JP3843721B2 - ペアリング方法及びペアリング装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペアリング方法及びペアリング装置に関し、特に、眼鏡レンズの製造工程において、個別に流動する左右一組の眼鏡レンズを合流させるペアリング方法及びペアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特注品と呼ばれる眼鏡レンズは、一般的にあらかじめ成形工程で製造された半完成品を、顧客の注文に応じて研磨工程、染色工程、ハードコート工程、蒸着工程などを選択的に流動して、必要な加工を施した後、出荷工程で包装をおこなって小売店などに出荷する。通常、眼鏡レンズは左右一組で注文されるが、場合によっては片方のみで注文されることがあり、左右一組のものをペア品、片方だけのものを片玉品と呼んでいる。左右一組で注文された眼鏡レンズは、ペアで加工を開始することが多いが、様々な工程で加工される過程で、一方が不良になると他方が先行して加工されることがある。このような場合には、いずれかの工程で左右の眼鏡レンズを合わせること(以降、ペアリングと呼ぶ)をしなければならないが、中でも染色をおこなう場合には、左右の眼鏡レンズの色を合わせるために左右の眼鏡レンズを同時に染色する場合があるため、染色加工開始前にペアリングすることが多い。また、出荷工程においても出荷前にはペアリングすることが必要である。
【0003】
従来、いずれの場合にも人手によってペアリング作業をおこなっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、顧客の注文後に成形工程から加工を開始し、場合によっては染色工程前にハードコート工程を流動するような工程で生産される眼鏡レンズでは、左右同時に加工を開始しても、染色前の工程で一方が不良になってペアが崩れ、別々に染色工程に到達するケースが多い。その結果、ペアリング作業の必要性が高くなり、作業に要する手間やペアリングミスが増加し、工程滞留の原因になっていた。また、染色工程、ハードコート工程、蒸着工程など様々な後工程に流動するパターンがあり、その仕分けにも多大な手間がかかっていた。
【0005】
また、染色工程がない眼鏡レンズの製造工程においても、出荷前には必ずペアリングしなければならないため、出荷工程まで個別に流動してくる左右の眼鏡レンズをペアリングするか、出荷工程に至る過程において、極力ペアを崩さないように配慮する必要があった。前者の場合には、染色工程以上にペアリングの手間が増え、後者の場合には、数枚から数十枚単位で加工する工程で加工前に異なるペア同士を組み合わせたり、加工後にペア単位に戻したりといった作業が生じ、ペアリング作業と同様に多大な手間がかかっていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、製造工程内を個別に流動する対をなす物品について、自動的にペアリングを行い、しかも後工程別に仕分けることができるペアリング方法及びペアリング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明にかかる請求項1は、製造工程をそれぞれ個別に流動している対になるべき第1の物品と第2の物品とを合流させるペアリング方法において、前記第1の物品に固有の第1の固有情報を取得する第1の固有情報取得工程と、前記第1の固有情報と物品の保管装置の保管情報に基づいて、対になるべき第2の物品が前記保管装置に保管されていない場合に前記第1の物品を前記保管装置の所定の場所に搬入すると共に前記保管情報を更新する保管工程と、前記第2の物品に固有の第2の固有情報を取得する第2の固有情報取得工程と、前記保管情報と前記第2の固有情報に基づいて、前記第1の物品を前記保管装置から搬出して前記第2の物品と一対に揃えて排出すると共に前記保管情報を更新するペアリング工程とを有することを特徴とするペアリング方法を提供する。
【0008】
このようなペアリング方法によれば、固有情報の取得から保管、ペアリングをコンピュータ操作で自動化することが可能であり、また、固有情報に基づいて排出先を後工程別等に自動的に仕分けることが可能である。
【0009】
また、請求項2は、請求項1記載のペアリング方法において、対が存在しない第3の物品に固有の第3の固有情報を取得する第3の固有情報取得工程と、前記第3の固有情報に基づき、前記第3の物品を所定の場所に排出する単品排出工程とを有することを特徴とするペアリング方法を提供する。
【0010】
このようなペアリング方法によれば、ペアリングの対象物品でない片玉品の場合は、保管せずに所定の排出場所に排出することによって、物品を滞留させることなく後工程へ流すことができる。
【0011】
請求項3は、請求項1又は2記載のペアリング方法において、前記ペアリング工程が、前記第1の固有情報と前記第2の固有情報に基づいて一対の前記第1の物品と前記第2の物品とを揃えて特定の仕分け場所に排出することを特徴とするペアリング方法を提供する。
【0012】
このようなペアリング方法によれば、物品の固有情報の例えば後工程の情報に基づいて後工程別に自動的に仕分けることが可能である。
【0013】
請求項4は、請求項1〜3いずれかに記載のペアリング方法において、前記ペアリング工程が、前記第1の物品と前記第2の物品とを前記保管装置に一時的に保管すると共に前記保管情報を更新する一時保管工程と、保管されている前記第1の物品と前記第2の物品とを一対に揃えて排出すると共に前記保管情報を更新するペア排出工程とを有することを特徴とするペアリング方法を提供する。
【0014】
このようなペアリング方法によれば、排出場所に作業者がいない時にはペアリングした物品を一時的に保管装置に保管し、排出場所に作業者がいる時にまとめて排出できるため、滞りなくペアリングできるようすることができる。
【0015】
請求項5は、請求項1〜4いずれかに記載のペアリング方法において、前記第1の物品の固有情報に基づいてこの物品の納期日付情報を取得して前記保管装置に保管し、前記納期日付情報と現実の日付との日数差が所定以下になったときに警告及び/又は保管されている前記第1の物品を所定の場所に排出する警告工程を有することを特徴とするペアリング方法を提供する。
【0016】
このようなペアリング方法によれば、納期に応じたきめ細かな管理が可能になる。
【0017】
請求項6は、請求項1〜5いずれかに記載のペアリング方法において、前記第1の物品及び前記第2の物品が、眼鏡レンズ又は眼鏡レンズを収容した搬送容器であることを特徴とするペアリング方法を提供する。
【0018】
このようなペアリング方法によれば、ペアリングの必要性の高い眼鏡レンズに適用することで、ペアリングの自動化が効果的である。
【0019】
また、本発明にかかる請求項7は、物品に付されている固有情報を読み取る読み取り手段と、前記物品を保管する保管装置と、前記物品を揃えて配置する排出装置と、前記読み取り手段から前記保管装置又は前記排出装置へ、及び前記保管装置から前記排出装置へ前記物品を搬送する搬送手段と、前記読み取り手段と前記搬送手段を含む装置全体を制御する制御部とを備え、前記制御部が、前記保管装置に保管されている前記物品の保管情報を格納する保管情報データベースと、前記読み取り手段で読み取った前記固有情報に基づいて前記保管情報データベースを検索して対になる物品が前記保管装置に保管されているかどうかを調べる保管情報検索部と、前記保管情報検索部が対になる物品が前記保管装置に保管されていないと判断した場合、前記固有情報を読み取った物品の前記保管装置における保管先を決定する保管先決定部と、前記保管情報検索部が対になる物品が前記保管装置に保管されていると判断した場合、前記固有情報を読み取った物品とこれと対になる保管されていた物品の前記排出装置における排出先を決定する排出先決定部と、前記保管装置に物品が保管されたとき、又は前記保管装置から物品が排出されたときに前記保管情報データベースの保管情報を更新する保管情報更新部とを備えることを特徴とするペアリング装置を提供する。
【0020】
このようなペアリング装置は、処理対象である物品の固有情報を読み取り手段で読み取り、この固有情報に基づいてこの物品と対をなす物品が保管装置に保管されているかを保管情報検索部が保管情報データベースを検索し、対になる物品が保管されていなければ、保管先決定部により所定の保管装置における保管先を決定し、搬送手段が物品をその保管先に搬送し、保管情報データベースを保管情報更新手段が更新する。また、対になる物品が保管されていれば、排出先決定部が、保管されている物品とこれと対になる物品の排出装置における排出先を決定し、搬送手段が保管装置から物品を所定の排出先に搬送すると共に、対になる物品を所定の排出先に搬送し、保管情報データベースを保管情報更新手段が更新するように制御部が制御することにより、ペアリングを自動化できると共に、仕分けて排出することができる。
【0021】
請求項8は、請求項7記載のペアリング装置において、前記制御部が、前記読み取り手段で読み取った物品の前記固有情報に基づいてその物品がペアリングの対象であるか否かを判定するペアリング対象判定部を有し、前記ペアリング対象判定部によってペアリング対象品でないと判断されたときに、前記排出先決定部がその物品の前記排出装置における排出先を決定することを特徴とするペアリング装置を提供する。
【0022】
このようなペアリング装置は、ペアリングの対象物品でない片玉品の場合は、保管せずに所定の排出場所に排出することによって、物品を滞留させることなく後工程へ流すことができる。
【0023】
請求項9は、請求項7又は8記載のペアリング装置において、前記排出装置が、複数の排出先を備え、前記排出先決定部が、前記固有情報に基づいて前記排出装置における前記複数の排出先の中から排出先を決定することを特徴とするペアリング装置を提供する。
【0024】
このようなペアリング装置は、物品の固有情報の例えば後工程の情報に基づいて後工程別に自動的に仕分けることが可能である。
【0025】
請求項10は、請求項7〜9いずれかに記載のペアリング装置において、前記制御部が、ペアリング完了物品検出部を有し、前記保管先決定部が、前記保管情報検索部によって対になる物品が前記保管装置に保管されていると判断し、かつ一時保管の指示があった場合に、前記固有情報を読み取った物品の前記保管装置における一時的な保管先を決定し、前記ペアリング完了物品検出部が、前記保管情報データベースを検索して一時的に保管されている対の物品を検出し、前記排出先決定部が、一時的に保管されていた対の物品の前記排出装置における排出先を決定することを特徴とするペアリング装置を提供する。
【0026】
このようなペアリング装置は、排出場所に作業者がいない時にはペアリングした物品を一時的に保管装置に保管し、排出場所に作業者がいる時にまとめて排出できるため、滞りなくペアリングできるようすることができる。
【0027】
請求項11は、請求項7〜10いずれかに記載のペアリング装置において、前記制御部が、前記保管装置に保管されている物品の固有情報に基づいてこの物品の納期日付情報を取得し、前記納期日付情報と現実の日付との日数差が所定以下になったときにその旨の警告及び/又は前記排出先決定部に警告信号を送信する納期警告部を備え、前記警告信号を受信した前記排出先決定部が保管されている該当する物品の前記排出装置における排出先を決定することを特徴とするペアリング装置を提供する。
【0028】
このようなペアリング装置は、納期に応じたきめ細かな管理が可能になる。
【0029】
請求項12は、請求項7〜11いずれかに記載のペアリング装置において、前記物品が、眼鏡レンズ又は眼鏡レンズを収容した搬送容器であることを特徴とするペアリング装置を提供する。
【0030】
このようなペアリング装置は、ペアリングの必要性の高い眼鏡レンズに適用することで、ペアリングの自動化が効果的である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0032】
図1は、本発明のペアリング装置の一実施形態を示す平面図であり、図2は、図1に示したペアリング装置の正面図である。
【0033】
図1及び図2に示すペアリング装置1は、物品として眼鏡レンズ2を収納した搬送容器3のペアリングを行う装置であり、眼鏡レンズ2を一枚単位で収納した搬送容器3を投入するベルトコンベヤ方式の投入部4と、搬送容器3を保管する保管装置5と、ペアリングした搬送容器3を仕分けて配置する排出装置6と、投入部4、保管装置5及び排出装置6間で搬送容器3を搬送する搬送装置7と、ペアリング装置1全体を制御するペアリングコンピュータ8とを備える。
【0034】
搬送容器3又は収納した眼鏡レンズ2には、眼鏡レンズ2の固有情報が記録されている。この固有情報は、例えば搬送容器3に取り付けられた記録媒体9に記録されている。記録媒体9としては、バーコードや2次元コードを印刷した紙媒体や、書き換え自由な磁気メモリ、接触式又は非接触式のICメモリなどが挙げられる。また、眼鏡レンズ2に固有情報を記録する方法としては、レーザーマーキング方式やインクジェット方式などが挙げられ、バーコードや2次元コードをマーキングして利用すればよい。眼鏡レンズ2に固有情報を記録した場合は、搬送容器3が不要になる場合もある。
【0035】
投入部4の搬送経路には、搬送容器3又は眼鏡レンズ2に記録された固有情報を読み取る読み取り手段としてのコードリーダ16が設けられている。コードリーダ16は、読み取る対象によって異なり、例えば、バーコードリーダ、2次元コードリーダ、磁気メモリリーダなどを場合に応じて使い分ける。
【0036】
固有情報としては、個々の眼鏡レンズに固有のものであればよく、製造工程全体で使用する情報をすべて記録してもよいし、それを引き出すための管理番号を記録してもよい。管理番号が記録される場合は、必要に応じて当該管理番号に関連づけられた固有情報を、ペアリングコンピュータ8が後述するホストコンピュータよりネットワーク経由で取得する。
【0037】
保管装置5は、この実施形態では搬送容器3を1個収納する保管室51が水平方向に複数個配列され、垂直方向に多段に積み重ねられた二次元配列になっている。各保管室51には固有の番号が付されている。保管装置5はこのような保管形態に限定されるものではなく、眼鏡レンズ2そのものか、もしくはそれが収納された搬送容器3が個別に管理できるように保管できればよい。
【0038】
排出装置6は、搬送容器3を搬送可能なほぼ水平方向のベルトコンベヤ61が並列に並べられた構造であり、保管装置5に始端側が配置され、終端側に搬送容器3を搬送するようになっている。各ベルトコンベヤ61が排出先となっており、その数は任意である。図1では、7台のベルトコンベヤが並列に配列されている例を示している。
【0039】
搬送装置7は、装置内を左右上下に移動できるように図示しないガイドレールに取り付けられており、投入部4の末端から搬送容器3を受け取り、保管装置5の所定の保管室51へ搬入し、または排出装置6の所定のベルトコンベヤ61の始端へ搬送する。また、保管装置5に保管されている搬送容器3を排出装置6へ搬送する。
【0040】
図3に、電気系統を中心としたペアリング装置1の内部構成とペアリング装置1に接続された外部構成を示すブロック図を示す。
【0041】
ペアリング装置1は、ペアリングコンピュータ8を有し、ペアリングコンピュータ8は、ホストコンピュータ101、その他のコンピュータ102とネットワーク103を介して接続されている。さらにペアリングコンピュータ8はコードリーダ16、装置制御部10と接続されている。
【0042】
ホストコンピュータ101は製造工程全体を管理するもので、眼鏡レンズ2の固有情報を記録しており、必要に応じてペアリングコンピュータ8に必要な情報を与える。また、ペアリングコンピュータ8から送信される情報を処理して、工程全体の流動管理情報に結びつける働きを担っている。その他のコンピュータ102は、ホストコンピュータ101に蓄えられた情報を閲覧するもので、この場合はペアリング装置1に保管された眼鏡レンズ2に関する情報を引き出し表示する。ペアリングコンピュータ8は、ペアリング装置1内の保管情報を管理し、ペアリング対象品であるか否かの判定や、保管情報に基づくペアリング処理、保管先の決定、排出先の決定、納期管理などの処理全般をおこなう。
【0043】
装置制御部10は、表示制御部11、投入制御部12、搬送制御部13、排出制御部14に接続しており、これらの各部を統括して、ペアリング装置1の機械的制御をおこなう。表示制御部11は、ペアリング装置1の動作状態やエラーメッセージなどを表示装置15に表示させる。投入制御部12は投入部4において搬送容器3を順次、ベルトコンベヤで搬送するように制御し、コードリーダ16の前に搬送容器3が到達した段階で、コード読取信号を出力する。また、搬送装置7に搬送容器3を1個単位で受け渡しできるように、搬送容器3の切り出し制御をおこなう。搬送制御部13は、搬送装置7の動作を制御するもので、ペアリングコンピュータ8の指示に従い、搬送容器3を保管装置5に搬送して保管したり、排出装置6の任意の排出先(ベルトコンベヤ61)へ搬送して排出するといった制御をおこなう。排出制御部14は排出装置6を制御するもので、搬送容器3を順次、ベルトコンベヤ61で搬送するように制御し、少なくとも一つのベルトコンベヤ61が満載になると、満載警告信号を出力する。
【0044】
図4は、ペアリングコンピュータ8の構成を示すブロック図である。ペアリングコンピュ一タ8は、コンピュータ全体の制御をおこなうCPU(中央処理装置)81を備え、RAM,ROM、磁気ディスクなどで構成される記憶装置82、文字や数字を入力するためのキーボードなどの第1入力装置83、表示装置15の画面上に表示されたカーソルで種々の操作をするマウスなどの第2入力装置84、ネットワーク103経由でホストコンピュータ101などと接続する第1入出力装置85、コードリーダ16と接続する第2入出力装置86、装置制御部10と接続する第3入出力装置87を備え、それぞれがCPU81に接続されている。
【0045】
図5は、記憶装置82内部のファイル構造を示すブロック図である。保管情報データベース201は、保管装置における眼鏡レンズ2の保管情報を記憶し、固有情報取得部202、ペアリング対象判定部203、排出先決定部204、保管情報検索部205、保管先決定部206、保管情報更新部207、情報送信部208、ペアリング完了物品検出部209、納期警告部210のすべての処理部からアクセスされる。また、排出先決定部204は排出先テーブル211を参照する。
【0046】
図6は保管情報データベース201の保管情報の一例を示す図である。保管情報は、眼鏡レンズ2の管理番号301、納期302、排出先303、保管先304、保管日時305などの情報で構成される。排出先303は、排出装置6に備えられたコンベヤ61のいずれに排出するかを示す。保管先304は、例えば図2に示すように保管装置5が2次元配列をしていれば、その左右方向及び高さ方向のどの保管室51に保管するかを示す。なお、管理番号301さえあれば、納期情報302はホストコンピュータ101から取得することが可能であるし、排出先303はホストコンピュータ101から得られる情報に基づいて決定できるため、保管情報データベース201に記憶する必要はないが、処理の高速化や簡素化のためにはデータベースに含めた方が好ましい。
【0047】
続いて、保管情報データベース201にアクセスする各処理部について説明する。固有情報取得部202はコードリーダ16から読み込んだ例えば管理番号に対応する眼鏡レンズ2の固有情報を、第1入出力装置85に接続されたネットワーク103を経由してホストコンピュータ101から取得する。ただし、コードリーダー16から取り込んだ情報に、ペアリング処理に必要な情報がすべて含まれている場合は、ネットワーク103経由による情報の取得は不要である。
【0048】
図7に眼鏡レンズ2の固有情報の一例を示す。この例では、管理番号301、納期302、製品タイプ306、左右区分307、片玉区分308、着色区分309などで構成されるが、必要に応じて所望の情報を付け加えたり、除いたりすることが可能である。製品タイプ306とは、眼鏡レンズ2の種類を示し、例えば5桁の数字で表現されている。左右区分307は文字通り眼鏡レンズ2が右目用か左目用かを示す。片玉区分308は片玉注文か否かを示し、片玉注文であれば例えば1に、そうでなければ0になる。着色区分309は着色すべきか否かを示し、カラーレンズであれば例えば1に、そうでなければ0になる。
【0049】
ペアリング対象判定部203は、投入された眼鏡レンズ2の固有情報に含まれる片玉区分308に基づいて、当該眼鏡レンズがペアリングの対象であるか否かを判定する。
【0050】
排出先決定部204は、図8に示すような排出先テーブル211に基づいて、排出する眼鏡レンズ2の排出先を決定するもので、排出先テーブル211を変更すれば様々なパターンに排出することが可能である。図8(a)の排出先テーブルは着色工程前のペアリングを想定しており、図8(b)の排出先テーブルは出荷工程前のペアリングを想定している。排出先テーブル211は、例えば排出先303、製品タイプ306,左右区分307,片玉区分308,着色区分309等で構成される。排出先テーブル211の中で*(アスタリスク)はその部分が何でもよいことを示し、COMPUは強制排出を、ERRORは投入時に固有情報が取得できなったエラー排出を、URGENは至急品の排出をそれぞれ示す。例えば図8の(a)で排出先001が選択されるケースは、製品タイプが77130で右用、ペア品かつ着色品の場合である。また、排出先003が選択されるケースは、製品タイプが77130で、左右はどちらでもよく(左右区分が*になっている)、片玉注文品、着色品の場合である。
【0051】
図9は排出装置6を構成するベルトコンベヤ61毎の排出先を示す図であり、図9(a)は図8の(a)と、図9(b)は図8(b)の各排出先テーブル211にそれぞれ対応している。この例ではベルトコンベヤ61a〜61gの7本の場合を示し、7種類の排出先を割り当てることができる。ベルトコンベヤ61aが排出先001に該当する。図9(a)は着色工程前での使用を想定しているため、後工程を2種類(着色の有無〉に分けて、なおかつペアと片玉の組み合わせで排出できるように61a〜61c、61d〜61fにそれぞれ割り当て、残りの61gを強制的な排出用とエラー排出用に割り当てている。図9(b)は出荷工程での使用を想定しているため、通常品と至急品の2種類に分けて、なおかつペアと片玉の組み合わせで排出できるように61a〜61c、61d〜61fにそれぞれ割り当て、残りの61gを強制的な排出用とエラー排出用に割り当てている。図8及び図9はほんの一例であり、排出先の本数を増やせば様々なパターンで排出できることは言うまでもない。なお、排出先はペアリングコンピュータ8で決定するように記載したが、ホストコンピュータ101であらかじめ決定しておいて、搬送容器3に取り付けられた記憶媒体9に記憶(書込)しておいてもよいし、ホストコンピュータ101に記憶しておき、適時、ネットワークを経由してペアリングコンピュータ8が取得してもよい。
【0052】
図5に戻って、保管情報検索部205は、投入された眼鏡レンズ2と対になる眼鏡レンズ2が、保管場所に保管されているか検索するもので、読み取り手段によって読み取られた固有情報の中の管理番号301をキーにして保管情報データベース201の保管情報を検索する。
【0053】
保管先決定部206は、2つのケースで眼鏡レンズ2の保管先を決定する。第1のケースは、投入された眼鏡レンズ2と対になる眼鏡レンズ2が、保管装置5に保管されていなかった時に、投入された眼鏡レンズ2の保管先を決定する場合である。そして、第2のケースは、ペアリングが完了し、本来であれば対の眼鏡レンズ2を排出する時に、それらを一時的に保管装置5に保管する場合である。前者は通常の処理形態であり、後者は排出装置6から作業者が離れる場合の処理形態である。この2つの処理形態は、図示しない切り替えスイッチなどによって、作業者が任意に切り替えられるようになっている。いずれの場合も、例えば、保管装置5の保管室51の中で、搬送装置7が最短で到達でき、かつ空いている位置を保管先として決定する。本発明では保管情報データベース201に基づいて、保管装置5の空き保管室51を特定しているが、別に保管装置5の空き保管室51管理用のデータベースを設けてもよい。保管数量が多くなれば空き保管室51を探す時間を短縮するために、このようなデータベースの活用は有効である。
【0054】
保管情報更新部207は、保管または排出によって、保管装置5における保管状況が変化した際に、保管情報データベース201を更新するもので、保管時には新規の眼鏡レンズ2に関する情報を記録し、排出時には排出した眼鏡レンズ2に関する情報を削除する。
【0055】
情報送信部208は、眼鏡レンズ2が保管、あるいは排出された際に、第1入出力装置85に接続されたネットワーク103を経由してホストコンピュータ101に対して、管理番号や処理時刻を送信するもので、送信された情報はホストコンピュータ101における工程の流動管理や納期管理に活用される。
【0056】
ペアリング完了物品検出部209は、ペアリングが完了した後に排出されず、一時的に保管装置5に保管されている対の眼鏡レンズ2があるかどうかを保管情報データベース201を検索する。検索結果がYESの場合、対の眼鏡レンズ2はそれぞれ排出処理がされる。
【0057】
納期警告部210は、定期的に保管情報データベース201の中をチェックし、出荷予定日時(納期)302と現日時との差が、例えば設定時間の48時間を割り込んだ眼鏡レンズ2が保管されていた場合に、表示装置15に警告の表示をさせたり、図示しないプリンターに印字させるような警告を行う。また、警告と共に、あるいは警告無しで強制排出信号を排出先決定部204へ出力するものである。納期警告部210は、ペアリングコンピュータ8に含まれているが、ホストコンピュータ101でも納期チェックはおこなえるため、そちらで警告を出力したり、ペアリングコンピュータ8に対して強制排出指示を出力するようにしてもよい。
【0058】
次に、本発明によるペアリング装置1の動作について具体的に説明する。図10、図11は、本発明によるペアリング装置1の動作を示すフローチャートであり、図10(a)はメインルーチンを、図11はペアリング処理を、図10(b)はペアリング完了物品排出処理を、図10(c)は納期警告処理をそれぞれ示している。
【0059】
図10(a)のフローチャートに示すように、ペアリング装置1の動作は大別してステップS1のペアリング処理とステップS2のペアリング完了物品排出処理、ステップS3の納期警告処理に分けられ、ステップS4の処理終了が選択されるまで、前述した処理を繰り返す。
【0060】
次に、図11に示すフローチャートに従い、ペアリング処理について動作説明をおこなう。まず、ステップS101で投入部4に取り付けられた図示しないセンサーで投入部4に眼鏡レンズ2が収納された搬送容器3があるかをチェックする。搬送容器3の投入が無かった場合にはペアリング処理ができないので図10(a)のメインルーチンへ戻り、投入が有った場合には、次のステップS102へ移行し、ペアリング処理を行う。
【0061】
ステップS102では、コードリーダ16による搬送容器3の固有情報の読み取り工程を行う。第2入出力装置86に接続されたコードリーダ16を用いて、搬送容器3に取り付けられた記録媒体9に記録された固有情報の例えば管理番号を読み取る。眼鏡レンズ2そのものに固有情報が記録されていれば、それを読み取ってもよい。
【0062】
次のステップS103では、固有情報取得部202が、ステップS102で得られた管理番号に関連する眼鏡レンズ2の固有情報を、第1入出力装置85に接続されたネットワーク103を経由してホストコンピュータ101から取得する。ステップS102で必要とする固有情報が記録媒体9から読み取れた場合は、このステップは不要である。
【0063】
次のステップS104においては、取得した固有情報に含まれる片玉区分情報308に基づいて、ペアリング対象判定部203がペアリングの対象物品であるか否かを判定する。その結果がNOであればステップS105に進み、YESであればステップS108へ進む。
【0064】
ステップS105では、投入された眼鏡レンズ2が片玉品であるから、単品排出工程が行われ、排出先決定部204が、眼鏡レンズの固有情報と予め設定されている排出先テーブル211に基づいて、搬送容器3の排出装置6における排出先を決定する。
【0065】
その後、ステップS106で、情報送信部208が、排出情報を第1入出力装置85に接続されたネットワーク103を経由してホストコンピュータ101に送信する。
【0066】
ステップS107は搬送容器3を投入部4から排出装置6へ排出する処理であり、ペアリングコンピュータ8の排出先決定部204からの排出先指示が、第3入出力装置87と装置制御部10を経由して搬送制御部13に伝達されることによっておこなわれる。排出指示を受けた搬送制御部13は搬送装置7を投入部4の近傍まで移動して、搬送容器3を取り込んだ後、排出装置6の所定の排出先まで移動して、搬送容器3を押し出し、排出処理を完了する。図11においてはステップS106の後にステップS107が実行されるように記載されているが、両ステップはどちらが先でも、あるいは同時でも問題ない。
【0067】
次に、ステップS104においてYESになった場合について説明する。この場合は、投入された眼鏡レンズ2はペア品の片方であるから、ステップS108では、保管情報データベース201を保管情報検索部205によって検索し、投入された眼鏡レンズ2と対になる眼鏡レンズ2が保管装置5に保管されているか調べる。
【0068】
ステップS108でNOならば、つまり対になる眼鏡レンズ2が保管されていなければ、ペア品の片方が先行して流動してきたのであるから、以降は保管工程を行う。ステップS109で投入された眼鏡レンズ2の保管装置6における保管室51を決定する。保管先決定部206が、保管情報データべ一ス201を調べ、例えば、保管装置5の保管室51の中で、搬送装置7が最短で到達でき、かつ空いている位置を保管先として決定する。
【0069】
続くステップS110では、保管情報更新部207によって保管情報データベースの保管情報の更新をおこなう。この場合は、保管装置5へ眼鏡レンズ2の収納された搬送容器3が保管されるので、保管する眼鏡レンズ2の情報を保管情報データーべ一ス201へ記録し、保管装置4の占有された保管室51を使用中状態にする。
【0070】
次のステップS111で、情報送信部208が保管情報を第1入出力装置85に接続されたネットワーク103を経由してホストコンピュータ101に送信する。
【0071】
ステップS112は投入部4から保管装置5へ保管する処理であり、ペアリングコンピュータ8からの保管先指示が、第3入出力装置87と装置制御部10を経由して搬送制御部13に伝達されることによっておこなわれる。排出指示を受けた搬送制御部13は搬送装置7を投入部4の近傍まで移動して、搬送容器3を取り込んだ後、所定の保管室51まで移動して、搬送容器3を押し出し保管処理を完了する。なお、ステップS110、ステップS111、ステップS112はいずれが先でも、いずれかが同時でも問題ない。
【0072】
続いて、ステップS108においてYESの場合について説明する。この場合は、すでに投入された眼鏡レンズ2と対になる眼鏡レンズ2が、保管装置5に保管されていることになるので、以降ペアリング工程を行う。
【0073】
まず、ステップ117で、ペアリング後一時保管するかどうかを判断する。排出装置6から作業者が離れる場合は、図示しない切り替えスイッチなどによって、作業者が任意に一時保管のON、OFFを切り替えられるようになっているので、切り替えスイッチの切り替え状態を判断する。切り替えスイッチがOFFになっている場合は、一時保管しないので、ステップS113において、排出先決定部204が両方の眼鏡レンズ2の排出先を決定する。もし保管されていた眼鏡レンズ2の排出先がすでに決定されていれば、投入された眼鏡レンズ2についてのみ排出先を決定すればよい。ただし、両方の眼鏡レンズ2が至急品に該当し、かつ排出装置5において至急品用の排出先が割り振られていれば排出先を変更する。
【0074】
続くステップS114では、保管情報更新部207によって保管情報の更新をおこなう。この場合は、保管装置5から眼鏡レンズ2が収納された搬送容器3が排出されるので、保管されていた眼鏡レンズ2の情報を保管情報データベース201から削除し、保管装置5の保管していた保管室51を未使用状態にする。
【0075】
ステップS115の排出情報送信は、ステップS106と同様であるが、ペアリングした両方の眼鏡レンズ2について、個々に処理をおこなう。
【0076】
ステップS116の排出処理は、投入された眼鏡レンズ2についてはステップS107と同様の動作をする。保管されていた眼鏡レンズ2については、保管装置5から排出装置6へ排出する処理であり、まず、保管情報検索部205によって検索された保管情報に基づいて、保管されている保管室51を特定する。特定した保管室51の位置と排出先指示がペアリングコンピュータ8から、第3入出力装置87とペアリング装置制御部10を経由して搬送制御部13に伝達される。排出指示を受けた搬送制御部13は搬送装置7を保管装置5の所定位置まで移動して、搬送容器3を取り込んだ後、排出装置6の所定の排出先まで移動して搬送容器3を押し出し排出処理を完了する。なお、ステップS114、ステップS115、ステップS116の順序は問わない。
【0077】
続いて、ステップS117でYESになった場合について説明する。この場合は、投入された眼鏡レンズ2を排出せずに、一時的に保管装置5に保管する一時保管工程を行う。まず、ステップS118で保管先決定部206が保管先を決定する。このステップの処理はステップS109と同じである。そして、ステップS119で保管情報更新部207によって保管情報の更新をおこなう。この場合は、保管装置5へ眼鏡レンズ2の収納された搬送容器3が保管されるので、保管する眼鏡レンズ2の情報を保管情報データーべ一ス201へ記録し、保管装置5の保管する保管室51を使用中状態にする。
【0078】
次に、図10(b)に示すフローチャートに従い、ペアリング完了物品排出処理について動作説明をおこなう。この処理は、ステップS120で一時的に保管装置5に保管されている一対のペアリング品を排出装置6に排出する。
【0079】
ステップS201は、保管情報データベース201をペアリング完了物品検出部209によって検索し、ペアリングされた対になる物品が保管されているかを判定する。判定結果がNOであれば、図10(a)のメインルーチンへ戻り、YESであればステップS202へ進む。
【0080】
ステップS202において排出先決定部204が両方の眼鏡レンズ2の排出先を決定する。ただし、両方の眼鏡レンズ2が至急品に該当し、かつ排出先テーブル211において至急品用の排出先が割り振られていれば排出先を変更する。
【0081】
続くステップS203では、保管情報更新部207によって保管情報の更新をおこなう。この場合は、保管装置5から眼鏡レンズ2が収納された搬送容器3が排出されるので、保管されていた眼鏡レンズ2の情報を保管情報データベース201から削除し、保管装置5の保管していた保管室51を未使用状態にする。
【0082】
ステップS204の排出情報送信は、ペアリングした両方の眼鏡レンズ2について、個々に処理をおこなう。
【0083】
ステップS205の排出処理は、まず、ペアリング完了物品検出部209によって検索された保管情報に基づいて、保管されている2つの保管室51を特定する。特定した保管室51の位置と排出先指示がペアリングコンピュータ8から、第3入出力装置87と装置制御部10を経由して搬送制御部13に伝達される。排出指示を受けた搬送制御部13は搬送装置7を保管装置5の所定の保管室51まで移動して、一方の搬送容器3を取り込んだ後、排出装置6の所定の排出先まで移動して一方の搬送容器3を押し出す。もう一方の搬送容器3も同様に保管装置5から排出装置6へ搬送して排出処理を完了する。なお、ステップS203、ステップS204、ステップS205の順序は問わない。ステップS205を終了すると、図10(a)のメインルーチンへ戻る。ペアリング完了物品排出処理は保管されている数量分だけ繰り返し処理してもよいが、投入側の処理を優先して、1件処理したら図10(a)のメインルーチンに戻る方が好ましい。
【0084】
次に、図10(c)に示すフローチャートに従い、納期警告処理について動作説明をおこなう。ステップS301は、保管情報データベース201を納期警告部210が検索し、保管されている各眼鏡レンズ2の出荷予定日時と現日時との差が、例えば設定時間の48時間を割り込んでいる眼鏡レンズ2があるか否かを判定する。割り込んでいるものがなければ処理を抜けて図10(a)のメインルーチンへ戻り、あればステップS302へ進み、警告工程を行う。
【0085】
ステップS302は、該当する眼鏡レンズ2の管理番号と納期などの情報を警告の形でペアリングコンピュータ8の表示装置15へ表示する。もちろん、この警告はプリンターなどの印刷機器を用いてプリントアウトしてもよい。
【0086】
次に、ステップS303で強制排出をするかどうか判断する。例えば保管されている各眼鏡レンズ2の出荷予定日時と現日時との差が所定以下であれば、強制排出の指示をするという設定をすることができる。強制排出を行わない場合は図10(a)のメインルーチンへ戻る。強制排出を行う場合は、ステップ304に進む。ステップS302及びステップS303は両方の処理を実行してもよいし、どちらか一方を実行してもよい。強制排出を行う場合は、排出すべき眼鏡レンズ2が、保管装置5に保管されていることになるので、ステップS304において眼鏡レンズ2の排出先を決定するが、もしも保管されていた眼鏡レンズ2の排出先がすでに決定されていれば必要ない。ただし、排出先テーブル211で強制排出用の排出先が割り振られていれば排出先を変更する。続くステップS305では、保管情報更新部207によって保管情報の更新をおこなう。この場合は、保管装置5から眼鏡レンズ2の収納された搬送容器3が排出されるので、保管されていた眼鏡レンズ2の情報を保管情報データベース201から削除し、保管装置5の保管していた保管室51を未使用状態にする。ステップS306の排出情報送信はステップS106と同様である。
【0087】
ステップS307の排出処理は、保管装置5から排出装置6へ排出する処理であり、まず、納期警告部210によって検索された保管情報に基づいて、保管されている保管室51を特定する。特定した保管室51の位置と排出先指示がペアリングコンピュータ8から、第3入出力装置87とペアリング装置制御部10を経由して搬送制御部13に伝達される。排出指示を受けた搬送制御部13は搬送装置7を保管装置5の所定位置まで移動して、搬送容器3を取り込んだ後、排出装置6の所定の排出先まで移動して、搬送容器3を押し出し排出処理を完了する。
【0088】
なお、ステップS305、ステップS306、ステップS307の順序は問わない。強制排出処理を終了すると、図10(a)のメインルーチンへ戻る。強制排出処理は保管されている数量分だけ繰り返し処理してもよいが、投入側の処理を優先して、1件処理したら図10(a)のメインルーチンに戻る方が好ましい。
【0089】
本実施形態のペアリング装置は、個別に工程内を流動する眼鏡レンズ2のペアリングを自動的に行い、自動的に仕分けて排出することができる。また、片玉品が混入するような場合の処理、ペア品を一時的に保管する処理、納期管理なども行えるため、製造工程における省力化と納期確保ができる。
【0090】
なお、上記説明では、眼鏡レンズのペアリングについて説明していたが、本発明は、眼鏡レンズのみならず、対をなす物品であれば広く利用できる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のペアリング方法及び装置によれば、従来、人手に頼っていたペアリング作業及び仕分け作業を自動化できるため、製造工程における省力化はもちろん、工程内での滞留が低減できる。また、納期情報に基づいて保管物品を管理できるため、製品の納期確保も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペアリング装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1のペアリング装置の正面図である。
【図3】電気系統を中心としたペアリング装置の内部構成とペアリング装置に接続された外部構成を示すブロック図である。
【図4】ペアリングコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図5】ペアリングコンピュータの記憶装置内部のファイル構造を示すブロック図である。
【図6】保管情報データベースのデータの一例を示す図である。
【図7】ホストコンピュータから取得する固有情報の一例を示す図である。
【図8】排出先テーブルの一例を示すもので、(a)、(b)はそれぞれ排出パターンの一例である。
【図9】(a)、(b)はそれぞれ排出装置における排出先の一例を示す図である。
【図10】本発明による物品のペアリング装置の動作を示すフローチャートであり、(a)はメインルーチンを、(b)はペアリング完了物品排出処理を、(c)は納期警告処理をそれぞれ示すものである。
【図11】ペアリング処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ペアリング装置
2 眼鏡レンズ
3 搬送容器
4 投入部
5 保管装置
51 保管室
6 排出装置
61 ベルトコンベヤ
7 搬送装置
8 ペアリングコンピュータ
9 記憶媒体
10 装置制御部
11 表示制御部
12 投入制御部
13 搬送制御部
14 排出制御部
15 表示装置
16 コードリーダ
81 CPU(中央処理装置)
82 記憶装置(RAM,ROM、磁気ディスクなど)
83 第1入力装置(キーボード)
84 第2入力装置(マウスなど)
85 第1入出力装置
86 第2入出力装置
87 第3入出力装置
201 保管情報データベース
202 固有情報取得部
203 ペアリング対象判定部
204 排出先決定部
205 保管情報検索部
206 保管先決定部
207 保管情報更新部
208 情報送信部
209 ペアリング完了物品検出部
210 納期警告部
211 排出先テーブル

Claims (12)

  1. 製造工程をそれぞれ個別に流動している対になるべき第1の物品と第2の物品とを合流させるペアリング方法において、
    前記第1の物品に固有の第1の固有情報を取得する第1の固有情報取得工程と、
    前記第1の固有情報と物品の保管装置の保管情報に基づいて、対になるべき第2の物品が前記保管装置に保管されていない場合に前記第1の物品を前記保管装置の所定の場所に搬入すると共に前記保管情報を更新する保管工程と、
    前記第2の物品に固有の第2の固有情報を取得する第2の固有情報取得工程と、
    前記保管情報と前記第2の固有情報に基づいて、前記第1の物品を前記保管装置から搬出して前記第2の物品と一対に揃えて排出すると共に前記保管情報を更新するペアリング工程と
    を有することを特徴とするペアリング方法。
  2. 請求項1記載のペアリング方法において、
    対が存在しない第3の物品に固有の第3の固有情報を取得する第3の固有情報取得工程と、
    前記第3の固有情報に基づき、前記第3の物品を所定の場所に排出する単品排出工程と
    を有することを特徴とするペアリング方法。
  3. 請求項1又は2記載のペアリング方法において、
    前記ペアリング工程が、前記第1の固有情報と前記第2の固有情報に基づいて一対の前記第1の物品と前記第2の物品とを揃えて特定の仕分け場所に排出することを特徴とするペアリング方法。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載のペアリング方法において、
    前記ペアリング工程が、前記第1の物品と前記第2の物品とを前記保管装置に一時的に保管すると共に前記保管情報を更新する一時保管工程と、
    保管されている前記第1の物品と前記第2の物品とを一対に揃えて排出すると共に前記保管情報を更新するペア排出工程と
    を有することを特徴とするペアリング方法。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載のペアリング方法において、
    前記第1の物品の固有情報に基づいてこの物品の納期日付情報を取得して前記保管装置に保管し、前記納期日付情報と現実の日付との日数差が所定以下になったときに警告及び/又は保管されている前記第1の物品を所定の場所に排出する警告工程を有することを特徴とするペアリング方法。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載のペアリング方法において、
    前記第1の物品及び前記第2の物品が、眼鏡レンズ又は眼鏡レンズを収容した搬送容器であることを特徴とするペアリング方法。
  7. 物品に付されている固有情報を読み取る読み取り手段と、前記物品を保管する保管装置と、前記物品を揃えて配置する排出装置と、前記読み取り手段から前記保管装置又は前記排出装置へ、及び前記保管装置から前記排出装置へ前記物品を搬送する搬送手段と、前記読み取り手段と前記搬送手段を含む装置全体を制御する制御部とを備え、
    前記制御部が、
    前記保管装置に保管されている前記物品の保管情報を格納する保管情報データベースと、前記読み取り手段で読み取った前記固有情報に基づいて前記保管情報データベースを検索して対になる物品が前記保管装置に保管されているかどうかを調べる保管情報検索部と、前記保管情報検索部が対になる物品が前記保管装置に保管されていないと判断した場合、前記固有情報を読み取った物品の前記保管装置における保管先を決定する保管先決定部と、前記保管情報検索部が対になる物品が前記保管装置に保管されていると判断した場合、前記固有情報を読み取った物品とこれと対になる保管されていた物品の前記排出装置における排出先を決定する排出先決定部と、前記保管装置に物品が保管されたとき、又は前記保管装置から物品が排出されたときに前記保管情報データベースの保管情報を更新する保管情報更新部とを備える
    ことを特徴とするペアリング装置。
  8. 請求項7記載のペアリング装置において、
    前記制御部が、前記読み取り手段で読み取った物品の前記固有情報に基づいてその物品がペアリングの対象であるか否かを判定するペアリング対象判定部を有し、
    前記ペアリング対象判定部によってペアリング対象品でないと判断されたときに、前記排出先決定部がその物品の前記排出装置における排出先を決定する
    ことを特徴とするペアリング装置。
  9. 請求項7又は8記載のペアリング装置において、
    前記排出装置が、複数の排出先を備え、
    前記排出先決定部が、前記固有情報に基づいて前記排出装置における前記複数の排出先の中から排出先を決定することを特徴とするペアリング装置。
  10. 請求項7〜9いずれかに記載のペアリング装置において、
    前記制御部が、ペアリング完了物品検出部を有し、
    前記保管先決定部が、前記保管情報検索部によって対になる物品が前記保管装置に保管されていると判断し、かつ一時保管の指示があった場合に、前記固有情報を読み取った物品の前記保管装置における一時的な保管先を決定し、
    前記ペアリング完了物品検出部が、前記保管情報データベースを検索して一時的に保管されている対の物品を検出し、
    前記排出先決定部が、一時的に保管されていた対の物品の前記排出装置における排出先を決定する
    ことを特徴とするペアリング装置。
  11. 請求項7〜10いずれかに記載のペアリング装置において、
    前記制御部が、前記保管装置に保管されている物品の固有情報に基づいてこの物品の納期日付情報を取得し、前記納期日付情報と現実の日付との日数差が所定以下になったときにその旨の警告及び/又は前記排出先決定部に警告信号を送信する納期警告部を備え、
    前記警告信号を受信した前記排出先決定部が保管されている該当する物品の前記排出装置における排出先を決定すること
    を特徴とするペアリング装置。
  12. 請求項7〜11いずれかに記載のペアリング装置において、
    前記物品が、眼鏡レンズ又は眼鏡レンズを収容した搬送容器であることを特徴とするペアリング装置。
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