JP3851327B2 - 基地局装置 - Google Patents

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    • H04L25/0228Channel estimation using sounding signals with direct estimation from sounding signals

Description

本発明は、チャネル割当技術および受信技術に関し、特に通信対象の端末装置に対してチャネルを割り当てる基地局装置に関する。
ワイヤレス通信において、一般的に限りある周波数資源の有効利用が望まれている。周波数資源を有効利用するために、例えば同一の周波数の電波が可能な限り近い距離で繰り返し使用される。しかし、その場合、同一周波数を使用する近接の基地局装置等からの同一チャネル干渉によって、通信品質が劣化する。同一チャネル干渉による通信品質の低下を防ぐ技術のひとつが、アダプティブアレイアンテナ技術である。アダプティブアレイアンテナ技術では、複数のアンテナでそれぞれ受信した信号を異なる重み係数で重み付してから合成する。重み係数は、例えば、参照すべき信号と合成後の信号間の誤差を小さくするように適応的に更新される。
重み係数の適応的な更新のために、例えば、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやLMS(Least Mean Squares)アルゴリズムなどの適応アルゴリズムが使用される。また重み係数は、送信側から受信側までの伝送路における応答係数にもとづいて、計算される場合もある。さらに、アダプティブアレイアンテナ技術を備えた無線装置が、受信した信号から導出した重み係数や応答係数にもとづいて送信用の重み係数を導出し、送信すべき信号を当該送信用の重み係数で重み付けしてから送信する場合もある。このようにアダプティブアレイアンテナ技術は、受信した信号から希望すべき成分を抽出し、信号を送信する際の指向性を調節することによって、同一チャネル干渉による通信品質の低下を防止できる(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開第WO00/079702号パンフレット
アダプティブアレイアンテナ技術を利用した多重接続技術が、空間分割多重接続(Space Division Multiple Access:SDMA)やパス分割多重接続(Path Division Multiple Access:PDMA)である。SDMAを実行する基地局装置は、例えば、アダプティブアレイアンテナ技術にもとづいて、同一周波数におけるひとつのタイムスロットを空間的に複数に分割し、分割した空間のそれぞれに対応した無線チャネルを端末装置に割り当てる。このようにして、当該基地局装置は無線チャネルを割り当てた端末装置との間でデータを伝送する。
本発明者はこうした状況下、以下の課題を認識するに至った。基地局装置は、SDMAによって多重化した複数の端末装置からそれぞれ受信した信号の強度差が大きい場合、あるいはSDMAによって多重化した複数の端末装置の空間相関値が大きい場合に、複数の端末装置の空間的な分離を十分に行えないことがある。前者に関しては、受信ウエイトベクトルによって実現されるアンテナ指向性のうち、最大の信号強度と最小の信号強度の差よりも大きな差を有した複数の信号は、アダプティブアレイによる分離の限界を超えるためである。
後者に関しては、複数の端末装置から送信された信号の到来角度差が接近しているためである。また、複数の端末装置から受信した信号を方向に応じて分離できた場合であっても、分離した信号のそれぞれと複数の端末装置との対応がとれないこともある。すなわち、信号の到来方向あるいは受信ウエイトベクトルに対する端末装置の対応付けが困難になることである。さらに、送信の処理は以上のような受信の処理にもとづいてなされるので、受信の際における複数の端末装置の空間的な分離の不完全性は、送信の性能にも影響を及ぼす。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、SDMAにおける複数の端末装置の空間的な分離の不完全性を改善する基地局装置を提供することにある。
本発明のある態様は、基地局装置である。この装置は、複数の端末装置とそれぞれ通信する通信部と、下り回線では、複数の端末装置を空間の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当て、上り回線では、複数の端末装置を空間以外の多重化要素の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当てる制御部とを備える。
「チャネル」とは、基地局装置と端末装置などの無線装置間で通信を行うために設定される無線通信路のことをいい、具体的には、FDMA(Frequency Division Multiple Access)の場合は特定の周波数帯域を指し、TDMA(Time Division Multiple Access)の場合は特定のタイムスロットまたはスロットを指し、CDMA(Code Division Multiple Access)の場合は特定の符号系列を指し、SDMAの場合には、特定の空間あるいはパスを指す。ここでは、これらのうちの任意ものとする。
以上の装置により、上り回線では空間の分割によって複数の端末装置を多重接続しないので、空間の分割の不完全性を回避でき、下り回線では空間の分割によって複数の端末装置を多重接続するので、伝送容量を大きくできる。
通信部は、空間以外の多重化要素の分割によって多重接続した複数の端末装置から信号をそれぞれ受信し、複数の端末装置のひとつから受信した信号を単位にして、複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出する受信処理部と、受信処理部にて導出した受信用の伝送路特性から送信用の伝送路特性を導出し、導出した送信用の伝送路特性にもとづいて、空間の分割によって多重接続した複数の端末装置に対して信号をそれぞれ送信する送信処理部とを備えてもよい。
「受信用の伝送路特性」とは、受信した信号における伝送路の特性を示し、伝送路の特性に相当するものであればよい。例えば、受信応答ベクトル、受信ウエイトベクトル、受信電力を含む。
「送信用の伝送路特性」とは、送信すべき信号に対する伝送路の特性を示し、伝送路の特性に相当するものであればよい。例えば、送信応答ベクトル、送信ウエイトベクトルを含む。なお、「送信用の伝送路特性」の値が「受信用の伝送路特性」の値と同一であってもよいものとする。
制御部は、空間以外の多重化要素を時間とし、上り回線では、時間の分割によって多重接続するために、複数の端末装置を複数のタイムスロットにそれぞれ割り当て、受信処理部は、タイムスロットを単位にして、複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出してもよい。制御部は、下り回線において、上り回線で複数のタイムスロットにそれぞれ割り当てた複数の端末装置をひとつのタイムスロットに割り当ててもよい。制御部で複数の端末装置を割り当てるべきタイムスロットは、複数のタイムスロットを含んでひとつのフレームを構成し、さらにフレームが連続的に配置されており、下り回線において、上り回線で異なるフレームに含まれたタイムスロットにそれぞれ割り当てられた複数の端末装置をひとつのタイムロットに割り当ててもよい。
「タイムスロットを単位にして、複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出」とは、ひとつのタイムスロットに割り当てられたひとつの端末装置に対して、受信用の伝送路特性を導出し、さらにそれらの処理を複数の端末装置に対して実行することである。
「上り回線で異なるフレームに含まれたタイムスロット」とは、例えば、奇数番目のフレームに含まれたタイムスロットと偶数番目のフレームに含まれたタイムスロットを示す。
本発明の別の態様は、チャネル割当方法である。この方法は、下り回線では、複数の端末装置を空間の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当て、上り回線では、複数の端末装置を空間以外の多重化要素の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当てる。
本発明のさらに別の態様も、チャネル割当方法である。この方法は、複数の端末装置とそれぞれ通信するステップと、下り回線では、複数の端末装置を空間の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当て、上り回線では、複数の端末装置を空間以外の多重化要素の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当てるステップとを備える。
通信するステップは、空間以外の多重化要素の分割によって多重接続した複数の端末装置から信号をそれぞれ受信し、複数の端末装置のひとつから受信した信号を単位にして、複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出するステップと、導出した受信用の伝送路特性から送信用の伝送路特性を導出し、導出した送信用の伝送路特性にもとづいて、空間の分割によって多重接続した複数の端末装置に対して信号をそれぞれ送信するステップとを備えてもよい。割り当てるステップは、空間以外の多重化要素を時間とし、上り回線では、時間の分割によって多重接続するために、複数の端末装置を複数のタイムスロットにそれぞれ割り当て、受信用の伝送路特性をそれぞれ導出するステップは、タイムスロットを単位にして、複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出してもよい。
割り当てるステップは、下り回線において、上り回線で複数のタイムスロットにそれぞれ割り当てた複数の端末装置をひとつのタイムスロットに割り当ててもよい。割り当てるステップで複数の端末装置を割り当てるべきタイムスロットは、複数のタイムスロットを含んでひとつのフレームを構成し、さらにフレームが連続的に配置されており、下り回線において、上り回線で異なるフレームに含まれたタイムスロットにそれぞれ割り当てられた複数の端末装置をひとつのタイムロットに割り当ててもよい。
本発明のさらに別の態様は、プログラムである。このプログラムは、無線ネットワークを介して、複数の端末装置とそれぞれ通信するステップと、下り回線では、複数の端末装置を空間の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当て、上り回線では、複数の端末装置を空間以外の多重化要素の分割によって多重接続するように、複数の端末装置にチャネルをそれぞれ割り当て、かつ複数の端末装置をそれぞれ割り当てたチャネルに関する情報をメモリに記憶するステップとをコンピュータに実行させる。
通信するステップは、無線ネットワークを介して、空間以外の多重化要素の分割によって多重接続した複数の端末装置から信号をそれぞれ受信し、複数の端末装置のひとつから受信した信号を単位にして、複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出してメモリに記憶するステップと、記憶した受信用の伝送路特性から送信用の伝送路特性を導出し、導出した送信用の伝送路特性にもとづいて、無線ネットワークを介して、空間の分割によって多重接続した複数の端末装置に対して信号をそれぞれ送信するステップとを備えてもよい。チャネルに関する情報をメモリに記憶するステップは、空間以外の多重化要素を時間とし、上り回線では、時間の分割によって多重接続するために、複数の端末装置を複数のタイムスロットにそれぞれ割り当て、受信用の伝送路特性をそれぞれ導出してメモリに記憶するステップは、タイムスロットを単位にして、複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出してもよい。
チャネルに関する情報をメモリに記憶するステップは、下り回線において、上り回線で複数のタイムスロットにそれぞれ割り当てた複数の端末装置をひとつのタイムスロットに割り当ててもよい。チャネルに関する情報をメモリに記憶するステップで複数の端末装置を割り当てるべきタイムスロットは、複数のタイムスロットを含んでひとつのフレームを構成し、さらにフレームが連続的に配置されており、下り回線において、上り回線で異なるフレームに含まれたタイムスロットにそれぞれ割り当てられた複数の端末装置をひとつのタイムロットに割り当ててもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、SDMAにおける複数の端末装置の空間的な分離の不完全性を改善できる。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、端末装置を接続し、かつアダプティブアレイアンテナ技術を有した基地局装置に関する。本実施例では、簡易型携帯電話システムのように、上下回線をTDD(Time Division Duplex)によって実行する通信システムを想定する。基地局装置は、複数の端末装置をTDMAおよびSDMAによって多重化する。ここでは、TDMA/TDDの構成を前提にして、フレームが連続して配置されており、さらにひとつのフレームに対して、上り回線用のタイムスロットと下り回線用のタイムスロットがそれぞれ4つ配置されている。さらに、基地局装置はSDMAも実行しているので、空間の分割によってひとつのタイムスロットに複数のチャネルを設け、それぞれのチャネルを端末装置に割り当てる。
ここで本実施例に係る基地局装置は、下り回線用のひとつのタイムスロットに対して複数のチャネルを設けるが、上り回線用のひとつのタイムスロットに対してひとつのチャネルを設ける。すなわち、下り回線ではSDMAを実行するが、上り回線ではSDMAを実行しない。基地局装置は、上り回線用のひとつのタイムスロットに対して、ひとつの端末装置から受信した信号にもとづいて、受信ウエイトベクトルや受信応答ベクトルを計算する。ひとつの端末装置に対して以上の計算を実行するので、上り回線でSDMAを実行している際の分離した信号と端末装置との対応付けが不要になる。すなわち、複数の端末装置のそれぞれを単位にした信号の分離が不要になる。その結果、それらの対応を原因とした空間の分離の不完全性を回避できる。さらに、下り回線のひとつのタイムスロットでSDMAすべき複数の端末装置に信号を送信する際の送信ウエイトベクトルは、前述のごとく計算された受信ウエイトベクトルや受信応答ベクトルにもとづいて導出される。そのため、下り回線においては、空間の分離の不完全性を解消したもとでSDMAを実行できる。
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、基地局装置10、端末装置26、ネットワーク24を含む。基地局装置10は、アンテナ22と総称する第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、第nアンテナ22n、無線部12、信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18、制御部20を含み、ネットワーク24と接続している。また、無線部12は、第1無線部12a、第2無線部12b、第N無線部12nを含み、信号処理部14は、第1信号処理部14a、第2信号処理部14b、第M信号処理部14mを含む。また、信号として、無線部制御信号318、モデム部制御信号320、ベースバンド部制御信号322、信号処理部制御信号330を含む。図1の通信システムにおいて、基地局装置10はひとつの端末装置26を接続しているが、実際には複数の端末装置26を接続可能であり、特にSDMAによって、ひとつのタイムスロットあたりM個の端末装置26を接続可能である。
ベースバンド部18は、ネットワーク24とのインターフェースであり、通信システムで伝送の対象となる情報信号の送受信処理を行う。また、誤り訂正や自動再送処理がなされてもよいが、ここでは説明を省略する。
モデム部16は、変調処理として、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の変調方式によって、送信すべき情報信号を変調する。また、復調処理として、受信信号を復調して、送信された情報信号を再生する。なお、変調処理および復調処理を実行する際に必要な指示は、制御部20からモデム部制御信号320によってなされる。
信号処理部14は、アダプティブアレイアンテナによる送受信処理に必要な信号処理を行う。詳細は後述するが、下り回線では、アダプティブアレイアンテナ技術にもとづいて複数の端末装置26をSDMAで接続し、これらと通信する。ここで、M個の信号処理部14は、ひとつのタイムスロットで空間分割多重接続できる端末装置26の数に対応する。一方、上り回線では、複数の端末装置26をTDMAで接続し、これらと通信する。そのため、送信処理においてSDMAすべき端末装置26の数だけ信号処理部14が動作するが、受信処理において第1信号処理部14aだけが動作する。
上り回線において信号処理部14は、空間以外の多重化要素、ここでは時間の分割によって多重接続した複数の端末装置26から信号をそれぞれ受信する。さらに、複数の端末装置26のひとつから受信した信号、すなわちタイムスロットを単位にして、複数の端末装置26に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出する。ここで、受信用の伝送路特性は、例えば、受信ウエイトベクトルや受信応答ベクトルである。また、下り回線において信号処理部14は、導出した受信用の伝送路特性から送信用の伝送路特性を導出し、導出した送信用の伝送路特性にもとづいて、SDMAした複数の端末装置26に対して信号をそれぞれ送信する。
無線部12は、信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18で処理されるベースバンドの信号と無線周波数の信号間の周波数変換処理、増幅処理、ADまたはDA変換処理等を行う。
アンテナ22は、無線周波数の信号を送受信処理する。アンテナの指向性は任意でよく、アンテナ22のアンテナ数はNとされる。
制御部20は、無線部12、信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18のタイミングやチャネル配置を制御する。制御部20は、チャネル配置を次のように実行する。下り回線では、複数の端末装置26をSDMAによって接続するように、複数の端末装置26にチャネルをそれぞれ割り当て、上り回線では、複数の端末装置26をSDMA以外、ここではTDMAによって接続するように、複数の端末装置26にチャネルをそれぞれ割り当てる。なお、上り回線におけるチャネルは、そのままタイムスロットに対応する。一方、制御部20は、下り回線において、上り回線で複数のタイムスロットにそれぞれ割り当てた端末装置26をひとつのタイムスロットに割り当てる。なお、複数の端末装置26を割り当てるべきタイムスロットが、複数のタイムスロットを含んでひとつのフレームを構成し、さらにフレームが連続的に配置されている場合に、制御部20は、下り回線において、上り回線で異なるフレームに含まれたタイムスロットにそれぞれ割り当てられた複数の端末装置26をひとつのタイムロットに割り当ててもよい。
図2は、本発明の実施例に係るバーストフォーマットを示す。これは簡易型携帯電話システムのバーストフォーマットである。バーストの先頭から4シンボルの間に、タイミング同期に使用するためのプリアンブルが、それに続く8シンボルの間に、ユニークワードが配置されている。プリアンブルとユニークワードは、基地局装置10や端末装置26にとって既知であるため、後述するトレーニング信号としても使用できる。本実施例では、説明の簡略化のために図2に示した簡易型携帯電話システムのバーストフォーマットを対象にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図3は、第1無線部12aの構成を示す。第1無線部12aは、スイッチ部36、受信部38、送信部40を含む。さらに、受信部38は、周波数変換部42、直交検波部44、AGC(Automatic Gain Control)46、AD変換部48を含み、送信部40は、増幅部50、周波数変換部52、直交変調部54、DA変換部56を含む。また、信号として、デジタル受信信号300と総称される第1デジタル受信信号300a、デジタル送信信号302と総称される第1デジタル送信信号302aを含む。
スイッチ部36は、無線部制御信号318の指示にもとづいて、受信部38と送信部40に対する信号の入出力を切りかえる。
受信部38の周波数変換部42と送信部40の周波数変換部52は、無線周波数の信号とひとつまたは複数の中間周波数の信号間の周波数変換を行う。
直交検波部44は、中間周波数の信号から直交検波によって、ベースバンドのアナログ信号を生成する。なお、一般的にベースバンドの信号は同相成分と直交成分のふたつの成分を含んでいるので、ふたつの信号線によって示されるべきであるが、ここでは図の明瞭性からベースバンド信号をひとつの信号線によって示す。以下も同様である。一方、直交変調部54は、ベースバンドのアナログ信号から直交変調によって、中間周波数の信号を生成する。
AGC46は、ベースバンドのアナログ信号の振幅をAD変換部48のダイナミックレンジ内の振幅にするために、利得を自動的に制御する。
AD変換部48は、ベースバンドのアナログ信号をデジタル信号に変換し、DA変換部56は、ベースバンドのデジタル信号をアナログ信号に変換する。ここで、AD変換部48から出力されるデジタル信号をデジタル受信信号300、DA変換部56に入力されるデジタル信号をデジタル送信信号302とする。
増幅部50は、送信すべき無線周波数の信号を増幅する。
図4は、第1信号処理部14aの構成を示す。第1信号処理部14aは、参照信号生成部72、受信ウエイトベクトル計算部70、合成部68、受信応答ベクトル計算部200、送信ウエイトベクトル計算部76、分離部74を含む。さらに、合成部68は、乗算部78と総称される第1乗算部78a、第2乗算部78b、第N乗算部78n、加算部80を含み、分離部74は、乗算部82と総称される第1乗算部82a、第2乗算部82b、第N乗算部82nを含む。
また、信号として、合成信号304、分離前信号306、受信ウエイトベクトル308と総称される第1受信ウエイトベクトル308a、第2受信ウエイトベクトル308b、第N受信ウエイトベクトル308n、送信ウエイトベクトル310と総称される第1送信ウエイトベクトル310a、第2送信ウエイトベクトル310b、第N送信ウエイトベクトル310n、参照信号312、受信応答ベクトル402を含む。
参照信号生成部72は、図2に示したプリアンブル信号を記憶しており、トレーニング期間中は、記憶したプリアンブル信号を参照信号312として出力し、トレーニング終了後は、合成信号304を判定して判定した信号を参照信号312として出力する。なお、トレーニング期間の終了は、図示しない制御部20からの信号処理部制御信号330によって通知されるものとする。
受信ウエイトベクトル計算部70は、デジタル受信信号300の重み付けに必要な受信ウエイトベクトル308を、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやLMS(Least Mean Squares)アルゴリズムなどの適応アルゴリズムによって計算する。なお、適応アルゴリズムの演算は、デジタル受信信号300、合成信号304、参照信号312にもとづいてなされる。例えば、LMSアルゴリズムは次のように示される。RLSアルゴリズムに関しても同様に実行される。
Figure 0003851327
ここで、Wは受信ウエイトベクトル308、μは忘却係数、uは、デジタル受信信号300、eは符号間干渉を示した誤差、すなわち合成信号304と参照信号312との間の誤差を示す。
乗算部78は、デジタル受信信号300を受信ウエイトベクトル308で重み付けする。加算部80は、乗算部78からの出力を加算して、合成信号304を出力する。
受信応答ベクトル計算部200は、送信信号に対する受信信号の受信応答特性として受信応答ベクトル402を計算する。ここでは、説明の便宜のため端末装置26の数を2とするが、そのうち第1の端末装置26が通信対象であり、第2の端末装置26は通信対象でなく干渉源に相当する。そのため、第2の端末装置に関する信号は、図示しない第2信号処理部14b等から入力されているものとする。なお、干渉源としての第2の端末装置26を考慮しない場合は、以下の説明から第2の端末装置に関連する項を削除してもよい。また、説明の便宜のためにアンテナ22の数を4とする。デジタル受信信号300に対応した入力信号ベクトルX(t)は、次のように示される。
Figure 0003851327
ここで、Srxi(t)は、i番目の端末装置26が送信した信号を示す。さらに、X(t)は、前述のごとく入力信号ベクトルであり、デジタル受信信号300のそれぞれをRXj(t)とすれば、次のように示される。なお、jは図示しないアンテナ22の番号であり、Tは行列の転置を示す。
Figure 0003851327
また、Hiは受信応答ベクトル402であり、j番目のアンテナ22で受信されたi番目の端末装置26からの信号の応答係数をhijで示せば、Hiは次のように示される。
Figure 0003851327
さらに、N(t)は雑音ベクトルであり、j番目のアンテナ22で受信された信号、すなわちj番目のデジタル受信信号300に含まれた雑音をnj(t)で示せば、N(t)は次のように示される。
Figure 0003851327
ここで、信号処理部14においてアダプティブアレイが正常に動作していれば、複数の端末装置26からの信号を分離できるので、前述のSrxi(t)はすべて既知の信号になる。なお、この条件に関係なく、トレーニング信号の期間においても、前述のSrxi(t)はすべて既知の信号になる。これらを利用すれば、受信応答ベクトル402は以下の通りに導出できる。
第1の端末装置26からの信号Srx1(t)にもとづいて、アンサンブル平均を計算すれば、次のように示される。
Figure 0003851327
ここで、Eはアンサンブル平均を示すが、ここではアンサンブル平均の処理を時間平均の処理におきかえるものとする。時間平均の処理が十分長い期間実行されれば、次のようになる。
Figure 0003851327
これは、Srx1(t)とSrx2(t)の間に相関がなく、さらにSrx1(t)とN(t)の間に相関がないためである。以上のように受信応答ベクトル402に対応したH1は、次のように示される。
Figure 0003851327
送信ウエイトベクトル計算部76は、分離前信号306の重み付けに必要な送信ウエイトベクトル310を、受信応答特性である受信ウエイトベクトル308や受信応答ベクトル402から推定する。送信ウエイトベクトル310の推定方法は、任意とするが、最も簡易な方法として、受信ウエイトベクトル308をそのまま使用すればよい。あるいは、受信処理と送信処理の時間差で生じる伝搬環境のドップラー周波数変動を考慮して、従来の技術によって、受信ウエイトベクトル308あるいは受信応答ベクトル402を補正してもよい。ここでは説明の簡略化のため、送信ウエイトベクトル310の推定に受信応答ベクトル402を使用するものとするが、図示しない信号線によって入力した受信ウエイトベクトル308を使用してもよい。
SDMAすべき端末装置26のそれぞれに対応した受信応答ベクトル402は、受信応答ベクトル計算部200で既に導出されている。受信応答ベクトル402に対してドップラー周波数変動を考慮して、受信応答ベクトル402に対する予測値が以下のように示される。
Figure 0003851327
ここでも受信応答ベクトル計算部200の説明と同様にアンテナ22の数を4とした。なお、qは、q番目の端末装置26を示し、これは同一のタイムスロットでSDMAすべき端末装置26に相当する。また、iは時刻である。第1の端末装置26に対する送信ウエイトベクトル310は、次のように示される。
Figure 0003851327
ここで、qは2以上とする。さらに、拘束条件として、以下の条件c1)、c2)を課す。
Figure 0003851327
なお、送信ウエイトベクトル310の推定はこれに限られず、疑似相関値を使用する方法やビームを所定の端末装置26に向ける方法によってなされてもよい。特に、疑似相関値を使用する方法に関しては、例えば、文献:T.Ohgane, Y.Ogawa, and K.Itoh, Proc.VTC‘97, vol.2, pp.725−729, May 1997等に記載されている。
乗算部82は、分離前信号306を送信ウエイトベクトル310で重み付けし、デジタル送信信号302を出力する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた予約管理機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図5(a)−(e)は、基地局装置10によって割り当てられたチャネルの構成を示す。なお、これらの説明において、制御信号に割り当てられたチャネルに関しては、説明を省略するが、必要に応じて設けられればよい。図5(a)は、従来のTDMAで割り当てられたチャネルの構成を示す。図示のごとく、ひとつのフレームは、8つのタイムスロットによって構成されており、さらに、8つのタイムスロットは、4つの上り回線用のタイムスロットと4つの下り回線用のタイムスロットを含む。基地局装置10は、第1の端末装置26に対して、ひとつずつの上り回線用のタイムスロットと下り回線用のタイムスロットを割り当てる。第2の端末装置26に対しても同様である。なお、ここではタイムスロットがチャネルに相当する。
図5(b)は、従来のSDMAで割り当てられたチャネルの構成を示す。なお、図示のごとくTDMAも併せて使用されているものとする。上り回線用のひとつのタイムスロットは、空間の分割によってふたつのチャネルが設けられている。さらに、ひとつのタイムスロットにおけるふたつのチャネルを第1の端末装置26と第2の端末装置26にそれぞれ割り当てる。下り回線用のひとつのタイムスロットに関しても同様である。
図5(c)は、本実施例に係る基地局装置10によって割り当てられたチャネルの構成を示す。ひとつのフレームは、これまでと同様に8つのタイムスロットを含む。上り回線用のタイムスロットに関して、図5(a)と同様に、ひとつのフレームあたり4つのタイムスロットが含まれており、ひとつのタイムスロットがひとつのチャネルに対応している。そのため、第1の端末装置26と第2の端末装置26に対して、ひとつのフレームにおいて別の上り回線用のタイムスロットが割り当てられている。これによって、第1端末装置26と第2端末装置26からそれぞれ送信された信号の衝突を避ける。すなわち、TDMAを実行している。
また、下り回線用のタイムスロットに関して、図5(b)と同様に、下り回線用のひとつのタイムスロットにふたつのチャネルが設けられている。さらに、第1の端末装置26と第2端末装置26は、下り回線用のひとつのタイムスロットにおけるふたつのチャネルを割り当てられている。ここでは、ひとつのフレームでの上り回線用のタイムスロットを割り当てるべき端末装置26の数に対応させて、第1の端末装置26と第2の端末装置26に対して、ひとつのフレームあたりに下り回線用のふたつのチャネルを割り当てる。その結果、上り回線よりも下り回線の通信速度を高くできる。すなわち、SDMAを実行している。これは、メールの取り込みやインターネットアクセスなどの使用を考慮すれば、下り回線では、上り回線よりも高速な伝送速度が要求されているので、これに合致する。
さらに、図5(c)を簡易型携帯電話システムでの数値にもとづいて説明すれば、以下のようになる。簡易型携帯電話システムでは、ひとつのタイムスロットあたり32kbpsでの通信を実行するが、高速化を目的にしてひとつのフレームにおいてふたつのタイムスロットを割り当てて64kbpsでの通信を実現する場合もある。図5(c)では、上り回線において、第1の端末装置26と第2端末装置26とそれぞれ32kbpsで通信し、下り回線において、第1の端末装置26と第2端末装置26とそれぞれ64kbpsで通信する。
図5(d)は、本実施例に係る基地局装置10によって割り当てられたチャネルの構成を示す。ひとつのフレームは、これまでと同様に8つのタイムスロットを含む。また、ひとつのフレームにおける上り回線と下り回線に対するタイムスロットおよびチャネルの配置は、図5(c)と同様である。図5(d)では、チャネルと端末装置26の関係が図5(c)と異なる。上り回線に関して、別のフレームにおいてそれぞれ先頭に配置された上り回線用のタイムスロットに、第1の端末装置26と第2の端末装置26が割り当てられる。すなわち、第1の端末装置26は、ふたつのフレームあたりにひとつの上り回線用のタイムスロットを割り当てられる。第2の端末装置26も同様である。すなわち、第1の端末装置26と第2の端末装置26が交互に上り回線用のタイムスロットを割り当てられる。
また、下り回線に関して、下り回線用のひとつのタイムスロットに設けられたふたつのチャネルに、第1の端末装置26と第2端末装置26がそれぞれ割り当てられている。すなわち、第1の端末装置26は、ひとつのフレームあたりにひとつの下り回線用のタイムスロットを割り当てられる。第2端末装置26も同様である。その結果、図5(c)と同様に、上り回線よりも下り回線の通信速度を高くできる。これは、メールの取り込みやインターネットアクセスなどの使用を考慮すれば、下り回線では、上り回線よりも高速な伝送速度が要求されているので、これに合致する。
さらに、図5(d)を簡易型携帯電話システムでの数値にもとづいて説明すれば、以下のようになる。上り回線において、第1の端末装置26と第2の端末装置26は、ハーフレートモードに相当するので、第1の端末装置26と第2端末装置26と16kbpsで通信し、下り回線において、第1の端末装置26と第2端末装置26と32kbpsで通信する。なお、上り回線はハーフレートモードでなく、クォータレートモードであってもよい。
図5(e)は、本実施例に係る基地局装置10によって割り当てられたチャネルの構成を示す。図5(e)は、図5(c)と図5(d)を合成した形に対応する。すなわち、上り回線において、ひとつのフレームの上り回線用の4つのタイムスロットに対して、第1の端末装置26から第4の端末装置26を割り当て、別のフレームの上り回線用の4つのタイムスロットに対して、第5の端末装置26から第8の端末装置26を割り当てる。また、下り回線において、下り回線用のひとつのタイムスロットあたりに8つのチャネルを設け、それぞれのチャネルに第1の端末装置26から第8の端末装置26を割り当てる。そのため、第1の端末装置26は、ふたつのフレームあたりにひとつの上り回線用のタイムスロットを割り当てられる。第2の端末装置26から第8の端末装置26も同様である。一方、第1の端末装置26は、ひとつのフレームあたりに下り回線用の4つのチャネルを割り当てられる。第2の端末装置26から第8の端末装置26も同様である。
図6は、基地局装置10による受信処理と送信処理の手順を示すフローチャートである。受信処理において、第1信号処理部14aは、ひとつのタイムスロットでデジタル受信信号300からアダプティブアレイ処理を行って、受信ウエイトベクトル308を導出する(S10)。さらに、第1信号処理部14aは、受信応答ベクトル402を導出する(S12)。制御部20が、下り回線でSDMAを実行していれば(S14のY)、すなわち下り回線用のタイムスロットのいずれかに複数のチャネルを配置していれば、信号処理部14は、同一のタイムスロットに割り当てられた他の端末装置26の受信応答ベクトル402を考慮しつつ、所定の端末装置26に対する送信ウエイトベクトル310を導出する(S16)。一方、制御部20によって、下り回線がSDMAを実行していなければ(S14のN)、信号処理部14は、所定の端末装置26に対する受信応答ベクトル402から、当該端末装置26に対する送信ウエイトベクトル310を導出する(S18)。基地局装置10は、導出した送信ウエイトベクトル310にもとづいて、所定の端末装置26に対する信号を送信する(S20)。
図7にもとづいて、以上の構成による通信システム100の動作を説明する。図7は、通信システム100による通信処理の手順を示すシーケンス図である。ここでは、図1に図示されないふたつの端末装置26が、基地局装置10に対してチャネルの割り当てを要求し、基地局装置10とふたつの端末装置26の間でなされる通信の手順について説明する。ここで、ふたつの端末装置26は、第1端末装置26aと第2端末装置26bと示される。第1端末装置26aは、基地局装置10に対して接続要求を送信する(S50)。基地局装置10は第1端末装置26aに対してチャネルを割り当て、割り当てたチャネルに関する情報を含んだチャネル割当情報を送信する(S52)。なお、接続要求からチャネル割当までに、基地局装置10と第1端末装置26aの間で複数の信号が通信されてもよいが、ここでは説明の簡潔性を考慮して省略する。第2端末装置26bは、基地局装置10に対して接続要求を送信する(S54)。基地局装置10は第2端末装置26bに対してチャネルを割り当て、割り当てたチャネルに関する情報を含んだチャネル割当情報を送信する(S56)。ここで、基地局装置10は、下り回線において、第1端末装置26aと第2端末装置26bのSDMAによる接続を決定したものとする。
第1端末装置26aは、割り当てられたタイムスロットで基地局装置10にデータを送信する(S58)。基地局装置10は、受信ウエイトベクトル308を導出して受信した信号を処理し、かつ受信応答ベクトル402を導出する(S60)。第2端末装置26bは、割り当てられたタイムスロットで基地局装置10にデータを送信する(S62)。基地局装置10は、受信ウエイトベクトル308を導出して受信した信号を処理し、かつ受信応答ベクトル402を導出する(S64)。さらに、基地局装置10は、第1端末装置26aに対する受信応答ベクトル402と第2端末装置26bに対する受信応答ベクトル402から送信ウエイトベクトル310を導出する(S66)。基地局装置10は、送信ウエイトベクトル310にもとづいて、第1端末装置26aにデータを送信する(S68)とともに、第2端末装置26bにデータを送信する(S70)。ここでは、便宜上、ステップ68とステップ70を別のステップとして示したが、第1端末装置26aと第2端末装置26bはSDMAされているので、本来は同一のステップとして処理される。
本発明の実施例によれば、上り回線ではSDMAを実行せず、下り回線ではSDMAを実行するので、上り回線の伝送品質を高めつつ、下り回線の伝送容量を向上できる。また、上り回線ではSDMAを実行せず、下り回線でSDMAを実行するので、受信用の伝送路特性を推定する際に、他の端末装置の影響を受けず、推定した結果と端末装置との対応が確実になされるので、推定精度が向上する。また、受信用の伝送路特性の推定精度が向上するので、送信用の伝送路特性の推定精度も向上する。また、送信用の伝送路特性の推定精度が向上するので、SDMAによる特性低下を防止できる。
また、上り回線ではひとつのタイムスロットに対して、ひとつのチャネルを設けるので、当該チャネルに割り当てた端末装置に対する受信用の伝送路特性の推定精度が向上する。また、上り回線ではひとつのタイムスロットに対して、ひとつのチャネルを設けるので、複数の端末装置のそれぞれを単位にした受信用の伝送路特性の分離を不要にできる。また、ひとつの端末装置に対して、下り回線では上り回線よりも多くのチャネルを割り当てるので、下り回線に上り回線よりも多くの伝送容量を必要とするアプリケーションの使用に適する。また、下り回線の通信品質が向上するので、通信の安定性も改善される。また、下り回線の通信品質が向上するので、スループットが向上する。また、下り回線の通信品質が向上するので、通信エリアが拡大する。また、下り回線でのキャパシティの吸収力が向上する。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、通信システム100を簡易型携帯電話システムとした。しかしながらこれに限らず例えば、携帯電話システム、第3世代携帯電話システム、無線LANシステム、FWA(Fixed Wireless Access)システムであってもよい。本変形例によれば、さまざまな通信システム100に本発明を適用できる。つまり、基地局装置10がSDMAを実行可能であり、TDDを実行していればよい。
本発明の実施例において、基地局装置10は、TDMAによって上り回線における複数の端末装置26を多重化しているものとして説明した。しかしながらこれに限らず例えば、FDMAとTDMAとの組み合わせによって複数の端末装置26を多重化してもよい。本変形例によれば、上り回線における複数の端末装置26に対して、さまざまな方法で多重化できる。つまり、SDMA以外であり、かつ少なくともひとつの周波数帯域でTDDがなされていればよい。
本発明の実施例に係る通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施例に係るバーストフォーマットを示す図である。 図1の第1無線部の構成を示す図である。 図1の第1信号処理部の構成を示す図である。 図5(a)−(e)は、図1の基地局装置によって割り当てられたチャネルの構成を示す図である。 図1の基地局装置による受信処理と送信処理の手順を示すフローチャートである。 図1の通信システムによる通信処理の手順を示すシーケンス図である。
符号の説明
10 基地局装置、 12 無線部、 14 信号処理部、 16 モデム部、 18 ベースバンド部、 20 制御部、 22 アンテナ、 24 ネットワーク、 26 端末装置、 34 アンテナ、 36 スイッチ部、 38 受信部、 40 送信部、 42 周波数変換部、 44 直交検波部、 46 AGC、 48 AD変換部、 50 増幅部、 52 周波数変換部、 54 直交変調部、 56 DA変換部、 68 合成部、 70 受信ウエイトベクトル計算部、 72 参照信号生成部、 74 分離部、 76 送信ウエイトベクトル計算部、 78 乗算部、 80 加算部、 82 乗算部、 100 通信システム、 200 受信応答ベクトル計算部、 300 デジタル受信信号、 302 デジタル送信信号、 304 合成信号、 306 分離前信号、 308 受信ウエイトベクトル、 310 送信ウエイトベクトル、 312 参照信号、 318 無線部制御信号、 320 モデム部制御信号、 322 ベースバンド部制御信号、 330 信号処理部制御信号、 402 受信応答ベクトル。

Claims (2)

  1. 複数の端末装置とそれぞれ通信する通信部と、
    上り回線では、前記複数の端末装置を時間の分割によって多重接続するように、前記複数の端末装置を複数のタイムスロットにそれぞれ割り当て、下り回線では、前記複数の端末装置を空間の分割によって多重接続するように、上り回線で複数のタイムスロットにそれぞれ割り当てた前記複数の端末装置をひとつのタイムスロットに割り当てる制御部とを備え
    前記通信部は、
    前記時間の分割によって多重接続した複数の端末装置から信号をそれぞれ受信し、タイムスロットを単位にして、前記複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出する受信処理部と、
    前記受信処理部にて導出した受信用の伝送路特性から送信用の伝送路特性を導出し、導出した送信用の伝送路特性にもとづいて、前記空間の分割によって多重接続した複数の端末装置に対して信号をそれぞれ送信する送信処理部とを備え、
    前記制御部は、上り回線用の複数のタイムスロットと下り回線用の複数のタイムスロットによってひとつのフレームを構成しており、下り回線でのひとつのタイムスロットに割り当てるべき複数の端末装置に対して、ひとつのフレームにおける上り回線での別のタイムスロットを割り当てることを特徴とする基地局装置。
  2. 複数の端末装置とそれぞれ通信する通信部と、
    上り回線では、前記複数の端末装置を時間の分割によって多重接続するように、前記複数の端末装置を複数のタイムスロットにそれぞれ割り当て、下り回線では、前記複数の端末装置を空間の分割によって多重接続するように、上り回線で複数のタイムスロットにそれぞれ割り当てた前記複数の端末装置をひとつのタイムスロットに割り当てる制御部とを備え
    前記通信部は、
    前記時間の分割によって多重接続した複数の端末装置から信号をそれぞれ受信し、タイムスロットを単位にして、前記複数の端末装置に対応した受信用の伝送路特性をそれぞれ導出する受信処理部と、
    前記受信処理部にて導出した受信用の伝送路特性から送信用の伝送路特性を導出し、導出した送信用の伝送路特性にもとづいて、前記空間の分割によって多重接続した複数の端末装置に対して信号をそれぞれ送信する送信処理部とを備え、
    前記制御部は、上り回線用の複数のタイムスロットと下り回線用の複数のタイムスロットによってひとつのフレームを構成しており、さらにフレームを連続的に配置しており、下り回線でのひとつのタイムスロットに割り当てるべき複数の端末装置に対して、連続したフレームに含まれた上り回線でのタイムスロットをそれぞれ割り当てることを特徴とする基地局装置。
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