JP3852070B2 - 光路シミュレーションcad装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタ等の光学系を備えた装置の構造設計に使用する光路シミュレーションCAD装置及び方法に関し、特に、三次元光学モデルに光線の軌跡をありのままに表示して検証できるようにした光路シミュレーションCAD装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザプリンタ等で電子写真のために使用する光学構造のコンピュータ支援による自動設計は、立体的な構造の中での光線の挙動を二次元に置き換えて検討するのが一般的である。
【0003】
即ち、レーザ光源から結像面を形成する感光ドラムまでの光路にポリゴンミラー等の必要な光学部品を配置した二次元図面を作成して光路を設定し、この二次元図面をみて立体的な構造の中での光線の挙動を検証し、最適構造となるように設計作業を繰り返している。
【0004】
この場合、更に、詳細な検討には、模擬的な構造を実際に作成して光路を形成し、実際的に試すなどの試作方法で、二次元的な検討では把握しきれない部分を補っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、三次元空間中の鏡等の光学部品の配置位置や角度などを正確に把握するには、幾何学的な計算を繰り返しながら構造を決定していかなければならず、時間がかかる作業とならざるを得ない。
【0006】
また現実の装置は立体的な配置にも関わらず、二次元的な設計と検討を実施するため、光線の正確な挙動を把握するのが困難かつ時間がかかる。更に、人手による判断や計算の積み上げのため、間違いを起こしやすく、結果として設計変更、試作の繰り返しなどが発生し費用と時間がかかる。
【0007】
更にまた、試作による検証は、人手によるために精度の面でも問題が発生し、結果として試作を何度も繰り返すことになる。
【0008】
本発明は、試作に代わる擬似的な三次元光学モデルによって、実物と最も近似した光線の挙動を画面上で立体的に表現して設計と検証が適切にできるようにした光路シミュレーションCAD装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。本発明の光路シミュレーションCAD装置は、図1(A)(B)のように、光源60から最終到達位置68までの光路上に1又は複数の光学部品(ポリゴンミラー62,fθレンズ64,シリンドリカルレンズ66)を配置した三次元光学モデル46を作成するモデル作成部10と、光軸自動生成部12は、光源と結像面との間の光路上に配置した光学部品の制御パラメータの時間的な変化分を予め設定しておき、制御パラメータの時間的な変化によって三次元モデルに連続動作を行わせて結像面に文字やシンボル等の所望の終点軌跡を表示させ且つ終点座標をファイルに記録する光軸自動生成部12とを備えたことを特徴とする。
【0010】
モデル生成部10は、図1(C)のように、光源から発射される光線の光軸径Dと色を設定し、光源を始点とし光路上の隣接する次の光学部品の入射面を終点とした長さLをもつ円筒形状の光軸モデル92を生成して配置する。
【0011】
光軸自動生成部12は、光軸モデルの光軸径Dを始点からの距離Lに応じて変化させることもできる。例えば距離Lに反比例して光軸径Dを絞るような場合である。
【0012】
光軸自動生成部12は、光源と最終到達位置との間に位置する光学部品については、入射した光軸モデルから光学部品の光学機能に従った出射側の光軸モデルを生成し、次の光学部品又は結像面との間に配置する。例えば光学部品として可動反射鏡(ガルバノミラー)、ポリゴンミラー、レンズ、等を例にとると次のようになる。
【0013】
光軸自動生成部12は、光路上に位置する光学部品が所定の回転軸を中心に揺動可能な可動反射鏡の場合、三次元空間内での回転軸の位置と反射面の角度を制御パラメータとして指定でき、制御パラメータに基づいて入射した光軸モデルから反射した光軸モデルを自動的に生成して配置する。
【0014】
光軸自動生成部12は、光路上に位置する光学部品が、周囲に複数のミラー面を備えた多面体をもち一定速度で回転するポリゴンミラーの場合、複数のミラー面の構造を予め設定しておき、ミラー回転角度により各ミラー面の三次元空間での位置と反射面の角度を算出し、入射した光軸モデルから特定のミラー面で反射した光軸モデルを自動的に生成して配置する。
【0015】
光軸自動生成部12は、光路上に位置する光学部品がレンズの場合、レンズの光学的機能を予め設定しておき、入射した光軸モデルから光学的機能に従った出射側の光軸モデルを自動的に生成して、次の光学部品又は結像面との間に配置する。
【0016】
光軸自動生成部12は、結像面等の最終到達位置の面に対する光軸モデルの交差する個所で、光軸の終点表示を行うと共に終点座標をファイルに記録する。光軸自動生成部12は、三次元光学モデルの周囲に光軸延長限界を示す境界壁モデルを設定し、光路上に終点を決める最終到達位置の設定がない場合、光軸モデルが交差する境界壁モデルの位置を延長した光軸モデルの終点とする。
【0018】
この場合、光軸自動生成部は、ファイルに記録された終点座標の座標値をドットデータに変換して印刷装置から出力する。
【0019】
このように本発明の光路シミュレーションCAD装置は、試作に代わる擬似的な三次元光学モデルによって、実物と最も近似した光線の挙動を画面上で立体的に検証することができる。しかも、光線の挙動に必要な複雑な計算式を全てコンピュータ上に記憶させて実行するため、人が介在する部分が減少し、従来発生していた種々の無駄を省して効率的な設計ができる。
【0020】
例えばレーザプリンタなど光学系をもつプリンタ等において、光源から発射された光線が装置の中に立体的に配置されたレンズ、鏡、プリズム等の部品に対し、その軌道を正確に捕らえ、立体空間での光線の軌跡を有りの侭に表現し、且つ光路の最終到達面上の点をドットに置き換え、複数の光路の到達点を結像化し文字やシンボルとして表示しできる。
【0021】
またプリンタなどの印刷を目的とする装置では、光線の軌跡の最終到着面上で結像された結果を画面で表示するだけではなく印刷することも可能なため、あたかも実機で印刷を試行するかの如く擬似的なチェックが可能となる。
【0022】
これにより光学系の構造設計に際して、関連する部品の最適配置や印刷装置としての文字やシンボルなどの出力制御パラメータの適否なども擬似的に確認することが可能となり、費用と時間の大幅な節約が可能となる。
【0023】
また本発明は、光路シミュレーション方法を提供するものであり、
光源から最終到達位置までの光路上に1又は複数の光学部品を配置した三次元光学モデルを作成し;
三次元光学モデルにおける光線の挙動を示す光軸を所定の設定パラメータに基づいて演算し、三次元光学モデルに光軸を表示して検証させる;
ことを特徴とする。この光路シミュレーション方法の詳細は、装置構成の場合と同じになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明による光路シミュレーションCAD装置の基本的なブロック図である。本発明の光路シミュレーションCAD装置は、モデル生成部10、光軸自動生成部12で構成される。
【0025】
モデル生成部10は、設計対象とする装置、例えばレーザプリンタにおける光学系の構造設計によって、光源から結像位置となる最終到達面までの光路上に、必要とする1または複数の光学部品を配置した三次元光学モデルを作成する。このモデル生成部10としては、具体的には三次元CADを使用してディスプレイ14上で、三次元光学モデルを作成する。
【0026】
光軸自動生成部12は、モデル生成部10で生成した三次元光学モデルにおける光源から各光学部品を通って最終到達面に至るまでの光線の挙動を示す光軸モデルを所定の設定パラメータに基づいて演算し、三次元光学モデルに光線モデルを表示して、作成した三次元光学モデルを検証させる。
【0027】
図3は図2の装置の基本的な処理手順のフローチャートである。まずステップS1で三次元CADシステムを使用してレーザプリンタ等の光学構造をもつ三次元光学モデルを作成する。
【0028】
続いてステップS2でレーザプリンタ等の三次元光学モデルについて、光軸を自動生成して表示し、シミュレーションを行う。即ち、光源から発射された光線が、最終到達面に至る経路の途中に立体的に配置されたポリゴンミラー、レンズ等の光学部品を通過する際の光軸の軌道を正確に捕らえて、立体空間内での光線の軌跡をありのままに表現する。
【0029】
そして光軸の最終到達面との交叉位置に到達点(終点)を表示すると共に、この到達点の座標情報を記録する。また、光路中に配置しているポリゴンミラー等の光学部品について、パラメータの変化量を設定して時間的に変化させることで最終到達面に対する光軸の到達位置を変化させて到達点を記録し、これによって文字やシンボル等を表示して記録する。更に、最終到達面における光軸の到達点の座標位置の記録結果に基づき、その形状を印刷出力することができる。
【0030】
このようなステップS2の自動光軸生成処理に基づくシミュレーションによる検証で、光学系に設けている光学部品の最適配置や印刷出力による結果から各光学部品の制御パラメータの適否等も疑似的に確認することができ、その検証結果から、ステップS3で再設計の必要性の有無を判断する。
【0031】
もし部品配置や印刷結果が満足できないものである場合には再設計の必要があると判断し、再びステップS1に戻り、自動光軸生成によるシミュレーションで問題となった光学部品や制御パラメータについて、ステップS1で三次元光学モデルの位置調整や制御パラメータの再設定等を行い、再度、三次元光学モデルの修正を行った後に、ステップS2で自動光軸生成処理によるシミュレーションを行い、結果を検証する。
【0032】
このような三次元光学モデルの生成と修正、生成または修正の済んだ三次元光学モデルについての自動光軸生成処理に基づくシミュレーションによる検証の繰り返しにより、設計者は三次元CADの設計機能を活用して、試作等実際に装置を作る必要なく、実際の装置とほぼ同等な三次元光学モデルを使用して最適な配置や要求する印刷結果が得られる制御パラメータの調整ができ、費用と時間の大幅な節減ができる。
【0033】
図4は、図2の光軸自動生成部12の詳細をモデル生成部10と共に示した機能ブロック図である。
【0034】
図4において、モデル生成部10には、三次元CAD16が設けられている。この三次元CAD16は、汎用のCADシステムを使用することができ、CADシステムの基本データを直接引き出したり編集したりする自動設計を繰り返すことで、三次元光学モデルを例えば既存の製品モデル上に生成する。
【0035】
光軸自動生成部12は、制御プログラムによって実現される光軸自動生成主制御部18、三次元CADインタフェース20、光軸生成制御部22、光源設定部24、光学部品特性ライブラリ26、光軸延長距離設定部28、光軸形状制御部30、光軸生成モデル記録部32、連続表示制御部34、印刷出力部36、ユーザ入力インタフェース38、表示制御部40、プリンタ42、ディスプレイ14を備える。
【0036】
この内、ユーザ入力インタフェース38、表示制御部40、ディスプレイ14及びプリンタ42については、三次元CAD16のものを使用するようにしてもよい。
【0037】
光軸自動生成主制御部18は、光軸生成の全体を制御する部分であり、三次元CAD16で作成した三次元光学モデルを利用し、光源から光軸を発生させ、この光軸を所定の方向に延長し、途中に配置した光学部品に光軸が交差したときの干渉面を認識して光学部品特性ライブラリ26から必要なパラメータを引き出し、次の光学部品の干渉面に向けて光軸を生成する。
【0038】
このように次々と光学部品の間に光軸を生成し、最終到達面まで光軸生成を進めると、光軸と最終到達面との交差位置を到達点として到達点の座標位置を記録し、この到達点の時間的な変化を伴う軌跡の記憶結果からリストやグラフを編集したり、必要に応じて到達点の軌跡をドットデータに変換して印刷したりする。
【0039】
更に、光源からの発射角度や光路に存在するポリゴンミラー等のパラメータの変化に基づいて異なる光軸モデルを複数生成した後に、所定の動作手順に従って光軸モデルの全軌跡をアニメーション的に再表示させる等の制御を行う。
【0040】
三次元CADインタフェース20は、三次元CAD16とのデータのやり取りを行うインタフェースであり、三次元光学モデルの生成条件の確定した結果を光軸自動生成部12側から三次元CAD16に送り込んだり、三次元CAD16に存在する既存モデルの反射鏡、レンズ、プリズム等の各種の光学部品の三次元座標データを光軸自動生成部12側に取り込んで光軸生成の編集等に活用させる。
【0041】
光軸生成制御部22は、三次元CAD16において作成した三次元光学モデルに、光源から始まる光軸モデルを表示するための座標、形状、直進、屈折等の進行方向等の諸条件により編集した後の確定光軸モデルデータを形成し、三次元CADインタフェース20を介して三次元CAD16に引き渡す。
【0042】
光源設定部24は、三次元光学モデルに設けた光源から発する光軸の特性を確定する部分であり、光軸の径、色、方向等を三次元CAD16の中の三次元光学モデルと会話的に決定する。
【0043】
光学部品特性ライブラリ26は、三次元光学モデルに使用している光軸が干渉する光学部品それぞれの特性を詳細にライブラリデータとして記録している。この光学部品としては、例えば単独の反射鏡、レンズ、プリズム、ポリゴンミラー等があり、各光学部品に光軸が入射したときの出射光軸の挙動を決める制御パラメータを編集対象として備えている。
【0044】
光軸延長距離設定部28は、光軸生成制御部22で生成する光軸モデルの延長距離を予め設定するもので、光軸の延長線上に光学部品が存在しなかった場合には、無限に光軸モデルが生成してしまうのを制限するため、光軸の最大延長距離を示す最大限界境界壁モデルを設定する。
【0045】
光軸形状制御部30は、光軸モデルが始点と終点を持った円柱形状で形成され、この光軸モデルの光軸径を精密に変化させなければならないような場合に使用する。ここで光軸径の編集パラメータは予め光学部品特性ライブラリ26の中に含まれているので、この光軸径の編集パラメータを参照して編集し、結果を光軸生成制御部22に渡す。
【0046】
例えば光軸径を距離に応じて精密に変化させるような場合には、この距離に対する光軸径の変化の計算式を光学部品特性ライブラリ26から取得し、計算結果に基づく距離に対する光軸径の変化を編集して光軸生成制御部22に引き渡す。
【0047】
光軸生成モデル記録部32は、光源から発した光軸モデルと光路の途中に配置している各光学部品との間に配置される光軸モデル、更に最後の光学部品から最終到達面の間に配置される光軸モデルの情報を全て記録し、所定のファイルに格納する。
【0048】
このように三次元光学モデルの光軸表示に使用した一連の光源から最終到達面までの光軸モデルをファイルに格納しておくことで、本発明による光路シミュレーションCADによる処理を一旦終了した後も、必要に応じて光軸生成結果を再現でき、装置改良や別モデルの生成の際に新規に処理するよりも処理時間を節約することができる。
【0049】
連続表示制御部34は、光源から最終到達面に至る複数の光軸モデルを作成して検証した後、光軸モデルを三次元光学モデルの光源から最終到達面に至る各光学部品の間に順番に配置することで、三次元CAD16によるディスプレイ14の画面上の三次元光学モデルに光軸の軌跡を連続的に表示させ、三次元光学モデルの光学構造の検証等に使用する。
【0050】
また連続表示モードの際に光源から最終到達面までの複数の光軸モデルを連続表示することで、光源から最終到達面までの光軸の軌跡をアニメーション的に表示することもできる。
【0051】
印刷出力部36は、最終到達面における光軸到達点の軌跡の三次元座標データや光学部品の情報等をまとめてプリンタ42で印刷する際に使用される。例えば最終到達面に文字やシンボルを結像させた場合には、その軌跡の記録結果として得られた三次元座標データからドットデータを生成し、文字やシンボルを所定の拡大率に従って印刷することもできる。
【0052】
図5は、本発明の光路シミュレーションCAD装置のディスプレイ14に表示される光学モデルシミュレーション画面の一例である。
【0053】
図5において、光学モデルシミュレーション画面44は、例えば画面左側に三次元CAD16で作成した三次元光学モデル46を表示している。三次元光学モデル46として、この実施形態にあっては、レーザプリンタの光学構造を例にとっている。三次元光学モデル46は、装置フレーム48の中の立体空間に配置されている。
【0054】
また光学モデルシミュレーション画面44には、操作メニュー50、コントロールメニュー52、拡大表示サブウィンドウ54、メッセージ表示部55及び進度表示部56が設けられている。操作メニュー50には三次元光学モデル46のシミュレーションを三次元光学モデルと絵画的に実行するためのメニューが表示されている。
【0055】
コントロールメニュー52にはシミュレーションの歩進や連続制御の指示、更には異常発生時の選択指示等を出すためのメニューが表示されている。拡大表示サブウィンドウ54は、三次元光学モデル46における光線の最終到達面での文字やシンボル等の結像結果が拡大表示される。
【0056】
メッセージ表示部55は、プロセスに従って次の操作をガイドしたり、異常発生時のメッセージ表示等を行う。更に進度表示部56は、シミュレーションの進み具合を表示しており、予め設定してある光軸移動のための屈折回数や繰り返し回数等を元に現在の処理量を自動的に算出して、例えば円グラフによって進度を表示する。
【0057】
図6は、図5の光学モデルシミュレーション画面に表示している三次元光学モデルの光学構造を持ったレーザプリンタ光学系の説明図である。このレーザプリンタ光学系は、レーザビームを発射する光源部60−1、一定速度で回転し光源部60−1からのレーザビームを水平方向に走査するポリゴンミラー62−1、ポリゴンミラー62−1からの走査ビームを入射して収差等を補正するfθレンズ64−1、ポリゴンミラー62−1により水平走査されるビームの水平方向の速度を等速化するシリンドリカルレンズ66−1、ポリゴンミラー62−1で操作されたビームが直線上に並んで結像される感光ドラム68−1で構成される。
【0058】
このような図6のレーザプリンタの光学系の構造設計のため、図7のような三次元光学モデル46を図4の三次元CAD16で作成する。即ちレーザプリンタの光学系は、光源60、ポリゴンミラー62、fθレンズ64、シリンドリカルレンズ66、及び図6の感光ドラム68−1に相当する最終到達面68で構成される。
【0059】
ここで三次元光学モデル46に対しては、その周囲にフレームモデル48を形成しており、最終到達面68はフレームモデル48の1つの面に位置している。また図7にあっては、図4の光軸自動生成部12で生成された光源60から最終到達面68に至る複数の光軸モデルを連続表示した状態としている。
【0060】
このため光軸モデルは、光源60からポリゴンミラー62に対する光軸モデル70、ポリゴンミラー62とfθレンズ64との間のポリゴンミラー62の回転走査で得られる複数の光軸モデル71−1〜71−n、fθレンズ64とシリンドリカルレンズ66の間の光軸モデル72−1〜72−n、更にシリンドリカルレンズ66と最終結像面68との間の光軸モデル73−1〜73−nから構成されている。
【0061】
このような光源60から最終到達面68に対する複数の光軸モデルの連続表示により、三次元光学モデル46におけるポリゴンミラー62の回転に伴う光路の様子が一目で検証できる。また最終到達面68には、ポリゴンミラー62の回転に伴い、正方向に変化する光軸モデル72−1〜73−nの到達点の軌跡として、例えば光源60を常時点灯していた場合には直前軌跡73が表示される。
【0062】
図6の実際の光学系にあっては、ポリゴンミラー62−1の回転に伴い、最終到達面を与える感光ドラム68−1が回転している。このため図7の三次元光学モデル46にあっては、最終到達面68が例えばポリゴンミラー62の回転走査に同期して所定ピッチで例えば上方に移動し、これによって最終到達面68に光源60の発光制御に伴う文字やシンボル等の軌跡を表示させることができる。
【0063】
図8は、図7の三次元光学モデル46の光軸生成のための各ポイントを取り出している。まず光軸は光源始点P1から出てポリゴンミラー62の反射点P2に当たる。反射点P2からの光軸はポリゴンミラー62の回転に伴い水平方向に反射角が変化し、次のfθレンズ64の入射点P31〜P3nを持つ。
【0064】
続いてfθレンズ62の出射点P41〜P4nを持つ。続いてシリンドリカルレンズ66の入射点P51〜P5nとなり、続いて出射点P61〜P6nを持つ。最終的に、最終到達面68の最終到達点P71〜P7nとなる。
【0065】
したがって、光源始点P1から例えば最終到達点P71に至る光軸軌跡の表示のためには、P1,P2間、P2,P31間、P41,P51間、P61,P71間の合計4つの光軸モデルを生成して連続表示させる必要がある。また実際のレーザプリンタの操作に必要な光軸表示のためには、最終到達点におけるドット数をn個とすると、(1+3×n)本の光軸モデルを作成する必要がある。
【0066】
また図8は各点P1〜P7nの三次元空間におけるX,Y,Zの座標位置を示しており、例えば光源始点P1を例にとると、X−Zn面への垂線の長さがY軸座標値となり、垂線の交点のZ軸までの長さがX軸座標値、X軸までの長さがZ軸座標値となる。この点は他の反射点や最終到達点についても同様である。
【0067】
図9は、本発明で三次元光学モデルに光軸モデルを生成する際の光軸延長距離の限界の説明図である。本発明において、三次元CAD16を使用した例えばレーザプリンタの光学構造の初期設計の段階では、図7のような装置フレームモデル48を決めることができず、装置フレームモデル48を持たずに開放的な三次元空間で三次元光学モデル46を作成し、光軸自動生成によるシミュレーションを行うことになる。
【0068】
この場合、ある光学部品から出た光軸は、その延長上に他の光学部品がない場合には無限に距離が延びることになり、演算処理がエラーとなる。そこで図9のように、光軸生成の対象となる三次元光学モデル46の周囲に例えば球状に最大限界境界壁モデル75を設定する。
【0069】
このため、シリンドリカルレンズ66を通った光軸はそのままでは無限に延長するようになるが、最大限界境界壁モデル75との交差による交差点P81,P8nにより、それ以上外側に延長されることを防ぎ、これによって開放空間であっても境界モデルの終点を有限な距離に設定することができる。
【0070】
図10は、図4の光軸自動生成部12で生成される光軸モデルの説明図である。図10(A)は基本的な光軸モデル92であり、この光軸モデル92は光源設定部24に設定している光軸径Dと色及び光軸方向で作り出される。即ち、まず光軸を発生する始点94が決まり、この始点94に設定された光軸径Dを配置する。
【0071】
続いて始点94から所定の方向に光軸98を決め、光軸98に沿って光軸径Dの円柱を延長する。この円柱の延長先が他の光学部品の干渉面(入射面)に当たった時、そこを終点96とし、これによって始点94から終点96までの距離Lを持つ光軸モデル92を生成することができる。
【0072】
このような基本的な光軸モデル92は、例えば図7の三次元光学モデル46にあっては光源60から順番に生成しており、したがって、光軸モデルは図4の光源設定部24に設定している径、色、光軸方向によって基本的な形態が決まる。
【0073】
図10(B)は他の光軸モデル100であり、この光軸モデル100は距離の増加に伴って光軸径Dが減少している。即ち光源や光学部品によっては、出射した光軸の径が距離の変化に伴って増加または減少する光軸モデルを生成できるようにしている。
【0074】
この光軸モデル100の距離Lに対する光軸径Dの変化の計算式は、光学部品特性ライブラリ26における各光学部品の制御パラメータの1つとして格納されている。この計算式を光軸形状制御部30で読み出して使用することで、例えば図10(B)のように距離Lに対し光軸径DsからDtに変化する光軸モデル100を生成することができる。
【0075】
図11は、図10のようにして発生した光軸モデルのデータ構造の説明図である。図11の光軸モデルデータ86は、始点位置、光軸径、色、光軸方向及び終点位置で構成される。このうち光軸径については計算式88を参照することで、図10(B)のように距離Lに対し変化する光軸径とすることもできる。
【0076】
また終点位置は、終点情報として示す光軸用の他の光学部品の干渉面、最終到達面、更に図9のように設定した最大限界境界壁モデルのいずれかとなる。
【0077】
図12は、図4の光学部品特性ライブラリ26の説明図である。この光学部品特性ライブラリ26にあっては、ミラー78、ポリゴンミラー80、レンズ82、プリズム84等の特性ライブラリデータを格納している。
【0078】
まずミラー78は、固定ミラーの場合には立体空間内での鏡面反射点の中心座標(x,y,z)と鏡面の角度θを固定パラメータとして設定できる。またガルバノミラー等の可動ミラーについては、立体空間内での鏡軸の中心座標(x,y,z)と鏡面の角度をパラメータとして持ち、これを外部的に設定できる。
【0079】
図13は三次元空間の任意の位置に配置された反射面102に対し、光軸モデル104が矢印の方向から入射している。このときの反射面102の位置は、そのライブラリデータから反射点106の座標(x,y,z)と鏡面の角度θが分かっているため、反射点106に対し垂線110を下ろすことで光軸モデル104の入射角θiが算出できる。
【0080】
したがって、反射点106に対する反射角θoを入射角θiと同じ値に設定し、光軸モデル104及び垂線110を含む反射面102に垂直な面を通るように、反射角θoで光軸モデル108を自動生成する。
【0081】
図14は、光学部品として可動ミラーを用いた場合の光軸モデルの生成である。図14において、可動ミラー112は、垂直方向の回転軸114を中心に所定角度の範囲で揺動している。
【0082】
この可動ミラー112に対し入射するね光軸モデル118を設定すると、可動ミラー112のある回転角の範囲における分解能で決まる回転角の変化位置ごとに反射角度が決まり、これに図13のような反射点116に対する垂線を設定することで入射角θiが決まり、これと同じ出射角θoを持つ光軸モデル120−1を自動生成できる。同様にして各ミラー回転角θについて異なる方向にn本の光軸モデル120−1〜120−nを各々生成することができる。
【0083】
再び図12を参照するに、ポリゴンミラー80にあっては、例えば図7の三次元光学モデル46に示したように周囲に6枚のミラーを配置した正六角体であることから、周囲に配置した6枚のミラーがその回転によって1つ1つの回動ミラーとして機能することになる。
【0084】
したがって、ポリゴンミラーの回転角に対する1つのミラー面について図14の可動ミラーの場合と同様、鏡面角度と位置が決まるので、右側に取り出して示すようなテーブル構造とし、回転角から自動的に鏡面角度及び位置を算出して入射角と同じ方向に反射角を持つ光軸モデルを自動生成すればよい。
【0085】
更にレンズ82としては、図7に示したfθレンズ64やシリンドリカルレンズ66の光学的な機能を計算式またはテーブルデータとして格納し、入射する光軸モデルに基づいて、レンズ機能の適用により出射する光軸モデルを自動生成する。
【0086】
図15は、図5の光学モデルシミュレーション画面に表示している三次元光学モデル46の最終到達面68における到達点軌跡の表示と記録の説明図である。
【0087】
図15(A)は、図7の三次元光学モデル46の制御によって最終到達面68上に表示しようとする文字「A」である。この文字「A」を所定の分解能で二次元的に二値化し、ポリゴンミラー62のミラー面の1つによる最終到達面68における到達点の1回の水平操作で横並びのドットを到達点に図15(B)のように表示する。
【0088】
具体的には、ポリゴンミラー62による最終到達面での横方向の1回の走査の間に、文字「A」の水平1ラインのドット位置でレーザビームを発光制御し、それ以外の位置でレーザビームを消灯していればよい。この処理を図7の最終到達面68を垂直方向に所定の分解能で移動しながら繰り返すことで、光軸モデルの最終到達面に交差する到達点の表示として、図15(B)のようなP1〜Pnを表示できる。
【0089】
この到達点P1〜Pnは、図15(C)のように到達点座標データ112として、その三次元座標値を記録することができる。この場合、奥行き方向のZ座標値は全て同じZ1であり、X座標値とY座標値がドットの位置に応じて変化している。
【0090】
この到達点座標データ112が得られファイルに記録されることで、例えば図5の光学モデルシミュレーション画面44の拡大表示ウィンドウ54に到達点座標データ112の座標値を持つドットデータを生成し、所定の拡大倍率により拡大表示することができる。
【0091】
また到達点座標データ112の座標値を持つドットデータに基づき、図4の印刷出力部36でプリンタ42に出力することで、三次元光学モデル46のシミュレーションで最終到達面68に表示された文字やシンボルを実際に印刷結果として出力して検証することができる。
【0092】
図16は、図3のステップS2に示す光軸自動生成処理の詳細をサブルーチンとして示したフローチャートであり、図4に示した光軸自動生成部12の制御処理で実現できる。
【0093】
図16の光軸自動生成処理は、図4に示した三次元CAD16の作業画面の基本メニューに光軸自動生成メニューを組み込んでおり、図4における光学部品特性ライブラリ26に処理対象とする作成済みの三次元光学モデルに使用している光学部品についてのライブラリデータを整理した後に光軸自動生成メニューを選択すると、図4の光軸自動生成部12が動作し、最初に光軸初期条件の設定画面をステップS1で表示する。
【0094】
この光軸初期条件としては、光源から発射される光線の光軸径、色等がある。続いてステップS2で、光源から最終到達面の間に配置している三次元光学モデルの光路部品の条件設定画面が表示されることから、各光路部品について必要な制御パラメータを設定する。
【0095】
続いてステップS3で光軸生成の制御条件の設定画面が表示されることから、光軸延長距離を決める図9の最大限界境界壁モデル74の設定、光軸形状を制御するためのパラメータの設定、距離に対し光軸を変化させるための条件設定等を行う。
【0096】
このような光軸生成に必要な条件設定が全て済んだならば、光軸生成の開始を指示すると、図4の光軸生成制御部22が光源から最終到達面に向けて次々と光軸モデルを生成し、ディスプレイ上に表示されている三次元光学モデル46に光軸モデルを表示してくる。
【0097】
この光軸自動生成によって、ステップS5で初期的な動作確認を行い、設計者が意図する結果であれば、ステップS6に進み、歩進制御を確認する。この歩進制御は、光源から最終到達面に向けて1つ1つの光軸モデルが順番に表示されていく制御である。
【0098】
この光軸モデルの歩進制御につき、ステップS7で正常動作であったならば、ステップS8で連続制御を行う。連続制御は光源から最終到達面に向けて光軸モデルを全て表示して光軸の連続軌跡を作り出す制御である。また連続制御は光学部品の制御パラメータ例えばポリゴンミラーの回転角の変化量を与えることで、光源から最終到達面に至る光軸モデルを複数生成して表示させる制御も含む。
【0099】
ステップS9で連続制御が正常動作であれば、ステップS10で印刷の有無を待ち、印刷指示があれば、ステップS11で最終到達面の到達点の座標値の記録結果に基づきドットデータを生成してプリンタに印刷出力する。
【0100】
これによって、三次元光学モデルのシミュレーションにより得られた文字やシンボル等の結果を印刷結果としてチェックすることができる。そして、必要があればステップS12で繰り返しを指示し、再びステップS1からの光軸自動生成を繰り返す。
【0101】
一方、ステップS5の初動確認、ステップS7の歩進制御の正常動作、あるいはステップS9で連続制御の正常動作について、異常があったり設計者の意図する結果が得られなかった場合には、ステップS13に進み、終了でなければステップS14で異常原因の判断でステップS1〜S8のどこからやり直すかを判断し、やり直し位置に戻って必要な条件や修正を行った後、処理を繰り返す。
【0102】
尚、上記の実施形態は設計対象としてレーザプリンタの光学系の三次元光学モデルを例にとるものであったが、本発明はこれに限定されず、光ディスクドライブや光学読取装置等、適宜の光学系を持つ装置の自動設計につき、そのまま適用することができる。また本発明は、その目的と利点を損なわない限り適宜の変形を含み、更にまた上記の実施形態による数値の限定は受けない。
【0103】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、三次元CADの特徴を生かし、試作しようとする装置に代わり疑似的な三次元光学モデルによって実物と最も近似した光線の挙動を画面上に光軸モデルとして表現して立体的に検証することができ、しかも複雑な計算式を全てコンピュータ上にライブラリとして記憶して実行するため、人が介在する部分が大幅に減少し、設計検討段階で光学的な挙動を正確に把握し、最適な光学構造の設計を効率良くでき、費用と時間を大幅に節減できる。
【0104】
更に、プリンタ等の印刷を目的とした装置の三次元光学モデルについては、シミュレーションによる光線の挙動による最終到達面に結像された軌跡を画面上に表示するだけではなく表示結果を印刷出力することができるため、疑似的な三次元光学モデルでありながら実際にプリンタを試作して印刷したと同等な疑似的なチェックを行うことができる。
【0105】
尚、特許請求の範囲に記載した以外の本発明の特徴を列挙すると次のようになる。
(1)請求項2記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、光軸自動生成部は、前記光軸モデルの光軸径を始点からの距離に応じて変化させることを特徴とする。
(2)請求項3記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、光軸自動生成部は、光路上に位置する光学部品が所定の回転軸を中心に揺動可能な可動反射鏡の場合、三次元空間内での回転軸の位置と反射面の角度を制御パラメータとして指定でき、前記制御パラメータに基づいて入射した光軸モデルから反射した光軸モデルを自動的に生成して配置することを特徴とする。
【0106】
(3)請求項3記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、光軸自動生成部は、光路上に位置する光学部品が周囲に複数のミラー面を備えた多面体をもち一定速度で回転するポリゴンミラーの場合、複数のミラー面の構造を予め設定しておき、ミラー回転角度により各ミラー面の三次元空間での位置と反射面の角度を算出し、入射した光軸モデルから特定のミラー面で反射した光軸モデルを自動的に生成して配置することを特徴とする。
【0107】
(4)請求項7記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、光軸自動生成部は、ファイルに記録された終点座標の座標値をドットデータに変換して印刷装置から出力することを特徴とする。
【0108】
(5)請求項8記載の光路シミュレーション方法に於いて、光源から発射される光線の光軸径と色を設定し、光源を始点とし光路上の隣接する次の光学部品の入射面を終点とした長さをもつ円筒形状の光軸モデルを生成して配置することを特徴とする。
【0109】
(6)前記(5)の光路シミュレーション方法に於いて、光軸モデルの光軸径を始点からの距離に応じて変化させることを特徴とする。
【0110】
(7)請求項8記載の光路シミュレーション方法に於いて、光源と最終到達位置との間に位置する光学部品については、入射した光軸モデルから前記光学部品の光学機能に従った出射側の光軸モデルを生成し、次の光学部品又は結像面との間に配置することを特徴とする。
【0111】
(8)前記(7)の光路シミュレーション方法に於いて、光路上に位置する光学部品が所定の回転軸を中心に揺動可能な可動反射鏡の場合、三次元空間内での回転軸の位置と反射面の角度を制御パラメータとして指定でき、制御パラメータに基づいて入射した光軸モデルから反射した光軸モデルを自動的に生成して配置することを特徴とする。
【0112】
(9)前記(7)の光路シミュレーション方法に於いて、光路上に位置する光学部品が周囲に複数のミラー面を備えた多面体をもち一定速度で回転するポリゴンミラーの場合、複数のミラー面の構造を予め設定しておき、ミラー回転角度により各ミラー面の三次元空間での位置と反射面の角度を算出し、入射した光軸モデルから特定のミラー面で反射した光軸モデルを自動的に生成して配置することを特徴とする。
【0113】
(10)請求項8記載の光路シミュレーション方法に於いて、光路上に位置する光学部品がレンズの場合、レンズの光学的機能を予め設定しておき、入射した光軸モデルから光学的機能に従った出射側の光軸モデルを自動的に生成して次の光学部品又は結像面との間に配置ことを特徴とする。
【0114】
(11)請求項8記載の光路シミュレーション方法に於いて、最終到達位置の面に対する光軸モデルの交差する個所で、光軸の終点表示を行うと共に終点座標をファイルに記録することを特徴とする。
【0115】
(12)請求項8記載の光路シミュレーション方法に於いて、三次元光学モデルの周囲に光軸延長限界を示す境界壁モデルを設定し、光路上に終点を決める最終到達位置の設定がない場合、光軸モデルが交差する前記境界壁モデルの位置を延長した光軸モデルの終点とすることを特徴とする。
【0116】
(13)請求項8記載の光路シミュレーション方法に於いて、光源と結像面との間の光路上に配置した光学部品の制御パラメータの時間的な変化分を予め設定しておき、制御パラメータの時間的な変化によって三次元モデルに連続動作を行わせて結像面に文字やシンボル等の所望の終点軌跡を表示させ且つ終点座標をファイルに記録することを特徴とする。
【0117】
(14)前記(13)の光路シミュレーション方法に於いて、ファイルに記録された終点座標の座標値をドットデータに変換して印刷装置から出力することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明のシステム構成のブロック図
【図3】図2の基本的な処理のフローチャート
【図4】図2の光軸自動生成部の機能ブロック図
【図5】図4で実施例による光学系シミュレーション画面の説明図
【図6】設計対象とするレーザプリンタ光学ユニットの説明図
【図7】本発明で生成された三次元光学モデルの説明図
【図8】図7の三次元光学モデルの光軸配置の説明図
【図9】三次元光学モデルに設定する最大限界境界壁モデルの説明図
【図10】本発明で生成する光軸モデルの説明図
【図11】図10の光軸モデルデータの説明図
【図12】図4の光軸自動生成部で使用する光学部品特性ライブラリの説明図
【図13】反射面に対する光線モデル生成の説明図
【図14】可動ミラーに対する光線モデル生成の説明図
【図15】図7の三次元光学モデルの結像面における終点表示と座標記録の説明図
【図16】本発明による光軸自動生成処理のフローチャート
【符号の説明】
10:モデル生成部
12:光軸自動生成部
14:ディスプレイ
16:三次元CAD
18:光軸自動生成主制御部
20:三次元CADインタフェース
22:光軸生成制御部
24:光源設定部
26:光学部品特性ライブラリ
28:光軸延長距離設定部
30:光軸形状制御部
32:光軸生成モデル記録部
34:連続表示制御部
36:印刷出力部
38:ユーザ入力インタフェース
40:表示制御部
42:プリンタ
44:光学系シミュレーション画面
46:三次元光学モデル
48:フレームモデル
50:操作メニュー
52:コントロール選択メニュー
54:拡大表示サブウィンドウ
55:メッセージ表示部
56:進度表示部
60,60−1:光源部
62,62−1:ポリゴンミラー
64,64−1:fθレンズ
66,66−1:シリンドリカルレンズ
68:結像面
68−1:感光ドラム
70,70,71−1,71−n,72−1,72−n,73−1,73−n:光線モデル
73:直線奇跡
75:最大限界境界壁モデル
86:光軸モデルデータ
92,100,104,118,118,120−1〜120−n:光軸モデル94:始点
96:終点
98:光軸
102:反射面
106:反射点
110:垂線
112:可動ミラー
114:回転軸
116:反射面
122:到達点座標データ
Claims (7)
- 光源から最終到達位置までの光路上に1又は複数の光学部品を配置した三次元光学モデルを作成するモデル作成部と、
前記光源と結像面との間の光路上に配置した前記光学部品の制御パラメータの時間的な変化分を予め設定しておき、前記制御パラメータの時間的な変化によって前記三次元光学モデルに連続動作を行わせて最終到達位置の面に文字やシンボル等の所望の終点軌跡を表示させ且つ終点座標をファイルに記録する光軸自動生成部と、
を備えたことを特徴とする光路シミュレーションCAD装置。 - 請求項1記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、
前記光軸自動生成部は、始点から所定の方向に光軸を決め、光軸に沿って所定光軸径の円柱を他の光学部品の干渉面に当たる終点までを延長する処理を光源から順番に行うことで前記光源から発射される光線の光軸径と色を設定し、前記光源を始点とし光路上の隣接する次の光学部品の入射面を終点とした長さをもつ円柱形状の光軸モデルを生成して配置することを特徴とする光路シミュレーションCAD装置。 - 請求項1記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、前記光軸自動生成部は、前記光源と最終到達位置との間に位置する光学部品については、入射した光軸モデルから前記光学部品の光学機能に従った出射側の光軸モデルを生成して次の光学部品又は最終到達位置との間に配置することを特徴とする光路シミュレーションCAD装置。
- 請求項1記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、前記光軸自動生成部は、光路上に位置する光学部品がレンズの場合、レンズの光学的機能を予め設定しておき、入射した光軸モデルから前記光学的機能に従った出射側の光軸モデルを自動的に生成して次の光学部品又は結像面との間に配置することを特徴とする光路シミュレーションCAD装置。
- 請求項1記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、前記光軸自動生成部は、前記査収到達位置の面に対する光軸モデルの交差する個所で、光軸の終点表示を行うと共に終点座標をファイルに記録することを特徴とする光路シミュレーションCAD装置。
- 請求項1記載の光路シミュレーションCAD装置に於いて、前記光軸自動生成部は、前記三次元光学モデルの周囲に光軸延長限界を示す境界壁モデルを設定し、前記光路上に終点を決める最終到達位置の設定がない場合、光軸モデルが交差する前記境界壁モデルの位置を延長した光軸モデルの終点とすることを特徴とする光路シミュレーションCAD装置。
- モデル作成部によって光源から最終到達位置までの光路上に1又は複数の光学部品を配置した三次元光学モデルを作成し、
光軸自動生成部によって前記光源と結像面との間の光路上に配置した前記光学部品の制御パラメータの時間的な変化分を予め設定しておき前記制御パラメータの時間的な変化によって前記三次元光学モデルに連続動作を行わせ、最終到達位置の面に文字やシンボル等の所望の終点軌跡を表示装置により表示させ、且つ終点座標を記録装置によってファイルに記録することを特徴とする光路シミュレーションCAD装置。
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