JP3843595B2 - 光学的情報印刷媒体、光学的情報読取装置及び情報処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に複写機での複写による偽造を防止する点で有効な光学的情報印刷媒体、この印刷媒体から2次元画像の画像データとデータコード情報とを取得する光学的情報読取装置、この光学的情報読取装置から画像データとデータコード情報とを受信して所定の照合処理を行う情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年は複写機の性能が向上し、使用する紙質が同じであれば、見た目では被複写物と複写物との区別が付きにくいほど精巧なものが容易に作成できるようになっている。したがって、例えば契約書、領収書などの書類や商品券、各種チケットなどの金券類においては、このような複写機によって複写された場合の対策を講じる必要がある。
【0003】
その一案として、例えば印刷する図形を複雑な色合いや緻密なものとすることで、複写機では再現し難いものとしたり、あるいは紫外線などの特定波長の光線に反応して蛍光を発するインクで印刷するなどの対策を実施している。
確かにこれらの手法によってそれなりの効果を得ることができるが、一般にこれらの手法を実現するには相当の手間と費用がかかる。もちろん、紙幣のように重要かつ膨大な数が流通するものについては、偽造防止などの効果を考えると、それなりの手間と費用をかける意味がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば上述した商品券や各種チケット類においては、例えば商店街あるいは店舗を単位として発行されるものなど、使用範囲や期限も限定され、流通数もそれほど多くないものであることが考えられる。したがって、このような性格の金券類についての偽造防止という点で、費用や手間に対する効果を考えた場合には、上述した複雑な色合いや緻密な図形で印刷したり、特定波長の光線に反応して蛍光を発するインクで印刷するといった手法は現実的には採用しにくい。
【0005】
また、複雑な色合いや緻密な図形で印刷したり、特定波長の光線に反応して蛍光を発するインクで印刷するといった手法自体は既存の技術であり、専門的な知識を有するものが関与すれば偽造自体は不可能ではない。つまり、上述のような金券類については、このような専門的な知識を有するものによる偽造防止自体を目的とすることは現実的ではなく、一般に使用できる通常の複写機における複写によって容易に偽造されてしまうような事態を防ぐことが重要である。なぜなら、物理的に偽造ができたとしても、額面500円の商品券を偽造するのに5000円も費用がかかるようでは実行する意味がないため、偽造行為自体が発生しにくい。それに対して、数十円もあれば複写できるような状況においては、額面500円の商品券であっても偽造される可能性があるからである。
【0006】
このような状況を鑑み、本発明は、複写機での複写による容易な偽造を防止すると共に、そのための光学的情報の印刷も通常の技術かつ安価に実行できる光学的情報印刷媒体、それを読み取るための光学的情報読取装置、情報処理装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明の光学的情報印刷媒体は、光学的に読取可能なデータコード及び図形を、図形の一部又は全部にデータコードが重なるように印刷され、データコードはセルの分布パターンにより情報を表現する2次元コードであり、データコードは明るさが異なる2つの色で表現されており、図形はデータコードで使用されている色の明るさとは異なる明るさの色で印刷されている。
【0008】
このような光学的情報印刷媒体は、例えば契約書、領収書などの書類、あるいは商品券、各種チケットなどの金券類として適用できる。そして、次のような理由から偽造防止の点で効果的である。なお、ここでは正規に印刷された光学的情報印刷媒体を「真正品」と呼び、その新製品を複写機によって複写したものを「偽造品」と呼ぶこととする。
【0009】
近年は複写機の性能が向上し、使用する紙質が同じであれば、見た目では真正品と偽造品との区別が付きにくいほど精巧なものが容易に作成できるようになっている。また、データコードは白黒の明暗2値的な画像であるので、やはり複写機によって複写されることで容易に再現されてしまうが、図形はデータコードで使用されている色の明るさとは異なる明るさの色で印刷されているため、白黒のいずれでもない「中間濃度」の色彩を持つこととなる。そのため、図形とデータコードとが重なっている部分での図形による中間濃度の色彩に注目すれば、新製品と偽造品との区別を付けることができる。つまり、光学的情報印刷媒体の真偽を判定するために光学的情報を読み取るための装置における照明条件やデータ解析条件が、偽造品を作成した複写機における複写時の照明条件やデータ再現条件と異なる場合には、中間濃度の色合いに違いが出る。この違いを捉えれば真偽判定ができる。これら照明条件などが偶然に一致する場合を除けば、複写によって得られた偽造品の中間濃度の色合いが真正品とは異なるものとなるからである。
【0010】
具体的には、光学的情報読取装置において、光学的情報印刷媒体の図形とデータコードとが重なっている部分の所定領域を読み取った場合の画像データに基づいて判定する。つまり、光学的情報読取装置で真正品の所定領域を読み取った画像データを照合用データとして記憶しておき、その照合用データとの一致度合いを見るのである。判定対象の光学的情報印刷媒体から読み取った画像データが照合用データと一致していれば真正品と判定でき、不一致であれば偽造品と判定できる。
【0011】
なお、例えば印刷する図形を複雑な色合いや緻密なものとすることで、複写機では再現し難いものとしたり、あるいは紫外線などの特定波長の光線に反応して蛍光を発するインクで印刷するなどの対策が考えられるが、一般にこれらの手法を実現するには相当の手間と費用がかかる。もちろん、紙幣のように重要かつ膨大な数が流通するものについては、偽造防止などの効果を考えると、それなりの手間と費用をかける意味があるが、例えば商店街あるいは店舗を単位として発行される商品券類においては、使用範囲や期限も限定され、流通数もそれほど多くないものであることが考えられるため、通常の印刷技術で安価に実現できることが要求される。
【0012】
したがって、本発明の光学的情報印刷媒体によれば、データコードで使用されている色の明るさとは異なる明るさの色を持つ図形に重ねてデータコードを印刷するという通常の技術かつ安価に実行できる手法でありながら、複写機での複写による容易な偽造を防止することができる。したがって、上述した書類や金券類においてこのような光学的情報を印刷しておけば、複写機による偽造への有効な対策となる。
【0013】
付言しておくならば、本発明の光学的情報印刷媒体も、専門的な知識を有するものが高性能な印刷機を用れば偽造自体は不可能ではない。しかし、本発明の光学的情報印刷媒体は、一般に使用できる通常の複写機における複写によって容易に偽造されてしまうような事態を防ぐことを目的としており、専門的な知識を有するものによる偽造防止自体は目的としていない。なぜなら、物理的に偽造ができたとしても、例えば額面500円の商品券を偽造するのに5000円も費用がかかるようでは偽造自体を実行する意味がないため、偽造行為自体が発生しにくい。それに対して、数十円もあれば複写できるような状況においては、額面500円の商品券であっても偽造される可能性があるため、複写による偽造を防止する必要があるからである。
【0014】
なお、データコードが重ねられる図形の色は1色でも多色でもよいが、上述したように、図形の中間濃度の色彩に注目して真偽判定が可能となるため、その点からすれば色数が多い方が好ましいと言える。なぜなら照明条件などの違いが各色について反映されるため、真偽判定時の判定資料が多くなるからである。特に、真正品であっても印刷状態によって全体の濃淡が微妙に違ったり、あるいは経年変化によって色が薄くなったりすることも考えられる。したがって、例えば真正品を誤って偽造品と判定せず、それでいて偽造品は確実に判定するという「より適切な真偽判定」を行えるという点からすれば、色数は多い方がよいと考えられる。
【0015】
また、本発明の光学的情報印刷媒体では、データコードとして、セルの分布パターンにより情報を表現する2次元コードを用いている。上述の真偽判定のためには、光学的情報印刷媒体の図形とデータコードとが重なっている部分の2次元的な領域を読み込むことが好ましいので、データコードとして2次元コードを採用すればそれが容易に実現できる。
【0016】
ところで、上述した光学的情報印刷媒体を読み取る装置としては次のようなものが考えられる。すなわち、光学的情報印刷媒体から読み取り対象の2次元画像を光学的に読み取る2次元画像読取手段と、2次元画像読取手段が読み取った2次元画像内に存在する前記データコードの画像から、データコードが表す情報を読み取るデータコード情報読取手段と、2次元画像読取手段が読み取った2次元画像の内で、図形とデータコードとが重なっている部分を含む所定の画像データ切り出し領域を決定して、画像データ切り出し領域から2次元画像を切り出す画像データ切出手段と、画像データ切出手段からは、切り出した2次元画像を画像データとして取得し、データコード情報読取手段からは、読み取ったデータコード情報を取得する情報取得手段とを備えるのである。
【0017】
このように、光学的情報読取装置では、2次元画像読取手段に読み取った2次元画像からデータコードが表すデータコード情報が得られるとともに、2次元画像から、図形とデータコードとが重なっている部分を含む所定の画像データ切り出し領域の画像データも得られる。したがって、データコードの読み取りと画像データの読み取りとが同じ1つの2次元画像読取手段にて可能であることから、コストアップを招くことなく、かつ携帯端末として好適な光学的情報読取装置を実現することができる。
【0018】
また、発光手段から照射した照射光が光学的情報印刷媒体に反射して得られた反射光に基づいて2次元画像読取手段が読み取り対象の2次元画像を読み取るよう構成されていると共に、発光手段が色合いの異なる複数の照射光を照射可能に構成されている光学的情報読取装置を前提とするならば、次のような構成も採用できる。つまり、情報取得手段が、第1の色を照射光として用いた第1の照明条件で発光手段より照射させた状態で2次元画像読取手段が読み取った2次元画像内より、データコード情報読取手段が読み取ったデータコード情報を取得し、第2の色を照射光として用いた第2の照明条件で発光手段より照射させた状態で2次元画像読取手段が読み取った2次元画像内より、所定の画像データ切り出し領域における2次元画像を画像データとして取得するのである。
【0019】
なお、その場合には、第1及び第2の色として緑又は赤を採用することが考えられる。これは、発光手段として発光ダイオード(LED)を用いた場合には、緑色LEDや赤色LEDが一般的であり、相互に補色の関係にある色であるからである。
【0020】
このようにして作成された光学的情報印刷媒体とその読取装置においては、例えば、2次元コードは白(地色)と黒とで印刷されており、図形を緑色で印刷しておく。読取装置は、赤と緑の2色の照明光源を備えている。この光学的情報印刷媒体を読み取る場合、まず緑色照明光で2次元コード面を照明してその画像データを読み込むと、白(地色)と黒で印刷された2次元コードは、明瞭な明暗画像として、また図形は地色に近い明画像としてメモリに記憶される。したがって、読取装置は、明瞭な明暗画像として得られた2次元コード画像を2値化して、記録されているデータを容易に解読できる。次に、赤色照明光で2次元コード面を照明して、その画像データを読み込むと、白(地色)と黒とで印刷された2次元コードは、やはり明瞭な明暗画像となるが、緑色で印刷された図形は黒に近い暗画像となり、2次元コードに重なる画像データとなる。このため図形の大きさがある程度大きい場合には、2値化した画像データを解読して2次元コードの記録データを得ることが不可能になる。そして、図形と2次元コードは、共に重なった画像となり、暗画像としてその形状の特徴を明瞭に捉えることができる。
【0021】
そして、このようにデータコードの読取を行う場合の第1の照明条件とは色の異なる第2の照明条件で照射させた状態で画像データを読み取ることにより、この画像データを用いた上述の真偽判定はより適切なものとなる。なぜなら、照明光の色(波長)が異なると画像データの明るさが異なるものが得られることを利用して、このシステムでは、金券等を発行した時と同じ条件で得た画像データと、発行時のデータとを比較するので、真偽の判定がより確かとなるからである。つまり、複写機などを通して複製された偽造品は、発行時と異なる照明光で得られた画像を再生して作られるので、自然光の下では真正品と似ていても、読取装置の照明光に対しては相違がより大きくなる。
【0022】
情報取得手段は、更に、同一の光学的情報印刷媒体から取得した前記データコード情報及び前記画像データをペアとして記録することとしてもよい。このようにすることにより、データコード情報と画像データとの関係を維持できる。
更に、情報取得手段は、同一の光学的情報印刷媒体から取得したデータコード情報及び画像データをペアとして、他の情報処理装置(ホストコンピュータなど)に送信する。なお、前記他の情報処理装置としては、例えば、照合対象となる前記光学的情報印刷媒体のデータコード情報及び画像データを関連付けて記憶している照合データ記憶手段と、上述の光学的情報読取装置から受信したデータコード情報及び画像データを、照合データ記憶手段に記憶されている照合用のデータコード情報及び画像データとそれぞれ照合する照合手段と、照合手段による照合結果に基づいて所定の対応処理を実行する対応処理実行手段とを備えた情報処理装置として構成することができる。ここで、対応処理実行手段による対応処理としては、例えばディスプレイ装置などに照合結果を表示したり、データコード情報及び画像データのいずれか一方でも一致しない照合結果であった場合にはスピーカやブザーなどによって所定の警告音を出力することも容易である。
【0023】
このような情報処理装置によって照合すれば、真偽判定ができ、その結果を表示するなどして管理者に報知すれば、偽造品が存在した場合に適切な対処を即座に行える。なお、上述した光学的情報読取装置の各手段、特にデータコード情報読取手段、情報取得手段及び画像データ切出手段をコンピュータシステムにて実現する機能は、例えば、コンピュータシステム側で起動するプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いても良い。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
【0025】
図1は本発明の光学的情報印刷媒体の一実施例としての書類・金券類100及び光学的情報の印刷状況を示す説明図である。
本実施例の書類・金券類100は、例えば契約書、領収書あるいは商品券、各種チケットなどとして用いられるものであり、図1(c)に示すように、その一部(例えば右肩部分)に光学的情報Cが印刷されている。具体的には、図1(a)に示すような2次元コードC1(本発明のデータコードに相当する)及び図1(b)に示すような図形C2を、図形C2の一部に2次元コードC1が重なるように印刷されて光学的情報Cが記録されている。
【0026】
まず2次元コードC1について説明する。図2に示すように、この2次元コードC1は、書類・金券類100上の白色の余白部分に印刷されており、3個の位置決め用シンボル54、データ領域56、原点セルCstから構成されている。これら全体はセル数が縦横同数(21セル×21セル)の正方形状に配置されている。各セルは、光学的に異なった2種類のセルから選ばれており、図及び説明上では白(明)・黒(暗)で区別して表す。なお、図2では便宜上、データ領域56のデータセルのパターンは省略している。
【0027】
位置決め用シンボル54は、2次元コードC1の4つの頂点の内、3つに配置されている。そのセルの明暗配置は、黒部からなる枠状正方形54a内の中心に白部からなる縮小した枠状正方形54bが形成され、その内の中心に黒部からなる更に縮小した正方形54cが形成されているパターンである。
【0028】
この位置決め用シンボル54を走査した場合の明暗検出を図3に示す。図3(A)に示すように、位置決め用シンボル54の中心を代表的な角度で横切る走査線(a),(b),(c)での明暗検出パターンは、図3(B)に示すごとく、すべて同じ周波数成分比を持つ構造になっている。即ち、位置決め用シンボル54の中心を横切るそれぞれの走査線(a),(b),(c)の周波数成分比は暗:明:暗:明:暗=1:1:3:1:1となっている。勿論、走査線(a),(b),(c)の中間の角度の走査線においても比率は1:1:3:1:1である。なお、図3(B)は2値化回路にて2値化された走査線信号に該当する。
【0029】
したがって、このような特定周波数成分比となる位置決め用シンボル54を3つ検出し、1画面中におけるそれらの位置が判れば、正方形である2次元コードC1が存在する領域を特定することができる。なお、この2次元コードC1の存在領域を特定する際の処理については、例えば特開平8−180125号公報に詳しく開示されているので、必要であればそれを参照されたい。
【0030】
一方、図形C2は、本実施例では図1(b)に示すように星形の図形としているが、特に形状にはこだわらない。但し、本実施例では、図1(c)及び図2に示すように、2次元コードC1のデータ領域56が図形C2に重ねて印刷されるため、このデータ領域56中の黒のセルによって図形C2が全部隠れてしまってはいけない。つまり、図1(c)に示すように、2次元コードC1の黒のセルによって一部は隠れてしまうが、一部は黒のセルの間から現れるようなサイズや形状の図形C2とする必要はある。
【0031】
また、図形C2の重要な特徴はその色にあり、図形C2は2次元コードC1とは、異なる明度又は色合いで印刷されている。本実施例では、2次元コードC1が白黒の明暗2値的な画像として表現されているので、この場合の「異なる明度又は色合いで印刷」とは、無彩色の内、白黒の中間濃度である灰色で印刷されていたり、あるいは有彩色(例えば緑色など)で印刷されていたりすることである。2次元コードC1が白黒、図形C2が灰色や緑色の場合には、2次元コードC1を図形C2に重ねて印刷した場合、図6(a)に示すように、図形C2が現れている部分の明度が2次元コードC1とは異なるので、図形C2の存在が確認できる。もちろん、図形C2の色は灰色や緑色には限定されず、白黒以外であれば、2次元コードC1との区別が付くため採用はできる。但し、後述する照合処理の際の効果については色による大小が存在する。すなわち、白黒との明度の差が大きいほどそれらとの区別が付き易い。
【0032】
次に、この2次元コードC1と図形C2とからなる光学的情報Cを読み取り、その光学的情報Cが印刷された書類・金券類100の真偽を判定する情報処理システムについて説明する。
図4の概略構成図に示すように、情報処理システムは、2次元コード読取装置1(本発明の光学的情報読取装置に相当する)、2次元コード読取装置1用の充電器60、及びホストコンピュータ70(本発明の情報処理装置に相当する)とから構成されている。なお、2次元コード読取装置1及び充電器60は、1台のホストコンピュータ70に対して信号的に接続したものが多数存在するが図4では1台のみを示している。
【0033】
ここで2次元コード読取装置1は、その読み取り口5を書類・金券類100に印刷された光学的情報Cに向けることにより、光学的情報Cを2次元画像として読み取る。そして、2次元コード読取装置1内部の処理にて、2次元コードC1の解読が実行される。解読に成功すれば、無線通信にて2次元コードC1の内容及び読み取った2次元画像中の所定領域の画像データそのものを、充電器60の通信部(図示せず)を介して、ホストコンピュータ70に送信する。この所定領域とは、図6(a)に示した2次元コードC1と図形C2が重なっている部分である。
【0034】
ホストコンピュータ70側では、この送信されたデータに基づき、書類・金券類100の真偽判定のため後述する照合処理を実行する。そして、その照合結果をディスプレイ72の画面に表示したりする。
2次元コード読取装置1の概略ブロック図を図5に示す。
【0035】
本実施例の2次元コード読取装置1は、カメラ部制御装置10とシステム制御装置30の2つの制御装置を備えており、それぞれ分担して制御を行っている。
まず、カメラ部制御装置10側に関連する構成としては、CCDエリアセンサ11と、AGCアンプ12と、ローパスフィルタ(LPF)13と、基準電圧生成部14と、負帰還アンプ15と、補助アンプ16と、2値化回路17と、周波数分析器18と、A/D変換器19と、画像メモリ20と、画像メモリコントローラ21と、メモリ22と、照明発光ダイオード(照明LED)25などが挙げられる。
【0036】
CCDエリアセンサ11(本発明の2次元画像読取手段に相当する)は、2次元的に配列された複数の受光素子であるCCDを有しており、外界を撮像してその2次元画像を水平方向の走査線信号として出力する。この走査線信号はAGCアンプ12によって増幅されて補助アンプ16及びA/D変換器19に出力される。
【0037】
AGCアンプ12は、外部から入力したゲインコントロール電圧に対応する増幅率で、CCDエリアセンサ11から出力された走査線信号を増幅するのであるが、このゲインコントロール電圧は負帰還アンプ15から出力される。この負帰還アンプ15には、AGCアンプ12から出力される走査線信号をローパスフィルタ13で積分して得た出力平均電圧Vavと、基準電圧生成部14からの基準電圧Vstとが入力されており、これらの電圧差△Vに所定ゲインを掛けたものがゲインコントロール電圧として出力される。
【0038】
補助アンプ16は、AGCアンプ12によって増幅された走査線信号を増幅して2値化回路17に出力する。この2値化回路17は、上記走査線信号を、閾値に基づいて2値化して周波数分析器18に出力する。周波数分析器18は、2値化された走査線信号の内から所定の周波数成分比を検出し、その検出結果は画像メモリコントローラ21に出力される。
【0039】
一方、A/D変換器19は、AGCアンプ12によって増幅されたアナログの走査線信号をディジタル信号に変換して、画像メモリコントローラ21に出力する。
画像メモリコントローラ21は、アドレスバス及びデータバスによって画像メモリ20と接続されていると共に、やはりアドレスバス及びデータバスによってカメラ部制御装置10及びメモリ22と接続されている。
【0040】
カメラ部制御装置10(本発明のデータコード情報読取手段、画像データ切出手段及び情報取得手段に相当する)は、ここでは32bitのRISCCPUを用いて構成されており、基準電圧生成部14、A/D変換器19及び照明LED25を制御することができるようにされている。基準電圧生成部14に対する制御とは、基準電圧を変更設定するなどの制御である。また、照明LED25は、読取対象の2次元コードに対して照明用の赤色光を照射するものである。
【0041】
また、カメラ部制御装置10は、システム制御装置30との間でデータのやり取りができるようにされている。
一方、システム制御装置30側に関連する構成としては、認識用LED31と、ブザー32と、液晶ディスプレイ(LCD)33と、キーパット34と、読み取り用スイッチ35と、シリアルI/F回路36と、IrDAI/F回路37と、FLASHメモリ38と、DRAM39と、リアルタイムクロック40と、メモリバックアップ用電池41などを備えている。
【0042】
認識用LED31(本発明の発光手段に相当する)は、読み取り対象の画像情報が適切にデコードされた場合に点灯され、所定時間後に消灯される。また、ブザー32も、読み取り対象の画像情報が適切にデコードされた場合に鳴動される。
【0043】
液晶ディスプレイ33は、読み込んだ2次元コードなどを表示するためなどに用いられる。本実施例では2階調表示のLCDとして構成されている。キーパット34は、例えばテンキーや各種ファンクションキーを備えており、情報入力のために用いられる。読み取り用スイッチ35は、利用者が読取処理の開始を指示するためのスイッチである。
【0044】
IrDAI/F回路37は、IrDA(Infrared Data Association )規格に準じた方法により外部装置との間で通信を行うものであり、図示しない通信用発光素子を介してデータを外部装置に送信したり、図示しない通信用受光素子を介して外部装置からの信号(例えばシステムを動かすためのプログラムや送信を待機する命令等)を受信する。本実施例では、上述したように、充電器60の通信部(図示せず)を介して、ホストコンピュータ70との間でデータ送受信ができるようにされている。
【0045】
システム制御装置30、FLASHメモリ38、DRAM39、リアルタイムクロック40は、アドレスバス及びデータバスによって相互に接続されている。画像メモリ20と接続されていると共に、やはりアドレスバス及びデータバスによってカメラ部制御装置10及びメモリ22と接続されている。
【0046】
カメラ部制御装置10は、ここでは16bitのCPUを用いて構成されており、上述したキーパット34や読み取り用スイッチ35の入力を受け付けたり、認識用LED31やブザー32への出力を制御したり、シリアルI/F回路36やIrDAI/F回路37を介した通信制御を行なう。そして、カメラ部制御装置10を介して入力した2次元コードの画像を液晶ディスプレイ33に表示させることもできる。
【0047】
このような構成を備えた本実施例の2次元コード読取装置1は、上述したように、その読み取り口5(図4参照)を書類・金券類100に印刷された光学的情報Cに向けることにより、その光学的情報Cを2次元画像として読み取る。具体的には、CCDエリアセンサ11から出力される走査線信号をAGCアンプ12によって増幅し、その増幅された走査線信号をA/D変換器19によってディジタルデータに変換したものを取り込んで画像メモリ20に格納する。
【0048】
なお、この画像メモリ20に格納されるデータは多値画像データである。したがって、2次元コードC1の白黒間の区別だけでなく、図形C2が例えば灰色であれば、灰色であること、つまり白黒との濃淡の違いも区別可能である。さらに、灰色といってもその濃淡度合いには差があるため、それらについても区別可能とされている。つまり、この区別できる程度については、本2次元コード読取装置1において認識できる階調数に依存する。したがって、3階調の認識しかできなければ、白色・灰色・黒色の3種類の区別しかできないが、5階調の認識できれば、白色・薄い灰色・中間濃度の灰色・濃い灰色・黒色の5種類の区別ができる。さらに認識可能な階調数を増やせば、それだけ微妙な濃淡まで区別できる。なお、この場合の濃淡とは基本的に色の三属性(色相、明度、彩度)の内の明度に基づくものである。したがって、例えば図形C2が緑色などの有彩色であった場合でも、その明度に基づいて区別することとなる。
【0049】
そして、2次元コード読取装置1においては、画像メモリ20内に格納された画像データに基づいて、2次元画像内に含まれている2次元コードを解読(デコード)する。解読に成功すれば、無線通信にて2次元コードC1の内容及び読み取った2次元画像中の所定領域の画像データ(つまり多値画像データ)そのものを、IrDAI/F回路37及び充電器60の通信部を介して、ホストコンピュータ70に送信する。
【0050】
そして、ホストコンピュータ70側では、この送信されたデータに基づき、書類・金券類100の真偽判定のため照合処理を実行する。この照合の基準となるものは、正規に発行された書類・金券類100から得たデータであり、これがホストコンピュータ70内に記憶されている。したがって、2次元コード読取装置1から送信されたデータとこの照合用基準データとの一致度合いを判定するのである。
【0051】
まず、照合用基準データの入手などについて説明する。この照合用基準データは書類・金券類100の発行時に入手することとなるため、この発行手順について図7を参照して簡単に説明する。
まず、書類・金券類100の所定位置(上述したように右肩付近など)に図形C2(図1(b)参照)を印刷する(ステップ1)。そして、データを入力した後(ステップ2)、そのデータに対応する2次元コードC1(図1(a)参照)を印刷する(ステップ3)。これで図1(c)に示すような光学的情報Cが書類・金券類100に印刷されたこととなる。
【0052】
続いて、その印刷された光学的情報Cの画像を読み取り、その内の2次元コードC1に対応するデータを解読する(ステップ4)。そして、その解読データをステップ2で入力したデータと照合し(ステップ5)、照合の結果、両者が一致していれば、ステップ4にて読み取った画像中の所定領域の画像(図6(a)参照)を記憶し(ステップ6)、書類・金券類100の発行がなされる(ステップ7)。
【0053】
一方、ステップ5での解読データの照合の結果、両者が不一致であれば、ステップ8にて書類・金券類100の発行が停止され、対応処理がなされる。なお、この対応処理とは、例えば書類・金券類100自体に「発行停止」などの押印をして、発行すべき正規のものと区別を付ける処理などである。
【0054】
次に、ホストコンピュータ70にて実行される書類・金券類100の照合手順について図8を参照して簡単に説明する。
なお、この照合の前提として、上述の書類・金券類100の発行時に得た解読データと画像データに関する照合基準用データが、ホストコンピュータ70に記憶されている。
【0055】
まず、書類・金券類100に印刷された光学的情報Cの2次元コードC1から得た解読データと所定領域の画像データとを、2次元コード読取装置1から入力する(ステップA)。
そして、ステップAで入力した解読データを、記憶されている照合基準用データと照合し(ステップB)、照合の結果、両者が一致していれば、続いてステップAで入力した所定領域の画像データを、記憶されている照合基準用データと照合する(ステップC)。この照合の結果、解読データも画像データも一致していれば、書類・金券類100の受け付け処理を行い(ステップD)、照合結果が良好であったことをディスプレイ72の画面に表示する。
【0056】
一方、ステップBでの解読データの照合にて不一致であるか、あるいはステップCでの画像データの照合にて不一致であれば、照合結果が不良であったことをディスプレイ72の画面に表示する。
このような照合処理において画像データが不一致となる場合は、その書類・金券類100が複写機で複写された可能性がある。この画像データが不一致となった状態について補足説明する。上述の図7の発行手順によって正規に発行された「真正品」としての書類・金券類100における所定領域の画像データは、図6(a)に示すように、図形C2が2次元コードC1の白黒に対して中間濃度(例えば灰色)に印刷されているため、2次元コードC1と図形C2の区別は明確にできる。それに対して、例えば図6(b)に示すように、図形C2の部分が真正品よりも明るく複写されたことによって、2次元コードC1の白との区別が付かなくなると、その所定領域の画像データ内に中間濃度の灰色部分がなくなる。したがって、明らかに図6(a)に示す真正品の画像データとは一致しなくなる。逆に、図6(c)に示すように、図形C2の部分が真正品よりも暗く複写されたことによって、2次元コードC1の黒との区別が付かなくなると、その所定領域の画像データ内にやはり中間濃度の灰色部分がなくなる。したがって、明らかに図6(a)に示す真正品の画像データとは一致しなくなる。
【0057】
この不一致は、2次元コード読取装置1における読取のための照明条件やデータ解析条件が、偽造品を作成した複写機における複写時の照明条件やデータ再現条件と異なることで生じる中間濃度の色合いや明度の違いに起因する。これら照明条件などが偶然に一致する場合を除けば、複写によって得られた偽造品の中間濃度の色合いや明度が真正品とは異なるものとなるからである。
【0058】
このように、複写されることによって元々2次元コードC1の白黒に対して中間濃度の色で印刷されていた図形C2の濃淡度合いが変化すると、照合した際に不一致となり、偽造された可能性があることを判定できる。
なお、図6においては、中間濃度の例えば灰色の図形C2が白色あるいは黒色に複写されてしまった極端な例で説明したが、同じ灰色に複写された場合であったも、その濃淡度合い、つまり明度の違いを判定できれば、偽造品であることの判定は可能である。つまり、上述した5階調の認識できることを前提とすれば、白色・薄い灰色・中間濃度の灰色・濃い灰色・黒色の5種類の区別ができる。したがって、真正品の図形C2が中間濃度の灰色であった場合に、複写によって「薄い灰色」あるいは「濃い灰色」になれば、両者は一致しなくなる。実際には256階調程度の画像データを得ることは容易なので、それだけ微妙な濃淡の違いまで区別でき、より確実に真偽判定が可能となる。
【0059】
以上説明したように、本実施例の書類・金券類100によれば、2次元コードC1とは異なる色合い又は明度を持つ図形C2に重ねて2次元コードC1を印刷するという通常の技術かつ安価に実行できる手法でありながら、複写機での複写による容易な偽造を防止することができる。
【0060】
なお、例えば印刷する図形を複雑な色合いや緻密なものとすることで、複写機では再現し難いものとしたり、あるいは紫外線などの特定波長の光線に反応して蛍光を発するインクで印刷するなどの対策が考えられるが、一般にこれらの手法を実現するには相当の手間と費用がかかる。もちろん、紙幣のように重要かつ膨大な数が流通するものについては、偽造防止などの効果を考えると、それなりの手間と費用をかける意味があるが、例えば商店街あるいは店舗を単位として発行される商品券類においては、使用範囲や期限も限定され、流通数もそれほど多くないものであることが考えられるため、通常の印刷技術で安価に実現できることが要求される。したがって、本実施例の書類・金券類100のような複写機での複写による容易な偽造を防止することが現実的かつ有効な対策となる。
[その他]
上記実施例では、2次元コードC1の解読データについても照合して真偽判定をしているが、所定領域の画像データだけで照合しても構わない。
【0061】
また、図形の色は多色であったもよい。むしろ、図形の中間濃度の色彩に注目して真偽判定をしているため、その点からすれば色数が多い方が好ましいと言える。なぜなら照明条件などの違いが各色について反映されるため、真偽判定時の判定資料が多くなるからである。特に、真正品であっても印刷状態によって全体の濃淡が微妙に違ったり、あるいは経年変化によって色が薄くなったりすることも考えられる。したがって、例えば真正品を誤って偽造品と判定せず、それでいて偽造品は確実に判定するという「より適切な真偽判定」を行えるという点からすれば、ある程度色数は多い方がよい。
【0062】
また、上記実施例では、照明LED25は照明用の「赤色光」を照射するものであったが、「緑色光」であってもよい。さらには、「赤色光」と「緑色光」を切り替えて照射できるような構成として次のような読取を行ってもよい。すなわち、第1の色として「赤色光」を照射光として用いた第1の照明条件で照射させた状態で読み取った2次元画像データより、2次元コードC1を解読し、第2の色として「緑色光」を照射光として用いた第2の照明条件で照射させた状態で読み取った2次元画像データ中の所定領域の画像データを取得する。そして、これらを照合基準用データと照合するのである。もちろん、「赤色光」と「緑色光」を入れ替えても良い。また、第1の色で照明した時の画像データも真偽判定のために記憶しておいてもよい。
【0063】
そして、このように2種類の色を使い分けて読み取った2次元画像から得た解読データと画像データを用いることで、真偽判定はより適切なものとなる。なぜなら、照明光の色(波長)が異なると画像データの明るさが異なるものが得られることを利用して、このシステムでは、書類・金券類100を発行した時と同じ条件で得た画像データと、発行時のデータとを比較するので、真偽の判定がより確かとなるからである。つまり、複写機などを通して複製された偽造品は、発行時と異なる照明光で得られた画像を再生して作られるので、自然光の下では真正品と似ていても、2次元コード読取装置1の照明光に対しては相違がより大きくなる。
【0064】
また、上記実施例においては、ホストコンピュータ70での照合時に、照合結果が良好であるか不良であるかをディスプレイ72の画面に表示しているが、例えば不良の場合には画面表示に加えて警告音を発するようにしてもよい。
また、上記実施例の2次元コードC1は光学的に読取可能な「データコード」としての一例であり、これ以外の規則により2次元コードC1であってもよいし、あるいはバーコードであっても適用は可能である。但し、真偽判定に用いる所定領域の画像データについては2次元領域の画像を取り込む必要があるため、2次元コード読取装置1を用いる必要はある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光学的情報印刷媒体の一実施例としての書類・金券類及び光学的情報の印刷状況を示す説明図である。
【図2】 2次元コードの構成説明図である。
【図3】 位置決めシンボルを走査した場合の明暗検出の説明図である。
【図4】 実施例としての情報処理システムの概略構成を表す説明図である。
【図5】 実施例としての2次元コード読取装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】 所定領域の画像データ中の図形について、真正品の中間濃度に対して複写された場合の濃淡の変化を示す説明図である。
【図7】 実施例における書類・金券類の発行手順を示すフローチャートである。
【図8】 実施例における書類・金券類の照合手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…2次元コード読取装置 5…読み取り口
10…カメラ部制御装置 11…CCDエリアセンサ
12…AGCアンプ 13…ローパスフィルタ
14…基準電圧生成部 15…負帰還アンプ
16…補助アンプ 17…2値化回路
18…周波数分析器 19…A/D変換器
20…画像メモリ 21…画像メモリコントローラ
22…メモリ 24…加算器
25…照明LED 30…システム制御装置
31…認識用LED 32…ブザー
33…液晶ディスプレイ 34…キーパット
35…読み取り用スイッチ 36…シリアルI/F回路
37…IrDAI/F回路 54…位置決め用シンボル
56…データ領域 60…充電器
70…ホストコンピュータ 72…ディスプレイ
100…書類・金券類 C…光学的情報
C1…2次元コード C2…図形
Claims (11)
- 光学的に読取可能なデータコード及び図形を、前記図形の一部又は全部に前記データコードが重なるように印刷してなる光学的情報印刷媒体であって、
前記データコードはセルの分布パターンにより情報を表現する2次元コードであり、
前記データコードは明るさが異なる2つの色で表現されており、前記図形はデータコードで使用されている色の明るさとは異なる明るさの色で印刷されていることを特徴とする光学的情報印刷媒体。 - 前記データコードは白黒の明暗で表現されており、前記図形は無彩色の内、白黒の中間濃度である灰色で印刷されていることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報印刷媒体。
- 前記データコードは白黒の明暗で表現されており、前記図形の内、少なくとも前記データコードと重なるように印刷されている部分は複数の色合いで印刷されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学的情報印刷媒体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の光学的情報印刷媒体から読み取り対象の2次元画像を光学的に読み取る2次元画像読取手段と、
前記2次元画像読取手段が読み取った2次元画像内に存在する前記データコードの画像から、該データコードが表す情報を読み取るデータコード情報読取手段と、
前記2次元画像読取手段が読み取った2次元画像の内で、前記図形とデータコードとが重なっている部分を含む所定の画像データ切り出し領域を決定して、該画像データ切り出し領域から2次元画像を切り出す画像データ切出手段と、
前記画像データ切出手段からは、切り出した2次元画像を画像データとして取得し、前記データコード情報読取手段からは、読み取ったデータコード情報を取得する情報取得手段と、
を備えたことを特徴とする光学的情報読取装置。 - 発光手段から照射した照射光が前記光学的情報印刷媒体に反射して得られた反射光に基づいて、前記2次元画像読取手段は読み取り対象の2次元画像を読み取るよう構成されていると共に、前記発光手段は、色合いの異なる複数の照射光を照射可能に構成されており、
前記情報取得手段は、
第1の色の照射光として用いた第1の照明条件で前記発光手段より照射させた状態で前記2次元画像読取手段が読み取った2次元画像内より、前記データコード情報読取手段が読み取ったデータコード情報を取得し、
第2の色の照射光として用いた第2の照明条件で前記発光手段より照射させた状態で前記2次元画像読取手段が読み取った2次元画像内より、前記所定の画像データ切り出し領域における2次元画像を前記画像データとして取得すること、
を特徴とする請求項4に記載の光学的情報読取装置。 - 前記第1及び第2の色は、緑又は赤であることを特徴とする請求項5に記載の光学的情報読取装置。
- 前記情報取得手段は、
更に、同一の光学的情報印刷媒体から取得した前記データコード情報及び前記画像データを、同一の光学的情報印刷媒体から得られたデータであることの関連付けをしたペアとして記録することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の光学的情報読取装置。 - 前記情報取得手段は、
更に、同一の光学的情報印刷媒体から取得した前記データコード情報及び前記画像データを、同一の光学的情報印刷媒体から得られたデータであることの関連付けをしたペアとして、他の情報処理装置に送信することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の光学的情報読取装置。 - 請求項8に記載の前記他の情報処理装置であって、
照合対象となる前記光学的情報印刷媒体の前記データコード情報及び前記画像データを関連付けて記憶している照合データ記憶手段と、
請求項8に記載の光学的情報読取装置から受信した前記データコード情報及び前記画像データを、前記照合データ記憶手段に記憶されている照合用のデータコード情報及び画像データとそれぞれ照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果に基づいて所定の対応処理を実行する対応処理実行手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。 - 前記対応処理実行手段は、前記対応処理として前記照合結果を表示すること、
を特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。 - 前記対応処理実行手段は、前記対応処理として、前記データコード情報及び画像データのいずれか一方でも一致しない照合結果であった場合には所定の警告を出力する処理であること、
を特徴とする請求項9又は10に記載の情報処理装置。
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