切り替える。
【0028】
上述した各モードを、右前輪を例に説明する。増圧モードは、制御弁SFRH,SFRRの双方がオフの状態で、各ホイールシリンダ11に対して油圧を伝達させてホイールシリンダ11内の油圧を増圧させる状態である。保持モードは、制御弁SFRHがオンの状態で、ホイールシリンダ11へのブレーキ配管を全て遮断してホイールシリンダ11内の油圧を保持させる状態である。減圧モードは、制御弁SFRH,SFRRの双方がオンの状態で、ホイールシリンダ11をリザーバタンク2に連通させてホイールシリンダ11内の油圧を減圧させる状態である。左前輪の場合も同様である。
【0029】
一方、レギュレータ部(レギュレータ室1jからブースタ室1kかけての調圧機構部)からのブレーキ配管上には制御弁SA3が配設されている。制御弁SA3からのブレーキ配管は、制御弁STRから制御弁SA1,SA2へのブレーキ配管と交差された後に二つに分岐され、そのブレーキ配管上にそれぞれ制御弁SRRH,SRLHが配設されている。制御弁SRRH,SRLHは、それぞれ各後輪のホイールシリンダ11に連通している。制御弁SA3は、制御弁STRと共に制御され、後輪のホイールシリンダ11に伝達させる油圧を、レギュレータ部からの油圧とするか、アキュミュレータ4からの油圧とするかを切り替える。
【0030】
制御弁SRRH,SRLHとホイールシリンダ11との間から、ブレーキ配管が更に分岐され、それぞれ制御弁SRRR,SRLRが配設されている。制御弁SRRR,SRLRは、リザーバタンク2に連通している。これらの制御弁SRRH,SRLH,SRRR,SRLRを用いて、増圧モード、保持モード、減圧モードを切り替えるのは、前輪側と同様である。
【0031】
これらの上述した制御弁10によって、通常制動時やABS、TRC、VSC時の制動制御が行われる。各制御時における制御弁10などの駆動状態については追って説明する。本実施形態においては、上述した通常制動時やABS、TRC、VSC時の制動制御以外にも、車輌を自動制動させるためのブレーキ配管が図1中左方に形成されている。
【0032】
本実施形態の車輌においては、自動制動に使用されるブレーキ配管は、上述した通常制動時やABS、TRC、VSC時に使用されるブレーキ配管とは独立した形で形成されており、後付可能とされている。このため、先行車などを検知して自動制動させる機構をオプションとして設定し、必要な場合のみ車輌に組み付けるなどの柔軟な対応が可能となっている。
【0033】
自動制動のための機構は、増圧弁となる一対のアキュミュレータ側制御弁としての制御弁SACCH1及びホイールシリンダ側制御弁としての制御弁SACCH2と、減圧弁となる一つの制御弁SACCRと、これらを結ぶブレーキ配管とからなる。アキュミュレータ4から制御弁STRへのブレーキ配管がその途中で分岐され、制御弁SACCH1,SACCH2を介して、制御弁STRから制御弁SA1,SA2へのブレーキ配管上に接続されている。マスタシリンダ圧力センサ7は、ブースタ室1kと制御弁SA3との間に配設された上述したものと合わせて、ブレーキ配管上に二つ設けられるが、このようにしておけば、何れか一方が検出不能となった場合でも、他方で検出を行うことができる。
【0034】
アキュミュレータ側制御弁としての制御弁SACCH1とホイールシリンダ側制御弁としての制御弁SACCH2とは、液圧源であるポンプモータ3及びアキュミュレータ4からホイールシリンダ11へのブレーキ配管上に直列に配設されている。制御弁SACCH1のアキュミュレータ側のブレーキ配管は、アキュミュレータ4から制御弁STRへのブレーキ配管に接続され、制御弁SACCH2のホイールシリンダ側のブレーキ配管は、制御弁STR,SA3から制御弁SRRH,SRLHへのブレーキ配管に接続されている。また、制御弁SACCH1と制御弁SACCH2との間からブレーキ配管が分岐され、制御弁SACCRを介して、レギュレータ部から制御弁SA3へのブレーキ配管上に接続されている。
【0035】
また、制御弁SACCH1のアキュミュレータ側と制御弁SACCH2のホイールシリンダ11側には、ブレーキ配管の断面積を意図的に狭くしてブレーキオイルの流量を調節するためのオリフィス13が形成されている。オリフィス13は、制御弁SACCH1,SACCH2を経由して、アキュミュレータ4からホイールシリンダ11に伝わる液圧変動やこの液圧変動によるブレーキ配管の振動によって発生するブレーキ作動音を軽減するために設けられている。オリフィス13を形成させることで、制御弁SACCH1,SACCH2を伝わる液圧変動が穏やかなものとなり、上述したブレーキ作動音が低減されるのである。さらに、ブレーキペダル5の非操作時には、制御弁SACCH2と各ホイールシリンダ11との間から、制御弁SA3及びレギュレータ部を経由して、リザーバタンク2に通じる液圧還流路が形成されている。
【0036】
制御弁SACCH1,SACCH2は、所定のデューティ比で開閉制御可能なものであり、制御弁SACCH1は非制御時にブレーキ配管を遮断し、制御弁SACCH2は非制御時にブレーキ配管を開放している。また、制御弁SACCRは、非制御時にブレーキ配管を遮断している。上述したように、本実施形態においては、自動制動のための機構を後付可能としてあるため、ブレーキ配管上には、取付時に混入するブレーキ配管中の異物を除去するためのフィルタ12が設置されている。
【0037】
上述したポンプモータ3、ストップランプスイッチ6、マスタシリンダ圧力センサ7、圧力スイッチ8及び全ての制御弁10は、図2に示されるように、ECU14に接続されている。ECU14には、上述したものの他にも、車輌の走行状態を検出する各種センサが接続されている。ECU14に接続されている各種センサ類について以下に説明する。
【0038】
車輌前方の物体を検出する物体検出手段であるレーザーレーダーセンサ15は、車輌前部に取り付けられており、レーザー光を前方に照射し、その反射光によって先行車などの物体の有無、物体との距離、物体との相対速度を検出する。なお、物体検出手段としては、レーザー光ではなくミリ波を用いたミリ波レーダーなどの他の検出手段を用いても良いことは言うまでもない。
【0039】
車輪速センサ16は、各車輪毎に取り付けられており、各車輪の回転速度を検出している。車輪速センサ16の検出結果に基づいて、ECU14が車輌の車速を算出する。ヨーレートセンサ17は、車輌のヨーレートを検出する。リニアGセンサ18は、車輌前後方向及び左右方向の加速度を検出する。ステアリング舵角センサ19は、ステアリングホイールの舵角を検出する。上述した各種センサ類による検出結果から、ECU14によって車輌の走行状態及び運転状態が判断される。上述した各種センサ類が接続されたECU14は、マイクロコンピュータによって構成され、車輌の制動制御やその他の制御を司っている。
【0040】
上述した構成のブレーキ機構によって、自動制動が行われる場合について簡単に説明する。
【0041】
上述した各種センサの検出結果はECU14に逐次取り込まれており、ECU14により算出された走行状態に基づいて自動制動を行う必要があるかどうかが、ECU14内に格納されたプログラムによって一定時間毎(例えば、数ミリ秒毎)に判定されている。例えば、設定した速度で定速走行を行うオートクルーズシステムの実行中に、レーザーレーダーセンサ15によって自車速度よりも低速走行を行っている先行車を検出した場合に、自動制動が必要であると判定される。なお、車輌状態がある条件を満たしたときのみ、この自動制動の要否判定を行うようにしても良いし、運転者が操作できるスイッチがオンにされたときにのみ、この自動制動の要否判定を行うようにしても良い。
【0042】
ECU14によって自動制動を行う必要があると判定された場合は、制御弁10を図3に示される状態にして自動制動を行う。即ち、図1に示される非制御状態から制御弁SA3をオンにすると共に、制御弁SACCH1,SACCH2を所定のデューティ比で開閉させ、後輪のホイールシリンダ11に対してアキュミュレータ4に蓄圧された油圧を供給する。なお、制御弁SA3に加えて、制御弁SA1,SA2もオンにして、アキュミュレータ4に蓄圧された油圧を四輪全てに対して供給しても良い。このときの、制御弁SACCH1,SACCH2の開閉状態を図4に示す。
【0043】
図4に示されるように、制御弁SACCH1,SACCH2は、所定のデューティ比で、同期されて開状態及び閉状態となるように開閉される。ここで、制御弁SACCH1,SACCH2が、一気に開状態とされずに所定のデューティ比で開閉されるので、アキュミュレータ4内の油圧を後輪のホイールシリンダ11に対して徐々に伝達させることができる。この結果、後輪によって発生される制動力の立ち上がりを、急激なものとせずに、ある程度穏やかなものとすることができる。
【0044】
制御弁SACCH1,SACCH2が互いに同期されるとは、制御弁SACCH1が所定のあるデューティ比で開閉されると共に制御弁SACCH2が同一又は異なるデューティ比で開閉され、双方の制御弁SACCH1,SACCH2が共に開状態とされる状態が一定の周期で実現されることを言う。ここでは、双方の制御弁SACCH1,SACCH2の開状態及び閉状態は、完全に一致されているが、完全に一致していなくても同期される場合はある。
【0045】
一方、自動制動中に制動力を減じる必要がある場合、即ち、後輪のホイールシリンダ11の油圧を減圧させる場合は、制御弁SA3をオンとしたまま、制御弁SACCRを所定のデューティ比で開閉させる。これにより、後輪のホイールシリンダ11の油圧をレギュレータ部に徐々に戻すことができる。この結果、後輪によって発生された制動力を、ある程度穏やかに抜くことができる。
【0046】
この自動制動時に必要とされる制動力は、各種センサによって検出された車輌の走行状態に基づいて、ECU14によって算出される。この必要とされる制動力が得られるように制御弁SACCH1,SACCH2又は制御弁SACCRを開閉させるためのデューティ比が、ECU14によって算出される。ECU14は、制御弁SACCH1,SACCH2又は制御弁SACCRに対して制御信号を送出して、決定したデューティ比で制御弁SACCH1,SACCH2又は制御弁SACCRを開閉させる。
【0047】
車輌の走行状態に応じて、この自動制動状態はECU14によって解除される。自動制動を解除させる際は、ECU14によって、制御弁SACCH1,SACCH2,SACCR,SA3の状態を図1に示される状態にすれば良い。自動制動解除時には、自動制動中に後輪のホイールシリンダ11に加えられていた油圧が制御弁SA3を介してレギュレータ部に戻される。このため、自動制動中にブレーキペダル5が操作された場合は、ブレーキペダル5の操作量に応じて、前輪のホイールシリンダ11にはマスタシリンダ室1iの油圧が伝達され、後輪のホイールシリンダ11には自動制動の解除と共に後輪のホイールシリンダ11から戻ってきた油圧と共に調整されたレギュレータ部の油圧が伝達され、通常制動状態へと移行する。
【0048】
制御弁SACCH1,SACCH2が、アキュミュレータ4からホイールシリンダ11へのブレーキ配管上に直列に配されているため、制御弁SACCH1,SACCH2の何れかが開放状態のままとなる故障状態となったとしても、制御弁SACCH1,SACCH2の正常な方を所定のデューティ比で開閉させることによって、所望の制動状態を実現することができる。
【0049】
次に、上述したブレーキ機構において、本実施形態のブレーキ失陥検出装置を用いて制御弁SACCH1,SACCH2の失陥を検出する行程について説明する。
【0050】
まず、ECU14によって、ブレーキ失陥検出条件が成立しているかどうかが判断され、検出条件が実行している場合に実際にブレーキ失陥検出動作が実行される。また、この検出は、ここでは、イグニッションをオンにした後に後述するブレーキ失陥検出条件が成立したときに一回行われるが、検出頻度はこれ以外であっても構わない。
【0051】
ブレーキ失陥検出条件としては、例えば、(a)車速が所定速度以上であること、(b)ABS機構のイニシャルチェックが終了していること、(c)ストップランプがオフであること、(d)マスターシリンダ圧力センサ7による検出値が所定値以下であること、(e)TRC,VSC制御が実行中でないこと、などがある。
【0052】
上述した条件(a)は、イグニッションをオンにした直後はアキュミュレータ4内の油圧が抜けている場合があり、この状態でブレーキ失陥検出を行うと誤検出する場合があり、これを防止するために設けられた条件である。イグニッションをオンにした後、アキュミュレータ4内に所定の圧力が蓄圧された状態からブレーキ失陥検出を行うタイミングとして、ここでは車速が所定速度以上であることを条件としている。なお、ここでのブレーキ失陥検出時には、アキュミュレータ4に蓄圧された油圧は、液圧還流路を経由してリザーバタンク2に還流され、ホイールシリンダ11にはほとんど伝達されないので、他の実行条件が成立すれば走行中においてもブレーキ失陥検出を行うことが可能である。
【0053】
上述した条件(b)は、自動制動に用いられる図1中左方部分の機構の失陥検出の他に、ABS機構のシステムについてもチェックを行うので、ABS機構のチェックを優先させるための条件である。上述した条件(c),(d)は、何れも運転者の意図によるブレーキ操作によって制動が行われている場合を検出する。運転者によるブレーキ操作が行われている場合は運転者によるブレーキ操作を優先させるため、また、運転者によるブレーキ操作によってアキュミュレータ4の油圧が変動して後述する失陥判定に誤りが発生するのを防止するため、上述した条件(c),(d)がブレーキ失陥検出条件とされている。ABS制御が実行中か否かもこの条件(c),(d)によって検出できる。
【0054】
上述した条件(e)は、TRC,VSC制御によって制動が行われている場合を検出する。TRC,VSC制御による制動が行われている場合はこれらの制御を優先させるため、また、TRC,VSC制御によってアキュミュレータ4の油圧が変動して後述する失陥判定に誤りが発生するのを防止するため、上述した条件(e)がブレーキ失陥検出条件とされる。なお、ここで挙げた以外の条件が実行条件とされても良いし、ここで挙げた実行条件の何れかが実行条件とならない場合があっても構わない。
【0055】
上述したブレーキ失陥検出条件が成立したら、弁制御手段であるECU14によって、制御弁SACCH1,SACCH2を双方とも開状態とする制御が行われる。具体的には、ここでは制御弁SACCH2は通常状態が開状態であるので、ECU14から制御弁SACCH1に対して開信号が送られる。このとき、制御弁SACCH1,SACCH2が正常であれば、アキュミュレータ4に蓄圧された油圧(ブレーキオイル)は、制御弁SACCH1,SACCH2から制御弁SA3、レギュレータ部を経由する液圧還流路からリザーバタンク2に還流され、アキュミュレータ4内の圧力は下がるはずである。そして、所定時間t1が経過したときにアキュミュレータ4内の圧力が所定領域の下限に達し、圧力センサPHの出力信号に基づいて、ECU14がポンプモータ3の駆動を開始するはずである。
【0056】
もし、制御弁SACCH1,SACCH2のうちの何れかが完全に閉状態で固着したり、完全な開状態とならないような閉失陥である場合は、アキュミュレータ4内の圧力は全く下がらないか、予想よりも緩やかに下がるはずである。この場合、ポンプモータ3は所定時間t1より短い時間には駆動され得ない。即ち、制御弁SACCH1,SACCH2を双方とも開状態とする制御が行われた後、所定時間t1より短い時間にポンプモータ3が駆動されない場合は、失陥判定手段であるECU14によって、制御弁SACCH1,SACCH2の何れかが閉失陥であると判定され、ブレーキ失陥が検出される〔モード(1)〕。なお、イグニッションスイッチオン直後はアキュミュレータ4の油圧が不足しているため閉失陥判定を行わず、アキュミュレータ4の油力が所定の上限になった後初めて閉失陥判定を行う。
【0057】
上述したモード(1)の終了と同時、即ち、制御弁SACCH1,SACCH2を双方とも開状態とする制御を行っている状態でポンプモータ3の作動が開始された後も、制御弁SACCH1,SACCH2を双方とも開状態とする制御を継続する。このとき、ポンプモータ3によってアキュミュレータ4に対して送出されるブレーキオイルの量をリザーバタンク2に還流される量よりも多くすれば、制御弁SACCH1,SACCH2が正常であれば、アキュミュレータ4内の圧力は上昇するはずである。そして、所定時間t2が経過したときにアキュミュレータ4内の圧力が所定領域の上限に達し、圧力センサPHの出力信号に基づいて、ECU14がポンプモータ3の駆動を停止するはずである。
【0058】
もし、制御弁SACCH1,SACCH2のうちの何れかが完全に閉状態で固着したり、完全な開状態とならないような閉失陥である場合は、リザーバタンク2に還流される量が減るため、アキュミュレータ4内の圧力は予想よりも急激に上昇するはずである。この場合、ポンプモータ3は所定時間t2より短い時間で駆動が停止される。即ち、制御弁SACCH1,SACCH2を双方とも開状態とする制御が行われている状態でポンプモータ3の駆動が開始された場合、ポンプモータ3の駆動開始後、所定時間t2より短い時間でポンプモータ3の駆動が停止された場合は、失陥判定手段であるECU14によって、制御弁SACCH1,SACCH2の何れかが閉失陥であると判定され、ブレーキ失陥が検出される〔モード(2)〕。
【0059】
上述したモード(1)又は(2)によって、制御弁SACCH1,SACCH2の何れかが閉失陥している場合を検出することができる。なお、ここでは、モード(1),(2)の両モードで、二重のチェックを行っているが、何れか一方のチェックのみでも良い。ただし、モード(1)でのチェックは、モード(1)の開始時点でのアキュミュレータ4の圧力のバラツキを考慮して、所定時間t1にある程度の余裕を持たせる必要があるため、モード(2)による検出の方が好ましい。モード(2)でのチェックは、モード(2)の開始時点でのアキュミュレータ4の圧力が必ず所定領域の下限にあるため、精度の良い検出を行える。
【0060】
上述したモード(2)の終了と同時、即ち、ポンプモータ3の作動が停止されると同時に、制御弁SACCH1,SACCH2の何れか一方(ここでは、制御弁SACCH1)を閉状態とする制御を行う。具体的には、ECU14から制御弁SACCH1に対して送られていた開信号の送出を中止する。このとき、制御弁SACCH1,SACCH2が正常であれば、アキュミュレータ4から液圧還流路への流路が制御弁SACCH1によって遮断されるため、アキュミュレータ4内の圧力は維持されるはずである。少なくとも上述した所定時間t1よりも長い所定時間t3が経過すれば、制御弁SACCH1は確実に閉状態であると判定できる。
【0061】
もし、制御弁SACCH1が完全に開状態で固着したり、完全な閉状態とならないような開失陥である場合は、アキュミュレータ4内の液圧(ブレーキオイル)が液圧還流路を経由してリザーバタンク2に還流されてしまうため、所定時間t3以内にアキュミュレータ4内の圧力が所定領域の下限に達し、ECU14によってポンプモータ3の駆動が開始されるはずである。即ち、ポンプモータ3の駆動が停止された直後に制御弁SACCH1を閉状態とする制御を行った後、所定時間t3以内にポンプモータ3が駆動された場合は、失陥判定手段であるECU14によって、制御弁SACCH1が開失陥であると判定され、ブレーキ失陥が検出される〔モード(3)〕。
【0062】
なお、ここでは、ポンプモータ3の駆動が停止された直後に制御弁SACCH1を閉状態とする制御を行ったため、制御弁SACCH1の開失陥を検出することができたが、ポンプモータ3の駆動が停止された直後に制御弁SACCH2を閉状態とする制御を行えば、制御弁SACCH2の開失陥を検出することができる。また、モード(3)でのチェックは、モード(3)の開始時点でのアキュミュレータ4の圧力が必ず所定領域の上限にあるため、精度の良い検出を行える。
【0063】
上述したモード(3)の終了直後から、再度モード(1)と同様なモードを実行する。このとき、制御弁SACCH1,SACCH2の閉失陥を検出しても良いし、しなくても良い。ただし、モード(3)が終了した直後は、アキュミュレータ4の圧力が所定領域のほぼ上限付近にあると推定できるので、上述したモード(1)における所定時間t1よりも余裕を切りつめた所定時間を設定してブレーキ失陥の検出を行うこともできる。
【0064】
再度行われたモード(1)の終了と同時、即ち、制御弁SACCH1,SACCH2を双方とも開状態とする制御を行っている状態でポンプモータ3の作動が開始されると同時に、制御弁SACCH1,SACCH2の何れか一方(ここでは、制御弁SACCH2)を開状態とする制御を行う。具体的には、ECU14から制御弁SACCH2に対して閉信号を送出する。このとき、制御弁SACCH1,SACCH2が正常であれば、アキュミュレータ4から液圧還流路への流路が制御弁SACCH2によって遮断された状態で、ポンプモータ3によってアキュミュレータ4の圧力が上昇される。リザーバタンク2への還流を抑止してポンプモータ3を駆動させるので、アキュミュレータ4内の圧力は急激に上昇され、所定時間t4が経過したときにアキュミュレータ4内の圧力が所定領域の上限に達し、圧力センサPHの出力信号に基づいて、ECU14がポンプモータ3の駆動を停止するはずである。このときの上昇勾配は、上述したモード(2)における上昇勾配よりも急激となる。
【0065】
もし、制御弁SACCH2が完全に開状態で固着したり、完全な閉状態とならないような開失陥である場合は、アキュミュレータ4内の液圧(ブレーキオイル)が液圧還流路を経由してリザーバタンク2に還流されてしまうため、アキュミュレータ4内の圧力が所定領域の上限に達してポンプモータ3の駆動が停止されるには、所定時間t4よりも長い時間が必要となるはずである。即ち、ポンプモータ3の駆動が開始された直後に制御弁SACCH2を閉状態とする制御を行った後、所定時間t4以内にポンプモータ3の駆動が停止されない場合は、失陥判定手段であるECU14によって、制御弁SACCH2が開失陥であると判定され、ブレーキ失陥が検出される〔モード(4)〕。
【0066】
なお、ここでは、ポンプモータ3の駆動が開始された直後に制御弁SACCH2を閉状態とする制御を行ったため、制御弁SACCH2の開失陥を検出することができたが、ポンプモータ3の駆動が開始された直後に制御弁SACCH1を閉状態とする制御を行えば、制御弁SACCH1の開失陥を検出することができる。モード(3)において制御弁SACCH1の開失陥を判定しているので、ここでは、制御弁SACCH2の開失陥を判定した。モード(3)において制御弁SACCH2の開失陥を判定した場合は、このモード(4)においては制御弁SACCH1の開失陥を判定するようにすれば良い。
【0067】
このように、本実施形態のブレーキ失陥検出装置においては、アキュミュレータ4の圧力は、制御弁SACCH1,SACCH2の状態によって直接的に変化し、このアキュミュレータ4の圧力状態に基づいて、ポンプモータ3の駆動が開始又は停止される。このため、本実施形態のブレーキ失陥検出装置によれば、制御弁SACCH1,SACCH2の開閉状態がポンプモータ3の駆動状態に直接反映されるので、ポンプモータ3の駆動状態に基づいて制御弁SACCH1,SACCH2の失陥を簡便かつ確実に検出することができる。
【0068】
また、上述したモード(1)〜(4)を連続的に行うことで、ブレーキ失陥がどのように生じているか(どの制御弁が開失陥か、閉失陥か)を検出することができる。なお、上述した所定時間t1〜t4は、ブレーキ配管の配管方法やオリフィス13の設け方によって長くしたり短くしたりすることが可能である。ブレーキ配管の配管方法やオリフィス13の設け方を調節して、所定時間t1〜t4がブレーキ失陥の検出に適した長さとなるように調整することが好ましい。制御弁SACCH1,SACCH2の失陥判定が終了した後に、自動制動制御の実行許可がなされる。
【0069】
なお、上述したブレーキ機構は、通常制動時はもちろん、ABS、TRC、VSC時にも制動制御を行うことができるものであることは先に述べた通りである。これらの各制御時のブレーキ機構の状態についても、以下に簡単に説明しておく。
【0070】
通常制動時のマスタシリンダ1及び各制御弁10の状態を図6に示す。
【0071】
通常制動時は、運転者のブレーキペダル5の操作に基づいて、油圧が各輪のホイールシリンダ11に伝達される。ブレーキペダル5のストロークに従って、マスタシリンダピストン1c及びレギュレータピストン1fがスライドされる。レギュレータピストン1fのスライドに伴ってスプールバルブ1gもスライドし、レギュレータ室1jに対して徐々にアキュミュレータ4に蓄圧された油圧が伝達される。レギュレータ室1j内の油圧は、ブースタ室1kを経由した後に、後輪のホイールシリンダ11に伝達される。
【0072】
一方、ブレーキペダル5の操作によってマスタシリンダ室1i内部の容積は減少し、マスタシリンダ室1iの油圧は昇圧されて前輪のホイールシリンダ11に伝達される。また、このとき、ブースタ室1kにはアキュミュレータ4に蓄圧された圧力が導入されるので、運転者のブレーキペダル5の操作踏力がブーストされる。
【0073】
このとき、レギュレータ室1jからブースタ室1kにかけてのレギュレータ部によって調整された油圧は、制御弁SR*H,SR*Rによって調節されることなく、後輪のホイールシリンダ11に伝達される。また、マスタシリンダ室1iの油圧も、制御弁SF*H,SF*Rによって調節されることなく、後輪のホイールシリンダ11に伝達される。。なお、ここで、制御弁SR*Hとは、制御弁SRRH,SRLHを指しており、制御弁SR*Rとは、制御弁SRRR,SRLRを指している。制御弁SF*H,SF*Rも同様である。
【0074】
ABS作動時のマスタシリンダ1及び各制御弁10の状態を図7に示す。
【0075】
ABS作動時も、運転者のブレーキペダル5の操作に基づいて、油圧が各輪のホイールシリンダ11に伝達されるが、レギュレータ部によって調節された油圧が前後輪の双方に伝達されると共に、その油圧は制御弁S**H,S**Rによって調節される。ここで、制御弁S**Hとは、制御弁SFRH,SFLH,SRRH,SRLHを指している。制御弁S**Rも同様である。
【0076】
各種センサ類の検出結果に基づいてECU14によって車輌の制動状態を検討した結果、ABSを作動させる必要があるとECU14によって判断された場合は、制御弁SA1,SA2をオンにして、レギュレータ部によって調整された油圧を、後輪のホイールシリンダ11に対してだけでなく、前輪のホイールシリンダに対しても伝達させる。このとき、各輪のホイールシリンダ11に伝達される油圧は、制御弁S**H,S**Rによって調節される。即ち、各輪の回転状態が車輪速センサ16の検出結果に基づいてECU14により判断され、制御弁S**H,S**Rは、各車輪がロック状態を続けないように、ECU14によって上述した増圧モード、保持モード、減圧モードの何れかに切り替えられる。
【0077】
TRC作動時及びVSCアンダーステア抑制時の各制御弁10の状態を図8に示す。
【0078】
TRC作動時及びVSCアンダーステア抑制時は、車輌の走行状態を検出する各種センサ類の検出結果に基づいて、アキュミュレータ4に蓄圧されている油圧が後輪のホイールシリンダ11に伝達される。なお、ここでは、油圧による制動についてのみが示されているが、TRCやVSC作動時には、油圧による制動以外にもエンジン出力制御などの他の制御も並行して行われている。これらの他の制御についての説明は、ここでは省略する。
【0079】
各種センサ類の検出結果に基づいてECU14によって車輌の走行状態を検討した結果、TRCを作動させる必要がある、あるいは、VSCにおけるアンダーステア抑制を行う必要があるとECU14によって判断された場合は、制御弁STR,SA3をオンにして、アキュミュレータ4に蓄圧されている油圧を後輪のホイールシリンダ11に伝達させる。
【0080】
TRC作動時であれば、後輪(駆動輪)がスリップ状態を続けないように、後輪(駆動輪)のホイールシリンダ11に伝達される油圧が、制御弁S**H,S**Rによって制御される。また、VSCアンダーステア抑制時であれば、この後輪の制動によって、アンダーステアを打ち消すモーメントを車輌に発生させて、アンダーステアを抑制する。VSCアンダーステア抑制時においても、後輪のホイールシリンダ11に伝達される油圧は制御弁S**H,S**Rによって制御される。
【0081】
VSCオーバーステア抑制時の各制御弁10の状態を図9に示す。
【0082】
VSCオーバーステア抑制時は、車輌の走行状態を検出する各種センサ類の検出結果に基づいて、アキュミュレータ4に蓄圧されている油圧が旋回外側前輪のホイールシリンダに伝達される。また、このとき、アキュミュレータ4に蓄圧されている油圧は、必要に応じて後輪にも伝達される。VSC作動時には、油圧による制動以外にもエンジン出力制御などの他の制御も並行して行われているのは上で述べたとおりである。これらの他の制御についての説明は、ここでも省略する。
【0083】
各種センサ類の検出結果に基づいてECU14によって車輌の走行状態を検討した結果、VSCにおけるオーバーステア抑制を行う必要があるとECU14によって判断された場合は、制御弁STR,SA3をオンにすると共に、旋回外側前輪に対応する制御弁10をオンにする。図8には左旋回中のオーバーステア抑制時を示してあり、右側前輪に対応する制御弁SA1がオンにされている。これにより、アキュミュレータ4に蓄圧されている油圧を旋回外側前輪と後輪のホイールシリンダ11に伝達させる。
【0084】
この旋回外側前輪の制動と、必要時に行われる後輪の制動とによって、オーバーステアを打ち消すモーメントを車輌に発生させて、オーバーステアを抑制する。VSCオーバーステア抑制時においても、ホイールシリンダ11に伝達される油圧は制御弁S**H,S**Rによって制御される。
【0085】
なお、図6〜図9に示される状態とは異なるが、これらの通常制動時やABS、TRC、VSC作動時に、制御弁SACCH2を必ずオンにするようにすれば、もし万が一、制御弁SACCRが開状態で固着するような故障を起こしたとしても、通常制動時やABS、TRC、VSC作動時にホイールシリンダ11の油圧が抜けてしまうことを抑止できる。減圧弁としての制御弁SACCRを直列に配置した制御弁SACCH1,SACCH2の中間に接続しておけば、このように通常制動時やABS、TRC、VSC作動時における故障をフォローすることも可能である。
【0086】
次に、本発明のブレーキ失陥検出装置の第二実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0087】
本実施形態のブレーキ失陥検出装置が搭載された車輌は、上述した第一実施形態のブレーキ機構からホイールシリンダ側制御弁SACCH2を取り除いた構成のブレーキ機構を有している。このため、ここでは、ブレーキ機構の構成及び各制御時のブレーキ機構の状態については、第一実施形態と同一の構成部分には同一の符号を付して、その詳しい説明を省略する。なお、自動制動時にアキュミュレータ4の油圧をホイールシリンダ11に伝達させる際には、制御弁SACCHのみを一定のデューティ比で開閉させる。
【0088】
本実施形態のブレーキ失陥検出装置を用いて制御弁SACCHの失陥を検出する行程について説明する。
【0089】
まず、ECU14によって、ブレーキ失陥検出条件が成立しているかどうかが判断され、検出条件が実行している場合に実際にブレーキ失陥検出動作が実行されるのは上述した第一実施形態の場合と同様である。
【0090】
上述したブレーキ失陥検出条件が成立したら、弁制御手段であるECU14によって、制御弁SACCHを開状態とする制御が行われる。このとき、制御弁SACCHが正常であれば、アキュミュレータ4に蓄圧された油圧(ブレーキオイル)は、液圧還流路からリザーバタンク2に還流され、アキュミュレータ4内の圧力は下がるはずである。そして、所定時間t1が経過したときにアキュミュレータ4内の圧力が所定領域の下限に達し、ECU14がポンプモータ3の駆動を開始するはずである。もし、制御弁SACCHが閉失陥である場合は、アキュミュレータ4内の圧力は全く下がらないか、予想よりも緩やかに下がるはずである。この場合、ポンプモータ3は所定時間t1より短い時間では駆動され得ない。即ち、制御弁SACCHを開状態とする制御が行われた後、所定時間t1より短い時間でポンプモータ3が駆動されない場合は、制御弁SACCHが閉失陥であると判定される〔モード(I)〕。なお、イグニッションスイッチオン直後はアキュミュレータ4の油圧が不足しているため閉失陥判定を行わず、アキュミュレータ4の油力が所定の上限になった後初めて閉失陥判定を行う。
【0091】
上述したモード(I)の終了と同時、即ち、制御弁SACCHを開状態とする制御を行っている状態でポンプモータ3の作動が開始された後も、制御弁SACCHを開状態とする制御を継続する。このとき、ポンプモータ3によってアキュミュレータ4に対して送出されるブレーキオイルの量をリザーバタンク2に還流される量よりも多くすれば、制御弁SACCHが正常であれば、アキュミュレータ4内の圧力は上昇するはずである。そして、所定時間t2が経過したときにアキュミュレータ4内の圧力が所定領域の上限に達し、ECU14がポンプモータ3の駆動を停止するはずである。もし、制御弁SACCHが閉失陥である場合は、アキュミュレータ4内の圧力は予想よりも急激に上昇するはずである。この場合、ポンプモータ3は所定時間t2より短い時間で駆動が停止される。即ち、制御弁SACCH1,SACCH2を双方とも開状態とする制御が行われている状態でポンプモータ3の駆動が開始された場合、ポンプモータ3の駆動開始後、所定時間t2より短い時間でポンプモータ3の駆動が停止された場合は、制御弁SACCHが閉失陥であると判定される〔モード(II)〕。
【0092】
上述したモード(II)の終了と同時、即ち、ポンプモータ3の作動が停止されると同時に、制御弁SACCHを閉状態とする制御を行う。このとき、制御弁SACCHが正常であれば、アキュミュレータ4内の圧力は維持されるはずである。もし、制御弁SACCH1が開失陥である場合は、アキュミュレータ4内の液圧(ブレーキオイル)が液圧還流路を経由してリザーバタンク2に還流されてしまうため、所定時間t3以内にアキュミュレータ4内の圧力が所定領域の下限に達し、ECU14によってポンプモータ3の駆動が開始されるはずである。即ち、ポンプモータ3の駆動が停止された直後に制御弁SACCH1を閉状態とする制御を行った後、所定時間t3以内にポンプモータ3が駆動された場合は、失陥判定手段であるECU14によって、制御弁SACCH1が開失陥であると判定される〔モード(III)〕。
【0093】
このように、本実施形態のブレーキ失陥検出装置によっても、制御弁SACCHの開閉状態がポンプモータ3の駆動状態に直接反映されるので、ポンプモータ3の駆動状態に基づいて制御弁SACCHの失陥を確実に検出することができる。
【0094】
本発明のブレーキ失陥検出装置は、上述した実施形態のものに限定されない。例えば、上述した実施形態においては、制御弁SACCH1,SACCH2(SACCH)が配設された部分のブレーキ配管(液圧伝達経路)を、後付け可能なように、通常制動やABS、TRC、VSC時に使用されるブレーキ配管から独立させて形成させた。しかし、これらの制御弁SACCH1,SACCH2(SACCH)が液圧源からホイールシリンダへの液圧伝達経路上に直列に配設されるのであれば、制御弁SACCH1,SACCH2(SACCH)が配設された部分のブレーキ配管を通常制動時やABS、TRC、VSC時に使用される液圧伝達経路と統合させても良い。
【0095】
【発明の効果】
本発明のブレーキ失陥検出装置は、所定の液圧を発生させて蓄圧させる液圧源と、液圧源からホイールシリンダに液圧を伝達させる液圧伝達経路上に配設された制御弁と、制御弁を制御する弁制御手段と、弁制御手段によって制御弁を所定の状態としたときの液圧源の状態に基づいて制御弁の失陥を判定する失陥判定手段とを備えていることを特徴としており、本発明のブレーキ失陥検出装置によれば、制御弁の開閉状態が直接的に反映される液圧源の状態に基づいて制御弁の失陥を判定するので、制御弁の失陥を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキ失陥検出装置の第一実施形態を有するブレーキ機構の非制動時におけるシステム構成図である。
【図2】本発明のブレーキ失陥検出装置の第一実施形態を有するブレーキ機構の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すブレーキ機構の自動制動時のシステム構成図である。
【図4】図1に示すブレーキ機構の自動制動時の制御弁SACCH1,SACCH2の動作状況を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明のブレーキ失陥検出装置の第一実施形態における失陥検出時の制御弁SACCH1,SACCH2の動作状況、アキュミュレータ圧、ポンプモータの動作状況を示すタイミングチャートである。
【図6】図1に示すブレーキ機構の通常制動時のシステム構成図である。
【図7】図1に示すブレーキ機構のABS作動時のシステム構成図である。
【図8】図1に示すブレーキ機構のTRC作動時及びVSCアンダーステア抑制時のシステム構成図である。
【図9】図1に示すブレーキ機構のVSCオーバーステア抑制時のシステム構成図である。
【図10】本発明のブレーキ失陥検出装置の第二実施形態を有するブレーキ機構の非制動時におけるシステム構成図である。
【図11】本発明のブレーキ失陥検出装置の第二実施形態における失陥検出時の制御弁SACCH1,SACCH2の動作状況、アキュミュレータ圧、ポンプモータの動作状況を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…マスタシリンダ、2…リーザーバタンク、3…ポンプモータ、4…アキュミュレータ、5…ブレーキペダル、6…ストップランプスイッチ、7…マスタシリンダ圧力センサ、8…圧力スイッチ、9…リリーフバルブ、10…制御弁、11…ホイールシリンダ。

Claims (3)

  1. ブレーキフルードに液圧を発生させるポンプモータと、前記ポンプモータにより発生させた液圧を蓄圧させるアキュミュレータと、前記アキュミュレータの圧力が所定領域の上限となったときに前記ポンプモータを停止させて前記アキュミュレータの圧力を前記所定領域に維持する圧力維持手段と、を有し、前記ブレーキフルードに所定の液圧を発生させて蓄圧させる液圧源と、
    前記液圧源からホイールシリンダに液圧を伝達させる液圧伝達経路上に配設され、開状態と閉状態とを有する制御弁と、
    前記制御弁の開閉状態を制御する弁制御手段と、
    前記制御弁と前記ホイールシリンダとの間の前記液圧伝達経路上に形成され、前記ブレーキフルードをリザーバタンクに還流させる液圧還流路と、
    前記ポンプモータによって前記アキュミュレータに対して送出される前記ブレーキフルードの量を、前記アキュミュレータから排出されるブレーキフルードの量よりも多くする流量調節手段と、
    前記弁制御手段によって前記制御弁を開状態とする制御を行っている状態で前記圧力維持手段によって前記ポンプモータが作動された後、前記制御弁が正常である場合に前記アキュミュレータの圧力が前記所定領域の上限となるまでにかかる時間である所定時間よりも短い時間で前記圧力維持手段によって前記ポンプモータが停止されたときに、前記制御弁が閉失陥していると判定する失陥判定手段と、
    を備えたことを特徴とするブレーキ失陥検出装置。
  2. ブレーキフルードに液圧を発生させるポンプモータと、前記ポンプモータにより発生させた液圧を蓄圧させるアキュミュレータと、前記アキュミュレータの圧力が所定領域の上限となったときに前記ポンプモータを停止させて前記アキュミュレータの圧力を前記所定領域に維持する圧力維持手段と、を有し、前記ブレーキフルードに所定の液圧を発生させて蓄圧させる液圧源と、
    前記液圧源からホイールシリンダに液圧を伝達させる液圧伝達経路上に直列に配置されたアキュミュレータ側制御弁とホイールシリンダ側制御弁とを有し、それぞれ開状態と閉状態とを有する制御弁と、
    前記制御弁の開閉状態を制御する弁制御手段と、
    前記制御弁と前記ホイールシリンダとの間の前記液圧伝達経路上に形成され、前記ブレーキフルードをリザーバタンクに還流させる液圧還流路と、
    前記ポンプモータによって前記アキュミュレータに対して送出される前記ブレーキフルードの量を、前記アキュミュレータから排出されるブレーキフルードの量よりも多くする流量調節手段と、
    前記弁制御手段によって前記アキュミュレータ側制御弁及び前記ホイールシリンダ側制御弁の双方を開状態とする制御を行っている状態で前記圧力維持手段によって前記ポンプモータが作動された後、前記制御弁が正常である場合に前記アキュミュレータの圧力が前記所定領域の上限となるまでにかかる時間である所定時間よりも短い時間で前記圧力維持手段によって前記ポンプモータが停止されたときに、前記失陥判定手段によって前記アキュミュレータ側制御弁及び前記ホイールシリンダ側制御弁の少なくとも一方が閉失陥していると判定する前記失陥判定手段と、
    を備えたことを特徴とするブレーキ失陥検出装置。
  3. 前記流量調節手段は、前記アキュミュレータの排出側に形成されたオリフィスである請求項1または請求項2に記載のブレーキ失陥検出装置。
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