JP3843931B2 - 電子部品収納用角管およびそれを用いた光−電気変換部品用パッケージ並びに角管およびパッケージの製造方法 - Google Patents

電子部品収納用角管およびそれを用いた光−電気変換部品用パッケージ並びに角管およびパッケージの製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、29Ni−17Co−Fe合金鋼からなるメッキ性に優れた電子部品収納用角管およびその角管から製造される光−電気変換部品用パッケージ、並びに電子部品収納用角管および光−電気変換部品用パッケージの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年における半導体装置の高容量化、高集積化およびパッケージの薄肉化にともない電子部品収納用として、例えば、光−電気変換部品用パッケージの材質に、Ni:28〜32質量%およびCo:15〜20質量%を含み、残部が実質的にFeである合金鋼、いわゆるコバール合金(ウェスティング社の商標)が用いられるようになっている。
【0003】
上記の代表組成である29Ni−17Co−Fe合金鋼の特長は、硬質ガラスやセラミックスと同程度の低い熱膨張係数を持つことである。光−電気変換部品の収納用パッケージとして、熱膨張係数の高い材料を使用すると、温度変化により、光−電気変換部品の光入力端子の位置が変化し、光軸がずれる等の不具合を発生することがある。このため、低い熱膨張係数を持つ材質として29Ni−17Co−Fe合金鋼が用いられるようになっている。
【0004】
パッケージの製法としては、金属粉末の射出成形など種々のものがあるが、粉末冶金による製造では、ニアネットシェイプで3次元複雑形状の量産が可能になるが、粉末化に費用を要し工程が複雑になることから、多大な作業工数を要することなる。このため、最近では、製造の効率化の要請から、溶製材から合金角管を製造して、得られた管の切削加工やろう付によって電子部品収納用パッケージが作製される。
【0005】
図1は、電子部品収納用として用いられる光−電気変換部品用パッケージの外観構成を説明する図である。収納用のパッケージ1には光信号の入力端子2並びに電気信号の入力端子3および出力端子4が設けられ、パッケージ1の内部には光信号−電気信号の変換用素子が組み込まれている。
【0006】
図1に示されるパッケージ1は、パッケージ部材1aおよびパッケージ部材1bを組み合わせて、ろう付接合して構成している。さらに、パッケージ部材1a、1bは、29Ni−17Co−Fe合金鋼からなる角管から切削加工して提供される。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−26165号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
電子部品収納用パッケージの要求特性の一つとして清浄性がある。しかし、29Ni−17Co−Fe合金鋼は発錆し易いことから、合金鋼から角管を製造すると、管の内外表面にNiメッキおよびAuメッキが施される。Auメッキが29Ni−17Co−Fe合金鋼に耐食性を与えるものであり、NiメッキはAuメッキの下地処理として行われる。
【0009】
角管の内外表面にNiメッキおよびAuメッキを施す際に、角管表面に加工疵が存在すると、メッキ面に不具合が発生する。また、29Ni−17Co−Fe合金鋼は軟質な材料であるため、角管の成形後のおいても、その表面には僅かなすり疵や打痕が生じることがある。このような加工疵やすり疵が角管表面に存在すると、メッキ処理時に疵部にメッキ液が浸透し、その後に加熱した場合にメッキ液が気化して、メッキが膨れるブリスター(ふくれ欠陥)と称するメッキ不良が発生する。
【0010】
特に、ブリスターの発生原因となる加工疵は、角管の製造工程で形成されるが、熱間押出で生じた表面疵は深く、最終の冷間加工の角管製品でも残存する。さらに、冷間加工で発生した加工疵は熱間押出でのそれと比べ疵深さは浅いが、冷間圧延および冷間抽伸から最終の角管成形までの製造工程は多岐に亘るため、多くの加工疵の発生機会が存在する。
【0011】
さらに、メッキ処理においてメッキ面の凹凸があるとメッキむらが生じ、不均一な仕上がりとなる。通常、角管の製造に際して、管外面は研磨仕上げを行うが、管内面は冷間抽伸ままの状態で使用されており、管内外面の粗さは不均一である。このため、メッキの均一性が確保できない場合がある。
【0012】
本発明は、上述した29Ni−17Co−Fe合金鋼からなる角管の製造状況に鑑みなされたものであり、合金鋼中の不純物としての含有量を制限するとともに、管表面の表面粗さRaを制御し、さらに角管の製造に際しては、途中熱処理における条件を雰囲気に応じて調整することにより、メッキ性に優れた電子部品収納用角管、およびその角管から製造される光−電気変換部品用パッケージ、並びに電子部品収納用角管および光−電気変換部品用パッケージの製造方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の(1)電子部品収納用角管の製造方法、(2)光−電気変換部品用パッケージの製造方法、(3)電子部品収納用角管、および(4)その角管から製造された光−電気変換部品用パッケージを要旨としている。
(1)Ni:28〜32質量%およびCo:15〜20質量%を含み、残部が実質的にFeである合金鋼を用いて、下記の(A)〜(C)の工程からなることを特徴とする電子部品収納用角管の製造方法である
(A)不純物であるSおよびO(酸素)の含有量がいずれも50ppm以下である合金鋼からなる鋼片を1100〜1250℃で熱間押出して、冷間加工用の素管を製造する工程
(B)複数回の冷間加工と、雰囲気中の酸素濃度が1%以下であって600〜850℃の加熱温度とし、または雰囲気中の酸素濃度が1%超え3%以下であって600〜750℃の加熱温度とする途中熱処理とを繰り返して角管を製造する工程
(C)角管を製造まま、または研磨して表面粗さRaを0.02〜2.0μmに調整する工程
【0014】
2)上記(1)の方法で製造した電子部品収納用角管から製造された光−電気変換部品用パッケージにNiメッキおよびAuメッキを施す工程を設けたことを特徴とする光−電気変換部品用パッケージの製造方法である
【0015】
(3)上記(1)の方法で製造した電子部品収納用角管であって、Ni:28〜32質量%およびCo:15〜20質量%を含み、不純物であるSおよびO(酸素)の含有量がいずれも50ppm以下で、残部が実質的にFeである合金鋼からなり、表面粗さRa:0.02〜2.0μmであることを特徴とする電子部品収納用角管である
この電子部品収納用角管は、管表面にNiメッキおよびAuメッキを施すことが望ましい
4)上記(3)の電子部品収納用角管から製造されたことを特徴とする光−電気変換部品用パッケージである
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明が対象とする合金鋼は、前述の通り、熱膨張をガラスやセラミックスと同等にする必要があるため、ASTM F15に規定された29Ni−17Co−Fe合金を採用し、化学組成をNi:28〜32質量%およびCo:15〜20質量%とする。
【0017】
しかしながら、この合金鋼はオーステナイト単相であるため、熱間加工性に有害な元素であるSは固溶度が低く粒界偏析を発生する。このため、Sが50ppmを超えて含有させると、熱間押出時に表面疵が発生し易い。また、O(酸素)も50ppmを超えて含有させると、熱間加工性を著しく悪化させる。このため、不純物であるSおよびOの含有量がいずれも50ppm以下とする。
【0018】
本発明の角管では、表面粗さRa:0.02〜2.0μmとする必要がある。管表面の表面粗さを均一にすることで、メッキむらを防止し、メッキの均一性が確保できるからである。表面粗さRaの調整は、後述するように、必要に応じて冷間加工後の研磨によって行われるが、研磨目が粗いと加工疵と同様にブリスターの原因になり得るため、表面粗さRaを2.0μm以下とする必要がある。一方、管表面が平滑すぎるとメッキ液がだれ易くなり、結果としてメッキが不均一になるので、表面粗さRaを0.02μm以上にする必要がある。
【0019】
次に、本発明の電子部品収納用角管の製造方法を、(A)〜(C)の工程に沿ってその製造条件を説明する。
【0020】
(A)の工程:前述の通り、本発明が対象とする合金鋼は、Crを含有しないため粒界酸化を発生し易い。粒界酸化が生じると粒界の結合力が低下するため、表面疵を発生し易くなる。本発明者の検討によると、熱間押出時の加熱温度を1250℃超えにすると急激に粒界酸化が生じるため、加熱温度は1250℃以下にする必要がある。一方、熱間押出時の加熱温度が1100℃未満では、充分な熱間加工性が確保できなくなる。したがって、冷間加工用の素管を製造する際に、熱間押出時の加熱温度は1100〜1250℃にする必要がある。
【0021】
(B)の工程:冷間圧延または/および冷間抽伸を採用する冷間加工では、加工工程で付加された加工歪を開放する目的で途中熱処理を実施するが、この際にも粒界酸化の発生を防止する必要がある。
【0022】
通常、冷間加工は数回に亘って行われるが、その仕上げ段階に近い工程の途中熱処理で粒界酸化した場合、熱間加工に比べ極端に延性の少ない加工であるため、粒界酸化した場合にその程度が少なくても、冷間加工にともなって加工疵を発生し易く、その疵の開口も容易となる。
【0023】
本発明者は、途中熱処理用として大気炉、水素炉および真空炉を準備し、種々の熱処理条件で検討して、粒界酸化の発生は雰囲気中の酸素濃度と加熱温度の影響を受けることを明確にした。その結果、途中熱処理に際しては、雰囲気中の酸素濃度が1%以下である場合に850℃以下の加熱温度とし、または雰囲気中の酸素濃度が1%超え3%以下である場合に750℃以下の加熱温度としなければならない。これにより、管表面での粒界酸化を抑制することでき、冷間加工時の加工疵の発生を防止できる。したがって、本発明の製造方法では、酸素濃度が3%を超える雰囲気中で途中熱処理を行うことがない。
【0024】
途中熱処理は、加工歪を開放することを目的とするものであるため、本発明が対象とする29Ni−17Co−Fe合金鋼を処理する場合には、600℃以上の加熱温度を確保する必要がある。使用する熱処理炉としては、雰囲気中の酸素濃度が1%未満の無酸化雰囲気が確保できる真空炉を用いることが望ましい。
【0025】
(C)の工程:本発明の製造方法では、NiメッキおよびAuメッキ処理後のブリスターを防止するため、表面粗さRaを0.02〜2.0μmに調整する。表面粗さRaの調整は、角管の内外表面とも研磨を施すことによって行われるが、冷間加工ままでも、表面粗さRaが上記の範囲を満足する場合には表面の研磨を要しない。
【0026】
ところで、従来、流通していた電子部品収納用角管の内面は、冷間加工ままで研磨されていなかった。このため、研磨を施した外面と加工ままの鏡面である内面とでは、表面粗さRaが上記の範囲を満足する場合であっても、その差が大きくなり、メッキの均一性に難点があった。このため、本発明の製造方法では、角管の内外表面とも研磨を施すことが望ましい。
【0027】
角管の内外表面に研磨を施す場合には、外面研磨にはヘアラインまたはスコッチブライトによるペーパー研磨が有効であり、内面研磨には粒径0.5mm以下の砂やAl、Si、Zr等の酸化物粉末およびそれらの混合物を内面に吹き付けて研削するサンドブラスト法が有効である。但し、吹き付け物の粒径は角管のコーナーRよりも小さい粒径でなければならない。さらに、内面研磨にはペーパー研磨を併用することができる。
【0028】
【実施例】
以下に、本発明の効果を実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
表1に示す化学組成の鋼種A〜EをVIM溶解して、3tonの鋼片とした。得られた鋼片を鍛造して180mmφの丸棒としたのち、機械加工で176mmφの熱間押出に供するビレットを作製した。
【0029】
【表1】
Figure 0003843931
【0030】
作製されたビレットを用いて、熱間押出工程での加熱温度を1100℃、1250℃および1280℃の条件で変化させ、製管寸法が外径65mmφ×肉厚7.5mmで押出しを行い、表面疵の有無を観察した。その結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
Figure 0003843931
【0032】
表1および2の結果から、鋼種A、BはそれぞれS含有量が50ppm、30ppmであるが、加熱温度を1280℃で押出すと、管表面には押出方向の割れ疵が発生した(供試材No.3、6)。これに対し、加熱温度を1100℃および1250℃の条件で押し出すと、表面疵の発生がなく良好であった(供試材No.1、2および4、5)。
【0033】
一方、鋼種Cは、S含有量が70ppmと本発明で規定する範囲を外れており、何れの加熱温度条件でも表面疵が発生した(供試材No.7〜9)。鋼種Dは、S含有量は40ppmであるが、O含有量が63ppmと本発明で規定する範囲を外れており、1100℃の加熱温度条件でも表面疵が発生した(供試材No.10)。
【0034】
鋼種Eは、S含有量およびO含有量ともに50ppm以下であり、1100℃の加熱温度条件で押出した結果、表面疵の発生は観察されなかった(供試材No.11)。
【0035】
したがって、熱間押出工程での表面疵の発生を防ぐには、合金鋼中の不純物としてSおよびO(酸素)の含有量がいずれも50ppm以下に制限すると同時に、熱間押出工程での加熱温度を1100〜1250℃に規制する必要があることが分かる。
(実施例2)
上記実施例1で熱間押出した供試材No. 1を素管として、冷間加工を実施した。まず、寸法が外径65mmφ×肉厚7.5mmの素管を冷間圧延にて、外径34mmφ×肉厚2.0mmとし、途中熱処理を実施した。次に、冷間抽伸(プラグドロー)にて、外径27mmφ×肉厚1.5mmの丸管を加工して、途中熱処理を実施した。
【0036】
次に、得られた丸管を2回冷間抽伸して、粗角形状にした後、途中熱処理を行い、引き続いて、最終形状である20.67mm×12.77mmの長方形形状の角管に仕上げ抽伸した。仕上げ抽伸後に製品熱処理を行った。
【0037】
上記の途中熱処理用として大気炉、水素炉および真空炉を準備し、大気炉は熱処理温度を700℃〜850℃の範囲で変化させ、水素炉および真空炉は熱処理温度を850℃とした。但し、ひとつの供試材は、冷間圧延〜冷間抽伸〜角管冷間抽伸で行われる途中熱処理は、同一の炉を用いて同一の熱処理温度とした。
【0038】
冷間加工工程における途中熱処理の条件を表3に示す。冷間加工の進行にともない、途中熱処理後の管表面の粒界酸化深さと、途中熱処理の直後における冷間抽伸時の加工疵の発生状況を調査したが、その結果を表3に併せて示す。但し、管表面の粒界酸化深さは、横断面のミクロ組織観察用サンプルを切り出し、研磨後、倍率400倍の光学顕微鏡によって測定した。
【0039】
【表3】
Figure 0003843931
【0040】
表3の結果から、大気炉を用いた途中熱処理での雰囲気中の酸素濃度が3%の条件では、熱処理温度が850℃であると、深さが10μm以上の粒界酸化が生じ、直後の抽伸抽伸時に微細な加工疵が多数観察された(供試材No.1−1)。一方、同じ雰囲気中の酸素濃度であっても、熱処理温度が800℃であると、粒界酸化の深さが10μm未満であり有害な疵とならなかった(供試材No.1−2)。さらに、熱処理温度が750℃および700℃であっても、粒界酸化が認められず、加工疵の発生もなかった(供試材No.1−3、1−4)。
【0041】
また、大気炉を用いた途中熱処理での雰囲気中の酸素濃度が1%の条件では、熱処理温度を700〜850℃に変化させても、粒界酸化深さは1μm以下であり、その直後の冷間抽伸においても有害な加工疵の発生は見られなかった(供試材No.1−5〜1−8)。
【0042】
次に、熱処理温度を850℃として、水素炉、真空炉を用いて熱処理した場合について同様に観察したが、粒界酸化や加工疵の発生は見られなかった(供試材No.1−9、1−10)。
(実施例3)
上記実施例2で冷間加工した供試材No. 1−8の角管を用いて、外面研磨をヘアラインまたはスコッチブライトにより行うと同時に、内面研磨を場合によってはサンドブラスト研磨またはスコッチブライトにより行って、内面および外面の表面粗さを変化させた。
【0043】
引き続き、角管の内外表面にNiメッキおよびAuメッキを施し、メッキ処理後角管を600℃に加熱して、ブリスター発生状況を調査した。角管内外面の表面粗さおよびブリスター発生状況を表4に示す。但し、NiメッキおよびAuメッキは、還元型Niメッキ液(日本カニゼン製、シューマS680)に90℃で2分間浸漬、および置換型Auメッキ液(EEJA製、エレクトロレスプレップ)に90℃で10分間浸漬の条件で実施した。
【0044】
【表4】
Figure 0003843931
【0045】
表4の結果から、表面粗さRaが2.0μm以下であればブリスターは発生しないことが分かる。一方、内面の表面粗さRaに関しては、冷間抽伸ままでRaが0.01μm程度で鏡面状態のものでは側面のメッキ均一性が劣る。これはメッキ時の電流密度が、内面よりも外面の方が高いこと、さらには、研磨により一様ではあるが微小な凹凸があるとこの部位でも電流密度が高くなるため、メッキ厚さに差が生じるためである。しかし、表面粗さRaが0.02μm以上であれば、この影響がなくなり、均一なメッキが得られる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の電子部品収納用角管によれば、メッキ性に優れ、光軸のずれ等の不具合を発生することがない光−電気変換部品用パッケージを効率的に製造することができる。また、電子部品収納用角管の製造方法を採用すれば、表面疵や加工疵のない角管を製造することができ、メッキ処理時のブリスターを防止できるとともに、メッキの均一性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品収納用として用いられる光−電気変換部品用パッケージの外観構成を説明する図である。
【符号の説明】
1:収納用パッケージ、 1a、1b:パッケージ部材
2:光信号の入力端子、 3:電気信号の入力端子
4:電気信号の出力端子

Claims (5)

  1. Ni:28〜32質量%およびCo:15〜20質量%を含み、残部が実質的にFeである合金鋼を用いて、下記の(A)〜(C)の工程からなることを特徴とする電子部品収納用角管の製造方法。
    (A)不純物であるSおよびO(酸素)の含有量がいずれも50ppm以下である合金鋼からなる鋼片を1100〜1250℃で熱間押出して、冷間加工用の素管を製造する工程
    (B)複数回の冷間加工と、雰囲気中の酸素濃度が1%以下であって600〜850℃の加熱温度とし、または雰囲気中の酸素濃度が1%超え3%以下であって600〜750℃の加熱温度とする途中熱処理とを繰り返して角管を製造する工程
    (C)角管を製造まま、または研磨して表面粗さRaを0.02〜2.0μmに調整する工程
  2. さらに、請求項1に記載の方法で製造した電子部品収納用角管から製造された光−電気変換部品用パッケージにNiメッキおよびAuメッキを施す工程を設けたことを特徴とする光−電気変換部品用パッケージの製造方法。
  3. 請求項1に記載の方法で製造した電子部品収納用角管であって、Ni:28〜32質量%およびCo:15〜20質量%を含み、不純物であるSおよびO(酸素)の含有量がいずれも50ppm以下で、残部が実質的にFeである合金鋼からなり、表面粗さRa:0.02〜2.0μmであることを特徴とする電子部品収納用角管。
  4. 管表面にNiメッキおよびAuメッキを施すことを特徴とする請求項3に記載の電子部品収納用角管。
  5. 上記請求項3または4に記載の電子部品収納用角管から製造されたことを特徴とする光−電気変換部品用パッケージ。
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