JP3848657B2 - 中水道用貯溜槽 - Google Patents

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本発明は雨水を溜めて利用できるようにする中水道用貯溜槽に関する。
防火用水槽の水や、また植木の散水,車の洗車さらに水洗トイレなどの水は上水道でなく、槽に雨水を溜めてこの中水を使用することでもよく、雨水を溜めて有効活用できる次のような貯水槽の発明技術がこれまで提案されてきた(例えば特許文献1,2)。
特開2002-54187号(以下、「引例1」という。) 特開2000-64369公報(以下、「引例2」という。)
引例1は雨水枯渇時に雨水配管系統への上水吸水を自動的に切り換えられる雨水貯溜装置に関する技術で、また引例2は防災防火水槽及び不要となった合併浄化槽を利用した防災防火水槽の製造技術を提供している。
しかるに、上記引例1,2限らずに従来の貯水槽,貯溜槽は大きな槽内に水を貯水する空間があるだけで、幼児などが何かのはずみで槽内に落ちたときに危険極まりない構造になっていた。
また、従来の貯水槽,貯溜槽は専らコンクリート製の槽を形成するものが多く、コストが嵩んでいた。引例2は不要となった合併浄化槽を使用して低コスト化を図っているが、必ずしも不要となった合併浄化槽が存在するものでなかった。またコンクリート製の貯溜槽は地震でひび割れ等が発生する虞れがあり、メンテナンスの維持管理も大変だった。
本発明は上記問題点を解決するもので、比較的低コストにして安全性に富み、地震等にも損傷しづらい構造の中水道用貯溜槽を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、地表を掘削して設けた凹所(O)の周壁に防水シートを沿わせて水を溜め得る上面開口の容器を形成した貯溜槽本体(1)と、空隙(ε)を有する矩形盤状にして、荷役運搬機器による物品の取扱いを便利にするために物品を載せる面をもつ樹脂製パレット(2)で、前記貯溜槽本体の上面開口から槽内に積層収納される複数の主要パレット(2a)と、該主要パレットよりも空隙率が小で上面開口率が小さく且つ重くして、該主要パレットの上に積み重ねられる最上段パレット(2b)と、積み重ねられた各パレット(2)に上下に縦通するよう形成される通孔(e)と、該貯溜槽本体内に雨水を導入する雨水配管(9)と、前記通孔(e)を利用して下降させ、積層パレット(2)内の下部に配設される水中ポンプ(6)と、該水中ポンプに接続して前記貯溜槽本体に溜まった雨水を貯溜槽本体外へ導く吐出管(8)と、該貯溜槽本体内の上部に設けられ、貯溜槽本体内に導入される雨水うちの余剰分を系外に排出させるオーバーフロー管(11)と、を具備することを特徴とする中水道用貯溜槽にある。
請求項2の発明たる中水道用貯溜水槽は、請求項1で、先端が貯溜槽本体(1)内に導かれる水道管(10)と、主部(31)が最上段パレット(2b)の上面全域を覆い、さらに該主部(31)から延設される端部(32)が最上段パレット(2b)の側壁を垂れ下り水面(L)下に浸かるようにする吸水性シート(3)と、該吸水性シートの上に載置される多孔板(4)と、該多孔板の上から多孔板の透孔を利用して前記吸水性シートに植設される草木(5)とをさらに具備することを特徴とする。
(作用)
請求項1の発明のごとく、地表を掘削して設けた凹所の周壁に防水シートを沿わせて上面開口の収納容器を形成する防水シート製の貯溜槽とすると、平面的シートを凹所の底壁,側壁に沿わせて上面開口の水槽を簡単に造ることができる。
そして、中水道用貯溜槽が空隙を有する盤状体の複数のパレットが該貯水槽の上面開口から槽内に積層収納される構造であると、槽内がパレットで充填されるため、安全で槽内に幼児等が落ちることはなくなる。
さらに貯水槽と複数のパレットと雨水配管と水中ポンプと吐出管とオーバーフロー配管を備える構成であっても、それらの組付けが容易であるので低コストで需要者に供給できる。
加えて、矩形盤状にして、荷役運搬機器による物品の取扱いを便利にするために物品を載せる面をもつ樹脂製パレット(2)であると、パレット上面はかなり大きく且つ平らで、しかもパレット自体が耐荷重,耐衝撃性等に十分配慮された製品であるので、貯溜槽の上を歩いても安定し歩行に何ら支障はない。それでいて、パレットは空隙率が高く貯溜槽としての機能をいかんなく発揮する。貯溜槽本体の上面開口から槽内に積層収納される複数の主要パレット(2a)と、該主要パレットよりも空隙率が小で上面開口率が小さく且つ重くして、該主要パレットの上に積み重ねられる最上段パレット(2b)とが設けられると、主要パレットが上面格子状となって多く貯水できる構造であるのに対し、最上段パレットは上面板状になって重しとして機能し、さらにその上を歩いたときに靴の踵などが入り込み難いようになる。
水中ポンプ(6)が通孔(e)を利用して下降させ、積層パレット(2)内の下部に配設されると、貯溜槽本体の側面には土圧という外圧が加わるが、この外圧を貯溜槽本体内に配された頑強なパレットが受け止め、水中ポンプはこのパレットの内部に配設されるので損傷を受け難い構成にある。
請求項2の発明のごとく、パレットの最上段に吸水性シート,多孔板,草木が載置されると、草木は多孔板を介して吸水性マットから水分補給を受ける構造になるので、水補給しなくても草木を生育させることができる。各家庭の庭などに中水道用貯溜槽が設けられても景観を良好にする。
先端が貯溜槽本体(1)内に導かれる水道管(10)を備えると、渇水期などで雨が長く降らない場合でも、水道管から水を貯溜槽本体に注入して溜めることによって防火水槽等として役立てることができる。
主部(31)が最上段パレット(2b)の上面全域を覆い、さらに該主部(31)から延設される端部(32)が最上段パレット(2b)の側壁を垂れ下り水面(L)下に浸かるようにする吸水性シート(3)を備えると、草木への水分補給が容易になりより好ましくなる。
本発明の中水道用貯溜槽は、槽内に子供が落ちることがなく安全で、しかも低コストにして短納期対応が可能であり、地震等にも損傷しづらい構造であるなど実用的で極めて有益である。
以下、本発明に係る中水道用貯溜槽の実施形態について詳述する。
[実施形態1]
本実施形態は図1〜図4のごとくの中水道貯溜槽で、図1はその説明断面図、図2,図3はパレットの斜視図、図4は中水道貯溜槽とその中水の利用系統を表す説明図(家庭用雨水利用システム図)である。
中水道用貯溜槽(以下、単に「貯溜槽」という。)は貯溜槽本体1とパレット2と水中ポンプ6と吐出管8とオーバーフロー管11とを具備する。
貯溜槽本体1は平面状の防水シートを立体的に折り曲げて上面開口の方形体の箱状に形成された水槽である。詳しくは、地表を掘削して方形体状の凹所Oを設け、その凹所Oの周壁(底面及び側面)に樹脂製又はゴム製の防水シートを沿わせて上面開口の収納容器たる貯溜槽本体1を形成する。貯溜槽本体1の大きさはパレット2を水平置きで複数収納し得る大きさである。屈曲自在の防水シートを凹所Oの底面及び側面に沿わせて水を溜め得る上面開口の方形体の箱状容器を形成して貯溜槽本体1とする。
ここでの防水シートはシートを折り曲げて箱状容器を形成した貯溜槽本体1の槽内に水を溜め得るシート状体のものである。具体的な防水シートとしては加硫ゴム系防水シート,非加硫ゴム系防水シート,塩化ビニル樹脂系防水シート,熱可塑性エラストマー系防水シート,エチレン酢酸ビニル樹脂系防水シート等がある。廃棄物最終処分場で用いられている熱可塑性ポリオレフィン系シートや熱可塑性ポリエーテル系ポリウレタンシート等の遮水シートも本発明でいう防水シートに含まれる。防水シートは魚養殖用容器や幼児用簡易プールに使用される樹脂シートでも足り、ポリエステル製織布に軟質塩化ビニルをコーティングさせた複合材であってもよい。
貯溜槽本体1はスラッシュ成形等で貯溜槽本体1の形に立体化させた薄肉防水シート(成形表皮)からなる成形加工品でもよいが、その場合は金型や成形するコストがかかる。市販の平面状防水シートからこれを折り曲げて現場施工等で貯溜槽本体1を立体形成すれば、融通性,低コスト化を実現しより好ましくなる。具体的には、パレット2の積層トータル寸法に合わせて平面状防水シートを裁断し、その後、熱溶着や接着剤を用いて貯溜槽本体1の立体化を図る。積層パレット2を包み込むことができる幅広シートがある場合は、積層パレット2を中子として使い、中子の上部から風呂敷を被せるように積層シートを覆って熱溶着等で下面開口の容器を地上で完成させ、これを上下逆にして凹所Oに収め貯溜槽本体1とすることができる。
パレット2は空隙εを有する平面視四角形の盤状体で、前記貯溜槽本体1の上面開口から槽内に積層収納される。貯溜槽本体1の槽内に積み重ねられたパレット2のうちの最上段パレット2bの上面は地表面とほぼ同じレベル又は若干低めになるよう設定される。
本発明でいうパレット2は荷役運搬機器による物品の取扱いを便利にするために物品を載せる面をもつもので(JIS Z0111)、樹脂製のものをいう。市販されている樹脂製パレット2は主にポリプロピレンや高密度ポリエチレンで製造されている。これらの材料は耐荷重性や耐衝撃性等の機械的強度が優れているだけでなく、木材や鋼材に比較して耐水性に優れており水中での腐蝕,サビの発生等の心配がない。
パレット2はフォークリフト使用を前提として荷役作業用の機材として用いられ、取扱う荷物の形状,重量、また保管時の形態も平置き,段積,自動倉庫でのラック積み等多種多用であり、それらに対応した各種の製品が市販されている。本発明のパレット2は空隙εがあり樹脂製盤状体であれば、いずれも使用可能であるが、軽量で品質が安定したJIS規格品合格の汎用品が安価で入手し易く好適となる。
ちなみに、荷物が比較的軽量の場合は、パレット2の底面板のないスノコ状のスキットと通称呼ばれている製品も荷役運搬で数多く使われている。本発明でいうパレット2はこのスキットも含むものとする。
本実施形態は、図2のような空隙率大の矩形盤状のパレット2(主要パレット2a)を貯溜槽本体1の槽内に5段積層収納した後、その上にさらに図3のような主要パレット2aに比し空隙率小の矩形盤状のパレット2bを積み重ねている。積み重ねられた各パレット2には水中ポンプ6を配するための上下に縦通する通孔eが形成されている。パレット2は樹脂製であることから通孔eの孔空け二次加工は簡単にできる。図1では各パレット2間やパレット2と防水シート製貯溜槽本体1との間に隙間を設けるが、図を判り易くするもので、各パレット2は積み上げられて互いに当接しており、また貯溜槽本体1と各パレット2の側壁は当接するか両者の隙間が殆どない状態になる。
空隙率大の前記主要パレット2aには例えば図2に示す大日本インキ化学工業株式会社製カートン・コンテナ等定型物用最軽量タイプ(型式SLA-111)があり、空隙率小の矩形盤状の前述の最上段のパレット2bには例えば図3に示す大日本インキ化学工業株式会社製DIC PALLET Zシリーズ(型式ZR-1111E)がある。空隙率小の前記最上段パレット2bはその上面開口率が小さく、且つ重量も主要パレット2aよりかなり重くなっている。
主要パレット2aが上面格子状となって多く貯水できる構造であるのに対し、最上段パレット2bは図3のごとく上面板状になって重し(後述)として機能し、さらにその上を歩いたときに靴の踵などが入り込み難いようにしている。
ところで、本発明の貯溜槽はパレット2の空隙εに貯水するという従来にない発想なので、空隙容積がいかほどであるかが極めて重要となる。貯溜槽本体1内は複数のパレット2が充填され、ほぼ埋め尽くされた状態となるが、パレット2の空隙率が8〜9割と高く、該空隙εを利用して貯溜槽本体1に所定量の水を十分溜めることができる。実際、図2の主要パレット2aの空隙率は計算値で約94%、図3の最上段パレット2bの空隙率は計算値で約88%あり、極めて大きな空隙εがパレット2に存在するのが判明した。
本発明は貯溜槽本体1の槽内に複数のパレット2を積層収納するが、その積層収納する方法として、例えば予め凹所Oの底面及び側面に防水シートを沿わせて上面開口の貯溜槽本体1を形成し、その後、複数のパレット2を槽内に積み上げていく第1の方法、防水シートを広げた中央に複数のパレット2を積み上げ、その防水シートの周囲を折り畳むようにして各パレット2の側壁に沿わして、防水シートで上面開口の貯溜槽本体1を地上で完成させる一方、所定の地表箇所を掘削して凹所Oを設け、該凹所Oにこれら防水シート,パレット2を設置する第2の方法等がある。最終的に凹所Oにシートを沿わせた貯溜槽本体1の槽内に複数のパレット2が積層収納される形態が得られればいずれで方法で行われてもよい。
雨水配管9は貯溜槽本体1内に雨水を導入する配管である。例えば図4のごとく家屋の屋根などに降った雨を樋で受け、その受けた雨水を雨水配管9で緑化雨水槽たる貯溜槽本体1にまで導く。
水中ポンプ6はポンプ全体を貯溜槽本体1内に溜めた水中に配して使用するポンプで、槽内に溜まった雨水を生活用水や花木への散水等に利用したい時に起動させるものである。本実施形態は既述のごとく複数のパレット2が積み重ねられる各パレット2の角部近くで、上下方向に縦通する通孔eを穿設し、水中ポンプ6は該通孔eを利用して下降させ積層パレット2内(貯溜槽内)の下部に配設されるようにしている。貯溜槽本体1は地中に埋設する形態であることから、貯溜槽本体1の側面には土圧という外圧が加わるが、この外圧を貯溜槽本体1内に配された頑強なパレット2が受け止め、水中ポンプ6はこのパレット2の内部に配設されるため損傷を受け難い構成にある。
吐出管8は前記水中ポンプ6に接続して、前記貯溜槽本体1に溜まった雨水を貯溜槽本体1外へ導く管である。吐出管8はホースやパイプ、或いはこれらの組み合わせで構成される。吐出管8は図4のごとく車などの洗車や生活用水の利用、さらに花木への散水に利用できるよう途中で適宜分岐させることができる。
オーバーフロー管11は前記貯溜槽本体1内の上部に接続し、貯溜槽本体1内に導入される雨水のうちの余剰分を系外に排出させる管である。前記雨水配管9によって貯溜槽本体1内に雨水が導入されるが、雨がたくさん降った時は貯溜槽本体1から溢れ出てしまう。オーバーフロー管11は貯溜槽本体1の上部外壁に接続し、その接続位置として最上段パレット2bの下面レベルに近い位置に設ける。最上段パレット2bができるだけ水に浸からないようにして、各主要パレット2aが水中にもぐり浮力で浮き易い状況になっても、重量のある最上段パレット2bの自重で主要パレット2aの浮上を抑止させる狙いである。図1はオーバーフロー管11が貯溜槽本体1との接続部分だけになっているが、該オーバーフロー管11は貯溜槽本体1の外壁から通常、図4のごとく雨水側溝まで配設される。
本実施形態はさらに水道管10と吸水性シート3と多孔板4と草木5とを備える貯溜槽としている。
水道管10はその先端が貯溜槽本体1内に導かれ、図示しない蛇口を開ければ上水が貯溜槽本体1内に注入される。渇水期などで雨が長く降らない場合でも、水道管10から水を貯溜槽本体1に注入して溜めることによって防火水槽等として役立てることができる。符合101は水道管10の先端に設けたボールタップを示す。ボールタップ101による水面保持レベルはオーバーフロー管11の高さ又はこれより若干下方位置に設定される。
吸水性シート3は不織布等の水を吸水,保持できるシートである。吸水性シート3は前記最上段パレット2bの上面全域をほぼ覆うようにして載置される。吸水性シート3は貯溜槽本体1内の水の蒸発等で上昇する水分を捕捉,保持して、草木5に水分を供給する役割を担う。ここで、吸水性シート3は主部31が最上段パレット2bの上面全域を覆い、さらに主部31から延設される端部32が図1のごとく最上段パレット2bの側壁を垂れ下り水面L下に浸かるようにすると、草木5への水分補給が容易になりより好ましくなる。
多孔板4は前記吸水性シート3の上に載置される孔開き板状体である。ここでは風呂場などで多用される亀甲形の樹脂製孔開きマットを用いる。その上を歩いても水を含んだ吸水性シート3からにじみ出た水で足元が濡れ難く、且つ草木5が該多孔板4を介して前記吸水性シート3に植設できるようであればその種類を問わない。
草木5は既述のごとく前記多孔板4の孔を通って前記吸水性シート3に植設される植物である。本実施形態は草木5にみやま万年草を用いる。
このように構成した貯溜槽は、一般家庭で雨水を貯溜槽本体1に溜めて、手軽に車の洗車やトイレの水洗、さらに花木への散水等の中水として利用できる。貯溜槽本体1内の水中に沈める主要パレット2a,2a,…は空隙率が高く軽量であるので、貯水量が大きく且つ組立て作業性に優れる。また定期清掃時の分解作業等でも楽になる。最上段パレット2bだけが主要パレット2aに比べ重いが、その自重を利用して主要パレット2a,2a,…を効果的に水中に沈めたままの状態を保つことができる。
貯溜槽本体1が地表を掘削してなる凹所Oの周壁に防水シートを沿わせたものであるので、市販の平面状防水シートを折り曲げて上面開口の容器たる貯溜槽本体1を簡単に造ることができる。そして貯溜槽本体1の槽内に複数のパレット2が積層収納され、槽内がパレット2に充填されるので貯溜槽本体1内に子供が落ちるスペースはない。貯溜槽に幼児等が落ちる事故をなくせる。パレット2上面はかなり大きく且つ平らで、しかもパレット自体が耐荷重,耐衝撃性等に十分配慮された製品であるので、貯溜槽の上を歩いても安定し歩行に何ら支障はない。それでいて、パレット2は空隙率が高く貯溜槽としての機能をいかんなく発揮する。貯溜槽は貯溜槽本体1,パレット2,水中ポンプ6,吐出管8,オーバーフロー管11等を備えるが、市販品をそのまま使うか少し加工するだけで済むので、低コストで生産できる。
コンクリート製貯溜槽では地震発生によってひび割れ等が発生し、その補修に時間,コストがかかったりするが、地震があっても柔軟性のある防水シートで形成した貯溜槽本体1は損傷する虞れがない。また、貯溜槽本体1がプラスチック製タンクである場合は、槽内の水がなくなった場合に土圧で潰れたり、或いは槽内が空の状態ままで地下水の水位が上がった場合に浮き上がってしまう不具合が生じたりするが、本発明の貯溜槽は複数のパレット2が貯溜槽本体1内に積層収納されて重量があるので、槽内の水がなくなり空になっても浮き上がる心配はない。また槽内が空になり土圧で貯溜槽本体1を押圧する事態が発生しても貯溜槽本体1を構成するシート部分がパレット2の側壁に当接し、当接圧力がパレット2に加わってもパレット2は機械的強度が十分あることからプラスチックタンクのように押し潰されることがない。パレット2は水中に置かれるが、樹脂製であり腐蝕,サビの心配もない。
さらに水道管10が貯溜槽本体1内に導かれるようにすると、雨が降らない日が続く場合でも貯溜槽本体1に水をはることができるので、防火水槽としていつもスタンバイできる。最上段パレット2bに吸水性シート3を載置し、その上に多孔板4を置き、さらにその上から多孔板4の通孔eを利用して吸水性シート3に植設する草木5を設けると、貯溜槽本体1から蒸発する水分を捕捉した吸水性シート3が草木5に水分補給できるので、特に水やりせずとも草木5を生育させることができる。一般家庭の庭に本発明の貯溜槽が設置されてもその上面に草木5が生育するので、景観良好になる。吸水性シート3の端部32がパレット2の側壁を垂れ下り水面L下に配されると、吸水性シート3が毛管現象で水を吸い上げてより潤った状態になり、草木5の生育を助長し一層好ましくなる。
[実施形態2]
本実施形態は図5のごとくの貯溜槽である。ここでは実施形態1のような通孔eをパレット2に穿設せずに、水中ポンプ6はパレット2の横置きで、積み重ねられたパレット2横の貯溜槽本体1内の底に水中ポンプ6を配設する。パレット2に通孔eを形成する手間がなくなり好ましいが、図5の水中ポンプ6がある紙面垂直方向の貯溜槽本体1内には詰物が必要に応じ充填されることとなる。他の構成は実施形態1と同様でその説明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。このように構成した貯溜槽も実施形態1と同様の効果が得られる。
尚、本発明においては、前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。貯溜槽本体1,パレット2,吸水シート,多孔板4,水中ポンプ6,吐出管8,雨水配管9,水道管10,オーバーフロー管11等の形状,大きさ,材質等は用途に合わせて本発明の範囲内で適宜選択できる。例えば、実施形態1,2では貯溜槽本体1内に1枚のパレット2が水平に置かれその上に他のパレット2が積層収納された貯溜槽になっているが、貯溜槽本体1内に複数のパレット2が水平に横置きされ、それらの上に他のパレット2がそれぞれ積層収納される貯溜槽とすることもできる。
実施形態1の中水道貯溜槽の説明断面図である。 主要パレットの斜視図である。 最上段パレットの斜視図である。 中水道貯溜槽とその中水の利用系統を表す説明図である。 実施形態2の中水道貯溜槽の説明断面図である。
符号の説明
1 貯溜槽本体
2 パレット
2a 主要パレット
2b 最上段パレット
3 吸水性シート
31 主部
32 端部
4 多孔板
5 草木
6 水中ポンプ
8 吐出管
9 雨水配管
10 水道管
11 オーバーフロー管
e 通孔
L 水面
O 凹所
ε 空隙

Claims (2)

  1. 地表を掘削して設けた凹所(O)の周壁に防水シートを沿わせて水を溜め得る上面開口の容器を形成した貯溜槽本体(1)と、空隙(ε)を有する矩形盤状にして、荷役運搬機器による物品の取扱いを便利にするために物品を載せる面をもつ樹脂製パレット(2)で、前記貯溜槽本体の上面開口から槽内に積層収納される複数の主要パレット(2a)と、該主要パレットよりも空隙率が小で上面開口率が小さく且つ重くして、該主要パレットの上に積み重ねられる最上段パレット(2b)と、積み重ねられた各パレット(2)に上下に縦通するよう形成される通孔(e)と、該貯溜槽本体内に雨水を導入する雨水配管(9)と、前記通孔(e)を利用して下降させ、積層パレット(2)内の下部に配設される水中ポンプ(6)と、該水中ポンプに接続して前記貯溜槽本体に溜まった雨水を貯溜槽本体外へ導く吐出管(8)と、該貯溜槽本体内の上部に設けられ、貯溜槽本体内に導入される雨水うちの余剰分を系外に排出させるオーバーフロー管(11)と、を具備することを特徴とする中水道用貯溜槽。
  2. 先端が貯溜槽本体(1)内に導かれる水道管(10)と、主部(31)が最上段パレット(2b)の上面全域を覆い、さらに該主部(31)から延設される端部(32)が最上段パレット(2b)の側壁を垂れ下り水面(L)下に浸かるようにする吸水性シート(3)と、該吸水性シートの上に載置される多孔板(4)と、該多孔板の上から多孔板の透孔を利用して前記吸水性シートに植設される草木(5)とをさらに具備する請求項1記載の中水道用貯溜槽。
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