JP3851646B2 - 自己抗原のスクリーニング法 - Google Patents

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Description

本発明は、自己抗原のスクリーニング法を開示し、該方法では、正常なヒト由来の抗体を利用して、非-特異的抗原を除去し、次いで特異的自己抗原を、患者由来の抗体を用いて得、かつマススペクトル技術を利用して同定する。
損なわれた免疫機能を持つ人々は、免疫疾患に進展する傾向がある。多くのヒト疾患に関連する病因は、以下に記載する3つの状態の何れかにおける、我々の欠陥のある免疫系に起因するものであり得る。その第一の状態は、身体が侵入したバクテリア、ウイルスまたはカビを撃退することができず、伝染性の疾患、例えば感冒、流感、肺炎、腸炎、または肝炎およびAIDSにさえも罹り易くなる、免疫性の低下、免疫細胞のより低い活性、または免疫細胞量の低下である。第二の状態は、免疫不全または該免疫系の過剰反応であり、そこでは侵入した物質は微生物ではないが、摂取した食物中の小さな花粉または巨大分子としてのタンパク質であり、これらに対して該免疫系が多量の抗体を放出する。このような攻撃および防御は、我々の細胞内で起こっており、アレルギーとも呼ばれる連鎖反応に導く。実際の病原体、例えばバクテリア、ウイルスまたはカビ等が、この時点で身体を攻撃した場合には、該免疫系は、最早抵抗力を高めることができない。損なわれた免疫系の第三の状態は、該免疫細胞が、身体中の正常な細胞を攻撃した場合であり、リュウマチ性関節炎、紅斑性狼そう、およびヘルペスの場合におけるように、自己免疫疾患と呼ばれる。このような免疫疾患は、自己抗体が身体自身の細胞に対して製造され、組織の損傷および疾病をもたらすという、認識に係る問題を持つ我々自身の免疫系に起因する。
今では、自己抗体が、自己免疫疾患のみに存在するわけではないことを知っている。次第に増加する研究が、癌に対する免疫応答において、(腫瘍由来の)自己抗原および(身体由来の)自己抗体が、幾つかの場合において存在することを示している。従って、身体の応答を引出す、腫瘍自己抗原の検出は、癌のテスト、診断、または予後および更には疾患の治療を行い、かつこれらに応用することが可能である。
自己抗原の検出において通常使用される方法は、患者血清中の抗体と疾患(癌)関連細胞系または病態組織の抽出液とを、ウエスタンブロット法で反応させることである。しかし、電気泳動は、高度に酸性または塩基性条件においては、あるいは該タンパクが極端に大きなまたは小さな分子量または極めて低い発現レベルを示す場合、あるいは該タンパクが膜タンパクである場合には、その低い感度および再現性のために、特定のタンパクの分離および同定に制限される。米国特許第5,723,343号に記載されている方法は、後天性上皮小体機能低下症(AH)に罹患した患者由来の血清(自己抗体を含む)および新鮮なヒト細胞過多甲状腺の抽出液を用いた、免疫ブロット法によって、自己抗原を検出している。しかし、正常なコントロールの不足、特異性の低さおよび患者組織サンプルの限られた供給量のために、この方法では大規模なスクリーニングを行うことができず、また該自己抗原を捉え損なう傾向があるために、自己抗原の検出率は低い。更に、この方法は、著しく複雑な細胞抽出液由来のタンパクを反応させ、これを分析のためにマススペクトロメータに送るという、直接的な回収処理を含む。従って、自己抗原の同定は、該サンプルの複雑さのために更に一層困難となる。このように、自己抗原をスクリーニングするための、系統的な、かつより効率的な方法を開発することが重要である。
本発明は、患者身体内の自己抗体を用いて、自己抗原をスクリーニングするための方法を開示し、そこでは、自己抗体を充填したクロマトグラフィーカラム、自己抗体と自己抗原との間のアフィニティー、および疾患関連細胞系または病態組織を使用することにより、自己抗原スクリーニングプラットホームを確立する。
本発明の目的は、自己抗原をスクリーニングするための方法を提供することにあり、この方法は、正常なヒトおよび患者各々由来の抗体を精製する工程;該正常なヒトおよび患者由来の精製された抗体を異なるカラムに固定化して、正常な抗体を充填したカラムと、患者の抗体を充填したカラムとを得る工程;サンプルを得る工程;該サンプルを、該正常な抗体を充填したカラムに通す工程;該正常な抗体を充填したカラムに通した該サンプルを、該患者の抗体を充填したカラムに通す工程;該患者の抗体を充填したカラムに保持された抗原を、排出する工程;および該患者の抗体を充填したカラムから得た、該精製された抗原を同定する工程を含む。
本発明によれば、正常なヒトおよび患者各々由来の血清サンプルから得た抗体を精製する方法は、抗体を捕捉できるアフィニティーカラムの使用を含むが、これに限定されず、ここで該アフィニティーカラムは、プロテイン-Gアフィニティーカラムまたはプロテイン-Aアフィニティーカラムを含むが、これらに限定されず、好ましくはプロテイン-Gアフィニティーカラムである。
本発明の一態様においては、該サンプルを該カラムに通す前に、該サンプルの予備処理段階を含むことができ、これにより不溶分、例えば該カラムを閉塞し、もしくは損傷する恐れのある、細胞片を除去する。
本発明は、イムノアフィニティークロマトグラフィーと、疾患関連細胞系と、および公知の技術と比較して、より大きなスクリーニング効率および速度を与える、完成したマススペクトル分析技術とを組み合わせることにより、自己抗原のスクリーニング法を組み立てる。細胞系に継続的な供給を行うと、自己抗原が希に放出され続け、結果として大幅に自己抗原検出の機会が増えることになる。本発明は、先ず正常なヒト由来の抗体を充填したカラムを用いて、非-特異的な抗原を除去し、次いで患者由来の抗体を充填したカラムを使用して、該患者由来の抗体に対してアフィニティーを有する自己抗原を得る。この方法は、自己抗体による特異的自己抗原の同定率を高め、その後のマススペクトル法による分析を、更に正確なものとするのみならず、複数の患者由来の、混合血清サンプルの使用を可能とし、それによって抗原の出現率を高めることをも可能とする。この方法により検出された、この得られる自己抗原は、確かに疾患との関連性を持ち、かつ該患者のサンプル中に共存しており、従ってこれは診断手段として十分に機能するであろう。
本発明の目的は、図1に示すように、自己抗原をスクリーニングするための方法を提供するものであり、以下に記載する諸工程を含む:先ず正常なヒトおよび患者から血清サンプルを得、各サンプルを、抗体を捕獲できるアフィニティーカラム(例えば、プロテインGアフィニティーカラムまたはプロテインAアフィニティーカラム)に通して、該サンプル中に含まれる抗体を精製する工程;次に、これらの正常なヒトおよび患者由来の、このようにして得た精製抗体夫々を、カラムに充填して、正常なヒト由来の抗体を含むカラム(正常抗体充填カラム)および患者由来の抗体を含むカラム(患者抗体充填カラム)を得、これらの抗体と該カラム内の化学的な官能基との間に形成される化学的結合を通して、該カラム内に、該抗体を固定化する工程;上記官能基はN-ヒドロキシサクシンイミド基(NHS-)、シアノブロミド基(CNBR-)またはエポキシ基を含むが、これらに制限されず;疾患関連細胞系または病態組織の抽出液であり得る、サンプルを得る工程;上記血清サンプルは、単一の患者由来の血清サンプル、または複数の患者由来の血清を含む、混合サンプルであり得る。捕捉された抗体の種は、免疫グロブリンA(IgA)、免疫グロブリンG(IgG)または免疫グロブリンM(IgM)を含むが、これらに限定されない。
この手順を続けるために、疾患関連細胞系または病態組織の抽出液から得たサンプルを、非-特異的な抗原が、正常な抗体の特異的アフィニティーを介して捕捉され、かつ保持される、正常抗体充填カラムに通す。この工程は、該サンプル中の自己抗原をスクリーニングするために、該患者抗体充填カラムを使用する前の、該サンプルの予備処理と考えることができる。非-特異的抗原を除去した後、このサンプルは特異的抗原のみで構成される。次に、該患者抗体を充填したカラムに、該サンプルを通して、疾患関連自己抗原をスクリーニングする。該正常抗体充填カラムによって、非-特異的抗原が除去されているという事実に照らして、患者の自己抗体によりスクリーニングされるような該自己抗原は、より特異性の高いものとなる。
最後に、該患者抗体を充填したカラムから排出された該自己抗原は、マススペクトロメータによる同定処理に付されるが、上記同定処理は、マススペクトログラフからのシグナルを、データベースと比較して、該自己抗原に関する情報を得る。
本発明の利点は、更に実施例の説明により示すことができるが、以下の実施例における記載は、本発明の実際の適用における限定と捉えるべきではない。
実施例:本発明の方法を用いた肝癌自己抗原のスクリーニング
血清中の自己抗体の精製
図2に示すような血清中の自己抗体を精製する工程に従って、結合バッファー(20mM PBS、pH 7.0)により、1:10の比率で該血清を希釈し、次いでこの希釈した血清を、0.45μmのフィルタ膜で濾過して、以下の段階におけるカラムの閉塞を防止し、次いでプロテインGアフィニティーカラムを、1ml/分なる割合で、該カラム体積の10倍の結合バッファーで洗浄し、次に該濾過した血清サンプルを、0.2 ml/分なる割合で、該プロテインGアフィニティーカラムに通して、アフィニティーにより該抗体を該カラムに保持し、このプロテインGアフィニティーカラムを、再度1ml/分なる割合で、該カラム体積の5-10倍の結合バッファーを用いて洗浄して、該血清サンプル中の、該カラムとアフィニティー結合を形成しない物質を除去した。1ml/分なる割合で、該カラム体積の2-5倍の溶出バッファー(0.1M グリシン-HCl、pH 2.7)を用いて、該カラムから抗体を溶出し、この溶出された抗体を、予め60-200μlのトリス(Tris)-HCl溶液(1M、pH 9.0)を添加してある試験管に集めた。最後に、該サンプルをカップリングバッファー(0.2M NaHCO3、0.5M NaCl、pH 8.3)に移して、該血清サンプル中の自己抗体(IgG)の精製を完了した。
本発明の方法は、各一つの正常IgGおよび患者IgGカラムを必要とする。従って、正常なヒトおよび患者由来の血清は、上記の精製段階によって得るべきであり、またこの段階に掛けるべきである。
自己抗体を含むカラムの調製
図3に示すような、自己抗体を含むカラムの製造段階に従って、酸性化溶液(1mM HCl、氷浴処理したもの)一滴を、NHS-活性化カラムにピペットで加えて、泡の生成を防止した。カラムの上端と注射器またはポンプと接続した後、該カラム底部のアダプタを外した。該カラム体積の2倍の酸性化溶液を用いて、該カラム内のイソプロパノールを洗い流した。この洗浄工程を3回繰り返した後、自己抗体を含む該サンプルをこのカラムに注入した。精製された自己抗体を含む上記のカップリングバッファーを、該カラム体積と等体積を持ち、かつ0.5-10mg/mlなる濃度を持つ溶液にした。自己抗体を含む該サンプルを、該カラムに通した後、該カラムを封止し、該反応を25℃にて15-30分間、または4℃にて4時間進行させて、該カラム中の該自己抗体を、化学的結合を介して固定化した。
該自己抗体と該カラムとを結合させた後、該カラム体積の2倍の、遮断バッファー(0.5Mエタノールアミン、0.5M NaCl、pH8.3)で該カラムを溶出し、これらの段階を3回繰り返した。該カラム体積の2倍の、上記遮断バッファーを用いて、再度このカラムを3回溶出した後、該カラムを15-30分間反応させて、自己抗体と結合していない、該カラム中の官能基を遮断し、かつ不活化した。この阻害反応を完了した後、該カラム体積の2倍の、上記洗浄バッファーを用いて、このカラムを3回濯ぎ、次いで該カラム体積の2倍の、上記遮断バッファーを用いて、このカラムを3回溶出して、自己抗体と結合しなかった全ての官能基を、確実に遮断させた。各時点において、該カラム体積の2倍の洗浄バッファーを用いて、該カラムを3回洗浄した。最後に、該カラム体積の2-5倍の中性pHバッファーを用いて、このカラムを溶出して、自己抗体を充填したカラムを調製した。
ヒトヘパトーマ細胞の抽出液由来の自己抗原の同定
図4に示した段階に従って、先ず2.68mgのHepG2 C3A細胞を、氷浴で処理したトリス塩溶液(50mMのトリス、pH 7.5、150mM NaCl、1.5mM PMSF、ホスファターゼ阻害剤)で2回濯いで、培地を除去し、次いで1mlのトライトン抽出(Triton Extraction)溶液(15mMのトリス、pH 7.5、120mM NaCl、25mM KCl、2mM EGTA、0.1mM DTT、0.5%トライトンX-100、10μg/mlのロイペクチン0.5mM PMSF、およびホスファターゼ阻害剤)に添加し、これを4℃にて30分間放置した。この時点で、細胞は分解しかつタンパクを遊離し始めた。この溶液を14,000rpmにて、4℃で15分間遠心分離処理(テーブルトップ式遠心分離機)し、固体の、不溶性細胞構成物質を除去した。上澄みを集めて、イムノアフィニティークロマトグラフィーを行った。
この集められた細胞抽出物を、1:10の比率で、結合バッファーで希釈した後、0.45μmのフィルタに通して、後の段階におけるカラムの詰まりを防止した。このサンプルをIgGカラムに投入する前に、該正常抗体および患者抗体充填カラムを、1ml/分なる流量で、該カラム体積の10倍の結合バッファーで洗った。次に、この濾過処理した細胞抽出物を、0.2ml/分なる割合で、正常抗体充填カラムに通した。該正常抗体充填カラムを、1ml/分なる割合で、該カラム体積の5-10倍の結合バッファーで溶出した。この時点で、該正常抗体により同定され、かつ捕捉された、該細胞抽出物中の抗原は、該カラム内に残されているであろう。この段階の目的は、該HepG2 C3A細胞内の非-特異的抗原を除去することである。結果として、このカラムを通過した該細胞抽出物は、非-特異的抗原を含まないものである。得られた細胞抽出液を、患者抗体充填カラムに注入した。このカラムを、1ml/分なる割合で、該カラム体積の5-10倍の結合バッファーで溶出した。この時点で、該細胞抽出液中に存在する自己抗原は、患者由来の抗体によって捕捉され、該カラム内に保持されるであろう。図5に示したように、該細胞抽出液を正常抗体充填カラムに通した際に、該正常抗体によって捕捉された該抗原は、該カラム内に保持され、一方正常抗体により同定かつ捕捉できる抗原を含まない、該細胞抽出液を、患者抗体充填カラムに通した際には、患者抗体によって同定かつ捕捉できる抗原のみが、このカラムにより保持されるであろう。該患者抗体充填カラムに保持された該抗原は、1ml/分なる割合で、該カラム体積の2-5倍の溶出バッファーを用いて溶出し、かつ回収した。トリプシンを用いた流通式タンパク加水分解に掛けて、得られたペプチドを、マススペクトル技術を用いてアッセイした。
総括すると、本発明は、自己抗原をスクリーニングするために、患者内の自己抗体を使用し、かくしてスクリーニングプラットホームシステムを、自己抗体を充填したクロマトグラフィーカラム、自己抗体と自己抗原との間のアフィニティー、および疾患関連細胞系または病態組織由来の抽出液を用いて確立する。この方法は、ある疾患に関連する特異的自己抗原をスクリーニングする際に応用できる。このようにしてスクリーニングされた該自己抗原は、免疫不全の診断および治療、疾患のテスト、において広く利用できる。
上記のような本発明の好ましい態様は、本発明を限定することを意味するものではない。本発明の精神並びに添付した特許請求の範囲から逸脱すること無しに、当業者によってなし得るあらゆる改良並びに変更が、本発明の保護範囲および特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明による自己抗原スクリーニング法を説明するための、フローチャートである。 血清由来の自己抗体の精製について説明するためのフローチャートである。 自己抗体を含むカラムの調製を説明するためのフローチャートである。 本発明による、細胞抽出液由来の自己抗原の精製並びに同定を説明するためのフローチャートである。 本発明の自己抗原スクリーニング法により調製した、正常抗体充填カラムおよび患者抗体充填カラムの、クロマトグラムを示す図である。

Claims (14)

  1. 正常なヒトおよび患者各々由来の抗体を精製する工程、
    該正常なヒトおよび患者の精製された抗体を異なるカラムに固定化して、正常な抗体を充填したカラムと、患者の抗体を充填したカラムとを得る工程、
    サンプルを得る工程、
    該サンプルを、該正常な抗体を充填したカラムに通す工程、
    該正常な抗体を充填したカラムに通した該サンプルを、該患者の抗体を充填したカラムに通す工程、
    該患者の抗体を充填したカラムに保持された抗原を、排出する工程、および
    該患者の抗体を充填したカラムから得た、該精製された抗原を同定する工程、
    を含むことを特徴とする、自己抗原をスクリーニングする方法。
  2. 該正常なヒトおよび患者の精製された抗体が、夫々アフィニティーカラムを用いて、正常なヒトおよび患者の血清サンプルから得たものである、請求項1記載の方法。
  3. 該アフィニティーカラムが、プロテイン-Gアフィニティーカラムまたはプロテイン-Aアフィニティーカラムである、請求項2記載の方法。
  4. 該アフィニティーカラムが、プロテイン-Gアフィニティーカラムである、請求項3記載の方法。
  5. 該抗体が、免疫グロブリンA(IgA)、免疫グロブリンG(IgG)または免疫グロブリンM(IgM)を含む、請求項2記載の方法。
  6. 該患者の血清サンプルが、単一の患者由来の血清である、請求項2記載の方法。
  7. 該患者の血清サンプルが、複数の患者由来の混合血清である、請求項2記載の方法。
  8. 該抗体が、該血清から精製された抗体(IgG)と、該カラム内の化学官能基との間の、化学結合を介して各カラム内で固定化される、請求項1記載の方法。
  9. 該化学官能基が、N-ヒドロキシサクシンイミド-(NHS-)、シアノブロミド-(CNBR-)またはエポキシ-を含む、請求項8記載の方法。
  10. 該サンプルが、疾患関連細胞系または病態組織の抽出液である請求項1記載の方法。
  11. 該サンプルをカラムに通す前に、該サンプルの予備処理段階を、更に含む、請求項10記載の方法。
  12. 該精製された抗原の同定が、タンパクの定量的または定性的分析用の、マススペクトル技術を利用する、請求項1記載の方法。
  13. 該サンプルを、該正常な抗体を充填したカラムに通す目的が、非-特異的抗原を捕捉し、かつ除去することである、請求項1記載の方法。
  14. 該正常な抗体を充填したカラムに通されたサンプルを、該患者の抗体を充填したカラムに通す目的が、該サンプル中の自己抗原を同定し、かつ捕捉することにある、請求項1記載の方法。
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