JP3850222B2 - 農作物の保護材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、害虫や害鳥からなどによる農作物の被害を防止する目的で、野菜や茶の木、果樹などの農作物に被せておく農作物の保護材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、害虫などの被害から守る目的や温室効果を得る目的で、野菜等に合成樹脂フィルムからなる農作物保護用シートを被せることが知られている。また、このような農作物保護用シートは使用後において回収することが難しいため、生分解性樹脂でこのシートを形成しておき、土中にそのまま放置できるようにすることも試みられている。なお、ここでいう生分解性樹脂とは、土壌中や堆肥中の微生物の働きによって生分解され、自然に土にかえることができる樹脂を意味するものである。
【0003】
しかしながら、従来のものはフィルム状のものであるため、防虫効果や温室効果はあるものの十分な通気性を確保することができないという問題点があり、また、農薬を上から散布することができないという問題点もあった。更には、茶の木の場合には茶の葉を摘み取るのにシート全部を取り払う必要があり、その後、再びシートを被せる必要があって作業性に劣るという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、農作物保護用シートとしての基本的性能を発揮できることは勿論のこと、十分な通気性を確保することができ、また水等を上から散布することもできるうえに、農薬散布作業を簡略化することおよび茶の葉の摘み取りも極めて簡単に行うことができる農作物の保護材を提供することを目的として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の農作物の保護材は、農作物を覆って農作物の鳥虫などによる被害を防止するために用いられる農作物の保護材であって、保護材本体は500デニール程度の生分解性樹脂の繊維で編成された新芽が外に飛び出すことのできる大きさで、且つ葉の摘み取りを被せたままの状態で行うことができる網目が配設された柔軟なネットであり、農作物の生長に伴いネット自身が変形可能であるとともに、保護材本体の少なくとも表面に農薬を徐放可能に担持させてあることを特徴とするものを基本構成とする。なお、本発明における保護材本体としては、枝葉を覆って畑で使用したときに新芽が外に向け飛び出す程度の大きさの網目を有する軟質のネットとしてもよく、これを請求項2の発明とする。また、前記した各発明において用いる農薬としては、微細なカプセル内に農薬を徐放可能に封入したものが最も好ましく、これを請求項3の発明とする。さらに、前記した各発明における保護材本体は、生分解性樹脂の繊維よりなるネットを芯材としてこれに農薬が徐放可能に混在された生分解性樹脂よりなる表面層をコーティングしたものが、強度的にも製造工程上も好ましいが、農薬が徐放可能に混在されている生分解性樹脂によって保護材本体自身を成形したものとしてもよく、これらを請求項4および請求項5の発明とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は、茶畑において茶の木に被せて使用するために用いる本発明の農作物の保護材の要部を示すものであって、1は無数の網目3aを配設してある生分解性樹脂よりなる保護材本体、2はこの保護材本体1の少なくとも表面に徐放可能に担持させてある農薬である。前記した保護材本体1は、例えば、500デニール程度の生分解性樹脂の繊維をもって900mm幅として長尺に編成された柔軟なネットを芯材1aとしてその表面に農薬2が徐放可能に混在されている生分解性樹脂をコーティングすることにより表面層1bとしたものであって、所要の長さに切断したうえ、図2に示されるように、茶の木に被せて使用に供すると、経時にともない表面層1bの農薬2が徐放されて、茶の木の新芽が害虫や害鳥により侵される被害から有効に守ることとなる。なお、前記した生分解性樹脂は、土壌中や堆肥中の微生物の働きによって自然環境下で緩やかに生分解され、最終的には炭酸ガスと水に分解されて自然に土にかえることができるものであり、具体的には脂肪族ポリエステルであるポリ乳酸樹脂が挙げられる。
【0007】
このように構成されたものは、図2に示したように、茶畑の茶の木などの農作物イに被せて使用した場合、保護材本体1の表面には農薬2が徐放可能に担持されている表面層1bを有しているので、経時にともない農薬2が徐々に放出されてこれにより農作物イを害虫等から有効に保護することとなる。しかも、保護材本体1は従来のような無孔のフィルムではなく、無数の網目3aにより通気性に優れていて根腐れ等の虞がないうえに、雨水や給水等も網目3aを通して直接農作物に供給することができるものとなり、また、例えば、茶畑において茶の木に被せて保護した場合、保護材本体1には新芽が外に向け飛び出す程度の大きさ、例えば、一辺が1〜3cmの大きさの編目3aを有しているので、成長にともない新芽が保護材本体1により妨げられることなく編目3aより外に伸びることができ、また、その摘み取り時には保護材本体1を外さなくてもそのままの状態で新芽のみを摘み取ることもできて優れた作業性を発揮する。さらに、保護材本体1は生分解性樹脂よりなるものであるから、使用後においても保護材本体1を回収廃棄することなく畑の土中に埋めておけばよくて優れた作業性を奏する。
【0008】
なお、前記した農薬2としては、カプセル内部に農薬成分が封入されていて農薬成分が好ましい量ずつ徐々に放出されるように調整されたものが好ましい。また、生分解性樹脂よりなる保護材本体1の少なくとも表面に農薬2を徐放可能に担持させるには、生分解性樹脂の繊維で編成したネットを芯材1aとしてその繊維表面に対して、生分解性樹脂に前記したように農薬2を徐放可能に混在させたバインダーをコーティングして表面層1bを形成するのが強度的にも好ましいが、農薬2を徐放可能に混在させた生分解性樹脂により保護材本体1全体を成形して、この保護材本体1に混在された農薬2が表面より徐放されるようにしたものであってもよい。
【0009】
また、保護材本体1は図1および図2に示したようなネット状のものではなく、農薬2を徐放可能に混在させた生分解性樹脂よりなる肉薄の孔明きフィルムとしてもよい。
【0010】
このように本発明は、農作物の表面を覆って保護するのに用いられる農作物の保護材であって、生分解性樹脂よりなる肉薄の保護材本体1の少なくとも表面に農薬2を徐放可能に担持させた構造であるため、優れた防虫効果や傷付き防止効果等を発揮することとなり、また、使用後においても回収することなくそのまま畑中に埋め込んで自然消滅させることができるので優れた作業性を奏するうえに廃棄物公害をなくすこととなり、しかも、畑中に埋め込んだときに残存農薬が土中を防除したりカビの発生を防止する効果も発揮する。しかも、保護材本体1には網目3aを配設してあるので、十分な通気性があって根腐れを防止することができるとともに、採光性にも優れて農作物の十分な発育を促すことができることとなる。更には、雨水や給水等も網目3aを通じて外側から直接農作物に供給することができ、また、葉の摘み取りもシートを被せたままの状態で行うことができるので優れた作業性を発揮できることとなる等、種々の効果を奏することとなる。
【0011】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は農薬散布を行なうことなく害虫や害鳥の被害を防ぐ農作物の保護材としての基本的性能を発揮できることは勿論のこと、十分な通気性を確保することができ、また、水等を上から散布することもできるうえに、取り外すことなく茶の葉の摘み取りも極めて簡単に行うことができる利点がある。
よって本発明は従来の問題点を一掃した農作物の保護材として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す要部の拡大図である。
【図2】 使用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 生分解性樹脂よりなる保護材本体
1a 生分解性樹脂よりなる芯材
1b 生分解性樹脂よりなる表面層
2 農薬
3a 編目

Claims (5)

  1. 農作物を覆って農作物の鳥虫などによる被害を防止するために用いられる農作物の保護材であって、保護材本体(1)は500デニール程度の生分解性樹脂の繊維で編成された新芽が外に飛び出すことのできる大きさで、且つ葉の摘み取りを被せたままの状態で行うことができる網目(3a)が配設された柔軟なネットであり、農作物の生長に伴いネット自身が変形可能であるとともに、保護材本体(1) の少なくとも表面に農薬(2) を徐放可能に担持させてあることを特徴とする農作物の保護材。
  2. 保護材本体(1) が、枝葉を覆って畑で使用したときに新芽が外に向け飛び出す程度の大きさの網目(3a)を有する軟質のネットである請求項1に記載の農作物の保護材。
  3. 農薬 (2) が、微細なカプセル内に封入されて徐放可能としたものである請求項1〜2のいずれかに記載の農作物の保護材。
  4. 保護材本体 (1) が、生分解性樹脂の繊維よりなるネットを芯材 (1a) としてその表面に農薬 (2) が徐放可能に混在された生分解性樹脂よりなる表面層 (1b) をコーティングしたものである請求項1〜3のいずれかに記載の農作物の保護材。
  5. 保護材本体 (1) が、農薬 (2) を徐放可能に混在させた生分解性樹脂により成形したものである請求項1〜4のいずれかに記載の農作物の保護材。
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