JP3844071B2 - カメラのデータ写し込み装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフィルムに日付等の情報を写し込むカメラのデータ写し込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のデータ写し込み装置としては、縦に並べた複数個の発光素子をフィルムの走行に同期させて選択的に発光させ、この発光素子からの光束を光学系を介してフィルム上に結像させることにより、撮影日時等の撮影データをフィルム上に写し込む装置が知られている。
【0003】
しかしながら、従来のデータ写し込み装置は、発光素子が実装された基板をアパーチャの近傍に配設しているため、この基板の配設に必要な空間をアパーチャの近傍に確保しなければならず、カメラの寸法、特に横方向での寸法が大型化するという問題があった。
【0004】
このような問題を解決すべく特開平7−295061号公報では、カメラのフィルム室と撮影光路の間にデータ写し込み光路を形成し、そのデータ写し込み光路の一端部をフィルムに臨ませ、他端部に発光素子が実装された基板を配置している。そして、この特開平7−295061号公報のデータ写し込み装置では、カメラ内部の更なる省スペース化を図るために、発光素子からの光束をミラーとプリズムを用いて複数回屈折させることにより、データ写し込み光路をフィルム室の湾曲した壁面に沿って形成している。
【0005】
また、特開2000−352756号公報では、カメラのフィルム室と撮影光路の間にデータ写し込み光路を形成するとともに、発光素子からの光束をフィルム上に結像させるための結像レンズをフィルム面に対して傾けて設置することにより、カメラ内部の省スペース化を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−295061号公報のようにミラーやプリズム等を用いると、部品点数が多くなるとともに構造が複雑になるという欠点がある。
【0007】
また、特開2000−352756号公報の方法では、結像レンズを傾けて保持しなければならないため、製造が難しいという欠点がある。
【0008】
また、特開平7−295061号公報や特開2000−352756号公報のように、フィルム室と撮影光路との間の狭い空間にデータ写し込み光路を形成すると、フレアが発生し、写し込んだデータに滲みが生じるという欠点がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、コンパクトな構成でデータをクリアに写し込むことができるカメラのデータ写し込み装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、円弧状に形成されたパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間に複数の発光点を有する発光手段と、該発光手段からの光束をフィルム上に結像させる結像レンズとを設置し、前記発光手段の各発光点を前記フィルムの走行に同期させて発光させることにより、前記フィルムに所定のデータを写し込むカメラのデータ写し込み装置において、前記パトローネ室又はフィルム室の外壁面と前記撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の幅が最も狭くなる位置に絞りを設けたことを特徴とするカメラのデータ写し込み装置を提供する。
【0011】
本発明によれば、円弧状に形成されたパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の幅が最も狭くなる位置に絞りを設けることにより、狭い空間ながら絞りの前後は空間が広がるため、フレアの発生を効果的に抑制することができる。これにより、フィルムにデータをクリアに写し込むことができる。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記絞りの直後に前記結像レンズを設置したことを特徴とする請求項1に記載のカメラのデータ写し込み装置を提供する。
【0013】
本発明によれば、絞りと同様にパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の最も狭くなる位置に結像レンズを設けることにより、結像レンズを傾けたりすることなく簡単に取り付けることができる。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記結像レンズは、前記パトローネ室又はフィルム室の内壁面に形成された装着穴に前記パトローネ室又はフィルム室側から圧入して設置されることを特徴とする請求項2に記載のカメラのデータ写し込み装置を提供する。
【0015】
本発明によれば、パトローネ室又はフィルム室の壁面の肉厚が薄いような場合に結像レンズをパトローネ室又はフィルム室側から装着穴に圧入して設置することにより、精度よくレンズを保持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るカメラのデータ写し込み装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0017】
図1は、本発明に係るデータ写し込み装置が内蔵されたカメラの正面斜視図である。同図に示すように、カメラ10の正面には、ほぼ中央位置に沈胴式のズームレンズ12が設けられている。ズームレンズ12の上方には、AF窓14、14、測光窓16、ファインダ窓18、ストロボ20が設けられている。また、カメラ10の上面には、シャッターボタン22、電源ボタン24、液晶パネル26が設けられている。
【0018】
図2は、図1で示したカメラ10の背面斜視図である。カメラ10の背面には、開閉自在な裏ブタ28が設けられており、裏ブタ28の上部には、ファインダ接眼部30とズームレバー32が設けられている。
【0019】
図3は、カメラ10の裏ブタ28を開いた状態である。同図に示すように、裏ブタ28の内側には圧板34が設けられている。この裏ブタ28によって遮蔽されるカメラ本体10Aの背面には、ほぼ中央位置に撮影光路遮光筒(ズームレンズの固定筒)36が設置されており、その両側にパトローネ室38とフィルム室40とが設けられている。フィルムのパトローネは、パトローネ室38に装填され、パトローネ室38とフィルム室40と間に形成されたフィルム走行路42を走行してフィルム室40に設けられたスプール44に巻き取られる。
【0020】
撮影光路遮光筒36とフィルム室40との間には、図4に示すように、空間46が形成されている。この空間46は、断面がほぼ直線状に形成された撮影光路遮光筒36の外壁面36Aと、断面が円弧状に形成されたフィルム室40の外壁面40Aとの間に形成されており、ほぼ中央の位置から両端に向かって幅が広くなるように形成されている。データ写し込み装置48は、この空間46に設置されている。
【0021】
図4に示すように、空間46のカメラ背面側の端部は、フィルム走行路42を構成するカメラ本体フレーム50で遮蔽されており、カメラ本体フレーム50の一部には、データ写し込み窓52が形成されている。このデータ写し込み窓52は、フィルム走行路42を走行するフィルムFに臨んで形成されている。
【0022】
一方、空間46のカメラ正面側の端部は、基板支持プレート54で遮蔽されている。基板支持プレート54には基板58が取り付けられており、基板58には複数個(例えば7個)のLED56が実装されている。LED56はフィルムFの走行方向と直行する方向に一列に並べて配設されており、フィルムFに写し込むためのデータを形成する光束を照射する。LED56から照射された光束は、基板支持プレート54に形成されたスリット60を介して空間46内に照射され、その空間46内に設けられた絞り62と結像レンズ64を介してデータ写し込み窓52からフィルムFに到達する。この際、各LED56は、図示しない制御装置によって点滅のタイミングを制御され、制御装置は撮影日時等のフィルムFに記録されるべき撮影データに応じたタイミングで各LED56をフィルムFの走行に同期させて発光させる。
【0023】
図4に示すように、空間46内に設置される絞り62は、空間46の最も狭くなる位置、すなわち、撮影光路遮光筒36の外壁面36Aとフィルム室40の外壁面40Aとが最も近づく位置(ほぼ中央の位置)に形成されている。この絞り62は、空間46を前後に仕切る仕切り壁66に所定径の孔として形成されており、結像レンズ64は、この絞り62の直後に配置されている。この結像レンズ64は、空間46のカメラ背面側の端部から挿入し、撮影光路遮光筒36の外壁面36Aとフィルム室40の外壁面40Aとの間に圧入されて設置されている。
【0024】
前記のごとく構成された本実施の形態のデータ写し込み装置の作用は次のとおりである。
【0025】
一駒の撮影が終了し、フィルムFの巻き上げが開始されると、制御装置は、そのフィルムFの走行に同期させて各LED56を所定のタイミングで発光させる。LED56から照射された光束は、基板支持プレート54に形成されたスリット60を介して空間46内に照射され、その空間46内に設けられた絞り62と結像レンズ64を介してデータ写し込み窓52からフィルムFに到達し、そのフィルムF上に結像される。この結果、フィルムF上に所定の撮影データが写し込まれる。
【0026】
ここで、本実施の形態のデータ写し込み装置48では、円弧状に形成されたフィルム室40の壁面を利用して、空間46の幅が最も狭くなる位置に絞り62を設けている。これにより、狭い空間ながら絞り62の前後は空間が広がるため、フレアを効果的に抑制することができ、滲み等を生じさせることなく、フィルムFにデータをクリアに写し込むことができる。
【0027】
また、結像レンズ64を傾けて保持したり、ミラー等を設置したりする必要もないので、構造がシンプルになり、容易に製造することができる。
【0028】
図5は、本発明に係るデータ写し込み装置の第2の実施の形態の要部の構成を示す断面図である。なお、上述した実施の形態と同一又は類似部材には同一符号が付されている。
【0029】
上述した実施の形態では、結像レンズ64を空間46のカメラ背面側の端部から挿入し、撮影光路遮光筒36の外壁面36Aとフィルム室40の外壁面40Aとの間に圧入して設置していた。
【0030】
しかしながら、更なる小型化のために、フィルム室40を更に中央に寄せて配置すると、図5に示すように、フィルム室40の壁面の肉厚が薄くなり、結像レンズ64を精度よく保持することができなくなる。
【0031】
そこで、本実施の形態では、フィルム室40の内壁面に結像レンズ64の装着穴70を形成し、この装着穴70に結像レンズ64をフィルム室側から圧入して結像レンズ64を設置する。
【0032】
結像レンズ64の装着穴70は、結像レンズ64の外形とほぼ同じ寸法で形成し、フィルム室40の内壁面から空間46内に貫通して形成する。装着穴70から空間46内に挿入された結像レンズ64は、図6に示すように、空間46の上面及び下面から突出して形成された凸部72、72と仕切り壁66との間に圧入されて、絞り62の直後に保持される。
【0033】
このように、フィルム室40の内壁面に形成された装着穴70から空間46内に結像レンズ64を圧入して設置することにより、フィルム室40の壁面の肉厚が薄い場合であっても、結像レンズ64を精度よく保持することができる。そして、このようにフィルム室40の壁面の肉厚を薄くできることにより、フィルム室40を中央に寄せて配置することができるようになり、カメラのコンパクト化が可能になる。
【0034】
なお、上述した実施の形態では、フィルム室40と撮影光路遮光筒36との間に形成した空間46にデータ写し込み装置を設置した例で説明しているが、パトローネ室38と撮影光路遮光筒36の間に同様の空間を形成し、この空間にデータ写し込み装置を設置するようにしてもよい。この場合も上記同様に円弧状に形成されるパトローネ室38の壁面を利用して、空間の幅が最も狭くなる位置に絞りを設ける。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、円弧状に形成されたパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の最も狭くなる位置に絞りを設けることにより、狭い空間ながら絞りの前後は空間が広がるため、フレアの発生を効果的に抑制することができる。これにより、データをクリアに写し込むことができる。また、構造がシンプルであるため、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラの正面斜視図
【図2】カメラの背面斜視図
【図3】裏ブタが開かれたカメラの背面斜視図
【図4】第1の実施の形態のデータ写し込み装置の構成を示す断面図
【図5】第2の実施の形態のデータ写し込み装置の構成を示す断面図
【図6】図5の6−6断面図
【符号の説明】
10…カメラ、12…ズームレンズ、14…AF窓、16…測光窓、18…ファインダ窓、20…ストロボ、22…シャッターボタン、24…電源ボタン、26…液晶パネル、28…裏ブタ、30…ファインダ接眼部、32…ズームレバー、34…圧板、36…撮影光路遮光筒、36A…撮影光路遮光筒の外壁面、38…パトローネ室、40…フィルム室、40A…フィルム室の外壁面、42…フィルム走行路、44…スプール、46…空間、48…データ写し込み装置、50…カメラ本体フレーム、52…データ写し込み窓、54…基板支持プレート、56…LED、58…基板、60…スリット、62…絞り、64…結像レンズ、70…装着穴、72…凸部、F…フィルム
【発明の属する技術分野】
本発明はフィルムに日付等の情報を写し込むカメラのデータ写し込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のデータ写し込み装置としては、縦に並べた複数個の発光素子をフィルムの走行に同期させて選択的に発光させ、この発光素子からの光束を光学系を介してフィルム上に結像させることにより、撮影日時等の撮影データをフィルム上に写し込む装置が知られている。
【0003】
しかしながら、従来のデータ写し込み装置は、発光素子が実装された基板をアパーチャの近傍に配設しているため、この基板の配設に必要な空間をアパーチャの近傍に確保しなければならず、カメラの寸法、特に横方向での寸法が大型化するという問題があった。
【0004】
このような問題を解決すべく特開平7−295061号公報では、カメラのフィルム室と撮影光路の間にデータ写し込み光路を形成し、そのデータ写し込み光路の一端部をフィルムに臨ませ、他端部に発光素子が実装された基板を配置している。そして、この特開平7−295061号公報のデータ写し込み装置では、カメラ内部の更なる省スペース化を図るために、発光素子からの光束をミラーとプリズムを用いて複数回屈折させることにより、データ写し込み光路をフィルム室の湾曲した壁面に沿って形成している。
【0005】
また、特開2000−352756号公報では、カメラのフィルム室と撮影光路の間にデータ写し込み光路を形成するとともに、発光素子からの光束をフィルム上に結像させるための結像レンズをフィルム面に対して傾けて設置することにより、カメラ内部の省スペース化を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−295061号公報のようにミラーやプリズム等を用いると、部品点数が多くなるとともに構造が複雑になるという欠点がある。
【0007】
また、特開2000−352756号公報の方法では、結像レンズを傾けて保持しなければならないため、製造が難しいという欠点がある。
【0008】
また、特開平7−295061号公報や特開2000−352756号公報のように、フィルム室と撮影光路との間の狭い空間にデータ写し込み光路を形成すると、フレアが発生し、写し込んだデータに滲みが生じるという欠点がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、コンパクトな構成でデータをクリアに写し込むことができるカメラのデータ写し込み装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、円弧状に形成されたパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間に複数の発光点を有する発光手段と、該発光手段からの光束をフィルム上に結像させる結像レンズとを設置し、前記発光手段の各発光点を前記フィルムの走行に同期させて発光させることにより、前記フィルムに所定のデータを写し込むカメラのデータ写し込み装置において、前記パトローネ室又はフィルム室の外壁面と前記撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の幅が最も狭くなる位置に絞りを設けたことを特徴とするカメラのデータ写し込み装置を提供する。
【0011】
本発明によれば、円弧状に形成されたパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の幅が最も狭くなる位置に絞りを設けることにより、狭い空間ながら絞りの前後は空間が広がるため、フレアの発生を効果的に抑制することができる。これにより、フィルムにデータをクリアに写し込むことができる。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記絞りの直後に前記結像レンズを設置したことを特徴とする請求項1に記載のカメラのデータ写し込み装置を提供する。
【0013】
本発明によれば、絞りと同様にパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の最も狭くなる位置に結像レンズを設けることにより、結像レンズを傾けたりすることなく簡単に取り付けることができる。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記結像レンズは、前記パトローネ室又はフィルム室の内壁面に形成された装着穴に前記パトローネ室又はフィルム室側から圧入して設置されることを特徴とする請求項2に記載のカメラのデータ写し込み装置を提供する。
【0015】
本発明によれば、パトローネ室又はフィルム室の壁面の肉厚が薄いような場合に結像レンズをパトローネ室又はフィルム室側から装着穴に圧入して設置することにより、精度よくレンズを保持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るカメラのデータ写し込み装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0017】
図1は、本発明に係るデータ写し込み装置が内蔵されたカメラの正面斜視図である。同図に示すように、カメラ10の正面には、ほぼ中央位置に沈胴式のズームレンズ12が設けられている。ズームレンズ12の上方には、AF窓14、14、測光窓16、ファインダ窓18、ストロボ20が設けられている。また、カメラ10の上面には、シャッターボタン22、電源ボタン24、液晶パネル26が設けられている。
【0018】
図2は、図1で示したカメラ10の背面斜視図である。カメラ10の背面には、開閉自在な裏ブタ28が設けられており、裏ブタ28の上部には、ファインダ接眼部30とズームレバー32が設けられている。
【0019】
図3は、カメラ10の裏ブタ28を開いた状態である。同図に示すように、裏ブタ28の内側には圧板34が設けられている。この裏ブタ28によって遮蔽されるカメラ本体10Aの背面には、ほぼ中央位置に撮影光路遮光筒(ズームレンズの固定筒)36が設置されており、その両側にパトローネ室38とフィルム室40とが設けられている。フィルムのパトローネは、パトローネ室38に装填され、パトローネ室38とフィルム室40と間に形成されたフィルム走行路42を走行してフィルム室40に設けられたスプール44に巻き取られる。
【0020】
撮影光路遮光筒36とフィルム室40との間には、図4に示すように、空間46が形成されている。この空間46は、断面がほぼ直線状に形成された撮影光路遮光筒36の外壁面36Aと、断面が円弧状に形成されたフィルム室40の外壁面40Aとの間に形成されており、ほぼ中央の位置から両端に向かって幅が広くなるように形成されている。データ写し込み装置48は、この空間46に設置されている。
【0021】
図4に示すように、空間46のカメラ背面側の端部は、フィルム走行路42を構成するカメラ本体フレーム50で遮蔽されており、カメラ本体フレーム50の一部には、データ写し込み窓52が形成されている。このデータ写し込み窓52は、フィルム走行路42を走行するフィルムFに臨んで形成されている。
【0022】
一方、空間46のカメラ正面側の端部は、基板支持プレート54で遮蔽されている。基板支持プレート54には基板58が取り付けられており、基板58には複数個(例えば7個)のLED56が実装されている。LED56はフィルムFの走行方向と直行する方向に一列に並べて配設されており、フィルムFに写し込むためのデータを形成する光束を照射する。LED56から照射された光束は、基板支持プレート54に形成されたスリット60を介して空間46内に照射され、その空間46内に設けられた絞り62と結像レンズ64を介してデータ写し込み窓52からフィルムFに到達する。この際、各LED56は、図示しない制御装置によって点滅のタイミングを制御され、制御装置は撮影日時等のフィルムFに記録されるべき撮影データに応じたタイミングで各LED56をフィルムFの走行に同期させて発光させる。
【0023】
図4に示すように、空間46内に設置される絞り62は、空間46の最も狭くなる位置、すなわち、撮影光路遮光筒36の外壁面36Aとフィルム室40の外壁面40Aとが最も近づく位置(ほぼ中央の位置)に形成されている。この絞り62は、空間46を前後に仕切る仕切り壁66に所定径の孔として形成されており、結像レンズ64は、この絞り62の直後に配置されている。この結像レンズ64は、空間46のカメラ背面側の端部から挿入し、撮影光路遮光筒36の外壁面36Aとフィルム室40の外壁面40Aとの間に圧入されて設置されている。
【0024】
前記のごとく構成された本実施の形態のデータ写し込み装置の作用は次のとおりである。
【0025】
一駒の撮影が終了し、フィルムFの巻き上げが開始されると、制御装置は、そのフィルムFの走行に同期させて各LED56を所定のタイミングで発光させる。LED56から照射された光束は、基板支持プレート54に形成されたスリット60を介して空間46内に照射され、その空間46内に設けられた絞り62と結像レンズ64を介してデータ写し込み窓52からフィルムFに到達し、そのフィルムF上に結像される。この結果、フィルムF上に所定の撮影データが写し込まれる。
【0026】
ここで、本実施の形態のデータ写し込み装置48では、円弧状に形成されたフィルム室40の壁面を利用して、空間46の幅が最も狭くなる位置に絞り62を設けている。これにより、狭い空間ながら絞り62の前後は空間が広がるため、フレアを効果的に抑制することができ、滲み等を生じさせることなく、フィルムFにデータをクリアに写し込むことができる。
【0027】
また、結像レンズ64を傾けて保持したり、ミラー等を設置したりする必要もないので、構造がシンプルになり、容易に製造することができる。
【0028】
図5は、本発明に係るデータ写し込み装置の第2の実施の形態の要部の構成を示す断面図である。なお、上述した実施の形態と同一又は類似部材には同一符号が付されている。
【0029】
上述した実施の形態では、結像レンズ64を空間46のカメラ背面側の端部から挿入し、撮影光路遮光筒36の外壁面36Aとフィルム室40の外壁面40Aとの間に圧入して設置していた。
【0030】
しかしながら、更なる小型化のために、フィルム室40を更に中央に寄せて配置すると、図5に示すように、フィルム室40の壁面の肉厚が薄くなり、結像レンズ64を精度よく保持することができなくなる。
【0031】
そこで、本実施の形態では、フィルム室40の内壁面に結像レンズ64の装着穴70を形成し、この装着穴70に結像レンズ64をフィルム室側から圧入して結像レンズ64を設置する。
【0032】
結像レンズ64の装着穴70は、結像レンズ64の外形とほぼ同じ寸法で形成し、フィルム室40の内壁面から空間46内に貫通して形成する。装着穴70から空間46内に挿入された結像レンズ64は、図6に示すように、空間46の上面及び下面から突出して形成された凸部72、72と仕切り壁66との間に圧入されて、絞り62の直後に保持される。
【0033】
このように、フィルム室40の内壁面に形成された装着穴70から空間46内に結像レンズ64を圧入して設置することにより、フィルム室40の壁面の肉厚が薄い場合であっても、結像レンズ64を精度よく保持することができる。そして、このようにフィルム室40の壁面の肉厚を薄くできることにより、フィルム室40を中央に寄せて配置することができるようになり、カメラのコンパクト化が可能になる。
【0034】
なお、上述した実施の形態では、フィルム室40と撮影光路遮光筒36との間に形成した空間46にデータ写し込み装置を設置した例で説明しているが、パトローネ室38と撮影光路遮光筒36の間に同様の空間を形成し、この空間にデータ写し込み装置を設置するようにしてもよい。この場合も上記同様に円弧状に形成されるパトローネ室38の壁面を利用して、空間の幅が最も狭くなる位置に絞りを設ける。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、円弧状に形成されたパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の最も狭くなる位置に絞りを設けることにより、狭い空間ながら絞りの前後は空間が広がるため、フレアの発生を効果的に抑制することができる。これにより、データをクリアに写し込むことができる。また、構造がシンプルであるため、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラの正面斜視図
【図2】カメラの背面斜視図
【図3】裏ブタが開かれたカメラの背面斜視図
【図4】第1の実施の形態のデータ写し込み装置の構成を示す断面図
【図5】第2の実施の形態のデータ写し込み装置の構成を示す断面図
【図6】図5の6−6断面図
【符号の説明】
10…カメラ、12…ズームレンズ、14…AF窓、16…測光窓、18…ファインダ窓、20…ストロボ、22…シャッターボタン、24…電源ボタン、26…液晶パネル、28…裏ブタ、30…ファインダ接眼部、32…ズームレバー、34…圧板、36…撮影光路遮光筒、36A…撮影光路遮光筒の外壁面、38…パトローネ室、40…フィルム室、40A…フィルム室の外壁面、42…フィルム走行路、44…スプール、46…空間、48…データ写し込み装置、50…カメラ本体フレーム、52…データ写し込み窓、54…基板支持プレート、56…LED、58…基板、60…スリット、62…絞り、64…結像レンズ、70…装着穴、72…凸部、F…フィルム
Claims (3)
- 円弧状に形成されたパトローネ室又はフィルム室の外壁面と撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間に複数の発光点を有する発光手段と、該発光手段からの光束をフィルム上に結像させる結像レンズとを設置し、前記発光手段の各発光点を前記フィルムの走行に同期させて発光させることにより、前記フィルムに所定のデータを写し込むカメラのデータ写し込み装置において、
前記パトローネ室又はフィルム室の外壁面と前記撮影光路遮光筒の外壁面との間に形成される空間の幅が最も狭くなる位置に絞りを設けたことを特徴とするカメラのデータ写し込み装置。 - 前記絞りの直後に前記結像レンズを設置したことを特徴とする請求項1に記載のカメラのデータ写し込み装置。
- 前記結像レンズは、前記パトローネ室又はフィルム室の内壁面に形成された装着穴に前記パトローネ室又はフィルム室側から圧入して設置されることを特徴とする請求項2に記載のカメラのデータ写し込み装置。
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