JP3849099B2 - 計量米びつ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、計量米びつに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、計量米びつとして、厨房用キャビネット内に、貯米タンクと、周壁に開口を有する円筒状升箱と、この円筒状升箱を回転操作するレバー操作機構と、円筒状升箱で計量された米を受ける挿脱自在な米受けトレーとを内蔵し、常態では円筒状升箱の開口が貯米タンクの底面開口に連通し、円筒状升箱を回転操作すると円筒状升箱の周壁にて貯米タンクの底面開口を閉じて米を計量するとともに、計量した米を開口から米受けトレーに投入するようにした、回転升−レバー操作方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、米びつ本体内の上部に貯米タンクを設けるとともに、その下部に貯米タンクの底面開口より前方に開口を形成したガイド板を配置し、上下に開口を有する升部をガイド板に沿って前後に摺動自在に配置するとともに、升部の後縁上端から後方に摺り切り板を延設し、ガイド板の開口から落下した米を受ける挿脱自在な米受けトレーとを備えたスライド升方式のものも知られている(特許文献2参照。)。
【0004】
また、回転升方式で、レバー操作機構に代えて、円筒状升箱に同芯状に固定した傘歯車とそれに噛合する円弧状ラックを有する揺動自在なレバーとから成る歯車レバー機構を設けたものも知られている(特許文献3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平7−36991号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平10−314052公報
【0007】
【特許文献3】
特開2003−38365公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の何れの計量米びつにおいても、貯米タンクが一体形成されている筐体内に、計量機構や操作機構を一体的に組み付けて構成されており、その筐体が一体物で構成されているため、運送時や保管時における占有容積が大きく、運送や保管にコストがかかるという問題があり、また分解することが極めて困難であるため、分解して内部を清掃することは実際上不可能であり、そのため黴や害虫の発生を予防するための清掃が困難であるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、簡単に分解・組立でき、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図れ、また簡単に清掃できて内部を清潔にできる計量米びつを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の計量米びつは、貯米空間を形成する上部体と、計量部と米受け容器を配置した下部体とで構成するとともに、下部体を上部体の貯米空間内に収納可能とし、かつこれら上部体を下部体上に載置した状態で止め具にて分離可能に結合固定したものであり、止め具を操作して上部体と下部体に分解し、その上部体の貯米空間内に下部体を収納することによってコンパクトに収めることができ、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図ることができる。
【0011】
また、下部体は、下部筐体と、下部筐体上に着脱自在に配置された計量升と、下部筐体の前面上部に移動操作可能に装着された計量升の操作部材と、下部筐体の前面下部に挿脱自在に装着された受け容器とを備えていると、貯米空間を有する上部体と、操作部材を装着された下部筐体と、計量升と、受け容器とに分解でき、それぞれがシンプルな構成であるため、水洗いや拭き取り等により容易に清掃することができ、簡単な作業によって清潔に保つことができる。
【0012】
また、下部筐体の上面に計量升の下半部を回転自在に収容保持する凹部を形成するとともに、下部筐体の上面と上部体との間に、計量升の上半部を回転自在に収容保持する凹部を形成した升保持部材を介在すると、単純な構成の升保持部材を設けるだけで、上部体及び下部筐体の形状が単純になるため、製作コストを低減できるとともに、一層容易に清掃することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の計量米びつの一実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。
【0014】
図1〜図5において、計量米びつ1は、コンパクトな幅(例えば20cm程度)の空間に配置できるように前面幅が比較的小さく、前後方向の奥行き寸法は各種厨房用キャビネット等の規定寸法(例えば42cm)に対応し、高さ寸法は例えば10数Kg程度の米を収容できる貯米容積を確保できる寸法(例えば40cm程度)に設定された直方体状である。この計量米びつ1は、上部体2と下部体3にて構成されており、かつ上部体2を下部体3上に載置した状態で止め具4にて分離可能に結合固定されている。
【0015】
上部体2は、ホッパー状の貯米空間5を構成しており、その下部の幅方向中央部で前部寄りの位置に流出口6が配設され、この流出口6に向けて四方から下方傾斜した角錐状の傾斜底壁5aが設けられている。この貯米空間5の前面部を除いて周壁の下縁部の若干内側に入った位置から下方に向けてスカート部7が延出されている。上部体2は、貯米空間5内に収容されている米の量が外部から見られるように透明な合成樹脂成形品に構成され、その貯米空間5の上面は開放され、蓋体8にて開閉自在に閉鎖されている。スカート部7の両側壁下端部の前後方向中間部には、止め具4を嵌入させる操作凹部9が形成され、その下端に止め具4が係合する係止穴10aを有する係合壁10が設けられている。
【0016】
下部体3は、下部筐体11と、流出口6の直下位置の下部筐体11上に着脱可能に配置された略円筒状の計量升12と、この計量升12を回転操作するように、下部筐体11の前面上部に上下移動操作可能に装着された計量升12の操作部材13と、計量升12で計量された米を受けて外部に取り出せるように、下部筐体11の前面下部に挿脱自在に装着された受け容器14とを備えている。14aは引き出し用の把手凹部である。
【0017】
下部筐体11の上面の幅方向中央部には、後端部を除いてほぼ全長にわたって計量升12を配置するための凹入空間15が形成されており、かつその底壁15aの計量升12の配置部は、計量升12の下半部を回転自在に収容保持する凹部16が形成され、その下部に計量された米を受け容器14に投下する投下口17が形成されている。また、下部筐体11の凹入空間15の底壁15aと、上部体2の流出口6との間には、計量升12の上半部を回転自在に収容保持する凹部19を形成した升保持部材18が介在されている。凹部19の上部には、流出口6の外周に嵌合するとともに貯米空間5の傾斜底壁5aの下面に係合する嵌合口部20が突出形成され、升保持部材18の外周部は底壁15aに形成された浅い嵌合凹部21に嵌合した状態で係止されている。
【0018】
計量升12の略円筒状の周壁には、図6に示すように、流出口6に対応する開口22が形成され、かつその開口22の回転方向側の側縁に隣接する部分に米を円滑に投下するシュート用の平面壁23が形成され、その外面に複数の円弧状の補強鍔23aが適当間隔おきに突設されている。
【0019】
計量升12の前端壁12aの軸芯部から回転操作軸部24が一体的に突設され、その先端面にカム円板25が設けられている。なお、回転操作軸部24は、材料を節約しながら軸剛性を確保し、かつ容易に成形できるようにするため断面円形の中実軸ではなく、断面十字型に成形され、かつその中間部に円形鍔24aを設けることで円滑に回転支持できるようになされている。カム円板25には、軸芯部近傍から外周縁に向けて溝カム26が形成され、その外周端部26aは開放されている。さらに、この外周端部26aは、図10に示すように、計量升12を開口22が投下口17に対向する位置に回転させた状態で、この溝カム26に係合する係合部材27の係合を円滑に解除して上方に引上げることができるように屈曲形成されている。また、計量升12の後端壁12bの軸芯部には支軸28が突設されている。
【0020】
計量升12内の後端部には、図6(d)、(e)に示すように、無洗米用の調整部材29を挿入して装着する嵌合溝29aが設けられている。この嵌合溝29aは、その前縁に沿って計量升12の内面に微小な突部29bを突設することによって形成されている。この調整部材29を装着することによって、嵩密度の高い無洗米を計量するときにその容量を低減することができ、水との配合比が適正になって適正に炊飯することができる。
【0021】
上記回転操作軸部24及び支軸28を回転自在に支持するため、凹入空間15の底壁15aの凹部16及び升保持部材18の凹部19の前後の対応する部分に、それぞれ半円筒状の軸受筒部30、31が形成されている。また、凹入空間15の前端部は、カム円板25を収容するようにさらに深く凹入した凹入部32が形成されている。
【0022】
下部筐体11の前面上部には、操作部材13を収納配置する操作凹部33が形成され、その奥壁33aの略中央部に上下方向のスリット34が形成され、操作部材13から後方に延出された連結軸35がこのスリット34を貫通し、その後端に溝カム26に係合する係合部材27が固定されている。スリット34が形成されている操作凹部33の奥壁33aは凹入部32の前面壁の一部を構成し、この奥壁33aとカム円板25とがほぼ密接するように配置構成され、カム円板25でスリット34が閉鎖されてスリット34から害虫等が内部に侵入するのを防止している。
【0023】
止め具4は、図3、図4に示すように、断面倒立L字状でその下部が、下部筐体11の両側壁の上端部に形成された枢支凹部36内に収納配置されるとともに、その前後端が支軸37にて内外に揺動自在に枢支されている。
【0024】
また、操作凹部33の一側方には、計量状態と復帰状態に応じた操作部材13の位置を表示する表示38が設けられている。下部筐体11の下端面の後端両側部には、必要時に計量米びつ1を容易に前方に引き出せるように車輪39が装着されている。。
【0025】
以上の構成の計量米びつ1において、運搬時や保管時には、図7、図8に示すように、上部体2と下部体3に分解した状態で、上部体2の貯米空間5内に、下部体3を倒立状態で収納することでコンパクトに収めることができ、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図ることができる。
【0026】
組立時には、止め具4を外側に開いた状態で下部体3上に上部体2を載置し、止め具4を内側に揺動して係合壁10に係合させるだけで、図1〜図3に示すように組み立てることができる。
【0027】
また、清掃するために分解する際には、止め具4を外側に開き、上部体2を上方に引き上げて上部体2を分離し、下部体2は、図4に示すように、升保持部材18を上方に取り外し、操作部材13を下方に押し下げ、カム26と係合部材27の係合をカム円板25の上方への引上げによって解除できる状態にし、計量升12を上方に引上げて取り外し、米受け容器14を引き出して取り出すことにより、升保持部材18と、計量升12と、米受け容器14と、操作部材13及び係合部材27と止め具4を有する下部筐体11とに分解され、それぞれ単純な形状及び構成であるため、水洗いや拭き取り等によって容易に清掃することができ、また清掃後は逆の手順で簡単に組み付けることができ、簡単な作業によって清潔に保つことができる。
【0028】
また、下部筐体11の上面に計量升12の下半部を回転自在に収容保持する凹部16を形成するとともに、下部筐体11の上面と上部体2との間に、計量升12の上半部を回転自在に収容保持する凹部19を形成した升保持部材18を介在させたことにより、単純な構成の升保持部材18を設けるだけで、上部体2及び下部筐体11の形状を単純にすることができ、製作コストを低減できるとともに、一層容易に清掃することができる。
【0029】
また、使用時には、操作部材13を上方に引上げた状態で、蓋体8を開いて貯米空間5内に米を投入して収容しておく。その状態では、図9に示すように、計量升12の開口22が貯米空間5の流出口6に臨んでおり、貯米空間5内の米が計量升12内に充填されている。
【0030】
次に、米を計量して取り出す際には、操作部材13を下方に押し下げる。すると、係合部材27がスリット34に沿って下方に移動するのに伴って係合部材27と溝カム26の係合により、カム円板25、回転操作軸24を介して、図10に示すように、計量升12が回転し、計量升12の周壁にて貯米空間5の流出口6が閉鎖されるとともに、開口22が投下口17に臨み、計量升12にて計量された米が米受け容器14内に投下される。その際、計量升12の周壁に平面壁23を設けていることで、計量升12内の米を円滑に排出することができ、米が残って計量が不正確になるという恐れがない。その後、操作部材13を上方に引き上げて元の状態に復帰させる。この操作部材13の押し下げ、引き上げの動作を必要な米の量に応じて繰り返すことにより、必要量の米を米受け容器14内に取り出すことができる。
【0031】
また、無洗米を使用する場合には、計量升12に形成した嵌合溝29a内に、調整部材29を挿入して装着する。これにより、計量升12の内部容積が調整部材29の体積分だけ減り、嵩密度の高い無洗米の場合にも炊飯器に入れる水の量を通常の米の場合と同一にしながら米と水の量比を適正にすることができる。また、この調整部材29の装着時に、図6(b)に仮想線で示すように、調整部材29を開口22から真っ直ぐ押し込むだけで良いので、非常に簡単な作業で装着することができる。
【0032】
なお、上記実施形態の説明では、操作部材13は操作位置でそのまま停止し、上下両方向の移動をともに強制操作するようにした例を示したが、操作部材13を上方に移動付勢するばね手段を設けて、計量升12が常に図9に状態に自動的に復帰するように構成しても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明の計量米びつによれば、貯米空間を形成する上部体と下部体とで構成するとともに、下部体を上部体の貯米空間内に収納可能とし、かつこれら上部体を下部体上に載置した状態で止め具にて分離可能に結合固定したので、止め具を操作して上部体と下部体に分解し、その上部体の貯米空間内に下部体を収納することによってコンパクトに収めることができ、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図ることができる。
【0034】
また、下部体を、下部筐体と、下部筐体上に着脱自在に配置された計量升と、下部筐体の前面上部に移動操作可能に装着された計量升の操作部材と、下部筐体の前面下部に挿脱自在に装着された米受け容器にて構成し、分解自在とすることで、それぞれがシンプルな構成であるため水洗いや拭き取り等により容易に清掃することができ、簡単な作業によって清潔に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の計量米びつの一実施形態の外観斜視図である。
【図2】同実施形態の計量米びつを長手方向に縦断した断面図である。
【図3】同実施形態の計量米びつを幅方向に縦断した断面図である。
【図4】同実施形態の計量米びつの下部体の分解斜視図である。
【図5】同実施形態の計量米びつの下部構成を示す長手方向の拡大縦断面図である。
【図6】同実施形態の計量米びつの計量升を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は部分断面正面図、(d)は無洗米用の調整部材の平面図、(e)は同調整部材の正面図である。
【図7】同実施形態の計量米びつを分解収納した状態の長手方向の縦断面図である。
【図8】同実施形態の計量米びつを分解収納した状態の幅方向の縦断面図である。
【図9】同実施形態の計量米びつにおける下部構成を示す幅方向の拡大縦断面図である。
【図10】同実施形態の計量米びつにおける下部構成の計量時の状態を示す幅方向の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 計量米びつ
2 上部体
3 下部体
4 止め具
5 貯米空間
11 下部筐体
12 計量升
13 操作部材
14 米受け容器
16 凹部
18 升保持部材
19 凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、計量米びつに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、計量米びつとして、厨房用キャビネット内に、貯米タンクと、周壁に開口を有する円筒状升箱と、この円筒状升箱を回転操作するレバー操作機構と、円筒状升箱で計量された米を受ける挿脱自在な米受けトレーとを内蔵し、常態では円筒状升箱の開口が貯米タンクの底面開口に連通し、円筒状升箱を回転操作すると円筒状升箱の周壁にて貯米タンクの底面開口を閉じて米を計量するとともに、計量した米を開口から米受けトレーに投入するようにした、回転升−レバー操作方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、米びつ本体内の上部に貯米タンクを設けるとともに、その下部に貯米タンクの底面開口より前方に開口を形成したガイド板を配置し、上下に開口を有する升部をガイド板に沿って前後に摺動自在に配置するとともに、升部の後縁上端から後方に摺り切り板を延設し、ガイド板の開口から落下した米を受ける挿脱自在な米受けトレーとを備えたスライド升方式のものも知られている(特許文献2参照。)。
【0004】
また、回転升方式で、レバー操作機構に代えて、円筒状升箱に同芯状に固定した傘歯車とそれに噛合する円弧状ラックを有する揺動自在なレバーとから成る歯車レバー機構を設けたものも知られている(特許文献3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平7−36991号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平10−314052公報
【0007】
【特許文献3】
特開2003−38365公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の何れの計量米びつにおいても、貯米タンクが一体形成されている筐体内に、計量機構や操作機構を一体的に組み付けて構成されており、その筐体が一体物で構成されているため、運送時や保管時における占有容積が大きく、運送や保管にコストがかかるという問題があり、また分解することが極めて困難であるため、分解して内部を清掃することは実際上不可能であり、そのため黴や害虫の発生を予防するための清掃が困難であるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、簡単に分解・組立でき、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図れ、また簡単に清掃できて内部を清潔にできる計量米びつを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の計量米びつは、貯米空間を形成する上部体と、計量部と米受け容器を配置した下部体とで構成するとともに、下部体を上部体の貯米空間内に収納可能とし、かつこれら上部体を下部体上に載置した状態で止め具にて分離可能に結合固定したものであり、止め具を操作して上部体と下部体に分解し、その上部体の貯米空間内に下部体を収納することによってコンパクトに収めることができ、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図ることができる。
【0011】
また、下部体は、下部筐体と、下部筐体上に着脱自在に配置された計量升と、下部筐体の前面上部に移動操作可能に装着された計量升の操作部材と、下部筐体の前面下部に挿脱自在に装着された受け容器とを備えていると、貯米空間を有する上部体と、操作部材を装着された下部筐体と、計量升と、受け容器とに分解でき、それぞれがシンプルな構成であるため、水洗いや拭き取り等により容易に清掃することができ、簡単な作業によって清潔に保つことができる。
【0012】
また、下部筐体の上面に計量升の下半部を回転自在に収容保持する凹部を形成するとともに、下部筐体の上面と上部体との間に、計量升の上半部を回転自在に収容保持する凹部を形成した升保持部材を介在すると、単純な構成の升保持部材を設けるだけで、上部体及び下部筐体の形状が単純になるため、製作コストを低減できるとともに、一層容易に清掃することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の計量米びつの一実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。
【0014】
図1〜図5において、計量米びつ1は、コンパクトな幅(例えば20cm程度)の空間に配置できるように前面幅が比較的小さく、前後方向の奥行き寸法は各種厨房用キャビネット等の規定寸法(例えば42cm)に対応し、高さ寸法は例えば10数Kg程度の米を収容できる貯米容積を確保できる寸法(例えば40cm程度)に設定された直方体状である。この計量米びつ1は、上部体2と下部体3にて構成されており、かつ上部体2を下部体3上に載置した状態で止め具4にて分離可能に結合固定されている。
【0015】
上部体2は、ホッパー状の貯米空間5を構成しており、その下部の幅方向中央部で前部寄りの位置に流出口6が配設され、この流出口6に向けて四方から下方傾斜した角錐状の傾斜底壁5aが設けられている。この貯米空間5の前面部を除いて周壁の下縁部の若干内側に入った位置から下方に向けてスカート部7が延出されている。上部体2は、貯米空間5内に収容されている米の量が外部から見られるように透明な合成樹脂成形品に構成され、その貯米空間5の上面は開放され、蓋体8にて開閉自在に閉鎖されている。スカート部7の両側壁下端部の前後方向中間部には、止め具4を嵌入させる操作凹部9が形成され、その下端に止め具4が係合する係止穴10aを有する係合壁10が設けられている。
【0016】
下部体3は、下部筐体11と、流出口6の直下位置の下部筐体11上に着脱可能に配置された略円筒状の計量升12と、この計量升12を回転操作するように、下部筐体11の前面上部に上下移動操作可能に装着された計量升12の操作部材13と、計量升12で計量された米を受けて外部に取り出せるように、下部筐体11の前面下部に挿脱自在に装着された受け容器14とを備えている。14aは引き出し用の把手凹部である。
【0017】
下部筐体11の上面の幅方向中央部には、後端部を除いてほぼ全長にわたって計量升12を配置するための凹入空間15が形成されており、かつその底壁15aの計量升12の配置部は、計量升12の下半部を回転自在に収容保持する凹部16が形成され、その下部に計量された米を受け容器14に投下する投下口17が形成されている。また、下部筐体11の凹入空間15の底壁15aと、上部体2の流出口6との間には、計量升12の上半部を回転自在に収容保持する凹部19を形成した升保持部材18が介在されている。凹部19の上部には、流出口6の外周に嵌合するとともに貯米空間5の傾斜底壁5aの下面に係合する嵌合口部20が突出形成され、升保持部材18の外周部は底壁15aに形成された浅い嵌合凹部21に嵌合した状態で係止されている。
【0018】
計量升12の略円筒状の周壁には、図6に示すように、流出口6に対応する開口22が形成され、かつその開口22の回転方向側の側縁に隣接する部分に米を円滑に投下するシュート用の平面壁23が形成され、その外面に複数の円弧状の補強鍔23aが適当間隔おきに突設されている。
【0019】
計量升12の前端壁12aの軸芯部から回転操作軸部24が一体的に突設され、その先端面にカム円板25が設けられている。なお、回転操作軸部24は、材料を節約しながら軸剛性を確保し、かつ容易に成形できるようにするため断面円形の中実軸ではなく、断面十字型に成形され、かつその中間部に円形鍔24aを設けることで円滑に回転支持できるようになされている。カム円板25には、軸芯部近傍から外周縁に向けて溝カム26が形成され、その外周端部26aは開放されている。さらに、この外周端部26aは、図10に示すように、計量升12を開口22が投下口17に対向する位置に回転させた状態で、この溝カム26に係合する係合部材27の係合を円滑に解除して上方に引上げることができるように屈曲形成されている。また、計量升12の後端壁12bの軸芯部には支軸28が突設されている。
【0020】
計量升12内の後端部には、図6(d)、(e)に示すように、無洗米用の調整部材29を挿入して装着する嵌合溝29aが設けられている。この嵌合溝29aは、その前縁に沿って計量升12の内面に微小な突部29bを突設することによって形成されている。この調整部材29を装着することによって、嵩密度の高い無洗米を計量するときにその容量を低減することができ、水との配合比が適正になって適正に炊飯することができる。
【0021】
上記回転操作軸部24及び支軸28を回転自在に支持するため、凹入空間15の底壁15aの凹部16及び升保持部材18の凹部19の前後の対応する部分に、それぞれ半円筒状の軸受筒部30、31が形成されている。また、凹入空間15の前端部は、カム円板25を収容するようにさらに深く凹入した凹入部32が形成されている。
【0022】
下部筐体11の前面上部には、操作部材13を収納配置する操作凹部33が形成され、その奥壁33aの略中央部に上下方向のスリット34が形成され、操作部材13から後方に延出された連結軸35がこのスリット34を貫通し、その後端に溝カム26に係合する係合部材27が固定されている。スリット34が形成されている操作凹部33の奥壁33aは凹入部32の前面壁の一部を構成し、この奥壁33aとカム円板25とがほぼ密接するように配置構成され、カム円板25でスリット34が閉鎖されてスリット34から害虫等が内部に侵入するのを防止している。
【0023】
止め具4は、図3、図4に示すように、断面倒立L字状でその下部が、下部筐体11の両側壁の上端部に形成された枢支凹部36内に収納配置されるとともに、その前後端が支軸37にて内外に揺動自在に枢支されている。
【0024】
また、操作凹部33の一側方には、計量状態と復帰状態に応じた操作部材13の位置を表示する表示38が設けられている。下部筐体11の下端面の後端両側部には、必要時に計量米びつ1を容易に前方に引き出せるように車輪39が装着されている。。
【0025】
以上の構成の計量米びつ1において、運搬時や保管時には、図7、図8に示すように、上部体2と下部体3に分解した状態で、上部体2の貯米空間5内に、下部体3を倒立状態で収納することでコンパクトに収めることができ、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図ることができる。
【0026】
組立時には、止め具4を外側に開いた状態で下部体3上に上部体2を載置し、止め具4を内側に揺動して係合壁10に係合させるだけで、図1〜図3に示すように組み立てることができる。
【0027】
また、清掃するために分解する際には、止め具4を外側に開き、上部体2を上方に引き上げて上部体2を分離し、下部体2は、図4に示すように、升保持部材18を上方に取り外し、操作部材13を下方に押し下げ、カム26と係合部材27の係合をカム円板25の上方への引上げによって解除できる状態にし、計量升12を上方に引上げて取り外し、米受け容器14を引き出して取り出すことにより、升保持部材18と、計量升12と、米受け容器14と、操作部材13及び係合部材27と止め具4を有する下部筐体11とに分解され、それぞれ単純な形状及び構成であるため、水洗いや拭き取り等によって容易に清掃することができ、また清掃後は逆の手順で簡単に組み付けることができ、簡単な作業によって清潔に保つことができる。
【0028】
また、下部筐体11の上面に計量升12の下半部を回転自在に収容保持する凹部16を形成するとともに、下部筐体11の上面と上部体2との間に、計量升12の上半部を回転自在に収容保持する凹部19を形成した升保持部材18を介在させたことにより、単純な構成の升保持部材18を設けるだけで、上部体2及び下部筐体11の形状を単純にすることができ、製作コストを低減できるとともに、一層容易に清掃することができる。
【0029】
また、使用時には、操作部材13を上方に引上げた状態で、蓋体8を開いて貯米空間5内に米を投入して収容しておく。その状態では、図9に示すように、計量升12の開口22が貯米空間5の流出口6に臨んでおり、貯米空間5内の米が計量升12内に充填されている。
【0030】
次に、米を計量して取り出す際には、操作部材13を下方に押し下げる。すると、係合部材27がスリット34に沿って下方に移動するのに伴って係合部材27と溝カム26の係合により、カム円板25、回転操作軸24を介して、図10に示すように、計量升12が回転し、計量升12の周壁にて貯米空間5の流出口6が閉鎖されるとともに、開口22が投下口17に臨み、計量升12にて計量された米が米受け容器14内に投下される。その際、計量升12の周壁に平面壁23を設けていることで、計量升12内の米を円滑に排出することができ、米が残って計量が不正確になるという恐れがない。その後、操作部材13を上方に引き上げて元の状態に復帰させる。この操作部材13の押し下げ、引き上げの動作を必要な米の量に応じて繰り返すことにより、必要量の米を米受け容器14内に取り出すことができる。
【0031】
また、無洗米を使用する場合には、計量升12に形成した嵌合溝29a内に、調整部材29を挿入して装着する。これにより、計量升12の内部容積が調整部材29の体積分だけ減り、嵩密度の高い無洗米の場合にも炊飯器に入れる水の量を通常の米の場合と同一にしながら米と水の量比を適正にすることができる。また、この調整部材29の装着時に、図6(b)に仮想線で示すように、調整部材29を開口22から真っ直ぐ押し込むだけで良いので、非常に簡単な作業で装着することができる。
【0032】
なお、上記実施形態の説明では、操作部材13は操作位置でそのまま停止し、上下両方向の移動をともに強制操作するようにした例を示したが、操作部材13を上方に移動付勢するばね手段を設けて、計量升12が常に図9に状態に自動的に復帰するように構成しても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明の計量米びつによれば、貯米空間を形成する上部体と下部体とで構成するとともに、下部体を上部体の貯米空間内に収納可能とし、かつこれら上部体を下部体上に載置した状態で止め具にて分離可能に結合固定したので、止め具を操作して上部体と下部体に分解し、その上部体の貯米空間内に下部体を収納することによってコンパクトに収めることができ、運送時や保管時の占有容積を小さくできて運送・保管コストの低減を図ることができる。
【0034】
また、下部体を、下部筐体と、下部筐体上に着脱自在に配置された計量升と、下部筐体の前面上部に移動操作可能に装着された計量升の操作部材と、下部筐体の前面下部に挿脱自在に装着された米受け容器にて構成し、分解自在とすることで、それぞれがシンプルな構成であるため水洗いや拭き取り等により容易に清掃することができ、簡単な作業によって清潔に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の計量米びつの一実施形態の外観斜視図である。
【図2】同実施形態の計量米びつを長手方向に縦断した断面図である。
【図3】同実施形態の計量米びつを幅方向に縦断した断面図である。
【図4】同実施形態の計量米びつの下部体の分解斜視図である。
【図5】同実施形態の計量米びつの下部構成を示す長手方向の拡大縦断面図である。
【図6】同実施形態の計量米びつの計量升を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は部分断面正面図、(d)は無洗米用の調整部材の平面図、(e)は同調整部材の正面図である。
【図7】同実施形態の計量米びつを分解収納した状態の長手方向の縦断面図である。
【図8】同実施形態の計量米びつを分解収納した状態の幅方向の縦断面図である。
【図9】同実施形態の計量米びつにおける下部構成を示す幅方向の拡大縦断面図である。
【図10】同実施形態の計量米びつにおける下部構成の計量時の状態を示す幅方向の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 計量米びつ
2 上部体
3 下部体
4 止め具
5 貯米空間
11 下部筐体
12 計量升
13 操作部材
14 米受け容器
16 凹部
18 升保持部材
19 凹部
Claims (3)
- 貯米空間を形成する上部体と、計量部と米受け容器を配置した下部体とで構成するとともに、下部体を上部体の貯米空間内に収納可能とし、かつこれら上部体を下部体上に載置した状態で止め具にて分離可能に結合固定したことを特徴とする計量米びつ。
- 下部体は、下部筐体と、下部筐体上に着脱自在に配置された計量升と、下部筐体の前面上部に移動操作可能に装着された計量升の操作部材と、下部筐体の前面下部に挿脱自在に装着された米受け容器とを備えていることを特徴とする請求項1記載の計量米びつ。
- 下部筐体の上面に計量升の下半部を回転自在に収容保持する凹部を形成するとともに、下部筐体の上面と上部体との間に、計量升の上半部を回転自在に収容保持する凹部を形成した升保持部材を介在したことを特徴とする請求項2記載の計量米びつ。
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