JP3852494B2 - 固体撮像装置およびその駆動方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCCD(電荷結合素子)等の固体撮像素子を用いた固体撮像装置およびそのような固体撮像装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCDを用いた固体撮像素子を含むシステムには電子シャッタ機能を有するものがある。この電子シャッタ機能は、1フィールドの期間の途中で、画素に蓄積された信号電荷を基板に掃き捨てて、所望の時間だけ露光(電荷の蓄積)を行うことのできる機能である。
【0003】
仮に、この電子シャッタ機能がないとすると、画素に蓄積される信号電荷は1フィールドの期間(通常1/60秒)の最後まで増加していって、これが読み出されることとなるため、シャッタスピードを1/60秒以下にすることはできない。これに対し、電子シャッタ機能を備えている場合には、1フィールドのある任意のタイミングで画素に蓄積された信号電荷を一旦捨て(掃き出し)、そこから再度1フィールドの終わりまで光電変換し蓄積された電荷を読み取るようにすることができる。このときの有効となる光電変換の期間(電荷蓄積時間または露光時間)が結局、電子シャッタのシャッタスピードとなるが、このときの電荷の掃き出しのタイミングを変えることにより、例えば、1/60秒〜1/10万秒という広い範囲でシャッタスピードを自在に変えることができ、低輝度から高輝度まで高範囲輝度の被写体の撮影に対して適正な画像を得ることができる。
【0004】
電子シャッタ機能における信号電荷の掃き捨て方法としては、露光開始時の前に信号電荷の掃き捨てを一度行う方法と、露光開始時までの間、信号電荷の掃き捨てを繰り返し行う方法とがある。後者は、スミアを防止することができるという利点がある。また、電子ズーム機能においても信号電荷の一部のみを出力し、不要な電荷を掃き捨てるために電子ズームと同様な動作を行う。
【0005】
ところで、通常、このようなCCD固体撮像素子を用いた撮像装置においては、アナログ信号処理回路やディジタル信号処理回路の中にいわゆるクランプ回路と呼ばれる回路が設けられている。このクランプ回路は、画像信号の直流成分を所定の電圧レベル(以下、クランプレベルという。)に一致させ、基準となる画素から出力信号をある基準電圧に一致させるためのものである。ここで、基準となる画素は、通常、光が入射しないように素子表面が遮蔽された光学的黒(オプティカルブラック)と呼ばれる画素であり、有効画素領域外の所定位置(例えば、水平方向における前部2画素と後部20画素、垂直方向の前部12画素等)に配置されている。
【0006】
アナログ信号処理回路に設けられているクランプ回路は、ある時定数τの下で動作するようになっているが、クランプ動作用のタイミングパルス(以下、クランプパルスという。)がアクティブとなる期間(クランプパルス幅)がこの時定数τより長い場合にはクランプによるノイズが発生する可能性があるため、クランプパルス幅は時定数τより短いのが通常である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなクランプパルスが入力されない期間(クランプ回路が非アクティブとなっている期間)が長く続くと、上記の基準となる画素の信号がクランプレベルから離れていく現象が確認されている。以下、図5を参照して、この現象を説明する。
【0008】
図5において、(a)は水平同期信号HD、(b)は垂直転送信号XV、(c)はクランプパルスCP、(d)は画素信号を示す。この図に示したように、電子シャッタ機能のために垂直転送信号(b)によって垂直シフトレジスタの電荷を高速に転送させて掃き捨て動作を行う場合、この掃き捨て動作期間内はクランプパルス(c)が入力されないので、(d)に示したように、この間に直流成分レベルが適正クランプレベルから離れて上昇してしまう。このため、掃き捨て動作期間の終了直後にクランプパルスの入力を開始しても、実際に得られる画素信号の直流成分レベルはすぐには適正なクランプレベルにならず、画像信号としては使用できないことになる。例えば、図の例では、有効信号出力期間における当初の15の水平走査ライン分の画素信号S1〜S15までが適正なクランプレベルにならず、画像信号として使用できるまでに長時間を要することが判る。
【0009】
このような現象は、電子シャッタ機能における掃き捨て動作期間の直後のみならず、装置の電源投入直後においても見られる。電源立ち上げ直後は、クランプレベルが不定であるため、クランプパルスの入力を開始しても直ぐには適正なクランプレベルにならないからである。このような電源投入直後の問題に対しては、従来、垂直方向の光学的黒の画素をクランプすることで対応していた。しかしながら、この方法では高輝度の被写体等を撮影したときにスミアと呼ばれる現象が起こり、画質低下の原因となる。ここで、スミアとは、フォトダイオード等の受光素子への入射光が結像位置以外に漏れ、これにより光電変換されて生じた電荷が転送動作中の垂直シフトレジスタに流れ込み、高輝度の被写体の画像が画面上で縦方向の尾を引くようになる現象である。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、電子シャッタ機能等のための電荷掃き捨て動作期間の直後や装置電源投入直後においてクランプレベルを短時間で適正レベルにクランプし、画像信号として使用できない画素信号をできる限り少なくすることができる固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像装置は、入射光を受光し光電変換によって生じた電荷を蓄積する受光部と、この受光部の電荷を第1の方向に順次転送する第1シフトレジスタと、この第1シフトレジスタによって転送されてきた電荷を第2の方向に順次転送する第2シフトレジスタと、この第2シフトレジスタによって転送された電荷を出力する出力部とを備えたものであって、出力部から使用可能な有効画像信号を出力するための有効信号出力期間よりも前の所定の期間、第1シフトレジスタの駆動を停止させる制御を行うシフトレジスタ駆動制御手段と、第1シフトレジスタの駆動停止期間中に、有効信号出力期間におけるクランプパルスと同じ周期を有すると共にこの有効信号出力期間におけるクランプパルスよりも長いパルス幅を有するクランプパルスによって、出力部からの出力信号をクランプするクランプ手段とを備えたものである。シフトレジスタ駆動制御手段は、使用可能な有効画像信号を出力する際よりも速い周波数で第1シフトレジスタを駆動して受光部の電荷の掃き捨て動作を行った直後、または装置電源投入直後に、第1シフトレジスタの駆動を所定の期間停止させるように制御を行うよう構成可能である
本発明の固体撮像装置の駆動方法は、入射光を受光し光電変換によって生じた電荷を蓄積する受光部と、この受光部の電荷を第1の方向に順次転送する第1シフトレジスタと、この第1シフトレジスタによって転送されてきた電荷を第2の方向に順次転送する第2シフトレジスタと、この第2シフトレジスタによって転送された電荷を出力する出力部とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、出力部から使用可能な有効画像信号を出力するための有効信号出力期間よりも前の所定の期間、第1シフトレジスタの駆動を停止させるように制御し、第1シフトレジスタの駆動停止期間中に、有効信号出力期間におけるクランプパルスと同じ周期を有すると共にこの有効信号出力期間におけるクランプパルスよりも長いパルス幅を有するクランプパルスによって、出力部からの出力信号をクランプするようにしたものである。
【0012】
本発明の固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法では、例えば受光部の電荷掃き捨て動作期間または装置電源投入の直後に、第1シフトレジスタの駆動が有効信号出力期間よりも前の所定の期間だけ停止されると共に、この第1シフトレジスタの駆動停止期間中において、出力部からの出力信号に対してクランプ動作が行われる。第1シフトレジスタの駆動停止期間中における出力部からの信号は光学的黒の画素の信号と同等であると共に、この駆動停止期間におけるクランプパルスのパルス幅は有効信号出力期間におけるパルス幅よりも長いことから、この駆動停止期間中に十分な長さのクランプ期間を設けることが可能であり、画像信号の適正レベルへのクランプを短時間で十分に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る固体撮像装置の概略構成を表すものである。この装置は、CCDイメージャおよびこれを駆動するドライバ等(本図では図示せず)からなるCCD部10と、垂直同期信号VDおよび水平同期信号HD等の同期信号を発生する同期信号発生回路20と、この同期信号発生回路20から出力される垂直同期信号VDおよび水平同期信号HDを基に各種のCCD駆動用パルス信号110を作成してCCD部10のドライバに供給するタイミング発生回路30と、タイミング発生回路30から供給されるアナログ信号処理用パルス120に従ってCCD部10からの出力信号に対して所定のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理回路40と、タイミング発生回路30から供給されるAD変換パルス130に従ってアナログ信号処理回路40からのアナログ出力信号をディジタル信号に変換するAD変換回路50と、タイミング発生回路30から供給されるディジタル信号処理用パルス140に従ってAD変換回路50からのディジタル出力信号に対して所定のディジタル信号処理を行うディジタル信号処理回路60とを備えている。
【0014】
ここに、CCD駆動用パルス信号110としては、垂直シフトレジスタの電荷転送のタイミング信号である垂直転送信号(垂直シフトレジスタ用駆動パルス)XV、水平シフトレジスタの電荷転送のタイミング信号である水平転送信号(水平シフトレジスタ用駆動パルス)XH、CCD部10における読み出しタイミングを示すセンサゲートパルスXSG、および電子シャッタ機能において信号電荷掃き捨てを指示するための電荷掃き捨て信号XSUB(電子シャッタ信号)等が含まれる。
【0015】
なお、本実施の形態では、信号電荷の掃き捨ては、水平同期信号HDと同じ周期でCCDイメージャ1の基板に印加される電荷掃き捨て基板電圧クロックに基づき、使用可能な有効画像信号の出力周波数と同じ周波数で行うようにしているが、本発明はこれに限定されることはなく、より速い周波数で電荷掃き捨て動作を行うようにしてもよい。
【0016】
タイミング発生回路30は、図示しないが、電荷掃き捨て信号XSUBを発生する電荷掃き捨て信号発生部と、センサゲートパルスXSGを発生するセンサゲートパルス発生部と、垂直転送信号XVを発生する垂直転送信号発生部と、水平転送信号XHを発生する水平転送信号発生部と、タイミング発生回路30の動作制御を行う動作制御部とを備えている。これらの各部には、同期信号発生器20から出力される垂直同期信号VDおよび水平同期信号HDが入力されるようになっている。なお、タイミング発生回路30は、必要に応じて、リセットゲートパルス等のタイミングパルスを、直接、CCD部10に与えるようになっている。
【0017】
は図1のCCD部10におけるCCDイメージャ11の一構成例を表すものである。このCCDイメージャ11はいわゆるインタライン・トランスファ(IT)方式のCCDであり、行列状に配列された複数の受光部2と、それぞれ1列分の受光部2に対して読み出しゲート6を介して接続された複数の垂直シフトレジスタ3と、この垂直シフトレジスタ3の下端に接続された水平シフトレジスタ4と、この水平シフトレジスタ4の一端に接続された出力部5とを備えている。
【0018】
図示しないが、このCCDイメージャ11では、例えば、N型半導体基板に、P- 層からなるオーバーフローバリアが形成され、このオーバーフローバリア上に、受光部2を構成するN+ 層からなる電荷蓄積部と、垂直シフトレジスタ3を構成するN+ 層からなる転送チャネルとが形成されている。電荷蓄積部と転送チャネルとの間には、読み出しゲート6が形成されている。隣接する画素間には、P+ 層からなるチャネルストップが形成されている。更に、電荷蓄積部上には、P+ 層からなるバーチャルゲートが形成されている。このCCDイメージャ11では、基板に対して、電荷掃き捨て基板電圧クロックを印加することで、電荷蓄積部に蓄積された信号電荷が基板に掃き捨てられ、電子シャッタ機能が実現されるようになっている。
【0019】
既に述べたように、電子シャッタ機能における信号電荷の掃き捨て方法としては、露光開始時の前に信号電荷の掃き捨てを一度行う方法と、露光開始時までの間、信号電荷の掃き捨てを繰り返し行う方法とがあるが、ここでは後者、すなわち、露光開始時までの間、信号電荷の掃き捨てを繰り返し行う方法を採用した電子シャッタ機能について説明する。
【0020】
この電子シャッタ機能における露光時間の設定方法としては、以下のような方法がある。まず、この方法では、前提として、信号電荷の掃き捨ては、水平同期信号HDと同じタイミングで固体撮像素子の基板に印加される電荷掃き捨て基板電圧クロックに基づいて行われる。露光時間の設定は、固体撮像素子を駆動するためのCCD駆動用パルス信号110を発生するタイミング発生回路20(図1)に対して、露光時間を水平走査ライン数単位で設定することで行われる。タイミング発生回路20は、次式により、1フィールド当たりに立てる電荷掃き捨て基板電圧クロックに対応する電荷掃き捨て信号XSUBのパルス数Nを決定する。
N=〔1フィールド当たりの水平走査ライン数〕−〔露光時間〕
ここに、露光時間の単位は水平走査ライン数として表す。
【0021】
次に、図3および図4を参照して以上のような構成の固体撮像装置の動作を説明する。
【0022】
まず、図3を参照してこの固体撮像装置の全体動作を説明する。タイミング発生回路30は、電子シャッタ機能における露光時間を、水平走査ライン数を単位として設定する。タイミング発生回路30の電荷掃き捨て信号出力部(図示せず)は、垂直同期信号VD(図3(a))に同期してセンサゲートパルスXSG(同図(c))を出力し、受光部2に蓄積された電荷を垂直シフトレジスタ3へ読み出した後、上式で求められたパルス数だけ電荷掃き捨て信号XSUB(同図(d))を出力する。CCD部10のドライバ(図示せず)は、電荷掃き捨て信号XSUBに応じて、電荷掃き捨て基板電圧クロックをCCDイメージャ11に与える。電荷掃き捨て信号XSUB(電荷掃き捨て基板電圧クロック)が停止した後、次の垂直同期信号VDが入力されて再び読み出し用のセンサゲートパルスXSGが入力されるまでの間が露光時間Teとなる。
【0023】
露光時間Teの期間の後、再びセンサゲートパルスXSG(図3(c))が入力されると、受光部2(図2)に蓄積された電荷は読み出しゲート6を通って垂直シフトレジスタ3に流れ込み、さらに垂直転送信号によって順次転送される。水平シフトレジスタ4では、1水平走査ライン分の垂直転送が行われるごとに、これを水平転送信号XHによって出力部5から順次出力する。
【0024】
CCD部10から出力されたアナログ出力信号はアナログ信号処理回路40において所定の信号処理を受ける。ここで、信号レベルを所定のクランプレベルにするためのクランプ処理も行われる。アナログ信号処理回路40からのアナログ出力信号はAD変換回路50でディジタル信号に変換されたのち、ディジタル信号処理回路60において必要なディジタル信号処理を受ける。
【0025】
次に、図4を参照して、本発明の特徴部分であるクランプ動作を説明する。
【0026】
図4において、(a)は水平同期信号HD、(b)は垂直転送信号XV、(c)はクランプパルスCP、(d)は画素信号を示す。なお、ここでクランプパルスCPは、“H”レベル状態でアクティブとなる正極性のパルス信号であり、クランプ回路はこの“H”レベル期間にクランプ動作を行うようになっている。また、この図では、水平動作信号HD、水平転送信号XH、センサゲートパルスXSGおよび電荷掃き捨て信号XSUBは図示を省略している。
【0027】
この図に示したように、電子シャッタ機能のために垂直転送信号XV(同図(b))によって垂直シフトレジスタ3の電荷を高速に転送させて掃き捨て動作を行う場合、この掃き捨て動作期間中はクランプパルスCP(同図(c))が入力されないので、同図(d)に示したように、この間に、クランプ回路の時定数τにより信号の直流成分レベルが徐々にに上昇し、適正クランプレベルから離れてしてしまう。
【0028】
そこで、本実施の形態では、同図(b)に示したように、掃き捨て動作期間の終了直後において、垂直転送信号XVを2水平走査ライン分だけ停止するようにしている。垂直転送信号XVを停止した場合には、CCD部10からは有効画素信号は出力されず、光学的黒の画素信号と略同等レベルの信号が出力される。これをクランプ回路によってクランプするのである。すなわち、従来技術の項でも説明したように従来は垂直方向の光学的黒の画素をクランプするようにしていたのに対し、本実施の形態では、垂直転送信号XVの停止期間中に出力される光学的黒画素等価信号をクランプするのである。
【0029】
ここで、光学的黒の画素は1水平走査期間中に1度のみ2μsec程度存在するのみであることから、この光学的黒の画素をクランプするという従来方法ではクランプを十分に行うことができなかった。これに対し、本実施の形態による方法では、1msec程度という長い1水平走査期間の一部をクランプ期間とすることができるので、クランプパルスCP1,CP2(図4(c))の各パルス幅を例えば40〜50μsec程度と長くとることができる。したがって、従来方法に比べて短期間内で画素信号の直流成分レベルを適正レベルにまで十分クランプすることができる。例えば図4(d)では、2つの水平走査ラインの期間(クランプ期間)内に適正レベルにクランプが完了し、それ以降の水平走査ラインの画素信号S3′,S4′,…は有効な画像信号として得られることになる。このことは、電子シャッタ機能における電荷掃き捨て動作期間の後のクランプ動作ばかりでなく、装置電源投入直後の不定レベルをクランプする場合にも適用することができる。
【0030】
このように、本実施の形態では、掃き捨て動作期間または電源投入直後において、垂直転送信号XVを2水平走査ライン分だけ停止させると共に、この2回の水平走査期間を十分に利用してクランプ期間を長くとるようにしたので、電荷掃き捨て動作期間または電源立ち上げ直後の極めて短期間内に有効画像信号を得ることができる。しかも、それによって得られる画像信号は適正なレベルに十分クランプされているので、高輝度の被写体等を撮影した場合にもスミアが起こるのを回避でき、画質を向上させることができる。
【0031】
なお、本実施の形態では、2回の水平走査ライン期間を利用して合計2回のクランプ動作を行うようにしているが、同図(d)から判るように、1回の水平走査期間における1のクランプ動作のみを行うだけでもほぼ適正なレベルにクランプすることは可能である。
【0032】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、その均等の範囲で種々変形可能である。例えば、本実施の形態ではアナログ信号処理回路におけるクランプ動作を例として説明したが、本発明はディジタル信号処理回路におけるクランプ動作にも適用可能である。
【0033】
また、本発明は、図3に示したようなインタライン・トランスファ(IT)方式のCCDイメージャを例に説明したが、本発明はこれには限定されず、フレーム・トランスファ(FT)方式やフレーム・インタライン・トランスファ(FIT)方式のCCDイメージャを用いる場合にも適用することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の固体撮像装置または請求項4に記載の固体撮像装置の駆動方法によれば、例えば電子シャッタ機能、電子ズーム機能、またはフレームレート向上機能における電荷掃き捨て動作期間または装置電源投入の直後等のように、画素信号の直流成分レベルが適正なクランプレベルから相当離れてしまっている場合であっても、第1シフトレジスタの駆動を有効信号出力期間よりも前の所定の期間だけ停止すると共に、この駆動停止期間中に出力部からの出力信号を有効信号出力期間におけるクランプパルスのパルス幅よりも長いパルス幅のクランプパルスによってクランプするようにしたので、第1シフトレジスタの駆動停止期間中に十分な長さのクランプ期間を設けることが可能となり、結果として画像信号の適正レベルへのクランプを短時間で行うことができる。すなわち、電子シャッタ機能における電荷掃き捨て動作期間または装置電源投入の直後等における不安定な画素信号に対するクランプ動作期間を十分短縮することができるという効果がある。しかも、それによって得られる画像信号は適正なレベルに十分クランプされているので、高輝度の被写体等を撮影した場合にもスミアの発生を回避でき、画質を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるCCD部の一構成例を示す説明図である。
【図3】この固体撮像装置の全体の概略動作を説明するためのタイミング図である。
【図4】この固体撮像装置におけるクランプ動作を説明するためのタイミング図である。
【図5】従来の固体撮像装置におけるクランプ動作を説明するためのタイミング図である。
【符号の説明】
2…受光部、3…垂直シフトレジスタ、4…水平シフトレジスタ、5…出力部、6…読み出しゲート、10…CCD部、11…CCDイメージャ、20…同期信号発生回路、30…タイミング発生回路、40…アナログ信号処理回路、50…AD変換回路、60…ディジタル信号処理回路、VD…垂直同期信号、HD…水平同期信号、XV…垂直転送信号、XH…水平転送信号、XSG…センサゲートパルス、XSUB…電荷掃き捨て信号、Te…露光時間

Claims (4)

  1. 入射光を受光し光電変換によって生じた電荷を蓄積する受光部と、この受光部の電荷を第1の方向に順次転送する第1シフトレジスタと、この第1シフトレジスタによって転送されてきた電荷を第2の方向に順次転送する第2シフトレジスタと、この第2シフトレジスタによって転送された電荷を出力する出力部とを備えた固体撮像装置であって、
    前記出力部から使用可能な有効画像信号を出力するための有効信号出力期間よりも前の所定の期間、前記第1シフトレジスタの駆動を停止させる制御を行うシフトレジスタ駆動制御手段と、
    前記第1シフトレジスタの駆動停止期間中に、前記有効信号出力期間におけるクランプパルスと同じ周期を有すると共にこの有効信号出力期間におけるクランプパルスよりも長いパルス幅を有するクランプパルスによって、前記出力部からの出力信号をクランプするクランプ手段と
    を備えたことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記シフトレジスタ駆動制御手段は、使用可能な有効画像信号を出力する際よりも速い周波数で前記第1シフトレジスタを駆動して前記受光部の電荷の掃き捨て動作を行った直後に、第1シフトレジスタの駆動を所定の期間停止させるように制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記シフトレジスタ駆動制御手段は、装置電源投入直後に、第1シフトレジスタの駆動を所定の期間停止させるように制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 入射光を受光し光電変換によって生じた電荷を蓄積する受光部と、この受光部の電荷を第1の方向に順次転送する第1シフトレジスタと、この第1シフトレジスタによって転送されてきた電荷を第2の方向に順次転送する第2シフトレジスタと、この第2シフトレジスタによって転送された電荷を出力する出力部とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記出力部から使用可能な有効画像信号を出力するための有効信号出力期間よりも前の所定の期間、前記第1シフトレジスタの駆動を停止させるように制御し、
    前記第1シフトレジスタの駆動停止期間中に、前記有効信号出力期間におけるクランプパルスと同じ周期を有すると共にこの有効信号出力期間におけるクランプパルスよりも長いパルス幅を有するクランプパルスによって、前記出力部からの出力信号をクランプする
    ことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
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