JP3844886B2 - 光フィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定波長の光を選択する光フィルタの製造方法に関し、特に、誘電体多層膜を形成してなる光フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特定の波長光を取り出す光フィルタは様々な種類のものが知られている。代表的な光フィルタとしては、例えば、誘電体多層膜を用いた光フィルタなどが最も多く使われている。この誘電体多層膜を用いた光フィルタは、一般に、基板ガラス上に屈折率の異なる材料、例えば、TiOとSiOとを交互に蒸着し、50〜100層程度の多重干渉膜(誘電体多層膜)を形成して作られる。この光フィルタは、誘電体多層膜の層数を多くすると、比較的平坦な透過特性となり急峻に変化する遮断特性を有するようになる。
【0003】
また、高い分解能を持つ光フィルタとして、例えば、ファブリ・ペロー型干渉器(ファブリ・ペローエタロンまたは単にエタロン)と呼ばれる素子なども知られており、例えば、ボルン/ウォルフ著『光学の原理』7章6項などに詳しく説明されている。このエタロンは、一般に、平行平面板の両側面に高反射率の膜を施して作られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光伝送システムの大容量化を実現する方法として、1つの伝送路に2つ以上の異なる波長を持つ光信号を多重して伝送する波長多重(WDM)光伝送方式が注目されている。このWDM光伝送方式では、波長の異なる複数の光信号が非常に狭い波長間隔で配列されたWDM光信号が伝送されるため、このWDM光信号から特定の波長帯の光信号を選択できるような、透過特性が平坦で急峻な遮断性能を持つ分解能の高い光フィルタが必要となる。
【0005】
しかしながら、誘電体多層膜を用いた従来の光フィルタは、上述したように層数を増やすことによって、平坦な透過特性や高い遮断性能を実現できるとされているが、製造上の制約などから、層数を多くすることにも一定の限界がある。現実的には、平坦な透過特性と高い遮断性能とを兼ね備えた誘電体多層膜の光フィルタを作ることは困難であった。
【0006】
また、従来のエタロンは、誘電体多層膜を用いた光フィルタに比べて一般的に高分解能ではあるが、透過特性が平坦性に欠けるとともに、隣接帯域に対する遮断特性も劣るという欠点があった。さらに、平行平面板の両面に特性の揃った反射膜を形成することが難しいため、高分解能のエタロンは歩留まりが悪いという問題もあった。
【0007】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、平坦な透過特性を有し、隣接帯域に対する遮断特性にも優れた光フィルタを容易に実現可能にする製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため本発明の光フィルタの製造方法は、誘電体多層膜からなる2つのバンドパスフィルタを互いの光学面が略平行になるように配置して構成される光フィルタの製造方法において、透明な基板の表面に透過波長について傾斜特性を持たせた誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜を形成し、かつ、該表面に形成した誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜の傾斜特性の方向に対して直交する方向の傾斜特性を持たせた別の誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜を前記基板の裏面に形成する誘電体多層膜形成工程と、該表裏面に誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜が形成された基板の特定の領域に位置する部分を切り出す切断工程と、を含んでなるものである。
【0012】
かかる製造方法によれば、透過波長について傾斜特性を持つ2つの誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜が互いの傾斜方向を直交させて基板の表裏面に形成される。これにより表裏面に形成されるバンドパスフィルタの特性が揃った部分が特定の方向に沿って分布するようになり、特定の領域に位置する部分を切り出すことで適宜な透過特性を有する光フィルタが得られるようになる。
【0013】
また、上記の製造方法の誘電体多層膜形成工程は、厚さを100μm以下の基板の表裏面上に誘電体多層膜を形成するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の方法により製造される光フィルタの基本構成を示す斜視図である。
図1において、本光フィルタは、誘電体多層膜からなる2つのバンドパスフィルタを互いの光学面が略平行になるように配置したものである。この構成は、従来のエタロンについて、平行平面板の両面に施される反射膜に代えて誘電体多層膜を形成したものに相当する。また、2つの誘電体多層膜を一定の間隔で積層した光フィルタと同様の構成であるとも言える。各バンドパスフィルタは、従来より用いられてきた誘電体多層膜と同様に、例えば屈折率の異なるTiO2 及びSiO2 等を交互に積層して形成した多重干渉膜とする。
【0015】
このような構成の光フィルタを2つの誘電体多層膜の積層により作製しようとすると、1つの基板上に非常に多くの層を形成することになり、上述したように製造上の制約等によってその実現が困難である。たとえ多層の形成が可能となっても、特性の揃った2つの誘電体多層膜を形成することは難しく、所要の特性を有する光フィルタを高い歩留まりで作製することは困難である。また、従来のエタロンを作製する場合と同様に、平行平面板の両面にバンドパスフィルタを形成しようとしても、特性の揃ったバンドパスフィルタを両面に形成することは難しく、歩留まりの悪い光フィルタの製造方法となる。
【0016】
そこで、上記のような光フィルタの製造方法の1つは、基板上に同一の工程で誘電体多層膜(バンドパスフィルタ)を形成し、その基板を分割して誘電体多層膜が施された面を貼り合わせるものある。図2(A) 〜(E) は、上記の製造方法の各段階における生成物の外観を示す図である。
【0017】
まず、図2(A) に示すように、使用波長領域で実質透明である基板1を用意する。そして、基板1の一方の平面に50〜100層程度の誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ2を形成し、他方の平面に反射防止膜(ARコート)3を形成する。図2(B) には基板1の上面にバンドパスフィルタ2、下面に反射防止膜3を形成したものを示す。
【0018】
次に、バンドパスフィルタ2及び反射防止膜3が施された基板1を分割する。図2(C) には、例えば基板1を16分割した状態が示してある。
そして、分割した小片のうちの隣接する2つの部分を取り出し、それぞれのバンドパスフィルタ面を向き合わせて貼り付ける。隣接する部分を取り出すことによって、特性の揃ったバンドパスフィルタ2を組み合わせることができる。これは、同一の工程で形成された誘電体多層膜であってもその位置によって特性のばらつきが生じるが、比較的近い位置にある部分は同じような特性をもつことを考慮したものである。
【0019】
図2(D) には、それぞれのバンドパスフィルタ面の中間にガラススペーサ4を挟み、使用波長領域で実質透明な接着剤を用いて貼り合わせる一例を示す。このとき用いるガラススペーサ4の厚さは50μm程度とし、ガラススペーサ4及び接着剤を介した各バンドパスフィルタ間の間隔は、100μm以下になるようにするのが好ましい。接着剤としては、例えばエポテック353NDなどを使用することができる。
【0020】
なお、上記のような貼り付け方法では、各バンドパスフィルタ面間の平行度を高い精度(例えば秒単位)で保つことは難しい一般に、エタロンは平行度が極めて高いことが要求されるが、それは2つの反射膜の間を光が非常に多く往復するからである。しかし、後述するように、フィネスの低いエタロンでは光の往復する回数は少なく、本光フィルタでは透過帯における反射率は極めて低いため、等価的にみて光は往復しないに等しい。波長特性の斜面部分でも、実用帯域で反射率は50%程度であるから、平行度への要求は厳しくなく、上記のような貼り合わせでも目的は充分に達成される。
【0021】
また、上記の方法ではバンドパスフィルタ面の中間にガラススペーサ4を挟むようにしたが、ガラススペーサ4を省略してそれぞれのバンドパスフィルタ面を接着剤で貼り合わせてもよい。この場合、ガラススペーサ4を挟む場合より、各バンドパスフィルタ面の平行度を高くすることも可能である。
このようにして作製された光フィルタは、図2(E) に示すように、上下面に反射防止膜3が施され、その中間部分には、特性の揃った2つのバンドパスフィルタ2がガラススペーサ4及び接着剤を介して略平行に配置されたものとなる。
【0022】
次に、本光フィルタの光学特性について説明する。
従来のエタロンについて両面に施される反射膜を誘電体多層膜によるバンドパスフィルタに代えた構成の光フィルタは、バンドパスフィルタの透過波長近傍では、その反射率が10%以下と極めて低いので(エタロンとしてフィネスが低い)、実質的にエタロンとしては機能せずにバンドパスフィルタの透過帯として機能し、高い透過率を得る。
【0023】
一方、バンドパスフィルタの透過中心波長から外れていく波長領域においては、バンドパスフィルタが徐々に高い反射率を示し、それに応じてエタロンとしてフィネスが徐々に高くなっていく。そして、エタロンとしての中心波長(一般にバンドパスフィルタの中心波長とは一致しないが、ここでは両波長を合わすようにパラメータが調整されているものとする)に近い領域では、透過率が高く、中心波長から離れるに従って急激に透過率が低くなる。このときの透過波長特性の傾きは従来の誘電体多層膜フィルタよりもはるかに大きいため、隣接帯域に対する遮断特性が優れたものとなる。
【0024】
物理的には、本光フィルタは、波長によってフィネスが連続的に変わるエタロンと表現することができる。よく知られているようにフィネスは両端の反射率によって大きく依存し、高い反射率ではフィネスが高く、低い反射率ではフィネスが低くなり、その関係は次のように表される。
フィネス=πF1/2 /2
ただし、F=4R/(1−R)2 とし、Rを反射率とする。
【0025】
ここで、本光フィルタの具体的な動作を、3つの波長帯に分けて説明する。
第1に、バンドパスフィルタの透過帯では、本光フィルタは、極めてフィネスの低いエタロンとして動作する。実質的には反射防止膜を施した平板の光学特性と殆ど差が無くなる。フィネスが低いため、透過帯域幅は自由スペクトル間隔(Free Spectral Range;FSR)の半分程度となる。これは、2つのバンドパスフィルタの間隔(ギャップ間隔)を100μm以下と考えると、バンドパスフィルタの透過帯の半値幅よりも大きくなり、エタロン効果に起因する透過率の偏差などは問題ならないレベルとなる。
【0026】
第2に、バンドパスフィルタの遮断帯では、本光フィルタは、フィネスの高いエタロンとして動作し、バンドパスフィルタとしてのみならずエタロンとしての遮断の効果も生じる。このとき、バンドパスフィルタの位相差に関して遮断帯の中に極めて細い透過帯が出現することが考えられる。しかし、バンドパスフィルタの遮断帯での反射率は通常99.9%以上であり、エタロンとしてのフィネスは極めて高く、その透過帯の半値幅は極めて狭くなる。たとえピーク透過率が高くとも、全体の透過率としてみれば問題にならないことになる。これは、ギャップ間隔を100μm以下とすると透過帯幅が1nm以下となって、この透過帯幅に比べてFSRが大きいためである。
【0027】
第3に、バンドパスフィルタの透過率が急激に変化する波長特性の斜面部に対応する波長帯では、透過率の変化に伴ってエタロンとしてのフィネスも連続的に変化する。バンドパスフィルタとしての効果とエタロンとしての効果の両方により、バンドパスフィルタの反射率の高い波長での本光フィルタ全体としての反射率が高くなり、立ち上がり立ち下がりがより急峻な透過特性の光フィルタとなる。
【0028】
図3〜図5には、透過特性の実測データを示す。ただし、図3、図4は、貼り合わせる前の各バンドパスフィルタの透過特性であり、図5は、貼り合わせた後の光フィルタの透過特性である。
図3に示したバンドパスフィルタの透過帯の半値幅は0.345nmであり、図4に示したバンドパスフィルタの透過帯の半値幅は0.347nmである。これらのバンドパスフィルタを約50μmのギャップ間隔で貼り合わせると、エタロンとしての干渉効果により、図5に示すように透過帯の半値幅が0.441に拡大する。また、透過帯の頂部が比較的平坦となって角型の透過特性に近い光フィルタが実現されることがわかる。
【0029】
なお、本光フィルタでは、エタロンとしてのFSRおきに周期的に透過帯が出現することになるが、これは光フィルタの使用帯域幅がFSRよりも狭い場合には全く問題にならない。使用帯域幅よりもFSRを広くするためには、多くの場合、2つのバンドパスフィルタの間隔を狭めれば良い。一例として、間隔が50μm程度とした場合を考えると、c/2L(ただし、光速をc、間隔をLとする)で表されるFSRは、Lに50μmを代入することで求められ、その値は、波長1.55μm付近において約15nmの間隔となり、多くの用途に対して充分な使用帯域が得られる。また、使用帯域中に第2の透過帯があっても構わない光フィルタの用途もある。例えば、エルビウムドープファイバアンプにおける雑音光を除去するための光フィルタなどでは、平均的に減衰が高ければ部分的に透過帯があっても使える場合が多い。
【0030】
上述したような製造方法によれば、平坦な透過特性を有し遮断特性に優れた光フィルタを、既存の誘電体多層膜形成プロセスを利用して容易に製造することができるようになる。特に、同一の工程で形成された誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜のうちの隣接する部分を取り出すことで、特性の揃ったバンドパスフィルタを組み合わせることができるため、所要の特性を有する光フィルタを高い歩留まりで製造できる。
【0031】
次に、図1に示した基本構成の光フィルタを製造するための本発明による方法について説明する。
この製造方法は、薄いガラス板の両面に誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタを施すものである。この場合、持性の揃った誘電体多層膜をガラス板の表裏面に形成することは一般的に難しい。しかし、極めて高い平行度を比較的容易に得ることができるため、特に、光フィルタの透過波長特性の形状が重視される用途に対して、ガラス板の表裏面にバンドパスフィルタを形成することは有用である。そこで、以下に説明する製造方法は、ガラス板の表裏面に形成されるバンドパスフィルタの透過中心波長を揃える、または、任意の量だけずらすことが容易にできるようにしたものである。
【0032】
図6(A) 〜(E) は、上記他の製造方法の各段階における生成物の外観を示す図である。
まず、図6(A) に示すように、例えば厚さ50μm程度の透明なガラス板5を用意する。そして、図6(B) に示すように、ガラス板5の表面及び裏面にそれぞれ誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ6及び6’を形成する。
【0033】
このとき形成される各バンドパスフィルタ6,6’は、図7に示すように、それぞれの透過中心波長λが方向性を持って変化する(透過波長について傾斜特性を持つ)ものとし、かつ、表面のバンドパスフィルタ6の波長変化方向と裏面のバンドパスフィルタ6’の波長変化方向が直交するようにされる。
一般に、バンドパスフィルタの形成過程において、その透過中心波長を場所によって異ならせる、即ち、透過中心波長に分布を持たせるように、誘電体多層膜を蒸着する技術はよく知られている。蒸着時の条件を変えることによって方向性を持たせることも知られており、実用化もされている。具体的には、蒸着時にガラス板5を傾けて配置したり、シャッター等を用いて蒸着条件を変化させる方法などがある。
【0034】
このように透過中心波長について方向性のある分布を持つバンドパスフィルタを1枚のガラス板5の表裏面に各方向が直交するように施すことによって、表裏面の透過中心波長が一致する領域が、図7の斜線部分に示すように、特定の方向に沿って分布することになる。
そこで、バンドパスフィルタ6,6’が施されたガラス板5を、図6(C) に示すように複数の部分に分割して、透過中心波長が一致する領域のうちの所望の透過中心波長を示す部分を取り出すことで、必要な透過特性を有する光フィルタを容易に得ることができる。また、表裏面のバンドパスフィルタの透過中心波長を任意の量だけずらした光フィルタを取り出すことも比較的容易に行うことが可能である。図6(D) には、取り出された1つの光フィルタを示す。
【0035】
さらに、上記の製造方法によれば、一連の透過波長帯の光フィルタを一枚のガラス板5から得ることも容易である。このため、例えば波長多重光通信などにおいては、連続した透過中心波長を持つ多数の光フィルタが必要となるので、上記の方法が特に有用となる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、透過特性が平坦で遮断特性に優れた光フィルタを、簡易な工程により製造することができるようになる
【0037】
具体的には、透過波長について傾斜特性を持つ誘電体多層膜を互いの方向性が直交するように1枚の基板の表裏面に形成するようにしたことで、表裏面のバンドパスフィルタの特性が揃った部分が特定の方向に沿って分布するようになるため、必要な透過特性を有する光フィルタを容易に得ることができるとともに、連続した透過中心波長を持つ複数の光フィルタを製造することも容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により製造される光フィルタの基本構成を示す図である。
【図2】図1の光フィルタの一製造方法について、各段階での生成物の外観を示す図である。
【図3】上記の製造方法において、貼り合わせる前の一方のバンドパスフィルタの透過特性を示す実測データである。
【図4】上記の製造方法において、貼り合わせる前の他方のバンドパスフィルタの透過特性を示す実測データである。
【図5】上記の製造方法において、各バンドパスフィルタを貼り合わせた後の光フィルタの透過特性を示す実測データである。
【図6】本発明に係る製造方法について、各段階での生成物の外観を示す図である。
【図7】上記本発明の製造方法で形成されるバンドパスフィルタの透過波長の傾斜特性を示す図である。
【符号の説明】
1…基板
2,6,6’…バンドパスフィルタ
3…反射防止膜
4…ガラススペーサ
5…ガラス板

Claims (2)

  1. 誘電体多層膜からなる2つのバンドパスフィルタを互いの光学面が略平行になるように配置して構成される光フィルタの製造方法において、
    透明な基板の表面に透過波長について傾斜特性を持たせた誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜を形成し、かつ、該表面に形成した誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜の傾斜特性の方向に対して直交する方向の傾斜特性を持たせた別の誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜を前記基板の裏面に形成する誘電体多層膜形成工程と、
    該表裏面に誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜が形成された基板の特定の領域に位置する部分を切り出す切断工程と、
    を含んでなることを特徴とする光フィルタの製造方法。
  2. 前記誘電体多層膜形成工程が、厚さ100μm以下の基板の表裏面に誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタ膜を形成することを特徴とする請求項記載の光フィルタの製造方法。
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