JP3849631B2 - 車載セキュリティ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載セキュリティ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車載セキュリティ装置では、車両内への人の侵入を検知して異常状態であると判断した場合に、威嚇警報を行うと共に、PDCインターフェースを介してPDC(Personal Digital Cellular System)端末から所定の通信端末に異常内容の通報を行うものがあるが、PDC端末が具備する動作電源用のバッテリを充電する手段は無かった。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−212776号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の車載セキュリティ装置は、PDC端末のバッテリの充電手段を備えていないため、装置本体より先にPDC端末のバッテリが充電不足となってPDC端末が使用不可状態となれば、異常内容の通報ができない事態が発生する。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、異常内容を外部に通報するPDC端末のバッテリの充電不足を防止した車載セキュリティ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車両内への人の侵入を検知するセンサー手段と、動作電源用のバッテリを有して外部の通信端末と通信を行うPDC端末と、PDC端末との間で信号の授受を行うPDCインターフェースと、センサー手段の検知結果より異常状態であると判断した場合、PDCインターフェースを介してPDC端末から所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報手段と、PDC端末のバッテリを充電する充電手段とを備え、前記充電手段 は、PDC端末が所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報動作時間に基づいて充電サイクルを可変とすることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、車両内への人の侵入を検知するセンサー手段と、動作電源用のバッテリを有して外部の通信端末と通信を行うPDC端末と、PDC端末との間で信号の授受を行うPDCインターフェースと、センサー手段の検知結果より異常状態であると判断した場合、PDCインターフェースを介してPDC端末から所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報手段と、PDC端末のバッテリを充電する充電手段とを備え、前記充電手段は、PDC端末が所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報動作時間に基づいてサイクル毎の充電時間を可変とすることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記充電手段の動作は、前記通報動作時間と、PDC端末が外部の通信端末からの着信を受けて受話動作を行う受話動作時間とに基づくことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
(基本構成)
車載セキュリティ装置は、車両内に設置されるもので、その基本構成は、図1に示すように、装置本体1と、PDC端末2とから構成され、装置本体1とPDC端末2との間はデータ線B(シリアルデータ線、ロジック信号線)と、充電電流供給線Cとで接続されている。
【0011】
装置本体1は、車両内への賊の侵入を検知して異常状態であると判断した場合に、威嚇警報を行うと共に、PDC端末2から所定の通信端末に異常内容の通報を行うもので、中央演算装置11と、人センサー112と、人センサーブロック113と、音圧センサーマイク114と、音圧センサーブロック115と、リモコン受信ブロック116と、LEDブロック117と、増幅ブロック118と、ブザー119と、PDCインターフェース120と、充電制御ブロック121と、シガーソケット電源ブロック122と、二次電池123とを備える。
【0012】
中央演算装置11は本ユニットの動作を制御するもので、車載セキュリティの処理手順が格納されたROM110と、記憶手段であるRAM111とを有している。
【0013】
人センサー112は車両内の人の有無を検出し、検知信号は人センサーブロック113で中央演算装置11に適した信号に変換された後、中央演算装置11に入力される。
【0014】
音圧センサーマイク114は空気の振動を検出することで、賊による車両ドアの開閉や、ガラス破壊を検知するもので、検知信号は音圧センサーブロック115で中央演算装置11に適した信号に変換された後、中央演算装置11に入力される。
【0015】
そして、本装置の警戒動作のセット・リセットは、ユーザが車両外でリモコンスイッチを操作することで、リモコン信号を受信したリモコン受信ブロック116からセット信号又はリセット信号が中央演算装置11に入力される。中央演算装置11は、セット信号、リセット信号に応じて本装置の警戒動作のセット・リセットを設定し、ROM110に格納された処理手順に従って、本装置が警戒状態である場合は、人センサー112、音圧センサーマイク114の各検知信号より異常状態であるか否かを判断し、異常状態であると判断すれば、その異常内容をRAM111に格納して、威嚇警報を行う。この威嚇警報は、LEDブロック117のLEDを発光させた光による威嚇、警報、及び増幅ブロック118によってブザー119を鳴動させた音による威嚇、警報が行われる。
【0016】
またPDCインターフェース120は、中央演算装置11とPDC端末2との間に設けられており、中央演算装置11の指示に基づいて、データ線Bを介してPDC端末2の状態を読み出したり、PDC端末2のイベントを検出したり、あるいはPDC端末2の操作を行うもので、中央演算装置11は異常状態であると判断した場合、PDCインターフェース120に信号を送信して、PDC端末2に予め登録された電話番号に発信させるように指示する。PDC端末2が所定の通信端末に対して発信動作を行って回線を確立すると、中央演算装置11は、RAM111に格納している異常内容をPDCインターフェース120を介してPDC端末2から所定の通信端末に通報する。
【0017】
なお本装置が警戒状態でない場合、中央演算装置11は、上記検知動作、威嚇警報動作、異常内容通報動作を行わない。
【0018】
本装置の電源は、車両内に設置されているシガーソケット(アクセサリ電源)3とシガーソケット電源ブロック122との間を接続すれば、シガーソケット電源ブロック122は、シガーソケット3からの電源入力を本装置に適した電源に変換して本装置に電源供給する。
【0019】
二次電池123は、シガーソケット3からの電源入力があるときに充電され、シガーソケット3からの電源入力が無いときには本装置に電源を供給する。
【0020】
ここで通常、車両の運転中はシガーソケット3からの電源供給は可能となるが、運転キーを抜いた状態であればシガーソケット3からの電源供給は停止するので、中央演算装置11は、シガーソケット3から電源が供給されている状態ではユーザーが車両内にいると判断して、本装置が警戒状態にあるときは警戒動作をリセットし、警戒状態に無いときは警戒動作のセットを不可としている。そして、ユーザーがキーを抜いて車両から離れた場合は、シガーソケット3からの電源供給は停止するので、警戒動作のセットを行うことができる。すなわち、本装置の警戒動作は、二次電池123からの電源供給時のみ行うことができるのである。
【0021】
上記動作を行う車載セキュリティ装置は、中央演算装置11の指示に基づいて、PDC端末2が具備する動作電源用のバッテリ21を、充電電流供給線Cを介して、バッテリ21に適合した一定電圧で充電する充電制御ブロック121を備えている。ここで中央演算装置11は、計時手段を有しており、充電制御ブロック121の充電動作の充電サイクル、及びサイクル毎の充電時間を計時して時間管理を行うと共に、この充電サイクル、及びサイクル毎の充電時間に従って充電制御ブロック121の充電動作開始、停止を制御しており、本基本構成では12時間サイクルで10分程度(バッテリ21が充電不足とならない程度)の充電時間でバッテリ21を充電するように充電制御ブロック121を動作させている。
【0022】
このように、バッテリ21をサイクル毎に一定時間充電することで、効率良く充電して、装置全体として消費電流を抑えることができ、その結果、二次電池123による装置の連続警戒可能時間を長くすることができる。
【0023】
(実施形態1)
本実施形態の車載セキュリティ装置は、上記基本構成において、バッテリ21の充電サイクルとサイクル毎の充電時間とのうち充電サイクルをPDC端末2の通報動作時間及び受話動作時間に応じて可変するものであり、以下、本実施形態におけるバッテリ21の充電動作について説明する。なお、その構成は図1に示す構成と同様であり、同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0024】
まず中央演算装置11は、異常時にPDC端末2に異常内容の通報動作をさせる場合、通報動作を行った通報動作時間を計時する。そして、RAM111に格納している今までの積算通報動作時間を取り出して、今までの積算通報動作時間に今回の通報動作時間を加算した積算通報動作時間をRAM111に再び格納する。
【0025】
さらに、外部の通信端末から電話網を経由してPDC端末2に着信したときは、先ずPDC端末2からPDCインターフェース120を介して中央演算装置11に着信があること、及び送信元の情報を伝達する。そして中央演算装置11は、送信元の情報によって受話すると判断した場合、PDC端末2に受話動作を行わせて、その受話動作時間を計時する。そして、RAM111に格納している今までの積算受話動作時間を取り出して、今までの積算受話動作時間に今回の受話動作時間を加算した積算受話動作時間をRAM111に再び格納する。
【0026】
上記通報動作時間、受話動作時間におけるPDC端末2の消費電流は、待ち受け時の消費電流に比較して大きな値となるので、本実施形態の中央演算装置11は、PDC端末2が充電不足とならない12時間サイクルで5分程度の充電時間でバッテリ21を充電することを基本としながら、RAM111に格納している積算通報動作時間及び積算受話動作時間が長いほど、サイクル毎の充電時間は5分一定とした状態で充電サイクルを基本の12時間から短くするように充電制御ブロック121を動作させて、バッテリ21を一定電圧で充電している。RAM111に格納している積算通報動作時間及び積算受話動作時間は、バッテリ21を充電する毎にリセットされる。
【0027】
このように、PDC端末2の実際の電力消費(使用状況)に応じて、適正な充電サイクルを設定してさらに効率良く充電を行うので、装置全体として消費電流をさらに抑えることができる。
【0028】
(実施形態2)
本実施形態の車載セキュリティ装置は、上記基本構成において、バッテリ21の充電サイクルとサイクル毎の充電時間とのうち充電時間をPDC端末2の通報動作時間及び受話動作時間に応じて可変するものであり、以下、本実施形態におけるバッテリ21の充電動作について説明する。なお、その構成は図1に示す構成と同様であり、同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0029】
まず中央演算装置11は、異常時にPDC端末2に異常内容の通報動作をさせる場合、通報動作を行った通報動作時間を計時する。そして、RAM111に格納している今までの積算通報動作時間を取り出して、今までの積算通報動作時間に今回の通報動作時間を加算した積算通報動作時間をRAM111に再び格納する。
【0030】
さらに、外部の通信端末から電話網を経由してPDC端末2に着信したときは、先ずPDC端末2からPDCインターフェース120を介して中央演算装置11に着信があること、及び送信元の情報を伝達する。そして中央演算装置11は、送信元の情報によって受話すると判断した場合、PDC端末2に受話動作を行わせて、その受話動作時間を計時する。そして、RAM111に格納している今までの積算受話動作時間を取り出して、今までの積算受話動作時間に今回の受話動作時間を加算した積算受話動作時間をRAM111に再び格納する。
【0031】
上記通報動作時間、受話動作時間におけるPDC端末2の消費電流は、待ち受け時の消費電流に比較して大きな値となるので、本実施形態の中央演算装置11は、PDC端末2が充電不足とならない12時間サイクルで5分程度の充電時間でバッテリ21を充電することを基本としながら、RAM111に格納している積算通報動作時間及び積算受話動作時間が長いほど、充電サイクルは12時間一定とした状態でサイクル毎の充電時間を基本の5分から長くするように充電制御ブロック121を動作させて、バッテリ21を一定電圧で充電している。RAM111に格納している積算通報動作時間及び積算受話動作時間は、バッテリ21を充電する毎にリセットされる。
【0032】
このように、PDC端末2の実際の電力消費(使用状況)に応じて、適正な充電サイクルを設定してさらに効率良く充電を行うので、装置全体として消費電流をさらに抑えることができる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明は、車両内への人の侵入を検知するセンサー手段と、動作電源用のバッテリを有して外部の通信端末と通信を行うPDC端末と、PDC端末との間で信号の授受を行うPDCインターフェースと、センサー手段の検知結果より異常状態であると判断した場合、PDCインターフェースを介してPDC端末から所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報手段と、PDC端末のバッテリを充電する充電手段とを備え、前記充電手段は、PDC端末が所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報動作時間に基づいて充電サイクルを可変とするので、PDC端末が充電不足となって外部の通信端末に異常内容の通知を行うことができない状態を防ぐことができ、ユーザーの利便性の向上を図ることができるという効果がある。また、PDC端末の通報動作による電力消費に応じて適正な充電サイクルを設定して、効率良く充電を行うことができ、装置全体として消費電流を抑えることができるという効果がある。
【0034】
請求項2の発明は、車両内への人の侵入を検知するセンサー手段と、動作電源用のバッテリを有して外部の通信端末と通信を行うPDC端末と、PDC端末との間で信号の授受を行うPDCインターフェースと、センサー手段の検知結果より異常状態であると判断した場合、PDCインターフェースを介してPDC端末から所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報手段と、PDC端末のバッテリを充電する充電手段とを備え、前記充電手段は、PDC端末が所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報動作時間に基づいてサイクル毎の充電時間を可変とするので、PDC端末が充電不足となって外部の通信端末に異常内容の通知を行うことができない状態を防ぐことができ、ユーザーの利便性の向上を図ることができるという効果がある。また、PDC端末の通報動作による電力消費に応じて適正なサイクル毎の充電時間を設定して、効率良く充電を行うことができ、装置全体として消費電流を抑えることができるという効果がある。
【0035】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記充電手段の動作は、前記通報動作時間と、PDC端末が外部の通信端末からの着信を受けて受話動作を行う受話動作時間とに基づくので、PDC端末の通報動作及び受話動作によるPDC端末の実際の電力消費(使用状況)に応じて適正な充電サイクルまたはサイクル毎の充電時間を設定して、請求項1,2の発明よりさらに充電の効率化、消費電流の低減を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車載セキュリティ装置の実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 PDC端末
11 中央演算装置
21 バッテリ
112 人センサー
114 音圧センサーマイク
117 LEDブロック
119 ブザー
120 PDCインターフェース
121 充電制御ブロック
Claims (3)
- 車両内への人の侵入を検知するセンサー手段と、動作電源用のバッテリを有して外部の通信端末と通信を行うPDC端末と、PDC端末との間で信号の授受を行うPDCインターフェースと、センサー手段の検知結果より異常状態であると判断した場合、PDCインターフェースを介してPDC端末から所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報手段と、PDC端末のバッテリを充電する充電手段とを備え、前記充電手段は、PDC端末が所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報動作時間に基づいて充電サイクルを可変とすることを特徴とする車載セキュリティ装置。
- 車両内への人の侵入を検知するセンサー手段と、動作電源用のバッテリを有して外部の通信端末と通信を行うPDC端末と、PDC端末との間で信号の授受を行うPDCインターフェースと、センサー手段の検知結果より異常状態であると判断した場合、PDCインターフェースを介してPDC端末から所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報手段と、PDC端末のバッテリを充電する充電手段とを備え、前記充電手段は、PDC端末が所定の通信端末に異常内容の通報を行う通報動作時間に基づいてサイクル毎の充電時間を可変とすることを特徴とする車載セキュリティ装置。
- 前記充電手段の動作は、前記通報動作時間と、PDC端末が外部の通信端末からの着信を受けて受話動作を行う受話動作時間とに基づくことを特徴とする請求項1または2記載の車載セキュリティ装置。
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