JP3849938B2 - 大電流用コイル部品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源用ラインフィルタやトランス等の大電流用コイル部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のノイズフィルタは、例えば特許文献1に開示されているように、金属製ケースの内底部に絶縁台を設け、該絶縁台にはコイルコアおよびボビンからなるコイル組立体をセットして固定接続金具によりコイル組立体を固定し、該絶縁台に設けた中継端子を、金属製ケースの両端の端子に接続すると共に、コイル端部と前記中継端子とを接続する構造を有している。
【0003】
特許文献2には、コイル端末に外部接続用の端子穴を設け、その端子穴を設けたコイル端末をケースに設けた端子台に組み付けた構造のものが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−45457号公報
【特許文献2】
特開平11−297544号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載のように、従来のノイズフィルタは、コイル組立体を金属製ケースに固定するために、中継端子を有する絶縁台や固定接続金具を必要としているので、部品点数が多く、かつ組立工数が多く、コスト高になるという問題点がある。また、接続箇所が多いために、電気的信頼性が低くなるという問題点がある。
【0006】
一方、特許文献2に記載のように、コイル端末に端子穴を設けたものは、部品点数や組立工数は削減できるものの、コイル端末を拡げたり穴開けを行う必要があるので、電流容量が小さい断面積の小さいコイルを有するコイル部品には適用しにくく、汎用性が低いという問題点がある。
【0007】
そこで、金属板にバーリング加工を行うことにより、円筒形の突出部を設けてその中にねじ溝を切って接続金具を作製し、その接続金具を端子台に固定し、その接続金具上にコイル端末と外部リード線の端末とを重ねてボルトをこれらの端末に通してナットに螺合し、締め付けることにより、端末間の接続を行うことが考えられる。
【0008】
しかしこの構成によれば、例えばコイル端末や外部リード線端末をU字形に曲成して接続部を構成した場合等には、接続が不安定になり、信頼性が乏しくなるという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、部品点数や組立工数が少なく、かつ接続部の信頼性を向上させることができると共に、サイズや構造の異なる種々のコイルに適用できるコイル端末接続構造を有する大電流用コイル部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の大電流用コイル部品は、コイルを収容するケースの両端部に絶縁性樹脂でなる端子台を設け、
前記端子台に、外部リード線端末とコイル端末を接続する領域を画成し、
前記画成された領域内に固定される接続金具を備えると共に、前記画成された領域の底部に、ナットを回り止めして嵌め込む凹部を設け、
前記接続金具は、板状部の両側に下方に延出した側板部を有すると共に、前記側板部の外面に突起または凹部を有し、
前記画成された領域に前記側板部を嵌めるガイド部を設けると共に、前記領域を画成する縦板部に、前記側板部の突起または凹部を係止する凹部または突起を設け、
前記画成された領域の底部に設けた凹部に前記ナットを嵌め、該ナット上に、U字形に曲成されるかまたは端子穴あるいは切込みを有するコイル端末を載せ、
前記接続金具の前記側板部の両端を、前記画成された領域に設けたガイド部に嵌合して画成された領域に挿入すると共に、前記側板部の突起または凹部を、前記端子台の縦板部に設けた凹部または突起に係止させて前記接続金具を端子台に固定して前記コイル端末上に前記接続金具を載せ、
前記接続金具上に外部リード線端末を載せ、
接続用ねじを前記外部リード線の端末上より前記接続金具の孔、コイル端末のU字形曲成部内、端子穴または切込みに通して前記ナットに螺合し、前記コイル端末を前記ナットと前記画成された領域内に固定された接続金具との間で挟持した状態で締め付けることにより、コイル端末と外部リード線端末とを接続する構造を有する
ことを特徴とする。
【0011】
(2)また、本発明の大電流用コイル部品は、
前記接続金具は、板状部の両側に下方に延出した側板部を有し、
該側板部を、前記画成された領域に設けたガイド部に嵌合すると共に、前記側板部の外面に突起または凹部を設け、該突起または凹部を、前記端子台の縦板部に設けた凹部または突起に係止させて前記接続金具を端子台に固定した
ことを特徴とする。
【0012】
(3)また、本発明の大電流用コイル部品は、
前記接続金具は、ケース内に延出され、ケース内に設けるコンデンサおよび/または抵抗を接続する接続部を有する
ことを特徴とする。
【0013】
(4)また、本発明の大電流用コイル部品は、
前記ナットは鍔付きナットであり、かつ前記接続金具とねじの頭部との間に、接続金具との間で外部リード線端末を挟むワッシャを設けた
ことを特徴とする。
【0014】
(5)また、本発明の大電流用コイル部品は、
前記コイル部品は民生用、産業用あるいは通信用電源に用いられるフィルタであり、定格電流が15A〜300Aであって、10kHz〜50MHzの周波数の信号を除去するものである
ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による大電流用コイル部品の一実施の形態を示す分解斜視図、図2はその要部の分解斜視図、図3は端子の接続部を示す断面図、図4は図3のE−E断面図、図5はその回路図である。
【0016】
図1および図2において、1は金属製ケースであり、該金属製ケース1はその上面に上ケース(図示せず)をねじ(図示せず)によって結合することにより一体的に組合わされる。該ケース1の両端の開口縁に設けた切欠部1aに合成樹脂製端子台2が嵌め込まれる。この端子台2は、ケース1が樹脂製の場合にはケース1と一体に構成してもよい。また、端子台2はねじによってケース1に固定して取付けるようにしてもよい。
【0017】
3、4は丸線でなるコイルであり、それぞれU形コアどうしの組合わせ、またはU形コアとI形コアとの組合わせからなるコア5を組付けたボビン6に巻かれており、両コイル3、4間に絶縁板6cを介在させてコイル組立体7を構成している。各コイル3、4は眼鏡形に形成されたものであり、ボビン6はH形の分割ボビンの組合わせによって構成される。
【0018】
図示例のコイル3、4の端末3a、4aは、絶縁被覆を剥離してU字形に曲成し、かつ半田メッキを施してなるものである。
【0019】
ボビン6の鍔部6aの下面にはねじ孔6bが設けられ、ケース1の底板に設けた孔9に通したねじ10を前記ねじ孔6bにねじ込むことにより、コイル組立体7をケース1に固定している。
【0020】
前記端子台2には、縦板部2aとケース1の一部を兼ねた仕切り板部2fと前板部2hとにより外部リード線の端末11とコイル端末3a、4aを接続する領域2bを画成する。12は前記画成された領域2b内に固定される接続金具である。該接続金具12は板状部12aの左右に下方に延出した側板部12bを一体に形成し、かつ各側板部12bの外面に抜け止め用の突起12cを有する。また、該接続金具12には、ケース内側に延出させてコンデンサや抵抗を接続する接続部12dを有する。また、該接続金具12の板状部12aには、締め付け用ねじ(ボルトを含む)13を挿通する穴12eを有する。
【0021】
14は前記ねじ13に螺合されるナットであり、本例では、ナット14として、前記コイル端末3a、4aとの接触面積を確保するために鍔14aを有するナットを用いている。15は外部リード線端末11との接触面積を確保するためのワッシャ、16は緩み止め用ばねワッシャである。
【0022】
前記端子台2の画成された領域2bには、底部に前記ナット14を回り止め構造で嵌める凹部2cを有する。また、前記領域2bにおける縦板部の対向面には、接続金具12の側板部12bの両側を挿入するガイド部2dを領域2bの前後に分割して配設すると共に、前記突起12cを係止して抜け止めする凹部2eを有する。
【0023】
また、端子台2のケース1の内面との仕切り板部2fには、前記コイル端末3a、4aを挿入するスリット2gが形成されている。なお、仕切り板部2fは端子台2と別体に構成して例えばスライド嵌合構造で端子台2に組み合わせるようにしてもよい。
【0024】
前記コイル端末3a、4aと外部リード線端末11との接続は図3、図4に示すようになされる。すなわち、前記端子台2の凹部2cにナット14を嵌め、該ナット14上、スリット2gを通して引き出したコイル端末3aまたは4aを載せ、該コイル端末3a、4a上に接続金具12を載せて前記画成された領域2b内に固定する。
【0025】
この接続金具12の固定は、該側板部12bの両端をガイド部2dに嵌め、かつ板状部12aの下面をガイド部2d上に載せると共に、突起12cを縦板部2aに設けた凹部2eに係止させて固定する。そして接続金具12上に外部リード線端末11を載せ、ワッシャ15、16を嵌めた締め付け用ねじ13を、前記外部リード線端末11上より前記接続金具12の孔12e、コイル端末3a、4aのU字形曲成部内に通して前記ナット14に螺合して締め付ける。これにより、コイル端末3a、4aはナット14の鍔部14aと接続金具12の板状部12aとの間で挟持され、かつ外部リード線端末11は、側板部12b、12b間に囲まれ、前記板状部12aとワッシャ15との間で挟持されて電気的接続がなされると共に、機械的に固定される。
【0026】
なお、フィルタは、図5の回路図に示すように、インダクタL1、L2を構成するコイル3、4およびコア5により構成するのではなく、一端側の端子部3a、4a間にXコンデンサCxとYコンデンサCyを取付け、他方の端子部3a、4a間にXコンデンサCxを設ける場合がある。また、電源オフ時にインダクタL1、L2に生じる逆起電力およびコンデンサCx、Cyの放電とノイズ除去のため、必要に応じて、端子部3a、4a間に抵抗Rが設けられる。図4に示すように、前記接続金具12の接続部12dには、コンデンサCx、Cyまたは抵抗Rのリード線17がはんだ付け等により接続される。前記コンデンサCx、Cyや抵抗Rについては図1では図示を省略している。
【0027】
このように、接続金具12の板状部12aとナット14との間でコイル端末3a、4aを挟持して接続する構造とすれば、図示例のように折り曲げて形成されたコイル端末3a、4aであっても確実な接続がなされ、信頼性が向上する。また、外部リード線端末11との接続も同様に板状部12aにおける接触によりなされるので、確実な接続がなされ、信頼性が向上する。
【0028】
また、このような接続は、図6(A)、(B)に示すように、平角線19の先端に端子穴19aや切込み19bを設けたものや、図6(C)に示すように、丸線20の端末を平板状にプレス成形し、そこに端子穴20aや切込みを設けたもの等にも適用でき、多種のコイル端末形状に適用できる。
【0029】
また、前記接続金具12は、その側板部12bがガイド部2dに嵌って前後、左右の移動が阻まれ、また、板状部12aがガイド部2dに載せられ、かつ突起12cが凹部2eに係止されて上下動が阻まれることにより固定され、この接続金具12に対してコイル端末3a、4aがナット14との間で挟持されて固定されるため、コイル端末3a、4aがガタ付くことなく、堅固に固定される。なお、側板部12bの外面に凹部を設け、縦板部2aに設けた突起に係止させて接続金具12を抜け止めするようにしてもよい。また、側板部12bの外面に凹凸を設けて領域2bに圧入して固定してもよい。
【0030】
また、図4に示すように、コイル端末3a、4aの上面は接続金具12により覆われると共に、先端は端子台2の前板部2hによって覆われているので、外部から目視できず、これにより外観が良好となる上、コイル端末3a、4aが端子台2の外部に突出するおそれがなく、信頼性の向上に益する。
【0031】
また、図4において、凹部2cの深さH(=ナット14の角部の厚さ)を、コイル端末3a、4aの厚さ(直径)のコイルの種類によるばらつきより大きくなるように構成することにより、ねじ13のナット14に対するねじ込み深さを大きくしてナット14が浮き上がった状態になっても、凹部2cの角穴部にナット14の角部が嵌合された状態を保つことができ、サイズの異なるコイルであってもコイル端末3a、4aの固定が可能となる。
【0032】
図7、図8は本発明によるフィルタの適用例を示す配線図である。図7の例は電力線22を利用して家庭内あるいは会社内のパソコン23やゲーム機等の他の電子機器24間の通信を行なうことを可能にしたシステムであり、電力線22は、IDSN、XDSL、FTTHなどの方式を利用して通信を行う電話線やインターネット専用回線等の電気通信回線25およびホームプラグゲートウェイ26を介してインターネット27に接続される。
【0033】
図示例は家庭内において、書斎28や子供部屋29等のパソコン23や通信可能な電子機器24は、電力線22に対し、カプラコイルを有するPLCモデム30を介して結合される。また、家庭内電力線22は、外部の配電線31に対して配電盤32により接続される。
【0034】
このような屋内電力線を使用したLANシステムにおいて、電力線22に乗る通信信号が、キッチンやリビング33等に設置されるテレビ34、洗濯機35、空調機36等の家電機器に伝播してこれらが誤動作したり、これらの家電機器からのノイズが電力線22に乗ってパソコン23や前記電子機器24に伝播して誤動作することを防止するため、家電機器につながるラインに、それぞれノイズフィルタ37として本発明のコイル部品を設置する。また、外部の配電線31に電力線22からの信号が伝播したり、外部配電線31からのノイズ等が電力線22に乗ることを防止するため、配電盤32にブロッキングフィルタ39を設けるが、このフィルタ39として本発明のコイル部品を用いることができる。
【0035】
図8のシステムは、家庭や社内通信システムにLANを用いて前記同様のアダプタ30やフィルタ37を設けると共に、外部配電線31および低圧配電線40に通信用信号を乗せ、前記インターネット27用の電気通信回線25に対して、親モデム41を介して通信信号の授受を行うようにしたものである。この場合も屋内あるいは社内配線は図7と同様となり、前記フィルタ30として本発明のコイル部品が用いられる。また、高圧配線線42と低圧配線線40との間にトランス43が設けられるが、低圧配電線40に乗る信号が高圧配電線42に伝播したり、高圧配電線42のノイズ等が低圧配電線40に伝播することを防止するため、トランス43と低圧配電線40との間、またはトランス43と高圧配線線42との間にクランプフィルタを設け、そのクランプフィルタとして本発明のコイル部品を用いてもよい。
【0036】
前記屋内用配線の民生用配線の定格電流は15A〜50A程度であり、また産業用、医療用配線の定格電流はおおよそ300A以下であるから、本発明のコイル部品もこれらの定格電流に適用できるものとして構成することが好ましい。また、図7、図8で示した通信システムにおいては、用いられる信号の周波数は10kHz〜50MHz程度であるから、これらの周波数をブロックするような特性を持つものとしてフィルタを構成することが好ましい。
【0037】
上記実施の形態は本発明のコイル部品をフィルタとして構成したものであるが、本発明は、図9に示すように、コイル部品が、ケース1内に、コア45に低圧コイル46と高圧コイル47とを巻いたトランスである場合にも適用できる。この例ではケース1に端子台2が前記同様にスライド嵌合により取付けられ、前記同様の接続金具12やねじ13によりコイル46、47の端末が端子台2に固定される。
【0038】
本発明は、3相用のものとして構成することもできる。また、コイル3、4はその一方をケース1の同じ側にセットし、他方をケース1の他側にセットする構成としてもよい。また、ボビンは無くした構成としてもよい。また、コイル3、4の巻心方向がケース1の両端の端子台2、2間を結ぶ線に平行をなすように配置したものであってもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明のコイル部品は、端子台の底部に設けた凹部にナットを嵌め、該ナット上にコイル端末を載せ、該コイル端末上に、接続金具を、端子台に画成された領域に固定し、該接続金具上に外部リード線端末を載せ、接続用ねじを前記外部リード線の端末上より前記接続金具の孔、コイル端末に通して前記ナットに螺合し、前記コイル端末を前記ナットと前記固定された接続金具との間で挟持した状態で締め付けることにより、コイル端末と外部リード線端末とを接続する構造としたものであり、部品点数や組立工数が少なく、かつ接続金具の板状部の上下にコイル端末と外部リード線端末が接して接続がなされるので、接触面積を確保でき接続部の信頼性を向上させることができる。また、コイル端末の構造に係わりなくコイル端末を外部リード線端末に接続することができ、汎用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による大電流用コイル部品の一実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の要部を示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態のコイル端末と外部リード線端末との接続構造を示す断面図である。
【図4】図3のE−E断面図である。
【図5】本実施の形態のフィルタの回路図である。
【図6】本発明において接続されるコイル端末の構造を示す平面図である。
【図7】本発明のコイル部品を用いる通信システムの一例を示す配線図である。
【図8】本発明のコイル部品を用いる通信システムの他の例を示す配線図である。
【図9】本発明のコイル部品の他の実施の形態であるトランスの一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1:ケース、2:端子台、2a:縦板部、2b:画成された領域、2c:ナット嵌合用凹部、2d:ガイド部、2e:凹部、2f:仕切り板部、2g:スリット、2h:前板部、3、4:コイル、3a、4a:コイル端末、5:コア、6:ボビン、6b:ねじ孔、6c:絶縁板、7:コイル組立体、10:ねじ、11:外部リード線端末、12:接続金具、12a:板状部、12b:側板部、12c:突起、12d:接続部、12e:穴、13:締め付け用ねじ、14:ナット、14a:鍔部、15:ワッシャ、16:ばねワッシャ、19:平角線、19a:端子穴、19b:切込み、20:丸線、20a:端子穴、22:電力線、23:パソコン、24:通信可能な電子機器、25:電気通信回線、26:ホームプラグゲートウェイ、27:インターネット、28:書斎、29:子供部屋、30:PLCモデム、31:外部電力線、32:配電盤、33:キッチンおよびリビング、34:テレビ、35:洗濯機、36:空調機、37:ノイズフィルタ、39:ブロッキングフィルタ、40:低圧配電線、41:親モデム、42:高圧配線線、43:トランス、Cx:Xコンデンサ、Cy:Yコンデンサ、L1、L2:インダクタ、R:抵抗

Claims (5)

  1. コイルを収容するケースの両端部に絶縁性樹脂でなる端子台を設け、
    前記端子台に、外部リード線端末とコイル端末を接続する領域を画成し、
    前記画成された領域内に固定される接続金具を備えると共に、前記画成された領域の底部に、ナットを回り止めして嵌め込む凹部を設け、
    前記接続金具は、板状部の両側に下方に延出した側板部を有すると共に、前記側板部の外面に突起または凹部を有し、
    前記画成された領域に前記側板部を嵌めるガイド部を設けると共に、前記領域を画成する縦板部に、前記側板部の突起または凹部を係止する凹部または突起を設け、
    前記画成された領域の底部に設けた凹部に前記ナットを嵌め、該ナット上に、U字形に曲成されるかまたは端子穴あるいは切込みを有するコイル端末を載せ、
    前記接続金具の前記側板部の両端を、前記画成された領域に設けたガイド部に嵌合して画成された領域に挿入すると共に、前記側板部の突起または凹部を、前記端子台の縦板部に設けた凹部または突起に係止させて前記接続金具を端子台に固定して前記コイル端末上に前記接続金具を載せ、
    前記接続金具上に外部リード線端末を載せ、
    接続用ねじを前記外部リード線の端末上より前記接続金具の孔、コイル端末のU字形曲成部内、端子穴または切込みに通して前記ナットに螺合し、前記コイル端末を前記ナットと前記画成された領域内に固定された接続金具との間で挟持した状態で締め付けることにより、コイル端末と外部リード線端末とを接続する構造を有する
    ことを特徴とする大電流用コイル部品。
  2. 請求項1に記載の大電流用コイル部品おいて、
    前記接続金具は、板状部の両側に下方に延出した側板部を有し、
    該側板部を、前記画成された領域に設けたガイド部に嵌合すると共に、前記側板部の外面に突起または凹部を設け、該突起または凹部を、前記端子台の縦板部に設けた凹部または突起に係止させて前記接続金具を端子台に固定した
    ことを特徴とする大電流用コイル部品。
  3. 請求項1または2に記載の大電流用コイル部品において、
    前記接続金具は、ケース内に延出され、ケース内に設けるコンデンサおよび/または抵抗を接続する接続部を有する
    ことを特徴とする大電流用コイル部品。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の大電流用コイル部品において、
    前記ナットは鍔付きナットであり、かつ前記接続金具とねじの頭部との間に、接続金具との間で外部リード線端末を挟むワッシャを設けた
    ことを特徴とする大電流用コイル部品。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の大電流用コイル部品において、
    前記コイル部品は民生用、産業用あるいは通信用電源に用いられるフィルタであり、定格電流が15A〜300Aであって、10kHz〜50MHzの周波数の信号を除去するものである
    ことを特徴とする大電流用コイル部品。
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