JP3846588B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め地点入力された通過点や目的地まで経路探索を行い最適な経路を探索して設定し該設定された経路に従って経路案内を行うナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8はプログラムとデータの構成例を示す図である。表示と音声を用いて出発地や現在地から経由地等を通って目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置が種々提案されている。車両用ナビゲーション装置は、周知の如く地図データ、交差点や途中通過点の特徴を表示/音声で案内するための案内データ等を情報記憶装置に格納しておき、出発地と目的地の地点を入力し地図データに基づき目的地までの案内経路を探索(経路探索)したり、経由地や目的地の地点を入力し現在地を検知して現在地から経由地を通って目的地までの案内経路を地図データに基づき探索し、その探索した経路にしたがって交差点や踏み切り、高速道路の入口、出口等で進行方向等の案内情報を表示と音声で併用出力することによって経路案内を行うものである。そのために、車両用ナビゲーション装置としては、経路案内に関する情報を入出力する入出力装置、自車両の現在位置に関する情報を検出する現在位置検出装置、経路の算出に必要なナビゲーション用データや経路案内に必要な表示・音声案内データ等が記録されている情報記憶装置、経路探索処理や経路案内に必要な表示案内処理を行うと共に、システム全体の制御を行う中央処理装置等を備えている。
【0003】
一般に情報記憶装置は、例えば図8に示すようなインデックス、地図データ、探索データ、案内データ、マップマッチングデータ、目的地データ等のファイルからなりナビゲーション装置に必要なすべてのデータが記録されたデータベースであって、実際の記憶媒体として多くはCD−ROMが用いられている。また、プログラムは、地図描画部(地図描画用プログラム)、経路探索部(経路探索プログラム)、経路案内部(経路案内用プログラム)、現在位置計算部(現在位置計算用プログラム)、目的地設定操作制御部(目的地設定操作制御用プログラム)からなるアプリケーション部及びOS部からなり、それぞれ地図描画部では地図データを用い、経路探索部では探索データを用い、経路案内部では案内データを用い、現在位置計算部ではマップマッチングデータを用い、目的地設定操作制御部では目的地データを用いて所定の処理を行っている。なお、現在位置計算部では、地図データを用いて現在位置の計算を行うことができるので、地図データを地図描画部と現在位置計算部で兼用してマップマッチングデータを省くと、全体のデータ量を少なくすることができる。
【0004】
現在位置計算部では、相対方位センサや絶対方位センサ、距離センサの信号から得られる方位情報、距離情報等を地図データ或いはマップマッチングデータと照合して現在位置の検出を行い、目的地等の地点入力、経路探索の指示があると、経路探索部では、探索データを用いて最適経路の探索を行う。そして、案内を開始すると、経路案内部では、例えば現在位置を中心として進行方向を示した地図を表示しながら、探索された経路にしたがって案内データを用いて、交差点や特徴地点、通過地点までの残り距離、交差点での進行方向、特徴地点の情報等を表示・音声で適宜出力し経路案内を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図10及び図11は従来の車両用ナビゲーション装置で採用されているCD−ROMの記憶情報と中央処理装置(ECU)の対応例を示す図である。従来の車両用ナビゲーション装置において、経路探索や経路案内を行うためのプログラムとデータは、例えば図10(a)CD−ROMにデータのみを格納してアプリケーションやOSのプログラムを中央処理装置に格納しているタイプと、CD−ROMにプログラムとデータを格納してプログラム用メモリ領域を中央処理装置に用意し逐次プログラムを読み込むように構成している図10(b)に示すタイプに大別される。これらいずれのタイプにしても、それぞれ(各機種)の装置は、全て独自のプログラムと独自のデータで構成していて、独自の経路探索、経路案内を行うようにしている。したがって、経路探索を行うアルゴリズムやその結果にしても同じものではなく、また、経路案内にしても地図の表示の仕方や現在位置の表現の仕方、交差点や特徴物の画面、音声情報、タイミング等がそれぞれに特徴を有し、微妙に異なっている。そこに、車両用ナビゲーション装置を供給する側のセールスポイントがあり、凌ぎをけずっている。
【0006】
そのため、中央処理装置とCD−ROMは、供給する側とすれば、常にセットで用意しておかなければならず、ユーザとすれば、一度システムをセットを購入した以上、常に同じ仕様のメーカーのCD−ROMを使用しなければならない。したがって、図11(a)に示すようなA機種のプログラムAとデータAを記憶したCD−ROM及び中央処理装置を有するシステムがある場合には、A機種特有の経路探索や経路案内等の考え方を採用したサービスしか受けられず、例えばA機種と考え方が異なる他機種の、例えば図11(b)に示すようなB機種のプログラムBとデータBを記憶したCD−ROM及び中央処理装置を有するシステムからB機種のプログラムBとデータBを記憶したCD−ROMを持ってきて利用することはできない。そのため、地図のアップデートや内容の充実に関しても、常にそのメーカーの対応を待たなければならず、また、そのメーカーの対応がなされない場合には、CD−ROMと共に中央処理装置も変えなければならない。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するものであって、種々の機種で使用されているCD−ROMを選択、交換してナビゲーションシステムを共用することができるナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、設定された目的地までの案内を出力するナビゲーション装置において、
プログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
情報記憶装置からナビゲーション装置の機種に対応するプログラムを検索して前記プログラム記憶手段に読み込み記憶するプログラム読み込み手段と、
前記プログラム記憶手段に記憶した前記プログラムを実行して案内情報の出力処理を行う案内出力処理手段と
を備え、前記案内出力処理手段は、ナビゲーション装置の機種毎に対応する複数のプログラムと前記複数のプログラムで共用するデータとを格納した前記情報記憶装置から前記データを読み出して前記プログラム記憶手段に記憶した前記プログラムを実行し案内情報の出力処理を行うように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
本発明のナビゲーション装置では、プログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
情報記憶装置からナビゲーション装置の機種に対応するプログラムを検索して前記プログラム記憶手段に読み込み記憶するプログラム読み込み手段と、
前記プログラム記憶手段に記憶した前記プログラムを実行して案内情報の出力処理を行う案内出力処理手段と
を備え、前記案内出力処理手段は、ナビゲーション装置の機種毎に対応する複数のプログラムと前記複数のプログラムで共用するデータとを格納した前記情報記憶装置から前記データを読み出して前記プログラム記憶手段に記憶した前記プログラムを実行し案内情報の出力処理を行うように構成したので、それぞれの機種で情報記憶装置を共用することができ、中央処理装置の機種に固定されない多彩なナビゲーションサービスを提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明が適用される車両用ナビゲーション装置の実施の形態を示す図である。本発明に係る車両用ナビゲーション装置は、図1に示すように経路案内に関する情報を入出力する入出力装置1、自車両の現在位置に関する情報を検出する現在位置検出装置2、経路の算出に必要なナビゲーション用データや経路案内に必要な表示/音声の案内データと機種の異なる複数のプログラム(アプリケーション及び/又はOS)等が記録されている情報記憶装置3、経路探索処理や経路案内に必要な表示/音声案内処理を行うと共に、システム全体の制御を行う中央処理装置4から構成されている。まず、それぞれの構成について説明する。
【0011】
入出力装置1は、目的地を入力したり、運転者が必要な時に案内情報を音声および/または画面により出力できるように、運転者の意志によりナビゲーション処理を中央処理装置4に指示すると共に、処理後のデータなどをプリント出力する機能を備えている。その機能を実現するための手段として、入力部には、目的地を電話番号や地図上の座標などにて入力したり、経路案内をリクエストしたりするタッチスイッチ11や操作スイッチを有し、出力部には、入力データを画面表示したり、運転者のリクエストに応じ自動的に経路案内を画面で表示するディスプレイ12、中央処理装置4で処理したデータや情報記憶装置3に格納されたデータをプリント出力するプリンタ13および経路案内を音声で出力するスピーカ16などを備えている。
【0012】
ディスプレイ12は、カラーCRTやカラー液晶表示器により構成されており、中央処理装置4が処理する地図データや案内データに基づく経路設定画面、区間図画面、交差点図画面などナビゲーションに必要なすべての画面をカラー表示出力すると共に、本画面に経路案内の設定および経路誘導中の案内や画面の切り換え操作を行うためのボタンが表示される。特に、通過交差点名などの通過交差点情報は、随時、区間図画面にポップアップでカラー表示される。
【0013】
このディスプレイ12は、運転席近傍のインストルメントパネル内に設けられており、運転者は区間図を見ることにより自車両の現在地を確認し、またこれからの経路についての情報を得ることができる。また、ディスプレイ12には機能ボタンの表示に対応してタッチスイッチ11が設けられており、ボタンをタッチすることにより入力される信号に基づいて上記の操作が実行されるように構成されている。このボタンとタッチスイッチなどから構成される入力信号発生手段は入力部を構成するものであるが、ここではその詳細な説明を省略する。
【0014】
現在位置検出装置2は、衛星航法システム(GPS)を利用したGPS受信装置21、ビーコン受信装置22、例えばセルラフォーンやFM多重信号を利用したGPSの補正信号を受信するデータ送受信装置23、地磁気センサなどで構成される絶対方位センサ24、車輪センサ、ステアリングセンサ、ジャイロなどで構成される相対方位センサ25、車輪の回転数から走行距離を検出する距離センサ26などを備えている。
【0015】
情報記憶装置3は、データアドレスやサイズ、プログラム数等の情報をもつインデックス、A機種の中央処理装置で作動するためのプログラムA、B機種の中央処理装置で作動するためのプログラムB、経路探索や経路案内等に用いるためのデータ、その他ナビゲーションを行うために必要なデータを記憶したCD−ROMである。プログラムA、Bは、A機種、B機種で動作する地図描画部、経路探索部、経路案内部、現在位置計算部、目的地設定操作制御部等からなりナビゲーションの信号出力処理を行うアプリケーション部及びOS部等で構成され、ここに、経路探索などの処理を行うためのプログラムや経路案内に必要な表示出力制御、音声案内に必要な音声出力制御を行うためのプログラム及びそれに必要なデータ、さらには経路案内及び地図表示に必要な表示情報データが格納されている。データは、地図データ、探索データ、案内データ、マップマッチングデータ、目的地データ等のファイルからなりナビゲーション装置に必要なすべてのデータが記憶されている。
【0016】
中央処理装置4は、種々の演算処理を実行するCPU40、情報記憶装置3からインデックス及びプログラムA又はBを読み込むのに必要なローダプログラム(プログラム読み込み手段)が格納されたROM41、プログラム記憶手段として情報記憶装置3から読み込まれたインデックス及びプログラムA又はBを格納する第1RAM42、設定された目的地の地点座標、道路名コードNo.等の探索された経路案内情報や演算処理中のデータを一時的に格納する第2RAM43、ディスプレイへの画面表示に使用する画像データが記憶された画像メモリ44、CPU40からの表示出力制御信号に基づいて画像メモリ44から画像データを取り出し、画像処理を施してディスプレイに出力する画像プロセッサ45、CPUからの音声出力制御信号に基づいて情報記憶装置3から読み出した音声、フレーズ、1つにまとまった文章、音等を合成してアナログ信号に変換してスピーカ16に出力する音声プロセッサ46、通信による入出力データのやり取りを行う通信インタフェース47および現在位置検出装置2のセンサ信号を取り込むためのセンサ入力インタフェース48、内部ダイアグ情報に日付や時間を記入するための時計49などを備えている。ここで、経路案内は画面表示と音声出力で行い、音声出力の有無は、運転者が選択できるように構成されている。また、上記の場合には、プログラムA又はBを格納するメモリをRAMとしたが、RAMの場合、メイン電源が切られるとデータが消去されてしまうため、メイン電源入力時に何時もプログラムを読み込む必要があり、起動時のレスポンスが遅くなる。そのため、RAMの代わりにフラッシュメモリ等を用いてメイン電源が切られてもプログラムを保持する方法もある。
【0017】
図2はCD−ROMの構成と中央処理装置に用意されるローダプログラムとの関係を説明するための図、図3はローダプログラムによる処理の流れを説明するための図、図4はローダプログラムによる処理の流れの他の例を説明するための図である。
【0018】
図2に示すCD−ROM(情報記憶装置)は、インデックスをアドレスdから記憶し、プログラムAをアドレスaから記憶し、プログラムBをアドレスbから記憶し、アドレスcからデータ(A)を記憶するようにアドレス空間を割り当てたものである。また、インデックスの構成は、データアドレス、データサイズ、プログラム数、機種毎のプログラムアドレス情報からなり、機種毎のプログラムアドレス情報は、対応機種(例えばA、B、……)、バージョン、プログラムアドレス、プログラムサイズの各情報からなる。プログラムAは、A機種の中央処理装置に読み込まれて動作する対応機種Aのプログラム、プログラムBは、B機種の中央処理装置に読み込まれて動作する対応機種Bのプログラムであり、いずれのプログラムもA機種のデータ(A)を用いるものである。つまり、これは、A機種のために作られたデータ(A)とプログラムAによるナビゲーションをB機種でもサービスできるように、データ(A)に対してB機種で動作するプログラムBを用意したものである。したがって、このCD−ROMに対応して、A機種では、中央処理装置(ECU)のローダプログラムに、インデックスを読み込んでプログラムAのアドレスとサイズを認識する機能が用意されていれば、図2(a)に示すようにインデックスが読み込まれると、次にプログラムAが読み込まれプログラム用メモリ(図1の第1RAM42)に格納されるので、A機種のデータ(A)による経路探索や経路案内を行うことができる。同様に、B機種では、中央処理装置のローダプログラムに、インデックスを読み込んでプログラムBのアドレスとサイズを認識する機能が用意されていれば、図2(b)に示すようにインデックスが読み込まれると、次にプログラムBが読み込まれプログラム用メモリ(図1の第1RAM42)に格納されるので、B機種のプログラムBの動作によりA機種のデータ(A)による経路探索や経路案内を行うことができる。つまり、CD−ROMの共用ができる。したがって、プログラムA、プログラムBとB機種のデータ(B)で構成したCD−ROMをA機種の中央処理装置に用い、A機種のプログラムAの動作によりB機種のデータ(B)による経路探索や経路案内を行うこともできる。
【0019】
上記のようなローダプログラムによる処理は、図3に示すようにCD−ROMがセットされるのを待ち(ステップS11)、CD−ROMがセットされると、まず、所定番地dからインデックスを読み込み(ステップS12)、各種毎のプログラムアドレス情報から対応機種を検索する(ステップS13)。そして、対応機種(例えばA)があるか否かを判断し(ステップS14)、対応機種がなければ使用できないので、その旨のメッセージを出力表示し(ステップS15)、対応機種があれば、続けてプログラムのアドレス、サイズ、バージョンをプログラム用メモリに格納し(ステップS16)、所定番地aからプログラムAを所定サイズ読み取りプログラム用メモリに記憶する(ステップS17)。その後、プログラム用メモリ中のプログラムAを起動する(ステップS18)。
【0020】
また、上記のステップS14の処理において、対応機種があったとき、図4に示すようにさらにプログラムのバージョンをプログラム用メモリ中のものと比較し(ステップS21)、その結果により以下の処理を行うようにしてもよい。すなわち、バージョンが同じであれば、直ちにプログラム用メモリ中のプログラムAを起動し(ステップS24)、バージョンが違う場合には、プログラムのアドレス、サイズ、バージョンをプログラム用メモリに格納し(ステップS22)、所定番地aからプログラムAを所定サイズ読み取り、プログラム用メモリに記憶する(ステップS23)。その後、プログラム用メモリ中のプログラムAを起動する(ステップS24)。このようにすることにより、バージョンが同じ場合に、ステップS22、S23(図3ではステップS16、S17)の無駄な処理を省くことができ、プログラムの迅速な起動を実現することができる。
【0021】
図5はCD−ROMの構成と中央処理装置に用意されるローダプログラムとの関係を説明するための図、図6はローダプログラムによる処理の流れを説明するための図、図7はCD−ROMと中央処理装置の相互利用関係を説明するための図である。
【0022】
図5に示す例は、インデックスを記憶しないCD−ROMの構成例であり、プログラムA、プログラムBのそれぞれに管理情報としてバージョン、プログラムサイズをもち、このようなCD−ROMに対応して中央処理装置のローダプログラムには、プログラムの読み込み番地が設定されている。例えばA機種の中央処理装置のローダプログラムは、図5(a)に示すように番地aからプログラムAを読み込むものであり、図6(a)に示すようにまず管理情報を読み込んでプログラム用メモリに格納し、続けてその管理情報のプログラムサイズに従ってプログラムを読み込みプログラム用メモリに格納して、このプログラムAの起動によりA機種のデータ(A)を用いたナビゲーション処理を行う。また、B機種の中央処理装置のローダプログラムは、図5(b)に示すように番地bからプログラムBを読み込むものであり、図6(b)に示すようにまず管理情報を読み込んでプログラム用メモリに格納し、続けてその管理情報のプログラムサイズに従ってプログラムを読み込みプログラム用メモリに格納して、このプログラムBの起動によりA機種のデータ(A)を用いたナビゲーション処理を行う。
【0023】
上記のようなA機種とB機種のそれぞれCD−ROMと中央処理装置の相互利用関係を示したのが図7である。図7(a)に示す例は、A機種のデータ(A)を記憶し、それをA機種の中央処理装置で使用するプログラムAとB機種の中央処理装置で使用するプログラムBとを記憶したCD−ROMを使用した場合であり、図7(b)に示す例は、B機種のデータ(B)を記憶し、それをA機種の中央処理装置で使用するプログラムAとB機種の中央処理装置で使用するプログラムBとを記憶したCD−ROMを使用した場合である。このように中央処理装置には、CD−ROMから自機のプログラムを読み込んでくるためのローダプログラムとプログラム用メモリを用意し、CD−ROMには、地図描画部、経路探索部、経路案内部、現在位置計算部、目的地設定操作制御部からなるアプリケーション部及びOS部等で構成されたA、Bそれぞれの機種のプログラムA、B、及びこれらの各プログラムで共用される地図データ、探索データ、案内データ、マップマッチングデータ、目的地データ等のファイルからなりナビゲーション装置に必要なすべてのデータを記憶しておくことにより、それぞれの機種のCD−ROMを共用することができ、ナビゲーション装置の汎用性、柔軟性を高めることができる。
【0024】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記の実施の形態では、情報記憶装置にCD−ROMを用いたが、着脱可能な小型の情報記憶媒体であればメモリカードや光カード、その他の記憶媒体でもよいことはいうまでもない。また、アプリケーション部とOS部との組み合わせをセットにして各機種対応にプログラムを用意したが、複数のプログラムとして、ハードに依頼度の高いOS部を複数もち、アプリケーション部を共通になるようにしてもよい。実施の形態では、経路誘導を行うナビゲーションシステムで展開したが、その他のロケーションナビのように経路誘導を行わないナビゲーション、さらには地図情報表示装置等にも同様に適用することができる。
【0025】
また、同一メーカーの中央処理装置(ECU)においても、機能・性能アップのためにその変更が生じる場合がある。このような場合においても、従来の装置では別々のCD−ROMを作成する必要があったが、本発明によれば、1種類のCD−ROMを作成すればよいので、生産性の向上を図ることができる。
【0026】
さらに、CD−ROMに格納するアプリケーション及びOSの組み合わせ構成例として、異機種間での対応では、例えば図9(a)に示すようにOS部をA機種とB機種のそれぞれに対応して分けるだけでなく、OS部をA機種とB機種に対する共通部とA、Bそれぞれの専用部に分けて記憶するようにしてもよい。このようにすれば、別々にOSを持たせる場合に比べて記憶容量を少なくすることができる。また上位機種間での対応では、図9(b)に示すように例えば甲機種のAモデルとBモデルに対応できるものとする場合、アプリケーション部もOS部もそれぞれA用、B用に分けるだけでなく、アプリケーション部をA、Bで兼用とするように構成してもよいし、さらに図9(a)と同様にOS部をA、Bの共通部とA、Bそれぞれの専用部に分けて記憶するようにしてもよい。つまり、これらの組み合わせは適宜自由に変えてもよいことはいうまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、中央処理装置を交換しなくても当該機種のナビゲーション処理用プログラムを記憶したCD−ROMであれば、他の機種のものも使用することができるので、多彩なナビゲーションサービスの提供を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される車両用ナビゲーション装置の実施の形態を示す図である。
【図2】 CD−ROMの構成と中央処理装置に用意されるローダプログラムとの関係を説明するための図である。
【図3】 ローダプログラムによる処理の流れを説明するための図である。
【図4】 ローダプログラムによる処理の流れの他の例を説明するための図である。
【図5】 CD−ROMの構成と中央処理装置に用意されるローダプログラムとの関係を説明するための図である。
【図6】 ローダプログラムによる処理の流れを説明するための図である。
【図7】 CD−ROMと中央処理装置の相互利用関係を説明するための図である。
【図8】 プログラムとデータの構成例を示す図である。
【図9】 CD−ROMに格納するプログラム構成の対応例を示す図である。
【図10】 従来の車両用ナビゲーション装置で採用されているCD−ROMの記憶情報と中央処理装置(ECU)の対応例を示す図である。
【図11】 従来の車両用ナビゲーション装置で採用されているCD−ROMの記憶情報と中央処理装置(ECU)の対応例を示す図である。
【符号の説明】
1…入出力装置、2…現在位置検出装置、3…情報記憶装置、4…中央処理装置、11…タッチスイッチ、12…ディスプレイ、13…プリンタ、16…スピーカ、21…GPS受信装置、22…ビーコン受信装置、23…データ送受信装置、24…絶対方位センサ、25…相対方位センサ、25は距離センサ、40…CPU、41…ROM、42…第1RAM、43…第2RAM、44…画像メモリ、45…画像プロセッサ、46…音声プロセッサ、47…通信インターフェース、48…入力インターフェース
Claims (5)
- 設定された目的地までの案内を出力するナビゲーション装置において、
プログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
情報記憶装置からナビゲーション装置の機種に対応するプログラムを検索して前記プログラム記憶手段に読み込み記憶するプログラム読み込み手段と、
前記プログラム記憶手段に記憶した前記プログラムを実行して案内情報の出力処理を行う案内出力処理手段と
を備え、前記案内出力処理手段は、ナビゲーション装置の機種毎に対応する複数のプログラムと前記複数のプログラムで共用するデータとを格納した前記情報記憶装置から前記データを読み出して前記プログラム記憶手段に記憶した前記プログラムを実行し案内情報の出力処理を行うように構成したことを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記情報記憶装置は、前記複数のプログラム毎の対応機種及びそのインデックス情報を有し、前記プログラム読み込み手段は、前記インデックス情報から対応機種を検索して該当するプログラムを読み込むことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
- 前記情報記憶装置は、前記複数のプログラムに対して対応機種毎に特有のアドレスが割り当てられ、前記プログラム読み込み手段は、予め当該機種特有の読み込みアドレスが設定され前記情報記憶装置から当該機種対応のプログラムを読み込むことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
- 前記情報記憶装置は、前記複数のプログラム毎のバージョン情報を有し、ナビゲーション装置に前記情報記憶装置がセットされると、ナビゲーション装置の中央処理装置は、ナビゲーション装置の機種に該当するプログラムのバージョンと前記記憶手段に記憶されているプログラムのバージョンを比較し、バージョンが同じであれば前記記憶手段に格納されているプログラムを起動することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
- 前記情報記憶装置は、前記複数のプログラム毎のバージョン情報を有し、ナビゲーション装置に前記情報記憶装置がセットされると、ナビゲーション装置の中央処理装置は、ナビゲーション装置の機種に該当するプログラムのバージョンと前記記憶手段に記憶されているプログラムのバージョンを比較し、バージョンが違う場合は前記情報記憶装置に格納されている、ナビゲーション装置の機種に該当するプログラムを前記記憶手段に読み込むことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
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