JP3848785B2 - 半導体デバイス試験装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体デバイス(例えば半導体集積回路)をテストするために搬送し、かつテスト結果に基づいてテスト済みの半導体デバイスを類別する半導体デバイス搬送処理装置(一般にハンドラと呼ばれる)を接続した半導体デバイス試験装置に関し、特に、半導体デバイス搬送処理装置(以下、ハンドラと称す)によってハンドラのテスト部に搬送されて来る被試験半導体デバイスを試験・測定する部分の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、半導体集積回路(以下、ICと称す)を初めとする各種の半導体デバイスを試験するための半導体デバイス試験装置(一般にICテスタと呼ばれる)には、被試験半導体デバイス(一般にDUTと呼ばれる)をテスト部に搬送し、このテスト部に配置された半導体デバイス試験装置(以下、ICテスタと称す)のデバイス試験用ソケットに被試験半導体デバイスを電気的に及び機械的に接触させ、試験終了後、試験済み半導体デバイスをテスト部から所定の場所へ搬送する半導体デバイス搬送処理装置(以下、ハンドラと称す)を接続したものが多い。
【0003】
この発明が対象とするICテスタはハンドラを接続した形式のものであるので、まず、この形式のICテスタの一例について図4及び図5を参照して説明する。なお、以下においては説明を簡単にするために半導体デバイスの代表例であるICを試験するICテスタを例にとって説明する。
図4及び図5は、主にロジック回路、アナログ回路等を内蔵したピン数の多いICを試験するのに好適なICテスタの概略の構成を示す一部分を断面にした側面図及びハンドラの平面図である。
【0004】
図4に示すICテスタは、主に電気回路装置を収納したテスタ本体MF(この技術分野ではメインフレームと呼ばれている)と、ICを搬送する搬送機構を具備するハンドラHANDと、テスタ本体MFと電気的に接続されているが、別体に構成され、ハンドラHANDのテスト部に装着されるテストヘッドTSHとによって構成されている。
【0005】
ハンドラHANDは基盤10を有し、主にこの基盤10上に第1X−Y搬送装置20、第2X−Y搬送装置30、Z軸駆動装置(図4において物品を垂直方向(上下方向)に移動させる装置)等を含むIC搬送機構が装着される。また、基盤10は図において水平方向左側へ突出する延長部分を有し、この延長部分の下側の空間部分SPにテストヘッドTSHが配置されている。さらに、基盤10の延長部分には被試験ICが十分に通過できる貫通孔11が形成されており、被試験ICはこの貫通孔11を通つて降下されてテストヘッドTSHに装着されたICソケットSKと接触させられる。
【0006】
ハンドラHANDのIC搬送機構によってテスト部に搬送されて来た被試験ICは上述のようにICテスタのテストヘッドTSHに取り付けられたICソケットSKに電気的に接触させられ、その結果、被試験ICは、テストヘッドTSH、ケーブル群KUを通じてテスタ本体MFと電気的に接続される。この状態でテスタ本体MFからケーブル群KUを通じてテストヘッドTSHに供給される所定のパターンのテスト信号が被試験ICに印加され、また、その後、被試験ICから読み出される応答信号はテストヘッドTSH、ケーブル群KUを通じてテスタ本体MFに送られ、被試験ICの電気的特性が測定される。
【0007】
テストヘッドTSHの内部には、被試験ICに所定のパターンのテスト信号を与えるドライバ群、被試験ICから読み出された出力信号が所定の電圧値を持つ高(H)論理信号或いは低(L)論理信号であるか否かを判定するコンパレータ群、電源ライン等が収納されており、これら素子や電源ラインはケーブル群KUを通じてテスタ本体FMと電気的に接続されている。
【0008】
試験が終了すると、試験済みICはハンドラHANDのIC搬送機構によってICソケットSKから所定の場所へ搬送され、その後、試験結果のデータに基づいて類別される。
図5は図4に示したICテスタの特にハンドラHANDの概略構成を示す平面図である。このハンドラHANDは、ほぼ長方形の基盤10上に、その長手方向(図において左右方向、この方向をX軸方向とする)において対向する態様で第1及び第2の2つのX−Y搬送装置(物品をX軸方向及びY軸方向の両方向に搬送することができる装置)20及び30を備えている。
【0009】
第1X−Y搬送装置20は、基盤10の図において左端部近傍からこの基盤10上を両長辺に沿ってX軸方向に所定の長さ延在する一対の平行な第1X軸方向レール21A及び21Bと、これら第1X軸方向レール21A及び21Bとそれぞれ直交する方向(図において上下方向、この方向をY軸方向とする)にこれらレール間に差し渡され、かつこれらレール21A、21Bに沿ってX軸方向に移動自在に架設された第1可動アーム26と、この第1可動アーム26に沿った方向(Y軸方向)に移動自在に、この可動アーム26に取り付けられた第1X−Y搬送ヘッド24とを備えている。
【0010】
第2X−Y搬送装置30は、基盤10の図において右端部近傍からこの基盤10上を両長辺に沿ってX軸方向に所定の長さ延在する一対の平行な第2X軸方向レール31A及び31Bと、これら第2X軸方向レール31A及び31Bとそれぞれ直交する方向にこれらレール間に差し渡され、かつこれらレール31A、31Bに沿ってX軸方向に移動自在に架設された第2可動アーム40と、この第2可動アーム40に沿った方向、即ち、Y軸方向に移動自在に、この可動アーム40に取り付けられた第2X−Y搬送ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0011】
よって、第1X−Y搬送ヘッド24は、上記構成の第1X−Y搬送装置20によって一対のX軸方向レール21A及び21B間の2点鎖線で示すほぼ長方形の領域A内の任意の位置に移動可能であり、第2X−Y搬送ヘッドは、上記構成の第2X−Y搬送装置30によって一対のX軸方向レール31A及び31B間の2点鎖線で示すほぼ長方形の領域B内の任意の位置に移動可能である。従って、領域Aは第1X−Y搬送装置20の搬送可能領域となり、領域Bは第2X−Y搬送装置30の搬送可能領域となる。
【0012】
領域A内の図において下側領域には、空のトレイを積み重ねて収容する空トレイ収納部46と、これから試験を行うIC(被試験IC)を格納した供給トレイ41と、試験済みのICを試験結果に応じて仕分けして格納するための分類トレイ42、43、44、45のうちの2つのトレイ42、43が図において右側から左側へと順に配置され、領域A内の図において上側領域には、残りの2つの分類トレイ44、45、被試験ICを所定の温度に加熱するための板状の加熱装置であるヒートプレート50が左側から右側へと順に配置されている。なお、これらトレイ41〜45、空トレイ収納部46、ヒートプレート50の配置や分類トレイ42〜45の個数等は単なる一例であり、必要に応じて適宜変更されるものであることは言うまでもない。
【0013】
また、領域B内にはICテスタのテスト部TSが配置されている。このテスト部TSには、被試験ICが電気的に接触させられるICソケットが取り付けられている。例示のハンドラは一度に2個の被試験ICをテストすることができるように構成されているので、テスト部TSには2個のソケットが取り付けられている。
【0014】
さらに、例示のハンドラは、領域Aの所定の位置と領域Bの所定の位置間をX軸方向に往復移動する第1及び第2のバッファステージBF1及びBF2を備えている。第1バッファステージBF1は領域A内のヒートプレート50の右側に隣接する領域と領域B内の所定の位置間をX軸方向に往復移動し、第2バッファステージBF2は領域A内の空トレイ収納部46の右側に隣接する領域と領域B内の所定の位置間をX軸方向に往復移動する。
【0015】
第1バッファステージBF1は所定の温度に加熱された被試験ICを領域Aから領域Bへ移動させる作業を行ない、第2バッファステージBF2は試験済みICを領域Bから領域Aへ運び出す作業を行なう。これらバッファステージBF1、BF2の存在によって第1及び第2X−Y搬送装置20及び30は相互に干渉することなく搬送動作を行なうことができる構成となっている。
【0016】
上記第1X−Y搬送装置20は、被試験ICを供給トレイ41から被試験ICに所定の温度ストレスを与えるためのヒートプレート50へ搬送し、次いで、所定の温度に加熱された被試験ICを第1バッファステージBF1上に搬送する作業と、第2バッファステージBF2によって領域Bから搬送されて来た試験済みICをこの第2バッファステージBF2上から所定の分類トレイへ搬送する作業とを行なうように構成されている。
【0017】
一方、第2X−Y搬送装置30は、第1バッファステージBF1によって領域B内へ搬送されて来た被試験ICをテスト部TSへ搬送する作業と、試験済みのICをテスト部TSから第2バッファステージBF2上に搬送する作業とを行なうように構成されている。
上記ヒートプレート50は、例えば板状の金属材料より形成され、被試験ICを格納するIC収納用凹部(ポケット)51を複数個具備し、これらIC収納用凹部51内に供給トレイ41から被試験ICが第1X−Y搬送装置20によって搬送される。これらIC収納用凹部51は、通常、複数行及び複数列の行列態様で形成されている。ヒートプレート50は被試験ICに与える温度より若干高い温度に加熱されて配置されており、被試験ICはこのヒートプレート50上のIC収納用凹部で所定の温度に加熱され、第1バッファステージBF1を通じてテスト部TSに搬送される。
【0018】
第1X−Y搬送装置20及び第2X−Y搬送装置30にはそれぞれ、Z軸駆動装置(ICを垂直方向(X軸及びY軸に直交するZ軸方向)に搬送する装置)が装着されており、これらZ軸駆動装置によってトレイ、ヒートプレート50、或いはテスト部TS(ソケット)からICを拾い上げる作業と、トレイ、ヒートプレート50、或いはテスト部TSにICを降ろす作業が行なわれる。
【0019】
図6は第1X−Y搬送装置20に装着したZ軸駆動装置の一例の概略の構成を示す。第1X−Y搬送装置20のY軸方向に延在する可動アーム26は断面ほぼ逆コ字状の中空の部材であり、この可動アーム26の中空部分に、同じくY軸方向に平行に延在するスクリューシャフト22とガイドシャフト23が格納されている。これらスクリューシャフト22及びガイドシャフト23は第1X−Y搬送ヘッド24の本体部分を貫通してY軸方向に延在しており、スクリューシャフト22のネジ部と螺合するネジ部が第1X−Y搬送ヘッド24の本体部分に形成されている。ガイドシャフト23にはネジ部がなく、従って、第1X−Y搬送ヘッド24の本体部分はガイドシャフト23に関して摺動自在の関係にあり、ガイドシャフト23は第1X−Y搬送ヘッド24のY軸方向の移動を安定化する働きをする。
【0020】
このように構成されているので、スクリューシャフト22が回転駆動されると、第1X−Y搬送ヘッド24は可動アーム26に沿ってY軸方向に安定した状態で移動することになる。なお、第1X−Y搬送ヘッド24のX軸方向の移動は上述した可動アーム26のX軸方向への移動によって行なわれる。
第1X−Y搬送ヘッド24の本体部分の上部から水平方向(図5においてはX軸方向)に突出するアーム24Aが設けられ、このアーム24Aの下面にこの例では、図5に示すように、第1、第2、第3、及び第4の4つのエアシリンダS1、S2、S3、S4が垂直方向下向きに装着されている。図6においては第2エアシリンダS2は第1エアシリンダS1の後側に隠れているので見えず、同様に、第4エアシリンダS4は第3エアシリンダS3の後側に隠れているので見えない。各エアシリンダS1〜S4の可動ロッドの下端部にはそれぞれ真空吸着ヘッドが取り付けられている。
【0021】
例示のZ軸駆動装置60は、第1及び第2エアシリンダS1及びS2と第3及び第4エアシリンダS3及びS4をそれぞれペアで動作させ、一度に2個のICを吸着して搬送するように構成されているが、これは単なる一例に過ぎない。
一方の組の第1及び第2エアシリンダS1及びS2はヒートプレート50で所定の温度に加熱された被試験ICを第1バッファステージBF1に搬送する場合に使用される。このため、加熱された被試験ICの温度が下がらないように、第1及び第2エアシリンダS1及びS2に取り付けた真空吸着ヘッド61(被試験ICを吸着した状態で図示されている)にはヒータ(図示せず)が装備されている。他方の組の第3及び第4エアシリンダS3及びS4に取り付けた真空吸着ヘッド62はヒータを装備しておらず、常温の状態でICを搬送する場合に使用される。つまり、供給トレイ41からヒートプレート50にICを搬送する場合、及び第2バッファステージBF2から対応する分類トレイ42、43、44、45の1つに試験済みのICを格納する場合等に使用される。
【0022】
第2X−Y搬送装置30の可動アーム40に取り付けられた図示しない第2搬送ヘッドにも上述したZ軸駆動装置60と同様構成のZ軸駆動装置が設けられている。ただし、第2X−Y搬送装置30は第1X−Y搬送装置20と対向した位置関係に配置されているので、可動アーム40は図6に示された可動アーム26とは対称的な形状(可動アーム26は右側面が開口しているが、可動アーム40は左側面が開口している)になっており、4つのエアシリンダは可動アーム40の左側に取り付けられている。なお、第2搬送ヘッドにおいても第1及び第2エアシリンダと第3及び第4エアシリンダがそれぞれペアで動作され、一度に2個のICを吸着して搬送するように構成されている。また、一方の組のエアシリンダは所定の温度に加熱された被試験ICを第1バッファステージBF1からテスト部TSに搬送する場合に使用される。このため、加熱された被試験ICの温度が下がらないように、これらエアシリンダに取り付けた真空吸着ヘッドにはヒータが装備されている。他方の組のエアシリンダに取り付けた真空吸着ヘッドはヒータを装備しておらず、常温の状態でICを搬送する場合に使用される。つまり、テスト部TSから第2バッファステージBF2にICを搬送する場合に使用される。勿論、Z軸駆動装置の構成は種々に変更できるものである。
【0023】
上述した形式のICテスタは、ヒートプレート50で被試験ICを所定の温度に加熱し、この所定の温度に加熱したICをその温度に維持した状態で試験するように構成されている。被試験ICを所定の温度に加熱した状態に維持することができる恒温槽を使用し、この恒温槽の内部にテスト部TSを配置して被試験ICの試験を行なう形式のICテスタは非常に高価になるため、上述したヒートプレート50のような簡易型の加熱手段を使用した形式のICテスタの需要も多いのである。
【0024】
一方、テストヘッドTSHに取り付けられるICソケットSKには、一般に、ハンドラHANDによって運ばれて来る被試験ICをICソケットSKに正確にガイドするためのソケットガイドが設けられている。図7及び図8にその一例の詳細構造を示す。
図7は、主としてテストヘッドTSH、ICソケットSK、及びソケットガイド35の配置関係を示す概略断面図であり、図8はソケットガイド35の平面図である。テストヘッドTSHの上部にはリング状のシグナルリング(Signal ring)と呼ばれる接続具32(以下、シグナルリングと称す)が取り付けられ、このシグナルリング32の上部にパフォーマンスボードPBが装着されている。
【0025】
シグナルリング32はテストヘッドTSHとパフォーマンスボードPBとを所定の接続関係に電気的に接続する部品であり、所定の間隔を置いて環状に多数のポゴ・コンタクトピン(pogo contact pin)33がこのシグナルリング32の表面から突出した状態でシグナルリング32に装着されている。ポゴ・コンタクトピン33(以下、ポゴピンと称す)とはバネによってシグナルリング32の表面と垂直な方向に移動自在に支持された可動のコンタクトピンであり、常時はこれらコンタクトピンはバネによってシグナルリング32の表面から突出する方向に偏倚力を受けている。従って、これらポゴピン33はパフォーマンスボードPBの下面に形成された対応する端子部と接触している。これらポゴピン33はシグナルリング32の下面に導出された端子と電気的に接続されており、これら端子はテストヘッドTSHの内部において対応するケーブル34と電気的に接続されている。
【0026】
パフォーマンスボードPBの上面にはこの例では2個のICソケットSKが取り付けられており、ポゴピン33と接触するパフォーマンスボードPBの端子部はパフォーマンスボードPBのプリント配線によってこれらICソケットSKの各端子と電気的に接続されている。従って、ICソケットSKの各端子はパフォーマンスボードPBのプリント配線(導体)及び端子部、ポゴピン33、ケーブル34を通じてテストヘッドTSHと電気的に接続される。
【0027】
ICソケットSKの周縁の上部にはソケットガイド35が装着される。このソケットガイド35は、図8に示すように、2個のICソケットSKが占める平面空間よりも所定の寸法だけ大きいほぼ長方形の板状の金属ブロックより形成され、各ICソケットSKの上部と対応する位置にIC挿入用孔35Aが形成されている。被試験ICはこれらIC挿入用孔35Aを通じてソケットガイド35に挿入され、ICソケットSKと接触させられる。
【0028】
被試験ICをICソケットSKと接触させるために垂直方向(上下方向)へ移動させるのは上述したように第2X−Y搬送装置30に取り付けられたZ軸駆動装置である。図7では、簡単にするために、吸着ヘッドが取り付けられたZ軸駆動装置の可動ロッド60Rのみを図示する。
各IC挿入用孔35Aの対向する端縁(図示の例ではソケットガイド35の長手方向において対向する端縁)にはそれらのほぼ中央部に1個ずつの2個のガイドピン35Bが上向きに突出した状態で取り付けられている。これらガイドピン35Bは被試験ICを把持して降下して来るZ軸駆動装置の可動ロッド60Rを適正な位置にガイドする働きをする。一方、可動ロッド60Rの所定の高さの位置に板状のガイド部材63を取り付け、このガイド部材63のガイドピン35Bと対応する位置にガイド孔63Aを貫通形成する。これらガイド孔63Aはガイドピン35Bがぴったりと嵌合する内径を有し、従って、可動ロッド60Rが降下してガイド部材63のガイド孔63Aにガイドピン35Bが嵌合すると、可動ロッド60Rのヘッドに吸着保持された被試験ICは正確にガイドされて降下し、被試験ICのピンがICソケットSKの対応するコンタクトピンに接触させられる。即ち、被試験ICをICソケットSKに対し正確に位置合わせすることができる。
【0029】
ガイド部材63にはその下面から下向きに突出する2対の突出部63Bが設けられており、被試験ICのピンがICソケットSKの対応するコンタクトピンに接触させられたときに、これら突出部63Bが被試験ICのピンを上から押圧して両ピンの電気的接触を確実にするようにしている。この例では図8に示すように被試験ICのピンが4方向に導出されているので2対の突出部63Bを設けたが、2対にせずに枠体状の突出部としてもよい。また、被試験ICのピンが2方向に導出されているときには1対の突出部を設けるだけでもよい。なお、これら突出部は少なくとも被試験ICのピンと接触する部分を絶縁材で構成することは言うまでもない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
従来よりソケットガイド35にはヒータ36を装着し、このヒータ36によってソケットガイド35を加熱し、ヒートプレート50で加熱された状態にある被試験ICの温度がテスト中に低下しないようにしている。しかしながら、図7に示すように、ソケットガイド35に形成されたIC挿入用孔35Aは大気に開放され、さらに、ソケットガイド35自体も直接大気に露出しているから、放熱が激しく、ヒータ36の熱容量を大きくしても、ヒートプレート50によって被試験ICに高温(125℃以上)の温度ストレスを与えた場合には、被試験ICをこの高温度のままに維持することは困難であった。
【0031】
また、ソケットガイド35はICテスタの共通電位点に接続され、各ICソケットSKの周縁部を電磁的にシールドしているが、IC挿入用孔35Aの上部は開放されており、さらに、パフォーマンスボードPBの表面のプリント配線や被試験ICに対して格別の電磁シールドは施こされていないから、これらはハンドラ自身の発生するノイズを含む外来ノイズに対して無防備な構造となっている。
【0032】
被試験ICがロジック回路、アナログ回路等を内蔵したピン数の多いデバイスであり、かつ高周波領域においてこれらデバイスのロジック回路、或いはアナログ回路を試験する場合には、被試験IC、ICソケットSKの上面、パフォーマンスボード表面のプリント配線等が露出していると、外来ノイズの影響を受ける可能性が高い。外来ノイズの影響を受けると、被試験ICの正確な試験や測定が行なえないという重大な欠点が生ずる。
【0033】
この発明の第1の目的は、所定の温度に加熱された被試験半導体デバイスの温度が試験中に低下するのを防止することができる半導体デバイス試験装置を提供することである。
この発明の第2の目的は、外来ノイズの影響を受けることなしに被試験半導体デバイスの試験を行なうことができる半導体デバイス試験装置を提供することである。
【0034】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、請求項1に記載するように、テストヘッドに取り付けられるデバイスソケットと、このデバイスソケットの周囲を取り囲み、Z軸駆動手段によって搬送されて来る半導体デバイスを上記デバイスソケットと位置合せする熱伝導性のブロックにより構成されたソケットガイドと、このソケットガイドを加熱する加熱源とを具備する半導体デバイス試験装置において、上記デバイスソケット及びソケットガイドを取り囲む断熱材によって構成された箱状体と、この箱状体の上面に形成され、上記Z軸駆動手段によって搬送されて来る半導体デバイスを上記箱状体の内部へ通過させる貫通孔と、上記箱状体の上面に形成された貫通孔を閉塞及び開放する開閉部材とを具備する半導体デバイス試験装置が提供され、上記目的は達成される。
【0035】
第1の実施形態においては、請求項に記載するように、上記開閉部材は、上記箱状体の上面に形成された貫通孔を閉塞する部分と開放する開口部とを備えた板状部材であり、上記箱状体の上面に水平方向に移動可能に配置されている。また、請求項2に記載するように、上記デバイスソケットは上記テストヘッドに取り付けられたパフォーマンスボード上に取り付けられており、上記箱状体はこのパフォーマンスボード上の上記デバイスソケット及びソケットガイドを取り囲んでいる。
【0036】
第1の変形例においては、請求項に記載するように、上記開閉部材は、Z軸駆動手段によって搬送されて来る上記半導体デバイスが上記箱状体の内部で上記デバイスソケットに接触させられたときに、上記箱状体の上面に形成された貫通孔を閉塞する閉鎖部材であり、上記Z軸駆動手段に装着されている。
この閉鎖部材は、請求項に記載するように、上記Z軸駆動手段の所定の位置に固着されていても、請求項に記載するように、上記Z軸駆動手段に対して垂直方向に移動可能に装着されていてもよい。また、上記閉鎖部材は、請求項に記載するように、断熱材によって構成されていても、請求項に記載するように、電磁シールド材によって構成されていても、或いは、請求項に記載するように、電磁シールド材を含む断熱材によって構成されていてもよい。その上、上記閉鎖部材の下面には、請求項13に記載するように、気密部材が装着されている。
【0037】
第2の変形例においては、請求項に記載するように、上記開閉部材は一対の対向する板状部材より構成され、上記箱状体の上面において上記貫通孔の対向する両側に配置され、互いに接近する方向及び離れる方向に移動可能である。この一対の対向する板状部材は、請求項10に記載するように、断熱材によって構成されていても、請求項11に記載するように、電磁シールド材によって構成されていても、或いは、請求項12に記載するように、電磁シールド材を含む断熱材によって構成されていてもよい。
【0038】
第1の実施形態においては、上記板状の開閉部材の開口部が上記箱状体の上面に形成された貫通孔を開放する位置に移動され、上記Z軸駆動手段によって搬送されて来る上記半導体デバイスが上記箱状体の内部で上記デバイスソケットに接触させられたときに、上記板状の開閉部材の開口部を閉塞する閉鎖部材が上記Z軸駆動手段に装着されている。
【0039】
この板状の開閉部材の開口部を閉塞する閉鎖部材は、Z軸駆動手段の所定の位置に固着されていても、Z軸駆動手段に対して移動可能に装着されていてもよい。また、この閉鎖部材は、断熱材によって構成されていても、電磁シールド材によって構成されていても、或いは、電磁シールド材を含む断熱材によって構成されていてもよい。その上、上記閉鎖部材の下面には、気密部材が装着されている。
【0040】
第2の実施形態においては、請求項3に記載するように、上記デバイスソケットは、上記テストヘッドに取り付けられたパフォーマンスボードの上部に所定の間隔を置いて配置されたソケットボード上に取り付けられており、上記箱状体はこのソケットボード上の上記デバイスソケット及びソケットガイドを取り囲んでいる。
【0041】
第3の実施形態においては、請求項14に記載するように、上記箱状体の断熱材中に電磁シールド材が含まれており、この電磁シールド材は、請求項15に記載するように、金属のメッシュである。また、上記閉鎖部材は、請求項16に記載するように、電磁シールド材を含む断熱材によって構成され、上記閉鎖部材の下面に装着された気密部材は導電性材料によって構成されている。その上、上記板状の開閉部材は導電性材料によって構成され、上記板状の開閉部材の開口部を閉塞する閉鎖部材は、請求項17に記載するように、電磁シールド材を含む断熱材によって構成され、上記閉鎖部材の下面に装着された気密部材は導電性材料によって構成されている。
【0042】
上記構成によれば、箱状体の内部は一定温度に保持され、しかも、電磁的にシールドされるから、テスト中に外来ノイズが侵入する恐れもない。
なお、ソケットガイドを所定の温度に加熱する加熱源は各実施形態では、請求項18に記載するように、上記ソケットガイドに装着された電気ヒータであるが、請求項19に記載するように、所定の温度に加熱された空気又はガスのような他の加熱源によってソケットガイド或いは箱状体の内部を加熱してもよい。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の幾つかの実施形態について図1乃至図3を参照して詳細に説明する。
図1はこの発明によるICテスタの第1の実施形態の要部の構成を示す概略断面図である。なお、図1において、図7及び図8と対応する部分や素子には同一符号を付して示し、必要のない限りそれらの説明を省略する。
【0044】
この発明の第1の実施形態においては、図4乃至図8を参照して前述した形式のICテスタにおいて、パフォーマンスボードPB上に箱状体(ケース)70を取り付け、この箱状体70とパフォーマンスボードPBとによって囲まれた空間内に、図7及び図8を参照して既に説明したICソケットSK及びソケットガイド35を収納する。箱状体70は、例えばガラス入りの樹脂、ポリイミド樹脂、シリコン系の樹脂等の断熱材によって構成し、ICソケットSKとソケットガイド35を外気から熱的に遮蔽する。
【0045】
箱状体70の上部壁には、内部に収納したこの例では2個のICソケットSKとそれぞれ対向する位置に、それぞれ貫通孔71が形成されている。これら貫通孔71はZ軸駆動装置の可動ロッド60R及びそれに取り付けられたガイド部材63が箱状体70の内部に出入りできる大きさに選定されている。また、箱状体70の底部壁にも開口71Bが形成されており、この開口71Bを閉塞するようにソケットガイド35が箱状体70の内部底面に取り付けられている。開口71Bはソケットガイド35よりは小さいが、パフォーマンスボードPBに取り付けられた2個のICソケットSKはこの開口71B内に配置されるように(開口71B中に存在するように)その寸法が選定される。
【0046】
従って、Z軸駆動装置が作動されてその可動ロッド60Rが降下すると、可動ロッド60Rの先端のヘッドに吸着された被試験ICは、この可動ロッド60Rの降下によって箱状体70の上部から貫通孔71を通過して箱状体70の内部に搬送され、ガイド部材63のガイド孔63Aとソケットガイド35のガイドピン35Bとが嵌合することによって正確に位置決めされ、被試験ICのピンがICソケットSKの対応するコンタクトピンに確実に圧接される。この状態で所定のテストが実行され、テストが終了すると、可動ロッド60Rの上昇運動によって試験済みICは可動ロッド60Rのヘッドに吸着された状態で貫通孔71から箱状体70の外部へと搬出される。
【0047】
箱状体70の上部には図において左右方向(X1←→X2)に移動可能な開閉板72が配置されている。この開閉板72には箱状体70の上部壁に形成された貫通孔71と対応する位置に同じ大きさの貫通孔72Aが形成されており、開閉板72が例えばエアシリンダのような直線駆動源73によって左右方向に駆動されることによって、箱状体70の貫通孔71が開閉される。
【0048】
開閉板72は、Z軸駆動装置の可動ロッド60が箱状体70の外部に位置するときには、直線駆動源73の押し出し動作によってX1方向に移動させられており、箱状体70の貫通孔71を開閉板72の貫通孔72Aの存在しない部分にて閉塞している。従って、箱状体70の内部はほぼ断熱状態にある。
開閉板72が箱状体70の貫通孔71を閉塞した状態において、可動ロッド60Rが被試験ICを吸着して下降を始めると、直線駆動源73は吸引動作によって開閉板72をX2方向に移動させる。開閉板72のX2方向への移動によって開閉板72の貫通孔72Aが箱状体70の貫通孔71と合致し、これら箱状体70の貫通孔71は開放状態になる(図1に示す状態)。よって、可動ロッド60Rに吸着された被試験ICは、この可動ロッド60Rの降下によって開閉板72の貫通孔72A及び箱状体70の貫通孔71を通過して箱状体内部に搬送され、ICソケットSKに確実に圧接される。
【0049】
また、被試験ICがICソケットSKと接触した状態において開閉板72の貫通孔72Aを閉塞する閉鎖部材64が可動ロッド60Rに取り付けられており、さらに、この閉鎖部材64の下面には気密部材(シール材)64Aが装着されている。よって、被試験ICがICソケットSKと接触したときには閉鎖部材64及び気密部材64Aが開閉板72の貫通孔72Aを閉塞し、箱状体70の内部は断熱状態に保持される。なお、閉鎖部材64を可動ロッド60Rに対して上下方向に摺動可能に取り付け、被試験ICがICソケットSKと接触した状態で、この閉鎖部材64を適当な駆動源により降下させて開閉板72の貫通孔72Aを気密閉鎖するように構成してもよい。
【0050】
上記閉鎖部材64は、この実施形態では断熱性の材料より形成されているが、開閉板72の貫通孔72Aを閉塞するだけでも断熱効果は高まるので、必ずしも断熱材で形成する必要はない。
テスト終了後、可動ロッド60Rが上昇し、試験済みICを吸着した先端が箱状体70の内部から外部へ搬出されると、開閉板72は直線駆動源73の押し出し動作によって再びX1方向に移動させられ、これによって箱状体70の貫通孔71は開閉板72によって再び閉鎖状態となる。
このようにICソケットSK及びソケットガイド35を外気から熱的に遮断した構造を採用することにより、ソケットガイド35に装着したヒータ36によりソケットガイド35を加熱すると、ソケットガイド35は外気と断熱状態にあるから充分加熱され、所望の高温度、例えば150℃程度の温度までソケットガイド35を上昇させることができる。その結果、箱状体70の内部も高温度に保持され、ヒートプレート50で加熱された状態にある被試験ICを、たとえ125℃以上の温度ストレスが与えられた場合でも、テスト中にその高温度のままに維持することができる。
【0051】
また、ヒータ36の代わりに所定の温度に加熱された空気(ホットエア)やガス(ホットガス)のような他の加熱源によってソケットガイド35或いは箱状体70の内部を加熱することによっても、テスト中の被試験ICの温度を維持することができるので、種々の熱源が使用できるという利点がある。
上記実施形態では被試験ICがICソケットSKと接触したときに、閉鎖部材64及び気密部材64Aによって開閉板72の貫通孔72Aを閉塞し、箱状体70の内部を断熱状態に保持するように構成したが、箱状体70の上部壁の貫通孔71は実際には小さい孔であるので、開閉板72の貫通孔72Aも小さい。このため、閉鎖部材64及び気密部材64Aによって開閉板72の貫通孔72Aを閉塞しなくても箱状体70の内部はほぼ断熱状態にあり、加熱された被試験ICの温度を、テスト中、保持することができるので、開閉板72の貫通孔72Aを閉塞することは必ずしも必要でない。
【0052】
また、開閉板72を使用せずに閉鎖部材64及び気密部材64Aによって箱状体70の貫通孔71を直接閉鎖するように構成しても、箱状体70の内部は、被試験ICのテスト中は完全に断熱状態となるので、加熱された被試験ICの温度を、テスト中、保持することができる。
さらに、開閉板72を両扉方式の構造(一対の開閉板を対向配置し、互いに接近する方向及び離れる方向に開閉する構造)とし、一対の開閉板を箱状体70の各貫通孔71の例えば左右両側に配置し、可動ロッド60Rが箱状体70の外部にあるときには一対の開閉板を閉じて箱状体70の上部壁の各貫通孔71を閉塞しておき、可動ロッド60Rが降下するときには一対の開閉板を開いて箱状体70の各貫通孔71を開放し、さらに、被試験ICがICソケットSKと接触したときには、可動ロッド60Rに接触する位置まで一対の開閉板を互いに接近する方向に移動させるように構成すれば、閉鎖部材64及び気密部材64Aを使用する必要なしに箱状体70の内部を良好な断熱状態に保持することができる。よって、この場合にも加熱された被試験ICの温度を、テスト中、保持することができる。
【0053】
図2はこの発明によるICテスタの第2の実施形態の要部の構成を示す概略断面図であり、パフォーマンスボードPBの上部に所定の間隔を置いてソケットボード37を取り付け、このソケットボード37上にICソケットSKを直接取り付け、パフォーマンスボードPBとソケットボード37間をワイヤ又はケーブル38によって電気的に接続した構造を有するICテスタにこの発明を適用した場合を示す。図2において、図1と対応する部分や素子には同一符号を付して示し、必要のない限りそれらの説明を省略する。なお、ソケットボード37とICソケットSK間にアダプタソケットを介在させる場合もある。また、パフォーマンスボードPBとソケットボード37間をコネクトボードによって電気的に接続する場合もある。
【0054】
ソケットボード37はソケットガイド35が挿入できる大きさの貫通孔39Aを形成した支持板39に固定される。即ち、この支持板39の下面に、貫通孔39Aを閉塞するように、ソケットボード37を取り付け、ICソケットSK及びソケットガイド35が貫通孔39Aを通って上方へ突出した状態に保持する。支持板39は、ハンドラの基盤10に形成された貫通孔11を閉塞するように、基盤10の下面に取り付けられる。よって、ソケットボード37に取り付けられたICソケットSK及びこのICソケットSKの周縁の上部に装着されたソケットガイド35はハンドラの基盤10に形成された貫通孔11中に突出した状態に支持される。なお、図2においては、説明を簡単にするために、1個のICソケットSKを示すが、2個又はそれ以上のICソケットが取り付けられている事例も多数ある。
【0055】
この第2の実施形態においては、支持板39上に、その貫通孔39Aを取り囲むように、箱状体(ケース)70を取り付け、この箱状体70とソケットボード37とによって実質的に囲まれた空間内に、ICソケットSK及びソケットガイド35を収納し、これら部材を外気から熱的に遮断したものである。この第2の実施形態では箱状体70はその底面が開放された構造を有するが、上記第1の実施形態の場合と同様の断熱材によって構成されることは言うまでもないことである。
【0056】
上記第1の実施形態と同様に、箱状体70の上部壁には、内部に収納したこの例では1個のICソケットSKと対向する位置に、貫通孔71が形成されている。この貫通孔71はZ軸駆動装置の可動ロッド60R及びそれに取り付けられたガイド部材63が箱状体70の内部に出入りできる大きさに選定されている。
また、箱状体70の上部には図において左右方向に移動可能な開閉板72が配置されている。この開閉板72には箱状体70の上部壁に形成された貫通孔71と対応する位置に同じ大きさの貫通孔72Aが形成されており、開閉板72が例えばエアシリンダのような直線駆動源73によって図示の位置から右方向に押し出されると、箱状体70の貫通孔71が開放される。なお、開閉板72の駆動動作は上記第1の実施形態の場合と同じであるのでここではその説明を省略する。
【0057】
この実施形態においても、被試験ICがICソケットSKと接触した状態において開閉板72の貫通孔72Aを閉塞する断熱性の閉鎖部材64が可動ロッド60Rに取り付けられており、さらに、この閉鎖部材64の下面には気密部材(シール材)64Aが装着されている。この閉鎖部材64は可動ロッド60Rの所定の位置に固着しても、或いは可動ロッド60Rに対して上下方向に摺動可能に取り付け、被試験ICがICソケットSKと接触した状態で、この閉鎖部材64を適当な駆動源により降下させて開閉板72の貫通孔72Aを気密閉鎖するように構成してもよい。
【0058】
このように構成すると、ICソケットSK及びソケットガイド35は外気から熱的に遮断されるから、ソケットガイド35に装着したヒータにより或いは所定の温度に加熱されたホットエアのような他の加熱源によりソケットガイド35を加熱すると、ソケットガイド35は充分に加熱され、所望の高温度、例えば150℃程度の温度までソケットガイド35を上昇させることができる。その結果、箱状体70の内部も高温度に保持され、ヒートプレート50で加熱された状態にある被試験ICを、たとえ125℃以上の温度ストレスが与えられた場合でも、テスト中にその高温度のままに維持することができる。かくして、上記第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0059】
上記第2の実施形態においても、閉鎖部材64及び気密部材64Aによって開閉板72の貫通孔72Aを閉塞しなくても箱状体70の内部はほぼ断熱状態となり、加熱された被試験ICの温度を、テスト中、保持することができるので、開閉板72の貫通孔72Aを閉塞することは必ずしも必要でない。また、開閉板72を使用せずに閉鎖部材64及び気密部材64Aによって箱状体70の貫通孔71を直接閉鎖するように構成しても、或いは、一対の開閉板を箱状体70の貫通孔71の例えば左右両側に配置した両扉方式の構造にしても、加熱された被試験ICの温度を、テスト中、保持することができる。
【0060】
図3はこの発明によるICテスタの第3の実施形態の要部の構成を示す概略断面図である。この第3の実施形態においては、箱状体70を、断熱作用のみならず電磁シールド作用をも有する部材によって構成し、箱状体70の内部に収納される被試験IC、ICソケットSK、及びソケットガイド35を外気から断熱すると共に、これら被試験IC、ICソケットSK及びソケットガイド35を、パフォーマンスボードPBのプリント配線が露出した表面を含めて、この箱状体70によって電磁的にシールドし、これら素子や部材、或いは露出した配線パターン等がハンドラ自身の発生するノイズを含む外来ノイズによって影響を受けないように構成したものである。
【0061】
この第3の実施形態では、図1に示す構成のICテスタにおいて、箱状体70を構成する断熱材の壁全体に、例えば金属メッシュ74を埋め込み、さらに、断熱性の閉鎖部材64中にもその全体に金属メッシュ74を埋め込んだものである。例えば、2枚の断熱材の間に金属メッシュ74を挟み、両断熱材を適当な接着剤を使用して、或いは融着により一体化することによって、断熱効果及び電磁シールド効果を有する部材を容易に形成することができる。
【0062】
金属メッシュ74は、例えばパフォーマンスボードPB上において共通電位点に電気的に接続され、箱状体70の内側を電磁シールドする。勿論、金属メッシュ74をパフォーマンスボードPB以外の他の共通電位点に電気的に接続してもよい。また、閉鎖部材64にも電磁シールド作用を与えるために、閉鎖部材64の下面に装着された気密部材64Aを導電性部材とし、この気密部材64Aと閉鎖部材64に埋め込んだ金属メッシュ74とを電気的に接続する。さらに、開閉板72を金属板のような導電性部材によって形成して共通電位点に電気的に接続する。
【0063】
その結果、閉鎖部材64が降下して開閉板72の貫通孔72Aを閉鎖すると、気密部材64Aと開閉板72が電気的に接続され、閉鎖部材64に埋め込んだ金属メッシュ74を共通電位点に電気的に接続することができる。よって、閉鎖部材64にも断熱作用と電磁シールド作用の両方を持たせることができる。
図3に示す実施形態は図1に示した構成のICテスタにこの発明を適用した場合であるが、図2に示した構成のICテスタにもこの発明が同様に適用でき、同様の作用効果が得られることは言うまでもない。なお、図3において、図1と対応する部分や素子には同一符号が付されている。
【0064】
このように、箱状体70を構成する材料を断熱性と電磁シールド作用を兼ね備えた材料とすることにより、箱状体70の内部を高温に維持することができる以外に、電磁シールド効果により、テスト中に箱状体70の内部にノイズが侵入するのを防止することができる。よって、テストの信頼性を高めることができるという利点が得られる。
【0065】
なお、上記においては半導体デバイスの代表例であるICをテストするためのICテスタにこの発明を適用した事例について記載したが、この発明はIC以外の他の半導体デバイスをテストする各種の半導体デバイス試験装置にも適用でき、同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明で明白なように、この発明によれば、箱状体によって少なくともデバイスソケットとソケットガイドを外気から断熱した状態に取り囲んだから、ソケットガイド或いは箱状体内部を適当な加熱源によって加熱することにより、ソケットガイドの温度を所望の高温度まで上昇させることができる。よって、温度ストレスが与えられた被試験半導体デバイスを、たとえその温度ストレスが高温度であっても、その高温の温度ストレスを維持した状態でテストを行なうことができるという顕著な利点がある。
【0067】
さらに、この発明によれば、箱状体に断熱効果に加えて電磁シールド効果を付加したから、電磁シールド効果によって被試験半導体デバイスがテスト中に外来ノイズの影響を受けることを阻止できる。よって、特にノイズの影響を受け易いロジック回路やアナログ回路を内蔵したICをテストする場合に、テストの信頼性を高めることができるという利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるICテスタの第1の実施形態の要部の構成を示す概略断面図である。
【図2】この発明によるICテスタの第2の実施形態の要部の構成を示す概略断面図である。
【図3】この発明によるICテスタの第3の実施形態の要部の構成を示す概略断面図である。
【図4】この発明が対象とするICテスタの一例の全体の概略構成を示す、一部分を断面にした側面図である。
【図5】図4に示したICテスタのハンドラの構成を説明するための平面図である。
【図6】図4に示したICテスタのZ軸駆動装置の構成を説明するための拡大断面図である。
【図7】図4に示したICテスタの、主としてテストヘッド、ICソケット、及びソケットガイドの配置関係を示す概略断面図である。
【図8】図7に示すソケットガイドの平面図である。
【符号の説明】
MF テスタ本体
TSH テストヘッド
HAND ハンドラ
SK ICソケット
PB パフォーマンスボード
10 基盤
11 貫通孔
20 第1X−Y搬送装置
30 第2X−Y搬送装置
32 シグナルリング
35 ソケットガイド
35A IC挿入用孔
35B ガイドピン
36 ヒータ
37 ソケットボード
39 支持板
39A 支持板の貫通孔
50 ヒートプレート
51 IC収納用凹部
60 Z軸駆動装置
60R Z軸駆動装置の可動ロッド
63 ガイド板
63A ガイド孔
63B 突出部
64 閉鎖部材
64A 気密部材
70 箱状体
71 箱状体の貫通孔
71B 箱状体の開口
72 開閉板
72A 開閉板の貫通孔
74 金属メッシュ

Claims (19)

  1. テストヘッドに取り付けられるデバイスソケットと、
    このデバイスソケットの周囲を取り囲み、Z軸駆動手段によって搬送されて来る半導体デバイスを上記デバイスソケットと位置合せする熱伝導性のブロックにより構成されたソケットガイドと、
    このソケットガイドを加熱する加熱源
    とを具備する半導体デバイス試験装置において、
    上記デバイスソケット及びソケットガイドを取り囲む断熱材によって構成された箱状体と、
    この箱状体の上面に形成され、上記Z軸駆動手段によって搬送されて来る半導体デバイスを上記箱状体の内部へ通過させる貫通孔と、
    上記箱状体の上面に形成された貫通孔を閉塞する部分と開放する開口部とを備えた板状部材であり、上記箱状体の上面に水平方向に移動可能に配置されている開閉部材と、
    上記板状の開閉部材の開口部が上記箱状体の上面に形成された貫通孔を開放する位置に移動され、上記Z軸駆動手段によって搬送されて来る上記半導体デバイスが上記箱状体の内部で上記デバイスソケットに接触させられたときに、上記箱状体の上面に形成された貫通孔を閉塞する閉鎖部材とを具備することを特徴とする半導体デバイス試験装置。
  2. 上記デバイスソケットは上記テストヘッドに取り付けられたパフォーマンスボード上に取り付けられており、上記箱状体はこのパフォーマンスボード上の上記デバイスソケット及びソケットガイドを取り囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス試験装置。
  3. 上記デバイスソケットは、上記テストヘッドに取り付けられたパフォーマンスボードの上部に所定の間隔を置いて配置されたソケットボード上に取り付けられており、上記箱状体はこのソケットボード上の上記デバイスソケット及びソケットガイドを取り囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス試験装置。
  4. 上記閉鎖部材は上記Z軸駆動手段の所定の位置に固着されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  5. 上記閉鎖部材は上記Z軸駆動手段に対して移動可能に装着されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  6. 上記閉鎖部材は断熱材によって構成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  7. 上記閉鎖部材は電磁シールド材によって構成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  8. 上記閉鎖部材は電磁シールド材を含む断熱材によって構成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  9. 上記開閉部材は一対の対向する板状部材より構成され、上記箱状体の上面において上記貫通孔の対向する両側に配置され、互いに接近する方向及び離れる方向に移動可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体デバイス試験装置。
  10. 上記一対の対向する板状部材は断熱材によって構成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  11. 上記一対の対向する板状部材は電磁シールド材によって構成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  12. 上記一対の対向する板状部材は電磁シールド材を含む断熱材によって構成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  13. 上記閉鎖部材の下面に気密部材が装着されていることを特徴とする請求項に記載の半導体デバイス試験装置。
  14. 上記箱状体は電磁シールド材を含む断熱材によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体デバイス試験装置。
  15. 上記箱状体の断熱材に含まれる電磁シールド材は金属のメッシュであることを特徴とする請求項14に記載の半導体デバイス試験装置。
  16. 上記閉鎖部材は電磁シールド材を含む断熱材によって構成され、上記閉鎖部材の下面に装着された気密部材は導電性材料より構成されていることを特徴とする請求項13に記載の半導体デバイス試験装置。
  17. 上記板状の開閉部材は導電性材料によって構成され、上記板状の開閉部材の開口部を閉塞する閉鎖部材は電磁シールド材を含む断熱材によって構成され、上記閉鎖部材の下面に装着された気密部材は導電性材料によって構成されていることを特徴とする請求項13に記載の半導体デバイス試験装置。
  18. 上記加熱源は上記ソケットガイドに装着されたヒータであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体デバイス試験装置。
  19. 上記加熱源は所定の温度に加熱された空気又はガスであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体デバイス試験装置。
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