JP3848447B2

JP3848447B2 - ディスク加圧型バタフライバルブ

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Publication number: JP3848447B2
Application number: JP27642897A
Authority: JP
Inventors: 喜順李
Original assignee: 喜順李
Priority date: 1996-09-25
Filing date: 1997-09-24
Publication date: 2006-11-22
Anticipated expiration: 2017-09-24
Also published as: US6042083A; JPH10122383A; CN1090303C; CN1177687A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、バルブ本体内で弁棒を軸として円板状のディスク弁を回動し、バルブシートに緊密に押し当てて管路を閉じ、完璧な液密状態に保持して漏水を防止するディスク加圧型バタフライバルブに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のバタフライバルブでは、ディスク弁の外周にゴム製のシートリングを取り付ける一方、ゴム製や金属製のバルブシートを使用し、バルブ本体内で弁棒を軸としてディスク弁を回動し、バルブシートに押し当てまたはその押し当てを解除して管路を開閉するものがあった。
【０００３】
また、バルブ本体の両側に設けた油圧シリンダでディスク弁をバルブシートに押し当てるものもあった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者のものには、次のような欠点があった。
▲１▼ ディスク弁の外周を単にバルブシートに接触して管路を閉じる構成であるから、頻繁な開閉により経時においてシートリングが摩耗すると、漏水を発生する。水圧が高いときには、一層漏水が発生しやすい。
▲２▼ 弁棒だけでディスク弁を支持するから、水圧によってディスク弁が揺れ、水密性が低下する。
【０００５】
▲３▼ バルブシートとしてゴム製のものを使用すると、耐酸性や耐薬品性が劣り、ある種の油類や薬液の輸送には不適であった。
▲４▼ バルブシートとして金属製のものを使用すると、高度技術による精密加工を必要とし、製作に手数がかりコスト高となった。
【０００６】
また、後者のものには、油圧シリンダを駆動するに必要な油圧ポンプや油圧ライン等を必要とし、構成が複雑で高価となった。
【０００７】
そこで、この発明の目的は、水密性に優れ、耐酸性や耐薬品性に優れ、製作が容易でかつ構成が簡単にして安価に製作できるディスク加圧型バタフライバルブを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項１に記載の発明は、ディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図示実施の形態で説明するとおり、
外部操作により回動される、ウォームホイール１３や円板体４４や第１のレバー２９等の第１の回動部材と、
その第１の回動部材が取り付けられる弁棒５と、
その弁棒５に備えられる、偏心カム７等のカム部材と、
前記第１の回動部材の回動とともにその所定回動範囲内では該第１の回動部材に係合されてともに回動され、所定回動範囲外ではその係合が解除されて停止状態に保持される、回転板２０や第２のレバー２８等の第２の回動部材と、
前記弁棒５が貫通され、その第２の回動部材が取り付けられるシリンダ部材９と、
前記所定回動範囲内ではそのシリンダ部材９の回動でともに前記弁棒５を中心として回動される一方、前記所定回動範囲外では前記弁棒５の回動で前記カム部材により前記弁棒５の径方向に移動されるディスク弁３と、
そのディスク弁３が前記カム部材により移動されて押し当てられまたはその押し当てが解除されるバルブシート１ａを有するバルブ本体１と、
を備えてなる、ことを特徴とする。
【０００９】
請求項２に記載の発明は、請求項１に記載のディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図１ないし６に示す実施の形態で説明するとおり、前記第１の回動部材が、ハンドル１５の外部操作によりウォーム１６を介して回動されるウォームホイール１３である、ことを特徴とする。
【００１０】
請求項３に記載の発明は、請求項１に記載のディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図７に示す実施の形態で説明するとおり、前記第１の回動部材が、前記弁棒５に取り付けられるハンドル１５の外部操作により回動される円板体４４である、ことを特徴とする。
【００１１】
請求項４に記載の発明は、請求項１に記載のディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図８ないし１３に示す実施の形態で説明するとおり、前記第１の回動部材が、前記弁棒５に取り付けられる外部操作が可能な第１のレバー２９である、ことを特徴とする。
【００１２】
請求項５に記載の発明は、請求項１、２、または３に記載のディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図１ないし７に示す実施の形態で説明するとおり、前記第２の回動部材が、前記所定回動範囲内では案内部材５０上に載置されることにより前記第１の回動部材に係合されてともに回動され、前記所定回動範囲外では前記案内部材５０の嵌合凹部２３にはまり込んで前記弁棒５の長さ方向に移動されることにより前記第１の回動部材との係合が解除されて停止状態に保持される回転板２０である、ことを特徴とする。
【００１３】
請求項６に記載の発明は、請求項１、または４に記載のディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図８ないし１３に示す実施の形態で説明するとおり、前記第２の回動部材が、前記所定回動範囲内では制御板２７によって係止部材３７をはめ付けることによりその係止部材３７を介して前記第１の回動部材に係合されてともに回動され、前記所定回動範囲外では前記制御板２７によって前記係止部材３７のはめ付けを外することにより前記第１の回動部材との係合が解除されて停止状態に保持される外部操作が可能な第２のレバー２８である、ことを特徴とする。
【００１４】
請求項７に記載の発明は、請求項６に記載のディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図８ないし１３に示す実施の形態で説明するとおり、前記所定回動範囲内で一部が係合されて前記第２のレバー２８を位置決めする歯部２５と、前記第２のレバー２８を当ててそれが前記所定回動範囲外まで回動されることを規制するストッパ部２６・２６´と、前記所定回動範囲内で前記係止部材３７を移動して前記第１の回動部材にはめ付ける隆起部３８と、前記所定範囲外で前記係止部材３７を入り込ませてそのはめ付けを外す凹み部３９とを、前記制御板２７に設けてなる、ことを特徴とする。
【００１５】
請求項８に記載の発明は、請求項１、２、３、４、５、６、または７に記載のディスク加圧型バタフライバルブにおいて、たとえば以下の図示実施の形態で説明するとおり、前記ディスク弁３に取付枠４を設けてその取付枠４に案内溝８・８´を形成する一方、前記シリンダ部材９に角型鍔部９´を設けてその鍔部９´を該案内溝８´内に入れ、前記所定回動範囲内では前記シリンダ部材９の回動でともに前記ディスク弁３が回動されるとともに、前記カム部材を偏心カム７として前記案内溝８内に入れ、前記所定回動範囲外では前記弁棒５の回動で該偏心カム７により前記ディスク弁３が前記弁棒５の径方向に移動されて前記バルブシート１ａに押し当てられる、ことを特徴とする。
【００１６】
そして、ディスク弁３の開き具合を調整するときは、外部操作により第１の回動部材を所定回動範囲内で回動するとともに、それに係合する第２の回動部材もともに回動し、シリンダ部材９を回して弁棒５を中心としてディスク弁３を回動する。
【００１７】
閉じるときは、第１の回動部材を所定回動範囲外まで回動してディスク弁３をバルブシート１ａに対向するとともに、第２の回動部材との係合を解除してそれを停止状態に保持し、引き続き第１の回動部材だけを回動することにより弁棒５を回動してカム部材によりディスク弁３を弁棒５の径方向に移動してバルブシート１ａに押し当てる。
【００１８】
開くときは、外部操作により第１の回動部材を逆向きに回動し、弁棒５を逆に回してカム部材によりディスク弁３を離してバルブシート１ａに対する押し当てを解除し、引き続き第１の回動部材を回動することにより第２に回動部材を係合してともに回動し、シリンダ部材９を回して弁棒５を中心としてディスク弁３を開く方向に回動する。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図１にはこの発明によるディスク加圧型バタフライバルブの部分破断分解斜視図を示し、図２にはそのディスク弁が閉じた状態における中央縦断面図を示す。
【００２０】
図中符号１は、左右に向けて管路２を有する筒状のバルブ本体である。バブル本体１内には、管路２の途中に円錐面状のバルブシート１ａが設けられる。
【００２１】
そのようなバルブ本体１ａ内には、バルブシート１ａに押し当てまたはその押し当てを解除して管路２を開閉する円板状のディスク弁３が備えられる。ディスク弁３の背面には、上下に離して直方体形状の取付枠４が固定される。
【００２２】
そして、その上下の取付枠４の中心孔４´を貫通して弁棒５が設けられる。弁棒５は、管路２を横切ってバルブ本体１を上下に貫通し、上端がバルブ本体１の頂部フランジ６から上向きに突出されている。
【００２３】
弁棒５には、同一形状のカム部材である２つの偏心カム７が同じ向きで上下に対応して固定される。それらの偏心カム７は、それぞれ前述した取付枠４の内向きの四角い案内溝８内に入り込んでいる。取付枠４には、また、外向きに四角い案内溝８´が形成されている。
【００２４】
外向きの案内溝８´には、それぞれ上下のシリンダ部材９の角型鍔部９´がディスク弁３方向に隙間Ｓを設けて入り込んでいる。上下のシリンダ部材９には、弁棒５が貫通されており、その上シリンダ部材９は、角型鍔部９´を下にしてバルブ本体１の上部を貫通し、スプライン１０を有する上端が頂部フランジ６から上向きに突出され、下シリンダ部材９は、角型鍔部９´を上にしてバルブ本体１の下部を貫通して設けられている。
【００２５】
ところで、前述の弁棒５の上端は、上シリンダ部材９よりさらに高く突出されており、係合凹部１１と突起１２を下向きに有するウォームホイール（第１の回動部材）１３の中心穴に貫挿される。そして、筒状のケ−シング１４内で、該弁棒５の上端にウォームホイール１３が固着されている。
【００２６】
ケ−シング１４の外側には外部操作可能にハンドル１５が設けられ、そのハンドル１５の中心軸にウォーム１６が取り付けられる。ウォーム１６は、ケ−シング１４内のウォームホイール１３に噛み合わされる。
【００２７】
さて、ケ−シング１４内には、ウォームホイール１３の下に、中心ギヤ孔１７を有し、側部に傾斜面１８を持つ突部１９・１９´が両端から突出される矩形状の回転板（第２の回動部材）２０が、その中心ギヤ孔１７にスプライン１０を挿入して案内部材５０の案内レール２１上に載置して収納される。
【００２８】
案内部材５０は、円板状で、バルブ本体１の頂部フランジ６上に固定され、その上にケ−シング１４を載置固定してなり、該ケ−シング１４の底部開口を被うように設けられる。案内レール２１は、その案内部材５０上の周囲に環状に突出して形成され、各２つのカム部２２・２２´と嵌合凹部２３・２３´が対向位置に形成される。カム部２２・２２´の先端には、下向きの傾斜面２４が設けられている。
【００２９】
なお、図２では、後述するように、案内レール２１上の嵌合凹部２３・２３´内にそれぞれ回転板２０の突部１９・１９´が入り込み、偏心カム７で押されてディスク弁３がバルブシート１ａに押し当てられ、ディスク弁３が閉じた状態を示す。また、図中符号４２は、取付枠４の外側にねじ止めされる蓋板である。また、４３は、ケ−シング１４の上部開口を被うようにその上にねじ止めされる上板である。
【００３０】
そして、いまディスク弁３の開き具合を調整するときは、ハンドル１５の外部操作によりウォーム１６を介してウォームホイール１３を所定回動範囲内で回動するとともに、ウォームホイール１３の係合凹部１１に突部１９・１９´を係合する回転板２０も案内レール２１上に載せてともに回動する。すると、上シリンダ部材９が回されて角型鍔部９´が回動され、上の取付枠４が回されてその取付枠４が固定されるディスク弁３が弁棒５を中心として回動され、管路２が開閉される。このとき、ディスク弁３の回動とともに下の取付枠４が回されて下シリンダ部材９も回動される。
【００３１】
なお、またこのときウォームホイール１３と回転板２０とはともに回動され、弁棒５と上シリンダ部材９もともに回動されるから、偏心カム７と取付枠４との間に相対移動はなく、偏心カム７により取付枠４が動かされてディスク弁３が弁棒５の径方向に移動されることはない。
【００３２】
閉じるときは、ハンドル１５を回してウォームホイール１３を所定回動範囲外まで回動し、図３中鎖線で示すようにディスク弁３の周縁をバルブシート１ａに対向するとともに、ウォームホイール１３とともに回動する回転板２０の傾斜面１８をカム部２２・２２´のカム面２４に当てて回転板２０を弁棒５の長さ方向に移動する。すると、図４に示すように、突部１９・１９´が案内レール２１の嵌合凹部２３・２３´内に入れられ、ウォームホイール１３との係合が解除されて回転板２０が停止状態に保持される。
【００３３】
この状態で、引き続きハンドル１５を回してウォームホイール１３だけを回動することにより、弁棒５を回して偏心カム７により取付枠４が隙間Ｓの範囲で相対移動され、ディスク弁３が弁棒５の径方向に移動され、つまり管路２の方向に移動され、図３中鎖線で示す状態から実線で示す状態とされてバルブシート１ａに強い力で押し当てられる。
【００３４】
一方、開くときは、ハンドル１５を逆に回してウォームホイール１３を逆向きに回動する。すると、弁棒５が逆に回されて偏心カム７により取付枠４が戻され、図５中実線で示すようにディスク弁３を離してバルブシート１ａに対する押し当てが解除される。
【００３５】
そして、引き続きハンドル１５を回してウォームホイール１３を回動することにより、突起１２で押して図６に示すように突部１９・１９´が嵌合凹部２３・２３´内から押し出され、係合凹部１１内に入れられてウォームホイール１３に回転板２０が係合される。これにより、案内レール２１上に載せてともに回動され、シリンダ部材９が回されて角型鍔部９´が回動される。そして、突部１９・１９´がカム部２２・２２´の他端に当たるところまで回動されると、図５中実線で示す状態から鎖線で示す状態とされてディスク弁３がいっぱいに開かれる。
【００３６】
ところで、上述した例では、ハンドル１５の外部操作によりウォーム１６を介して第１の回動部材であるウォームホイール１３が回動される構成とした。しかし、図７に示すように、ウォームホイール１３に代えて第１の回動部材として円板体４４を使用し、それを弁棒５に取り付け固定するとともに、弁棒５の上端を上板４３から突出して先端にハンドル１５を取り付け、ウォームを介さずにハンドル１５で直接弁棒５を回動するようにしてもよい。この図７に示すバルブは、同一の効果を達成できるが、大型よりは小型のものに適する。
【００３７】
図８には、この発明のさらに他例であるディスク加圧型バタフライバルブの部分破断分解斜視図を示す。この例では、バルブ本体１の頂部フランジ６上に、まず９０度の範囲で外周縁に歯部２５が設けられ、その両端に上向きに突出してストッパ部２６・２６´を有する円板状の制御板２７がねじ止めされており、その上に第２の回動部材として第２のレバー２８が先端の取付環部にシリンダ部材９が挿入されてそれに取り付け固定され、さらにその上に第１の回動部材として第１のレバー２９が先端の取付環部２９´に弁棒５が挿入されてそれに取り付け固定され設けられている。
【００３８】
第２のレバー２８は、ピン３０で連結される、前述の取付環部を有するヘッド部とそれに対して上下に回動可能に設けられる把手部３１とからなる。把手部３１には、第１のレバー２９の取付環部２９´まわりに設けられる弧状突起３２と係合すべく、ヘッド部上に向けてのびる係止突起３３が形成され、また図９に示すように制御板２７の歯部２５に係合される爪部３４が下向きに形成される。
【００３９】
他方、ヘッド部には、片側に横向き突部３５が設けられる。図１０に示すように、その横向き突部３５には、スプリング３６で下向きに付勢されるピン状の係止部材３７が上下に貫通して設けられる。付勢される係止部材３７は、下端が制御板２７の隆起部３８に押し当てられる。
【００４０】
制御板２７には、図８から判るとおり、前述した歯部２５とストッパ部２６・２６´とともに、さらに隆起部３８が、歯部２５の内側に同じ９０度の範囲で弧状に、上向きに隆起して形成され、その隆起部３８の片端に凹み部３９が設けられている。
【００４１】
一方、第１のレバー２９には、第２のレバー２８の横向き突部３５に対応して同様の横向き突部３５´が形成され、図１０に示すようにその横向き突部３５´内に下向きに開口して前述の係止部材３７の上端が入り込む係止穴４０が形成されている。また、その横向き突部３５´に隣接して下向き突部４１が設けられている。
【００４２】
そして、いまディスク弁３の開き具合を調整するときは、係止部材３７で一体に連結する第１のレバー２９および第２のレバー２８の双方を手で持って把手部３１を持ち上げ、図９中鎖線で示すようにヒンジ部３１´でピン３０を中心として回動させて爪部３４を歯部２５から外し、所定回動範囲である９０度の範囲でそれら第１のレバー２９および第２のレバー２８を一体に左右に回動する。
【００４３】
すると、弁棒５とシリンダ部材９とがともに回動され、角型鍔部９´を回動して偏心カム７と一体に上の取付枠４が回され、その取付枠４が固定されるディスク弁３が弁棒５を中心として回動されて管路２が開閉される。ディスク弁３の開き具合を調整後、所望の位置で把手部３１から手を離すと、爪部３４が図９中実線で示すように再び制御板２７の歯部２５に係合して位置決めされ、第１のレバー２９および第２のレバー２８の回動が阻止される。
【００４４】
閉じるときは、それら第１のレバー２９および第２のレバー２８の双方を片側に回動する。すると、第２のレバー２８の壁面２８´がストッパ部２６に当たり、第２のレバー２８のそれ以上の回動が阻止され、ここで把手部３１から手を離すと、爪部３４が歯部２５に係合して第２のレバー２８が停止状態に保持される。この状態では、図３中鎖線で示すように、ディスク弁３の周縁がバルブシート１ａに対向されている。
【００４５】
またこのとき、係止部材３７は、凹み部３９位置に達しており、その凹み部３９に入り込んで第１のレバー２９の係止穴４０との係合が解除される。そこで、第１のレバー２９の単独の回動が可能となり、引き続き第１のレバー２９だけを回動して図１１に示す状態とすると、弁棒５が回動して偏心カム７により取付枠４が隙間Ｓの範囲で相対移動され、ディスク弁３が弁棒５の径方向に移動され、つまり管路２方向に移動され、図３中鎖線で示す状態から実線で示す状態とされてバルブシート１ａに強い力で押し当てられる。
【００４６】
一方、開くときは、第１のレバー２９を戻して図１２に示すようにその下向き突部４１を第２のレバー２８のヒンジ部３１´の側面に当てる。すると、弁棒５が逆に回されて偏心カム７により取付枠４が戻され、図５中実線で示すようにディスク弁３が離されてバルブシート１ａに対する押し当てが解除される。
【００４７】
そこで、把手部３１を持ち上げて第２のレバー２８もともに回動すると、隆起部３８がスプリング３６に抗して再び係止部材３７を押し上げ、係止部材３７の先端が図１０に示すように係止穴４０内に入り込み、第１のレバー２９と第２のレバー２８とは一体となって回動され、シリンダ部材９を回して角型鍔部９´が回動される。そして、図１３に示すように、第２のレバー２８を他側のストッパ部２６´に当てるところまで回動すると、図５中実線で示す状態から鎖線で示す状態とされてディスク３がいっぱいに開かれる。
【００４８】
なお、ここで第１のレバー２９が９０度の所定回動範囲内にあるときは、その第１のレバー２９の弧状突起３２は、たとえば図１３に示すように、第２のレバー２８の係止突起３３の前方に位置しないから、把手部３１の持ち上げが可能とされる。しかし、図１１に示すように、第１のレバー２９が所定回動範囲外にあるときには、その弧状突起３２が係止突起３３の前方に位置することとなり、係止突起３３が弧状突起３２に当たって把手部３１の持ち上げが阻止される。したがって、この図１１に示す状態では、先に第１のレバー２９を所定回動範囲内に入れた後でなければ、爪部３４を歯部２５から外すことができず、第２のレバー２８を回動することはできない。
【００４９】
【発明の効果】
以上のとおり、請求項１ないし８に記載の発明によれば、ディスク弁をバルブシートに対向して後、弁棒の径方向つまり管路方向に移動してバルブシートに強く押し当てるから、水圧によるディスク弁の揺れをなくすことができ、カムを用いた簡単な構成で、製作容易にして漏水を完全になくすことができる。また、精密加工しない金属製のバルブシートを用いても十分な水密効果を得ることができ、安価に製作でき、かつ耐酸性や耐薬品性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一例であるディスク加圧型バタフライバルブの部分破断分解斜視図である。
【図２】そのディスク弁が閉じた状態における中央縦断面図である。
【図３】同状態における偏心カム位置の横断面図である。
【図４】そのウォームホイールに対する回転板の係合を解除した状態説明図である。
【図５】そのバルブシートに対するディスク弁の押し当てを解除した状態における角型鍔部位置の横断面図である。
【図６】そのウォームホイールに回転板を係合した状態説明図である。
【図７】この発明の他例であるディスク加圧型バタフライバルブの部分省略中央縦断面図である。
【図８】この発明のさらに他例であるディスク加圧型バタフライバルブの部分破断分解斜視図である。
【図９】そのディスク弁が閉じた状態における部分省略中央縦断面図とその部分拡大図である。
【図１０】図１３のＡ−Ａ縦断面図である。
【図１１】そのディスク弁が閉じた状態における第１のレバーと第２のレバーの位置を示す平面図である。
【図１２】図１３のＢ−Ｂ縦断面図である。
【図１３】そのディスク弁を完全に開いた状態における第１のレバーと第２のレバーの位置を示す平面図である。
【符号の説明】
１バルブ本体
１ａバルブシート
２管路
３ディスク弁
４取付枠
５弁棒
７偏心カム（カム部材）
８・８´ 案内溝
９シリンダ部材
９´ 角型鍔部
１３ウォームホイール（第１の回動部材）
１５ハンドル
１６ウォーム
２０回転板（第２の回動部材）
２３・２３´ 嵌合凹部
２５歯部
２６・２６´ ストッパ部
２７制御板
２８第２のレバー（第２の回動部材）
２９第１のレバー（第１の回動部材）
３７係止部材
３８隆起部
３９凹み部
４４円板体（第１の回動部材）
５０案内部材

Claims

外部操作により回動される第１の回動部材と、
その第１の回動部材が取り付けられる弁棒と、
その弁棒に備えられるカム部材と、
前記第１の回動部材の回動とともにその所定回動範囲内では該第１の回動部材に係合されてともに回動され、所定回動範囲外ではその係合が解除されて停止状態に保持される第２の回動部材と、
前記弁棒が貫通され、その第２の回動部材が取り付けられるシリンダ部材と、
前記所定回動範囲内ではそのシリンダ部材の回動でともに前記弁棒を中心として回動される一方、前記所定回動範囲外では前記弁棒の回動で前記カム部材により前記弁棒の径方向に移動されるディスク弁と、
そのディスク弁が前記カム部材により移動されて押し当てられまたはその押し当てが解除されるバルブシートを有するバルブ本体と、
を備えてなる、ディスク加圧型バタフライバルブ。
前記第１の回動部材が、ハンドルの外部操作によりウォームを介して回動されるウォームホイールである、請求項１に記載のディスク加圧型バタフライバルブ。
前記第１の回動部材が、前記弁棒に取り付けられるハンドルの外部操作により回動される円板体である、請求項１に記載のディスク加圧型バタフライバルブ。
前記第１の回動部材が、前記弁棒に取り付けられる外部操作が可能な第１のレバーである、請求項１に記載のディスク加圧型バタフライバルブ。
前記第２の回動部材が、前記所定回動範囲内では案内部材上に載置されることにより前記第１の回動部材に係合されてともに回動され、前記所定回動範囲外では前記案内部材の嵌合凹部にはまり込んで前記弁棒の長さ方向に移動されることにより前記第１の回動部材との係合が解除されて停止状態に保持される回転板である、請求項１、２、または３に記載のディスク加圧型バタフライバルブ。
前記第２の回動部材が、前記所定回動範囲内では制御板によって係止部材をはめ付けることによりその係止部材を介して前記第１の回動部材に係合されてともに回動され、前記所定回動範囲外では前記制御板によって前記係止部材のはめ付けを外することにより前記第１の回動部材との係合が解除されて停止状態に保持される外部操作が可能な第２のレバーである、請求項１、または４に記載のディスク加圧型バタフライバルブ。
前記所定回動範囲内で一部が係合されて前記第２のレバーを位置決めする歯部と、前記第２のレバーを当ててそれが前記所定回動範囲外まで回動されることを規制するストッパ部と、前記所定回動範囲内で前記係止部材を移動して前記第１の回動部材にはめ付ける隆起部と、前記所定範囲外で前記係止部材を入り込ませてそのはめ付けを外す凹み部とを、前記制御板に設けてなる、請求項６に記載のディスク加圧型バタフライバルブ。
前記ディスク弁に取付枠を設けてその取付枠に案内溝を形成する一方、前記シリンダ部材に角型鍔部を設けてその鍔部を該案内溝内に入れ、前記所定回動範囲内では前記シリンダ部材の回動でともに前記ディスク弁が回動されるとともに、前記カム部材を偏心カムとして前記案内溝内に入れ、前記所定回動範囲外では前記弁棒の回動で該偏心カムにより前記ディスク弁が前記弁棒の径方向に移動されて前記バルブシートに押し当てられる、請求項１、２、３、４、５、６、または７に記載のディスク加圧型バタフライバルブ。