JP3848738B2 - 水田の水位調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水田の水位調節装置に関し、詳しくは、水田における各耕作区の田面水位を必要最小限の用水量で所望の高さに容易に調節できるとともに、用水の供給や排出も容易に行うことができる水田の水位調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の水田構造を示す概略平面図であって、河川1を流れる水は、水路2から上流側の幹線給水路3に導かれて水田4に供給されるようになっている。水田4は、畦畔41によって複数の耕作区42に区分されており、長手方向に延びる農道40の側縁には、それぞれの耕作区42に沿って開放型の給水路31が設けられている。この給水路31の上流側は、前記幹線給水路3と接続しており、各耕作区42に面した給水路31の側壁には、給水口32が設けられている。図7に斜視図で示すように、給水路31を流れる用水は、各給水口32から各耕作区42に供給されるようになっている。
【0003】
また、前記給水路31の反対側に位置する水田4,4の間には、開放型の排水路33が設けられている。各耕作区42に面した排水路33の排水口には、水位設定器34が設けられており、この水位設定器34の高さを調整することにより、それぞれの耕作区42の田面水位を一定の高さに維持できるように形成されている。排水路33の下流側は、幹線排水路35と接続しており、この排水路35に放出された余剰の用水や雨水は、水路36から河川に還流されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この水田の場合には、給水路31を流れる用水は、給水路31の上流側に位置する給水口32から各耕作区42に流入する。そして、耕作区42に供給された用水は、水位設定器34によって一定の水位に維持されるとともに、余剰の用水が排水路33に排出される。このようにして、上流側から下流側の耕作区42に向かって用水が順次供給されていくため、下流側の耕作区42ほど用水の供給が不足がちとなる。特に、日照りが続く旱魃期には、下流側の耕作区42にほとんど用水が供給されなくなり、稲の成育不良によって収穫量が減少するということがあった。
【0005】
また、各水路が開放型で形成されている従来の水田では、給水路31や排水路33の占有幅だけ耕作区42や農道40のスペースが狭くなるため、農地を有効利用できないという問題もあった。さらには、上方が開放した各水路には、土砂等が落下して堆積し易いため、土砂等の排出作業を頻繁に行わなければならず、水路管理が煩わしいという問題もあった。
【0006】
一方、農村の都市化に伴って農家の兼業化が進行するとともに、就業時間の短縮及び制限から農作業等の自動化及び省力化の要請が強まっており、水田の給水管理や施肥管理等の省力化が望まれている。
【0007】
そこで本発明は、水田全体にわたって安定した状態で用水を供給でき、田面水位を自動的に一定に維持できるとともに、施工性に優れ、しかも安価に提供することができる水田の水位調節装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の水田の水位調節装置は、農道に沿って給水パイプと排水パイプとが埋設され、給水パイプから供給される用水を耕作区に供給し、耕作区の余剰の用水を排水パイプに排出する水田の水位調節装置であって、高さ調節可能な越流ゲートを介して水田の耕作区に連通する耕作区給排水口を一側壁に備えた有底筒状の給排水枡に、前記給水パイプに接続する用水流入部と、前記排水パイプに接続する用水排出部とを設け、前記用水流入部には、用水の供給を調節する給水弁と給排水枡の上部に開口する高さ調節可能な逆流防止堰とを設けるとともに、前記用水排出部には、給排水枡の底部近傍で開口可能な排水弁と給排水枡の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰とを設けたことを特徴としている。
【0009】
さらに、本発明は、前記水位調節堰が、前記用水排出部に接続されて上向きに開口したパイプに上下方向に摺動可能に装着した筒体により形成されていること、また、前記逆流防止堰が、前記用水流入部に接続されて上向きに開口したパイプに上下方向に摺動可能に装着した筒体により形成されていることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の水位調節装置を使用した用水管理システムの一例を示す概略平面図である。水田4の内部は、短手方向に延びる畦畔41によって複数の耕作区42に区分されている。各耕作区42は、例えば、長辺が100〜200m、短辺が30〜100m程度の長方形状に区分され、全体的に見れば緩やかに傾斜しているにしても、略平坦に整地されている。
【0011】
また、水田4の側縁には、その長手方向に沿って農道43が設けられている。この農道43の上面は、その中央部が従来の農道と略同じ幅寸法の平坦面に形成されており、この平坦面の片側又は両側に、水田4側に向かって下り勾配となった傾斜面が形成されている。この傾斜面は、従来農道に沿って設けられていた用水路や排水路を撤去して埋め戻しを行った部分である。このため、農道43は、従来の農道よりもかなり広幅になっており、トラクター等を旋回させて方向転換したり、農道43の片方を駐車スペースとして利用できるようになっている。
【0012】
各農道43には、その傾斜面の下方に、用水を通すための通水パイプである給水パイプ51と排水パイプ52とが埋設されている。前記給水パイプ51及び排水パイプ52は、上流側が弁51a,52aを介して用水ライン37に接続しており、下流側が弁51b,52bを介して排水ライン38に接続している。この用水ライン37及び排水ライン38は、状況に応じて開放型の水路で形成してもよく、パイプラインで形成することもできる。また、排水パイプ52の下流側の弁52bは省略することもできる。なお、図示は省略するが、用水ライン37には、河川等から水を引き込むための水路が接続しており、排水ライン38には、放出された用水や雨水を河川に還流させるための水路が接続している。
【0013】
また、各耕作区42の側縁には、各耕作区42に耕作区給排水口61を介して連通した水位調節装置6が設置されており、前記給水パイプ51及び排水パイプ52にそれぞれ用水流入部62及び用水排出部63を介して接続されている。
【0014】
図2は、一耕作区42の用水管理に用いられる水位調節装置6の一例を示す配管概略図である。この水位調節装置6は、有底角筒状の給排水枡60に、耕作区42に連通する耕作区給排水口61と、給水パイプ51に接続する用水流入部62と、排水パイプ52に接続する用水排出部63とを備えている。用水流入部62には、給水弁64と給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な逆流防止堰65とが設けられている。また、用水排出部63には、給排水枡60の底部近傍で開口可能な排水弁66と給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰67とが設けられている。さらに、耕作区給排水口61には、高さ調節可能な越流ゲート68が設けられている。
【0015】
図3乃至図5は、水位調節装置6の具体的な形状例を示すもので、図3は断面平面図、図4は断面正面図、図5は用水排出部63部分と耕作区給排水口61部分とを示す断面側面図である。
【0016】
この水位調節装置6は、有底角筒形の給排水枡60内に各種給排水手段を設けたものである。給排水手段としては、前述のように、耕作区42に連通する前記耕作区給排水口61と、給水パイプ51に接続する用水流入部62と、排水パイプ52に接続する用水排出部63とを備えており、用水流入部62には、給水弁64と給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な逆流防止堰65とが設けられ、用水排出部63には、給排水枡60の底部近傍で開口可能な排水弁66と給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰67とが設けられている。また、給排水枡60の耕作区42側の一側壁に設けられた前記耕作区給排水口61には、高さ調節可能な越流ゲート68が設けられている。
【0017】
前記給水弁64は、用水流入部62のパイプ62Pに接続した垂直方向のパイプ64Pの上部開口を円盤状の弁体64Vで開閉するものであって、弁体64Vには、パイプ64Pの上部に放射状に設けたガイド部材64Gに支持された軸受64A及び給排水枡60の上部に設けた軸受64Bを挿通したネジ弁軸64Sを介して操作ハンドル64Hが設けられており、操作ハンドル64Hを回転させてネジ弁軸64Sを軸受64Bの雌ネジに対して上下動させることにより、給水弁64の開閉及び開度調節を行う。
【0018】
また、逆流防止堰65は、前記パイプ64Pの外周面に、水密性と適度な摺動抵抗とを得るためのゴム製のシールパッキン65Rを下端部に装着した大径の筒体65Tからなるもので、この筒体65Tは、シールパッキン65Rと前記ガイド部材64Gとによりガイドされて上下方向に移動し、任意の高さで保持できるように形成されている。この筒体65Tには、給排水枡60の上方に延びる操作ロッド65Hが設けられている。
【0019】
前記水位調節堰67は、用水排出部63の水平方向のパイプ63Pから垂直方向に立上がったパイプ67Pの上端の上向きの開口に、前記同様にゴム製のシールパッキン67Rを介して上下動可能に嵌装された筒体67Tにより形成されており、この筒体67Tにも、前記同様の操作ロッド67Hが設けられている。なお、この筒体67Tの上縁をラッパ状に拡開しておくことにより、用水の排出を効率よく行うことができる。
【0020】
前記排水弁66は、分水栓のような管端開口を開閉する形式の弁が用いられ、パイプ63Pの開口端に設けられた弁体66Vを前記同様の操作ロッド66Hで開閉するように形成されている。
【0021】
前記耕作区給排水口61は、田面Gより低い位置まで開口しており、この耕作区給排水口61に設けられた越流ゲート68は、耕作区給排水口61の両側のガイド溝68Dに上下動可能に嵌め込まれている。通常、越流ゲート68は、その上縁の位置が田面Gと面一あるいは僅かに高くなるように設定され、給排水枡60内への土砂の流入を防止している。また、耕作区給排水口61の前方の地面を掘り下げるとともに、越流ゲート68を押し下げることにより、耕作区42からの排水を速やかに行うことができる。
【0022】
なお、上記操作ハンドル64Hや各操作ロッド65H,66H,67Hには、弁の開閉状態等を表示するための目盛りを設けておくことができる。また、給排水枡60の上部には、図4,図5に想像線で示すように蓋体60Cを装着しておくこともでき、蓋体60Cを装着する場合は、これを透明材料で形成することにより、給排水枡60内の状況を容易に確認することができる。
【0023】
以上のような構成からなる水位調節装置6は、各耕作区42に面した農道43の傾斜面に垂直状態で埋設され、田面水位は、各耕作区42毎に設定される。すなわち、各耕作区42に設置した水位調節装置6における水位調節堰67の高さ位置を、筒体67Tに設けた操作ロッド67Hを上下に移動させることにより、各耕作区42毎に設定する。
【0024】
通常、各耕作区42に設置されている水位調節装置6において、給水パイプ51に接続した用水流入部62の逆流防止堰65は、筒体65Tの上縁を田面水位Lよりも若干高い位置に設定し、排水パイプ52に接続した用水排出部63の水位調節堰67は、筒体67Tの上縁を田面水位Lに対応した高さに設定する。また、給水弁64は適当に開いた状態、排水弁66は全閉状態とする。さらに、越流ゲート68の高さは、田面水位Lよりも低く、地表面(田面G)と同じかそれよりも高い位置に設定する。
【0025】
上述の設定状態において、前記給水パイプ51からの用水は、所定量開いている給水弁64を経て用水流入部62からパイプ64P内を上昇し、逆流防止堰65の筒体65Tの上縁を越えて給排水枡60内に流入した後、耕作区給排水口61から越流ゲート68を越えて耕作区42へ給水される。この耕作区42への用水の供給は、田面水位が上昇して水位調節堰67の筒体67Tの上縁を超える高さに達するまで継続して行われる。
【0026】
一方、耕作区42に供給された余剰の用水や雨水は、耕作区給排水口61を逆流して給排水枡60内に流入し、田面水位Lに対応した高さに調節されている水位調節堰67の筒体67Tの上縁を越えてパイプ67P内を流下し、用水排出部63から排水パイプ52に排出される。
【0027】
このとき、逆流防止堰65の筒体65Tの上縁が田面水位Lよりも若干高い位置に設定されているので、給水パイプ51への用水の供給を止めても用水が給水パイプ51側に逆流することはない。また、越流ゲート68の位置を適当に設定することにより、耕作区42内の土砂が給排水枡60内に流入することを防止できる。
【0028】
したがって、各耕作区42内の田面水位は、用水排出部63の水位調節堰67の筒体67Tを所定高さに調節することにより、自動的に調節することができる。そして、用水流入部62の給水弁64の開度を適当に調節することにより、耕作区42への流入用水量を調節でき、必要最小限の用水量で田面水位を一定に維持することが可能となる。
【0029】
このような用水管理を行うと、各耕作区42への用水の供給量を少なくできるため、上流側の耕作区42から下流側の耕作区42にわたって満遍なく用水を供給できるようになり、下流側の耕作区42で水不足が発生することもなくなる。また、耕作区42の田面水位が一定に維持されている状態では、耕作区42内の用水は外部にほとんど排出されないため、耕作区42に施用された農薬や肥料等が用水や雨水と共に外部に流出することも少なく、環境破壊の問題を招来するおそれもない。
【0030】
また、耕作区42から用水を排出する場合には、用水流入部62の給水弁64を閉じ状態とし、用水排出部63の水位調節堰67の筒体67Tを押し下げるか、排水弁66を開く。これにより、耕作区42に貯留されている用水を用水排出部63から排水パイプ52に排出することができる。
【0031】
また、耕作区42等から耕作区給排水口61を通って給排水枡60内に侵入した土砂等は、給排水枡60の底部の排水弁66を開くことにより、排水弁66から用水と共に排水パイプ52に排出することができる。
【0032】
一方、一度に大量の用水を必要とする水田の代掻き時には、給水弁64を全開状態にして逆流防止堰65の筒体65Tを押し下げるとともに、用水排出部63の水位調節堰67の筒体67Tを引上げる。これにより、給水パイプ51から送水された用水は、用水流入部62から耕作区42内に流入し、用水排出部63から排出されることなく、その全量が耕作区42内に供給されて貯留される状態になり、速やかに所定の水位に達する。この操作を各耕作区42について繰り返すことにより、上流側の耕作区42から下流側の耕作区42にわたって順次用水を供給することができる。
【0033】
さらに、減反等でいくつかの耕作区42への給水が不要な場合は、その耕作区42に対応した水位調節装置6の給水弁64を閉じ、水位調節堰67の筒体67Tを押し下げるか、排水弁66を全開状態にするとともに、越流ゲート68を下方に押し下げる。これにより、耕作区42内の雨水等は、耕作区42から水位調節装置6を通って排水パイプ52に排出される。
【0034】
このように構成した水位調節装置6によれば、給水パイプ51を流れる用水を少量にすることができるため、小径のパイプを用いることができる。また、この水位調節装置6は、合成樹脂製の筒材等を適宜に組合わせて製作することができ、給排水枡60内に一体に組込まれているので、用水流入部62や用水排出部63を直接あるいは適当な継手を介して給水パイプ51や排水パイプ52にそれぞれ接続するだけでよいことから、工事費等を大幅に削減することができる。
【0035】
さらに、前記越流ゲート68を設けたことにより、代掻き時に土砂等が給排水枡60内に侵入することを防止でき、また、中干し時や転作時の水抜きが効果的に行える。すなわち、越流ゲート68を上方に引き上げておけば、代掻き時に土砂等が給排水枡60内に侵入することを未然に防止できる。さらに、水田を中干しするときには、越流ゲート68を押し下げ、付近の地面を掘り下げておくことによって水抜きができ、減反や転作の際にも、水田の用水をスムーズに落とすことができるという利点がある。
【0036】
また、図3及び図5に想像線で示すように、給排水枡60に、耕作区下方の地中に開口する排水管69を設けておくこともできる。この排水管69は、通常は、キャップ69C等の遮断手段で塞いでおき、耕作区42を畑に転作する場合等に、排水管69部分の地面を掘り下げて排水管69のキャップ69Cを取り外し、給水弁64を閉じるとともに、排水弁66を開いた状態としておく。これにより、転作した耕作区42から雨水等を速やかに排出することができるので、水が溜まることがなくなり、畑として有効利用することができる。
【0037】
なお、逆流防止堰や水位調節堰の構造は、上記形態例に示す筒体に限らず、蛇腹状に形成したり、堰板式にしたりすることもでき、弁の構造も任意に選択できる。さらに、各操作ロッドを、例えばねじ込み構造等により着脱可能に形成しておくことにより、必要時以外に水位調節堰等が操作されることを防止できる。
【0038】
また、上記形態例では、各耕作区に各1個の水位調節装置を設置した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、耕作区の両側に水位調節装置を設置すれば、耕作区の全体にわたってきめ細かな用水管理を行うことができ、耕作区の面積や形状等に応じて任意の数の水位調節装置を設置することができる。また、複数の水位調節装置を設ける場合は、用水供給用と排水用とに使い分けてもよい。
【0039】
さらに、各バルブの開閉や堰の上下位置調節を、操作ロッドに代えてモーター等により遠隔操作可能に形成することもでき、コンピューター等を使用して自動的に制御することも可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の水田の水位調節装置によれば、水田の側縁に沿って設けられた農道に給水パイプ及び排水パイプを埋設するので、水田の耕作区や農道等のスペースを大幅に拡大でき、農地を有効に利用することができる。
【0041】
また、水位調節装置により、耕作区への用水の供給や田面水位の維持、耕作区からの用水の排出等を簡単な操作で確実に行うことができ、各耕作区毎の田面水位の維持等の用水管理を効率よく行うことができる。さらに、一部の耕作区の減反等にも対応することができる。しかも、これらの機能を一つの給排水枡に集約させているので、水位調節装置をコンパクトに形成することができ、施工性に優れるとともに、安価に供給することができる。
【0042】
さらに、本発明では、各耕作区に供給された用水が余剰水として排出されるのを最小限に抑える用水管理を行えるので、各耕作区に施用された農薬や肥料等が用水と共に外部に流出する量を低減でき、環境破壊の問題を招来することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水位調節装置を使用した用水管理システムの一例を示す概略平面図である。
【図2】 水位調節装置の一形態例を示す配管概略図である。
【図3】 水位調節装置の具体的な形状例を示す平面図である。
【図4】 水位調節装置の縦断面図である。
【図5】 水位調節装置における調整水流出部及び耕作区給排水口部分を示す縦断面図である。
【図6】 従来の水田構造を示す概略平面図図である。
【図7】 従来の給水路の斜視図である。
【符号の説明】
37…用水ライン、38…排水ライン、4…水田、41…畦畔、42…耕作区、43…農道、51…給水パイプ、52…排水パイプ、6…水位調節装置、60…給排水枡、61…耕作区給排水口、62…用水流入部、63…用水排出部、64…給水弁、64G…ガイド部材、64H…操作ハンドル、64S…ネジ弁軸、64V…弁体、65…逆流防止堰、65T…筒体、65H…操作ロッド、66…排水弁、66V…弁体、66H…操作ロッド、67…水位調節堰、67T…筒体、67H…操作ロッド、68…越流ゲート、69…排水管
Claims (3)
- 農道に沿って給水パイプと排水パイプとが埋設され、給水パイプから供給される用水を耕作区に供給し、耕作区の余剰の用水を排水パイプに排出する水田の水位調節装置であって、高さ調節可能な越流ゲートを介して水田の耕作区に連通する耕作区給排水口を一側壁に備えた有底筒状の給排水枡に、前記給水パイプに接続する用水流入部と、前記排水パイプに接続する用水排出部とを設け、前記用水流入部には、用水の供給を調節する給水弁と給排水枡の上部に開口する高さ調節可能な逆流防止堰とを設けるとともに、前記用水排出部には、給排水枡の底部近傍で開口可能な排水弁と給排水枡の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰とを設けたことを特徴とする水田の水位調節装置。
- 前記水位調節堰は、前記用水排出部に接続されて上向きに開口したパイプに上下方向に摺動可能に装着した筒体により形成されていることを特徴とする請求項1記載の水田の水位調節装置。
- 前記逆流防止堰は、前記用水流入部に接続されて上向きに開口したパイプに上下方向に摺動可能に装着した筒体により形成されていることを特徴とする請求項1記載の水田の水位調節装置。
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