JP3849427B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自車両に先行する先行車両に追従して走行する先行車両追従走行制御装置等の車両用走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような車両用走行制御装置としては、例えば特開平11−254995号公報に記載されるものがある。この車両用走行制御装置は、自車両に先行する先行車両までの車間距離を検出し、適切な車間距離を保ちながら前方車両に自動追従走行するモードを備えている。そして、先行車両が減速状態となったとき、車間距離に基づいて目標制動力、具体的には目標制動流体圧を設定し、各車輪に制動力を付与する。更に、この車両用走行制御装置では、車速の関数からなる減圧指令値を算出し、車間距離が安全停止車間距離以上で、且つ減圧指令値が目標制動流体圧以上となったときに、目標制動流体圧に代えて減圧指令値に基づいて減圧制御することにより緩減速状態に移行させるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のような先行車両追従制御を行う車両用走行制御装置では、自車両前方の物体の検出、この場合は先行車両の検出や、自車両から物体、つまり先行車両までの距離の検出は、例えばレーザレーダやミリ波レーダ等のレーダセンサを用いている。これらのレーダセンサは、車両の横方向、具体的には水平方向又はほぼ水平方向にスキャニングを行っているため、その方向には検出範囲が広いが、縦方向、つまり垂直又はほぼ垂直方向には検出範囲が狭い。このように縦方向に検出範囲の狭いレーダセンサは、車体が前傾、つまり制動に伴ってノーズダイブすると、自車両前方の物体を検出できなくなる、所謂ロストしてしまう可能性があり、このロストに対応した対策を講じていた。
【0004】
本発明は、これらの諸問題を解決すべく開発されたものであり、レーダセンサ等の距離検出手段がロストしにくい車両走行制御装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に係る車両用走行制御装置は、自車両の走行方向前方の物体を検出し、自車両から当該物体までの距離を検出する距離検出手段と、この距離検出手段で検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、少なくとも制動力を制御する制動力制御手段とを備えた車両用走行制御装置において、前記制動力制御手段は、前記距離検出手段で検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、停止又は減速を優先する制動力制御形態と、当該距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態とを切換える制動力制御形態切換手段を備えたことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のうち請求項2に係る車両用走行制御装置は、前記請求項1の発明において、自車両の速度を検出する車速検出手段を備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記制動力制御形態を切換える走行方向前方の物体までの距離を、前記車速検出手段で検出された車速に応じて設定することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明のうち請求項3に係る車両用走行制御装置は、前記請求項1又は2の発明において、前記距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態は、後輪の制動力と前輪の制動力との制動力配分が停止又は減速を優先する制動力制御形態の前後輪制動力配分と異なる制動力制御形態であることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明のうち請求項4に係る車両用走行制御装置は、前記請求項3の発明において、少なくとも車間距離と自車両の速度とから必要な総制動力を算出する必要総制動力算出手段と、後輪がロックしない限界制動力を算出するロック限界後輪制動力算出手段とを備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記必要な総制動力がロック限界後輪制動力以下であるときに、当該必要総制動力を後輪の制動力に設定することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明のうち請求項5に係る車両用走行制御装置は、前記請求項3の発明において、少なくとも車間距離と自車両の速度とから必要な総制動力を算出する必要総制動力算出手段と、後輪がロックしない限界制動力を算出するロック限界後輪制動力算出手段とを備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記必要な総制動力がロック限界後輪制動力以上であるときに、当該ロック限界後輪制動力を後輪の制動力に設定すると共に、前記必要総制動力からロック限界後輪制動力を減じた制動力を前輪の制動力に設定することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の効果】
而して、本発明のうち請求項1に係る車両用走行制御装置によれば、検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、停止又は減速を優先する制動力制御形態と、距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態とを切換える構成としたため、例えば走行方向前方の物体までの距離が十分にある場合には、後輪の制動力を前輪の制動力よりも大きくすることにより、車体の前傾を抑制防止し、もって距離検出手段は走行方向前方の物体の検出を維持することが可能となり、当該走行方向前方の物体をロストしにくい。
【0011】
また、本発明のうち請求項2に係る車両用走行制御装置によれば、制動力制御形態を切換える走行方向前方の物体までの距離を、検出された車速に応じて設定する構成としたため、停止又は減速を優先しなければならない走行方向前方の物体までの距離を正確に設定し、もって停止又は減速を確実に優先すると共に、それ以外のときには距離検出手段が走行方向前方の物体をロストしにくいものとすることができる。
【0012】
また、本発明のうち請求項3に係る車両用走行制御装置によれば、距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態の後輪の制動力と前輪の制動力との制動力配分を、停止又は減速を優先する制動力制御形態の前後輪制動力配分と異なる制動力制御形態としたので、例えば後輪の制動力を前輪の制動力よりも大きくすることで車体の前傾を抑制防止し、距離検出手段は走行方向前方の物体をロストしにくい。
【0013】
また、本発明のうち請求項4に係る車両用走行制御装置によれば、必要な総制動力がロック限界後輪制動力以下であるときに、当該必要総制動力を後輪の制動力に設定する構成としたため、車体の前傾を確実の抑制防止し、距離検出手段は走行方向前方の物体をロストしにくい。
また、本発明のうち請求項5に係る車両用走行制御装置によれば、必要な総制動力がロック限界後輪制動力以上であるときに、当該ロック限界後輪制動力を後輪の制動力に設定すると共に、前記必要総制動力からロック限界後輪制動力を減じた制動力を前輪の制動力に設定する構成としたため、車体の前傾を可及的に抑制防止し、距離検出手段は走行方向前方の物体をロストしにくい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の車両用走行制御装置を展開した先行車両追従走行装置付き車両のシステム構成図である。この自動追従走行装置では、自車両に先行する前方車両に対し、適切な車間距離を維持しながら、当該前方車両に追従して走行できるように、前輪1F及び後輪1Rへの制動力及びエンジンの出力、つまり駆動力を制御できる構成を備えている。このうち、前輪1F及び後輪1Rへの制動力は、ホイールシリンダ3F、3Rへの制動流体圧を、制動流体圧制御装置3からの指令値に基づいて制動流体圧アクチュエータで創成することによって制御される。また、エンジンの出力、即ち駆動力は、エンジン制御装置4からの指令値に基づいて、スロットルバルブの開度をスロットルアクチュエータ8によって調整することによって制御される。なお、図中の符号2は、自車両の走行速度を検出する車速センサ、符号5Fは前輪の回転速度を検出する前輪速度センサ、符号5Rは後輪の回転速度を検出する後輪速度センサであり、この車両は、前輪1Fを駆動する、所謂FF車両である。
【0015】
また、車両の前方には、距離検出手段としてのレーザレーダ7が設けられている。このレーザレーダ7はコントローラ機能を具備したものであり、このレーザレーダ7では、検出した自車両前方の距離情報から先行車両の検出と、その先行車両までの測距、即ち車間距離の検出が行われる。なお、レーザレーダ7は、限られたパワーでより遠方まで測距する必要があるため、上下方向の検出角度は3〜4°程度である。これに対し、車両の幅方向、つまり横方向にはスキャニングを行っているため、先行車両と自車両との横方向の位置関係、つまり先行車両が自車両に対してどれぐらい横にずれているかを検出することができる。
【0016】
また、車両には、運転者が操作する操作スイッチ12が設けられている。この操作スイッチ12は、ステアリングホイールの近傍に設けられており、例えば前方車両追従走行制御における制御内容を運転者が調整するためのものであり、前方車両との車間距離を少し短くする、つまり加速したり、逆に少し長くする、つまり減速したりさせることができる。また、インストゥルメントパネルには、前方車両追従制御の制御状態や、後述する停止線の検出状態を表示し、運転者に報知するためのディスプレイ13が設けられている。
【0017】
そして、走行制御装置6は、前記車速センサ2で検出された車速、前後輪速度センサ5F、5Rで検出された前後輪速度、操作スイッチ12からの操作情報を読込み、先行車両追従制御を行うと共に、必要に応じて減速指令を前記制動流体圧制御装置3に向けて出力したり、加速指令を前記エンジン制御装置4に向けて出力したり、或いは先行車両追従制御の情報を前記ディスプレイ13に表示して、運転者にその旨を報知したりする。
【0018】
次に、前記走行制御装置6で行われる先行車両追従制御の統括的な演算処理について図2のフローチャートに従って説明する。この走行制御装置6は、例えばマイクロコンピュータなどの演算処理装置を備えており、その演算処理装置内で所定のサンプリング時間(この場合は100msec. )毎にタイマ割込処理される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、例えばフローチャート中で得られた情報は随時記憶装置に記憶されるし、必要な情報は随時記憶装置から読出される。また、各装置間も相互通信を行っており、必要な情報は、主として制御を司っている装置から常時読み込まれ、送られてきた情報は、随時記憶装置に記憶される。
【0019】
この演算処理のステップS1では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記車速センサ2で検出された自車両の速度及び前記レーザレーダ7で検出された先行車両までの車間距離の変化から、自車速度及び相対速度の算出を行う。
次にステップS2に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、車間距離制御を行う。ここでの車間距離制御は、主として駆動力制御であり、その具体的手法は、例えば前述した特開平11−254995号公報に記載されるものが適用可能である。
【0020】
次にステップS3に移行して、後述する図3の演算処理に従って、制動力制御を行う。
次にステップS4に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS2又はステップS3で設定された各制御指令値を出力してからメインプログラムに復帰する。
【0021】
次に、前記図2の演算処理のステップS3で行われる図3の演算処理について説明する。
この演算処理では、まずステップS31で、前記ステップS1で算出した自車速度V及び先行車両までの車間距離Lを読込む。
次にステップS32に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、必要総制動力FTを算出する。この必要総制動力FTの算出には、前記特開平11−254995号公報に記載されるものが適用可能である。即ち、自車速度Vに応じた適切な車間距離は予め或いは或る程度決まっているから、その目標とする車間距離に対し、前記ステップS31で読込んだ車間距離Lが短い場合には、当該車間距離Lが目標とする車間距離に一致するように制動力を設定する。但し、例えば既に制動力を発生しているにもかかわらず、車間距離が短くなっているような場合には、更に制動力を増大させる必要があることから、車間距離の変化率、つまり先行車両との相対速度を考慮して目標制動力を設定する必要があり、その総合値が必要総制動力FTとなる。
【0022】
次にステップS33に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、後述する図4の制御マップに従って、ダイブ軽減優先車間距離LDIVEを設定する。このダイブ軽減優先車間距離LDIVEは、これより車間距離Lが短くなければ、停止又は減速を優先して制動を行う必要がない、逆に言えば車体のノーズダイブ、つまり車体の前傾を軽減するような制動を行ってもよいという境界値であり、後述するように自車速度V及び発生車体減速度等に応じて設定される。
【0023】
次にステップS34に移行して、前記ステップS31で読込んだ車間距離Lが前記ステップS33で設定したダイブ軽減優先車間距離LDIVE以上であるか否かを判定し、当該車間距離Lがダイブ軽減優先車間距離LDIVE以上である場合にはステップS35に移行し、そうでない場合にはステップS36に移行する。
前記ステップS35では、前記前後輪速度センサ5F、5Rで検出された前後輪速度VwFr、VwRrを読込んでからステップS37に移行する。
【0024】
前記ステップS37では、下記1式に従って路面摩擦係数状態(図では路面μ)を算出してからステップS38に移行する。
μ=K/(VwFr−VwRr) ……… (1)
但し、Kは所定の係数である。
前記ステップS38では、下記2式に従ってロック限界後輪制動力FRr-LOCK を算出してからステップS39に移行する。なお、このロック限界後輪制動力FRr-LOCK は、現在の路面、正確には路面μで後輪がロックしない、ぎりぎりの制動力を意味する。
【0025】
FRr-LOCK =μ・WRr/(1+(H/L)・μ) ……… (2)
但し、WRrは後軸荷重、Hは重心高さ、Lはホイールベースである。
前記ステップS39では、前記ステップS32で算出した必要総制動力FTが前記ステップS38で算出したロック限界後輪制動力FRr-LOCK 以下であるか否かを判定し、当該必要総制動力FTがロック限界後輪制動力FRr-LOCK 以下である場合にはステップS40に移行し、そうでない場合にはステップS41に移行する。
【0026】
前記ステップS40では、後輪制動力FRrを前記必要総制動力FTとし、前輪制動力FFrを“0”としてから前記図2の演算処理のステップS4に移行する。また、前記ステップS41では、後輪制動力FRrを前記ロック限界後輪制動力FRr-LOCK とし、前輪制動力FFrを、前記必要総制動力FTからロック限界後輪制動力FRr-LOCK を減じた値としてから前記図2の演算処理のステップS4に移行する。
【0027】
一方、前記ステップS36では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前後輪制動力FFr、FRrを通常制動力配分、具体的には所謂理想制動力配分としてから前記図2の演算処理のステップS4に移行する。
次に、前記図3の演算処理のステップS33で使用される図4の制御マップについて説明する。この制御マップは、例えば車体の目標車体減速度を0.5Gとし、且つ空想時間を約0.5秒としたときの自車速度Vとダイブ軽減優先車間距離LDIVEとの関係を示している。周知のように、停止に要する距離は、自車速度の二乗に応じて長くなるから、停止又は減速を優先する必要があるかないかの境界値で構成されるダイブ軽減優先車間距離LDIVEは、この停止に要する距離に準じて、下に凸の二次曲線で表れる。逆に言えば、前述したように、このダイブ軽減優先車間距離LDIVEよりも車間距離Lが長ければ、停止又は減速を優先する必要がなく、そこで車体の前傾を軽減するような制動力制御形態をとっても差し支えないことになる。
【0028】
従って、前記図3の演算処理によれば、車間距離Lが前記ダイブ軽減優先車間距離LDIVEより短い場合にはステップS36に移行して、通常制動力配分、具体的には理想制動力配分、つまり停止や減速を優先する制動力制御形態をとり、それに必要な制動力配分制御を行う。
一方、車間距離Lが前記ダイブ軽減優先車間距離LDIVE以上である場合には、ステップS35以後に移行して、車体の前傾の軽減を優先する制動力制御形態とする。ここで、本実施形態では、ステップS37で、前後輪速度VwFr、VwRrから路面μを算出し、この路面μを用いて、ステップS38でロック限界後輪制動力FRr-LOCK を算出する。このロック限界後輪制動力FRr-LOCK は、前述のように後輪がロックしないぎりぎりの後輪制動力であるが、前記必要総制動力FTがこのロック限界後輪制動力FRr-LOCK 以下である場合にはステップS40に移行して後輪制動力FRrを必要総制動力FTとすると共に前輪制動力FFrを“0”とし、そうでない場合にはステップS41に移行して後輪制動力FRrをロック限界後輪制動力FRr-LOCK とすると共に前輪制動力FFrを、必要総制動力FTからロック限界後輪制動力FRr-LOCK を減じた値とする。つまり、ステップS40でも、ステップS41でも、前輪制動力FFrは後輪制動力FRrより小さい。このように前輪制動力FFrが後輪制動力FRrより小さいと、当然ながら車両前方への荷重移動が小さく、従って車体の前傾を軽減することができる。
【0029】
また、ステップS40のように、後輪制動力FRrを必要総制動力FTとすると共に前輪制動力FFrを“0”とすると、車体の前傾を殆ど防止することができる。また、ステップS41のように、後輪制動力FRrをロック限界後輪制動力FRr-LOCK とすると共に前輪制動力FFrを、必要総制動力FTからロック限界後輪制動力FRr-LOCK を減じた値とすると、必要総制動力FTを得ながら車体の前傾を可及的に軽減することができる。
【0030】
以上より、前記レーザレーダ7及び図3の演算処理のステップS31が本発明の距離検出手段を構成し、以下同様に、前記図2の演算処理のステップS3で行われる図3の演算処理全体が制動力制御手段を構成し、前記図3の演算処理のステップS34以後が制動力制御形態切換手段を構成し、前記車速センサ2及び図3の演算処理のステップS31が車速検出手段を構成し、図3の演算処理のステップS32が必要総制動力算出手段を構成し、図3の演算処理のステップS35、ステップS37、ステップS38がロック限界後輪制動力算出手段を構成している。
【0031】
なお、前記実施形態では、夫々の演算処理装置にマイクロコンピュータを用いたが、これに代えて各種の論理回路を用いることも可能である。
また、レーザレーダに代えて、ミリ波レーダなどの各種のレーダを使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用走行制御装置の一実施形態を示す車両構成図である。
【図2】図1の走行制御装置で行われる先行車両追従制御のフローチャートである。
【図3】図2の演算処理のマイナプログラムのフローチャートである。
【図4】図3の演算処理で用いられる制御マップである。
【符号の説明】
1F、1Rは車輪
2は車速センサ
3は制動流体圧制御装置
4はエンジン制御装置
5F、5Rは前後輪速度センサ
6は走行制御装置
7はレーザレーダ
8はスロットルアクチュエータ
12は操作スイッチ
13はディスプレイ
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自車両に先行する先行車両に追従して走行する先行車両追従走行制御装置等の車両用走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような車両用走行制御装置としては、例えば特開平11−254995号公報に記載されるものがある。この車両用走行制御装置は、自車両に先行する先行車両までの車間距離を検出し、適切な車間距離を保ちながら前方車両に自動追従走行するモードを備えている。そして、先行車両が減速状態となったとき、車間距離に基づいて目標制動力、具体的には目標制動流体圧を設定し、各車輪に制動力を付与する。更に、この車両用走行制御装置では、車速の関数からなる減圧指令値を算出し、車間距離が安全停止車間距離以上で、且つ減圧指令値が目標制動流体圧以上となったときに、目標制動流体圧に代えて減圧指令値に基づいて減圧制御することにより緩減速状態に移行させるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のような先行車両追従制御を行う車両用走行制御装置では、自車両前方の物体の検出、この場合は先行車両の検出や、自車両から物体、つまり先行車両までの距離の検出は、例えばレーザレーダやミリ波レーダ等のレーダセンサを用いている。これらのレーダセンサは、車両の横方向、具体的には水平方向又はほぼ水平方向にスキャニングを行っているため、その方向には検出範囲が広いが、縦方向、つまり垂直又はほぼ垂直方向には検出範囲が狭い。このように縦方向に検出範囲の狭いレーダセンサは、車体が前傾、つまり制動に伴ってノーズダイブすると、自車両前方の物体を検出できなくなる、所謂ロストしてしまう可能性があり、このロストに対応した対策を講じていた。
【0004】
本発明は、これらの諸問題を解決すべく開発されたものであり、レーダセンサ等の距離検出手段がロストしにくい車両走行制御装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に係る車両用走行制御装置は、自車両の走行方向前方の物体を検出し、自車両から当該物体までの距離を検出する距離検出手段と、この距離検出手段で検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、少なくとも制動力を制御する制動力制御手段とを備えた車両用走行制御装置において、前記制動力制御手段は、前記距離検出手段で検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、停止又は減速を優先する制動力制御形態と、当該距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態とを切換える制動力制御形態切換手段を備えたことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のうち請求項2に係る車両用走行制御装置は、前記請求項1の発明において、自車両の速度を検出する車速検出手段を備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記制動力制御形態を切換える走行方向前方の物体までの距離を、前記車速検出手段で検出された車速に応じて設定することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明のうち請求項3に係る車両用走行制御装置は、前記請求項1又は2の発明において、前記距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態は、後輪の制動力と前輪の制動力との制動力配分が停止又は減速を優先する制動力制御形態の前後輪制動力配分と異なる制動力制御形態であることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明のうち請求項4に係る車両用走行制御装置は、前記請求項3の発明において、少なくとも車間距離と自車両の速度とから必要な総制動力を算出する必要総制動力算出手段と、後輪がロックしない限界制動力を算出するロック限界後輪制動力算出手段とを備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記必要な総制動力がロック限界後輪制動力以下であるときに、当該必要総制動力を後輪の制動力に設定することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明のうち請求項5に係る車両用走行制御装置は、前記請求項3の発明において、少なくとも車間距離と自車両の速度とから必要な総制動力を算出する必要総制動力算出手段と、後輪がロックしない限界制動力を算出するロック限界後輪制動力算出手段とを備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記必要な総制動力がロック限界後輪制動力以上であるときに、当該ロック限界後輪制動力を後輪の制動力に設定すると共に、前記必要総制動力からロック限界後輪制動力を減じた制動力を前輪の制動力に設定することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の効果】
而して、本発明のうち請求項1に係る車両用走行制御装置によれば、検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、停止又は減速を優先する制動力制御形態と、距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態とを切換える構成としたため、例えば走行方向前方の物体までの距離が十分にある場合には、後輪の制動力を前輪の制動力よりも大きくすることにより、車体の前傾を抑制防止し、もって距離検出手段は走行方向前方の物体の検出を維持することが可能となり、当該走行方向前方の物体をロストしにくい。
【0011】
また、本発明のうち請求項2に係る車両用走行制御装置によれば、制動力制御形態を切換える走行方向前方の物体までの距離を、検出された車速に応じて設定する構成としたため、停止又は減速を優先しなければならない走行方向前方の物体までの距離を正確に設定し、もって停止又は減速を確実に優先すると共に、それ以外のときには距離検出手段が走行方向前方の物体をロストしにくいものとすることができる。
【0012】
また、本発明のうち請求項3に係る車両用走行制御装置によれば、距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態の後輪の制動力と前輪の制動力との制動力配分を、停止又は減速を優先する制動力制御形態の前後輪制動力配分と異なる制動力制御形態としたので、例えば後輪の制動力を前輪の制動力よりも大きくすることで車体の前傾を抑制防止し、距離検出手段は走行方向前方の物体をロストしにくい。
【0013】
また、本発明のうち請求項4に係る車両用走行制御装置によれば、必要な総制動力がロック限界後輪制動力以下であるときに、当該必要総制動力を後輪の制動力に設定する構成としたため、車体の前傾を確実の抑制防止し、距離検出手段は走行方向前方の物体をロストしにくい。
また、本発明のうち請求項5に係る車両用走行制御装置によれば、必要な総制動力がロック限界後輪制動力以上であるときに、当該ロック限界後輪制動力を後輪の制動力に設定すると共に、前記必要総制動力からロック限界後輪制動力を減じた制動力を前輪の制動力に設定する構成としたため、車体の前傾を可及的に抑制防止し、距離検出手段は走行方向前方の物体をロストしにくい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の車両用走行制御装置を展開した先行車両追従走行装置付き車両のシステム構成図である。この自動追従走行装置では、自車両に先行する前方車両に対し、適切な車間距離を維持しながら、当該前方車両に追従して走行できるように、前輪1F及び後輪1Rへの制動力及びエンジンの出力、つまり駆動力を制御できる構成を備えている。このうち、前輪1F及び後輪1Rへの制動力は、ホイールシリンダ3F、3Rへの制動流体圧を、制動流体圧制御装置3からの指令値に基づいて制動流体圧アクチュエータで創成することによって制御される。また、エンジンの出力、即ち駆動力は、エンジン制御装置4からの指令値に基づいて、スロットルバルブの開度をスロットルアクチュエータ8によって調整することによって制御される。なお、図中の符号2は、自車両の走行速度を検出する車速センサ、符号5Fは前輪の回転速度を検出する前輪速度センサ、符号5Rは後輪の回転速度を検出する後輪速度センサであり、この車両は、前輪1Fを駆動する、所謂FF車両である。
【0015】
また、車両の前方には、距離検出手段としてのレーザレーダ7が設けられている。このレーザレーダ7はコントローラ機能を具備したものであり、このレーザレーダ7では、検出した自車両前方の距離情報から先行車両の検出と、その先行車両までの測距、即ち車間距離の検出が行われる。なお、レーザレーダ7は、限られたパワーでより遠方まで測距する必要があるため、上下方向の検出角度は3〜4°程度である。これに対し、車両の幅方向、つまり横方向にはスキャニングを行っているため、先行車両と自車両との横方向の位置関係、つまり先行車両が自車両に対してどれぐらい横にずれているかを検出することができる。
【0016】
また、車両には、運転者が操作する操作スイッチ12が設けられている。この操作スイッチ12は、ステアリングホイールの近傍に設けられており、例えば前方車両追従走行制御における制御内容を運転者が調整するためのものであり、前方車両との車間距離を少し短くする、つまり加速したり、逆に少し長くする、つまり減速したりさせることができる。また、インストゥルメントパネルには、前方車両追従制御の制御状態や、後述する停止線の検出状態を表示し、運転者に報知するためのディスプレイ13が設けられている。
【0017】
そして、走行制御装置6は、前記車速センサ2で検出された車速、前後輪速度センサ5F、5Rで検出された前後輪速度、操作スイッチ12からの操作情報を読込み、先行車両追従制御を行うと共に、必要に応じて減速指令を前記制動流体圧制御装置3に向けて出力したり、加速指令を前記エンジン制御装置4に向けて出力したり、或いは先行車両追従制御の情報を前記ディスプレイ13に表示して、運転者にその旨を報知したりする。
【0018】
次に、前記走行制御装置6で行われる先行車両追従制御の統括的な演算処理について図2のフローチャートに従って説明する。この走行制御装置6は、例えばマイクロコンピュータなどの演算処理装置を備えており、その演算処理装置内で所定のサンプリング時間(この場合は100msec. )毎にタイマ割込処理される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、例えばフローチャート中で得られた情報は随時記憶装置に記憶されるし、必要な情報は随時記憶装置から読出される。また、各装置間も相互通信を行っており、必要な情報は、主として制御を司っている装置から常時読み込まれ、送られてきた情報は、随時記憶装置に記憶される。
【0019】
この演算処理のステップS1では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記車速センサ2で検出された自車両の速度及び前記レーザレーダ7で検出された先行車両までの車間距離の変化から、自車速度及び相対速度の算出を行う。
次にステップS2に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、車間距離制御を行う。ここでの車間距離制御は、主として駆動力制御であり、その具体的手法は、例えば前述した特開平11−254995号公報に記載されるものが適用可能である。
【0020】
次にステップS3に移行して、後述する図3の演算処理に従って、制動力制御を行う。
次にステップS4に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS2又はステップS3で設定された各制御指令値を出力してからメインプログラムに復帰する。
【0021】
次に、前記図2の演算処理のステップS3で行われる図3の演算処理について説明する。
この演算処理では、まずステップS31で、前記ステップS1で算出した自車速度V及び先行車両までの車間距離Lを読込む。
次にステップS32に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、必要総制動力FTを算出する。この必要総制動力FTの算出には、前記特開平11−254995号公報に記載されるものが適用可能である。即ち、自車速度Vに応じた適切な車間距離は予め或いは或る程度決まっているから、その目標とする車間距離に対し、前記ステップS31で読込んだ車間距離Lが短い場合には、当該車間距離Lが目標とする車間距離に一致するように制動力を設定する。但し、例えば既に制動力を発生しているにもかかわらず、車間距離が短くなっているような場合には、更に制動力を増大させる必要があることから、車間距離の変化率、つまり先行車両との相対速度を考慮して目標制動力を設定する必要があり、その総合値が必要総制動力FTとなる。
【0022】
次にステップS33に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、後述する図4の制御マップに従って、ダイブ軽減優先車間距離LDIVEを設定する。このダイブ軽減優先車間距離LDIVEは、これより車間距離Lが短くなければ、停止又は減速を優先して制動を行う必要がない、逆に言えば車体のノーズダイブ、つまり車体の前傾を軽減するような制動を行ってもよいという境界値であり、後述するように自車速度V及び発生車体減速度等に応じて設定される。
【0023】
次にステップS34に移行して、前記ステップS31で読込んだ車間距離Lが前記ステップS33で設定したダイブ軽減優先車間距離LDIVE以上であるか否かを判定し、当該車間距離Lがダイブ軽減優先車間距離LDIVE以上である場合にはステップS35に移行し、そうでない場合にはステップS36に移行する。
前記ステップS35では、前記前後輪速度センサ5F、5Rで検出された前後輪速度VwFr、VwRrを読込んでからステップS37に移行する。
【0024】
前記ステップS37では、下記1式に従って路面摩擦係数状態(図では路面μ)を算出してからステップS38に移行する。
μ=K/(VwFr−VwRr) ……… (1)
但し、Kは所定の係数である。
前記ステップS38では、下記2式に従ってロック限界後輪制動力FRr-LOCK を算出してからステップS39に移行する。なお、このロック限界後輪制動力FRr-LOCK は、現在の路面、正確には路面μで後輪がロックしない、ぎりぎりの制動力を意味する。
【0025】
FRr-LOCK =μ・WRr/(1+(H/L)・μ) ……… (2)
但し、WRrは後軸荷重、Hは重心高さ、Lはホイールベースである。
前記ステップS39では、前記ステップS32で算出した必要総制動力FTが前記ステップS38で算出したロック限界後輪制動力FRr-LOCK 以下であるか否かを判定し、当該必要総制動力FTがロック限界後輪制動力FRr-LOCK 以下である場合にはステップS40に移行し、そうでない場合にはステップS41に移行する。
【0026】
前記ステップS40では、後輪制動力FRrを前記必要総制動力FTとし、前輪制動力FFrを“0”としてから前記図2の演算処理のステップS4に移行する。また、前記ステップS41では、後輪制動力FRrを前記ロック限界後輪制動力FRr-LOCK とし、前輪制動力FFrを、前記必要総制動力FTからロック限界後輪制動力FRr-LOCK を減じた値としてから前記図2の演算処理のステップS4に移行する。
【0027】
一方、前記ステップS36では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前後輪制動力FFr、FRrを通常制動力配分、具体的には所謂理想制動力配分としてから前記図2の演算処理のステップS4に移行する。
次に、前記図3の演算処理のステップS33で使用される図4の制御マップについて説明する。この制御マップは、例えば車体の目標車体減速度を0.5Gとし、且つ空想時間を約0.5秒としたときの自車速度Vとダイブ軽減優先車間距離LDIVEとの関係を示している。周知のように、停止に要する距離は、自車速度の二乗に応じて長くなるから、停止又は減速を優先する必要があるかないかの境界値で構成されるダイブ軽減優先車間距離LDIVEは、この停止に要する距離に準じて、下に凸の二次曲線で表れる。逆に言えば、前述したように、このダイブ軽減優先車間距離LDIVEよりも車間距離Lが長ければ、停止又は減速を優先する必要がなく、そこで車体の前傾を軽減するような制動力制御形態をとっても差し支えないことになる。
【0028】
従って、前記図3の演算処理によれば、車間距離Lが前記ダイブ軽減優先車間距離LDIVEより短い場合にはステップS36に移行して、通常制動力配分、具体的には理想制動力配分、つまり停止や減速を優先する制動力制御形態をとり、それに必要な制動力配分制御を行う。
一方、車間距離Lが前記ダイブ軽減優先車間距離LDIVE以上である場合には、ステップS35以後に移行して、車体の前傾の軽減を優先する制動力制御形態とする。ここで、本実施形態では、ステップS37で、前後輪速度VwFr、VwRrから路面μを算出し、この路面μを用いて、ステップS38でロック限界後輪制動力FRr-LOCK を算出する。このロック限界後輪制動力FRr-LOCK は、前述のように後輪がロックしないぎりぎりの後輪制動力であるが、前記必要総制動力FTがこのロック限界後輪制動力FRr-LOCK 以下である場合にはステップS40に移行して後輪制動力FRrを必要総制動力FTとすると共に前輪制動力FFrを“0”とし、そうでない場合にはステップS41に移行して後輪制動力FRrをロック限界後輪制動力FRr-LOCK とすると共に前輪制動力FFrを、必要総制動力FTからロック限界後輪制動力FRr-LOCK を減じた値とする。つまり、ステップS40でも、ステップS41でも、前輪制動力FFrは後輪制動力FRrより小さい。このように前輪制動力FFrが後輪制動力FRrより小さいと、当然ながら車両前方への荷重移動が小さく、従って車体の前傾を軽減することができる。
【0029】
また、ステップS40のように、後輪制動力FRrを必要総制動力FTとすると共に前輪制動力FFrを“0”とすると、車体の前傾を殆ど防止することができる。また、ステップS41のように、後輪制動力FRrをロック限界後輪制動力FRr-LOCK とすると共に前輪制動力FFrを、必要総制動力FTからロック限界後輪制動力FRr-LOCK を減じた値とすると、必要総制動力FTを得ながら車体の前傾を可及的に軽減することができる。
【0030】
以上より、前記レーザレーダ7及び図3の演算処理のステップS31が本発明の距離検出手段を構成し、以下同様に、前記図2の演算処理のステップS3で行われる図3の演算処理全体が制動力制御手段を構成し、前記図3の演算処理のステップS34以後が制動力制御形態切換手段を構成し、前記車速センサ2及び図3の演算処理のステップS31が車速検出手段を構成し、図3の演算処理のステップS32が必要総制動力算出手段を構成し、図3の演算処理のステップS35、ステップS37、ステップS38がロック限界後輪制動力算出手段を構成している。
【0031】
なお、前記実施形態では、夫々の演算処理装置にマイクロコンピュータを用いたが、これに代えて各種の論理回路を用いることも可能である。
また、レーザレーダに代えて、ミリ波レーダなどの各種のレーダを使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用走行制御装置の一実施形態を示す車両構成図である。
【図2】図1の走行制御装置で行われる先行車両追従制御のフローチャートである。
【図3】図2の演算処理のマイナプログラムのフローチャートである。
【図4】図3の演算処理で用いられる制御マップである。
【符号の説明】
1F、1Rは車輪
2は車速センサ
3は制動流体圧制御装置
4はエンジン制御装置
5F、5Rは前後輪速度センサ
6は走行制御装置
7はレーザレーダ
8はスロットルアクチュエータ
12は操作スイッチ
13はディスプレイ
Claims (5)
- 自車両の走行方向前方の物体を検出し、自車両から当該物体までの距離を検出する距離検出手段と、この距離検出手段で検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、少なくとも制動力を制御する制動力制御手段とを備えた車両用走行制御装置において、前記制動力制御手段は、前記距離検出手段で検出された走行方向前方の物体までの距離に応じて、停止又は減速を優先する制動力制御形態と、当該距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態とを切換える制動力制御形態切換手段を備えたことを特徴とする車両用走行制御装置。
- 自車両の速度を検出する車速検出手段を備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記制動力制御形態を切換える走行方向前方の物体までの距離を、前記車速検出手段で検出された車速に応じて設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御装置。
- 前記距離検出手段が走行方向前方の物体の検出を維持するように制動する制動力制御形態は、後輪の制動力と前輪の制動力との制動力配分が停止又は減速を優先する制動力制御形態の前後輪制動力配分と異なる制動力制御形態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行制御装置。
- 少なくとも車間距離と自車両の速度とから必要な総制動力を算出する必要総制動力算出手段と、後輪がロックしない限界制動力を算出するロック限界後輪制動力算出手段とを備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記必要な総制動力がロック限界後輪制動力以下であるときに、当該必要総制動力を後輪の制動力に設定することを特徴とする請求項3に記載の車両用走行制御装置。
- 少なくとも車間距離と自車両の速度とから必要な総制動力を算出する必要総制動力算出手段と、後輪がロックしない限界制動力を算出するロック限界後輪制動力算出手段とを備え、前記制動力制御形態切換手段は、前記必要な総制動力がロック限界後輪制動力以上であるときに、当該ロック限界後輪制動力を後輪の制動力に設定すると共に、前記必要総制動力からロック限界後輪制動力を減じた制動力を前輪の制動力に設定することを特徴とする請求項3に記載の車両用走行制御装置。
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