JP3844642B2 - 編集装置、編集方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はトラック単位で例えば音声データ等のデータに対する編集を行なうことができる編集装置及び編集方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ユーザーが音楽データ等を記録することのできるデータ書き換え可能なディスクメディアが例えばミニディスクシステムとして知られており、このようなディスクメディアでは、既に楽曲等のデータが記録されているエリアや未記録エリアを管理するデータ領域(ユーザーTOC,以下U−TOCという)が設けられ、例えば記録、編集、消去等の動作の終了毎にこの管理データも書き換えられるようになされている。
【0003】
そして、例えば或る楽曲の録音を行なおうとする際には、録音装置はU−TOCからディスク上の未記録エリアを探し出し、ここに音声データを記録していくようになされている。また、再生装置においては再生すべき楽曲(トラック)が記録されているエリアをU−TOCから判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
【0004】
ところで、光磁気ディスク(MOディスク)等の記録可能のディスクメディアにおいては、DATやコンパクトカセットテープ等のテープ状記録媒体に比べてランダムアクセスがきわめて容易であり、従って、ディスク上の内周側から外周側に向かって第1トラックから第nトラックまで順序正しく記録して行く必要はない。つまり、各楽曲がディスク上では物理的にバラバラの位置に記録されていても、第1トラックから第nトラックまでの各楽曲の記録されているアドレスが管理されていくかぎり、正しい曲順で再生していくことができる。
【0005】
さらに、例えば1つのトラック(楽曲)も必ずしも連続したセグメント(なお、セグメントとは物理的に連続したデータが記録されている部分のことをいうこととする)に記録する必要はなく、ディスク上において離散的に複数のセグメントに分けて記録してしまっても問題ない。
【0006】
特に、光磁気ディスクから読み出されたデータを高速レートで一旦バッファRAMに蓄え、バッファRAMから低速レートで読出を行なって音声再生信号として復調処理していくシステムでは、セグメント間のアクセスにより、一時的に光磁気ディスクからのデータ読出が中断されてしまっても、再生音声がとぎれることなく出力することができる。
【0007】
従って、セグメント内の記録再生動作と高速アクセス動作(バッファRAMの書込レートと読出レートの差によって生じるデータ蓄積量による再生可能時間以内に終了するアクセス動作)とを繰り返していけば、1つの楽曲のトラックが複数のセグメントに別れて物理的に分割されていても楽曲の記録/再生に支障はないようにすることができる。
【0008】
例えば図28に示すように第1曲目がセグメントM1 、第2曲目がセグメントM2 として連続的に記録されているが、第4曲目、5曲目としてセグメントM4(1)〜M4(4)、M5(1)〜M5(2)に示すようにディスク上に分割して記録されることも可能である。(なお、図28はあくまでも模式的に示したもので、実際には1つのセグメントは数〜数100周回トラック分もしくはそれ以上にわたることが多い。)
【0009】
光磁気ディスクに対して楽曲の記録や消去が繰り返されたとき、記録する楽曲の演奏時間や消去した楽曲の演奏時間の差によりトラック上の空き領域が不規則に発生してしまうが、このように離散的な記録を実行することにより、例えば消去した楽曲よりも長い楽曲を、その消去部分を活用して記録することが可能になり、記録/消去の繰り返しにより、データ記録領域の無駄が生じることは解消される。なお、記録されるのは必ずしも『楽曲』に限らず、音声信号であれば如何なるものも含まれるが、本明細書では内容的に連続する1単位のデータ(トラック)としては楽曲が記録されると仮定して説明を行なう。
【0010】
そしてこのようなディスクに対しては、記録時には複数の未記録領域となるセグメントをアクセスしながら録音を継続していき、また再生時には1つの楽曲が正しく連続して再生されるようにセグメントがアクセスされていかなければならない。このために必要な、1つの楽曲内のセグメント(例えばM4(1)〜M4(4))を連結するためのデータや、未記録領域を示すデータは、上記したように記録動作や消去動作毎に書き換えられるU−TOC情報として保持されており、記録/再生装置はこのU−TOC情報を読み込んでヘッドのアクセスを行なうことにより、適正に記録/再生動作をなすように制御される。
【0011】
なお、ディスク上の記録データは、図29のように4セクターの(1セクタ=2352バイト)サブデータ領域と32セクターのメインデータ領域からなるクラスタCL(=36セクタ−)単位で形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当する。なお、アドレスは1セクター毎に記録される。
4セクターのサブデータ領域はサブデータやリンキングエリアとしてなどに用いられ、TOCデータ、オーディオデータ等の記録は32セクターのメインデータ領域に行なわれる。
【0012】
また、セクターはさらにサウンドグループに細分化され、2セクターが11サウンドグループに分けられている。そして、サウンドグループ内には512サンプルのデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録されることになる。1サウンドグループは11.6msecの時間に相当する音声データ量となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスクに記録されている各トラックの内、所望のトラックを再生させたい時は、ユーザーはAMS(頭だし)操作を行なってトラックナンバを選択することになる。このために再生装置には通常、AMSキーとして次曲頭だしキーと前曲頭だしキーが設けられており、これらのキーによりステップずつトラックナンバをインクリメント(又はデクリメント)させて所望の曲を選択することになる。
【0014】
ところが、この場合、トラックナンバとして離れた位置にあるトラックを選択したい場合などは何回もキーを押さなければならず操作が非常に面倒である。例えば第20曲を再生させたい場合は次曲頭だしキーを20回押さなければならない。
さらに、選択したトラックナンバのトラックを再生させるために選択決定キーを押さなければならず、操作は一層面倒となる。
【0015】
なお、機器によってはダイレクト選曲キーとして数字キーとして例えば1〜25程度までの数字キーを用意し、例えば20曲目を選択したい場合は、『20』の数字キーを押すだけでよいとしたものもあるが、多数の数字キーを設ける必要から機器の操作パネル部分に広いスペースが必要になり、機器の小型化の要請に反し、必ずしも全ての種類の再生装置にとっては適当ではない。また、キーが用意されていないトラックナンバについては同様に操作が面倒となる。例えばミニディスクシステムの場合、後述するが1枚のディスクに最大255曲まで録音可能とされているが、数字キーが25までしか設けられていない場合、第26曲目から第255曲目まではダイレクト選曲ができず、結局AMSキーを何度も押さなければならないことになる。
【0016】
さらに、ミニディスクシステムを例にあげると、各曲やディスクに対応して曲名等の文字列を入力することができ、また、内蔵の時計機能により現在日時を把握することができる。また、プログラム再生機能としてユーザーがプログラム指定した曲順で再生を行なったり、所望の位置でトラックを分割(ディバイド編集処理)或は曲番(トラックナンバ)の変更(ムーブ編集処理)を行なうことができる。
ところが、これらのプログラム再生処理や編集処理のためのユーザーの操作も煩雑であるという問題もある。
【0017】
即ち文字列入力の際に入力すべき文字の選択及び選択決定(エンター)のために何度も所定のキーを押さなければならず、また時計設定の際も同様である。さらにプログラム指定の選曲操作、ディバイド処理のディバイド位置の設定操作、及びムーブ処理における変更すべき曲番の選択操作についても、何度も所定のキーを押さなければならず、非常に操作が煩わしい。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような事情に鑑みてなされもので、ダイレクト選曲キー等を設けずに編集のためのユーザー操作を非常に簡略化させ、操作性を向上させることを目的とする。
【0019】
このため本発明では、1単位のデータであるトラックが複数記録される記録領域と、上記トラックを管理する管理情報が記録されている管理領域と、を備えてなる記録媒体上の上記複数トラック中の所定トラックを移動元トラックとして所定の移動先トラックに移動させるとともに移動元トラックの移動に伴いトラック順序を繰上又は繰下することでトラック番号の並び換えを行う移動編集可能な編集装置において、回転操作及び押圧操作が可能な操作手段と、上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と上記操作手段の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とが同時表示可能な表示手段と、上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と、上記操作手段の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とが上記表示手段に同時表示された状態で、上記操作手段の回転操作に応じて上記移動先トラック番号を加減制御するとともに上記表示手段の移動先トラック番号表示を増減制御し、上記操作手段の押圧操作に応じて上記移動先トラック番号を決定する制御手段と、上記制御手段にて決定された上記移動先トラック番号に、上記移動元トラック番号で示された上記所定トラックを移動するように上記管理領域の管理情報を編集する編集手段と、を備えるようにする。
【0021】
また本発明の編集方法は、1単位のデータであるトラックが複数記録される記録領域と、上記トラックを管理する管理情報が記録されている管理領域と、を備えてなる記録媒体上の上記複数トラック中の所定トラックを移動元トラックとして所定の移動先トラックに移動させるとともに移動元トラックの移動に伴いトラック順序を繰上又は繰下することでトラック番号の並び換えを行う移動編集可能な編集方法において、上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と、回転操作及び押圧操作が可能な操作部の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とを表示部に表示する表示ステップと、上記操作部の回転操作に応じて上記移動先トラック番号を加減制御するとともに上記表示部の移動先トラック番号表示を増減制御する移動先トラック番号加減ステップと、上記操作部の押圧操作に応じて上記移動先トラック番号を決定する決定ステップと、上記決定された上記移動先トラック番号に上記所定トラックに対応する移動元トラック番号を移動するように上記管理領域の管理情報を編集する編集ステップと、が行われるようにする。
【0022】
【作用】
回動操作及び押圧操作が可能とされた操作手段(ジョグダイヤル)を設けることにより、回動量に応じて入力値を設定でき、例えばトラックナンバ等において離れた数値でもユーザーは容易に選択できる。さらに、このジョグダイヤルを押すことでエンター操作とすれば、ユーザーは選択決定の際に他のキー等を操作する必要はなく、操作は簡易化される。つまり、ユーザーはジョグダイヤルを回して値を選択した後、エンターする場合はそのままそのジョグダイヤルを押せばよい。
【0023】
【実施例】
以下、図1〜図27を用いて本発明の編集装置の一実施例として、光磁気ディスク(ミニディスク)を記録媒体として用いた記録再生装置をあげ、次の順序で説明する。
1.記録再生装置の構成
2.P−TOCセクター
3.U−TOCセクター
・U−TOCセクター0
・U−TOCセクター1
・U−TOCセクター2
4.ディスクのエリア構造
5.ディバイド処理
6.ムーブ処理
7.ジョグダイヤルによる入力動作
8.ジョグダイヤルによる選曲/AMS処理
9.ジョグダイヤルによる時計設定処理
10.ジョグダイヤルによる文字入力処理
11.ジョグダイヤルによるプログラム指定入力処理
12.ジョグダイヤルによるディバイド処理
13.ジョグダイヤルによるムーブ処理
【0024】
<1.記録再生装置の構成>
図1(a)は記録再生装置の外観を示す正面図である。
30は記録再生装置本体、31は例えば液晶ディスプレイによる表示部であり図1(b)のように動作状態表示部31M、レベル表示部31L、ミュージックカレンダー表示部31Cが設けられている。動作状態表示部31Mでは、そのときの動作、モード等の各種の状況に応じて、トラックナンバ、再生時間、記録/再生進行時間、タイトル文字、動作モード、動作状態などが表示される。
【0025】
またレベル表示部31Lでは録音時の記録レベル、再生時の再生レベルがバー形態で表示される。ミュージックカレンダー表示部31Cでは装填されたディスクに記録されているトラックナンバを示す表示がなされる。図1(b)は例えば15曲が記録されたディスクの第2曲目の再生動作中の表示状態を例示したもので、動作状態表示部31Mには、トラックナンバ、再生進行時間、及び再生動作状態を示すシンボルが表示されている。またミュージックカレンダーとしては1曲目の表示が消され、2〜15のトラックナンバが表示されている。
本実施例についての要点となる表示動作については後述する。
32はディスク挿入部であり、カートリッジに収納された光磁気ディスクが挿入され、内部の記録/再生光学ドライブ系にローディングされる。
【0026】
記録再生装置本体30には操作入力部として各種の操作手段が設けられている。33は録音キー、34は停止キー、35は再生キーである。再生キー35は一時停止(ポーズ)キーとして兼用されている。
また36は装填されているディスクを取り出すためのイジェクトキー、37は電源キーである。
【0027】
さらに、38Rは早戻し再生キー、38Fは早送り再生キー、39はプレイモードキー、40はエディットキー、41はエンターキー(イエスキー)、42は時計設定キーである。プレイモードキー39は、ユーザーが指定した曲順で再生を行なうプログラム再生モード、ランダムな曲順で再生を行なうシャッフル再生モード、指定した曲又は全曲を繰り返し再生するリピート再生モードなどの選択をするための操作キーである。
【0028】
また、エディットキー40の操作により各種編集モードが選択され、エンターキー41により、そのときのモード状態により所定の動作が実行される。編集モードとしては、指定した楽曲(トラック)を消去するイレーズモード、記録されている全ての楽曲を消去するオールイレーズモード、指定した箇所で楽曲を分割するディバイドモード、指定した2つの楽曲を連結して1つの楽曲とするコンバインモード、記録されている楽曲の曲順を変更するムーブモード、指定した楽曲についての曲名や装填されているディスクに対するディスクタイトルを入力し記憶させるネームインモード、記録されている曲名やディスクタイトルを消去するネームイレーズモードなどが用意されている。
【0029】
そして、再生停止中であるときにはエディットキー40が押される毎に、オールイレーズ、ネームイレーズ、ネームインの各モードの表示(モード移行の確認表示)が表示部31においてなされ、エンターキー41が押された時点で表示部31に表示されて選択されているモードに移行する。
【0030】
また、再生停止中であるが、或るトラックナンバが選択されている時には、エディットキー40が押される毎に、イレーズ、コンバイン、ムーブ、ネームインの各モードの表示(モード移行の確認表示)が表示部31においてなされ、エンターキー41が押された時点で表示部31に表示されて選択されているモードに移行する。
【0031】
また、再生中には、エディットキー40が押される毎に、イレーズ、ディバイド、コンバイン、ムーブ、ネームインの各モードの表示(モード移行の確認表示)が表示部31においてなされ、エンターキー41が押された時点で表示部31に表示されて選択されているモードに移行する。
【0032】
時計設定キー42は記録再生装置30の内部時計を合わせる際の操作キーであり、時計設定キー42を押すことで時計設定モードとなり、ユーザーは現在の年月日時分秒を入力しセットできる。
【0033】
43はジョグダイヤルであり、停止中や再生中にはAMS(頭だし)操作部として機能する。つまり選曲操作部となる。このジョグダイヤル43は1回転が約30クリック程度に設定されており、つまり、ジョグダイヤル43を1回転させた場合は、30曲先又は30曲前の楽曲の頭だし動作がなされる。特にミニディスクシステムの場合、最大255曲録音可能とされているが、ジョグダイヤル43を用いて選曲操作を行なうことで、曲順としてかなり離れた楽曲の選曲も容易迅速に可能となる。
【0034】
また、このジョグダイヤル43は回転操作とともに押圧操作もできるように構成されており、ジョグダイヤル43が押圧された際は再生操作として判別される。従って停止時にはジョグダイヤル43を回転させて選曲をした後、そのままジョグダイヤル43を押圧すれば選曲した楽曲の再生が開始されることになる。なお、AMS操作としては、時計方向に回転されると曲順として後方の楽曲の選曲操作となり、反時計方向に回転されると曲順として前方の楽曲の選曲操作となる。
【0035】
また、このジョグダイヤル43は時計設定モードにおける時刻等の数値入力、プログラム再生(ユーザーの指定した曲順での再生)のセットの際の曲順入力、ディバイドモードにおけるディバイド地点の設定入力、ムーブモードにおける曲順移動対象楽曲の選択及び移動先の指定の入力、ネームインモードにおける入力文字(アルファベットや各種マーク等のキャラクタ)の選択入力に用いられる。
【0036】
さらに、ジョグダイヤル43の押圧操作は、時計設定モードにおける入力した数値のエンター(桁送り指示)、プログラム再生のセットの際のエンター(曲順入力完了の指示)、ディバイドモードにおけるエンター(実行指示)、ムーブモードにおけるエンター(実行指示)、ネームインモードにおける入力文字のエンター(桁送り指示)、としての操作となる。
ジョグダイヤル43を用いた操作の詳細については後述する。
【0037】
また、44はマイク入力端子でありマイクロホンが接続されマイク音声入力が可能とされる。45は録音レベル(マイク入力レベル)調整つまみである。
46はヘッドホン出力端子でありヘッドホンが接続される。47はヘッドホンレベル調節つまみである。
【0038】
なお、図示しないが、筺体背面側には、アナログ音声信号のライン入力端子、ライン出力端子や、デジタル音声信号の入出力をオーディオ光ケーブルで行なう光入力端子、光出力端子等が設けられている。
【0039】
また、記録再生装置本体30には赤外線受光部47が設けられ、図3に示すような赤外線によりコマンド信号を送信するリモートコマンダー90のコマンド信号を受信できるようになされている。
【0040】
リモートコマンダー90には、例えば電源キー91、数字キー92、各種モードキー93、記録/再生操作キー94などが設けられ、これらのキーが押されると、それに対応したコマンド信号が内部のROM又はRAMから読み出され、赤外線輝度変調されて出力されることになる。そしてそのコマンド信号は赤外線受光部47から取り込まれる。
なお、リモートコマンダー90においては図示するように所定のキーがそれぞれアルファベットや記号に対応されており、ネームインモードにおいてこれらを操作することで文字入力をなすことができるようにされている。
【0041】
図1の記録再生装置30内部の要部のブロック図を図2に示す。
図2において、1は例えば音声データが記録されている光磁気ディスクを示し、ディスク挿入部32からローディングされた状態を模式的に示している。
ディスク1に記録されている楽曲等の音声データは、44.1KHz サンプリングで16ビット量子化によるデジタルデータが変形DCT(Modified Discreate Cosine Transform )圧縮技術により約1/5に圧縮され、さらにEFM変調及びCIRCエンコードが施されたデータとされている。
【0042】
この光磁気ディスク1はスピンドルモータ2により回転駆動される。3は光磁気ディスク1に対して記録/再生時にレーザ光を照射する光学ヘッドであり、記録時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力をなし、また再生時には磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力をなす。
【0043】
このため、光学ヘッド3はレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。対物レンズ3aは2軸機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
【0044】
また、6aは供給されたデータによって変調された磁界を光磁気ディスクに印加する磁気ヘッドを示し、光磁気ディスク1を挟んで光学ヘッド3と対向する位置に配置されている。光学ヘッド3全体及び磁気ヘッド6aは、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能とされている。
【0045】
再生動作によって、光学ヘッド3により光磁気ディスク1から検出された情報はRFアンプ7に供給される。RFアンプ7は供給された情報の演算処理により、再生RF信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、絶対位置情報(光磁気ディスク1にプリグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録されている絶対位置情報)、アドレス情報、フォーカスモニタ信号等を抽出する。そして、抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号はサーボ回路9に供給され、アドレス情報はアドレスデコーダ10に供給される。さらに絶対位置情報、フォーカスモニタ信号は例えばマイクロコンピュータによって構成されるシステムコントローラ11に供給される。
【0046】
サーボ回路9は供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号や、システムコントローラ11からのトラックジャンプ指令、シーク指令、スピンドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サーボ駆動信号を発生させ、2軸機構4及びスレッド機構5を制御してフォーカス及びトラッキング制御をなし、またスピンドルモータ2を一定角速度(CAV)又は一定線速度(CLV)に制御する。
【0047】
再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8でEFM復調、CIRC等のデコード処理された後、メモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれる。なお、光学ヘッド3による光磁気ディスク1からのデータの読み取り及び光学ヘッド3からバッファRAM13までの系における再生データの転送は1.41Mbit/secで、しかも間欠的に行なわれる。
【0048】
バッファRAM13に書き込まれたデータは、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミングで読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。そして、変形DCT処理による音声圧縮処理に対するデコード処理により量子化16ビットの出力デジタル信号とされる。
【0049】
出力デジタル信号は、D/A変換器15によってアナログ信号とされ端子16Aに供給される。そして、端子16より所定の回路部を経てヘッドホン46やライン出力端子に供給される。または、エンコーダ/デコーダ部14からの出力デジタル信号はアナログ化されずに端子16Dより光出力端子に供給される。
【0050】
ここで、バッファRAM13へのデータの書込/読出は、メモリコントローラ12によって書込ポインタと読出ポインタの制御によりアドレス指定されて行なわれるが、書込ポインタ(書込アドレス)は上記したように1.41Mbit/secのタイミングでインクリメントされ、一方、読出ポインタ(読出アドレス)は0.3Mbit/sec のタイミングでインクリメントされていくため、この書込と読出のビットレートの差異により、バッファRAM13内には或る程度データが蓄積された状態となる。バッファRAM13内にフル容量のデータが蓄積された時点で書込ポインタのインクリメントは停止され、光学ヘッド3による光磁気ディスク1からのデータ読出動作も停止される。ただし読出ポインタのインクリメントは継続して実行されているため、再生音声出力はとぎれないことになる。
【0051】
その後、バッファRAM13から読出動作のみが継続されていき、或る時点でバッファRAM13内のデータ蓄積量が所定量以下となったとすると、再び光学ヘッド3によるデータ読出動作及び書込ポインタのインクリメントが再開され、再びバッファRAM13のデータ蓄積がなされていく。
【0052】
このようにバッファRAM13を介して再生音響信号を出力することにより、例えば外乱等でトラッキングが外れた場合などでも、再生音声出力が中断してしまうことはなく、データ蓄積が残っているうちに例えば正しいトラッキング位置までにアクセスしてデータ読出を再開することで、再生出力に影響を与えずに動作を続行できる。即ち、耐振機能を著しく向上させることができる。
【0053】
図2において、アドレスデコーダ10から出力されるアドレス情報や制御動作に供されるサブコードデータはエンコーダ/デコーダ部8を介してシステムコントローラ11に供給され、各種の制御動作に用いられる。
さらに、記録/再生動作のビットクロックを発生させるPLL回路のロック検出信号、及び再生データ(L,Rチャンネル)のフレーム同期信号の欠落状態のモニタ信号もシステムコントローラ11に供給される。
【0054】
また、システムコントローラ11は光学ヘッド3におけるレーザダイオードの動作を制御するレーザ制御信号SLPを出力しており、レーザダイオードの出力をオン/オフ制御するとともに、オン制御時としては、レーザパワーが比較的低レベルである再生時の出力と、比較的高レベルである記録時の出力とを切り換えることができるようになされている。
【0055】
光磁気ディスク1に対して記録動作が実行される際には、マイク入力端子44もしくはライン入力端子から入力されたアナログ音声信号が端子17Aに供給される。そして、A/D変換器18において44,1KHz サンプリング、量子化16ビットのデジタルデータとされた後、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。又は、光入力端子から入力されるデジタル音声信号は端子17Dからエンコーダ/デコーダ部14に供給される。
【0056】
エンコーダ/デコーダ部14では入力されたデジタル音声信号に対して、変形DCT処理による音声圧縮エンコードを施す。エンコーダ/デコーダ部14によって圧縮された記録データはメモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれ、また所定タイミングで読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に送られる。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRCエンコード、EFM変調等のエンコード処理された後、磁気ヘッド駆動回路6に供給される。
【0057】
磁気ヘッド駆動回路6はエンコード処理された記録データに応じて、磁気ヘッド6aに磁気ヘッド駆動信号を供給する。つまり、光磁気ディスク1に対して磁気ヘッド6aによるN又はSの磁界印加を実行させる。また、このときシステムコントローラ11は光学ヘッドに対して、記録レベルのレーザ光を出力するように制御信号を供給する。
【0058】
19はユーザー操作に供されるキーが設けられた操作入力部であり、上述した33〜43のキー及びジョグダイヤルがこれに相当する。
また、赤外線受光部47では、リモートコマンダー90からの赤外線コマンド信号が受信されたら、これを電気信号に変換してコマンドパルスとしてシステムコントローラ11に供給するようにしており、システムコントローラ11がこれに基づいて各種処理を行なうようにすることにより、リモートコマンダー90による遠隔操作を可能としている。
【0059】
さらにシステムコントローラ11には内部に時計手段11aを備えており、現在日時情報(年月日時分秒)を把握できるようになされ、例えば現在日時を表示部31において表示できたり、また録音動作の際には録音日時をディスクに書込むことができるようになされている。ユーザーが行なう時計設定(時計合わせ)操作のためには、上述したように時計設定キー42を押して時計設定モードとした後、ジョグダイヤル43を用いて時刻を合わせる。
【0060】
ところで、ディスク1に対して記録/再生動作を行なう際には、ディスク1に記録されている管理情報、即ちP−TOC(プリマスタードTOC)、U−TOC(ユーザーTOC)を読み出して、システムコントローラ11はこれらの管理情報に応じてディスク1上の記録すべきセグメントのアドレスや、再生すべきセグメントのアドレスを判別することとなるが、この管理情報はバッファRAM13に保持される。このためバッファRAM13は、上記した記録データ/再生データのバッファエリアと、これら管理情報を保持するエリアが分割設定されている。
【0061】
そして、システムコントローラ11はこれらの管理情報を、ディスク1が装填された際に管理情報の記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、バッファRAM13に記憶しておき、以後そのディスク1に対する記録/再生動作の際に参照できるようにしている。
【0062】
また、U−TOCはデータの記録や消去に応じて編集されて書き換えられるものであるが、システムコントローラ11は記録/消去動作のたびにこの編集処理をバッファRAM13に記憶されたU−TOC情報に対して行ない、その書換動作に応じて所定のタイミングでディスク1のU−TOCエリアについても書き換えるようにしている。
【0063】
<2.P−TOCセクター>
ここで、ディスク1においてセクターデータ形態で記録される音声データセクター、及び音声データの記録/再生動作の管理を行なう管理情報として、まずP−TOCセクターについて説明する。
P−TOC情報としては、ディスクの記録可能エリア(レコーダブルユーザーエリア)などのエリア指定やU−TOCエリアの管理等が行なわれる。なお、ディスク1が再生専用の光ディスクであるプリマスタードディスクの場合は、P−TOCによってROM化されて記録されている楽曲の管理も行なうことができるようになされている。
【0064】
P−TOCのフォーマットを図4に示す。
図4はP−TOC用とされる領域(例えばディスク最内周側のROMエリア)において繰り返し記録されるP−TOC情報の1つのセクター(セクター0)を示している。なお、P−TOCフォーマットはセクター1以降はオプションとされている。
【0065】
P−TOCのセクターのデータ領域(4バイト×588 の2352バイト)は、先頭位置にオール0又はオール1の1バイトデータによって成る12バイトの同期パターンと、クラスタアドレス及びセクターアドレスを示すアドレス等の4バイトが付加され、以上でヘッダとされてP−TOCの領域であることが示される。
【0066】
また、ヘッダに続いて所定アドレス位置に『MINI』という文字に対応したアスキーコードによる識別IDが付加されている。
さらに、続いてディスクタイプや録音レベル、記録されている最初の楽曲の曲番(First TNO)、最後の楽曲の曲番(Last TNO) 、リードアウトスタートアドレスROA 、パワーキャルエリアスタートアドレスPCA 、U−TOC(後述する図5のU−TOCセクター0のデータ領域)のスタートアドレスUSTA 、録音可能なエリア(レコーダブルユーザーエリア)のスタートアドレスRSTA 等が記録される。
【0067】
続いて、記録されている各楽曲等を後述する管理テーブル部におけるパーツテーブルに対応させるテーブルポインタ(P-TNO1 〜P-TNO255) を有する対応テーブル指示データ部が用意されている。
【0068】
そして対応テーブル指示データ部に続く領域には、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P-TNO1 〜P-TNO255) に対応して、(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられた管理テーブル部が用意される(なお本明細書において『h』を付した数値はいわゆる16進表記のものである)。それぞれのパーツテーブルには、或るセグメントについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、及びそのセグメント(トラック)のモード情報(トラックモード)が記録できるようになされている。
【0069】
各パーツテーブルにおけるトラックのモード情報とは、そのセグメントが例えばオーバーライト禁止やデータ複写禁止に設定されているか否かの情報や、オーディオ情報か否か、モノラル/ステレオの種別などが記録されている。
【0070】
管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部のテーブルポインタ (P-TNO1〜P-TNO255) によって、そのセグメントの内容が示される。つまり、第1曲目の楽曲についてはテーブルポインタP-TNO1として或るパーツテーブル(例えば(01h) 。ただし実際にはテーブルポインタには所定の演算処理によりP−TOCセクター0内のバイトポジションで或るパーツテーブルを示すことができる数値が記されている)が記録されており、この場合パーツテーブル(01h) のスタートアドレスは第1曲目の楽曲の記録位置のスタートアドレスとなり、同様にエンドアドレスは第1曲目の楽曲が記録された位置のエンドアドレスとなる。さらに、トラックモード情報はその第1曲目についての情報となる。
【0071】
同様に第2曲目についてはテーブルポインタP-TNO2に示されるパーツテーブル(例えば(02h) )に、その第2曲目の記録位置のスタートアドレス、エンドアドレス、及びトラックモード情報が記録されている。
以下同様にテーブルポインタはP-TNO255まで用意されているため、P−TOC上では第255曲目まで管理可能とされている。
そして、このようにP−TOCセクター0が形成されることにより、例えば再生時において、所定の楽曲をアクセスして再生させることができる。
【0072】
なお、記録/再生可能な光磁気ディスクの場合いわゆるプリマスタードの楽曲エリアが存在しないため、上記した対応テーブル指示データ部及び管理テーブル部は用いられず(これらは続いて説明するU−TOCで管理される)、従って各バイトは全て『00h』とされている。
ただし、全ての楽曲がROM形態(ピット形態)で記録されているプリマスタードタイプのディスク、及び楽曲等が記録されるエリアとしてROMエリアと光磁気エリアの両方を備えたハイブリッドタイプのディスクについては、そのROMエリア内の楽曲の管理に上記対応テーブル指示データ部及び管理テーブル部が用いられる。
【0073】
<3.U−TOCセクター>
続いてU−TOCの説明をU−TOCセクター0〜U−TOCセクター2について行なう。
【0074】
・U−TOCセクター0
図5はU−TOCセクター0のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲や新たに楽曲が録音可能な未記録エリア(フリーエリア)についての管理情報が記録されているデータ領域とされる。なお、U−TOCもセクター1以降はオプションとされる。
例えばディスク1に或る楽曲の録音を行なおうとする際には、システムコントローラ11は、U−TOCからディスク上のフリーエリアを探し出し、ここに音声データを記録していくことができるようになされている。また、再生時には再生すべき楽曲が記録されているエリアをU−TOCから判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
【0075】
図5に示すU−TOCセクター0には、P−TOCと同様にまずヘッダが設けられ、続いて所定アドレス位置に、メーカーコード、モデルコード、最初の楽曲の曲番(First TNO)、最後の楽曲の曲番(Last TNO)、セクター使用状況、ディスクシリアルナンバ、ディスクID等のデータが記録され、さらに、ユーザーが録音を行なって記録されている楽曲の領域や未記録領域等を後述する管理テーブル部に対応させることによって識別するため、対応テーブル指示データ部として各種のテーブルポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) が記録される領域が用意されている。
【0076】
そして対応テーブル指示データ部のテーブルポインタ(P-DFA〜P-TNO255) に対応させることになる管理テーブル部として(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられ、それぞれのパーツテーブルには、上記図4のP−TOCセクター0と同様に或るセグメントについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、そのセグメントのモード情報(トラックモード)が記録されており、さらにこのU−TOCセクター0の場合、各パーツテーブルで示されるセグメントが他のセグメントへ続いて連結される場合があるため、その連結されるセグメントのスタートアドレス及びエンドアドレスが記録されているパーツテーブルを示すリンク情報が記録できるようになされている。
【0077】
この種の記録再生装置では、上述したように1つの楽曲のデータが物理的に不連続に、即ち複数のセグメントにわたって記録されていてもセグメント間でアクセスしながら再生していくことにより再生動作に支障はないため、ユーザーが録音する楽曲等については、録音可能エリアの効率使用等の目的から、複数セグメントにわけて記録する場合もある。そのため、リンク情報が設けられ、例えば各パーツテーブルに与えられたナンバ(01h) 〜(FFh) (実際には所定の演算処理によりU−TOCセクター0内のバイトポジションとされる数値で示される)によって、連結すべきパーツテーブルを指定することによってパーツテーブルが連結できるようになされている。(なお、プリマスタードディスク等においてピット形態で記録される楽曲等については通常セグメント分割されることがないため、前記図4のとおりP−TOCセクター0においてリンク情報はすべて『(00h) 』とされている。)
【0078】
つまりU−TOCセクター0における管理テーブル部においては、1つのパーツテーブルは1つのセグメントを表現しており、例えば3つのセグメントが連結されて構成される楽曲についてはリンク情報によって連結される3つのパーツテーブルによって、そのセグメント位置の管理はなされる。
【0079】
U−TOCセクター0の管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) によって、以下のようにそのセグメントの内容が示される。
【0080】
テーブルポインタP-DFA は光磁気ディスク1上の欠陥領域に付いて示しており、傷などによる欠陥領域となるトラック部分(=セグメント)が示された1つのパーツテーブル又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、欠陥セグメントが存在する場合はテーブルポインタP-DFA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、欠陥セグメントがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、他にも欠陥セグメントが存在する場合は、そのパーツテーブルにおけるリンク情報として他のパーツテーブルが指定され、そのパーツテーブルにも欠陥セグメントが示されている。そして、さらに他の欠陥セグメントがない場合はリンク情報は例えば『(00h) 』とされ、以降リンクなしとされる。
【0081】
テーブルポインタP-EMPTY は管理テーブル部における1又は複数の未使用のパーツテーブルの先頭のパーツテーブルを示すものであり、未使用のパーツテーブルが存在する場合は、テーブルポインタP-EMPTY として、(01h) 〜(FFh) のうちのいづれかが記録される。未使用のパーツテーブルが複数存在する場合は、テーブルポインタP-EMPTY によって指定されたパーツテーブルからリンク情報によって順次パーツテーブルが指定されていき、全ての未使用のパーツテーブルが管理テーブル部上で連結される。
【0082】
テーブルポインタP-FRA は光磁気ディスク1上のデータの書込可能なフリーエリア(消去領域を含む)について示しており、フリーエリアとなるトラック部分(=セグメント)が示された1又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、フリーエリアが存在する場合はテーブルポインタP-FRA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、フリーエリアであるセグメントがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、このようなセグメントが複数個有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合はリンク情報により、リンク情報が『(00h) 』となるパーツテーブルまで順次指定されている。
【0083】
図6にパーツテーブルにより、フリーエリアとなるセグメントの管理状態を模式的に示す。これはセグメント(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) がフリーエリアとされている時に、この状態が対応テーブル指示データP-FRA に引き続きパーツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) のリンクによって表現されている状態を示している。なお、上記した欠陥領域や、未使用パーツテーブルの管理形態もこれと同様となる。
【0084】
ところで、全く楽曲等の音声データの記録がなされておらず欠陥もない光磁気ディスクであれば、テーブルポインタP-FRA によってパーツテーブル(01h) が指定され、これによってディスクのレコーダブルユーザーエリアの全体が未記録領域(フリーエリア)であることが示される。そして、この場合残る(02h) 〜(FFh) のパーツテーブルは使用されていないことになるため、上記したテーブルポインタP-EMPTY によってパーツテーブル(02h) が指定され、また、パーツテーブル(02h) のリンク情報としてパーツテーブル(03h) が指定され、パーツテーブル(03h) のリンク情報としてパーツテーブル(04h) が指定され、というようにパーツテーブル(FFh) まで連結される。この場合パーツテーブル(FFh) のリンク情報は以降連結なしを示す『(00h) 』とされる。
なお、このときパーツテーブル(01h) については、スタートアドレスとしてはレコーダブルユーザーエリアのスタートアドレスが記録され、またエンドアドレスとしてはリードアウトスタートアドレスの直前のアドレスが記録されることになる。
【0085】
テーブルポインタP-TNO1〜P-TNO255は、光磁気ディスク1にユーザーが記録を行なった楽曲について示しており、例えばテーブルポインタP-TNO1では1曲目のデータが記録された1又は複数のセグメントのうちの時間的に先頭となるセグメントが示されたパーツテーブルを指定している。
【0086】
例えば1曲目とされた楽曲がディスク上でトラックが分断されずに(つまり1つのセグメントで)記録されている場合は、その1曲目の記録領域はテーブルポインタP-TNO1で示されるパーツテーブルにおけるスタート及びエンドアドレスとして記録されている。
【0087】
また、例えば2曲目とされた楽曲がディスク上で複数のセグメントに離散的に記録されている場合は、その楽曲の記録位置を示すため各セグメントが時間的な順序に従って指定される。つまり、テーブルポインタP-TNO2に指定されたパーツテーブルから、さらにリンク情報によって他のパーツテーブルが順次時間的な順序に従って指定されて、リンク情報が『(00h) 』となるパーツテーブルまで連結される(上記、図6と同様の形態)。このように例えば2曲目を構成するデータが記録された全セグメントが順次指定されて記録されていることにより、このU−TOCセクター0のデータを用いて、2曲目の再生時や、その2曲目の領域へのオーバライトを行なう際に、光学ヘッド3及び磁気ヘッド6aをアクセスさせ離散的なセグメントから連続的な音楽情報を取り出したり、記録エリアを効率使用した記録が可能になる。
【0088】
・U−TOCセクター1
図7はU−TOCセクター1のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲に曲名をつけたり、ディスクタイトルをつける場合に、入力された文字情報を記録するデータ領域とされる。
【0089】
このU−TOCセクター1には、記録された各楽曲に相当する文字テーブル指示データ部としてテーブルポインタP-TNA1〜P-TNA255が用意され、またこのテーブルポインタP-TNA1〜P-TNA255によって指定される文字テーブル部が1単位8バイトで255単位のパーツテーブル(01h) 〜(FFh) として用意されており、上述したU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データを管理する。
【0090】
パーツテーブル(01h) 〜(FFh) にはディスクタイトル(ディスクネーム)や曲名(トラックネーム)としての文字情報がアスキーコードで記録される。なお、パーツテーブル(01h) の前の8バイトはディスクネームの専用エリアとされている。
【0091】
そして、例えばテーブルポインタP-TNA1によって指定されるパーツテーブルには第1曲目に対応してユーザーが入力した文字(もちろん曲名に限定されない)が記録されていることになる。
また、パーツテーブルがリンク情報によりリンクされることで、1つの楽曲に対応する文字入力は7バイト(7文字)より大きくなっても対応できる。
なお、このU−TOCセクター1でもテーブルポインタP-EMPTY は使用していないパーツテーブルを管理するものである。
【0092】
ユーザーが所定の楽曲について曲名等の文字を入力する際には、記録時、再生時、もしくは停止時において楽曲を指定した後において、エディットキー40を操作してネームインモードとし、ジョグダイヤル43の回転及び押圧で各文字を入力していき全ての入力文字列を入力した段階で、エンターキー41でエンターする。もしくはリモートコマンダー90を用いて文字入力及びエンター操作を行なう。
すると、システムコントローラ11はその入力された文字をバッファRAM13に保持されているU−TOC情報において書込、所定時点でディスク1上のU−TOCエリアを書き換えることになる。
【0093】
・U−TOCセクター2
図8はU−TOCセクター2のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲の録音日時を記録するデータ領域とされる。
【0094】
このU−TOCセクター2には、記録された各楽曲に相当する日時テーブル指示データ部としてテーブルポインタP-TRD1〜P-TRD255が用意され、またこのテーブルポインタP-TRD1〜P-TRD255によって指定される日時テーブル部が1単位8バイトで255単位のパーツテーブル(01h) 〜(FFh) として用意されており、上述したU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データを管理する。
【0095】
パーツテーブル(01h) 〜(FFh) には楽曲(トラック)の録音日時が6バイトで記録される。6バイトはそれぞれ1バイトづつ、年、月、日、時、分、秒に相当する数値が記録される。また、残りの2バイトはメーカーコード及びモデルコードとされ、その楽曲を録音した記録装置の製造者を示すコードデータ、及び録音した記録装置の機種を示すコードデータが記録される。
なお、パーツテーブル(01h) の前の8バイトはディスクに対しての録音日時データのためのエリアとされている。
【0096】
例えばディスクに曲が第1曲目としてが録音されると、テーブルポインタP-TRD1によって指定されるパーツテーブルにはその録音日時及び録音装置のメーカーコード、モデルコードが記録される。録音日時データは録音装置の内部時計を参照して自動的に記録されることになる。
【0097】
なお、このU−TOCセクター1でもテーブルポインタP-EMPTY は使用していないパーツテーブルを管理するものであり、使用されていないパーツテーブルについては、モデルコードに代えてリンク情報が記録されており、テーブルポインタP-EMPTY を先頭に各未使用のパーツテーブルがリンク情報でリンクされて管理されている。
【0098】
以上のようなTOC情報が記録された光磁気ディスク1に対する本実施例の記録再生装置は、TOCメモリ21に読み込んだTOC情報を用いてディスク上の記録領域の管理を行なって記録/再生動作を制御する。
また、表示部31に対してはTOC情報として読み出された数字や文字による曲名や録音日時などを表示することができるようになされている。
【0099】
<4.ディスクのエリア構造>
記録再生装置30によりデータが記録されるディスク1のエリア構造を図9で説明する。図9(a)はディスクのエリア構造をその半径方向に模式的に示したものである。
光磁気ディスクの場合、大きくわけて図9(a)にピットエリアとして示すようにエンボスピットによりデータが記録されているエリア(プリマスタードエリア)と、いわゆる光磁気エリアとされてグルーブが設けられているグルーブエリアに分けられる。
【0100】
ここでピットエリアとしてはP−TOCが繰り返し記録されており、上述したようにこのP−TOCにおいて、図中の各アドレス、即ちU−TOCスタートアドレスUSTA 、リードアウトスタートアドレスROA 、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA 、パワーキャルエリアスタートアドレスPCA が示されている。
【0101】
このディスクの最内周側のピットエリアに続いてグルーブエリアが形成されるが、このグルーブエリア内のうちP−TOC内のリードアウトスタートアドレスROA として示されるアドレスまでのエリアが、記録可能なレコーダブルエリアとされ、以降はリードアウトエリアとされている。
【0102】
さらにこのレコーダブルエリアのうち、実際に楽曲データトラックが記録されるレコーダブルユーザーエリアは、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA から、リードアウトスタートアドレスROA の直前の位置までとなる。
【0103】
そして、グルーブエリア内においてレコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA より前となるエリアは、記録再生動作のための管理エリアとされ、上記したU−TOC等が記録され、またパワーキャルエリアスタートアドレスPCA として示される位置から1クラスタ分がレーザーパワーのキャリブレーションエリアとして設けられる。
U−TOCはこの記録再生動作のための管理エリア内においてU−TOCスタートアドレスUSTA に示される位置から3クラスタ(1クラスタ=36セクター)連続して記録される。
【0104】
<5.ディバイド処理>
このようにレコーダブルユーザーエリアに対して本実施例の記録再生装置30は録音を行なうことができるが、その録音された楽曲(トラック)について、上記のようにU−TOCで管理され、これに基づいて記録/再生動作が行なわれることにより、U−TOCを書き換えるのみで楽曲の分割(ディバイド)、楽曲の連結(コンバイン)、トラックナンバの変更(ムーブ)等の編集処理が可能となる。まず、ディバイド処理について説明する。なお、コンバイン編集については本発明の要旨と直接関係ないため、その説明は省略する。
【0105】
例えば図9(a)のように、レコーダブルユーザーエリアに4曲の楽曲M1 〜M4 が記録されているとする。なお、この場合、楽曲M2 は前半部分M2(1)と後半部分M2(2)にわかれて記録されている。また楽曲M4 となるセグメントよりディスク外周側となるエリアは、まだ楽曲の記録されていないフリーエリアとされている。
【0106】
例えばこのような記録状態はU−TOC内において、テーブルポインタP-TNO1〜P-TNO4、P-FRA 、及びこれに連結されるパーツテーブルによってそのスタートアドレス及びエンドアドレスが示されて管理されている。
【0107】
上記したように記録再生装置本体30の操作を行なうためのリモートコマンダー90にはトラックマークキーとしてマークオンキー95,マークオフキー96が設けられており、例えば再生中にマークオンキー95を操作することでディバイドよりが実行される。または後述するようにディバイドモードとした状態でジョグダイヤルを操作することにより分割位置を指定し、ディバイド処理を実行させることができる。
【0108】
例えばユーザーが図9(a)においてTMONとして示す位置、つまり楽曲M3 の途中の位置を指定してディバイド操作を行なったとすると、システムコントローラ11はその操作に応じてU−TOCを書き換え、図9(b)に示すように楽曲M3 を楽曲M3 とM4 に分割する。ここで、もともとの楽曲M4 はディバイド処理によりトラックナンバが繰り上り、新たに楽曲M5 として管理されることになる。
【0109】
例えば、U−TOC上のデータとして、テーブルポインタP-TNO3が示しているパーツテーブルのエンドアドレスが書き変えられてディバイド地点で楽曲M3 が終了するようにし、またテーブルポインタP-TNO4で或る新たなパーツテーブルを指定するようにし、そのテーブルポインタP-TNO4の新たな値により示されるパーツテーブルのスタートアドレス及びエンドアドレスを書き換えて、ディバイドにより生じた新たな楽曲M4 を表現する。さらに、テーブルポインタP-TNO5にそれまでのテーブルポインタP-TNO4の値を書き込み、もともとの楽曲M4 を楽曲M5 として管理することになる。
【0110】
このようにディバイド処理を行なうことにより、そのディバイド地点は或る楽曲の曲頭位置として管理されることになり、AMS操作により用意にサーチできることになる。
【0111】
<6.ムーブ処理>
次にムーブ処理について説明する。
例えば図9(b)の状態から、楽曲M5 を曲順としての先頭にしたい場合を考える。このときユーザーは楽曲M5 を指定してムーブモードとし、移動先のトラックナンバとしてトラックナンバ1を選択する。
すると、楽曲M5 はU−TOC上で新たな楽曲M1 として管理され、それまでの楽曲M1 〜M4 はそれぞれトラックナンバが繰り上って新たな楽曲M2 〜M5 とされ、図9(c)の状態となる。
【0112】
例えば、U−TOC上のデータとして、テーブルポインタP-TNO1がそれまでテーブルポインタP-TNO5に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO2がそれまでテーブルポインタP-TNO1に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO3がそれまでテーブルポインタP-TNO2に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO4がそれまでテーブルポインタP-TNO3に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO5がそれまでテーブルポインタP-TNO4に記録されていた値に書き換えられることにより、この例のムーブ処理が完了され、以降、再生動作時にはその新たな曲順で再生されることになる。
【0113】
<7.ジョグダイヤルによる入力動作>
このような本実施例の記録再生装置では、ユーザーはジョグダイヤル43により各種操作を行なうことができるが、ジョグダイヤル43はその回動に応じて図10のようにパルスを発生させ、システムコントローラ11はこのパルスに応じて回動操作を検知する。
【0114】
ジョグダイヤル43はA,B,Cの3端子を備え、A−C端子間においてA相出力をなし、B−C端子間においてB相出力をなすように構成され、回転方向に応じてA,B各相で位相差パルス出力をなす。
ジョグダイヤル43が右方向に回転された時のA,B各相の出力は図10(a)のようになり、左方向に回転された時のA,B各相の出力は図10(b)のようになる。なお、破線はジョグダイヤル43の回転時のクリック位置を示す(例えば1回転につき約30クリック)。
【0115】
このような位相差パルス出力に対して、システムコントローラ11は図11の処理により、回転操作を判別する。
まず、A相出力の立上りエッジを検出したら、そのときにB相出力がオフ(Lレベル)であるか否かを判別する(F101,F102) 。また、A相出力の立下がりエッジを検出したら、そのときにB相出力がオフ(Lレベル)であるか否かを判別する(F103,F104) 。
【0116】
ここで、ジョグダイヤル43が右回転されている場合は、図10(a)から分かるように、A相出力の立上り時はB相出力がオフとなっており、またA相出力の立下がり時はB相出力がオンとなっている。従って、ステップF102で肯定結果が得られた場合、及びステップF104で否定結果が得られた場合は、ジョグダイヤル43は右回転操作がなされていると判別できる。そこで、処理はステップF105に進み、変数をインクリメントする操作として、『+1』の入力がなされたとする。
【0117】
また、ジョグダイヤル43が左回転されている場合は、図10(b)から分かるように、A相出力の立上り時はB相出力がオンとなっており、またA相出力の立下がり時はB相出力がオフとなっている。従って、ステップF102で否定結果が得られた場合、及びステップF104で肯定結果が得られた場合は、ジョグダイヤル43は左回転操作がなされていると判別できる。そこで、処理はステップF106に進み、変数をデクリメントする操作として、『−1』の入力がなされたとする。
【0118】
なお、ジョグダイヤル43が押された場合は、システムコントローラ11はそのときの動作モードに応じて、エンター操作等がなされたとみなす。
【0119】
<8.ジョグダイヤルによる選曲/AMS処理>
このジョグダイヤル43は基本的には、ユーザーが選曲/AMSの操作を行なうために設けられているものであるが、ジョグダイヤル43に基づく処理として、まず、選曲/AMSの処理動作について図12〜図16で説明する。
【0120】
選曲/AMS操作については停止中又は再生中(再生一時停止中も含む)に行なわれ、選択されるトラックナンバは表示部31において表示される。
図12はジョグダイヤル43による選曲/AMS操作についてのシステムコントローラ11の処理を示しており、まず、停止中にはステップF201,F202 でジョグダイヤル43が回動されたか、もしくは押圧されたかを監視している。
【0121】
なお、14曲が録音されているディスクが装填されているとすると、停止中においてトラックナンバの選択がなされていない状態では表示部31には例えば図14(b)のような表示がなされている。即ち、ミュージックカレンダー表示部31Cにおいては、1〜14までのトラックナンバが表示される。なお、動作状態表示部31Mには表示モードに応じて時刻やディスクネーム等も表示される。
【0122】
停止中にジョグダイヤル43が回動されると、処理はステップF203に進み、ジョグダイヤル43による選曲処理に移る。この処理を図13に詳しく示す。
右1クリック回動(即ち前記図11におけるステップF105の処理)が行なわれ、この場合トラックナンバ指定のための変数がインクリメントされるべき操作がなされた場合は(F301)、現在指定しているトラックナンバがラストトラックであるか否かを判別する(F303)。14曲存在する場合、『14』がラストトラックのトラックナンバである。そして、ラストトラックでなければ、トラックナンバをインクリメント(+1)し(F304)、一方ラストトラックであれば、そのままトラックナンバを変更しない。つまり、ジョグダイヤル43をいくら右回転させても、この場合は14以上の数値はトラックナンバとして選択できない。
【0123】
また、左1クリック回動(即ち前記図11におけるステップF106の処理)が行なわれ、この場合トラックナンバ指定のための変数がデクリメントされるべき操作がなされた場合は(F302)、現在指定しているトラックナンバがファーストトラックであるか否かを判別する(F305)。つまり、現在選択されているトラックナンバが『1』であるか否かを判別する。そして『1』でなければ、トラックナンバをデクリメント(−1)し(F306)、一方『1』であれば、そのままトラックナンバを変更しない。従ってジョグダイヤル43をいくら左回転させてもトラックナンバは『1』のままとなる。
【0124】
この図13の処理によりジョグダイヤル43の1クリック毎にトラックナンバが1つづつ増減されるが、その状態はステップF204において、表示部31で表現されることになる。即ちステップF204では、そのときステップF203で選択されたトラックナンバを表示し、またミュージックカレンダー内において選択されているトラックナンバを点滅表示させる。例えばトラックナンバ『5』が選択されている時点では表示部31の表示状態は図14(c)のようになり、『TRACK5』の表示及びミュージックカレンダー内での『5』の点滅表示が行なわれる。
【0125】
ジョグダイヤル43の回動の1クリック毎にステップF203,F204 の処理が行なわれることにより、指定されるトラックナンバは素早く増減され、またそれに伴って表示状態も素早く変化する。
例えばジョグダイヤル43を5クリック分(例えば1/6回転)だけ回動させた場合は、ステップF203の処理が5回行なわれ、選択されているトラックナンバ、1クリック毎に『1』から『5』まで進み、またステップF204の処理を通る毎に表示部31におけるミュージックカレンダーは図15(a)→(b)→(c)→(d)のように変化することになる。もちろん、トラックナンバ『5』の状態から左回転されれば、ミュージックカレンダーは図15(d)→(c)→(b)→(a)のように変化していく。なお、動作状態表示部31Mにおけるトラックナンバの表示も1クリック毎に変化することになる。
【0126】
従って、ジョグダイヤル43の回動に伴って表示部31上で選択されるトラックナンバが提示されることになり、逆にいえばユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43の回転量を調節し、もしくは左右に回転を行なって、所望のトラックナンバを選択できる。
【0127】
停止中にジョグダイヤル43が押圧された場合は、処理はステップF205に進み、まずその時点で選曲がなされているか否かを判別する。そして上記のようにジョグダイヤル43の回転操作により或るトラックが選曲されていれば、ステップF207に進み、システムコントローラ11はそのトラックの曲頭位置に光学ヘッド3をアクセスさせ、再生を開始させる。一方、選曲がなされていない場合、つまり停止中においてジョグダイヤル43が回動されずに、いきなり押された場合は、第1曲目が選曲されているとみなし(F206)、トラック1から再生を開始する(F207)。つまり、この場合通常の再生キーとして機能することになる。
【0128】
次に、再生中にもシステムコントローラ11はジョグダイヤル43が回動されたか、或は押圧されたかを監視している(F208,F209) 。
なお、再生中の表示部31の表示状態は例えば図14(a)のようになる。この例は第7曲目の3分41秒の位置の再生が行なわれている時点の表示状態であり、ミュージックカレンダー表示部31においては、現在再生中のトラックのトラックナンバである『7』から最終トラックの『14』までの表示が行なわれている。また動作状態表示部31Mにおいては、再生中のトラックナンバとして『TRACK 7』の表示と演奏進行時間である『03:41』の表示、及び再生動作を示すマークMPBの表示が行なわれている。なお、表示モードに応じて演奏進行時間に変えて曲名やトータル演奏時間など他の表示が行なわれる場合もある。
【0129】
再生中にジョグダイヤル43が回動された場合は、処理はステップF211に進み、上記ステップF203の場合と同様に図13の処理による選曲処理を行なう。そして、選曲処理によるトラックナンバの増減に伴って、ステップF212で選択されたトラックナンバを提示するための表示処理が行なわれる。
【0130】
例えば第7曲目が再生されている時にジョグダイヤル43が右方向に回動操作されたとすると、その1クリック毎にステップF211で選択されるトラックナンバがインクリメントされ(この場合14曲が録音されているため最大14までインクリメント)、またその1クリック毎にステップF212の表示処理で、ミュージックカレンダーは図16(e)の状態から(f)→(g)→(h)→・・・・→(i)と変化していく。
【0131】
また例えば第7曲目が再生されている時にジョグダイヤル43が左方向に回動操作されたとすると、その1クリック毎にステップF211で選択されるトラックナンバがデクリメントされ、またその1クリック毎にステップF212の表示処理で、ミュージックカレンダーは図16(e)の状態から(d)→(c)→・・・・→(b)→(a)と変化していく。
【0132】
なお、この際の動作状態表示部31Mにおけるトラックナンバの表示(図14(a)の『TRACK 7』)は、ジョグダイヤル43の1クリック回動に合わせて変化させてもよいが、実際にAMSアクセスが実行される(ステップF214)までのジョグダイヤル43を回転させている期間はそのまま再生を継続しているようにする場合は、そのまま現在の再生トラックのトラックナンバを表示しておくようにしてもよい。
【0133】
再生中のミュージックカレンダー表示は、そのとき再生している(指定されている)トラックナンバ以降のトラックナンバを表示させるものであり、通常の再生中は1曲の演奏が終る毎に、そのトラックナンバが消されていくものである。そして、再生中にジョグダイヤル43が回動された場合は、ミュージックカレンダーとして図16のように1クリック分の回動に伴って素早く各時点で指定されるトラックナンバ以降のトラックナンバが表示される。従って、ユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を左右に回転させて所望のトラックナンバが選択されるように操作を行なうことができる。
【0134】
そして、ユーザーが所望のトラックナンバを選択する回転操作を終了させたら、操作はリリースされたとみなし、ステップF213からF214に進んで、その選択されたトラックナンバのトラックの曲頭位置に光学ヘッド3をアクセスさせ、再生を開始させる(F207)。なお、リリースの判断は、回転操作が所定時間以上なされないことを確認したら、これをリリースと見なすようにすればよい。もしくは、ジョグダイヤル43の回動終了後の所定時間以内にジョグダイヤル43が押圧された場合は、これをAMSの実行とみなしてステップF214に進むようにしてもよい。
【0135】
この処理により、ユーザーはトラックナンバとして離れている楽曲の頭だしを行ないたい場合も、表示部31をみながらジョグダイヤル43を回転させてそのトラックナンバが選択されるようにするだけでよく、そのトラックナンバに到達するまで何度もAMSキーを押すという従来の操作方法に比べて著しく操作性が改善される。
【0136】
再生中において、ジョグダイヤル43が押圧された場合は、ステップF215に進み、再生一時停止状態とする。つまり、一時停止キーと兼用する再生キー35を押した状態と同様の処理が行なわれる。そして、再生一時停止状態から再びジョグダイヤル43が押圧されたら、再生動作を再開する(F216,F217) 。
再生が終了した場合は、ステップF210からF218に進み、停止処理を行なう。停止後は、ジョグダイヤル43の操作については再びステップF201〜F206の処理が行なわれることになる。
【0137】
なお、説明の簡略化のためにこの図12にフローチャートには示していないが、再生キー35により再生状態(もしくは一時停止状態)となった場合でも、同様にジョグダイヤル43の操作に基づく処理は行なわれる。
【0138】
また、再生一時停止中においても、ジョグダイヤル43を回動させればAMS選曲(ステップF211,F212,F213,F214,F207と同様の処理)を行なうことができる。この場合は、ジョグダイヤル43の回動による選曲操作がリリースされた後、その選曲されたトラックの曲頭位置に光学ヘッドをアクセスさせ、その地点で一時停止状態となるようにする。そして、ジョグダイヤル43が押圧されることで一時停止が解除され、その選曲されたトラックの再生が開始されるようにすればよい。
【0139】
<9.ジョグダイヤルによる時計設定処理>
次にジョグダイヤル43を用いてユーザーが内部時計の設定を行なう場合の処理について図17、図18で説明する。図17は時計設定処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図18は時計設定処理の際の表示動作の説明図である。
【0140】
ユーザーが内部の時計手段11aの設定(時刻合わせ)を行なうには図1に示した時計設定キー42を押して日時設定モードとし、その後ジョグダイヤル43を用いて操作を行なうことになる。
即ち、時計設定キー(クロックキー)42が押されることにより図17のステップF401,F402 のループから、時計設定処理ルーチンに入る (F401→F403) 。
そしてまず、表示部31において図18(a)のように年表示を点滅させ、ユーザーに年となる値の入力を促す。このときの数値は初期値『00』又はその時点での時計手段11aにおける日時数値となる。
【0141】
ここで、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F404,F405) 、右へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をインクリメントしていく(F406)。また左へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をデクリメントしていく(F407)。つまりユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を回動させて『年』を合わせる。例えば1993年であれば年表示を『93』とするように操作を行なう。そして、数値を合わせた時点でユーザーはその決定操作としてジョグダイヤル43を押圧する。すると、表示されている『年』がエンターされ、ステップF408からF409に進み、図18(b)のように表示部31において、年表示が決定されたとして年表示の点滅を終らせ、今度は月表示を点滅させる。
【0142】
ここでシステムコントローラ11は再びジョグダイヤル43の回動操作を監視する(F410,F411) 。そして右へ1クリック回動される毎に月表示となる数値をインクリメントしていき(F412)、また左へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をデクリメントしていく(F413)。つまりユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を回動させて『月』を合わせる。そして、例えば現在が4月であれば、月表示を『04』とした時点でユーザーはジョグダイヤル43を押圧し、月入力をエンターする(F414)。すると、ステップF415に進み、表示部31の表示は、図18(c)のように月表示の点滅が終了され、今度は日表示が点滅され、月入力処理に移る。
【0143】
月入力処理においてもジョグダイヤル43の回動操作が監視される(F416,F417) 。そして右へ1クリック回動される毎に日表示となる数値をインクリメントしていき(F418)、また左へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をデクリメントしていく(F419)。ただし、この場合、年及び月が既に決定されているため、日の数値と同時に曜日も決定される。従って、日の数値のインクリメント又はデクリメントとともに曜日もインクリメント又はデクリメントされる。
例えば現在4月23日であれば、日表示を『23』とした時点でユーザーはジョグダイヤル43を押圧し、日入力をエンターする(F420)。
【0144】
すると処理はステップF421に進み、日及び曜日が決定され、表示部31の表示は、図18(d)の表示がなされた後、年月日表示から曜日及び時分秒表示に切り換わり、図18(e)のように決定された曜日を表示するとともに時表示を点滅させてユーザーに時入力を促す。そして、ユーザーのジョグダイヤル43の回動操作に応じて時をインクリメント又はデクリメントしていく(F422,F423,F424,F425) 。そして、例えば『AM9』に合わせてジョグダイヤル43が押圧されると、時入力がエンターされ、処理はステップF426からF427に進み、表示は図18(f)のように時表示の点滅が終わり、分表示が点滅される。
【0145】
ユーザーはこれに対して同様にジョグダイヤル43を回動させて分をインクリメント又はデクリメントし(F428,F429,F430,F431) 、例えば9時10分に合わせる場合は、分を『10』とする。そして例えば9時10分の時報などに合わせてジョグダイヤル43を押圧して分入力をエンターする(F432)。
すると時計設定のための入力操作は終了することになり、まず図18(g)のように設定された年月日の表示が所定時間なされ(F432)、つづいて図18(h)のように設定された曜日及び時刻の表示がなされる。なお、もちろん秒の表示がなされてもよい。
【0146】
以上のように時計設定モードとした後はユーザーはジョグダイヤル43を操作するのみで日時設定操作を行なうことができる。
なお、最終的な入力エンター(即ちステップF432のエンター操作)には時計設定キー42を用いるようにしてもよい。
【0147】
<10.ジョグダイヤルによる文字入力処理>
上述したように本実施例の記録再生装置はディスク1のU−TOCセクター1に対して例えばトラックやディスクに対応して曲名等の任意の文字を書き込むことができる。この文字入力操作もジョグダイヤル43を用いて行なうことができる。ジョグダイヤル43による文字入力処理について図19、図20で説明する。図19は文字入力処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図20は文字入力処理の際の表示動作の説明図である。
【0148】
停止中、再生中、一時停止中などにユーザーがエディットキー40を操作してネームインモードとすることにより図19の処理が開始される(F501)。
ネームインモードとなるとシステムコントローラ11は、まず、その時点で特定の楽曲(トラック)が上述した選曲操作により選択されているか(ただし、再生中であればその再生中のトラックが選択されているとする)否かを判断する(F502)。そして、選曲されていればその選曲されているトラックに対して曲名等を書き込むトラックネーム入力モードとするため、表示部31において図20(a)のように確認表示を行なう(F503)。なお、この表示は、第3曲目の再生中にネームインモードとされた場合の例である。
【0149】
一方、停止中にネームインモードとされ、選曲操作もされていなければ装填されているディスクに対してディスクタイトル等を書き込むディスクネーム入力モードとするため、表示部31において図20(b)のように確認表示を行なう(F504)。
【0150】
これらの確認表示に対してユーザーがエンターキー(イエスキー)41を押すことによりトラックネーム入力モード又はディスクネーム入力モードの処理が開始される(F505)。そして表示部31は図20(c)のようなネーム入力用の表示となる(F506)。ネーム入力用の表示としては図示するように入力桁を示すカーソルが点滅表示される。
【0151】
ここで、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F507,F508) 、右へ1クリック回動される毎に文字コードをインクリメントしていく(F509)。また左へ1クリック回動される毎に文字コードをデクリメントしていく(F510)。文字コードとしては例えばアスキーコードとしてアルファベットの大文字、小文字、数字、及び各種記号が用意されて特定の順序で並べられており、インクリメント、デクリメント操作により順次表示部31のカーソル上に表われるようになされる。
【0152】
そしてユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を回動させて或る文字をカーソル上に表示させ、その時点で文字決定(桁送り)操作としてジョグダイヤル43を押圧する。すると、表示されている文字が入力としてエンターされ、ステップF511からF512に進み、そのエンターされた文字は桁送りされてカーソル上は再び空白となる。このステップF507〜F512の処理はエンターキー41が押されるまで繰り返され、この間にユーザーはジョグダイヤル43を用いて各桁に文字を入力していく。
【0153】
そして、例えば図20(e)のように『DIARY』という5文字を入力した時点でエンターキー41を押したとすると、処理はステップF513からF514に進み、入力された文字列が確定されたとして表示は図20(f)の状態となる。そして、確定された文字列をU−TOCセクター1に書き込む。例えば第3曲目の楽曲に対するトラックネーム入力モードの処理であったら、U−TOCセクター1におけるテーブルポインタP-TNA3から導かれるパーツテーブルにおいて『DIARY』という文字がアスキーコードで書き込まれることになる。
【0154】
このように書き込まれた文字は例えば第3曲目の再生中などにおいて表示部31に表示される。
このように本実施例ではジョグダイヤル43を用いて容易に文字入力を行なうことができる。
【0155】
<11.ジョグダイヤルによるプログラム指定入力処理>
次にプログラム再生を行なう際のプログラム入力(曲順指定)をジョグダイヤル43を用いて行なう場合の処理について図21、図22で説明する。図21はプログラム入力のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図22はプログラム入力処理の際の表示動作の説明図である。
【0156】
ユーザーがプレイモードキー39を操作してプログラム再生モードとすることにより、ステップF601,F602 のループから曲順入力のための図21の処理に移行する (F601→F603) 。
ここでシステムコントローラ11は、現在再生中(再生一時停止中を含む)であるか否かを判断する。
【0157】
停止中であったら処理はステップF618に進む。停止中にプログラム再生モードとされた場合の表示部31の表示は例えば図22(a)のようになり、モード表示として『PROGRAM』という表示がなされる。なお、装填されているディスクには14曲録音されていると仮定すると、ミュージックカレンダーとして1〜14のトラックナンバが表示される。
【0158】
ここで、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F618,F619,F620)、右へ1クリック回動される毎にステップF621に進み、現在指定されているトラックナンバがラストトラックのトラックナンバ(例えばこの場合『14』)か否かを判別する。ラストトラックのトラックナンバでなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをインクリメントしていく(F622)。
ラストトラックを指定している時点でさらに右に1クリックされた場合は、トラックナンバを『1』とする(F623)。
【0159】
一方、ジョグダイヤル43が左へ回動されると、1クリック回動される毎にステップF624に進み、現在指定されているトラックナンバがファーストトラックのトラックナンバ、つまり『1』であるか否かを判別する。トラックナンバが『1』でなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをデクリメントしていく(F625)。指定されるトラックナンバが『1』であった時にさらに左に1クリックされた場合は、トラックナンバをラストトラックのトラックナンバ(この場合『14』)とする(F626)。
【0160】
このようなジョグダイヤル43の回動操作における1クリック毎にトラックナンバが増減されるたびに、ステップF627の処理で選択されているトラックナンバが表示部31において提示される。例えば指定されるトラックナンバが『3』とされている場合は、図22(b)のように表示部31におけるミュージックカレンダーでは『3』の表示が点滅される。なお、トラックナンバの選択操作(即ちジョグダイヤル43の回動操作)が開始された以降は、選択されているナンバ以外のトラックナンバの表示はミュージックカレンダーから消されている。
また、そのトラックまでの演奏時間(プログラム入力された楽曲の総演奏時間)も表示される。
【0161】
このようにジョグダイヤル43を回動させてトラック選択を行なった後、ユーザーはジョグダイヤル43を押圧すると、そのときの選択トラックが入力エンターされ、表示部31のミュージックカレンダー内の選択トラックナンバは、点滅状態から点灯状態となり、例えば図22(c)のようになる (F628→F629) 。
そして、この記録再生装置がプログラム指定として25曲までの指定が可能とされているとすると、既に25曲がセットされたか否かを判別し(F630)、25曲未満であれば、そのエンターされたトラックナンバをRAM(例えばシステムコントローラ11の内部RAM)にプログラムトラックとして記憶させる(F631)。
【0162】
ここで、再生操作(再生キー35の操作もしくは再度のジョグダイヤル43の押圧操作)がなされずに再び、ジョグダイヤル43が回動されると、次の曲の選択操作に入り (F632→F618) 、同様にジョグダイヤル43の回動及び押圧操作によるプログラム入力が行なわれる。例えば次にトラックナンバ10がプログラム入力する場合、ミュージックカレンダーでは『3』の点灯に加えてジョグダイヤル43の回動により『10』が点滅されように操作を行なう。そして、ジョグダイヤル43を押圧することにより『10』が入力エンターされる。なお、このときのトータル演奏時間表示としては3曲目と10曲目の演奏時間を加算した数値となる。
【0163】
例えばトラックナンバ3の次にトラックナンバ10がプログラム入力された段階で再生操作されると、処理はステップF632からF617に進み、プログラム再生動作が開始される。この場合、表示部31は図22(d)のようになり、ミュージックカレンダーとしてはプログラム指定された『3』と『10』が表示される。そして先ず第3曲目が再生されることになり、例えばその3曲目が再生中である表示がなされ、また曲名表示(もしくは再生進行時間など)がなされる。
【0164】
再生中にプログラム再生モードとされた場合は、ステップF604〜F616の処理が実行される。
この場合も、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F604,F605,F606)、右へ1クリック回動される毎にステップF607に進み、現在指定されているトラックナンバがラストトラックのトラックナンバ(例えばこの場合『14』)か否かを判別する。ラストトラックのトラックナンバでなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをインクリメントしていく(F608)。
【0165】
ラストトラックを指定している時点で右に1クリックされた場合は、トラックナンバのインクリメントは行なわない。つまり、ジョグダイヤル43をいくら右に回してもこの場合トラックナンバは『14』までしかインクリメントされない。
【0166】
一方、ジョグダイヤル43が左へ回動されると、1クリック回動される毎にステップF609に進み、現在指定されているトラックナンバがファーストトラックのトラックナンバ、つまり『1』であるか否かを判別する。トラックナンバが『1』でなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをデクリメントしていく(F610)。指定されるトラックナンバが『1』であった時に左に1クリックされた場合は、そのままトラックナンバをデクリメントしない。
【0167】
このようなジョグダイヤル43の回動操作における1クリック毎にトラックナンバが増減されるたびに、ステップF611の処理で選択されているトラックナンバが表示部31において提示される。また、また、そのトラックまでの演奏時間(プログラムされた楽曲の総演奏時間)も表示される。
【0168】
このようにジョグダイヤル43を回動させてトラック選択を行なった後、ユーザーはジョグダイヤル43を押圧すると、そのときの選択トラックが入力エンターされ、表示部31のミュージックカレンダー内の選択トラックナンバは、点滅状態から点灯状態となる (F612→F613) 。
そして、既に25曲がセットされたか否かを判別し(F614)、25曲未満であれば、そのエンターされたトラックナンバをRAMにプログラムトラックとして記憶させる(F615)。
【0169】
ここで、再生操作(再生キー35の操作もしくは再度のジョグダイヤル43の押圧操作)がなされずに再び、ジョグダイヤル43が回動されると、次の曲の選択操作に入り (F616→F604) 、同様にジョグダイヤル43の回動及び押圧操作によるプログラム入力が行なわれる。
そして、プログラム入力がエンターされた後の時点で再生操作されると、処理はステップF616からF617に進み、それまで入力されていたトラックナンバ順にプログラム再生動作が開始される。
【0170】
このように本実施例では、プログラム指定操作もジョグダイヤル43を用いて容易に実行できる。特にトラックナンバとして離れているナンバを選択する際も迅速に行なうことができる。
また、この例では停止中のプログラム入力はジョグダイヤル3の回動に伴ってトラックナンバがリング状に回って選択できるようにしている。つまり、右回動の場合ラストトラックの次のクリックで『1』に戻るようにし、また左回動の場合『1』の次にラストトラックとなるようにしている。このため、操作性はより向上する。もちろんこの方式を再生中のプログラム入力処理においてステップF607〜F610の処理に代えて採用してもよい。
【0171】
<12.ジョグダイヤルによるディバイド処理>
次にジョグダイヤルによるディバイド処理について図23〜図25で説明する。図23はディバイド処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図24はディバイド処理の際の表示動作の説明図である。また図25はディバイド動作の際のリハーサル再生の説明図である。
【0172】
ユーザーがエディットキー40を操作してディバイドモードとすることにより図23の処理が開始される(F701)。ただし、この実施例の場合、ディバイド処理は再生中(再生一時停止中を含む)のみに可能であるものとして説明する。なお説明は省略するが、録音中や停止中にディバイド処理を実行可能とすることも可能である。
【0173】
ディバイドモードとなるとシステムコントローラ11は、まず、その時点で或る楽曲(トラック)が再生中(もしくは再生一時停止中)であるか否かを判断する(F702)。再生中でなければディバイド処理は実行されない。
再生中であれば、ディバイドモードの処理を実行することの確認表示を行なう。例えば4曲目の再生中であったとすると、表示部31において図24(a)のように確認表示を行なう(F703)。
【0174】
この確認表示に対してユーザーがエンターキー(イエスキー)41を押すことによりディバイドモードの処理が開始される(F704)。この場合、エンターキー41が押された時点の再生位置がディバイド地点とされる。
そしてそのディバイド地点を確定させてディバイド(トラック分割)を実行してよいかをユーザーに確認させるため、リハーサル再生を開始する(F705)。
【0175】
リハーサル再生とはディバイド地点から所定時間再生を行なって、ユーザーがその再生音声からディバイド地点を確認し、場合によってはディバイド地点を変更させるための動作である。
例えば図25のようにトラック4のセグメントを示してリハーサル再生を説明する。トラックM4 のセグメントにおいて破線の範囲が1セクターを示している。ここで、ステップF704のユーザーのエンターキー41の操作が、図中DPで示すセクターSCn の地点で行なわれたとする。つまり、DPがディバイド位置とされる。
すると、リハーサル再生としては、このセクターSCn から所定期間の再生を実行するものであり、例えばセクターSCn からセクターSCm までを繰り返し再生することになる。
【0176】
このリハーサル再生を実行している期間は、表示部31において図24(b)のようにリハーサル再生実行中を示す『Rehearsal』の表示と、その分割されるトラックのトラックナンバがミュージックカレンダー内で点滅表示される(F706)。
【0177】
また、図24(c)のようにリハーサル再生で確認されるディバイド位置でディバイドを実行してもよいかどうかをユーザーに尋ねるため、『Position ok ?』という表示も行なう(F707)。なお、この際にディバイド位置を変更したい場合の操作ガイドとして、図24(d)のようにジョグダイヤル43の回転操作を促す表示を行なうことが好ましい。
【0178】
リハーサル再生中の処理はステップF706→F707→F708→F709→F714→F706のループが実行され、従って図24(b)の表示と(c)及び又は(d)の表示が交互になされるとともに、ジョグダイヤル43の回動操作もしくは押圧操作の監視が行なわれる。
【0179】
もしセクターSCn からのリハーサル再生で確認された位置でディバイド実行してよいとユーザーが判断した場合は、ディバイド実行の指示の操作としてジョグダイヤル43を押圧する。すると処理はステップF715に進み、ディバイド位置が決定され、ディバイド処理のためにバッファRAM13内に保持しているU−TOCを書き換える。つまり、楽曲M4 がセクターSCn-1 までと、セクターSCn 以降とで2つのトラックに分けられる。書き換えられるU−TOC内容は前述したとおりである。
【0180】
そして書き換え際にディバイド処理動作の実行を表示部31において図24(g)のように『Complete』と表示し、また楽曲M4 が新たに楽曲M4 とM5 に分けられることにともなって、ミュージックカレンダー内でトラックナンバ『4』『5』を点滅表示させる(F716)。
そしてディバイド完了に伴ってディバイドモードを脱する。
【0181】
ところで、リハーサル再生でのディバイド位置確認によりユーザーがディバイド位置を変更させたいと思った場合は、ユーザーはジョグダイヤル43を回動させてディバイド位置変更操作を行なう。
【0182】
つまりリハーサル再生中にジョグダイヤル43が右に1クリック回転される毎に処理はステップF710に進み、ディバイド地点を+1セクター変更する。そして、その変更処理に応じて図24(e)のようにディバイド地点変更表示(例えば『+01』)を行なう(F711)。
例えば+1セクター分だけ変更されディバイド地点が図25のDP+1の位置とされた場合、その時点からリハーサル再生としてはセクターSCn+1 からセクターSCm+1 までを繰り返し再生させるように行なわれる。そして、このリハーサル再生を行ないながらステップにF706、F707の表示(図24(b)(c)(d)の表示)でユーザーにディバイド地点の可否を尋ねることになる。
【0183】
また、DPのディバイド地点からのリハーサル再生中にジョグダイヤル43が左に1クリック回転されると処理はステップF712に進み、ディバイド地点を−1セクター変更する。そして、その変更処理に応じて図24(f)のようにディバイド地点変更表示(例えば『−01』)を行なう(F713)。
そして、例えば−1セクター分だけ変更されディバイド地点が図25のDP-1の位置とされた場合、リハーサル再生はセクターSCn-1 からセクターSCm-1 までを繰り返し再生させるように行なわれる。そして、このリハーサル再生を行ないながらステップにF706、F707の表示(図24(b)(c)(d)の表示)でユーザーにディバイド地点の可否を尋ねることになる。
【0184】
つまり、ディバイド処理の際に必要に応じてユーザーはジョグダイヤル43を回転させてディバイド位置を調節し、ディバイド位置OKであればジョグダイヤル43を押圧する操作を行なうことになる。
【0185】
ディバイド位置の調整をジョグダイヤル43の回転操作で行なうことにより、その操作は容易となり、またディバイド位置を比較的大きく変更したい場合も回転量を大きくすればよいため、操作が面倒になることもない。また回転量でディバイド位置変更量を設定できるため感覚的にもわかりやすい。そしてディバイド位置決定にはジョグダイヤル43を押せばよいため、他のキーの操作を必要とせず操作は簡便となる。
なお、ジョグダイヤル43の1クリックによるディバイド位置変更量は例えば2セクターもしくはそれ以上の単位にしてもよい。(1セクターは約60msecの再生音声に相当)
【0186】
<13.ジョグダイヤルによるムーブ処理>
次にジョグダイヤルによるムーブ処理について図26,図27で説明する。図26は、ムーブ処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図27はムーブ処理の際の表示動作の説明図である。
【0187】
ユーザーがエディットキー40を操作してムーブモードとすることにより図26の処理が開始される(F801)。ムーブモードの際にはシステムコントローラ11は、まず、その時点で或る楽曲(トラック)が再生中(もしくは再生一時停止中)であるか、もしくは停止中であっても上述したジョグダイヤル43の選曲操作により既に特定のトラックが選択されており、ムーブ対象となるトラックが特定されているか否かを判断する(F802)。選曲されていなければムーブ処理は実行されない。
【0188】
選曲されていれば、ムーブモードの処理を実行することの確認表示を行なう。例えば3曲目が再生されているときにムーブモードとされた場合を例にあげると、表示部31において図27(a)のように確認表示を行なう(F803)。
【0189】
この確認表示に対してユーザーがエンターキー(イエスキー)41を押すことによりムーブモードの処理が開始される(F804)。そして、図27(b)のようにムーブ対象となるトラック(移動トラック)のトラックナンバを表示するとともに、移動先のトラックナンバを選択させるために点滅させる(F805)。
【0190】
この状態でジョグダイヤル43の回動操作もしくは押圧操作の監視が行なわれる(F806,F807,F808)。
そしてユーザーはジョグダイヤル43を回動させて移動先のトラックナンバを選択する。つまりジョグダイヤル43が右に1クリック回転される毎に処理はステップF809に進み、移動先として指定されるトラックナンバをインクリメントし、またジョグダイヤル43が左に1クリック回転される毎に処理はステップF810に進み、移動先として指定されるトラックナンバをデクリメントする。そして、選択されている移動先トラックナンバはステップF805において図27(c)のように点滅状態で表示されることになる。
【0191】
例えばトラック3をトラック5となるように移動させたい場合、移動先トラックナンバを『5』とした時点でユーザーはジョグダイヤル43を押圧する。すると処理はステップF806からF811に進み、ムーブ先が決定され、ムーブ処理のためにバッファRAM13内に保持しているU−TOCを書き換える。書き換えられるU−TOC内容は前述したとおりである。
【0192】
そして書き換え際にムーブ処理動作の実行を表示部31において図27(d)のように『Complete』と表示する(F812)。またこの表示例は第3曲目の再生中にムーブ処理がなされた場合の例であるが、ムーブ処理により現在再生している第3曲目は新たに第5曲目となるため、ミュージックカレンダーはトラックナンバとして『5』以降を表示することになる。
そしてムーブ完了に伴ってムーブモードを脱する。
【0193】
このように、ムーブ処理の際に必要に応じてユーザーはジョグダイヤル43を回転させて移動先を選択し、ジョグダイヤル43を押圧することでムーブ実行操作を行なうことになり、ジョグダイヤル43の回転操作でトラックナンバを選択するため大きく移動させたい場合も容易となる。またムーブ実行にも他のキーの操作を必要とせず操作は簡便となる。
【0194】
なお、以上本発明の一実施例を説明してきたが、この実施例における構成や処理方式において各種変形例は考えられる。もちろんジョグダイヤルをさらに他の操作に用いることもできる。
また、記録再生装置として説明したが、再生専用装置であっても本発明は実現できる。
さらに、ミニディスクシステムに限らず、他のオーディオディスクシステムにおける再生装置、ビデオディスクシステムおける再生装置、さらに磁気テープ、光テープ等のテープメディアの再生装置においても採用できる。
【0195】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、回動操作及び押圧操作が可能とされた操作手段(ジョグダイヤル)を設けることにより、回動量に応じて入力値を設定でき、従って移動させるトラックのトラックナンバや移動先のトラックナンバなどをユーザーは容易に選択、指定できる。さらに、このジョグダイヤルを押すことでエンター操作とすれば、ユーザーは移動先の決定の際に他のキー等を操作する必要はなく、操作は簡便となる。つまり、ユーザーはジョグダイヤルを回して値を選択した後、エンターする場合はそのままそのジョグダイヤルを押せばよく、操作性を著しく向上させることができるという効果がある。
また移動先のトラックナンバの選択を回転操作で行うことができるようにすることで、感覚的にも分かり易い操作となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の記録再生装置の正面図及び表示部の説明図である。
【図2】実施例の記録再生装置の要部のブロック図である。
【図3】実施例の記録再生装置に用いられるリモートコマンダーの平面図である。
【図4】ディスクにおけるP−TOCセクター0の説明図である。
【図5】ディスクにおけるU−TOCセクター0の説明図である。
【図6】ディスクにおけるU−TOCセクターのリンク構造の説明図である。
【図7】ディスクにおけるU−TOCセクター1の説明図である。
【図8】ディスクにおけるU−TOCセクター2の説明図である。
【図9】ディスクのエリア構造及びディバイド処理/ムーブ処理の説明図である。
【図10】実施例のジョグダイヤルによる入力信号の説明図である。
【図11】実施例のジョグダイヤルによる入力処理のフローチャートである。
【図12】実施例のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理のフローチャートである。
【図13】実施例のジョグダイヤルによる選曲処理のフローチャートである。
【図14】実施例のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理の際の表示動作の説明図である。
【図15】実施例の停止中のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理の際のミュージックカレンダー表示動作の説明図である。
【図16】実施例の再生中のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理の際のミュージックカレンダー表示動作の説明図である。
【図17】実施例のジョグダイヤルによる時計設定処理のフローチャートである。
【図18】実施例のジョグダイヤルによる時計設定処理の際の表示動作の説明図である。
【図19】実施例のジョグダイヤルによる文字入力処理のフローチャートである。
【図20】実施例のジョグダイヤルによる文字入力処理の際の表示動作の説明図である。
【図21】実施例のジョグダイヤルによるプログラム選曲処理のフローチャートである。
【図22】実施例のジョグダイヤルによるプログラム選曲処理の際の表示動作の説明図である。
【図23】実施例のジョグダイヤルによるディバイド処理のフローチャートである。
【図24】実施例のジョグダイヤルによるディバイド処理の際の表示動作の説明図である。
【図25】実施例のディバイド処理の際のリハーサル再生動作の説明図である。
【図26】実施例のジョグダイヤルによるムーブ処理のフローチャートである。
【図27】実施例のジョグダイヤルによるムーブ処理の際の表示動作の説明図である。
【図28】ディスクの記録トラックの説明図である。
【図29】ディスクの記録トラックのセクター構成の説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク、3 光学ヘッド、8 エンコーダ/デコーダ部、11 システムコントローラ、11a 時計手段、12 メモリコントローラ、13 バッファRAM、14 エンコーダ/デコーダ部、15 D/A変換器、18 A/D変換器、19 操作入力部、30 記録再生装置、31 表示部、31M 動作状態表示部、31C ミュージックカレンダー表示部、31L レベル表示部、33 録音キー、34 停止キー、35 再生キー、36 イジェクトキー、39 プレイモードキー、40 エディットキー、41 エンターキー、42 時計設定キー、43 ジョグダイヤル
【産業上の利用分野】
本発明はトラック単位で例えば音声データ等のデータに対する編集を行なうことができる編集装置及び編集方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ユーザーが音楽データ等を記録することのできるデータ書き換え可能なディスクメディアが例えばミニディスクシステムとして知られており、このようなディスクメディアでは、既に楽曲等のデータが記録されているエリアや未記録エリアを管理するデータ領域(ユーザーTOC,以下U−TOCという)が設けられ、例えば記録、編集、消去等の動作の終了毎にこの管理データも書き換えられるようになされている。
【0003】
そして、例えば或る楽曲の録音を行なおうとする際には、録音装置はU−TOCからディスク上の未記録エリアを探し出し、ここに音声データを記録していくようになされている。また、再生装置においては再生すべき楽曲(トラック)が記録されているエリアをU−TOCから判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
【0004】
ところで、光磁気ディスク(MOディスク)等の記録可能のディスクメディアにおいては、DATやコンパクトカセットテープ等のテープ状記録媒体に比べてランダムアクセスがきわめて容易であり、従って、ディスク上の内周側から外周側に向かって第1トラックから第nトラックまで順序正しく記録して行く必要はない。つまり、各楽曲がディスク上では物理的にバラバラの位置に記録されていても、第1トラックから第nトラックまでの各楽曲の記録されているアドレスが管理されていくかぎり、正しい曲順で再生していくことができる。
【0005】
さらに、例えば1つのトラック(楽曲)も必ずしも連続したセグメント(なお、セグメントとは物理的に連続したデータが記録されている部分のことをいうこととする)に記録する必要はなく、ディスク上において離散的に複数のセグメントに分けて記録してしまっても問題ない。
【0006】
特に、光磁気ディスクから読み出されたデータを高速レートで一旦バッファRAMに蓄え、バッファRAMから低速レートで読出を行なって音声再生信号として復調処理していくシステムでは、セグメント間のアクセスにより、一時的に光磁気ディスクからのデータ読出が中断されてしまっても、再生音声がとぎれることなく出力することができる。
【0007】
従って、セグメント内の記録再生動作と高速アクセス動作(バッファRAMの書込レートと読出レートの差によって生じるデータ蓄積量による再生可能時間以内に終了するアクセス動作)とを繰り返していけば、1つの楽曲のトラックが複数のセグメントに別れて物理的に分割されていても楽曲の記録/再生に支障はないようにすることができる。
【0008】
例えば図28に示すように第1曲目がセグメントM1 、第2曲目がセグメントM2 として連続的に記録されているが、第4曲目、5曲目としてセグメントM4(1)〜M4(4)、M5(1)〜M5(2)に示すようにディスク上に分割して記録されることも可能である。(なお、図28はあくまでも模式的に示したもので、実際には1つのセグメントは数〜数100周回トラック分もしくはそれ以上にわたることが多い。)
【0009】
光磁気ディスクに対して楽曲の記録や消去が繰り返されたとき、記録する楽曲の演奏時間や消去した楽曲の演奏時間の差によりトラック上の空き領域が不規則に発生してしまうが、このように離散的な記録を実行することにより、例えば消去した楽曲よりも長い楽曲を、その消去部分を活用して記録することが可能になり、記録/消去の繰り返しにより、データ記録領域の無駄が生じることは解消される。なお、記録されるのは必ずしも『楽曲』に限らず、音声信号であれば如何なるものも含まれるが、本明細書では内容的に連続する1単位のデータ(トラック)としては楽曲が記録されると仮定して説明を行なう。
【0010】
そしてこのようなディスクに対しては、記録時には複数の未記録領域となるセグメントをアクセスしながら録音を継続していき、また再生時には1つの楽曲が正しく連続して再生されるようにセグメントがアクセスされていかなければならない。このために必要な、1つの楽曲内のセグメント(例えばM4(1)〜M4(4))を連結するためのデータや、未記録領域を示すデータは、上記したように記録動作や消去動作毎に書き換えられるU−TOC情報として保持されており、記録/再生装置はこのU−TOC情報を読み込んでヘッドのアクセスを行なうことにより、適正に記録/再生動作をなすように制御される。
【0011】
なお、ディスク上の記録データは、図29のように4セクターの(1セクタ=2352バイト)サブデータ領域と32セクターのメインデータ領域からなるクラスタCL(=36セクタ−)単位で形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当する。なお、アドレスは1セクター毎に記録される。
4セクターのサブデータ領域はサブデータやリンキングエリアとしてなどに用いられ、TOCデータ、オーディオデータ等の記録は32セクターのメインデータ領域に行なわれる。
【0012】
また、セクターはさらにサウンドグループに細分化され、2セクターが11サウンドグループに分けられている。そして、サウンドグループ内には512サンプルのデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録されることになる。1サウンドグループは11.6msecの時間に相当する音声データ量となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスクに記録されている各トラックの内、所望のトラックを再生させたい時は、ユーザーはAMS(頭だし)操作を行なってトラックナンバを選択することになる。このために再生装置には通常、AMSキーとして次曲頭だしキーと前曲頭だしキーが設けられており、これらのキーによりステップずつトラックナンバをインクリメント(又はデクリメント)させて所望の曲を選択することになる。
【0014】
ところが、この場合、トラックナンバとして離れた位置にあるトラックを選択したい場合などは何回もキーを押さなければならず操作が非常に面倒である。例えば第20曲を再生させたい場合は次曲頭だしキーを20回押さなければならない。
さらに、選択したトラックナンバのトラックを再生させるために選択決定キーを押さなければならず、操作は一層面倒となる。
【0015】
なお、機器によってはダイレクト選曲キーとして数字キーとして例えば1〜25程度までの数字キーを用意し、例えば20曲目を選択したい場合は、『20』の数字キーを押すだけでよいとしたものもあるが、多数の数字キーを設ける必要から機器の操作パネル部分に広いスペースが必要になり、機器の小型化の要請に反し、必ずしも全ての種類の再生装置にとっては適当ではない。また、キーが用意されていないトラックナンバについては同様に操作が面倒となる。例えばミニディスクシステムの場合、後述するが1枚のディスクに最大255曲まで録音可能とされているが、数字キーが25までしか設けられていない場合、第26曲目から第255曲目まではダイレクト選曲ができず、結局AMSキーを何度も押さなければならないことになる。
【0016】
さらに、ミニディスクシステムを例にあげると、各曲やディスクに対応して曲名等の文字列を入力することができ、また、内蔵の時計機能により現在日時を把握することができる。また、プログラム再生機能としてユーザーがプログラム指定した曲順で再生を行なったり、所望の位置でトラックを分割(ディバイド編集処理)或は曲番(トラックナンバ)の変更(ムーブ編集処理)を行なうことができる。
ところが、これらのプログラム再生処理や編集処理のためのユーザーの操作も煩雑であるという問題もある。
【0017】
即ち文字列入力の際に入力すべき文字の選択及び選択決定(エンター)のために何度も所定のキーを押さなければならず、また時計設定の際も同様である。さらにプログラム指定の選曲操作、ディバイド処理のディバイド位置の設定操作、及びムーブ処理における変更すべき曲番の選択操作についても、何度も所定のキーを押さなければならず、非常に操作が煩わしい。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような事情に鑑みてなされもので、ダイレクト選曲キー等を設けずに編集のためのユーザー操作を非常に簡略化させ、操作性を向上させることを目的とする。
【0019】
このため本発明では、1単位のデータであるトラックが複数記録される記録領域と、上記トラックを管理する管理情報が記録されている管理領域と、を備えてなる記録媒体上の上記複数トラック中の所定トラックを移動元トラックとして所定の移動先トラックに移動させるとともに移動元トラックの移動に伴いトラック順序を繰上又は繰下することでトラック番号の並び換えを行う移動編集可能な編集装置において、回転操作及び押圧操作が可能な操作手段と、上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と上記操作手段の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とが同時表示可能な表示手段と、上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と、上記操作手段の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とが上記表示手段に同時表示された状態で、上記操作手段の回転操作に応じて上記移動先トラック番号を加減制御するとともに上記表示手段の移動先トラック番号表示を増減制御し、上記操作手段の押圧操作に応じて上記移動先トラック番号を決定する制御手段と、上記制御手段にて決定された上記移動先トラック番号に、上記移動元トラック番号で示された上記所定トラックを移動するように上記管理領域の管理情報を編集する編集手段と、を備えるようにする。
【0021】
また本発明の編集方法は、1単位のデータであるトラックが複数記録される記録領域と、上記トラックを管理する管理情報が記録されている管理領域と、を備えてなる記録媒体上の上記複数トラック中の所定トラックを移動元トラックとして所定の移動先トラックに移動させるとともに移動元トラックの移動に伴いトラック順序を繰上又は繰下することでトラック番号の並び換えを行う移動編集可能な編集方法において、上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と、回転操作及び押圧操作が可能な操作部の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とを表示部に表示する表示ステップと、上記操作部の回転操作に応じて上記移動先トラック番号を加減制御するとともに上記表示部の移動先トラック番号表示を増減制御する移動先トラック番号加減ステップと、上記操作部の押圧操作に応じて上記移動先トラック番号を決定する決定ステップと、上記決定された上記移動先トラック番号に上記所定トラックに対応する移動元トラック番号を移動するように上記管理領域の管理情報を編集する編集ステップと、が行われるようにする。
【0022】
【作用】
回動操作及び押圧操作が可能とされた操作手段(ジョグダイヤル)を設けることにより、回動量に応じて入力値を設定でき、例えばトラックナンバ等において離れた数値でもユーザーは容易に選択できる。さらに、このジョグダイヤルを押すことでエンター操作とすれば、ユーザーは選択決定の際に他のキー等を操作する必要はなく、操作は簡易化される。つまり、ユーザーはジョグダイヤルを回して値を選択した後、エンターする場合はそのままそのジョグダイヤルを押せばよい。
【0023】
【実施例】
以下、図1〜図27を用いて本発明の編集装置の一実施例として、光磁気ディスク(ミニディスク)を記録媒体として用いた記録再生装置をあげ、次の順序で説明する。
1.記録再生装置の構成
2.P−TOCセクター
3.U−TOCセクター
・U−TOCセクター0
・U−TOCセクター1
・U−TOCセクター2
4.ディスクのエリア構造
5.ディバイド処理
6.ムーブ処理
7.ジョグダイヤルによる入力動作
8.ジョグダイヤルによる選曲/AMS処理
9.ジョグダイヤルによる時計設定処理
10.ジョグダイヤルによる文字入力処理
11.ジョグダイヤルによるプログラム指定入力処理
12.ジョグダイヤルによるディバイド処理
13.ジョグダイヤルによるムーブ処理
【0024】
<1.記録再生装置の構成>
図1(a)は記録再生装置の外観を示す正面図である。
30は記録再生装置本体、31は例えば液晶ディスプレイによる表示部であり図1(b)のように動作状態表示部31M、レベル表示部31L、ミュージックカレンダー表示部31Cが設けられている。動作状態表示部31Mでは、そのときの動作、モード等の各種の状況に応じて、トラックナンバ、再生時間、記録/再生進行時間、タイトル文字、動作モード、動作状態などが表示される。
【0025】
またレベル表示部31Lでは録音時の記録レベル、再生時の再生レベルがバー形態で表示される。ミュージックカレンダー表示部31Cでは装填されたディスクに記録されているトラックナンバを示す表示がなされる。図1(b)は例えば15曲が記録されたディスクの第2曲目の再生動作中の表示状態を例示したもので、動作状態表示部31Mには、トラックナンバ、再生進行時間、及び再生動作状態を示すシンボルが表示されている。またミュージックカレンダーとしては1曲目の表示が消され、2〜15のトラックナンバが表示されている。
本実施例についての要点となる表示動作については後述する。
32はディスク挿入部であり、カートリッジに収納された光磁気ディスクが挿入され、内部の記録/再生光学ドライブ系にローディングされる。
【0026】
記録再生装置本体30には操作入力部として各種の操作手段が設けられている。33は録音キー、34は停止キー、35は再生キーである。再生キー35は一時停止(ポーズ)キーとして兼用されている。
また36は装填されているディスクを取り出すためのイジェクトキー、37は電源キーである。
【0027】
さらに、38Rは早戻し再生キー、38Fは早送り再生キー、39はプレイモードキー、40はエディットキー、41はエンターキー(イエスキー)、42は時計設定キーである。プレイモードキー39は、ユーザーが指定した曲順で再生を行なうプログラム再生モード、ランダムな曲順で再生を行なうシャッフル再生モード、指定した曲又は全曲を繰り返し再生するリピート再生モードなどの選択をするための操作キーである。
【0028】
また、エディットキー40の操作により各種編集モードが選択され、エンターキー41により、そのときのモード状態により所定の動作が実行される。編集モードとしては、指定した楽曲(トラック)を消去するイレーズモード、記録されている全ての楽曲を消去するオールイレーズモード、指定した箇所で楽曲を分割するディバイドモード、指定した2つの楽曲を連結して1つの楽曲とするコンバインモード、記録されている楽曲の曲順を変更するムーブモード、指定した楽曲についての曲名や装填されているディスクに対するディスクタイトルを入力し記憶させるネームインモード、記録されている曲名やディスクタイトルを消去するネームイレーズモードなどが用意されている。
【0029】
そして、再生停止中であるときにはエディットキー40が押される毎に、オールイレーズ、ネームイレーズ、ネームインの各モードの表示(モード移行の確認表示)が表示部31においてなされ、エンターキー41が押された時点で表示部31に表示されて選択されているモードに移行する。
【0030】
また、再生停止中であるが、或るトラックナンバが選択されている時には、エディットキー40が押される毎に、イレーズ、コンバイン、ムーブ、ネームインの各モードの表示(モード移行の確認表示)が表示部31においてなされ、エンターキー41が押された時点で表示部31に表示されて選択されているモードに移行する。
【0031】
また、再生中には、エディットキー40が押される毎に、イレーズ、ディバイド、コンバイン、ムーブ、ネームインの各モードの表示(モード移行の確認表示)が表示部31においてなされ、エンターキー41が押された時点で表示部31に表示されて選択されているモードに移行する。
【0032】
時計設定キー42は記録再生装置30の内部時計を合わせる際の操作キーであり、時計設定キー42を押すことで時計設定モードとなり、ユーザーは現在の年月日時分秒を入力しセットできる。
【0033】
43はジョグダイヤルであり、停止中や再生中にはAMS(頭だし)操作部として機能する。つまり選曲操作部となる。このジョグダイヤル43は1回転が約30クリック程度に設定されており、つまり、ジョグダイヤル43を1回転させた場合は、30曲先又は30曲前の楽曲の頭だし動作がなされる。特にミニディスクシステムの場合、最大255曲録音可能とされているが、ジョグダイヤル43を用いて選曲操作を行なうことで、曲順としてかなり離れた楽曲の選曲も容易迅速に可能となる。
【0034】
また、このジョグダイヤル43は回転操作とともに押圧操作もできるように構成されており、ジョグダイヤル43が押圧された際は再生操作として判別される。従って停止時にはジョグダイヤル43を回転させて選曲をした後、そのままジョグダイヤル43を押圧すれば選曲した楽曲の再生が開始されることになる。なお、AMS操作としては、時計方向に回転されると曲順として後方の楽曲の選曲操作となり、反時計方向に回転されると曲順として前方の楽曲の選曲操作となる。
【0035】
また、このジョグダイヤル43は時計設定モードにおける時刻等の数値入力、プログラム再生(ユーザーの指定した曲順での再生)のセットの際の曲順入力、ディバイドモードにおけるディバイド地点の設定入力、ムーブモードにおける曲順移動対象楽曲の選択及び移動先の指定の入力、ネームインモードにおける入力文字(アルファベットや各種マーク等のキャラクタ)の選択入力に用いられる。
【0036】
さらに、ジョグダイヤル43の押圧操作は、時計設定モードにおける入力した数値のエンター(桁送り指示)、プログラム再生のセットの際のエンター(曲順入力完了の指示)、ディバイドモードにおけるエンター(実行指示)、ムーブモードにおけるエンター(実行指示)、ネームインモードにおける入力文字のエンター(桁送り指示)、としての操作となる。
ジョグダイヤル43を用いた操作の詳細については後述する。
【0037】
また、44はマイク入力端子でありマイクロホンが接続されマイク音声入力が可能とされる。45は録音レベル(マイク入力レベル)調整つまみである。
46はヘッドホン出力端子でありヘッドホンが接続される。47はヘッドホンレベル調節つまみである。
【0038】
なお、図示しないが、筺体背面側には、アナログ音声信号のライン入力端子、ライン出力端子や、デジタル音声信号の入出力をオーディオ光ケーブルで行なう光入力端子、光出力端子等が設けられている。
【0039】
また、記録再生装置本体30には赤外線受光部47が設けられ、図3に示すような赤外線によりコマンド信号を送信するリモートコマンダー90のコマンド信号を受信できるようになされている。
【0040】
リモートコマンダー90には、例えば電源キー91、数字キー92、各種モードキー93、記録/再生操作キー94などが設けられ、これらのキーが押されると、それに対応したコマンド信号が内部のROM又はRAMから読み出され、赤外線輝度変調されて出力されることになる。そしてそのコマンド信号は赤外線受光部47から取り込まれる。
なお、リモートコマンダー90においては図示するように所定のキーがそれぞれアルファベットや記号に対応されており、ネームインモードにおいてこれらを操作することで文字入力をなすことができるようにされている。
【0041】
図1の記録再生装置30内部の要部のブロック図を図2に示す。
図2において、1は例えば音声データが記録されている光磁気ディスクを示し、ディスク挿入部32からローディングされた状態を模式的に示している。
ディスク1に記録されている楽曲等の音声データは、44.1KHz サンプリングで16ビット量子化によるデジタルデータが変形DCT(Modified Discreate Cosine Transform )圧縮技術により約1/5に圧縮され、さらにEFM変調及びCIRCエンコードが施されたデータとされている。
【0042】
この光磁気ディスク1はスピンドルモータ2により回転駆動される。3は光磁気ディスク1に対して記録/再生時にレーザ光を照射する光学ヘッドであり、記録時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力をなし、また再生時には磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力をなす。
【0043】
このため、光学ヘッド3はレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。対物レンズ3aは2軸機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
【0044】
また、6aは供給されたデータによって変調された磁界を光磁気ディスクに印加する磁気ヘッドを示し、光磁気ディスク1を挟んで光学ヘッド3と対向する位置に配置されている。光学ヘッド3全体及び磁気ヘッド6aは、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能とされている。
【0045】
再生動作によって、光学ヘッド3により光磁気ディスク1から検出された情報はRFアンプ7に供給される。RFアンプ7は供給された情報の演算処理により、再生RF信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、絶対位置情報(光磁気ディスク1にプリグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録されている絶対位置情報)、アドレス情報、フォーカスモニタ信号等を抽出する。そして、抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号はサーボ回路9に供給され、アドレス情報はアドレスデコーダ10に供給される。さらに絶対位置情報、フォーカスモニタ信号は例えばマイクロコンピュータによって構成されるシステムコントローラ11に供給される。
【0046】
サーボ回路9は供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号や、システムコントローラ11からのトラックジャンプ指令、シーク指令、スピンドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サーボ駆動信号を発生させ、2軸機構4及びスレッド機構5を制御してフォーカス及びトラッキング制御をなし、またスピンドルモータ2を一定角速度(CAV)又は一定線速度(CLV)に制御する。
【0047】
再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8でEFM復調、CIRC等のデコード処理された後、メモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれる。なお、光学ヘッド3による光磁気ディスク1からのデータの読み取り及び光学ヘッド3からバッファRAM13までの系における再生データの転送は1.41Mbit/secで、しかも間欠的に行なわれる。
【0048】
バッファRAM13に書き込まれたデータは、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミングで読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。そして、変形DCT処理による音声圧縮処理に対するデコード処理により量子化16ビットの出力デジタル信号とされる。
【0049】
出力デジタル信号は、D/A変換器15によってアナログ信号とされ端子16Aに供給される。そして、端子16より所定の回路部を経てヘッドホン46やライン出力端子に供給される。または、エンコーダ/デコーダ部14からの出力デジタル信号はアナログ化されずに端子16Dより光出力端子に供給される。
【0050】
ここで、バッファRAM13へのデータの書込/読出は、メモリコントローラ12によって書込ポインタと読出ポインタの制御によりアドレス指定されて行なわれるが、書込ポインタ(書込アドレス)は上記したように1.41Mbit/secのタイミングでインクリメントされ、一方、読出ポインタ(読出アドレス)は0.3Mbit/sec のタイミングでインクリメントされていくため、この書込と読出のビットレートの差異により、バッファRAM13内には或る程度データが蓄積された状態となる。バッファRAM13内にフル容量のデータが蓄積された時点で書込ポインタのインクリメントは停止され、光学ヘッド3による光磁気ディスク1からのデータ読出動作も停止される。ただし読出ポインタのインクリメントは継続して実行されているため、再生音声出力はとぎれないことになる。
【0051】
その後、バッファRAM13から読出動作のみが継続されていき、或る時点でバッファRAM13内のデータ蓄積量が所定量以下となったとすると、再び光学ヘッド3によるデータ読出動作及び書込ポインタのインクリメントが再開され、再びバッファRAM13のデータ蓄積がなされていく。
【0052】
このようにバッファRAM13を介して再生音響信号を出力することにより、例えば外乱等でトラッキングが外れた場合などでも、再生音声出力が中断してしまうことはなく、データ蓄積が残っているうちに例えば正しいトラッキング位置までにアクセスしてデータ読出を再開することで、再生出力に影響を与えずに動作を続行できる。即ち、耐振機能を著しく向上させることができる。
【0053】
図2において、アドレスデコーダ10から出力されるアドレス情報や制御動作に供されるサブコードデータはエンコーダ/デコーダ部8を介してシステムコントローラ11に供給され、各種の制御動作に用いられる。
さらに、記録/再生動作のビットクロックを発生させるPLL回路のロック検出信号、及び再生データ(L,Rチャンネル)のフレーム同期信号の欠落状態のモニタ信号もシステムコントローラ11に供給される。
【0054】
また、システムコントローラ11は光学ヘッド3におけるレーザダイオードの動作を制御するレーザ制御信号SLPを出力しており、レーザダイオードの出力をオン/オフ制御するとともに、オン制御時としては、レーザパワーが比較的低レベルである再生時の出力と、比較的高レベルである記録時の出力とを切り換えることができるようになされている。
【0055】
光磁気ディスク1に対して記録動作が実行される際には、マイク入力端子44もしくはライン入力端子から入力されたアナログ音声信号が端子17Aに供給される。そして、A/D変換器18において44,1KHz サンプリング、量子化16ビットのデジタルデータとされた後、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。又は、光入力端子から入力されるデジタル音声信号は端子17Dからエンコーダ/デコーダ部14に供給される。
【0056】
エンコーダ/デコーダ部14では入力されたデジタル音声信号に対して、変形DCT処理による音声圧縮エンコードを施す。エンコーダ/デコーダ部14によって圧縮された記録データはメモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれ、また所定タイミングで読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に送られる。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRCエンコード、EFM変調等のエンコード処理された後、磁気ヘッド駆動回路6に供給される。
【0057】
磁気ヘッド駆動回路6はエンコード処理された記録データに応じて、磁気ヘッド6aに磁気ヘッド駆動信号を供給する。つまり、光磁気ディスク1に対して磁気ヘッド6aによるN又はSの磁界印加を実行させる。また、このときシステムコントローラ11は光学ヘッドに対して、記録レベルのレーザ光を出力するように制御信号を供給する。
【0058】
19はユーザー操作に供されるキーが設けられた操作入力部であり、上述した33〜43のキー及びジョグダイヤルがこれに相当する。
また、赤外線受光部47では、リモートコマンダー90からの赤外線コマンド信号が受信されたら、これを電気信号に変換してコマンドパルスとしてシステムコントローラ11に供給するようにしており、システムコントローラ11がこれに基づいて各種処理を行なうようにすることにより、リモートコマンダー90による遠隔操作を可能としている。
【0059】
さらにシステムコントローラ11には内部に時計手段11aを備えており、現在日時情報(年月日時分秒)を把握できるようになされ、例えば現在日時を表示部31において表示できたり、また録音動作の際には録音日時をディスクに書込むことができるようになされている。ユーザーが行なう時計設定(時計合わせ)操作のためには、上述したように時計設定キー42を押して時計設定モードとした後、ジョグダイヤル43を用いて時刻を合わせる。
【0060】
ところで、ディスク1に対して記録/再生動作を行なう際には、ディスク1に記録されている管理情報、即ちP−TOC(プリマスタードTOC)、U−TOC(ユーザーTOC)を読み出して、システムコントローラ11はこれらの管理情報に応じてディスク1上の記録すべきセグメントのアドレスや、再生すべきセグメントのアドレスを判別することとなるが、この管理情報はバッファRAM13に保持される。このためバッファRAM13は、上記した記録データ/再生データのバッファエリアと、これら管理情報を保持するエリアが分割設定されている。
【0061】
そして、システムコントローラ11はこれらの管理情報を、ディスク1が装填された際に管理情報の記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、バッファRAM13に記憶しておき、以後そのディスク1に対する記録/再生動作の際に参照できるようにしている。
【0062】
また、U−TOCはデータの記録や消去に応じて編集されて書き換えられるものであるが、システムコントローラ11は記録/消去動作のたびにこの編集処理をバッファRAM13に記憶されたU−TOC情報に対して行ない、その書換動作に応じて所定のタイミングでディスク1のU−TOCエリアについても書き換えるようにしている。
【0063】
<2.P−TOCセクター>
ここで、ディスク1においてセクターデータ形態で記録される音声データセクター、及び音声データの記録/再生動作の管理を行なう管理情報として、まずP−TOCセクターについて説明する。
P−TOC情報としては、ディスクの記録可能エリア(レコーダブルユーザーエリア)などのエリア指定やU−TOCエリアの管理等が行なわれる。なお、ディスク1が再生専用の光ディスクであるプリマスタードディスクの場合は、P−TOCによってROM化されて記録されている楽曲の管理も行なうことができるようになされている。
【0064】
P−TOCのフォーマットを図4に示す。
図4はP−TOC用とされる領域(例えばディスク最内周側のROMエリア)において繰り返し記録されるP−TOC情報の1つのセクター(セクター0)を示している。なお、P−TOCフォーマットはセクター1以降はオプションとされている。
【0065】
P−TOCのセクターのデータ領域(4バイト×588 の2352バイト)は、先頭位置にオール0又はオール1の1バイトデータによって成る12バイトの同期パターンと、クラスタアドレス及びセクターアドレスを示すアドレス等の4バイトが付加され、以上でヘッダとされてP−TOCの領域であることが示される。
【0066】
また、ヘッダに続いて所定アドレス位置に『MINI』という文字に対応したアスキーコードによる識別IDが付加されている。
さらに、続いてディスクタイプや録音レベル、記録されている最初の楽曲の曲番(First TNO)、最後の楽曲の曲番(Last TNO) 、リードアウトスタートアドレスROA 、パワーキャルエリアスタートアドレスPCA 、U−TOC(後述する図5のU−TOCセクター0のデータ領域)のスタートアドレスUSTA 、録音可能なエリア(レコーダブルユーザーエリア)のスタートアドレスRSTA 等が記録される。
【0067】
続いて、記録されている各楽曲等を後述する管理テーブル部におけるパーツテーブルに対応させるテーブルポインタ(P-TNO1 〜P-TNO255) を有する対応テーブル指示データ部が用意されている。
【0068】
そして対応テーブル指示データ部に続く領域には、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P-TNO1 〜P-TNO255) に対応して、(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられた管理テーブル部が用意される(なお本明細書において『h』を付した数値はいわゆる16進表記のものである)。それぞれのパーツテーブルには、或るセグメントについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、及びそのセグメント(トラック)のモード情報(トラックモード)が記録できるようになされている。
【0069】
各パーツテーブルにおけるトラックのモード情報とは、そのセグメントが例えばオーバーライト禁止やデータ複写禁止に設定されているか否かの情報や、オーディオ情報か否か、モノラル/ステレオの種別などが記録されている。
【0070】
管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部のテーブルポインタ (P-TNO1〜P-TNO255) によって、そのセグメントの内容が示される。つまり、第1曲目の楽曲についてはテーブルポインタP-TNO1として或るパーツテーブル(例えば(01h) 。ただし実際にはテーブルポインタには所定の演算処理によりP−TOCセクター0内のバイトポジションで或るパーツテーブルを示すことができる数値が記されている)が記録されており、この場合パーツテーブル(01h) のスタートアドレスは第1曲目の楽曲の記録位置のスタートアドレスとなり、同様にエンドアドレスは第1曲目の楽曲が記録された位置のエンドアドレスとなる。さらに、トラックモード情報はその第1曲目についての情報となる。
【0071】
同様に第2曲目についてはテーブルポインタP-TNO2に示されるパーツテーブル(例えば(02h) )に、その第2曲目の記録位置のスタートアドレス、エンドアドレス、及びトラックモード情報が記録されている。
以下同様にテーブルポインタはP-TNO255まで用意されているため、P−TOC上では第255曲目まで管理可能とされている。
そして、このようにP−TOCセクター0が形成されることにより、例えば再生時において、所定の楽曲をアクセスして再生させることができる。
【0072】
なお、記録/再生可能な光磁気ディスクの場合いわゆるプリマスタードの楽曲エリアが存在しないため、上記した対応テーブル指示データ部及び管理テーブル部は用いられず(これらは続いて説明するU−TOCで管理される)、従って各バイトは全て『00h』とされている。
ただし、全ての楽曲がROM形態(ピット形態)で記録されているプリマスタードタイプのディスク、及び楽曲等が記録されるエリアとしてROMエリアと光磁気エリアの両方を備えたハイブリッドタイプのディスクについては、そのROMエリア内の楽曲の管理に上記対応テーブル指示データ部及び管理テーブル部が用いられる。
【0073】
<3.U−TOCセクター>
続いてU−TOCの説明をU−TOCセクター0〜U−TOCセクター2について行なう。
【0074】
・U−TOCセクター0
図5はU−TOCセクター0のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲や新たに楽曲が録音可能な未記録エリア(フリーエリア)についての管理情報が記録されているデータ領域とされる。なお、U−TOCもセクター1以降はオプションとされる。
例えばディスク1に或る楽曲の録音を行なおうとする際には、システムコントローラ11は、U−TOCからディスク上のフリーエリアを探し出し、ここに音声データを記録していくことができるようになされている。また、再生時には再生すべき楽曲が記録されているエリアをU−TOCから判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
【0075】
図5に示すU−TOCセクター0には、P−TOCと同様にまずヘッダが設けられ、続いて所定アドレス位置に、メーカーコード、モデルコード、最初の楽曲の曲番(First TNO)、最後の楽曲の曲番(Last TNO)、セクター使用状況、ディスクシリアルナンバ、ディスクID等のデータが記録され、さらに、ユーザーが録音を行なって記録されている楽曲の領域や未記録領域等を後述する管理テーブル部に対応させることによって識別するため、対応テーブル指示データ部として各種のテーブルポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) が記録される領域が用意されている。
【0076】
そして対応テーブル指示データ部のテーブルポインタ(P-DFA〜P-TNO255) に対応させることになる管理テーブル部として(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられ、それぞれのパーツテーブルには、上記図4のP−TOCセクター0と同様に或るセグメントについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、そのセグメントのモード情報(トラックモード)が記録されており、さらにこのU−TOCセクター0の場合、各パーツテーブルで示されるセグメントが他のセグメントへ続いて連結される場合があるため、その連結されるセグメントのスタートアドレス及びエンドアドレスが記録されているパーツテーブルを示すリンク情報が記録できるようになされている。
【0077】
この種の記録再生装置では、上述したように1つの楽曲のデータが物理的に不連続に、即ち複数のセグメントにわたって記録されていてもセグメント間でアクセスしながら再生していくことにより再生動作に支障はないため、ユーザーが録音する楽曲等については、録音可能エリアの効率使用等の目的から、複数セグメントにわけて記録する場合もある。そのため、リンク情報が設けられ、例えば各パーツテーブルに与えられたナンバ(01h) 〜(FFh) (実際には所定の演算処理によりU−TOCセクター0内のバイトポジションとされる数値で示される)によって、連結すべきパーツテーブルを指定することによってパーツテーブルが連結できるようになされている。(なお、プリマスタードディスク等においてピット形態で記録される楽曲等については通常セグメント分割されることがないため、前記図4のとおりP−TOCセクター0においてリンク情報はすべて『(00h) 』とされている。)
【0078】
つまりU−TOCセクター0における管理テーブル部においては、1つのパーツテーブルは1つのセグメントを表現しており、例えば3つのセグメントが連結されて構成される楽曲についてはリンク情報によって連結される3つのパーツテーブルによって、そのセグメント位置の管理はなされる。
【0079】
U−TOCセクター0の管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) によって、以下のようにそのセグメントの内容が示される。
【0080】
テーブルポインタP-DFA は光磁気ディスク1上の欠陥領域に付いて示しており、傷などによる欠陥領域となるトラック部分(=セグメント)が示された1つのパーツテーブル又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、欠陥セグメントが存在する場合はテーブルポインタP-DFA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、欠陥セグメントがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、他にも欠陥セグメントが存在する場合は、そのパーツテーブルにおけるリンク情報として他のパーツテーブルが指定され、そのパーツテーブルにも欠陥セグメントが示されている。そして、さらに他の欠陥セグメントがない場合はリンク情報は例えば『(00h) 』とされ、以降リンクなしとされる。
【0081】
テーブルポインタP-EMPTY は管理テーブル部における1又は複数の未使用のパーツテーブルの先頭のパーツテーブルを示すものであり、未使用のパーツテーブルが存在する場合は、テーブルポインタP-EMPTY として、(01h) 〜(FFh) のうちのいづれかが記録される。未使用のパーツテーブルが複数存在する場合は、テーブルポインタP-EMPTY によって指定されたパーツテーブルからリンク情報によって順次パーツテーブルが指定されていき、全ての未使用のパーツテーブルが管理テーブル部上で連結される。
【0082】
テーブルポインタP-FRA は光磁気ディスク1上のデータの書込可能なフリーエリア(消去領域を含む)について示しており、フリーエリアとなるトラック部分(=セグメント)が示された1又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、フリーエリアが存在する場合はテーブルポインタP-FRA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、フリーエリアであるセグメントがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、このようなセグメントが複数個有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合はリンク情報により、リンク情報が『(00h) 』となるパーツテーブルまで順次指定されている。
【0083】
図6にパーツテーブルにより、フリーエリアとなるセグメントの管理状態を模式的に示す。これはセグメント(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) がフリーエリアとされている時に、この状態が対応テーブル指示データP-FRA に引き続きパーツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) のリンクによって表現されている状態を示している。なお、上記した欠陥領域や、未使用パーツテーブルの管理形態もこれと同様となる。
【0084】
ところで、全く楽曲等の音声データの記録がなされておらず欠陥もない光磁気ディスクであれば、テーブルポインタP-FRA によってパーツテーブル(01h) が指定され、これによってディスクのレコーダブルユーザーエリアの全体が未記録領域(フリーエリア)であることが示される。そして、この場合残る(02h) 〜(FFh) のパーツテーブルは使用されていないことになるため、上記したテーブルポインタP-EMPTY によってパーツテーブル(02h) が指定され、また、パーツテーブル(02h) のリンク情報としてパーツテーブル(03h) が指定され、パーツテーブル(03h) のリンク情報としてパーツテーブル(04h) が指定され、というようにパーツテーブル(FFh) まで連結される。この場合パーツテーブル(FFh) のリンク情報は以降連結なしを示す『(00h) 』とされる。
なお、このときパーツテーブル(01h) については、スタートアドレスとしてはレコーダブルユーザーエリアのスタートアドレスが記録され、またエンドアドレスとしてはリードアウトスタートアドレスの直前のアドレスが記録されることになる。
【0085】
テーブルポインタP-TNO1〜P-TNO255は、光磁気ディスク1にユーザーが記録を行なった楽曲について示しており、例えばテーブルポインタP-TNO1では1曲目のデータが記録された1又は複数のセグメントのうちの時間的に先頭となるセグメントが示されたパーツテーブルを指定している。
【0086】
例えば1曲目とされた楽曲がディスク上でトラックが分断されずに(つまり1つのセグメントで)記録されている場合は、その1曲目の記録領域はテーブルポインタP-TNO1で示されるパーツテーブルにおけるスタート及びエンドアドレスとして記録されている。
【0087】
また、例えば2曲目とされた楽曲がディスク上で複数のセグメントに離散的に記録されている場合は、その楽曲の記録位置を示すため各セグメントが時間的な順序に従って指定される。つまり、テーブルポインタP-TNO2に指定されたパーツテーブルから、さらにリンク情報によって他のパーツテーブルが順次時間的な順序に従って指定されて、リンク情報が『(00h) 』となるパーツテーブルまで連結される(上記、図6と同様の形態)。このように例えば2曲目を構成するデータが記録された全セグメントが順次指定されて記録されていることにより、このU−TOCセクター0のデータを用いて、2曲目の再生時や、その2曲目の領域へのオーバライトを行なう際に、光学ヘッド3及び磁気ヘッド6aをアクセスさせ離散的なセグメントから連続的な音楽情報を取り出したり、記録エリアを効率使用した記録が可能になる。
【0088】
・U−TOCセクター1
図7はU−TOCセクター1のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲に曲名をつけたり、ディスクタイトルをつける場合に、入力された文字情報を記録するデータ領域とされる。
【0089】
このU−TOCセクター1には、記録された各楽曲に相当する文字テーブル指示データ部としてテーブルポインタP-TNA1〜P-TNA255が用意され、またこのテーブルポインタP-TNA1〜P-TNA255によって指定される文字テーブル部が1単位8バイトで255単位のパーツテーブル(01h) 〜(FFh) として用意されており、上述したU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データを管理する。
【0090】
パーツテーブル(01h) 〜(FFh) にはディスクタイトル(ディスクネーム)や曲名(トラックネーム)としての文字情報がアスキーコードで記録される。なお、パーツテーブル(01h) の前の8バイトはディスクネームの専用エリアとされている。
【0091】
そして、例えばテーブルポインタP-TNA1によって指定されるパーツテーブルには第1曲目に対応してユーザーが入力した文字(もちろん曲名に限定されない)が記録されていることになる。
また、パーツテーブルがリンク情報によりリンクされることで、1つの楽曲に対応する文字入力は7バイト(7文字)より大きくなっても対応できる。
なお、このU−TOCセクター1でもテーブルポインタP-EMPTY は使用していないパーツテーブルを管理するものである。
【0092】
ユーザーが所定の楽曲について曲名等の文字を入力する際には、記録時、再生時、もしくは停止時において楽曲を指定した後において、エディットキー40を操作してネームインモードとし、ジョグダイヤル43の回転及び押圧で各文字を入力していき全ての入力文字列を入力した段階で、エンターキー41でエンターする。もしくはリモートコマンダー90を用いて文字入力及びエンター操作を行なう。
すると、システムコントローラ11はその入力された文字をバッファRAM13に保持されているU−TOC情報において書込、所定時点でディスク1上のU−TOCエリアを書き換えることになる。
【0093】
・U−TOCセクター2
図8はU−TOCセクター2のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲の録音日時を記録するデータ領域とされる。
【0094】
このU−TOCセクター2には、記録された各楽曲に相当する日時テーブル指示データ部としてテーブルポインタP-TRD1〜P-TRD255が用意され、またこのテーブルポインタP-TRD1〜P-TRD255によって指定される日時テーブル部が1単位8バイトで255単位のパーツテーブル(01h) 〜(FFh) として用意されており、上述したU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データを管理する。
【0095】
パーツテーブル(01h) 〜(FFh) には楽曲(トラック)の録音日時が6バイトで記録される。6バイトはそれぞれ1バイトづつ、年、月、日、時、分、秒に相当する数値が記録される。また、残りの2バイトはメーカーコード及びモデルコードとされ、その楽曲を録音した記録装置の製造者を示すコードデータ、及び録音した記録装置の機種を示すコードデータが記録される。
なお、パーツテーブル(01h) の前の8バイトはディスクに対しての録音日時データのためのエリアとされている。
【0096】
例えばディスクに曲が第1曲目としてが録音されると、テーブルポインタP-TRD1によって指定されるパーツテーブルにはその録音日時及び録音装置のメーカーコード、モデルコードが記録される。録音日時データは録音装置の内部時計を参照して自動的に記録されることになる。
【0097】
なお、このU−TOCセクター1でもテーブルポインタP-EMPTY は使用していないパーツテーブルを管理するものであり、使用されていないパーツテーブルについては、モデルコードに代えてリンク情報が記録されており、テーブルポインタP-EMPTY を先頭に各未使用のパーツテーブルがリンク情報でリンクされて管理されている。
【0098】
以上のようなTOC情報が記録された光磁気ディスク1に対する本実施例の記録再生装置は、TOCメモリ21に読み込んだTOC情報を用いてディスク上の記録領域の管理を行なって記録/再生動作を制御する。
また、表示部31に対してはTOC情報として読み出された数字や文字による曲名や録音日時などを表示することができるようになされている。
【0099】
<4.ディスクのエリア構造>
記録再生装置30によりデータが記録されるディスク1のエリア構造を図9で説明する。図9(a)はディスクのエリア構造をその半径方向に模式的に示したものである。
光磁気ディスクの場合、大きくわけて図9(a)にピットエリアとして示すようにエンボスピットによりデータが記録されているエリア(プリマスタードエリア)と、いわゆる光磁気エリアとされてグルーブが設けられているグルーブエリアに分けられる。
【0100】
ここでピットエリアとしてはP−TOCが繰り返し記録されており、上述したようにこのP−TOCにおいて、図中の各アドレス、即ちU−TOCスタートアドレスUSTA 、リードアウトスタートアドレスROA 、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA 、パワーキャルエリアスタートアドレスPCA が示されている。
【0101】
このディスクの最内周側のピットエリアに続いてグルーブエリアが形成されるが、このグルーブエリア内のうちP−TOC内のリードアウトスタートアドレスROA として示されるアドレスまでのエリアが、記録可能なレコーダブルエリアとされ、以降はリードアウトエリアとされている。
【0102】
さらにこのレコーダブルエリアのうち、実際に楽曲データトラックが記録されるレコーダブルユーザーエリアは、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA から、リードアウトスタートアドレスROA の直前の位置までとなる。
【0103】
そして、グルーブエリア内においてレコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA より前となるエリアは、記録再生動作のための管理エリアとされ、上記したU−TOC等が記録され、またパワーキャルエリアスタートアドレスPCA として示される位置から1クラスタ分がレーザーパワーのキャリブレーションエリアとして設けられる。
U−TOCはこの記録再生動作のための管理エリア内においてU−TOCスタートアドレスUSTA に示される位置から3クラスタ(1クラスタ=36セクター)連続して記録される。
【0104】
<5.ディバイド処理>
このようにレコーダブルユーザーエリアに対して本実施例の記録再生装置30は録音を行なうことができるが、その録音された楽曲(トラック)について、上記のようにU−TOCで管理され、これに基づいて記録/再生動作が行なわれることにより、U−TOCを書き換えるのみで楽曲の分割(ディバイド)、楽曲の連結(コンバイン)、トラックナンバの変更(ムーブ)等の編集処理が可能となる。まず、ディバイド処理について説明する。なお、コンバイン編集については本発明の要旨と直接関係ないため、その説明は省略する。
【0105】
例えば図9(a)のように、レコーダブルユーザーエリアに4曲の楽曲M1 〜M4 が記録されているとする。なお、この場合、楽曲M2 は前半部分M2(1)と後半部分M2(2)にわかれて記録されている。また楽曲M4 となるセグメントよりディスク外周側となるエリアは、まだ楽曲の記録されていないフリーエリアとされている。
【0106】
例えばこのような記録状態はU−TOC内において、テーブルポインタP-TNO1〜P-TNO4、P-FRA 、及びこれに連結されるパーツテーブルによってそのスタートアドレス及びエンドアドレスが示されて管理されている。
【0107】
上記したように記録再生装置本体30の操作を行なうためのリモートコマンダー90にはトラックマークキーとしてマークオンキー95,マークオフキー96が設けられており、例えば再生中にマークオンキー95を操作することでディバイドよりが実行される。または後述するようにディバイドモードとした状態でジョグダイヤルを操作することにより分割位置を指定し、ディバイド処理を実行させることができる。
【0108】
例えばユーザーが図9(a)においてTMONとして示す位置、つまり楽曲M3 の途中の位置を指定してディバイド操作を行なったとすると、システムコントローラ11はその操作に応じてU−TOCを書き換え、図9(b)に示すように楽曲M3 を楽曲M3 とM4 に分割する。ここで、もともとの楽曲M4 はディバイド処理によりトラックナンバが繰り上り、新たに楽曲M5 として管理されることになる。
【0109】
例えば、U−TOC上のデータとして、テーブルポインタP-TNO3が示しているパーツテーブルのエンドアドレスが書き変えられてディバイド地点で楽曲M3 が終了するようにし、またテーブルポインタP-TNO4で或る新たなパーツテーブルを指定するようにし、そのテーブルポインタP-TNO4の新たな値により示されるパーツテーブルのスタートアドレス及びエンドアドレスを書き換えて、ディバイドにより生じた新たな楽曲M4 を表現する。さらに、テーブルポインタP-TNO5にそれまでのテーブルポインタP-TNO4の値を書き込み、もともとの楽曲M4 を楽曲M5 として管理することになる。
【0110】
このようにディバイド処理を行なうことにより、そのディバイド地点は或る楽曲の曲頭位置として管理されることになり、AMS操作により用意にサーチできることになる。
【0111】
<6.ムーブ処理>
次にムーブ処理について説明する。
例えば図9(b)の状態から、楽曲M5 を曲順としての先頭にしたい場合を考える。このときユーザーは楽曲M5 を指定してムーブモードとし、移動先のトラックナンバとしてトラックナンバ1を選択する。
すると、楽曲M5 はU−TOC上で新たな楽曲M1 として管理され、それまでの楽曲M1 〜M4 はそれぞれトラックナンバが繰り上って新たな楽曲M2 〜M5 とされ、図9(c)の状態となる。
【0112】
例えば、U−TOC上のデータとして、テーブルポインタP-TNO1がそれまでテーブルポインタP-TNO5に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO2がそれまでテーブルポインタP-TNO1に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO3がそれまでテーブルポインタP-TNO2に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO4がそれまでテーブルポインタP-TNO3に記録されていた値に書き換えられ、テーブルポインタP-TNO5がそれまでテーブルポインタP-TNO4に記録されていた値に書き換えられることにより、この例のムーブ処理が完了され、以降、再生動作時にはその新たな曲順で再生されることになる。
【0113】
<7.ジョグダイヤルによる入力動作>
このような本実施例の記録再生装置では、ユーザーはジョグダイヤル43により各種操作を行なうことができるが、ジョグダイヤル43はその回動に応じて図10のようにパルスを発生させ、システムコントローラ11はこのパルスに応じて回動操作を検知する。
【0114】
ジョグダイヤル43はA,B,Cの3端子を備え、A−C端子間においてA相出力をなし、B−C端子間においてB相出力をなすように構成され、回転方向に応じてA,B各相で位相差パルス出力をなす。
ジョグダイヤル43が右方向に回転された時のA,B各相の出力は図10(a)のようになり、左方向に回転された時のA,B各相の出力は図10(b)のようになる。なお、破線はジョグダイヤル43の回転時のクリック位置を示す(例えば1回転につき約30クリック)。
【0115】
このような位相差パルス出力に対して、システムコントローラ11は図11の処理により、回転操作を判別する。
まず、A相出力の立上りエッジを検出したら、そのときにB相出力がオフ(Lレベル)であるか否かを判別する(F101,F102) 。また、A相出力の立下がりエッジを検出したら、そのときにB相出力がオフ(Lレベル)であるか否かを判別する(F103,F104) 。
【0116】
ここで、ジョグダイヤル43が右回転されている場合は、図10(a)から分かるように、A相出力の立上り時はB相出力がオフとなっており、またA相出力の立下がり時はB相出力がオンとなっている。従って、ステップF102で肯定結果が得られた場合、及びステップF104で否定結果が得られた場合は、ジョグダイヤル43は右回転操作がなされていると判別できる。そこで、処理はステップF105に進み、変数をインクリメントする操作として、『+1』の入力がなされたとする。
【0117】
また、ジョグダイヤル43が左回転されている場合は、図10(b)から分かるように、A相出力の立上り時はB相出力がオンとなっており、またA相出力の立下がり時はB相出力がオフとなっている。従って、ステップF102で否定結果が得られた場合、及びステップF104で肯定結果が得られた場合は、ジョグダイヤル43は左回転操作がなされていると判別できる。そこで、処理はステップF106に進み、変数をデクリメントする操作として、『−1』の入力がなされたとする。
【0118】
なお、ジョグダイヤル43が押された場合は、システムコントローラ11はそのときの動作モードに応じて、エンター操作等がなされたとみなす。
【0119】
<8.ジョグダイヤルによる選曲/AMS処理>
このジョグダイヤル43は基本的には、ユーザーが選曲/AMSの操作を行なうために設けられているものであるが、ジョグダイヤル43に基づく処理として、まず、選曲/AMSの処理動作について図12〜図16で説明する。
【0120】
選曲/AMS操作については停止中又は再生中(再生一時停止中も含む)に行なわれ、選択されるトラックナンバは表示部31において表示される。
図12はジョグダイヤル43による選曲/AMS操作についてのシステムコントローラ11の処理を示しており、まず、停止中にはステップF201,F202 でジョグダイヤル43が回動されたか、もしくは押圧されたかを監視している。
【0121】
なお、14曲が録音されているディスクが装填されているとすると、停止中においてトラックナンバの選択がなされていない状態では表示部31には例えば図14(b)のような表示がなされている。即ち、ミュージックカレンダー表示部31Cにおいては、1〜14までのトラックナンバが表示される。なお、動作状態表示部31Mには表示モードに応じて時刻やディスクネーム等も表示される。
【0122】
停止中にジョグダイヤル43が回動されると、処理はステップF203に進み、ジョグダイヤル43による選曲処理に移る。この処理を図13に詳しく示す。
右1クリック回動(即ち前記図11におけるステップF105の処理)が行なわれ、この場合トラックナンバ指定のための変数がインクリメントされるべき操作がなされた場合は(F301)、現在指定しているトラックナンバがラストトラックであるか否かを判別する(F303)。14曲存在する場合、『14』がラストトラックのトラックナンバである。そして、ラストトラックでなければ、トラックナンバをインクリメント(+1)し(F304)、一方ラストトラックであれば、そのままトラックナンバを変更しない。つまり、ジョグダイヤル43をいくら右回転させても、この場合は14以上の数値はトラックナンバとして選択できない。
【0123】
また、左1クリック回動(即ち前記図11におけるステップF106の処理)が行なわれ、この場合トラックナンバ指定のための変数がデクリメントされるべき操作がなされた場合は(F302)、現在指定しているトラックナンバがファーストトラックであるか否かを判別する(F305)。つまり、現在選択されているトラックナンバが『1』であるか否かを判別する。そして『1』でなければ、トラックナンバをデクリメント(−1)し(F306)、一方『1』であれば、そのままトラックナンバを変更しない。従ってジョグダイヤル43をいくら左回転させてもトラックナンバは『1』のままとなる。
【0124】
この図13の処理によりジョグダイヤル43の1クリック毎にトラックナンバが1つづつ増減されるが、その状態はステップF204において、表示部31で表現されることになる。即ちステップF204では、そのときステップF203で選択されたトラックナンバを表示し、またミュージックカレンダー内において選択されているトラックナンバを点滅表示させる。例えばトラックナンバ『5』が選択されている時点では表示部31の表示状態は図14(c)のようになり、『TRACK5』の表示及びミュージックカレンダー内での『5』の点滅表示が行なわれる。
【0125】
ジョグダイヤル43の回動の1クリック毎にステップF203,F204 の処理が行なわれることにより、指定されるトラックナンバは素早く増減され、またそれに伴って表示状態も素早く変化する。
例えばジョグダイヤル43を5クリック分(例えば1/6回転)だけ回動させた場合は、ステップF203の処理が5回行なわれ、選択されているトラックナンバ、1クリック毎に『1』から『5』まで進み、またステップF204の処理を通る毎に表示部31におけるミュージックカレンダーは図15(a)→(b)→(c)→(d)のように変化することになる。もちろん、トラックナンバ『5』の状態から左回転されれば、ミュージックカレンダーは図15(d)→(c)→(b)→(a)のように変化していく。なお、動作状態表示部31Mにおけるトラックナンバの表示も1クリック毎に変化することになる。
【0126】
従って、ジョグダイヤル43の回動に伴って表示部31上で選択されるトラックナンバが提示されることになり、逆にいえばユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43の回転量を調節し、もしくは左右に回転を行なって、所望のトラックナンバを選択できる。
【0127】
停止中にジョグダイヤル43が押圧された場合は、処理はステップF205に進み、まずその時点で選曲がなされているか否かを判別する。そして上記のようにジョグダイヤル43の回転操作により或るトラックが選曲されていれば、ステップF207に進み、システムコントローラ11はそのトラックの曲頭位置に光学ヘッド3をアクセスさせ、再生を開始させる。一方、選曲がなされていない場合、つまり停止中においてジョグダイヤル43が回動されずに、いきなり押された場合は、第1曲目が選曲されているとみなし(F206)、トラック1から再生を開始する(F207)。つまり、この場合通常の再生キーとして機能することになる。
【0128】
次に、再生中にもシステムコントローラ11はジョグダイヤル43が回動されたか、或は押圧されたかを監視している(F208,F209) 。
なお、再生中の表示部31の表示状態は例えば図14(a)のようになる。この例は第7曲目の3分41秒の位置の再生が行なわれている時点の表示状態であり、ミュージックカレンダー表示部31においては、現在再生中のトラックのトラックナンバである『7』から最終トラックの『14』までの表示が行なわれている。また動作状態表示部31Mにおいては、再生中のトラックナンバとして『TRACK 7』の表示と演奏進行時間である『03:41』の表示、及び再生動作を示すマークMPBの表示が行なわれている。なお、表示モードに応じて演奏進行時間に変えて曲名やトータル演奏時間など他の表示が行なわれる場合もある。
【0129】
再生中にジョグダイヤル43が回動された場合は、処理はステップF211に進み、上記ステップF203の場合と同様に図13の処理による選曲処理を行なう。そして、選曲処理によるトラックナンバの増減に伴って、ステップF212で選択されたトラックナンバを提示するための表示処理が行なわれる。
【0130】
例えば第7曲目が再生されている時にジョグダイヤル43が右方向に回動操作されたとすると、その1クリック毎にステップF211で選択されるトラックナンバがインクリメントされ(この場合14曲が録音されているため最大14までインクリメント)、またその1クリック毎にステップF212の表示処理で、ミュージックカレンダーは図16(e)の状態から(f)→(g)→(h)→・・・・→(i)と変化していく。
【0131】
また例えば第7曲目が再生されている時にジョグダイヤル43が左方向に回動操作されたとすると、その1クリック毎にステップF211で選択されるトラックナンバがデクリメントされ、またその1クリック毎にステップF212の表示処理で、ミュージックカレンダーは図16(e)の状態から(d)→(c)→・・・・→(b)→(a)と変化していく。
【0132】
なお、この際の動作状態表示部31Mにおけるトラックナンバの表示(図14(a)の『TRACK 7』)は、ジョグダイヤル43の1クリック回動に合わせて変化させてもよいが、実際にAMSアクセスが実行される(ステップF214)までのジョグダイヤル43を回転させている期間はそのまま再生を継続しているようにする場合は、そのまま現在の再生トラックのトラックナンバを表示しておくようにしてもよい。
【0133】
再生中のミュージックカレンダー表示は、そのとき再生している(指定されている)トラックナンバ以降のトラックナンバを表示させるものであり、通常の再生中は1曲の演奏が終る毎に、そのトラックナンバが消されていくものである。そして、再生中にジョグダイヤル43が回動された場合は、ミュージックカレンダーとして図16のように1クリック分の回動に伴って素早く各時点で指定されるトラックナンバ以降のトラックナンバが表示される。従って、ユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を左右に回転させて所望のトラックナンバが選択されるように操作を行なうことができる。
【0134】
そして、ユーザーが所望のトラックナンバを選択する回転操作を終了させたら、操作はリリースされたとみなし、ステップF213からF214に進んで、その選択されたトラックナンバのトラックの曲頭位置に光学ヘッド3をアクセスさせ、再生を開始させる(F207)。なお、リリースの判断は、回転操作が所定時間以上なされないことを確認したら、これをリリースと見なすようにすればよい。もしくは、ジョグダイヤル43の回動終了後の所定時間以内にジョグダイヤル43が押圧された場合は、これをAMSの実行とみなしてステップF214に進むようにしてもよい。
【0135】
この処理により、ユーザーはトラックナンバとして離れている楽曲の頭だしを行ないたい場合も、表示部31をみながらジョグダイヤル43を回転させてそのトラックナンバが選択されるようにするだけでよく、そのトラックナンバに到達するまで何度もAMSキーを押すという従来の操作方法に比べて著しく操作性が改善される。
【0136】
再生中において、ジョグダイヤル43が押圧された場合は、ステップF215に進み、再生一時停止状態とする。つまり、一時停止キーと兼用する再生キー35を押した状態と同様の処理が行なわれる。そして、再生一時停止状態から再びジョグダイヤル43が押圧されたら、再生動作を再開する(F216,F217) 。
再生が終了した場合は、ステップF210からF218に進み、停止処理を行なう。停止後は、ジョグダイヤル43の操作については再びステップF201〜F206の処理が行なわれることになる。
【0137】
なお、説明の簡略化のためにこの図12にフローチャートには示していないが、再生キー35により再生状態(もしくは一時停止状態)となった場合でも、同様にジョグダイヤル43の操作に基づく処理は行なわれる。
【0138】
また、再生一時停止中においても、ジョグダイヤル43を回動させればAMS選曲(ステップF211,F212,F213,F214,F207と同様の処理)を行なうことができる。この場合は、ジョグダイヤル43の回動による選曲操作がリリースされた後、その選曲されたトラックの曲頭位置に光学ヘッドをアクセスさせ、その地点で一時停止状態となるようにする。そして、ジョグダイヤル43が押圧されることで一時停止が解除され、その選曲されたトラックの再生が開始されるようにすればよい。
【0139】
<9.ジョグダイヤルによる時計設定処理>
次にジョグダイヤル43を用いてユーザーが内部時計の設定を行なう場合の処理について図17、図18で説明する。図17は時計設定処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図18は時計設定処理の際の表示動作の説明図である。
【0140】
ユーザーが内部の時計手段11aの設定(時刻合わせ)を行なうには図1に示した時計設定キー42を押して日時設定モードとし、その後ジョグダイヤル43を用いて操作を行なうことになる。
即ち、時計設定キー(クロックキー)42が押されることにより図17のステップF401,F402 のループから、時計設定処理ルーチンに入る (F401→F403) 。
そしてまず、表示部31において図18(a)のように年表示を点滅させ、ユーザーに年となる値の入力を促す。このときの数値は初期値『00』又はその時点での時計手段11aにおける日時数値となる。
【0141】
ここで、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F404,F405) 、右へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をインクリメントしていく(F406)。また左へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をデクリメントしていく(F407)。つまりユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を回動させて『年』を合わせる。例えば1993年であれば年表示を『93』とするように操作を行なう。そして、数値を合わせた時点でユーザーはその決定操作としてジョグダイヤル43を押圧する。すると、表示されている『年』がエンターされ、ステップF408からF409に進み、図18(b)のように表示部31において、年表示が決定されたとして年表示の点滅を終らせ、今度は月表示を点滅させる。
【0142】
ここでシステムコントローラ11は再びジョグダイヤル43の回動操作を監視する(F410,F411) 。そして右へ1クリック回動される毎に月表示となる数値をインクリメントしていき(F412)、また左へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をデクリメントしていく(F413)。つまりユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を回動させて『月』を合わせる。そして、例えば現在が4月であれば、月表示を『04』とした時点でユーザーはジョグダイヤル43を押圧し、月入力をエンターする(F414)。すると、ステップF415に進み、表示部31の表示は、図18(c)のように月表示の点滅が終了され、今度は日表示が点滅され、月入力処理に移る。
【0143】
月入力処理においてもジョグダイヤル43の回動操作が監視される(F416,F417) 。そして右へ1クリック回動される毎に日表示となる数値をインクリメントしていき(F418)、また左へ1クリック回動される毎に年表示となる数値をデクリメントしていく(F419)。ただし、この場合、年及び月が既に決定されているため、日の数値と同時に曜日も決定される。従って、日の数値のインクリメント又はデクリメントとともに曜日もインクリメント又はデクリメントされる。
例えば現在4月23日であれば、日表示を『23』とした時点でユーザーはジョグダイヤル43を押圧し、日入力をエンターする(F420)。
【0144】
すると処理はステップF421に進み、日及び曜日が決定され、表示部31の表示は、図18(d)の表示がなされた後、年月日表示から曜日及び時分秒表示に切り換わり、図18(e)のように決定された曜日を表示するとともに時表示を点滅させてユーザーに時入力を促す。そして、ユーザーのジョグダイヤル43の回動操作に応じて時をインクリメント又はデクリメントしていく(F422,F423,F424,F425) 。そして、例えば『AM9』に合わせてジョグダイヤル43が押圧されると、時入力がエンターされ、処理はステップF426からF427に進み、表示は図18(f)のように時表示の点滅が終わり、分表示が点滅される。
【0145】
ユーザーはこれに対して同様にジョグダイヤル43を回動させて分をインクリメント又はデクリメントし(F428,F429,F430,F431) 、例えば9時10分に合わせる場合は、分を『10』とする。そして例えば9時10分の時報などに合わせてジョグダイヤル43を押圧して分入力をエンターする(F432)。
すると時計設定のための入力操作は終了することになり、まず図18(g)のように設定された年月日の表示が所定時間なされ(F432)、つづいて図18(h)のように設定された曜日及び時刻の表示がなされる。なお、もちろん秒の表示がなされてもよい。
【0146】
以上のように時計設定モードとした後はユーザーはジョグダイヤル43を操作するのみで日時設定操作を行なうことができる。
なお、最終的な入力エンター(即ちステップF432のエンター操作)には時計設定キー42を用いるようにしてもよい。
【0147】
<10.ジョグダイヤルによる文字入力処理>
上述したように本実施例の記録再生装置はディスク1のU−TOCセクター1に対して例えばトラックやディスクに対応して曲名等の任意の文字を書き込むことができる。この文字入力操作もジョグダイヤル43を用いて行なうことができる。ジョグダイヤル43による文字入力処理について図19、図20で説明する。図19は文字入力処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図20は文字入力処理の際の表示動作の説明図である。
【0148】
停止中、再生中、一時停止中などにユーザーがエディットキー40を操作してネームインモードとすることにより図19の処理が開始される(F501)。
ネームインモードとなるとシステムコントローラ11は、まず、その時点で特定の楽曲(トラック)が上述した選曲操作により選択されているか(ただし、再生中であればその再生中のトラックが選択されているとする)否かを判断する(F502)。そして、選曲されていればその選曲されているトラックに対して曲名等を書き込むトラックネーム入力モードとするため、表示部31において図20(a)のように確認表示を行なう(F503)。なお、この表示は、第3曲目の再生中にネームインモードとされた場合の例である。
【0149】
一方、停止中にネームインモードとされ、選曲操作もされていなければ装填されているディスクに対してディスクタイトル等を書き込むディスクネーム入力モードとするため、表示部31において図20(b)のように確認表示を行なう(F504)。
【0150】
これらの確認表示に対してユーザーがエンターキー(イエスキー)41を押すことによりトラックネーム入力モード又はディスクネーム入力モードの処理が開始される(F505)。そして表示部31は図20(c)のようなネーム入力用の表示となる(F506)。ネーム入力用の表示としては図示するように入力桁を示すカーソルが点滅表示される。
【0151】
ここで、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F507,F508) 、右へ1クリック回動される毎に文字コードをインクリメントしていく(F509)。また左へ1クリック回動される毎に文字コードをデクリメントしていく(F510)。文字コードとしては例えばアスキーコードとしてアルファベットの大文字、小文字、数字、及び各種記号が用意されて特定の順序で並べられており、インクリメント、デクリメント操作により順次表示部31のカーソル上に表われるようになされる。
【0152】
そしてユーザーは表示部31を見ながらジョグダイヤル43を回動させて或る文字をカーソル上に表示させ、その時点で文字決定(桁送り)操作としてジョグダイヤル43を押圧する。すると、表示されている文字が入力としてエンターされ、ステップF511からF512に進み、そのエンターされた文字は桁送りされてカーソル上は再び空白となる。このステップF507〜F512の処理はエンターキー41が押されるまで繰り返され、この間にユーザーはジョグダイヤル43を用いて各桁に文字を入力していく。
【0153】
そして、例えば図20(e)のように『DIARY』という5文字を入力した時点でエンターキー41を押したとすると、処理はステップF513からF514に進み、入力された文字列が確定されたとして表示は図20(f)の状態となる。そして、確定された文字列をU−TOCセクター1に書き込む。例えば第3曲目の楽曲に対するトラックネーム入力モードの処理であったら、U−TOCセクター1におけるテーブルポインタP-TNA3から導かれるパーツテーブルにおいて『DIARY』という文字がアスキーコードで書き込まれることになる。
【0154】
このように書き込まれた文字は例えば第3曲目の再生中などにおいて表示部31に表示される。
このように本実施例ではジョグダイヤル43を用いて容易に文字入力を行なうことができる。
【0155】
<11.ジョグダイヤルによるプログラム指定入力処理>
次にプログラム再生を行なう際のプログラム入力(曲順指定)をジョグダイヤル43を用いて行なう場合の処理について図21、図22で説明する。図21はプログラム入力のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図22はプログラム入力処理の際の表示動作の説明図である。
【0156】
ユーザーがプレイモードキー39を操作してプログラム再生モードとすることにより、ステップF601,F602 のループから曲順入力のための図21の処理に移行する (F601→F603) 。
ここでシステムコントローラ11は、現在再生中(再生一時停止中を含む)であるか否かを判断する。
【0157】
停止中であったら処理はステップF618に進む。停止中にプログラム再生モードとされた場合の表示部31の表示は例えば図22(a)のようになり、モード表示として『PROGRAM』という表示がなされる。なお、装填されているディスクには14曲録音されていると仮定すると、ミュージックカレンダーとして1〜14のトラックナンバが表示される。
【0158】
ここで、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F618,F619,F620)、右へ1クリック回動される毎にステップF621に進み、現在指定されているトラックナンバがラストトラックのトラックナンバ(例えばこの場合『14』)か否かを判別する。ラストトラックのトラックナンバでなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをインクリメントしていく(F622)。
ラストトラックを指定している時点でさらに右に1クリックされた場合は、トラックナンバを『1』とする(F623)。
【0159】
一方、ジョグダイヤル43が左へ回動されると、1クリック回動される毎にステップF624に進み、現在指定されているトラックナンバがファーストトラックのトラックナンバ、つまり『1』であるか否かを判別する。トラックナンバが『1』でなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをデクリメントしていく(F625)。指定されるトラックナンバが『1』であった時にさらに左に1クリックされた場合は、トラックナンバをラストトラックのトラックナンバ(この場合『14』)とする(F626)。
【0160】
このようなジョグダイヤル43の回動操作における1クリック毎にトラックナンバが増減されるたびに、ステップF627の処理で選択されているトラックナンバが表示部31において提示される。例えば指定されるトラックナンバが『3』とされている場合は、図22(b)のように表示部31におけるミュージックカレンダーでは『3』の表示が点滅される。なお、トラックナンバの選択操作(即ちジョグダイヤル43の回動操作)が開始された以降は、選択されているナンバ以外のトラックナンバの表示はミュージックカレンダーから消されている。
また、そのトラックまでの演奏時間(プログラム入力された楽曲の総演奏時間)も表示される。
【0161】
このようにジョグダイヤル43を回動させてトラック選択を行なった後、ユーザーはジョグダイヤル43を押圧すると、そのときの選択トラックが入力エンターされ、表示部31のミュージックカレンダー内の選択トラックナンバは、点滅状態から点灯状態となり、例えば図22(c)のようになる (F628→F629) 。
そして、この記録再生装置がプログラム指定として25曲までの指定が可能とされているとすると、既に25曲がセットされたか否かを判別し(F630)、25曲未満であれば、そのエンターされたトラックナンバをRAM(例えばシステムコントローラ11の内部RAM)にプログラムトラックとして記憶させる(F631)。
【0162】
ここで、再生操作(再生キー35の操作もしくは再度のジョグダイヤル43の押圧操作)がなされずに再び、ジョグダイヤル43が回動されると、次の曲の選択操作に入り (F632→F618) 、同様にジョグダイヤル43の回動及び押圧操作によるプログラム入力が行なわれる。例えば次にトラックナンバ10がプログラム入力する場合、ミュージックカレンダーでは『3』の点灯に加えてジョグダイヤル43の回動により『10』が点滅されように操作を行なう。そして、ジョグダイヤル43を押圧することにより『10』が入力エンターされる。なお、このときのトータル演奏時間表示としては3曲目と10曲目の演奏時間を加算した数値となる。
【0163】
例えばトラックナンバ3の次にトラックナンバ10がプログラム入力された段階で再生操作されると、処理はステップF632からF617に進み、プログラム再生動作が開始される。この場合、表示部31は図22(d)のようになり、ミュージックカレンダーとしてはプログラム指定された『3』と『10』が表示される。そして先ず第3曲目が再生されることになり、例えばその3曲目が再生中である表示がなされ、また曲名表示(もしくは再生進行時間など)がなされる。
【0164】
再生中にプログラム再生モードとされた場合は、ステップF604〜F616の処理が実行される。
この場合も、システムコントローラ11はジョグダイヤル43の右又は左への回動操作を監視し(F604,F605,F606)、右へ1クリック回動される毎にステップF607に進み、現在指定されているトラックナンバがラストトラックのトラックナンバ(例えばこの場合『14』)か否かを判別する。ラストトラックのトラックナンバでなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをインクリメントしていく(F608)。
【0165】
ラストトラックを指定している時点で右に1クリックされた場合は、トラックナンバのインクリメントは行なわない。つまり、ジョグダイヤル43をいくら右に回してもこの場合トラックナンバは『14』までしかインクリメントされない。
【0166】
一方、ジョグダイヤル43が左へ回動されると、1クリック回動される毎にステップF609に進み、現在指定されているトラックナンバがファーストトラックのトラックナンバ、つまり『1』であるか否かを判別する。トラックナンバが『1』でなければ、1クリック毎に指定されるトラックナンバをデクリメントしていく(F610)。指定されるトラックナンバが『1』であった時に左に1クリックされた場合は、そのままトラックナンバをデクリメントしない。
【0167】
このようなジョグダイヤル43の回動操作における1クリック毎にトラックナンバが増減されるたびに、ステップF611の処理で選択されているトラックナンバが表示部31において提示される。また、また、そのトラックまでの演奏時間(プログラムされた楽曲の総演奏時間)も表示される。
【0168】
このようにジョグダイヤル43を回動させてトラック選択を行なった後、ユーザーはジョグダイヤル43を押圧すると、そのときの選択トラックが入力エンターされ、表示部31のミュージックカレンダー内の選択トラックナンバは、点滅状態から点灯状態となる (F612→F613) 。
そして、既に25曲がセットされたか否かを判別し(F614)、25曲未満であれば、そのエンターされたトラックナンバをRAMにプログラムトラックとして記憶させる(F615)。
【0169】
ここで、再生操作(再生キー35の操作もしくは再度のジョグダイヤル43の押圧操作)がなされずに再び、ジョグダイヤル43が回動されると、次の曲の選択操作に入り (F616→F604) 、同様にジョグダイヤル43の回動及び押圧操作によるプログラム入力が行なわれる。
そして、プログラム入力がエンターされた後の時点で再生操作されると、処理はステップF616からF617に進み、それまで入力されていたトラックナンバ順にプログラム再生動作が開始される。
【0170】
このように本実施例では、プログラム指定操作もジョグダイヤル43を用いて容易に実行できる。特にトラックナンバとして離れているナンバを選択する際も迅速に行なうことができる。
また、この例では停止中のプログラム入力はジョグダイヤル3の回動に伴ってトラックナンバがリング状に回って選択できるようにしている。つまり、右回動の場合ラストトラックの次のクリックで『1』に戻るようにし、また左回動の場合『1』の次にラストトラックとなるようにしている。このため、操作性はより向上する。もちろんこの方式を再生中のプログラム入力処理においてステップF607〜F610の処理に代えて採用してもよい。
【0171】
<12.ジョグダイヤルによるディバイド処理>
次にジョグダイヤルによるディバイド処理について図23〜図25で説明する。図23はディバイド処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図24はディバイド処理の際の表示動作の説明図である。また図25はディバイド動作の際のリハーサル再生の説明図である。
【0172】
ユーザーがエディットキー40を操作してディバイドモードとすることにより図23の処理が開始される(F701)。ただし、この実施例の場合、ディバイド処理は再生中(再生一時停止中を含む)のみに可能であるものとして説明する。なお説明は省略するが、録音中や停止中にディバイド処理を実行可能とすることも可能である。
【0173】
ディバイドモードとなるとシステムコントローラ11は、まず、その時点で或る楽曲(トラック)が再生中(もしくは再生一時停止中)であるか否かを判断する(F702)。再生中でなければディバイド処理は実行されない。
再生中であれば、ディバイドモードの処理を実行することの確認表示を行なう。例えば4曲目の再生中であったとすると、表示部31において図24(a)のように確認表示を行なう(F703)。
【0174】
この確認表示に対してユーザーがエンターキー(イエスキー)41を押すことによりディバイドモードの処理が開始される(F704)。この場合、エンターキー41が押された時点の再生位置がディバイド地点とされる。
そしてそのディバイド地点を確定させてディバイド(トラック分割)を実行してよいかをユーザーに確認させるため、リハーサル再生を開始する(F705)。
【0175】
リハーサル再生とはディバイド地点から所定時間再生を行なって、ユーザーがその再生音声からディバイド地点を確認し、場合によってはディバイド地点を変更させるための動作である。
例えば図25のようにトラック4のセグメントを示してリハーサル再生を説明する。トラックM4 のセグメントにおいて破線の範囲が1セクターを示している。ここで、ステップF704のユーザーのエンターキー41の操作が、図中DPで示すセクターSCn の地点で行なわれたとする。つまり、DPがディバイド位置とされる。
すると、リハーサル再生としては、このセクターSCn から所定期間の再生を実行するものであり、例えばセクターSCn からセクターSCm までを繰り返し再生することになる。
【0176】
このリハーサル再生を実行している期間は、表示部31において図24(b)のようにリハーサル再生実行中を示す『Rehearsal』の表示と、その分割されるトラックのトラックナンバがミュージックカレンダー内で点滅表示される(F706)。
【0177】
また、図24(c)のようにリハーサル再生で確認されるディバイド位置でディバイドを実行してもよいかどうかをユーザーに尋ねるため、『Position ok ?』という表示も行なう(F707)。なお、この際にディバイド位置を変更したい場合の操作ガイドとして、図24(d)のようにジョグダイヤル43の回転操作を促す表示を行なうことが好ましい。
【0178】
リハーサル再生中の処理はステップF706→F707→F708→F709→F714→F706のループが実行され、従って図24(b)の表示と(c)及び又は(d)の表示が交互になされるとともに、ジョグダイヤル43の回動操作もしくは押圧操作の監視が行なわれる。
【0179】
もしセクターSCn からのリハーサル再生で確認された位置でディバイド実行してよいとユーザーが判断した場合は、ディバイド実行の指示の操作としてジョグダイヤル43を押圧する。すると処理はステップF715に進み、ディバイド位置が決定され、ディバイド処理のためにバッファRAM13内に保持しているU−TOCを書き換える。つまり、楽曲M4 がセクターSCn-1 までと、セクターSCn 以降とで2つのトラックに分けられる。書き換えられるU−TOC内容は前述したとおりである。
【0180】
そして書き換え際にディバイド処理動作の実行を表示部31において図24(g)のように『Complete』と表示し、また楽曲M4 が新たに楽曲M4 とM5 に分けられることにともなって、ミュージックカレンダー内でトラックナンバ『4』『5』を点滅表示させる(F716)。
そしてディバイド完了に伴ってディバイドモードを脱する。
【0181】
ところで、リハーサル再生でのディバイド位置確認によりユーザーがディバイド位置を変更させたいと思った場合は、ユーザーはジョグダイヤル43を回動させてディバイド位置変更操作を行なう。
【0182】
つまりリハーサル再生中にジョグダイヤル43が右に1クリック回転される毎に処理はステップF710に進み、ディバイド地点を+1セクター変更する。そして、その変更処理に応じて図24(e)のようにディバイド地点変更表示(例えば『+01』)を行なう(F711)。
例えば+1セクター分だけ変更されディバイド地点が図25のDP+1の位置とされた場合、その時点からリハーサル再生としてはセクターSCn+1 からセクターSCm+1 までを繰り返し再生させるように行なわれる。そして、このリハーサル再生を行ないながらステップにF706、F707の表示(図24(b)(c)(d)の表示)でユーザーにディバイド地点の可否を尋ねることになる。
【0183】
また、DPのディバイド地点からのリハーサル再生中にジョグダイヤル43が左に1クリック回転されると処理はステップF712に進み、ディバイド地点を−1セクター変更する。そして、その変更処理に応じて図24(f)のようにディバイド地点変更表示(例えば『−01』)を行なう(F713)。
そして、例えば−1セクター分だけ変更されディバイド地点が図25のDP-1の位置とされた場合、リハーサル再生はセクターSCn-1 からセクターSCm-1 までを繰り返し再生させるように行なわれる。そして、このリハーサル再生を行ないながらステップにF706、F707の表示(図24(b)(c)(d)の表示)でユーザーにディバイド地点の可否を尋ねることになる。
【0184】
つまり、ディバイド処理の際に必要に応じてユーザーはジョグダイヤル43を回転させてディバイド位置を調節し、ディバイド位置OKであればジョグダイヤル43を押圧する操作を行なうことになる。
【0185】
ディバイド位置の調整をジョグダイヤル43の回転操作で行なうことにより、その操作は容易となり、またディバイド位置を比較的大きく変更したい場合も回転量を大きくすればよいため、操作が面倒になることもない。また回転量でディバイド位置変更量を設定できるため感覚的にもわかりやすい。そしてディバイド位置決定にはジョグダイヤル43を押せばよいため、他のキーの操作を必要とせず操作は簡便となる。
なお、ジョグダイヤル43の1クリックによるディバイド位置変更量は例えば2セクターもしくはそれ以上の単位にしてもよい。(1セクターは約60msecの再生音声に相当)
【0186】
<13.ジョグダイヤルによるムーブ処理>
次にジョグダイヤルによるムーブ処理について図26,図27で説明する。図26は、ムーブ処理のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートであり、図27はムーブ処理の際の表示動作の説明図である。
【0187】
ユーザーがエディットキー40を操作してムーブモードとすることにより図26の処理が開始される(F801)。ムーブモードの際にはシステムコントローラ11は、まず、その時点で或る楽曲(トラック)が再生中(もしくは再生一時停止中)であるか、もしくは停止中であっても上述したジョグダイヤル43の選曲操作により既に特定のトラックが選択されており、ムーブ対象となるトラックが特定されているか否かを判断する(F802)。選曲されていなければムーブ処理は実行されない。
【0188】
選曲されていれば、ムーブモードの処理を実行することの確認表示を行なう。例えば3曲目が再生されているときにムーブモードとされた場合を例にあげると、表示部31において図27(a)のように確認表示を行なう(F803)。
【0189】
この確認表示に対してユーザーがエンターキー(イエスキー)41を押すことによりムーブモードの処理が開始される(F804)。そして、図27(b)のようにムーブ対象となるトラック(移動トラック)のトラックナンバを表示するとともに、移動先のトラックナンバを選択させるために点滅させる(F805)。
【0190】
この状態でジョグダイヤル43の回動操作もしくは押圧操作の監視が行なわれる(F806,F807,F808)。
そしてユーザーはジョグダイヤル43を回動させて移動先のトラックナンバを選択する。つまりジョグダイヤル43が右に1クリック回転される毎に処理はステップF809に進み、移動先として指定されるトラックナンバをインクリメントし、またジョグダイヤル43が左に1クリック回転される毎に処理はステップF810に進み、移動先として指定されるトラックナンバをデクリメントする。そして、選択されている移動先トラックナンバはステップF805において図27(c)のように点滅状態で表示されることになる。
【0191】
例えばトラック3をトラック5となるように移動させたい場合、移動先トラックナンバを『5』とした時点でユーザーはジョグダイヤル43を押圧する。すると処理はステップF806からF811に進み、ムーブ先が決定され、ムーブ処理のためにバッファRAM13内に保持しているU−TOCを書き換える。書き換えられるU−TOC内容は前述したとおりである。
【0192】
そして書き換え際にムーブ処理動作の実行を表示部31において図27(d)のように『Complete』と表示する(F812)。またこの表示例は第3曲目の再生中にムーブ処理がなされた場合の例であるが、ムーブ処理により現在再生している第3曲目は新たに第5曲目となるため、ミュージックカレンダーはトラックナンバとして『5』以降を表示することになる。
そしてムーブ完了に伴ってムーブモードを脱する。
【0193】
このように、ムーブ処理の際に必要に応じてユーザーはジョグダイヤル43を回転させて移動先を選択し、ジョグダイヤル43を押圧することでムーブ実行操作を行なうことになり、ジョグダイヤル43の回転操作でトラックナンバを選択するため大きく移動させたい場合も容易となる。またムーブ実行にも他のキーの操作を必要とせず操作は簡便となる。
【0194】
なお、以上本発明の一実施例を説明してきたが、この実施例における構成や処理方式において各種変形例は考えられる。もちろんジョグダイヤルをさらに他の操作に用いることもできる。
また、記録再生装置として説明したが、再生専用装置であっても本発明は実現できる。
さらに、ミニディスクシステムに限らず、他のオーディオディスクシステムにおける再生装置、ビデオディスクシステムおける再生装置、さらに磁気テープ、光テープ等のテープメディアの再生装置においても採用できる。
【0195】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、回動操作及び押圧操作が可能とされた操作手段(ジョグダイヤル)を設けることにより、回動量に応じて入力値を設定でき、従って移動させるトラックのトラックナンバや移動先のトラックナンバなどをユーザーは容易に選択、指定できる。さらに、このジョグダイヤルを押すことでエンター操作とすれば、ユーザーは移動先の決定の際に他のキー等を操作する必要はなく、操作は簡便となる。つまり、ユーザーはジョグダイヤルを回して値を選択した後、エンターする場合はそのままそのジョグダイヤルを押せばよく、操作性を著しく向上させることができるという効果がある。
また移動先のトラックナンバの選択を回転操作で行うことができるようにすることで、感覚的にも分かり易い操作となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の記録再生装置の正面図及び表示部の説明図である。
【図2】実施例の記録再生装置の要部のブロック図である。
【図3】実施例の記録再生装置に用いられるリモートコマンダーの平面図である。
【図4】ディスクにおけるP−TOCセクター0の説明図である。
【図5】ディスクにおけるU−TOCセクター0の説明図である。
【図6】ディスクにおけるU−TOCセクターのリンク構造の説明図である。
【図7】ディスクにおけるU−TOCセクター1の説明図である。
【図8】ディスクにおけるU−TOCセクター2の説明図である。
【図9】ディスクのエリア構造及びディバイド処理/ムーブ処理の説明図である。
【図10】実施例のジョグダイヤルによる入力信号の説明図である。
【図11】実施例のジョグダイヤルによる入力処理のフローチャートである。
【図12】実施例のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理のフローチャートである。
【図13】実施例のジョグダイヤルによる選曲処理のフローチャートである。
【図14】実施例のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理の際の表示動作の説明図である。
【図15】実施例の停止中のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理の際のミュージックカレンダー表示動作の説明図である。
【図16】実施例の再生中のジョグダイヤルによる選曲/AMS処理の際のミュージックカレンダー表示動作の説明図である。
【図17】実施例のジョグダイヤルによる時計設定処理のフローチャートである。
【図18】実施例のジョグダイヤルによる時計設定処理の際の表示動作の説明図である。
【図19】実施例のジョグダイヤルによる文字入力処理のフローチャートである。
【図20】実施例のジョグダイヤルによる文字入力処理の際の表示動作の説明図である。
【図21】実施例のジョグダイヤルによるプログラム選曲処理のフローチャートである。
【図22】実施例のジョグダイヤルによるプログラム選曲処理の際の表示動作の説明図である。
【図23】実施例のジョグダイヤルによるディバイド処理のフローチャートである。
【図24】実施例のジョグダイヤルによるディバイド処理の際の表示動作の説明図である。
【図25】実施例のディバイド処理の際のリハーサル再生動作の説明図である。
【図26】実施例のジョグダイヤルによるムーブ処理のフローチャートである。
【図27】実施例のジョグダイヤルによるムーブ処理の際の表示動作の説明図である。
【図28】ディスクの記録トラックの説明図である。
【図29】ディスクの記録トラックのセクター構成の説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク、3 光学ヘッド、8 エンコーダ/デコーダ部、11 システムコントローラ、11a 時計手段、12 メモリコントローラ、13 バッファRAM、14 エンコーダ/デコーダ部、15 D/A変換器、18 A/D変換器、19 操作入力部、30 記録再生装置、31 表示部、31M 動作状態表示部、31C ミュージックカレンダー表示部、31L レベル表示部、33 録音キー、34 停止キー、35 再生キー、36 イジェクトキー、39 プレイモードキー、40 エディットキー、41 エンターキー、42 時計設定キー、43 ジョグダイヤル
Claims (4)
- 1単位のデータであるトラックが複数記録される記録領域と、上記トラックを管理する管理情報が記録されている管理領域と、を備えてなる記録媒体上の上記複数トラック中の所定トラックを移動元トラックとして所定の移動先トラックに移動させるとともに移動元トラックの移動に伴いトラック順序を繰上又は繰下することでトラック番号の並び換えを行う移動編集可能な編集装置において、
回転操作及び押圧操作が可能な操作手段と、
上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と上記操作手段の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とが同時表示可能な表示手段と、
上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と、上記操作手段の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とが上記表示手段に同時表示された状態で、上記操作手段の回転操作に応じて上記移動先トラック番号を加減制御するとともに上記表示手段の移動先トラック番号表示を増減制御し、上記操作手段の押圧操作に応じて上記移動先トラック番号を決定する制御手段と、
上記制御手段にて決定された上記移動先トラック番号に、上記移動元トラック番号で示された上記所定トラックを移動するように上記管理領域の管理情報を編集する編集手段と、
を備えてなることを特徴とする編集装置。 - 上記操作手段による移動先トラック番号の選択操作は、上記所定トラックが再生停止下で行われることを特徴とする第1項記載の編集装置。
- 1単位のデータであるトラックが複数記録される記録領域と、上記トラックを管理する管理情報が記録されている管理領域と、を備えてなる記録媒体上の上記複数トラック中の所定トラックを移動元トラックとして所定の移動先トラックに移動させるとともに移動元トラックの移動に伴いトラック順序を繰上又は繰下することでトラック番号の並び換えを行う移動編集可能な編集方法において、
上記所定トラックに対応する移動元トラック番号と、回転操作及び押圧操作が可能な操作部の回転操作に応じて指定された移動先トラック番号とを表示部に表示する表示ステップと、
上記操作部の回転操作に応じて上記移動先トラック番号を加減制御するとともに上記表示部の移動先トラック番号表示を増減制御する移動先トラック番号加減ステップと、
上記操作部の押圧操作に応じて上記移動先トラック番号を決定する決定ステップと、
上記決定された上記移動先トラック番号に上記所定トラックに対応する移動元トラック番号を移動するように上記管理領域の管理情報を編集する編集ステップと、
が行われることを特徴とする編集方法。 - 上記操作部による移動先トラック番号の選択操作は、上記所定トラックが再生停止下で行われることを特徴とする第3項記載の編集方法。
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