JP3852682B2 - 光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク装置に関し、特に高開口数の光学系によりレーザービームを照射する光ディスク装置に適用することができる。本発明は、演算処理手段の動作を別回路により監視し、その監視結果に基づいて、演算処理手段による駆動信号に代えて、光学系を光ディスクより遠ざける事故防止用信号を可動手段に供することにより、従来に比して簡易かつ確実に光ディスクへの光学系の衝突を防止することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンパクトディスク等の光ディスク装置においては、ディジタルシグナルプロセッサによる制御プログラムの実行によりフォーカス制御、トラッキング制御等を実行するようになされており、このような演算処理において異常が発生した場合でも、光ピックアップが光ディスクに衝突しないように、光ディスクより十分な距離を隔てて光ピックアップを配置するようになされている。
【0003】
これに対してDVR(Digital Video Recorder)等の近年の光ディスク装置においては、高開口数の光学系を介してレーザービームを照射することにより、高い記録密度を確保するようになされており、これにより光ディスクより十分な距離を隔てて光ピックアップを配置することが困難となっている。このためこの種の光ディスク装置については、光ディスクへの光ピックアップの衝突を回避する方法が種々に提案されるようになされている。
【0004】
すなわち例えば特開2000−195075号公報、特開平11−120599号公報、特開平9−259444号公報、特開平9−89531号公報等においては、光ディスクへの異常接近を検出し、衝突を防止するようになされている。また特開2000−20985号公報においては、対物レンズと光ディスクとの間で発生する動圧を有効に利用して、衝突を回避する方法が提案されるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこのような各種の衝突防止方法においても、実用上未だ不十分な問題がある。
【0006】
すなわちフォーカス制御、トラッキング制御の処理を実行するディジタルシグナルプロセッサにおいては、多重割り込み等により過負荷となり、これによりいわゆるハングアップの状態に陥って正常に動作しなくなる場合がある。このような場合には、光ディスクへの異常接近を検出し、衝突を防止する方式においては、このような異常接近を検出して衝突を防止する機構自体が正常に動作しなくなり、これにより衝突を有効に回避できなくなる。なおこのようにハングアップした場合、上位のコントローラより復旧の処理を実行しなければ、ハングアップの状態より脱出できなくなる。
【0007】
また動圧を有効に利用して、衝突を回避する方法においては、光ピックアップにおいて、対物レンズの周辺構造が特殊なものとなってしまう欠点がある。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来に比して簡易かつ確実に光ディスクへの光学系の衝突を防止することができる光ディスク装置を提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、光ディスク装置に適用して、所定の制御プログラムの実行により戻り光の受光結果を処理して光学系を駆動するフォーカス制御用の駆動信号を生成する演算処理手段と、駆動信号により光学系を可動させる可動手段と、演算処理手段とは別回路により形成され、光学系の光ディスクへの衝突事故を防止する事故防止手段を備えるようにし、この事故防止手段は、演算処理手段の動作を監視する監視手段と、監視手段による監視結果に基づいて、駆動信号に代えて、光学系を光ディスクより遠ざける事故防止用信号を可動手段に供する信号供給手段とを有するようにする。
【0010】
演算処理手段とは別回路により形成された事故防止手段が、演算処理手段の動作を監視する監視手段と、監視手段による監視結果に基づいて、駆動信号に代えて、光学系を光ディスクより遠ざける事故防止用信号を可動手段に供する信号供給手段とを有することにより、演算処理手段のハングアップを監視手段により監視して、演算処理手段より出力される駆動信号に代えて、事故防止用信号により光学系を光ディスクより遠ざけることができ、これにより簡易な構成で確実に衝突を有効に回避することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。
【0012】
(1)実施の形態の構成
図2は、本発明の実施の形態に係る光磁気ディスク装置を示すブロック図である。この光磁気ディスク装置1は、例えばコンピュータに接続されてコンピュータの外部記憶装置として使用される。
【0013】
この光磁気ディスク装置1において、スピンドルモータ2は、スピンドルドライバ3により駆動されて、光磁気ディスク4を所定の回転速度により回転駆動する。
【0014】
光学系5において、固定光学ブロック6は、駆動回路8を介して実行される自動光量制御回路(APC)9の制御により可動光学ブロック10に向けてレーザービームを照射し、またこのレーザービームの光路を逆に辿って入射するレーザービームの戻り光を所定の受光素子により受光する。固定光学ブロック6は、この戻り光の受光結果を、レーザービームの光量検出結果と共に出力する。
【0015】
可動光学ブロック10は、サーボドライバ11によるスレッド機構の駆動により、光磁気ディスク4の半径方向に可動し、固定光学ブロック6から出射されるレーザービームの光路を光磁気ディスク4の情報記録面に向けて折り曲げ、所定の対物レンズを介して照射する。またこのレーザービームの照射により光磁気ディスク4から得られる戻り光を対物レンズにより受光し、光路を折り曲げて固定光学ブロック6に出射する。また可動光学ブロック10は、光磁気ディスク4のレーザービーム照射位置に近接して変調コイルを保持し、レーザービーム照射位置に所定の変調磁界を印加する。
【0016】
エンコーダ12は、可動光学ブロック10のスレッド機構に設けられたスケールを基準にして、可動光学ブロック10の位置情報を検出する位置検出機構であり、位置検出結果をゲートアレイ13に出力する。これにより光磁気ディスク装置1では、このエンコーダ12による位置検出結果に基づいて、可動光学ブロック10の現在位置、可動距離を検出できるようになされている。
【0017】
アナログ信号処理回路14は、固定光学ブロック6から出力される戻り光の受光結果を処理することにより、戻り光の光量に応じて信号レベルが変化する再生信号RF、戻り光の偏光面に応じて信号レベルが変化する再生信号HF、トラッキングエラー信号TES、フォーカスエラー信号FE等を生成して出力する。またレーザービームの光量検出結果を増幅して自動光量制御回路9に出力する。
【0018】
自動光量制御回路9は、アナログ信号処理回路14を介して入力される固定光学ブロック6によるレーザービームの光量検出結果に基づいて、SCSIコントローラ15の制御によりレーザービームの光量制御信号を出力し、駆動回路8は、この光量制御信号により固定光学ブロック6に保持された半導体レーザーを駆動する。これによりこの光磁気ディスク装置1では、レーザービームの光量を一定値に保持し、また書き込み時においては、所定周期により間欠的にレーザービームの光量を立ち上げるようになされている。
【0019】
光磁気ディスク装置1においては、図示しない記録系により、SCSIコントローラ15の出力データにより可動光学ブロック10に保持された変調コイルが駆動され、これにより間欠的に光量を立ち上げてなるレーザービーム照射位置の記録に供するデータに応じた変調磁界が印加され、これにより熱磁気記録により所望のユーザーデータ、さらにはユーザーデータを記録した記録位置情報等(ファイル管理用のデータである)を光磁気ディスク4に記録するようになされている。
【0020】
ディジタル信号処理回路16は、アナログ信号処理回路14から出力される再生信号RFよりクロックを再生し、このクロックを基準にして再生信号RF、HFをアナログディジタル変換処理した後、所定のディジタル信号処理を実行することにより、ピット列により記録されてなるID情報、熱磁気記録されてなるユーザーデータ、ファイル管理用のデータ等を再生する。
【0021】
SCSI(Small Computer System Interface )コントローラ15は、この光磁気ディスク装置1のインターフェースを構成し、ホスト装置より入力されるコマンドの解析により、このコマンドに応じて各部に動作を指示する。またこの動作の指示により、順次入力されるユーザーデータを内蔵のバッファメモリに一時保持した後、図示しない記録系により変調して可動光学ブロック10の変調コイルを駆動し、これによりホスト装置から入力されるユーザーデータを光磁気ディスク4に熱磁気記録する。またこれとは逆に、ディジタル信号処理回路16より得られるユーザーデータの再生データを内蔵のバッファメモリに一時保持した後、ホスト装置とのデータ交換により、この再生データをホスト装置に出力する。SCSIコントローラ15は、これらの処理において、ユーザーデータの記録位置情報に基づいて、必要に応じてディジタルシグナルプロセッサ(DSP:Digital Signal processor)18にシークを指示する。
【0022】
ディジタルシグナルプロセッサ18は、所定の制御プログラムを実行することにより、SCSIコントローラ15の制御に応じて、各種サーボ系の動作を制御する。すなわちディジタルシグナルプロセッサ18は、SCSIコントローラ15からのリセットの指示により、内蔵のレジスタ等をクリアして起動時の処理手順を実行する。さらにその後、SCSIコントローラ15からのコマンドを待機し、このコマンドに応じて所定の制御プログラムを実行することにより、ゲートアレイ13を介してトラッキングエラー信号TES、フォーカスエラー信号FEを入力し、これらトラッキングエラー信号TES、フォーカスエラー信号FEが所定の信号レベルとなるように、サーボドライバ11を介して可動光学ブロック10の対物レンズを可動し、これによりトラッキング制御、フォーカス制御の処理を実行する。
【0023】
ディジタルシグナルプロセッサ18は、このような制御のうち、フォーカス制御については、フォーカスエラー信号FEと制御目標値との信号レベル差により誤差信号を生成し、この誤差信号による駆動信号S2をスイッチ回路20を介してサーボドライバ11のフォーカスドライバ11Aに出力する(図1参照)。
【0024】
またディジタルシグナルプロセッサ18は、再生信号RFより再生されるクロックが所定周波数となるように、ゲートアレイ13、スピンドルドライバ3を介してスピンドルモータ2を駆動し、これによりスピンドル制御の処理を実行する。またゲートアレイ13を介して、エンコーダ12による位置情報を取得し、ディジタルシグナルプロセッサ18よりシークが指示されると、この位置情報を基準にしてゲートアレイ13を介してサーボドライバ11を駆動し、これにより可動光学ブロック10を可動してシークの処理を実行する。
【0025】
スイッチ回路20は、図1に示すように、所定の基準電源V3及びV4と、基準電源V3及びV4より供給される基準電圧を、ディジタルシグナルプロセッサ18から出力される駆動信号S2と共にそれぞれ選択入力端に入力するアナログスイッチ回路構成による選択回路20Aとにより構成され、この選択回路20Aによる選択出力がサーボドライバ11のうちの、フォーカス制御に供するフォーカスドライバ11Aに出力されるようになされ、またこの選択回路20Aの接点がゲートアレイ13により切り換えられるようになされている。なお図1は、スイッチ回路20を関連する構成と共に示すブロック図である。
【0026】
かくするにつきこの実施の形態においては、可動光学ブロック10は、ボイスコイルと磁気回路との組み合わせによりフォーカス制御用及びトラッキング制御用のアクチュエータ10Aが構成され、このアクチュエータ10Aの駆動により可動光学ブロック10に保持された対物レンズが可動してフォーカス制御及びトラッキング制御される。フォーカスドライバ11Aにおいては、選択回路20Aの選択出力によりフォーカス制御用のボイスコイルを駆動して、フォーカス制御の処理を実行するようになされている。
【0027】
ゲートアレイ13は、論理回路による回路ブロックであり、この光磁気ディスク装置1におけるトラッキングエラー信号TES等の処理に必要な論理回路を構成する。ゲートアレイ13は、この論理回路の一部構成により、ディジタルシグナルプロセッサ18の動作を監視する監視回路22が構成される。この実施の形態において、この監視回路22は、クロックをカウントするカウンタ22Aにより構成され、ディジタルシグナルプロセッサ18は、所定周期で、このカウンタ22Aに値0を書き込むことにより、正常にフォーカス制御等の処理を実行している場合には、所定周期でカウンタ22Aをリセットするようになされている。監視回路22は、この所定周期によるカウンタのリセットによっては、オーバーフローしないように、上限値が設定され、これによりこのカウンタ22Aがオーバーフローした場合には、ディジタルシグナルプロセッサ18により所定周期のリセットが実行されないことにより、ディジタルシグナルプロセッサ18のハングアップを検出できるようになされている。
【0028】
監視回路22は、このカウンタ22Aのオーバーフローにより選択回路20Aの接点を切り換え、これによりディジタルシグナルプロセッサ18のハングアップにも可動光学ブロック10が光磁気ディスク4に衝突しないようにする。
【0029】
すなわち監視回路22は、カウンタ22Aがオーバーフローしていない場合には、ディジタルシグナルプロセッサ18から出力される駆動信号S2をフォーカスドライバ11Aに出力するように、選択回路20Aの接点を選択する。
【0030】
これに対してカウンタ22Aがオーバーフローすると、選択回路20Aの接点を切り換え、これにより駆動信号S2に代えて、事故防止用信号を選択回路20Aから出力する。ここで監視回路22は、カウンタ22Aがオーバーフローすると、始めに基準電源V3による基準電圧を選択出力するように、選択回路20Aの接点を切り換え、これによりこの基準電圧により事故防止用信号を出力する。ここでこの基準電圧は、図3において符号Aにより示す状態との対比により符号Bにより示すように、レーザービームを光磁気ディスク4の情報記録面に集光する対物レンズ10Bを、光磁気ディスク4より極端に遠ざける電圧に設定される。これによりこの実施の形態においては、可動光学ブロック10の光磁気ディスク4への衝突を防止するようになされている。なお符号Aにより示す状態は、正常にフォーカス制御している場合の対物レンズ10Bの位置を示すものである。
【0031】
さらに監視回路22は、このようにして選択回路20Aの接点を切り換えると、続いて駆動回路8、自動光量制御回路9への電源の供給を停止する。これにより監視回路22は、レーザービームの出力の停止により、光磁気ディスク4に照射するレーザービームの光量を立ち下げる。
【0032】
また続いて監視回路22は、スピンドルドライバ3の駆動を停止し、これにより光磁気ディスク4の回転を停止させる。また続いて監視回路22は、SCSIコントローラ15への割り込みをかけることにより、SCSIコントローラ15を介してローディング機構24を駆動する。これにより監視回路22は、スピンドルモータ2への光磁気ディスク4のチャッキングを解除し、光磁気ディスク4をアンローディングする。
【0033】
このアンローディングの指示に対するSCSIコントローラ15からのアンローディング完了が通知されると、又はSCSIコントローラ15へ割り込みをかけた後の時間計測によりアンローディングが完了したと判断されると、監視回路22は、基準電源V3による基準電圧に代えて、基準電源V4による基準電圧を選択するように、選択回路20Aの接点を切り換える。ここでこの基準電源V4による基準電圧は、ボイスコイルの電流をほぼ0レベルに設定する電圧である。これにより監視回路22は、事故防止用信号の信号レベルを立ち下げ、図3において符号Cにより示す、何らボイスコイルに駆動用電流を供給していない位置、すなわち自重等による平衡状態に対物レンズ10Bを保持する。
【0034】
なおこの実施の形態において、SCSIコントローラ15は、このように監視回路22からの割り込みにより、アンローディングした場合、上位のホスト装置に動作の異常を通知する。さらにこの異常の通知によりホスト装置より、リセットが指示されると、所定のリセット処理の実行により、内蔵のレジスタ等を初期化し、またディジタルシグナルプロセッサ18にリセットを指示する。またこのリセットの指示によりディジタルシグナルプロセッサ18が初期化処理を実行して動作を立ち上げると、スピンドルモータ2への光磁気ディスク4のチャッキングを指示し、その後、光磁気ディスク4を再生して光磁気ディスク4のファイル管理用データをロードする。これによりこの実施の形態においては、ハングアップしたディジタルシグナルプロセッサ18を正常な状態に復帰させた後、ホスト装置からの要求に応じた光磁気ディスク4のアクセスを待機するようになされている。
【0035】
これらによりこの光磁気ディスク装置1において、ディジタルシグナルプロセッサ18は、所定の制御プログラムの実行により戻り光の受光結果を処理して光学系を駆動するフォーカス制御用の駆動信号を生成する演算処理手段を構成する。またサーボドライバ11は、この演算処理手段による駆動信号により光学系である対物レンズ10Bを可動させる可動手段を構成し、監視回路22、スイッチ回路20等は、この光学系の光ディスクへの衝突事故を防止する事故防止手段を構成するようになされている。またこの事故防止手段において、監視回路22は、演算処理手段の動作を監視する監視手段を構成し、選択回路20A、基準電源V3は、監視手段による監視結果に基づいて、駆動信号に代えて、光学系を光ディスクより遠ざける事故防止用信号を可動手段に供する信号供給手段を構成するようになされている。
【0036】
(2)実施の形態の動作
以上の構成において、この光磁気ディスク装置1においては(図1)、電源が立ち上げられると、SCSIコントローラ15において、起動時の処理手順が実行され、またこの処理手順による指示によりディジタルシグナルプロセッサ18で同様に起動時の処理手順が実行され、これによりホスト装置からの要求に応じて動作可能な状態に動作が立ち上げられる。
【0037】
また光磁気ディスク4の装填が検出されると、又はホスト装置からの光磁気ディスク4のローディングが指示されると、SCSIコントローラ15の制御により、光磁気ディスク4をスピンドルモータ2にチャッキングし、ディジタルシグナルプロセッサ18による制御プログラムの実行により、光磁気ディスク4にレーザービームを照射して得られる戻り光の受光結果に基づいて、スピンドル制御、トラッキング制御、フォーカス制御の処理が開始される。
【0038】
光磁気ディスク装置1では、これにより光磁気ディスク4の最内周に記録された管理用データであるファイル管理用データ等がSCSIコントローラ15にロードされ、ホスト装置からのコマンドに応じたこのファイル管理用データ等のアクセスにより、光磁気ディスク4における空き領域が検出されて所望のデータが光磁気ディスク4に記録される。また同様にして光磁気ディスク4におけるファイル記録位置が検出され、所望のファイルが再生される。
【0039】
すなわち光磁気ディスク装置1では、ディジタルシグナルプロセッサ18による制御により可動光学ブロック10が光磁気ディスク4の半径方向に可動されてシークの処理が実行され、トラッキング制御、フォーカス制御が実行されて所望するデータが再生され、またホスト装置から出力されるデータが光磁気ディスク4に記録される。
【0040】
このような一連の処理において、何らかの原因でディジタルシグナルプロセッサ18がハングアップすると、光磁気ディスク装置1においては、可動光学ブロック10において対物レンズ10Bの位置を制御することが困難になり、場合によっては、光磁気ディスク4に可動光学ブロック10が衝突する。
【0041】
光磁気ディスク装置1においては、このために、ディジタルシグナルプロセッサ18における制御プログラムの実行により、ディジタルシグナルプロセッサ18とは別回路であるゲートアレイ13に構成された監視回路22のカウンタ22Aに、所定周期で、値0が書き込まれ、カウンタ22Aにおいて、この書き込まれた値よりクロックがカウントされる。これにより光磁気ディスク装置1においては、ディジタルシグナルプロセッサ18が正しく動作している場合には、このカウンタ22Aがオーバーフローしないように、定期的に、ディジタルシグナルプロセッサ18からリセットの処理が実行されるのに対し、ディジタルシグナルプロセッサ18がハングアップすると、定期的なリセットの処理が実行されなくなり、カウンタ22Aのオーバーフローによりディジタルシグナルプロセッサ18の異常が検出される。
【0042】
これらにより光磁気ディスク装置1においては、図4に示すように、動作を開始すると、ステップSP1からステップSP2に移り、カウンタ22Aがオーバーフローするか否かの判定により、このステップSP2の処理手順が繰り返され、これにより監視回路22によりディジタルシグナルプロセッサ18の動作が監視される。さらにこのディジタルシグナルプロセッサ18の異常が検出されると、ステップSP2からステップSP3に移り、選択回路20Aの接点の切り換えにより、フォーカスエラー信号により生成されるフォーカス制御用の駆動信号S2に代えて、基準電源V3より得られる事故防止用信号によりフォーカスドライバ11Aが駆動され、これにより可動光学ブロック10の対物レンズ10Bが、光磁気ディスク4より遠ざけられる。これにより光磁気ディスク装置1では、光ディスクへの光学系の衝突を未然に防止することができる。
【0043】
また続いてステップSP4において、自動光量制御回路9、駆動回路8への電源の供給停止により、光磁気ディスク4に対するレーザービームの照射が停止され、これにより光磁気ディスク4に記録されたデータの誤消去等が防止される。また続いてステップSP5において、スピンドルモータ2の駆動が停止制御された後、ステップSP6において、SCSIコントローラ15を介して光磁気ディスク4のアンローディングが実行される。
【0044】
これにより光磁気ディスク装置1では、可動光学ブロック10において、対物レンズの位置を平衡位置に保持するようにしても衝突しないような状態が形成され、続くステップSP7において、事故防止用信号の信号レベルが立ち下げられる。これにより光ディスク装置1では、対物レンズ10Bが光磁気ディスク4に衝突しないように保持して、フォーカス制御用のボイスコイルに流れる電流量が低減され、このコイルの異常発熱による故障等が未然に防止される。
【0045】
光磁気ディスク装置1では、このようにして光磁気ディスク4のアクセスを中止した場合には、SCSIコントローラ15を介してホスト装置に異常が通知される。光磁気ディスク装置1においては、続いてステップSP8に移り、ホスト装置からの指示を待機し、ホスト装置から動作の復帰を指示するリセットの指示が得られると、ステップSP9に移り、起動時と同様の処理手順の実行によりSCSIコントローラ15、ディジタルシグナルプロセッサ18が初期状態に復帰した後、ステップSP10に移って一連の異常時に対応する処理を終了する。
【0046】
(3)実施の形態の効果
以上の構成によれば、演算処理手段の動作を別回路により監視し、この監視結果に基づいて、演算処理手段による駆動信号に代えて、光学系を光ディスクより遠ざける事故防止用信号を可動手段に供することにより、従来に比して簡易かつ確実に光ディスクへの光学系の衝突を防止することができる。
【0047】
また事故防止用信号の供給を開始した後、レーザービームの光量を立ち下げることにより、誤消去等の事故を防止することができる。
【0048】
またレーザービームの光量を立ち下げた後、光ディスクのアンローディングを指示し、その後、フォーカス制御用のボイスコイルに流れる電流が小さくなるように、事故防止信号を切り換えることにより、ボイスコイルの発熱による事故を防止することができる。
【0049】
またこのような異常の監視を、演算処理手段により所定周期でリセットされるカウンタのオーバーフローの有無により、実行することにより、簡易な構成で、確実に衝突事故を防止することができる。
【0050】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、対物レンズを光磁気ディスクより遠ざけると共に、レーザービームの光量を立ち下げる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、再生専用機等においては、必要に応じてレーザービームの光量を立ち下げる処理については、省略するようにしてもよい。
【0051】
また上述の実施の形態においては、対物レンズを光磁気ディスクより遠ざけると共に、光磁気ディスクをアンローディングして事故防止用信号の信号レベルを切り換える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じてこれらの処理を省略するようにしてもよい。
【0052】
また上述の実施の形態においては、本発明を光磁気ディスク装置に適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、DVD−RAM等の光ディスク装置等にも広く適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、演算処理手段の動作を別回路により監視し、この監視結果に基づいて、演算処理手段による駆動信号に代えて、光学系を光ディスクより遠ざける事故防止用信号を可動手段に供することにより、従来に比して簡易かつ確実に光ディスクへの光学系の衝突を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光磁気ディスク装置において、監視回路の動作の説明に供するブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る光磁気ディスク装置を示すブロック図である。
【図3】図1の監視回路の動作の説明に供する側面図である。
【図4】図2の光磁気ディスク装置における異常時の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1……光磁気ディスク装置、2……スピンドルモータ、4……光磁気ディスク、10……可動光学ブロック、10A……対物レンズ、13……ゲートアレイ、15……SCSIコントローラ、18……ディジタルシグナルプロセッサ、20……スイッチ回路、22……監視回路
Claims (4)
- 所定の光学系を介して、光ディスクにレーザービームを照射すると共に、前記光ディスクより得られる戻り光を処理することにより、前記光ディスクをアクセスする光ディスク装置において、
所定の制御プログラムの実行により前記戻り光の受光結果を処理して前記光学系を駆動するフォーカス制御用の駆動信号を生成する演算処理手段と、
前記駆動信号により前記光学系を可動させる可動手段と、
前記演算処理手段とは別回路により形成され、前記光学系の前記光ディスクへの衝突事故を防止する事故防止手段を備え、
前記事故防止手段は、
前記演算処理手段に加わる負荷を監視する監視手段と、
前記監視手段による監視結果に基づいて、前記光学系を前記光ディスクより遠ざける事故防止用信号を前記可動手段に供給する信号供給手段とを有し、
前記事故防止手段が、前記事故防止用信号の供給をした後は、前記可動手段に流れる電流が小さくなるように設定される
ことを特徴とする光ディスク装置。 - 前記事故防止手段は、
前記事故防止用信号の供給をした後、前記レーザービームの光量を下げる
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 前記事故防止手段は、
前記レーザービームの光量を下げた後、前記光ディスクのアンローディングを指示するアンローディング信号を出力し、その後、前記可動手段に流れる電流が小さくなるように、前記事故防止信号を切り換える
ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。 - 前記監視手段は、
前記演算処理手段により所定周期でリセットされるカウンタのオーバーフローの有無により、前記演算手段に加わる負荷を監視する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
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