JP3852575B2 - 搬送媒体送り装置および該搬送媒体送り装置を備えた記録装置 - Google Patents

搬送媒体送り装置および該搬送媒体送り装置を備えた記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3852575B2
JP3852575B2 JP2001370570A JP2001370570A JP3852575B2 JP 3852575 B2 JP3852575 B2 JP 3852575B2 JP 2001370570 A JP2001370570 A JP 2001370570A JP 2001370570 A JP2001370570 A JP 2001370570A JP 3852575 B2 JP3852575 B2 JP 3852575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
transport
roll paper
paper
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001370570A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003171042A (ja
Inventor
敬一 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001370570A priority Critical patent/JP3852575B2/ja
Priority to US10/206,819 priority patent/US6908242B2/en
Priority to DE60214649T priority patent/DE60214649T2/de
Priority to CN02149890.3A priority patent/CN1266014C/zh
Priority to AT02016867T priority patent/ATE339379T1/de
Priority to EP02016867A priority patent/EP1318093B1/en
Publication of JP2003171042A publication Critical patent/JP2003171042A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3852575B2 publication Critical patent/JP3852575B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送媒体を挟持して搬送する搬送ローラを少なくとも2つ備えた搬送媒体送り装置に関する。また、本発明は、該搬送媒体送り装置を備えた、搬送媒体に記録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
Fax、プリンタ等に代表される記録装置においては、搬送媒体(単票紙、ロール紙等)を挟持して搬送する搬送ローラが必要不可欠である。ここで、記録装置の構成によっては当該搬送ローラを2つ備え、当該2つの搬送ローラを同期回動させることによって搬送媒体の搬送動作を行う場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この様に構成された記録装置において、上流側に設けられた搬送ローラ(以下「第1の搬送ローラ」と言う)の下流側近傍に、搬送媒体に負荷を与えることによって第1の搬送ローラに搬送負荷を発生させる搬送負荷発生部があると、第1の搬送ローラにおいて搬送媒体がスリップしたり、或いは第1の搬送ローラが所定量回動せず、これによって第1の搬送ローラの下流に設けられる搬送ローラ(以下「第2の搬送ローラ」と言う)との同期が取れなくなり、結果として第2の搬送ローラによる搬送媒体の精密送り動作に悪影響を及ぼす場合がある。尚、前記搬送負荷発生部としては、例えば搬送媒体を湾曲させることによって搬送媒体(例えばロール紙)の曲がり癖を矯正する湾曲形成部等が挙げられる。
【0004】
そこで本発明はこの様な問題に鑑みなされたものであり、その課題は、第1の搬送ローラと、該第1の搬送ローラの下流に設けられた第2の搬送ローラと、前記第1の搬送ローラの下流側近傍に設けられた搬送負荷発生部と、によって構成された搬送媒体送り装置において、前記第2の搬送ローラによる精密送り精度を低下させない様にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る搬送媒体送り装置は、搬送媒体を挟持して搬送する第1の搬送ローラと、前記第1の搬送ローラの下流近傍に設けられ、前記第1の搬送ローラから繰り出された搬送媒体に負荷を与えることによって前記第1の搬送ローラに搬送負荷を発生させる搬送負荷発生部と、該搬送負荷発生部の下流に設けられ、搬送媒体を挟持して下流側に精密送りする第2の搬送ローラと、を備えた搬送媒体送り装置であって、前記第1の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度が、前記第2の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度よりも大なる様に設定されていることを特徴とする。
【0006】
本態様によれば、搬送媒体を挟持して搬送する第1の搬送ローラと、前記第1の搬送ローラの下流近傍に設けられ、前記第1の搬送ローラから繰り出された搬送媒体に負荷を与えることによって前記第1の搬送ローラに搬送負荷を発生させる搬送負荷発生部と、該搬送負荷発生部の下流に設けられ、搬送媒体を挟持して下流側に精密送りする第2の搬送ローラと、を備える構成において、前記第1の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度が、前記第2の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度よりも大なる様に設定されている為、前記搬送負荷発生部による搬送負荷と、前記第1の搬送ローラによる、前記第2の搬送ローラよりも若干送り量が多い搬送媒体送り動作とが打ち消し合い、これによって前記第2の搬送ローラによる精密送り動作に影響を与えず、適切な搬送動作を行うことが可能となる。
【0007】
本発明の第2の態様に係る搬送媒体送り装置は、上記第1の態様において、前記搬送負荷発生部から前記第2の搬送ローラに至る搬送経路が、搬送媒体の表裏面をガイドするガイド手段によって搬送媒体の撓みを規制する様に構成されていることを特徴とする。
【0008】
前記第1の搬送ローラによる搬送媒体送り量が、結果的に前記第2の搬送ローラによる搬送媒体送り量よりも多くなった場合には、搬送媒体は前記搬送負荷発生部と前記第2の搬送ローラとの間で撓むことになり、この様に撓みが発生すると紙ジャムの原因となったり、円滑な搬送動作が妨げられたりする虞がある。そこで本発明の第2の態様に係る搬送媒体送り装置は、前記搬送負荷発生部から前記第2の搬送ローラに至る搬送経路が、搬送媒体の表裏面をガイドするガイド手段によって搬送媒体の撓みを規制する様に構成した。従って、搬送媒体は前記ガイド手段によって撓みが規制され、以て前述の様な不具合を防止することが可能となる。
【0009】
本発明の第3の態様に係る搬送媒体送り装置は、上記第1の態様において、前記搬送負荷発生部から前記第2の搬送ローラに至る搬送経路に、搬送媒体の撓みを吸収する撓み吸収空間が設けられていることを特徴とする。本態様によれば、前述した第2の態様に係る発明とは逆に、搬送媒体の撓みを吸収する、専用の撓み吸収空間を設けた。従って、撓みは当該撓み吸収空間に吸収され、以て前述の様な不具合、即ち、紙ジャムの発生や、円滑な搬送動作を妨げたりするといった不具合を防止することができる。特に、本発明においては搬送媒体の撓みが前記第2の搬送ローラによる精密送り動作に殆ど影響を与えないので、より一層高品質な印刷結果を得ることが可能となる。
【0010】
本発明の第4の態様に係る搬送媒体送り装置は、上記第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記搬送負荷発生部が、搬送媒体としてのロール紙の巻き癖に対して逆方向に当該ロール紙を湾曲させる湾曲形成部であることを特徴とする。本態様によれば、前記搬送負荷発生部が、搬送媒体としてのロール紙の巻き癖に対して逆方向に当該ロール紙を湾曲させる湾曲形成部であるので、搬送媒体がロール紙である場合に、ロール紙の巻き癖を矯正することができる。
【0011】
本発明の第5の態様に係る搬送媒体送り装置は、上記第4の態様において、前記湾曲形成部が、前記第1の搬送ローラから繰り出されたロール紙と当接する位置に配置され、ロール紙の進行方向を変えることによってロール紙に所定の湾曲状態を形成し、且つ、回動することによってロール紙を下流側へ案内する補助ローラによって構成されていることを特徴とする。
【0012】
本態様によれば、ロール紙は前記第1の搬送ローラに挟持されながら前記補助ローラへと進み、当該補助ローラによって進行方向を変えられることによって湾曲し、そして下流側へと進む。従って、ロール紙が湾曲することによって強い外力を付与する部分(湾曲した部分の外側)が、回動する補助ローラによって構成されていることから、湾曲の曲率を小さくすることによって強い巻き癖矯正を行う様な場合でも、ロール紙を円滑に下流側に進行させることが可能となる。
【0013】
本発明の第6の態様に係る搬送媒体送り装置は、上記第4のまたは第5の態様において、前記第1の搬送ローラが、回動駆動される駆動ローラと、該駆動ローラの周面に対して押圧状態で接する周面を有し、且つ、前記駆動ローラに圧接する位置を変位可能に配設される従動ローラとからなることを特徴とする。
【0014】
本態様によれば、前記第1の搬送ローラが、回動駆動される駆動ローラと、該駆動ローラの周面に対して押圧状態で接する周面を有し、且つ、前記駆動ローラに圧接する位置を変位可能に配設される従動ローラとからなるので、当該従動ローラを変位させることによってロール紙を繰り出す方向(進行方向)を変化させることができ、これにより湾曲部分の曲率を変化させることができ、以て巻き癖の矯正程度を容易に且つ自在に調節することが可能となる。
【0015】
本発明の第7の態様は、搬送媒体に記録を行う記録装置であって、上記第1から第6の態様のいずれかに記載の搬送媒体送り装置と、前記第2の搬送ローラの下流近傍に設けられる、搬送媒体に記録を行う記録ヘッドとを備えたことを特徴とする。本態様によれば、搬送媒体に記録を行う記録装置において、前述した第1から第6の態様のいずれかに記載の発明の作用効果と同様な作用効果を得ることができ、適切な記録品質を得ることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下では図面を参照しつつ本発明の実施形態について、
1.インクジェットプリンタの構成
2.ロール紙の巻き癖矯正装置の構成および作用効果
3.動力伝達装置の構成および作用効果
の順に説明する。
【0017】
<1.インクジェットプリンタの構成>
以下、図1乃至図3を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と略称する)1の構成について概説する。ここで、図1はプリンタ1の外観斜視図(外部カバーを外した状態)、図2はプリンタ1の側断面概略図、図3はプリンタ1の制御系のブロック図である。
【0018】
図1および図2において、プリンタ1は装置後方(図1および図2の左側)に給紙装置5を備えている。給紙装置5は、被記録材としての印刷用紙(単票紙、ロール紙、ボード紙等:以下これらを総称して「用紙」と言う)を、下流側(用紙が進む経路における下流側:図1および図2の右側)へと給送する。
【0019】
より詳しくは、給紙装置5は図1に示す様にロール紙ロールRを自由回動可能に軸支するロール紙供給装置11から、図2に示す様にロール紙を矢印▲1▼で示す方向(斜め下方向)に繰り出して給送する「第1の給送経路」と、湾曲した給送経路を通過することのできない厚手のボード紙等を、給紙装置5の後方側から矢印▲2▼で示す方向(略水平方向)に手差し給送する「第2の給送経路」と、湾曲した給送経路を通過することのできる単票紙(普通紙、写真用紙、OHPシート等々)を、複数枚傾斜姿勢でセット可能なホッパ9から矢印▲3▼で示す方向(斜め下方向)に自動給送する「第3の給送経路」との3つの給送経路を備えていて、これら全ての給送経路は、下流側に設けられた、後述する紙送りローラ19へと向かっている。
【0020】
ここで、ロール紙を給送する第1の給送経路は、ロール紙供給装置11から、斜め前方下に配置された後述するロール紙の巻き癖矯正装置(以下「巻き癖矯正装置」と言う)2へ向かい、該巻き癖矯正装置2を経由した後に略水平に向きを変え、用紙ガイド後上69、用紙ガイド後下71、用紙ガイド前上73、用紙ガイド前下74とによって形成された紙経路を通過して紙送りローラ19へ到達する給送経路である。また、ボード紙等を給送する第2の給送経路は、給紙装置2の後方から略水平に巻き癖矯正装置2に入り、該巻き癖矯正装置2を横切った後に前記同様用紙ガイド後上69等によって形成された紙経路を通過して紙送りローラ19へ到達する給送経路である。従って、第1の給送経路と第2の給送経路とは、巻き癖矯正装置2内部で交差(合流)する様に構成されていて、ロール紙Pが第1の給送経路にあるときには、第2の給送経路を利用できない構成となっている。
【0021】
第3の給送経路を形成するホッパ9は、上部に設けられた揺動支点9aを中心に揺動可能(図2の時計方向および半時計方向)に設けられ、図示を省略する駆動機構によって揺動することにより、下部が給紙ローラ13に圧接および離間する様になっていて、圧接することにより、ホッパ9上に堆積された単票紙が給紙ローラ13の回動と共に紙送りローラ19へ給送される。尚、給紙ローラ13は、駆動モータ81(後述)によって回動駆動される様構成されている。
【0022】
紙送りローラ19は、駆動モータ81(後述)によって回動駆動される紙送り駆動ローラ15と、該紙送り駆動ローラ15に圧接して従動回動する紙送り従動ローラ17とから構成されている。紙送り従動ローラ17は紙送り従動ローラホルダ18によって軸支され、該紙送り従動ローラホルダ18の上から下に突出する様に、用紙の通過を検出する紙検出器12(図3参照)を構成する紙検出レバー14が設けられている。紙検出レバー14は図2の時計方向および半時計方向に揺動可能に設けられ、紙送り従動ローラホルダ18の下部を通過する用紙先端の通過によって上方に押し上げられる方向に揺動し、且つ、用紙後端の通過によって下方に下がる方向に揺動し、これによって用紙先端の通過および用紙サイズを検出できる様になっている。
【0023】
紙送りローラ19の下流には記録ヘッド21および該記録ヘッド21に対向してプラテン25が設けられている。記録ヘッド21はキャリッジ23の下方に設けられ、キャリッジ23に搭載されたインクカートリッジ24からインクを供給されることにより、プラテン25に押しつけられた用紙にインク滴を吐出する。キャリッジ23は、プリンタ1の基体を構成する、装置右側に立設されたサイドフレーム右8aおよび装置左側に立設されたサイドフレーム左8b(図1参照)との間に掛架された主キャリッジガイド軸22aおよび副キャリッジガイド軸22bとにガイドされながら、キャリッジモータ20(図3参照)の駆動力を受けて主走査方向(図2の紙面表裏方向)に往復動する様構成されている。
【0024】
次に、記録ヘッド21の下流には第1排紙ローラ26が設けられ、該第1排紙ローラ26の下流には更に第2排紙ローラ27が設けられている。第1排紙ローラ26および第2排紙ローラ27は、それぞれ駆動モータ81(後述)によって回動駆動される第1排紙駆動ローラ28および第2排紙駆動ローラ29と、これらローラに点接触して従動回動する第1排紙ギザローラ30および第2排紙ギザローラ31によって構成されていて、これら2組のローラで用紙を挟圧し、且つ、それぞれの駆動ローラが回動駆動されることによって用紙が排紙トレイ10(図1参照)に排出される。
【0025】
以上説明した給紙ローラ13、紙送りローラ17(紙送り駆動ローラ15)、第1排紙ローラ26(第1排紙駆動ローラ28)、第2排紙ローラ27(第2排紙駆動ローラ29)は、本実施形態に係るプリンタ100においては図3に示す様に1つの駆動モータ81によって回動駆動される様に構成されている。図3において、制御部4は図示しないCPU、メモリ、モータドライバ等のハードウェア構成からなり、該制御部4によってキャリッジモータ20および駆動モータ81が駆動制御され、そして該制御部4には、各検出手段、即ち、紙検出器12およびロール紙検出器63(後述)からの検出信号が入力される様になっている。尚、駆動モータ81は、前述した給紙ローラ13等の他に、後述する挟圧ローラ37および補助ローラ47を回動駆動する様に構成されている。また、駆動モータ81から当該挟圧ローラ37および補助ローラ47へ動力を伝達する動力伝達装置については、後に詳しく説明する。
【0026】
<2.ロール紙の巻き癖矯正装置の構成および作用効果>
次に、図4乃至図12および適宜その他の図面をも参照しながら巻き癖矯正装置2の構成について詳説する。ここで、図4は巻き癖矯正装置2の側断面図、図5は揺動フレーム50の外観斜視図、図6は挟圧ローラ37部分の拡大側断面図、図7は従動ローラホルダ57の外観斜視図、図8は揺動フレーム50の側面図である。また、図9は、補助ローラ47へのロール紙突入角度を変化させた状態の巻き癖矯正装置2の側断面図であり、図10はロール紙P先端を補助ローラ47の上に配置した状態の巻き癖矯正装置2の側断面図である。更に、図11は挟圧ローラ37の他の実施形態を示す為の斜視図、図12は補助ローラ47の他の実施形態を示す為の側断面図である。
【0027】
先ず、巻き癖矯正装置2の概略について説明する。巻き癖矯正装置2は、ロールRから繰り出されたロール紙Pの巻き癖を、当該巻き癖とは逆方向に湾曲させる湾曲手段によって矯正する装置である。図4において、巻き癖矯正装置2は、ロールRから繰り出されたロール紙Pを挟持して搬送する挟圧ローラ37と、該挟圧ローラ37の下流側近傍に配置される補助ローラ47とを備え、これらのローラによって前記湾曲手段を構成する。
【0028】
より詳しくは、挟圧ローラ37は、回動駆動される駆動ローラ33と、該駆動ローラ33の周面に対して押圧状態で接する周面を有し、且つ、駆動ローラ33に圧接する位置を変位可能に配設された従動ローラ35とから構成され、駆動ローラ33と従動ローラ35とによってロール紙Pを挟持し、そして駆動ローラ33を回動させることによってロール紙Pを下流側の補助ローラ47へ向けて繰り出す。挟圧ローラ37によって繰り出されたロール紙Pは「案内面」としての補助ローラ47の外周面に当接することによって湾曲し、略水平に向きを変え、当該補助ローラ47の回動によってガイドされながら下流側へと更に進む様になっている。
尚、駆動ローラ33と補助ローラ47とは、共に駆動モータ81(図3参照)によって回動駆動され、制御部4(図3参照)による制御によって回転速度或いは回転方向を自在に変更することができる様になっているが、駆動モータ81からこれらローラに動力を伝達する動力伝達装置の構成については、後に詳しく説明する。
【0029】
ここで、プリンタ1においてロールRから繰り出されたロール紙Pは上に凸となる様な巻き癖を有していて、補助ローラ47に当接して進行方向を変える際には下に凸となる湾曲状態が付与されるので、従ってこれによりロール紙Pの巻き癖が矯正され、印刷後には巻き癖が低減或いは除去された状態となり、良好な印刷結果を得ることができ、また、湾曲状態を付与する際には、湾曲部の内側に何らの構成要素も接触しないので、ロール紙Pの印刷面に傷を付けたりする虞がなく、より一層良好な巻き癖矯正を行うことが可能となっている。
【0030】
尚、以上から、補助ローラ47はロール紙Pを巻き癖に対して逆方向に湾曲させる「湾曲形成部」としての機能を果たすことになる。また、挟圧ローラ37から補助ローラ47に突入するロール紙Pの突入角度、或いは、挟圧ローラ37と補助ローラ47との距離(配設間隔)は、ロール紙Pに付与される湾曲状態の曲率を変更する要因となり、従ってこれらを調節することによって巻き癖の矯正程度を調節することが可能となる。また、補助ローラ47を通過するロール紙Pの速度を変化させれば、ロール紙Pに湾曲状態が付与される時間が変化するので、従って挟圧ローラ37によるロール紙Pの送り速度(挟圧ローラ37の周速度:V)を調節することによっても、巻き癖の矯正程度を調節することが可能となる。故に、この様に巻き癖の矯正程度を調節する手段が、巻き癖矯正装置2における「矯正量調節手段」となる。
【0031】
また、挟圧ローラ37の上流側には、ロール紙検出器63が設けられている。ロール紙検出器63は、検出部本体61と検出レバー59とを備えてなる。検出レバー59は検出部本体61からロール紙Pの経路に突出した状態に置かれていて、ロール紙Pが通過することにより検出部本体61側に押され、これによってロール紙Pの通過を検出し、当該検出信号を制御部4に送信する様に構成されている。従ってこれを利用し、例えばロール紙Pを巻き癖矯正装置2に最初にセットする際に、ロール紙検出器63がロール紙Pの通過を検出してから一定時間(例えば、2秒)経過した後に挟圧ローラ37の回動を開始させ、以てロール紙Pをローディングする、といったことが可能となる。
以上が、巻き癖矯正装置2の概略である。
【0032】
次に、挟圧ローラ37の構成について詳説する。図5に示す様に、巻き癖矯正装置2はロール紙Pの幅方向に長い揺動フレーム50を備えている。揺動フレーム50は図6に示す様に断面視において略コの字形の形状をなし、当該コの字形の形状によって駆動ローラ33と従動ローラ35とを上から覆う様な形状となっている。また、上面にはロール紙Pの幅方向に長い溝穴50aが形成されていて、当該溝穴50aにロール紙Pが上方から入り、駆動ローラ33と従動ローラ35とにニップされる様になっている。
【0033】
駆動ローラ33はロール紙Pの幅方向に長い軸体によって構成されていて、図5に示す様に揺動フレーム50の両端の折り曲げ部50bおよび50c(図7参照)を軸通することにより、当該揺動フレーム50が、駆動ローラ33を揺動軸として図6の実線で示す状態と、符号50’および仮想線で示す状態との間で揺動可能となっている。
【0034】
従動ローラ35は、駆動ローラ33に対して装置前方側(図6の右側)に配置され、且つ、駆動ローラ35の軸方向に渡って複数個配設されてなる(図7参照)。図6に示す様に各々の従動ローラ35は従動ローラホルダ55に回動可能に軸支され、そして該従動ローラホルダ55は、揺動フレーム50に、駆動ローラ33に対して進退可能な様に配設されている。
【0035】
より詳しくは、従動ローラホルダ55は図6および図7に示す様に2つの従動ローラ35を駆動ローラ33の軸方向に沿って軸支する軸支部55bと、当該軸支部55bにおける、2つの従動ローラ35の中間位置から従動ローラ35が退避すべき方向(図6の右方向)に延びる摺動軸55aとを有している。該摺動軸55aは、揺動フレーム50のコの字形の形状を内から外へ貫通する様に構成され、また、摺動軸55aにはコイルばね57が挿通され、揺動フレーム50の内側と軸支部55bとにばね力を付与する様になっている。従ってこれにより従動ローラホルダ55は駆動ローラ33に対して進退可能となり、且つ、コイルばね57によって従動ローラ35の周面が駆動ローラ33の周面に常に圧接する様になっている。
【0036】
続いて、揺動フレーム50の一端側を形成する折り曲げ部50cには、図8に示す様に連続した凹凸形状からなるギア部51が形成されていて、一方で巻き癖矯正装置2を構成する図示しないフレーム部材には、該ギア部51と噛合する歯車77が回動軸75aを中心に回動可能に設けられている。歯車77には操作レバー75が取り付けられていて(図5も参照)、当該操作レバー75を操作することによって歯車77が回動し、以て図8(A),(B)に示す様に揺動フレーム50が揺動する。
【0037】
ここで、従動ローラ35は揺動フレーム50に取り付けられた従動ローラホルダ55によって軸支されているので、揺動フレーム50が駆動ローラ33を揺動軸として揺動すると、図8に示す様に従動ローラ35は駆動ローラ33の周りを変位(遊星回転)することになる。つまり、揺動フレーム50の揺動によって従動ローラ35は駆動ローラ33に圧接する位置を変位し、当該変位によってロール紙Pが繰り出される方向(図8の接線Tで示す方向)が変化し、以てロール紙Pの巻き癖の矯正程度を調節することが可能となる。
【0038】
尚、本実施形態における操作レバー75は、図示しないスナップフィット手段によって図8(B)に示す状態、即ち、駆動ローラ33の周面と従動ローラ35の周面との接点における接線T(ロール紙Pが繰り出される方向)が垂直の状態と、図8(A)に示す状態、即ち、接線Tが、垂直状態から25.0deg傾いた状態(接線Tが装置後方上から装置前方下(図8の左上から右下)に向かう方向に傾いた状態)と、これら2つの状態の中間の状態、即ち、同12.5deg傾いた状態とを段階的に切り替えることができる様になっている。
【0039】
ところで、駆動ローラ33は前述の様にロール紙Pの幅方向に長い軸体によって構成されている。図11(A)は当該駆動ローラ33の周面の状態を示すものであり、図11(A)に示す様に本実施形態に係る駆動ローラ33は、ロール紙Pの幅方向に長い軸体33aの外周に耐摩耗性粒子(例えば、セラミック粒子)が接着材によって固着されてなる高摩擦層34aを有し、当該高摩擦層34にロール紙Pを従動ローラ35によって圧接させ、以てロール紙Pをスリップすることなく確実に搬送する様構成している。しかし、当該構成に限らず、例えば図11(B)の様な構成、即ち、ロール紙Pの幅方向に長い軸体33aにゴムローラ34bを配設し、該ゴムローラ34bに、円周方向に沿って配設される複数(図11(B)では2つ)の従動ローラ35によってロール紙Pを圧接させ、以てロール紙Pを搬送する様構成することも可能である。この場合、駆動ローラ33をゴムローラによって構成できるので、駆動ローラ33の低コスト化を計ることができる。
【0040】
続いて、補助ローラ47の構成について詳説する。補助ローラ47は、図4を参照しつつ述べた通り挟圧ローラ37の下流側近傍であって、挟圧ローラ37から繰り出されたロール紙Pに当接可能な位置に配設されている。また、補助ローラ47は図5に示す様にロール紙Pの幅方向に長い軸体47aの軸方向に渡って複数個(本実施形態では6個)取り付けられている。
【0041】
補助ローラ47は、挟圧ローラ37から繰り出されたロール紙Pを下流側に正しく案内する為に、ロール紙Pが進む方向(図4における時計方向)に回動する様に構成されている。即ち、ロール紙Pの先端は補助ローラ47の周面に当接し、湾曲して下流側へと進む為、補助ローラ47への突入角度が急角度(例えば、図8(B)の様な状態)であると、ロール紙Pの先端が本来進むべき方向(装置前方)とは逆の方向(装置後方)に進み、紙ジャムとなる虞がある。従ってこれを防止すべく、補助ローラ47をロール紙Pが進む方向に回動駆動することにより、ロール紙P先端を正しい方向に確実に案内する様になっている。
【0042】
ここで、本実施形態における当該補助ローラ47の回動速度、より詳しくは、補助ローラ47外周の周速度Vは、挟圧ローラ37の周速度Vよりも大なる様に設定されている。つまり、補助ローラ47による紙送り速度が、挟圧ローラ37による紙送り速度よりも大なる様に設定されている為、より一層確実にロール紙P先端を正しい方向に案内することが可能となっている。ここで、本実施形態においてはV=2Vに設定することによって前述した作用効果を確実に得る様に構成されているが、V≧Vとなる様に設定されていれば、前述した作用効果を得ることが可能となる。
尚、補助ローラ47の外周面を弾性材料(本実施形態ではゴム材)によって形成すれば、前記作用効果を安価に得ることが可能となる。
【0043】
また、上述の様な補助ローラ47によるロール紙P先端のガイド機能を、図12に示す様な構成によっても実現することができる。図12において、補助ローラ47の装置後方側には突き当てロッド48と歯車49とが配設されている。突き当てロッド48の上面には凹凸が形成され、従ってラック機構によって歯車49が図12の反時計方向に回動すると、突き当てロッド48は図12(A)に示す様にロール紙Pに向かって進出し、歯車49が図12の時計方向に回動すると図12(B)に示す様にロール紙Pから退避する。従って、図12(A)に示す様にロール紙P先端が補助ローラ47に当接する際に、突き当てロッド48をロール紙P先端部分の裏面から突き当てれば、図12(B)に示す様にロール紙P先端を下流側へ正しく流すことが可能となる。
【0044】
次に、以上説明した巻き癖矯正装置2のその他の作用効果について、図4および適宜その他の図面をも参照しながら説明する。先ず、前述の通り挟圧ローラ37は、回動駆動される駆動ローラ33と、該駆動ローラ33の周面に対して押圧状態で接する周面を有し、且つ、駆動ローラ33に圧接する位置を変位可能に配設される従動ローラ35とから構成されているので、操作レバー75(図5または図8参照)を操作して従動ローラ35を変位させれば、ロール紙Pが補助ローラ47に進む角度を自在に変更することができる。つまり、ロール紙Pを湾曲させる際の曲率を自在に変更することができるので、従ってロール紙Pの紙質、使用環境等に応じて従動ローラ35を変位させれば、より適切な巻き癖の矯正を行うことが可能となる。
【0045】
特に、巻き癖の矯正程度が強いと、ロール紙Pが当初の巻き癖とは逆方向に湾曲する現象が発生する(以下これを「オーバーデカール」と言う)。そして、オーバーデカールがロール紙Pの先端部分に発生すると、ロール紙P先端が記録ヘッド21に接触して印刷面を汚したり、第1排紙ローラ26或いは第2排紙ローラ27に正しくニップされずに紙ジャムとなったりする虞がある。そこで、ロール紙Pの紙質に応じて従動ローラ35を変位させ、巻き癖の矯正程度を調節すれば、この様な不具合を防止することができる。
【0046】
次に、挟圧ローラ37がロール紙Pを鉛直下方に繰り出す様な従動ローラ35の位置(図8(B)に示す状態)では、挟圧ローラ37から繰り出されたロール紙Pと、補助ローラ47を通過したロール紙Pとのなす角度が、搬送経路を側視して略直角をなす様に構成されている(図4参照)。従って、ロール紙Pは進行方向を急角度で変え、これによってロール紙Pには小さい曲率の湾曲状態が形成され、以て当該従動ローラ35の位置においてはロール紙Pが写真画質を実現する厚手のコート紙の様なものであっても確実に巻き癖を矯正することが可能となる。
【0047】
尚、本実施形態においては、挟圧ローラ37がロール紙Pを鉛直下方に繰り出す様な従動ローラ35の位置(図8(B)に示す状態)において、駆動ローラ33と従動ローラ35とのニップ点から補助ローラ47外周面に接触するまでの経路長が8mm以下に設定されているので、これによってロール紙Pに形成される湾曲状態がより一層強くなり、以て巻き癖を確実に矯正する様になっている。
【0048】
続いて、本実施形態に係る巻き癖矯正装置2は、ロール紙P先端部分の巻き癖を、先端部分以降の巻き癖よりも緩やかに矯正する様に構成されている。より詳しくは、ロール紙P先端部分が補助ローラ47を通過する際の挟圧ローラ37の周速度VA1を、ロール紙P先端部分以降が補助ローラ47を通過する際の挟圧ローラ37の周速度VA2よりも大なる様に設定している。
【0049】
即ち、オーバーデカールに伴う不具合は、オーバーデカールしたロール紙P先端が紙経路途中で引っ掛かったり、或いは、記録ヘッド21に擦れるといったことであり、従ってロール紙P先端部分のみのオーバーデカールが低減或いは除去されていれば、ロール紙P先端部分以降のオーバーデカールがある程度顕著であっても正常な印刷動作を行い、且つ、正常な印刷品質を得ることは可能となる。この様な観点から、本実施形態においては前述した手段によってロール紙P先端部分の巻き癖を、ロール紙P先端部分以降の巻き癖よりも緩やかに矯正する様に構成したので、従って例えば、ロールRの巻き始め部分の巻き癖が強いことに鑑みて、巻き癖を確実に矯正すべく、挟圧ローラ37と補助ローラ47との配設間隔を小さく設定する等によって湾曲形成部の曲率を小さく設定した様な場合でも、ロール紙P先端部分については巻き癖が緩やかに矯正される為、ロール紙P先端部分のオーバーデカールが低減或いは防止され、以て適切な印刷結果を得ることが可能となる。
【0050】
尚、本実施形態では前述の通り挟圧ローラ37の周速度Vを調節することによって巻き癖の矯正程度を調節している為、巻き癖の矯正程度を調節する為の専用の構成部品が不要となり、以て巻き癖矯正装置2の低コスト化を計っているが、前述した通り巻き癖の矯正程度を調節する為の手段としてはこれに限られず、例えば、ロール紙P先端部分が補助ローラ47を通過する際の曲率Rを、ロール紙P先端部分以降が補助ローラ47を通過する際の曲率Rよりも大なる様にすることによっても同様な効果を得ることができる。
【0051】
より具体的には、本実施形態においては手動によって変位動作させる従動ローラ35をモータ等の動力を用いて自動で変位動作させる様に構成し、これによってロール紙Pの補助ローラ47への突入角度を変化させる様に構成することもできるし、或いは、挟圧ローラ37を補助ローラ47に対して進退可能に構成し、挟圧ローラ37と補助ローラ47との間の経路長を変化させる様に構成することもできる。特に、ロール紙Pの紙厚が厚い様な場合には、最初にロール紙P先端部分が補助ローラ47を通過する際の搬送負荷が大なるものとなり、挟圧ローラ37の周速度VA1を充分に大きく設定できない虞があるが、前述の様に補助ローラ47を通過する際の曲率Rを調節する手段によれば、ロール紙Pの紙厚が厚い場合でも、緩やかな曲率で補助ローラ47を無理なく確実に通過させることができ、そしてこれによってロール紙P先端部分のオーバーデカールを低減或いは防止することが可能となる。
【0052】
更に加えて、本実施形態に係る巻き癖矯正装置2は、挟圧ローラ37がロール紙Pの紙送り動作(搬送動作)を行わない休止状態に入る前に、挟圧ローラ37を駆動制御してロール紙P先端を補助ローラ47の上流側に配置する様に構成されている(図10に示す状態)。この理由は、以下の通りである。即ち、ロール紙Pを長期間巻き癖矯正装置2の紙経路中にセットしたままにすると、補助ローラ47によって湾曲された部分に湾曲癖が残ってしまい、従って次に印刷を開始する際には当該湾曲癖の残った部分が紙経路途中で引っ掛かって紙ジャムとなったり、或いは記録ヘッド21との距離が不均一となって印刷品質が低下する等の種々の不具合を招くことになる。
【0053】
また、前述の通りロール紙Pを給送する前記第1の給装経路と、湾曲した給送経路を通過できない厚手の用紙を略水平に手差し給送する前記第2の給送経路とは、巻き癖矯正装置2において交差して合流するので、ロール紙Pが巻き癖矯正装置2にセットされた状態、つまり、ロール紙Pが挟圧ローラ37と補助ローラ47との間の紙経路に存在する状態では、前記第2の給送経路を利用することができず、従って前記第2の給送経路を利用するにはロール紙Pを予め除去しておかなければならない。
【0054】
そこで、本実施形態に係る巻き癖矯正装置2は、前述の通り挟圧ローラ37がロール紙Pの搬送動作を行わない休止状態に入る前に、挟圧ローラ37を駆動制御してロール紙P先端を補助ローラ47の上流側に配置し、これによって前記第2の給送経路を開放する様に構成されている為、ロール紙Pには長期に渡って巻き癖矯正の為の湾曲状態が形成されず、ロール紙Pには湾曲癖が残らないし、次に前記第2の給送経路を利用する際にも、特別な作業を必要とせず直ちに印刷を実行することが可能となる。
【0055】
尚、挟圧ローラ37がロール紙Pの搬送動作を行わない休止状態とは、挟圧ローラ37によるロール紙Pの紙送り動作を以降に控えていない状態(次の紙送り動作を行うまでの時間が未定の状態)を意味し、例えば、プリンタ1において一連の印刷ジョブが終了し、且つ、次の印刷ジョブが控えていない状態をいう。
【0056】
ところで、巻き癖矯正装置2は、休止状態に入る前にロール紙P先端を補助ローラ47の上流側に配置する際に、ロール紙P先端が挟圧ローラ37に挟持された状態を保持する様に構成されている。従って、次に紙送り動作を開始する際にロール紙P先端を挟圧ローラ37に通紙する作業が不要となり、以て容易に次回のロール紙Pの紙送り動作を実行することが可能となっている。
【0057】
<3.動力伝達装置の構成および作用効果>
次に、図13乃至図16を参照しつつ、駆動モータ81から挟圧ローラ37および補助ローラ47へ動力を伝達する動力伝達装置80の構成および作用効果について説明する。ここで、図13および図14は動力伝達装置80を構成する歯車輪列の正面図、図15はロックピン89(後述)の動作を示す説明図、図16は遊星レバー95(後述)の動作を示す説明図である。
【0058】
先ず、動力伝達装置80の大略について説明する。動力伝達装置80は図1に示す様にプリンタ1の基体を構成するサイドフレーム左8bに設けられている。図13に示す様に、サイドフレーム左8bの前方側(図13の右側)には駆動モータ81が、その回動軸81aがサイドフレーム8bがなす平面と直交する様に固設されている。また、サイドフレーム8bには、円盤面がサイドフレーム左8bのなす平面と平行になる様に複数の歯車が設けられ、動力伝達装置80の歯車輪列を構成している。そして、該歯車輪列を介して、回動軸81aに取り付けられたピニオン歯車83から、サイドフレーム左8bの後方側(図13の左側)に設けられた、前述した駆動ローラ33の軸端に取り付けられた駆動ローラ歯車121(図5参照)と、補助ローラ軸47aの軸端に取り付けられた補助ローラ歯車119とに動力が伝達される。
【0059】
ここで、動力伝達装置80は、駆動ローラ歯車121および補助ローラ歯車119への動力伝達経路として、伝達歯車103から左方向に動力を伝達する第1の動力伝達経路(歯車輪列)と、伝達歯車109から左方向に動力を伝達する第2の動力伝達経路(歯車輪列)との2つの動力伝達経路を有していて、更に、これら2つの動力伝達経路のいずれか一方を選択的に切り替える動力伝達切り替え手段を有している。図13は、駆動モータ81の回動力を前記第1の動力伝達経路を利用して伝達する様子を示すものであり、図14は、同じく前記第2の動力伝達経路を利用して伝達する様子を示していて、図中の矢印はそれぞれの歯車の回転方向を示している。以上が、動力伝達装置80の大略である。
【0060】
以下、前記第1の動力伝達経路、前記第2の動力伝達経路、前記動力伝達切り替え手段の詳細な構成について説明する。先ず、図13において、前記第1の動力伝達経路は、符号103、105、107、115、117で示す伝達歯車によって形成されていて、当該順に駆動モータ81の動力が伝達され、最終的には伝達歯車115が駆動ローラ歯車121に、伝達歯車117が補助ローラ歯車119に動力を伝達する。また、当該歯車輪列の一番先頭の伝達歯車103へは、遊星歯車87によって動力が伝達される。
【0061】
次に、図13において前記第2の動力伝達経路は、符号109、111、113、115、117で示す伝達歯車によって形成されていて、当該順に駆動モータ81の動力が伝達され、最終的には前記第1の動力伝達経路と同様に、伝達歯車115が駆動ローラ歯車121に、伝達歯車117が補助ローラ歯車119に動力を伝達する。また、当該歯車輪列の一番先頭の伝達歯車109へ動力を伝達するのは、前記第1の動力伝達経路と同様に遊星歯車87となっている。
【0062】
遊星歯車87は太陽歯車85と常に噛合し、且つ、太陽歯車85の周りを遊星回動(公転)する様に構成されている。太陽歯車85は伝達歯車101とによって2段歯車を構成し、ピニオン歯車83、伝達歯車99、伝達歯車101、太陽歯車85、の順に駆動モータ81の回動力が伝達され、そして遊星歯車87が回動(自転)する様になっている。
【0063】
ここで、遊星歯車87は、太陽歯車85と回動中心を同じくし且つ太陽歯車85とは独立して自由回動可能な遊星レバー95に軸支されている。遊星レバー95は円盤形状をなし、外周部には、図13および図14に示す様に径方向寸法を大きくして扇形の形状をなす様に形成された第1係合部95aおよび第2係合部95bとが形成されている。尚、第2係合部95bは、第1係合部95aよりも図13の反時計方向側に設けられ、また、第1係合部95aよりも円周寸法が小なる様に形成されていて、遊星歯車87は、第1係合部95aの部分に取り付けられている。
【0064】
以上により、遊星レバー95が回動すると遊星歯車87が太陽歯車85の周りを遊星回動し、これによって遊星歯車87が、伝達歯車103(第1の動力伝達経路)との噛合状態と、伝達歯車109(第2の動力伝達経路)との噛合状態とを切り替える様になっている。即ち、遊星レバー95と、遊星歯車87とが動力伝達装置80における動力伝達切り替え手段を構成する。
【0065】
続いて、遊星歯車87が伝達歯車103と噛合する遊星レバー95の位置(以下これを「第1の連結位置」と言う)と、遊星歯車87が伝達歯車109と噛合する遊星レバー95の位置(以下これを「第2の連結位置」と言う)とに、当該遊星レバー95を固定するストッパ手段について説明する。図15に示す様に、サイドフレーム左8bに直交する方向に延びるストッパピン89が、サイドフレーム左8bを貫通して遊星レバー95に対して進退可能となる様に設けられている。
【0066】
ストッパピン89は付勢ばね90によって常に遊星レバー95に進出する方向に付勢されていて、遊星レバー95に進出した状態では、図15(A)に示す様にその先端部が遊星レバー95の外周部に形成された第1係合部95a或いは第2係合部95bと係合可能な状態となる様に構成されている(図13および図14も参照)。従ってストッパピン89が遊星レバー95に対して進出した状態では、遊星レバー95の回動動作が規制されることになる。以上により、遊星レバー95に設けられた第1係合部95aおよび第2係合部95bと、ストッパピン89とが、遊星レバー95を前記第1の連結位置および前記第2の連結位置に固定するストッパ手段となる。
【0067】
一方、サイドフレーム左8bの内側(図15の右側)には鉛直方向(図15の紙面表裏方向)に平行な回動軸91aを有する解除レバー91が、ストッパピン89から装置前方側(図15の下側)に設けられている。解除レバー91は回動軸91aからストッパピン89に向かって延びるレバー部91cと、回動軸91aからレバー部91cとは逆方向に延びるキャリッジ係合部91bとを有し、レバー部91cは、ストッパピン89に形成されたレバー係合部89aと係合可能となっている。従って、解除レバー91が回動軸91aを中心に回動すると、レバー部91cが付勢ばね90の付勢力に抗してストッパピン89を退避方向に移動させ、これによってストッパピン89の先端部が遊星レバー95から外れ、遊星レバー95が自由回動可能になる(図15(B)の状態)。
【0068】
ここで、ストッパピン89の進退動作、即ち、解除レバー91の回動動作は、キャリッジ23によって行われる様に構成されている。解除レバー91の前方側(図15の下側)はキャリッジ23の往復動領域となっていて、回動軸91aから延びるキャリッジ係合部91bは、当該キャリッジ23の往復動領域に突出する様に形成されている。従ってキャリッジ23が往復動領域の左端、即ちサイドフレーム左8bの側に移動すると、図15(A)から図15(B)への変化の如くキャリッジ23がキャリッジ係合部91bを押すことによって解除レバー91が回動し、これによってストッパピン89が遊星レバー95から退避する方向に移動する。
【0069】
次に、遊星レバー95の回動動作について詳説する。図13に示す様に、第1の連結位置では第1係合部95aの側壁にストッパピン89が位置し、これによって遊星歯車87を伝達歯車103から離間させる方向に太陽歯車85が回動(図13では時計方向の回動)しても、伝達歯車103との噛合状態が維持される様になっている。そして、当該状態からストッパピン89を退避させ、太陽歯車85を図13の時計方向に回動させると、遊星歯車87が伝達歯車103から離れ、やがて伝達歯車109と噛合する。そして、当該状態でストッパピン89を遊星レバー95へ進出させると、図14に示す様に第2係合部95bの側壁にストッパピン89が位置し、これによって遊星歯車87を伝達歯車109から離間させる方向に太陽歯車85が回動(図14では反時計方向の回動)しても、伝達歯車109との噛合状態が維持される様になっている。
【0070】
以下、以上の様に構成された動力伝達装置80の作用効果について説明する。動力伝達装置80において、駆動モータ81の回動力を伝達歯車103(第1の動力伝達経路)を介して補助ローラ歯車119および駆動ローラ歯車121に伝達する際の速度伝達比hと、同じく伝達歯車109(第2の動力伝達経路)を介して伝達する際の速度伝達比hとは、h=4hとなる様にそれぞれの歯車輪列が構成されている。即ち、伝達歯車109(第2の動力伝達経路)を利用するほうが、低トルクで補助ローラ歯車119および駆動ローラ歯車121を回動駆動することが可能となっている。
【0071】
これは、以下の様な理由による。即ち、前述した様に巻き癖矯正装置2には、ロール紙P先端部分の巻き癖を、先端部分以降の巻き癖よりも緩やかに矯正する為に、ロール紙P先端部分が補助ローラ47を通過する際の挟圧ローラ37の周速度VA1を、ロール紙P先端部分以降が補助ローラ47を通過する際の挟圧ローラ37の周速度VA2よりも大なる様に設定している。ここで、ロール紙P先端が補助ローラ47を通過する際には、ロール紙Pを湾曲させなければならないことから、ロール紙P先端部分以降が補助ローラ47を通過する時よりも搬送負荷が増大し、ロール紙Pが特に厚手の写真用紙等である場合には、前記周速度VA1を充分に大きく設定することができない虞もある。
【0072】
そこで、本実施形態に係る動力伝達装置80は、ロール紙P先端部分が通過する際には伝達歯車109(第2の動力伝達経路)を介して動力を伝達し、これによって挟圧ローラ37を確実に回動駆動すると共に、ロール紙P先端部分以降が通過する際には伝達歯車103(第1の動力伝達経路)を介して動力を伝達することによって最適な動力伝達を行える様になっている。
【0073】
ところで、動力伝達装置80における動力伝達切り替え手段は、遊星歯車87を伝達歯車103(第1の動力伝達経路)および伝達歯車109(第2の動力伝達経路)のいずれにも連結しない非連結位置を備えている。図16(C)は、当該非連結位置を示したものである。ストッパピン89は、前述した様に第1係合部95aにおける第2係合部95bから遠い側の側壁と係合することによって遊星レバー95を第1の連結位置に固定し(図16(A)の状態)、第2係合部95bにおける第1係合部95aから遠い側の側壁と係合することによって遊星レバー95を第2の連結位置に固定する(図16(B)の状態)が、ストッパピン89の進退動作および遊星レバー95の回動動作とのタイミングを調節すれば、ストッパピン89を第1係合部95aと第2係合部95bとの間に配置することもできる。こうすることにより、遊星歯車87は伝達歯車103と伝達歯車109とのいずれにも噛合しない状態を維持することが可能となり、動力伝達装置80が駆動モータ81に対して負荷を与えない状態を形成することができる。
【0074】
つまり、駆動モータ81は、前述した通りプリンタ1において種々の駆動対象(例えば、紙送り駆動ローラ15:図2参照)を駆動する為、動力伝達装置80が駆動モータ81に対して大きな負荷を与えると、例えば紙送り駆動ローラ15によるロール紙Pの精密送り動作に影響を与え、印刷品質が低下する虞もある。しかし、前述の様に動力伝達装置80は無負荷状態を形成することができるので、これによって前述の様な不具合を防止することが可能となる。
【0075】
次に、以下では、挟圧ローラ37によるロール紙Pの紙送り速度(V:挟圧ローラ37の周速度)と、紙送りローラ19(図2参照)によるロール紙Pの紙送り速度(V:紙送りローラ19の周速度)との関係について説明する。
図2において、挟圧ローラ37と紙送りローラ19とはいずれも回動駆動されるローラであり、ロール紙Pは、これら2つのローラによる紙送り動作を受けて精密送りされる。従って、ロール紙Pはこれらローラの協働作用によって記録ヘッド21下へと精密送りされることとなり、挟圧ローラ37による紙送り動作と紙送りローラ19による紙送り動作とを同期させることは、適切な印刷結果を得る上で重要となる。
【0076】
そこで、プリンタ1においては、挟圧ローラ37による紙送り速度(挟圧ローラ37の周速度V)を、紙送りローラ19による紙送り速度(紙送りローラ19の周速度V)よりも大なる様に設定している。以下、挟圧ローラ37の周速度Vを、紙送りローラ19の周速度Vよりも大なる様にすることによって得られる作用効果について説明する。
【0077】
挟圧ローラ37の下流側近傍には補助ローラ47が配設されていて、ロール紙Pは当該補助ローラ47に当接し、そして湾曲して下流側に進む。従って、補助ローラ47は挟圧ローラ37に搬送負荷を発生させる搬送負荷発生部となり、この様に搬送負荷発生部があると、挟圧ローラ37においてロール紙Pがスリップしたり、或いは挟圧ローラ37が所定量回動しない事態が発生する。すると、補助ローラ47の下流側に位置する紙送りローラ19との同期が取れなくなり、結果として紙送りローラ19によるロール紙Pの精密送り動作に悪影響を及ぼし、印刷品質の低下を招来する虞がある。
【0078】
そこでプリンタ1においては、前述の様に挟圧ローラ37の周速度Vを紙送りローラ19の周速度Vよりも大なる様にすることによって、補助ローラ47の存在によって発生する搬送負荷と、挟圧ローラ37による、紙送りローラ19よりも若干紙送り量が多い紙送り動作とが打ち消し合う様に構成した。従ってこれにより、紙送りローラ19によるロール紙Pの精密送り動作に影響を与えず、適切な印刷品質が得られる様になっている。尚この場合において、補助ローラ47によって発生する搬送負荷の大きさに応じて挟圧ローラ37の周速度Vと紙送りローラ19の周速度Vとが決定されることが望ましい。
【0079】
ところで、挟圧ローラ37の周速度Vが紙送りローラ19の周速度Vよりも大なる場合に、結果として補助ローラ47から下流に進むロール紙Pの進み量が紙送りローラ19による紙送り量よりも多くなる場合もある。この様な場合、補助ローラ47から紙送りローラ19に至る紙経路中においてロール紙Pに撓みが生じることになる。この撓みは、特に1巻分のロールRに連続して印刷を行う様な場合は無視できない大きさとなり、紙経路途中における紙ジャム発生の原因となる虞もある。
【0080】
そこで、本実施形態に係るプリンタ1では、補助ローラ47から紙送りローラ19に至る紙経路中に、ロール紙Pの撓みを規制するガイド手段を設けている。図2において用紙ガイド後上69、用紙ガイド後下71、用紙ガイド前上73、用紙ガイド前下74、紙送り従動ローラホルダ18は当該ガイド手段を構成し、補助ローラ47から紙送りローラ19に向かうロール紙Pは、当該ガイド手段によって表裏面をガイドされ、そして撓みが規制される様になっている。
【0081】
従ってこれにより、補助ローラ47から紙送りローラ19に至る紙経路中においてロール紙Pに極端な撓みが発生し、そして当該撓みが原因となって紙ジャムとなったりする虞が無く、円滑な紙送り動作を実行することが可能となる。尚、この場合において前記ガイド手段によって規制された撓みは、専ら紙送りローラ19におけるスリップ現象を介してロール紙Pが当該紙送りローラ19から下流側に余分に送られることによって解放される。従って、補助ローラ47から下流側に進むロール紙の進み量と、紙送りローラ19による紙送り量との差は、記録ヘッド21における印刷品質を一定以上に維持できる様な差であることが望ましい。
【0082】
また、本実施形態の様にガイド手段を設けてロール紙Pの撓みを規制するのでは無く、補助ローラ47から紙送りローラ19に至る紙経路途中に、ロール紙Pの撓みを紙ジャムを発生させることなく安全に吸収できる様な撓み空間を設けても良い。この場合、ロール紙Pに生じた撓みが紙送りローラ19による精密送り動作に殆ど影響を与えないので、より一層高品質な印刷結果を得ることが可能となる。
【0083】
尚、以上説明した挟圧ローラ37を「第1の搬送ローラ」とし、紙送りローラ19を「第2の搬送ローラ」とし、補助ローラ47を「搬送負荷発生部」とすれば、本実施形態の構成、特に、巻き癖矯正装置2に限定されることなく、前述した作用効果を得ることが可能となる。即ち、搬送媒体を挟持して搬送する「第1の搬送ローラ」と、該第1の搬送ローラの下流近傍に設けられ、該第1の搬送ローラから繰り出された搬送媒体に負荷を与えることによって前記第1の搬送ローラに搬送負荷を発生させる「搬送負荷発生部」と、該搬送負荷発生部の下流に設けられ、搬送媒体を挟持して下流側に精密送りする「第2の搬送ローラ」とを備えた「搬送媒体送り装置」において、前記第1の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度が、前記第2の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度よりも大なる様に設定されていれば、前記搬送負荷発生部による搬送負荷と、前記第1の搬送ローラによる、前記第2の搬送ローラよりも若干送り量が多い搬送媒体送り動作とが打ち消し合い、これによって前記第2の搬送ローラによる精密送り動作に影響を与えず、適切な搬送動作を行うことが可能となる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、搬送媒体を挟持して搬送する第1の搬送ローラと、前記第1の搬送ローラの下流近傍に設けられ、前記第1の搬送ローラから繰り出された搬送媒体に負荷を与えることによって前記第1の搬送ローラに搬送負荷を発生させる搬送負荷発生部と、該搬送負荷発生部の下流に設けられ、搬送媒体を挟持して下流側に精密送りする第2の搬送ローラと、を備える構成において、前記第1の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度が、前記第2の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度よりも大なる様に設定されている為、前記搬送負荷発生部による搬送負荷と、前記第1の搬送ローラによる、前記第2の搬送ローラよりも若干送り量が多い搬送媒体送り動作とが打ち消し合い、これによって前記第2の搬送ローラによる精密送り動作に影響を与えず、適切な搬送動作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面概略図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの制御系のブロック図である。
【図4】巻き癖矯正装置の側断面図である。
【図5】揺動フレームの外観斜視図である。
【図6】挟圧ローラの側面図である。
【図7】従動ローラホルダの外観斜視図である。
【図8】揺動フレームの側面図である。
【図9】巻き癖矯正装置の側断面図である。
【図10】巻き癖矯正装置の側断面図である。
【図11】巻き癖矯正装置の挟圧ローラの他の実施形態を示す斜視図である。
【図12】巻き癖矯正装置の補助ローラの他の実施形態を示す側断面図である。
【図13】動力伝達装置の歯車輪列の正面図である。
【図14】動力伝達装置の歯車輪列の正面図である。
【図15】ロックピンの動作を示す説明図である。
【図16】遊星レバーの動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
2 ロール紙の巻き癖矯正装置
5 給紙装置
8 フレーム
8a サイドフレーム右
11 ロール紙供給装置
12 紙検出器
13 給紙ローラ
19 紙送りローラ
20 キャリッジモータ
21 印刷ヘッド
23 キャリッジ
26 第1排紙ローラ
27 第2排紙ローラ
37 挟圧ローラ
47 補助ローラ
50 揺動フレーム
63 ロール紙検出器
80 動力伝達装置
85 太陽歯車
87 遊星歯車
89 ロックピン
95 遊星レバー
99〜117 伝達歯車
119 補助ローラ歯車
121 駆動ローラ歯車
R ロール紙ロール
P ロール紙

Claims (3)

  1. 搬送媒体を挟持して搬送する第1の搬送ローラと、
    前記第1の搬送ローラの下流近傍に設けられ、前記第1の搬送ローラから繰り出された搬送媒体に負荷を与えることによって前記第1の搬送ローラに搬送負荷を発生させる搬送負荷発生部と、
    該搬送負荷発生部の下流に設けられ、搬送媒体を挟持して下流側に精密送りする第2の搬送ローラと、を備えた搬送媒体送り装置であって、
    前記第1の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度が、前記第2の搬送ローラによる搬送媒体の送り速度よりも大なる様に設定されており、
    前記搬送負荷発生部が、搬送媒体としてのロール紙の巻き癖に対して逆方向に当該ロール紙を湾曲させる湾曲形成部であり、
    前記湾曲形成部が、前記第1の搬送ローラから繰り出されたロール紙と当接する位置に配置され、ロール紙の進行方向を変えることによってロール紙に所定の湾曲状態を形成し、且つ、回動することによってロール紙を下流側へ案内する補助ローラによって構成されており、
    前記補助ローラ外周の周速度V が、前記第1の搬送ローラ外周の周速度V よりも大なる様に設定されている、
    ことを特徴とする搬送媒体送り装置。
  2. 請求項1において、前記搬送負荷発生部から前記第2の搬送ローラに至る搬送経路に、搬送媒体の撓みを吸収する撓み吸収空間が設けられていることを特徴とする搬送媒体送り装置。
  3. 搬送媒体に記録を行う記録装置であって、請求項1または2に記載の搬送媒体送り装置と、
    前記第2の搬送ローラの下流近傍に設けられる、搬送媒体に記録を行う記録ヘッドと、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
JP2001370570A 2001-12-04 2001-12-04 搬送媒体送り装置および該搬送媒体送り装置を備えた記録装置 Expired - Fee Related JP3852575B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001370570A JP3852575B2 (ja) 2001-12-04 2001-12-04 搬送媒体送り装置および該搬送媒体送り装置を備えた記録装置
US10/206,819 US6908242B2 (en) 2001-12-04 2002-07-29 Roll paper curl correction device and record apparatus with the roll paper curl correction device
DE60214649T DE60214649T2 (de) 2001-12-04 2002-07-30 Vorrichtung zum Ausgleich der Krümmung von Rollenpapier und Aufzeichnungsgerät mit der Vorrichtung zum Ausgleich der Krümmung von Rollenpapier
CN02149890.3A CN1266014C (zh) 2001-12-04 2002-07-30 卷筒纸卷曲的校正设备以及带有该设备的记录装置
AT02016867T ATE339379T1 (de) 2001-12-04 2002-07-30 Vorrichtung zum ausgleich der krümmung von rollenpapier und aufzeichnungsgerät mit der vorrichtung zum ausgleich der krümmung von rollenpapier
EP02016867A EP1318093B1 (en) 2001-12-04 2002-07-30 Roll paper curl correction device and record apparatus with the roll paper curl correction device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001370570A JP3852575B2 (ja) 2001-12-04 2001-12-04 搬送媒体送り装置および該搬送媒体送り装置を備えた記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003171042A JP2003171042A (ja) 2003-06-17
JP3852575B2 true JP3852575B2 (ja) 2006-11-29

Family

ID=19179771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001370570A Expired - Fee Related JP3852575B2 (ja) 2001-12-04 2001-12-04 搬送媒体送り装置および該搬送媒体送り装置を備えた記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3852575B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4513571B2 (ja) * 2005-01-05 2010-07-28 ノーリツ鋼機株式会社 インクジェットプリンタ
CN109661488B (zh) * 2016-08-31 2021-09-14 精工爱普生株式会社 薄片制造装置及薄片制造装置的控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003171042A (ja) 2003-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6908242B2 (en) Roll paper curl correction device and record apparatus with the roll paper curl correction device
JP5130853B2 (ja) 画像記録装置
US10377603B2 (en) Sheet supplying apparatus and printing apparatus
US7173643B2 (en) Printing apparatus
JP2004315197A (ja) 両面記録装置
JP2006193317A (ja) 用紙反転装置及びこの用紙反転装置を備えた画像形成装置
JP3852575B2 (ja) 搬送媒体送り装置および該搬送媒体送り装置を備えた記録装置
JP3770313B2 (ja) ロール紙の巻き癖矯正装置及び該ロール紙の巻き癖矯正装置を備える記録装置
JP3755590B2 (ja) 記録装置
JP3770314B2 (ja) ロール紙の巻き癖矯正装置、給紙装置、記録装置
JP3738833B2 (ja) ロール紙の巻き癖矯正装置及び該ロール紙の巻き癖矯正装置を備える記録装置
JP4732223B2 (ja) 給紙装置、画像形成装置
JP5954234B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5836698B2 (ja) 記録装置
US9004488B2 (en) Conveying apparatus and image forming apparatus
JP6906982B2 (ja) プリント装置
US9428357B2 (en) Conveying device and conveying control method
JP7190108B2 (ja) シート受渡装置、シート折り装置、及び、画像形成システム
JP6669412B2 (ja) プリント装置
JP2004182440A (ja) 画像形成装置および記録ヘッド
JP2004250222A (ja) 両面記録装置における被記録媒体案内装置、両面記録装置、被噴射媒体案内装置
JP2000063006A (ja) 画像形成装置及びシート搬送装置
JP2002293458A (ja) 画像形成装置および記録ヘッド
JP4855165B2 (ja) 給紙装置、画像形成装置
JP2004182423A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees