JP3853252B2 - 弾性表面波素子 - Google Patents

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    • H03H9/725Duplexers

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は弾性表面波を利用した素子に関し、特に弾性表面波素子の温度安定性及び角形特性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
弾性表面波素子は、携帯電話のバンドパスフィルタやデュプレクサなどとして幅広く用いられている。近年、携帯電話などの高性能化に伴い、弾性表面波素子を用いたフィルタにもさらなる高性能化が求められている。例えば温度変化によってフィルタの通過周波数帯域が移動してしまうため、温度安定性を改善することも一つである。現在、弾性表面波素子用基板材料として主に用いられているタンタル酸リチウム(LiTaO、以下LTという)は、広帯域のフィルタ特性を実現するのに有利な、大きな電気機械結合係数を持つ圧電材料であるが、水晶基板などに比べ温度安定性に劣るという欠点を持っている。圧電材料の一般的な傾向として、電気機械結合係数の大きなLTやニオブ酸リチウム(LiNbO、以下LNという)のような材料は温度安定性に劣り、逆に、温度安定性に優れた水晶などの材料は電気機械結合係数が小さい、という相反的な特性を持つ。そのため、大きな電気機械結合係数と優れた温度安定性を併せ持つ圧電材料を実現することは、長年の課題であった。
【0003】
これまで、大きな電気機械結合係数と優れた温度安定性を持った材料を実現するために、さまざまな方法が提案されている。例えば、山之内らは、LNあるいはLT基板表面に、逆の温度係数をもつSiO膜を成膜した基板を提案している(IEEE Trans. on Sonics and Ultrasonics., vol.SU−31, pp.51−57, 1984 他)。また、中村らは、LT基板表面に波長以下程度の分極反転領域を形成し、その電界短絡効果を利用することによって、温度安定性の向上を実現している(日本国特許第2516817号)。この他、大西らは、薄い圧電基板と厚い低膨張材料基板とを直接接合によって接合し、圧電基板の温度変化による伸縮を抑制して、温度安定性の向上を実現し(特開平11−55070号公報, Proc. ofIEEE Ultrasonics Symposium, pp.335−338, 1998 他)、山之内らは、同様の構造を接着剤などを用いて実現している(第20回超音波シンポジウム 1999年11月)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
大きな電気機械結合係数を持ち、かつ温度安定性に優れた弾性表面波素子を実現するため、前節で述べたような多くの方法が提案されているが、山之内らのLNあるいはLT基板表面にSiO膜を成膜した基板では、SiO膜の膜質を一定に制御することが難しいこと、弾性表面波の伝播損失が大きくなることといった課題があった。大西らの圧電基板に低膨張材基板を接合する方法では、より高い効果を得るためには、圧電基板と低膨張基板の接合面を鏡面とする必要があるが、その結果、接合界面でバルク波の反射が起こり、フィルタ特性の劣化を引き起こすなど課題が残っている。山之内らによって、圧電基板裏面を粗面化した後、接着剤を用いて低膨張材と接合を行う方法が提案されている(特開平2001−53579号公報)が、界面の接着力の低下に伴い、温度安定性改善効果も低下してしまっている。
【0005】
中村らの分極反転領域を形成する方法では、温度安定性は従来サンプルより優れたデバイスを実現できる。しかしながら、本発明者による検証の結果、分極反転領域の存在によって、弾性表面波の励振効率が低下してしまうという課題があることが分かった。本発明者は、図1に示す900MHz帯の通過帯域を持つ弾性表面波素子を試作し、その特性を測定した。図1に示すように、圧電基板からなるチップ1上に直列共振器2を4つ、並列共振器3を2つ形成し、これらをラダー型に接続したラダー型弾性表面波素子を試作した。分極反転領域はチップ1の全領域に形成している。つまり、全ての直列共振器2及び並列共振器3の部分に分極反転領域4が形成されている。
【0006】
図2の実線は、図1に示すフィルタの周波数特性を示す。なお、破線は分極反転領域を持たないフィルタの周波数特性を示している。図示するように、分極反転領域を形成したサンプルのフィルタ特性は通過帯域での損失が大きくなっており、十分なフィルタ特性を得られていない。
【0007】
このように、従来の分極反転領域4は温度特性を向上させることができるが、弾性表面波の励振効率を悪化させるため、実用に耐える周波数特性を持つフィルタを製造するのが極めて困難であるという問題点がある。
【0008】
本発明は励振効率が高く、かつ優れたフィルタ特性を持つ弾性表面波素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1に記載のように、圧電基板上に形成された複数の弾性表面波共振器をラダー型に接続した弾性表面波素子において、前記圧電基板は分極反転領域を有し、前記複数の弾性表面波共振器のうちの直列共振器又は並列共振器のいずれか一方が前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子である。これにより、全体の励振効率の低下を最小限に抑え、優れたフィルタ特性、具体的には温度特性と通過特性を実現することができる。
【0010】
上記弾性表面波素子において、例えば、前記複数の弾性表面波共振器のうちの直列共振器の一部が、前記分極反転領域上に形成されている。また、別の例として、前記複数の弾性表面波共振器のうちの全ての直列共振器が、前記分極反転領域上に形成されている。更に別の例として、前記複数の弾性表面波共振器のうちの並列共振器の一部が、前記分極反転領域上に形成されている。更に別の例として、前記複数の弾性表面波共振器のうちの全ての並列共振器が、前記分極反転領域上に形成されている。更に別の例として、前記分極反転領域は複数の直列共振器又は並列共振器のいずれか一方の複数の共振器に共通に形成されている。更に別の例として、前記分極反転領域は複数の直列共振器又は並列共振器のいずれか一方の共振器毎に形成されている。
【0014】
本発明はまた、請求項に記載のように、圧電基板上に電極指をインターディジタルに配置して弾性表面波共振器を構成する弾性表面波素子において、前記電極指の周囲に分極反転領域を設け、前記電極指を連結するバスバー及び電極指同士が交差していない電極指部分は、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子である。これにより、全体の励振効率の低下を最小限に抑え、優れたフィルタ特性、具体的には共振特性とフィルタの角形特性の改善を実現することができる。
【0015】
本発明はまた、請求項9に記載のように、圧電基板上に電極指をインターディジタルに配置して弾性表面波共振器を構成する弾性表面波素子において、前記電極指の周囲に分極反転領域を設け、前記電極指を連結するバスバー並びに電極指同士が交差していない電極指部分及び交差している電極指部分の一部は、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子である。これにより、全体の励振効率の低下を最小限に抑え、優れたフィルタ特性、具体的には共振特性とフィルタの角形特性の改善を実現することができる。
本発明はまた、請求項10に記載のように、圧電基板上に電極指をインターディジタルに配置して弾性表面波共振器を構成する弾性表面波素子において、前記電極指の周囲に分極反転領域を設け、前記弾性表面波共振器はダミー電極を有し、該ダミー電極は前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子である。これにより、全体の励振効率の低下を最小限に抑え、優れたフィルタ特性、具体的には共振特性とフィルタの角形特性の改善を実現することができる。
請求項8から10のいずれかにおいて、前記弾性表面波素子はラダー型弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振器は該ラダー型弾性表面波フィルタを構成する共振器の一部であるように構成することもできる。また、請求項8から10のいずれかにおいて、前記弾性表面波素子は2重モード型弾性表面波フィルタである構成とすることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図3は、本発明の第1実施形態に係る弾性表面波素子の平面図である。本実施形態の弾性表面波素子は、圧電素子で形成されたチップ11上に設けられた4つの直列共振器121、122、123、124と2つの並列共振器131、132とを有し、これらの共振器が配線パターン15を介してラダー型に接続されたラダー型弾性表面波フィルタである。このフィルタはバンドパスフィルタとして機能する。弾性表面波共振器である直列共振器12〜12や並列共振器、1313 は、1対のくし形電極と、その両側にそれぞれ設けられた1対の反射電極とを有する。1対の反射電極はグレーティング反射器を構成する。参照番号16と17はそれぞれ入力端子及び出力端子を示す。また、参照番号18と19はそれぞれ並列共振器131、132に接続される端子である。図4に、図3示すラダー型弾性表面波フィルタの回路構成を模式的に示す。端子18と19はそれぞれグランドに接続されている。
【0018】
図3に戻り、参照番号141、142、143はそれぞれ分極反転領域である。分極反転領域141、142、143上に直列共振器121〜124が図示するように形成されている。例えば、分極反転領域141は直列共振器121の1対のくし形電極と1対の反射電極との下に一様に形成されている。直列共振器122と123は、共通の分極反転領域142上に形成されている。これに対し、並列共振器131と132にはチップ11上、換言すれば圧電基板上に直接形成されている。分極反転領域141、142、143を直列共振器121〜124にのみ設けた構成により、フィルタ全体の励振効率の低下を最小限に抑え、良好な通過特性が得られ、更に通過帯域の高周波側の立下り特性は温度変動の影響を受け難くなる。分極反転領域141と143にはそれぞれ直列共振器121と124が形成されている。また、分極反転領域142には、2つの直列共振器122と123が形成されている。つまり、2つの直列共振器122と123に対して共通に分極反転領域142が設けられている。
【0019】
図5は、図3に示すV−V線断面図である。直列共振器121に対する分極反転領域141は、チップ11の表面、つまり圧電基板の表面に形成されている。チップ1が矢印Aの方向に分極されている場合、分極反転領域141の分極方向は180°反対方向の矢印Bの方向になる。後述するように、分極反転領域141の深さは、直列共振器121により励振される弾性表面波の波長(以下、SAW波長という)の2倍以下であることが好ましい。
【0020】
分極反転領域141〜143は例えば、次のプロセスで形成することができる。例えば、チップ個片に切り出す前の圧電基板上であって分極を反転させない領域、つまり直列共振器141〜143以外の表面を、300nm程度のタンタル(Ta)薄膜で覆う。圧電基板は例えば、42°回転YカットX伝搬LTである。次に、260°C、濃度90%のピロりん酸に圧電基板を20分間浸す。次にLTのキュリー点(約605°C)直下の温度、例えば590°Cで1〜3時間程アニール処理をする。
【0021】
このプロセスにより、深さ約1μmの分極反転領域141〜143が形成される。この深さは、1.9GHz帯フィルタのSAW波長約2.1μmの1/2に相当する。分極反転領域を形成すると、その深さに応じてSAW速度が低下するため、電極指の周期つまりSAW波長を調整する必要がある。図6にSAW速度の分極反転深さ依存性の測定結果を示す。図中、横軸は分極反転領域の深さhをSAW波長λで正規化した値(h/λ)を示し、縦軸はSAW速度(m/sec)を示す。また、開放面とは共振器で励振された弾性表面波の伝搬方向の基板表面上に何も形成されていない面を意味し、短絡面とはその基板表面上に電極等の導電性物質が形成されている面を意味している。いずれの状態でも、分極反転領域の深さが深くなるにつれてSAW速度が減少し、その深さがSAW波長の2倍を超えるとSAW速度が減少する度合いは極めて小さくなる。
【0022】
図6に示すデータを元にSAW波長を調整することが好ましい。分極反転を利用しない場合のフィルタのSAW波長は、例えば直列共振器が2.11μm、並列共振器が2.17μmであるとすると、分極反転領域141〜143を用いた実施例のフィルタでは、例えば直列共振器121〜124の周期2.031μm、並列共振器131、132の周期2.12μmである。ここで、分極反転領域141〜143を形成していない並列共振器131、132のSAW波長まで変更しているのは、分極反転領域141〜143の存在によって直列共振器121〜124の励振効率が低下するため、挿入損失の小さいパスバンドを形成するには直列共振器121〜124と並列共振器131、132の周波数差を小さくする必要があるためである。以上のような構成にすることによって、パスバンドの高周波側の角型性と周波数温度特性に優れたフィルタを実現している。
【0023】
図7に、上記のようにして製作したラダー型フィルタの通過特性を示す。フィルタのパスバンドの高周波側の損失が−3.5dBから−42dBになるのに要する周波数は、分極反転領域無しの従来フィルタが17MHzであるのに対し、直列共振器121〜124を分極反転領域141〜143上に形成したフィルタでは12.5MHzと、より急峻な特性を実現している。このフィルタのパスバンドの高周波側の周波数温度特性は、−37ppm/°Cと、分極反転領域の無いフィルタの−40ppm/°Cに比べて3ppm/°Cほど改善した。
【0024】
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態に係る弾性表面波素子を示す図である。図中、前述した構成要素と同一のものには同一の参照番号を付してある。本実施形態では、4個ある直列共振器121〜124のうちの2個の直列共振器122、123に分極反転領域142を形成している。つまり、本実施形態は、一部の直列共振器にのみを分極反転領域上に形成した構成である。残りの直列共振器121、124はチップ11上に直接形成されている。上記第1実施形態に係る実施例と同様の方法において、濃度90%のピロりん酸に浸す時間を30分とすることによって、深さ約1.5μmの分極反転領域142を形成した。分極反転領域142を形成した直列共振器122、123の周期は1.918μm、分極反転領域を形成しない直列共振器12112 4 周期は2.11μmである。
【0025】
このようにして製作したフィルタの通過特性を図9に示す。図7に示す第1実施形態に係る実施例に比べ分極反転領域142が深くなったことによって、励振効率はさらに低下しているが、共振器単体の周波数温度特性は−20ppm/°Cと大幅に改善している。その結果、図9に示したフィルタのパスバンドの高周波側の周波数温度特性は、−30ppm/°Cと大きく向上した。
【0026】
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態に係る弾性表面波素子の平面図である。本実施形態の弾性表面波素子はバンドパスフィルタとして機能し、並列共振器のみを分極反転領域上に形成したことを特徴とする。これにより、フィルタ全体の励振効率の低下を最小限に抑え、良好な通過特性が得られ、しかも通過帯域の低周波側の立上がり特性が温度変化の影響を受け難くなる。
【0027】
圧電素子で形成されたチップ21上に設けられた6つの直列共振器22122 6 と3つの並列共振器231〜233とを有し、これらの共振器が配線パターン25を介してラダー型に接続された6段構成のラダー型弾性表面波フィルタである。弾性表面波共振器である直列共振器22〜22や並列共振器23〜23は、1対のくし形電極と、その両側にそれぞれ設けられた1対の反射電極とを有する。参照番号26と27はそれぞれ入力端子及び出力端子を示す。また、参照番号28、29、30はそれぞれ並列共振器231、232、233に接続されるグランド端子である。分極反転領域241〜243は、前述したプロセスと同様にして形成できる。
【0028】
本実施形態によるフィルタの通過特性を図11に示す。並列共振器231〜233に分極反転領域241〜243を形成することによって、パスバンドの低周波側の特性が急峻になっている。損失が−50dBから−4dBになるのに要する周波数は、分極反転領域を形成しないフィルタで34MHzであるのに対し、本実施形態では23.8MHzと大幅に向上している。このフィルタのパスバンドの低周波側の周波数温度特性は−35ppm/°Cと、分極反転領域の無いフィルタの−38ppm/°Cに比べて3ppm/°Cほど改善した。
【0029】
(第4実施形態)
図12は、本発明の第4実施形態に係る弾性表面波素子を示す図である。図中、図10に示す構成要素と同一のものには同一の参照番号を付してある。本実施形態は、図10に示すフィルタの並列共振器232を圧電基板のチップ21上に直接形成し、残りの2つの並列共振器231と233のみをそれぞれ分極反転領域241と243上に形成したものである。つまり、図12に示すフィルタは、一部の並列共振器にのみ分極反転領域を形成した構成を有する。この構成においては、図10に示す構成に比べフィルタの通過特性の急峻性と温度特性の改善幅は減少するが、励振効率の低下が抑えられるため、パスバンドの広いフィルタを実現できる。
【0030】
(第5実施形態)
図13は、本発明の第5実施形態に係る弾性表面波素子を示す図である。図中、前述した構成要素と同一のものには同一の参照番号を付してある。本実施形態は、直列共振器の一部及び並列共振器の一部にそれぞれ分極反転領域を形成した構成を有する。図13に示すフィルタでは、直列共振器221〜226のうち直列共振器224と225にのみに分極反転領域244を形成し、並列共振器231〜233のうち並列共振器231のみに分極反転領域241を形成してある。この構成においても、フィルタの通過特性の急峻性と温度特性の改善幅は減少するが、励振効率の低下が抑えられるため、パスバンドの広いフィルタを実現できる。
【0031】
なお、分極反転領域の形成は図13に示す態様に限定されない。例えば、分極反転領域244を直列共振器222と223に設けても良い。更に、入力側又は出力側の直列共振器221又は226に設けてもよい。同様に、並列共振器231に代えて又はこれに加えて、並列共振器232又は233に分極反転領域を設ける構成でもよい。
【0032】
(第6実施形態)
図14は、本発明の第6実施形態に係る弾性表面波素子を示す図である。また、図15は、図14の弾性表面波素子を用いたデュプレクサの全体構成を示す回路図である。圧電基板で形成されるチップ41上に、送信(Tx)フィルタ42と受信(Rx)フィルタ43が形成されている。送信フィルタ42は図3に示す共振器配列を有し、受信フィルタ43は図10に示す共振器配列を有する。従って、図14では、図3及び図10で用いた参照番号を用いる。T1とT2はデュプレクサの共通端子、29は位相整合回路である。T3とT4は送信フィルタ42の出力端子、T5とT6は入力端子である。T7とT8は受信フィルタ43の入力端子、T9とT10は出力端子である。
【0033】
送信フィルタ42では、直列共振器121〜124のみが分極反転領域141〜143上に形成され、並列共振器131と132は圧電基板上に直接形成されている。これに対し、受信フィルタ43では、並列共振器231〜233のみが分極反転領域241〜243上に形成され、直列共振器221〜226は圧電基板上に直接形成されている。この構成は、送信フィルタ42の通過帯域が受信フィルタ43の通過帯域より低い周波数側に近接して位置している場合に効果的である。送信フィルタ42の通過特性の立下りと受信フィルタ43の通過特性の立上がりが近接していると、温度変動によりこれらが重なり合ってしまい、送信フィルタ42と受信フィルタ43が干渉してしまう可能性がある。これに対し、本実施形態では、送信フィルタ42の通過特性の立下り特性と受信フィルタ43の通過特性の立上り特性の温度安定性が優れているため、上記のような問題が発生するのを抑制することができる。
【0034】
このような図14に示す弾性表面波素子を用いて、図15に示すようなデュプレクサを形成した場合の通過特性を図16に示す。分極反転領域を形成していないデュプレクサは、送信フィルタと受信フィルタの境界において、通過特性の重なりが大きい。重なりが大きいと、送信帯域の送信信号と受信帯域の受信信号の分離が十分にできない。これに対して、分極反転領域を上記のように形成している本実施形態に係るデュプレクサは、送信フィルタ42と受信フィルタ43の境界において、通過特性の重なりが小さい。そのため、送信帯域の送信信号と受信帯域の受信信号を効果的に分離することができる。
【0035】
なお、分極反転領域は図14に示す形態に限定されるものではなく、送信フィルタ42の直列共振器の一部又は受信フィルタ43の並列共振器の一部に分極反転領域を形成することでもよい。更に、送信フィルタ42と受信フィルタ43のそれぞれにおいて、図13を参照して説明したように、直列共振器と並列共振器の一部に分極反転領域を形成する構成であってもよい。更に、送信フィルタの通過帯域が受信フィルタの通過帯域よりも高い周波数側に位置している場合には、受信フィルタの通過帯域の立下り特性と送信フィルタの通過帯域の立上り特性の温度安定性を向上させることが好ましい。よって、この場合には送信フィルタの並列共振器に反転分極領域を形成し、受信フィルタの直列共振器に反転分極領域を形成する。
【0036】
(第7実施形態)
図17は、本発明の第7実施形態による弾性表面波素子(共振器)を示す図である。前述した第1から第6実施形態では、反転分極領域は対応する弾性表面波共振器の1対のくし形電極及び1対の反射電極の下に一様に形成されているのに対し、第7実施形態は弾性表面波共振器の一部に分極反転領域を設けたものである。このように形成された分極反転領域は、弾性表面波を閉じ込めて本来の伝搬方向に伝搬させる作用を持つ。以下、詳細に説明する。
【0037】
図17に示す弾性表面波共振器は1対のくし形電極51と52、及び1対の反射電極53と54を有する。これらの電極は圧電基板上に形成されている。くし形電極51は複数の電極指51aとこれらを連結するバスバー51bとを有する。図17のバスバー51bは配線パターンと一体的に図示されており幅広に図示されているが、バスバー51b自体の幅は例えば後述する反射電極のバスバーと同一幅でも良い。同様に、くし形電極52は、電極指52aとバスバー52bとを有する。電極指51aと52aは交互に(インターディジタルに)配置されている。電極指51aと52aが交差する部分で、弾性表面波が励振される。反射電極53は弾性表面波の伝搬方向に位置し、電極指53aと2つのバスバー53b、53cを有する。電極指53aはバスバー53bと53cとから交互に延びて、他方のバスバーに接続した構成と考えることができる。同様に、反射電極54は弾性表面波の他方の伝搬方向に位置し、電極指54aと2つのバスバー54b、54cとを有する。
【0038】
弾性表面波共振器は2つの分極反転領域55と56を有する。分極反転領域55、56は電極指51a、52a、53a及び54aを挟むように設けられている。分極反転領域55は、バスバー51b、53b、54bの下に形成されている。換言すれば、バスバー51b、53b、54bは分極反転領域55上に形成されている。同様に、分極反転領域56は、バスバー52b、53c、54cの下に形成されている。換言すれば、バスバー52b、53c、54cは分極反転領域56上に形成されている。分極反転領域55、56は、その深さをhとし、SAW波長をλとすると、λで正規化した深さh/λが1以上であることが好ましい。分極反転領域55、56ではSAW速度が低下する。これにより、電極を越えて斜め方向に伝搬しようとする弾性表面波を、本来の伝搬領域(電極指が形成されている領域)内に効果的に閉じ込めることができる。
【0039】
図18に、図17に示す弾性表面波共振器の通過特性を示す。上記閉じ込め効果により反共振周波数での減衰が大きくなり、バスバー下に分極反転領域を形成しない共振器に比べ、共振器特性を急峻にすることができる。加えて、分極反転領域が全面に形成されていないため、弾性表面波の励振効率は極めて高い。
【0040】
以上説明した本実施形態に係る弾性表面波共振器は、例えば第1から第6実施形態に適用することができる。つまり、これらの実施形態において、分極反転領域を有する弾性表面波共振器に代えて、第7実施形態に係る弾性表面波共振器を用いることができる。
【0041】
(第8実施形態)
図19は、本発明の第8実施形態に係る弾性表面波素子(共振器)を示す図である。図中、図17に示す構成要素と同一のものには同一の参照番号を付してある。本実施形態は第7実施形態を変形したものである。分極反転領域55Aと56Aはバスバーだけでなく、電極指が交差していない部分以外の電極指部分まで形成されている。具体的には、分極反転領域55Aはバスバー51b、53b及び54bに加え、電極指52aと交差していない電極指51aの部分、及びこの部分と同じ側で同一長さの電極指53a、54aの部分の下に形成されている。同様に、分極反転領域56Aはバスバー52b、53c及び54cに加え、電極指51aと交差していない電極指52aの部分、及びこの部分と同じ側で同一長さの電極指53a、54aの部分の下に形成されている。このように形成された分極反転領域55A、56Aも弾性表面波を閉じ込めるように作用する。
【0042】
このような構成の弾性表面波共振器を用いてラダー型フィルタを製作した。フィルタの構成は、直列共振器を4個、並列共振器を3個ラダー型に接続したものである。4個の直列共振器はそれぞれ図19に示す構成を有する。分極反転領域55Aと56Aの形成条件は、前述した第2実施形態と同じであり、深さは約1.5μmである。このようにして製作したフィルタの通過特性を図20に示す。分極反転領域55A、56Aを形成していないフィルタに比べ、パスバンドの高周波側の急峻性が向上している。損失が−3.5dBから−42dBまで減衰するのに要する周波数は、分極反転領域を形成していないフィルタが15MHzであるのに対し、本実施形態の分極反転領域55A,56Aを形成したフィルタでは13MHzとなっており、2MHz向上している。本実施形態では、ラダー型フィルタの直列共振器のバスバー部に分極反転領域を形成して、フィルタのパスバンドの高周波側の急峻性を向上させているが、並列共振器のバスバー部に分極反転領域を形成すると、パスバンドの低周波側の急峻性を向上させることができる。
【0043】
(第9実施形態)
図21は、本発明の第9実施形態に係る弾性表面波素子(共振器)を示す図である。図中、図17及び図19に示す構成要素と同一のものには同一の参照番号を付してある。本実施形態は、図19に示す分極反転領域55Aと56Aを更に内側まで延ばし、分極反転領域55Bと56Bとしたものである。交差する電極指部分の一部は、分極反転領域55B、56B上に形成されている。電極指の残りの部分は圧電基板上に直接形成されている。電極指で励振された弾性表面波(SAW)は伝搬速度の違いから、分極反転領域の無い部分に閉じ込められるので、図18に示す特性と同様の特性が得られる。
【0044】
(第10実施形態)
図22は、本発明の第10実施形態に係る弾性表面波素子(共振器)を示す図である。図中、図18、図19及び図21に示す構成要素と同一のものには同一の参照番号を付してある。図22に示す1対のくし形電極51、52はそれぞれダミー電極51c、52cを有する。ダミー電極51c、52cは弾性表面波(SAW)を閉じ込めるように作用する。ダミー電極51cはバスバー51bから延び、電極指52aの先端に対峙するように形成されている。同様に、ダミー電極52cはバスバー52bから延び、電極指51aの先端に対峙するように形成されている。分極反転領域55Cはバスバー51b、53b、54b、ダミー電極51c及び対応する電極指53a、54aの部分の下に位置している。同様に、分極反転領域56Cはバスバー52b、53c、54c、ダミー電極52c及び対応する電極指53a、54aの部分の下に位置している。以上の構成の弾性表面波素子は、図20の実線で示す通過特性と同等の通過特性を有する。
【0045】
なお、図22の構成を変形して、例えば図17に示すようにバスバー部分のみに分極反転領域を形成する構成や、図19に示すように隣り合う電極指のうち交差しない電極指部分まで分極反転領域を形成する構成、更には図21に示すように、交差する電極指部分の一部まで分極反転領域を形成する構成とすることができる。
【0046】
なお、第7から第10実施形態の分極反転領域は、くし形電極及び反射電極に及ぶ範囲がそれぞれ異なり、これに応じて角形特性も多少異なる。従って、所望の角形特性(急峻性)が得られるような分極反転領域を選択することができる。
【0047】
(第11実施形態)
図23は、本発明の第11実施形態に係る弾性表面波素子を示す図である。図示する弾性表面波素子は2重モード型弾性表面波フィルタ(Double Mode SAW Filter:以下、DMSフィルタという)である。このフィルタは、圧電基板で形成されるチップ61上に、3対のくし形電極62〜64と、2つの反射電極65、66を有する。これらの電極62〜66は、図示するように一列に配置されている。このフィルタは図24に示すように接続される。くし形電極62は入力電極となり、くし形電極63と64は出力電極となる。図24では1出力であるが、出力電極63と64からバランス出力(相補出力)を取り出す配線とすることも可能である。電極62〜66のバスバーは、分極反転領域67と68上に形成されている。このような構成のDMSフィルタもSAW共振器の場合と同様に、急峻なフィルタ特性を得ることができる。
【0048】
DMSフィルタに適用可能な分極反転領域67、68は図23に示すものに限定されず、図19や図21を参照して説明したように、電極指が交差しない領域まで、又はこれを越えて電極指が交差する部分の一部まで形成することもできる。また、DMSフィルタがダミー電極を有する場合には、図22を参照して説明したように分極反転領域を設けることができる。
【0049】
図25の実線で示すフィルタ特性は、図26に示すように、図23に示す分極反転領域67、68を内側に延長して、電極指の交差部分の一部まで形成した分極反転領域67A、68Aを有するDMSフィルタのものである。なお、破線は分極反転領域が形成されていない従来のDMSフィルタのものである。分極反転領域67A、68Aの形成条件は第2実施形態と同じであり、深さは約1.5μmである。パスバンドの低周波側及び高周波側の急峻性が向上している。パスバンドの低周波側で損失が−50dBから−4dBまで変化するのに要する周波数は、分極反転領域を形成していない通常のフィルタが14MHzであるのに対し、本実施形態の分極反転領域67A、68Aを形成したDMSフィルタでは11MHzとなっており、3MHzほど向上している。パスバンドの高周波側で損失が−4dBから−50dBまで変化するのに要する周波数は、分極反転領域を形成していないDMSフィルタが32MHzであるのに対し、本実施形態の分極反転領域67A、68Aを形成したDMSフィルタでは25MHzとなっており、7MHzほど向上している。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、励振効率が高くかつ優れた温度特性を持つ弾性表面波素子、及び励振効率が高くかつ優れた周波数特性を持つ弾性表面波素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の弾性表面波素子を示す図である。
【図2】図1に示す従来の弾性表面波素子の通過特性を示すグラフである。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図4】図3に示す弾性表面波素子の回路図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】分極反転領域を形成した弾性表面波共振器の分極反転領域の深さとSAW速度との関係を示すグラフである。
【図7】第1実施形態に係る弾性表面波素子及び従来例の通過特性を示すグラフである。
【図8】本発明の第2実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図9】第2実施形態に係る弾性表面波素子及び従来例の通過特性を示すグラフである。
【図10】本発明の第3実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図11】第3実施形態に係る弾性表面波素子及び従来例の通過特性を示すグラフである。
【図12】本発明の第4実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図13】本発明の第5実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図14】本発明の第6実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図15】図14の弾性表面波素子を用いたデュプレクサの全体構成を示す回路図である
【図16】第6実施形態に係る弾性表面波素子及び従来例の通過特性を示すグラフである。
【図17】本発明の第7実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図18】第7実施形態に係る弾性表面波素子及び従来例の通過特性を示すグラフである。
【図19】本発明の第8実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図20】第8実施形態に係る弾性表面波素子及び従来例の通過特性を示すグラフである。
【図21】本発明の第9実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図22】本発明の第10実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図23】本発明の第11実施形態にかかる弾性表面波素子の平面図である。
【図24】図23に示す弾性表面波素子を用いたDMSフィルタを示す図である。
【図25】図26に示すDMSフィルタ及び従来例の通過特性を示すグラフである。
【図26】本発明の第10実施形態の変形例を示す図である。
【符号の説明】
11 チップ
121〜124 直列共振器
131、132 並列共振器
141〜143 分極反転領域
15 配線パターン
16 入力端子
17 出力端子
18、19 グランド端子
21 チップ

Claims (12)

  1. 圧電基板上に形成された複数の弾性表面波共振器をラダー型に接続した弾性表面波素子において、前記圧電基板は分極反転領域を有し、前記複数の弾性表面波共振器のうちの直列共振器又は並列共振器のいずれか一方が前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子。
  2. 前記複数の弾性表面波共振器のうちの直列共振器の一部が、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波素子。
  3. 前記複数の弾性表面波共振器のうちの全ての直列共振器が、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波素子。
  4. 前記複数の弾性表面波共振器のうちの並列共振器の一部が、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波素子。
  5. 前記複数の弾性表面波共振器のうちの全ての並列共振器が、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波素子。
  6. 前記分極反転領域は複数の直列共振器又は並列共振器のいずれか一方の複数の共振器に共通に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波素子。
  7. 前記分極反転領域は複数の直列共振器又は並列共振器のいずれか一方の共振器毎に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波素子。
  8. 圧電基板上に電極指をインターディジタルに配置して弾性表面波共振器を構成する弾性表面波素子において、前記電極指の周囲に分極反転領域を設け、前記電極指を連結するバスバー及び電極指同士が交差していない電極指部分は、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子。
  9. 圧電基板上に電極指をインターディジタルに配置して弾性表面波共振器を構成する弾性表面波素子において、前記電極指の周囲に分極反転領域を設け、前記電極指を連結するバスバー並びに電極指同士が交差していない電極指部分及び交差している電極指部分の一部は、前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子。
  10. 圧電基板上に電極指をインターディジタルに配置して弾性表面波共振器を構成する弾性表面波素子において、前記電極指の周囲に分極反転領域を設け、前記弾性表面波共振器はダミー電極を有し、該ダミー電極は前記分極反転領域上に形成されていることを特徴とする弾性表面波素子。
  11. 前記弾性表面波素子はラダー型弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振器は該ラダー型弾性表面波フィルタを構成する共振器の一部であることを特徴とする請求項8から10のいずれか一項記載の弾性表面波素子。
  12. 前記弾性表面波素子は2重モード型弾性表面波フィルタであることを特徴とする請求項8から10のいずれか一項記載の弾性表面波素子。
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