JP3879411B2 - 分散補償器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は分散補償器に関し、特に正から負へと分散量を連続的に変化させることが可能なコンパクトでかつ安価な分散補償器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、長距離・大容量光ファイバー通信において、伝送波形の歪を補正する分散補償は、極めて重要な技術課題となっている。分散補償の原理は、光ファイバー伝送中に受けた分散量:Dとは逆の符号の分散量:−Dを有する媒質中に、光パルス信号を導くことにより、信号波形の整形を行うものである。
【0003】
現在、この分散補償には、分散補償光ファイバーや、光ファイバーグレーティング、AWG(Arrayed Waveguide Grating)分散補償器等が用いられている。しかしながら、これらは、いずれも、サイズが大きく、かつ高価であり、また分散補償量を連続的に変化させて調整することが困難であるか、もしくは不可能である等の問題があった。
【0004】
また、小型のものとしては、GT干渉計のような反射型エタロンを利用して、補償するものもあるが、補正できる分散量が小さく、また反射型であるため、その使用方法には、各種制約があった。
【0005】
これに対して、誘電体多層膜を透過型で用いることにより、分散補償を可能とする構造が、例えば特開平10-48567号(特許第2902996号)公報に提案されている。これは薄膜構造であるため、超小型、低価格、安定、かつ他の装置との整合性が良い等の各種利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の誘電体多層膜を透過型で用いた分散補償器において、補償可能な分散量の値はほぼ固定であり、分散量の値を連続的に変えることは不可能であった。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、誘電体多層膜構造による透過型で、小型で安価とされ、補償できる分散量の大きさも十分大きく、簡単な操作で分散量を連続的に可変できる分散補償器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段を提供する本発明は、膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/4からなる第1の誘電体薄膜と、該第1の誘電体とは屈折率が異なり、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/4からなる第2の誘電体薄膜を交互に積層してなる第1の誘電体領域と、膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/4からなる第3の誘電体薄膜と、該第3の誘電体とは屈折率が異なり、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/4からなる第4の誘電体薄膜を交互に積層してなる第2の誘電体領域と、上記第1と第2の誘電体領域の間に挟まれ、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/2からなる第5の誘電体薄膜から成る誘電体多層膜構造において、スペクトル上で高反射領域のほぼ中央に形成される高透過率領域において分散の値が正から負に波長に対してほぼ直線的に連続的に変化することを利用し、分散の値を連続的に可変できるようにしたものである。本発明は、さらに以下の構成としてもよい。
【0009】
分散補償器において、分散補償を行う入射光のスペクトル成分の80%以上が、高反射領域のほぼ中央に形成される高透過率領域内に入る。
【0010】
分散補償器において、入射光に対して分散補償器を傾けることにより、入射光の波長に対して分散補償器の透過中心波長を相対的に変化させることにより、入射光が本分散補償器を通過する間に受ける分散量を連続的に変化させることを可能とする。
【0011】
分散補償器において、分散補償器を構成する多層膜の各膜の膜厚を空間的に連続的に変化させることにより、空間的に異なる透過中心波長を有する構造とし、その分散補償器上で入射光を通過させる場所を変化させることにより入射光の波長に対して分散補償器の透過中心波長を相対的に変化させ、入射光が本分散補償器を通過する間に受ける分散量を連続的に変化させることを可能とする。
【0012】
前記分散補償器において、分散補償器の温度を変化させることにより分散補償器を構成する材料の屈折率を変化させ、透過中心波長を変化させることにより分散量を制御する。
【0013】
分散補償器において、分散補償器を構成する基板あるいは多層膜の各層或いは何れかの層を、励起により光増幅作用を有する光学活性な半導体材料とし、光励起あるいは電流注入等によるポンピングにより光増幅作用を発揮できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、添付した図面を参照しながら本発明の実施の形態を以下に詳述する。
【0015】
本発明は、誘電体多層膜構造からなる狭帯域透過型波長フィルターにおいて、高反射領域のほぼ中央に形成される狭帯域透過波長領域において、それを透過する光が受ける分散量が波長に対して正から負へとほぼ直線的かつ連続的に変化する領域が形成されることを利用し、その波長域の入射光に対して与える分散量を連続的に変化させることにより、任意の値の分散量の補償を行うものである。
【0016】
本発明に係る分散補償器は、膜厚が入射させる光の媒質内での波長の約1/4からなる第1の誘電体薄膜(111)と、前記第1の誘電体とは屈折率が異なり、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/4からなる第2の誘電体薄膜(112)とを交互に積層してなる第1の誘電体領域(第1の誘電体多層膜)(110)と、膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/4からなる第3の誘電体薄膜(131)と、前記第3の誘電体とは屈折率が異なり、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/4からなる第4の誘電体薄膜(132)とを交互に積層してなる第2の誘電体領域(第2の誘電体多層膜)(130)と、前記第1の誘電体領域(110)と前記第2の誘電体領域(130)との間に挟まれ、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の約1/2からなる、第5の誘電体薄膜(120)と、を含む誘電体多層膜構造を有しており、スペクトル上で高反射領域のほぼ中央に形成される高透過率領域において、分散の値が正から負に、波長に対して、ほぼ直線的且つ連続的に変化することを利用し、該波長領域の入射光に対して与える分散量を連続的に変化させることにより、任意の値の分散量の補償を行うように構成されている。
【0017】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施例の構成を示す図である。本発明の一実施例の分散補償器の基本構成は、図1に示すように、膜厚が入射させる光の媒質内での波長の1/4からなる誘電体薄膜111と、誘電体薄膜111とは屈折率が異なり、膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/4からなる第2の誘電体薄膜112とを交互に積層してなる第1の誘電体領域(第1の誘電体多層膜)110と、膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/4からなる誘電体薄膜131と、誘電体薄膜131とは屈折率が異なり、膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/4からなる誘電体薄膜132とを交互に積層してなる第2の誘電体領域(第2の誘電体多層膜)130と、第1の誘電体領域(第1の誘電体多層膜)110と第2の誘電体領域(第2の誘電体多層膜)130との間に挟まれ、膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/2(あるいは、n+1/2、ただしnは正整数)からなる誘電体薄膜120とを含む誘電体多層膜構造を有する。
【0018】
誘電体薄膜111、131は、高屈折率媒質(この例では、Siでその屈折率は約3.5)よりなりその光学膜厚はλc/4(ただし、λcは分散補償を行う入射光の中心波長)、誘電体薄膜112、132は、低屈折率媒質(この例では、SiOで屈折率は約1.5)によりなりその光学膜厚はλc/4、第1の誘電体領域110と第2の誘電体領域130の間の中間層をなす誘電体薄膜120は低屈折率媒質(SiO)よりなりその光学膜厚はλc/2である。ここで、光学膜厚とは、その媒質中での光の波長に対するサイズのことをいう。媒質の屈折率がnrの場合、1波長分の光学膜厚とは、入射光の波長をλとすると、λ/nrとなる。
【0019】
例えば、媒質が屈折率1.5のガラス(SiO)の場合、波長λが1.5μm(マイクロメートル)の入射光に対する1波長分の光学膜厚λは、
λ/nr=1.5/1.5=1μmである。
【0020】
光学膜厚λ/2は、その半分の厚さ、光学膜厚λ/4はさらにその半分の厚さである。
【0021】
従って、図1に示した多層膜構造は、一般的な狭帯域透過型波長フィルターと同じ構造であり、本発明は、これを分散補償器として、利用している。
【0022】
この場合、多層膜構造の中央に位置する光学膜厚λc/2の誘電体薄膜120は、必ずしも、その光学膜厚は、λc/2の厚さに限定されるものではなく、例えば、(n+1/2)λc(nはゼロまたは自然数)の膜厚であってもよい。
【0023】
図1に示した本発明の一実施例においては、多層膜構造は、誘電体薄膜(Si111が3層、誘電体薄膜(SiO)112が2層、誘電体薄膜(Si)131が3層、誘電体薄膜(SiO)132が2層、誘電体薄膜(SiO)120が1層の計11層からなり、誘電体膜薄(SiO)120の両側の誘電体多層膜110、130は対称な構造とされているが、この中間の誘電体薄膜120を挟む両側の誘電体多層膜110、130の構造は、必ずしも対称である必要はない。すなわち、両側の誘電体多層膜110、130を構成する膜の材料は異なっていてもよいし、また誘電体多層膜110、130の層数は互いに異なっていてもよい。
【0024】
本発明において、両側の誘電体多層膜110、130のブラッグ反射の中心波長が一致していればよい。つまり、各層の光学膜厚がλc/4となるようにすれば、任意の材料を用いてもよい。ただし、透明であることが好ましい。
【0025】
図2は、図1に示した構成の本発明の一実施例の分散補償器の動作原理を示す図であり、図2(A)は、波長(横軸)と透過率(左縦軸)の関係(実線)、波長(横軸)と位相シフト量(右縦軸)の関係(破線)を示し、図2(B)は波長(横軸)と分散量(光パルスの群速度の波長依存性)(縦軸)の関係を示している。
【0026】
図1に示した多層膜構造は、構造的には、通常の狭帯域透過型波長フィルターと同じであるため、図2(A)に示すように、透過中心波長λcにおいて、透過率は最大(媒質による吸収が無ければ理論的には100%)となる。
【0027】
この波長領域を通過する光に対して、本発明の一実施例に係る多層膜構造が与える分散量は、図2(B)に示すように、透過領域の中心波長λcにおいてはゼロとなるが、その短波長側で負の分散量から長波長側で正の分散量まで連続的な値をとり、波長に対して、ほぼ直線的(線形)に変化する波長範囲が存在する。
【0028】
この分散量の最大値、および分散量の値が線形に変化する波長領域は、媒質の種類や多層膜の層数により任意に設計可能である。
【0029】
補償できる分散量としては、例えば図1に示したように、Si/SiO全11層からなる分散補償器1枚で、最大±約0.2ps/nmであり、分散補償可能帯域としては、5nm程度となることが計算によって求められている。例えば、パルス幅約1.5ps(ピコ秒)、スペクトル幅約2.5nm(ナノメートル)の線形チャープ光パルスを、分散補償により、1.0psまで圧縮するためには、0.2ps/nmの分散量が必要であるが、上記した本発明の一実施例に係る分散補償器1枚で、これを実現することが出来る。
【0030】
本発明の一実施例に係る分散補償器の多層膜構造において、補償可能な最大分散量は、多層膜を構成する材料の屈折率と多層膜の全層数によって決定される。すなわち、誘電体多層膜を構成する2種類の材料の屈折率差が大きければ大きいほど、また、多層膜の総数(全層数)が多ければ多いほど、補償できる最大分散量は大きくなる。
【0031】
ただし、最大分散量を大きくすると、その分、補償可能な波長帯域は狭くなる。つまり、最大分散量と波長帯域とはトレードオフの関係にある。
【0032】
図3は、図1に示した構成において、多層膜の全層数(横軸)と、得られる最大分散量(左縦軸;単位ps/nm)の関係(黒丸印)、分散補償可能な波長帯域(右縦軸;単位nm)の関係(黒四角)を示す図である。図3を参照すると、得られる最大分散量は、多層膜の層数が多くなるに従い大きくなるが、波長範囲は狭くなることが分かる。
【0033】
従って、本発明の一実施例に係る分散補償器において、広帯域を求める場合、得られる最大分散量は、ある程度犠牲になる。
【0034】
両側の多層膜110、130の光学膜厚を少しずつ変化させ、ブラッグ反射の中心波長を、チャープさせることによっても、広帯域化を図ることはできるが、この場合も、やはり得られる分散量は小さくなる。
【0035】
本発明の一実施例に係る多層膜構造を形成するには、入射光に対して、透明な基板上に形成される。多層膜部分そのものは、10層積層しても10μm足らずの膜厚であり、このままでは、機械的強度を保てないからである。図1には、本発明の一実施例として、入射光に対して透明なガラスや半導体などの基板140(厚さは自由)上に積層した構造が示されている。この場合、基板140の多層膜と反対側の面(光の入出射面)には無反射コーティング150(反射防止膜)を施すことが好ましい。基板140の端面からの反射が残る状態で作製した場合には、光が、基板140の端面と多層膜との間で、多重反射を起すことにより、分散特性に悪い影響を与えることが計算により確認されている。
【0036】
次に、図1に示した構成の分散補償器において、入射光に対して分散量を連続的に変化させる手法について説明する。分散量を連続的に変化させる手法の一例として、最も簡便で現実的な手法を説明する。
【0037】
図4は、本発明の第2の実施例を説明するための図であり、分散量を連続的に変化させる原理を示す模式図である。
【0038】
図4を参照すると、本発明の第2の実施例においては、入射光2に対して、図1に示した構成からなる分散補償器(分散補償フィルター)1の角度を傾けることにより、透過中心波長をずらすことが可能である。図1の誘電体多層膜110の端面(光入射面)に入射される光信号(入射光)2が、端面法線(入射角0)方向に対して、所定角となるように、分散補償器1の位置が設定される。
【0039】
入射光に対して透過中心波長が相対的に変われば、透過中に入射光が受ける分散量も変化する。従って、入射角を可変に制御することにより、分散量の微調整が可能となる。
【0040】
図1に示した多層膜構造においては、図4に示すように、入射角を20度回転させることにより、分散特性を、約20nm短波長側へシフトさせることが可能である。
【0041】
図5は、本発明の第2の実施例の原理を説明するための計算結果をグラフとして示したものであり、入射角(横軸)と分散量(縦軸)の関係を示す図である。図5において、p(黒丸印)、s(黒四角)は、偏波の向きを表している。図5を参照すると、入射角に対して、分散量の値を制御できることが分かる。
【0042】
分散量を連続的に変化させる別の手法についてさらに説明する。図6は、本発明の第3の実施例を説明するための図である。分散量を制御する別の方法としては、図6に示すように、分散補償器1(図1に示した基本構成からなる)を構成する多層膜(図1の111、112、120、131、132)の各膜の膜厚を、空間的に連続的に変化させることにより、空間的に異なる透過中心波長を有する構造とし、その分散補償器1上で、入射光を通過させる場所を、変化させることにより、入射光の波長に対して、分散補償器の透過中心波長を相対的に変化させ、入射光が、分散補償器を通過する間に受ける分散量を、連続的に変化させている。
【0043】
多層膜の各膜の膜厚を、空間的に連続的に変化させることは、成膜装置をなす通常のスパッタ装置や真空蒸着装置において、1%程度の膜厚の空間分布が得られれば、容易に実現可能である。
【0044】
なお、図6では、誘電体多層膜110、130、中間層の誘電体薄膜120の各薄膜の膜厚が、薄膜の一端と該一端と相対する他端とで異なる値に設定されており、基板140上の多層膜構造の断面形状が一端で低く他端で高い形状とされているが、本発明において、かかる膜厚の分布としては、かかる空間分布に限定されるものではない。
【0045】
分散量を制御するその他の手法として、分散補償器を構成する材料の屈折率の温度依存性を利用する構成としてもよい。例えば、誘電体薄膜を構成する材料の屈折率が温度によって変化すれば、光学膜厚も変化するため、透過中心波長も変化する。すなわち、分散補償器の温度を制御することにより、分散量を制御できる。
【0046】
以下に、比較例として、特許第2902996号公報(特願平8-204487号)に記載される誘電体多層膜構造による透過型分散補償器と、本発明に係る分散補償器との相違点について説明する。特許第2902996号公報(特願平8-204487号)の分散補償器も、本発明に係る分散補償器も、その用いる誘電体多層膜の基本構造は同じである。つまり、どちらも、公知となっている狭帯域透過型波長フィルターを用いる点は同じである。
【0047】
しかしながら、特許第2902996号公報(特願平8-204487号)(比較例)の分散補償器が、図7(A)に示すように、高反射領域に隣接したスペクトル幅の広い透過領域を用いているのに対して、本発明に係る分散補償器は、反射領域のほぼ中央に位置するスペクトル幅の狭い透過領域を用いている。なお、図7は、特許第2902996号公報の図面の図9に基づくものであり、図7(B)は、高反射領域の長波長側に隣接する透過領域における2次位相分散の計算結果である。
【0048】
比較例の分散補償器では、分散補償を行う波長帯域をある程度広く取るために、図7(A)に示すように、高反射領域の両側に形成される広帯域の透過領域を用いる。この場合、ダウンチャープを補償する場合には、高反射領域の長波長側の透過領域を用い、アップチャープを補償する場合には、高反射領域の短波長側の透過領域を用いるといった具合に、補償したい分散の符号(正、負)によって使用する波長域が異なってくる。
【0049】
これに対して、本発明に係る分散補償器は、反射領域のほぼ中央に位置する透過領域を用いるために、正から負の任意のチャーヒング量を、同一波長域で補償可能である。
【0050】
本発明に係る分散補償器で、波長帯域を広くとりたければ、前述したように、多層膜の層数を少なくしてやればよい。ただしその分、得られる最大分散量は小さくなる。
【0051】
従って、本発明に係る分散補償器では、分散補償を行いたい光信号のスペクトル成分を、この反射領域のほぼ中央に位置する透過領域に入れる必要がある。
【0052】
計算上、光信号のパワースペクトル成分の80%以上がこの領域(反射領域のほぼ中央に位置する透過領域)内にあれば、分散補償は十分可能であることが分かっている。
【0053】
次に、本発明の第4の実施例として、光増幅特性を有する分散補償器について説明する。図8は、本発明の第4の実施例を説明するための図であり、光増幅作用を有する分散補償器の構成を示す図である。図8を参照すると、本発明の第4の実施例においては、分散補償器の多層膜構造の基板140、または、誘電体多層膜110、130、あるいは中間層の誘電体薄膜120、あるいは何れかの膜を光学活性な材料とし、光励起あるいは電流注入によるポンピングにより光増幅作用を持たせることにより、光増幅作用を有する分散補償器を実現したものであり、光増幅された出力光3が得られる。
【0054】
光学活性な材料としては、GaAsやAlGaAs系材料、InPやInGaAsP系の半導体材料などが一般的であるが、希土類をドープしたガラスやポリマー等の高分子化合物も利用できる。
【0055】
これらの材料に光増幅作用を持たせるには、半導体材料であれば、光励起やP-N接合を形成することによる、電流注入が用いられる。また、希土類をドープガラスやポリマーの場合には、光励起が好ましい。
【0056】
半導体材料で構成される電流注入型の構造としては、既に広く知られている面発光レーザの構造が適用できる。ただし、面発光レーザの構造と異なる点は、中央の層(面発光レーザでは活性層に相当)の厚さを、正確に、(n+1/2)λc(nはゼロまたは自然数)に設定する必要があるということである。通常、面発光レーザでは活性層の厚さは任意である。
【0057】
本発明のさらに別の実施例においては、分散量の異なる分散補償器を複数段直列に配設することにより、線形分散に加え、非線型分散(高次分散)の補償も可能となる。
【0058】
さらには、本発明のさらに別の実施例として、分散補償器を、レーザーなどの発光素子の光出射面へ直接形成することにより、レーザー共振器内部におけるチャーピングを補償した形で光出力を得ることも可能である。
【0059】
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の各請求項の発明の範囲内において、当業者であればなし得るであろう、各種変形、修正を含む、ことは勿論である。
【0060】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、誘電体多層膜構造からなる狭帯域透過型波長フィルターにおいて、高反射領域のほぼ中央に形成される透過領域を用いて、分散補償を行うことで、正から負へと分散量の連続的な変化が可能とされ、コンパクトで安価な分散補償器を実現することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の一の実施例の原理を説明するための図である。
【図3】本発明の一の実施例の原理を説明するための図である。
【図4】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例の原理を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施例の構成を示す図である。
【図7】本発明と比較例との相違点を説明するための図である。
【図8】本発明の第4の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 分散補償器
2 光信号(入射光)
3 光信号(出力光)
110、130 誘電体領域(誘電体多層膜)
111、112、120、131、132 誘電体薄膜
120 誘電体薄膜(中間層)
140 基板
150 無反射コーティング

Claims (16)

  1. 膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/4からなる第1の誘電体薄膜と、前記第1の誘電体とは屈折率が異なり、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/4からなる第2の誘電体薄膜とを交互に積層してなる第1の誘電体領域と、
    膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/4からなる第3の誘電体薄膜と、前記第3の誘電体とは屈折率が異なり、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/4からなる第4の誘電体薄膜とを交互に積層してなる、前記第1の誘電体領域とブラッグ反射の中心波長が一致している第2の誘電体領域と、
    前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域との間に挟まれ、かつ膜厚が入射させる光のその媒質内での波長の1/2からなる第5の誘電体薄膜と、
    を含む誘電体多層膜構造を有し、
    スペクトル上で高反射領域のほぼ中央に形成される高透過率領域において、分散の値が正から負に波長に対してほぼ直線的に連続的に変化することを利用し、分散の値を連続的に可変としてなる、ことを特徴とする分散補償器。
  2. 請求項1記載の分散補償器において、
    分散補償を行う入射光のスペクトル成分の80%以上が、前記高反射領域のほぼ中央に形成される高透過率領域内に入る、ことを特徴とする分散補償器。
  3. 請求項1又は請求項2記載の分散補償器において、
    入射光に対して、前記分散補償器を傾けることにより、前記入射光の波長に対して、前記分散補償器の透過中心波長を相対的に変化させ、前記入射光が、前記分散補償器を通過する間に受ける分散量を連続的に変化させる、ことを可能とする分散補償器。
  4. 請求項1又は請求項2記載の分散補償器において、
    前記分散補償器を構成する誘電体薄膜の多層膜の各膜の膜厚を、空間的に連続的に変化させることにより、空間的に異なる透過中心波長を有する構造とし、
    前記分散補償器上で、入射光を通過させる場所を変化させ、入射光の波長に対して前記分散補償器の透過中心波長を相対的に変化させ、入射光が前記分散補償器を通過する間に受ける分散量を連続的に変化させる、ことを可能とする分散補償器。
  5. 請求項1又は請求項2記載の分散補償器において、
    前記分散補償器の温度を変化させることにより、前記分散補償器を構成する材料の屈折率を変化させ、透過中心波長を変化させることにより分散量を制御する、ことを特徴とする分散補償器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一記載の分散補償器において、
    前記分散補償器の誘電体多層膜構造がその上に形成されている基板、あるいは、前記誘電体多層膜の各層又はいずれかの層を、励起により光増幅作用を有する光学活性な半導体材料で構成し、光励起あるいは電流注入等によるポンピングにより光増幅作用を行う、ことを特徴とする分散補償器。
  7. 屈折率が異なる二種の誘電体薄膜を交互に配設してなる誘電体多層膜を、中間層となる誘電体薄膜の両側に備えてなる多層膜構造を有し、前記両側の誘電体多層膜のブラッグ反射の中心波長が一致しており、前記多層膜構造の一端から入射される光信号の波長と透過率及び分散特性との関係から、スペクトル上で高反射領域のほぼ中央に形成される高透過率領域において、分散量の値は、波長に対して、一の符号から該一の符号とは逆の符号の値に、ほぼ線形、かつ連続的に変化しており、この波長領域の光信号に与える分散量の値を連続的に可変としてなる、ことを特徴とする分散補償器。
  8. 膜厚が入射光の1波長分の光学膜厚1/4とされ、屈折率が相対的に高低の関係にある二種の誘電体薄膜が交互に配設されてなる、ブラッグ反射の中心波長が互いに一致している第1、第2の誘電体多層膜を少なくとも備え、前記第1及び第2の誘電体多層膜の間には、膜厚が入射光の1波長の光学膜厚分の(n+1/2)(ただしnは0又は所定の正整数)とされ、屈折率が相対的に低い中間層の誘電体薄膜が介挿されてなる多層膜構造を、基板上に備え、
    光信号が前記多層膜構造の一端に所定の入射角をもって入射され、前記多層膜構造を介し前記基板端面から光信号が出力され、
    前記多層膜構造が与える分散量は、スペクトル上で高反射領域のほぼ中央に形成される透過領域の中心波長においてゼロとなり、前記中心波長に対して短波長側での負の分散量から長波長側での正の分散量まで波長に対してほぼ線形、かつ連続的に変化しており、前記波長領域の入射光に与える分散量の値を連続的に可変としてなる、ことを特徴とする分散補償器。
  9. 前記基板端面が、無反射コートされている、ことを特徴とする請求項8記載の分散補償器。
  10. 前記多層膜構造の一端の入射光に対する角度が可変自在とされ、入射角を可変させることで、入射光が前記多層膜構造を通過する間に受ける分散量の値を連続的に変化させる、ことを特徴とする請求項7又は8記載の分散補償器。
  11. 前記多層膜構造の少なくとも一の誘電体薄膜の膜厚が、面内方向に空間分布を有する、ことを特徴とする請求項7又は8記載の分散補償器。
  12. 前記多層膜構造の誘電体薄膜の膜厚が、前記誘電体薄膜の一端と該一端と相対する他端とで異なる値に設定されており、前記基板上の前記多層膜構造の断面形状が一端で低く他端で高い形状とされている、ことを特徴とする請求項8記載の分散補償器。
  13. 請求項7又は8記載の分散補償器において、前記多層膜構造の前記誘電体薄膜の屈折率を変化させるための手段として、前記分散補償器の温度を変化させる手段を備え、透過中心波長を変化させることにより、入射光が前記多層膜構造を通過する間に受ける分散量の値を連続的に変化させる、ことを特徴とする分散補償器。
  14. 前記多層膜構造がその上に形成される基板、又は、前記多層膜構造の少なくとも一の薄膜を、光学活性な半導体材料で構成し、前記基板端部から、光励起あるいは電流注入等によるポンピングにより光増幅された光信号が出力される、ことを特徴とする請求項7又は8記載の分散補償器。
  15. 請求項7乃至14のいずれか一に記載の分散補償器を複数段直列に配設し、前記分散補償器は分散量が互いに異なるものとされ、非線型分散の補償を可能としたことを特徴とする分散補償器。
  16. 請求項7乃至14のいずれか一に記載の分散補償器の前記多層膜構造を、発光素子の光出射面に備えてなる、ことを特徴とする分散補償器。
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